彦摩呂2
うのけん大リスペクト!!

つれづれなるマンガ感想文3月後半
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一気に下まで行きたい

2000年

3月31日(金)

「BUBKA」5月号を買う。一般的マンガシーンとは別個の価値観で古本マンガを紹介する「トラッシュ漫画万博」(植地毅)では、明言はされていないが宝島社から出た「お宝コミックランキング」へのアンチテーゼをブチかましている模様。
ヴィンテージコミックについての考え方にいろいろ議論があるのは、おもちゃやトレカなどと同様で、私自身が古本マンガ業界に詳しくないので何とも言えないが、とりあえず「足を使って探せ!」は正論ではある。

・「わらいのじかん」
初回がイタすぎ、途中だいぶ企画の変更があったがそれもイマイチ、で数週間前に見たら、若手のネタ見せの時間が増えてずっと面白くなった。
吉本の層の厚さを思い知らされる。それと、若手自体がつまらなくても他のレギュラーとの掛け合いが面白いからOKって感じで。ゴングショー仕立てになってるんだけど、私ゴングショー大好きっコなんで。あとはロケみたいのとか、お笑いに関してはそういうのとくにいりません。

3月30日(木)

気晴らしに知り合いと会う。
ところが自分には甘いクセに、場合によっては他人にことさらにキビシイ私としては、結果的にすごくストレスがたまった。

頭の回転が速くて次から次へものを言うヒトの中には、そのぶん思ってもいないことや深く考えないことを口に出す人もいる。当然そういう発言は「ユルい」わけだが、そういうことについていちいち相づちを打つのは、疲れる。

そろそろ、我々(私とその知り合い)くらいの年齢になれば、「何でも知ろう」ではなくて、「自分が知らないことを知る」ということが大事になってきてるんではないかと思う。
当然ながらすべてを知るなんて不可能だし、限界も見えてくるものだ。そこでがんばり続けるのも降りるのも当然アリだと思うが、「知らないままに言う」というのがいちばん始末が悪い(過剰なまでに知らないことを意識するというのも、また問題かもしれないが)。

それともうひとつは、5年くらい前なら「この人はこういうヒトだから」と思っていた部分が、だんだん容認できなくなってきたってこと。そういう意味では私自身はどんどん狭量になってきている。

ものすご〜く落ち込んで、家に帰ってから真っ暗になった。ネクラ。

3月29日(水)

ナイロン100℃の芝居、「絶望居士のためのコント」を見に行く。新宿紀伊国屋ホール。

大半が92年にいとうせいこうが書いたコントの再演。他、ケラ、別役実、ブルースカイが数本ずつ書いている。結論から言うと、「コント作家」という点では完全にいとうせいこうを見直した(というか、彼のコント作品を今まで知らなかったんだけど)。

そりゃ、彼のラップのCDも持ってたし(そういえば前の職場の先輩に貸したら返ってこなかった。怒り再燃!)、小説「ノーライフキング」も読んでたし、舞台の役者としても才能あるとは思ってたけど、湾岸戦争のときにヘタを打ったなぁという思いがぬぐいがたくあり、私も当時多感な時期だったので(嘘。徹底した「おもしろ主義」のようなものに重きを置いていた時期だったので)、何かつまんない作品を描いたり演じたりする以上に私の中で株が下がってしまっていた。
それに、なんとなく「オシャレ系」、「ギョーカイ系」というスノッブな感じもまたぬぐいがたくあったので、そりゃさ、手放しに面白がれないわけですよ。私も性根がいじけてるもんで。
でもそういう「いじけ」ってのも私もそろそろどうでもいい心境に入りつつあるし、何よりふだん漬かっていない展開を見せつけられたんで、こりゃ面白いな、と。

……「テレビのコント」っていうと、テレビ漬けになっているとどんなものでもある程度先が読めちゃうわけです。だれでもテレビで演じれば呼吸は近くなってくるし。
唯一違ってたのは当のいとうせいこうがからんでた「ラジカルガジベリビンバシステム」を除けば、ダウンタウンの「ごっつ」などで(そりゃ他になんかあったかもしれないよ、だけどよく知らねえの!)、ああいうのが見たくて小劇場に行っていた部分もあったんで、テレビでやってくれんならヘタな芝居見に行かなくていいやとか、思ったこともあった。

だけど、ナイロンの芝居見に行くたびに思うけどまず「間」とかがぜんぜんテレビのコントと違う。それと、ものすごくざっくりした視点でとらえればけっきょくは全体として見れば「お約束」、「ベタ」ということなんだけど、そこまでの展開の仕方がまったく違う。
今回、繰り返しギャグで完全に読めてしまったのは、西欧風英雄物語のパロディである「反故になる誓い」(作:いとうせいこう)だけで、後はごくシンプルに先が読める、といったものはなかった。無意識に自分の中に「ベタな思考のルート」のようなものができてしまっているんで、こういうのはすごく刺激になる。
個人的にいちばん面白かったのは、ヒマな女の子2人が「トランプをやりたいのにトランプがない。仕方がないのでそこらにあるモノをトランプに見立てていく」という「トランプ」と、「伝説の、絶望を呼び寄せることができる男」を描いた「絶望呼びの男」。どちらもいとうせいこう作だった。こんな発想、まず私には絶対に浮かばない。ちょいとすごかった。

言葉遊びとしては「ガン告知」についてどうどう巡りの会話を医者と患者が行う「告知」(作:いとうせいこう)、出てくる人間が全員嘘をつきまくる「嘘の森」(作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ)、状況的な面白さでは登場人物全員がボケとツッコミ、常識人と奇妙な人を演じる「死体がひとつ」(作:別役実)と、時限爆弾が置いてある部屋で3人の女がムダ話をする「時限爆弾」(作:ブルースカイ)。
とくに「死体がひとつ」は、「異常な人間と常識人」とか「奇妙な事象とそれに対応する常識人」という安定した構造ではなく、それでいてわけわからなくなるというのではない展開に感心することしきりだった。別役実の本もなあ、もっと読みたいなあ。

いったいどういう思考ルートでこういう流れを思いつくんだろう、ってつくづく考える。これだけは言える、と思うのは、自分の生活から出発しての「あるあるネタ」の発掘という思考方法だけでは、これだけのものは出てこないだろうということ。今のところ、それだけしかわからない。

江戸川乱歩 少年探偵「サーカスの怪人」読了。
二十面相の度量の狭さを表した1冊。明智との違いは、やはり根性が曲がっているところだと思い知らされる……などとつい「少年探偵」の各話をつながった話として、二十面相の伝記として読んでしまいたくなるが、同時に乱歩の「何も考えていない度」も読めばよむほど感じられてくる。

・「未来戦隊タイムレンジャー」(日曜、テレビ朝日、朝7時30分)
第6話「偽りの招待客」
やっぱり面白い。ここで再びレッドの、大財閥の父との葛藤が描かれる。お父さんもイイ味だ。完全なわからず屋でもなく、心配性な面もチラッと見せる。怪人もユーモラスでよい。展開も客船を舞台にしたアクション映画風です。

3月28日(火)

家に帰ったらコミックレヴォリューションの通知が届いていたので、書きかけの同人誌の原稿を「さぁ、やるゾー!」と思い引っぱり出してみたが、最近つくづく思っている「別にそんなことやらなくていいんじゃないの」的考え(というか確信。というか「自信が確信に変わりました。」という感じ。つまり逆リベンジ魂)が頭をもたげてきてすっかりフテ寝、やったネマリ子状態となる。そりゃなるわな。

眠ったら、親が「おまえの素行が悪いのでヒビノくん(近所)のお母さんに相談したら、ときどき部屋を覗いてみるべきだと言われた」と言ってくる夢を見て、ものすご〜く疲れる。元気でやってるかー、ヒビノ。覗くか、おれの部屋。そして見るか、75万円のダッチワイフを(ないない)。

雨が降って風がふいて、窓ガラス破れてるから風が吹き込んで、号泣。

3月26日(日)

なんかさあ、いかにも「クールです」ってデザインのHPって見てて最近逆に恥ずかしいんだわ。で、そういうとこにたまたま出くわすと、たいていコラムコーナーみたいのがあって「オタク批判」があるんだけど、オタクだろうとホストだろうと東大生だろうといいやつはいい、ダメなヤツはダメなんで、それをストレートに批判するのってつまらないと思わない?
……なんて言ってたら書いてるヤツ、マスコミ人かよ。そこらへんのマスコミ志望大学生&高校生ならともかく、イイ大人がそんなの書いてるなよ〜。

……と、URLを示さずに批判文を書くのは非常に気持ちがいいですなァ。
……っていうかそれくらいしかやることない。っていうかやる気がしない。

……ああ、早く家の前の工事終わんないかなあ。

3月25日(土)

昨日売っていなかったマンガを買いにまた本屋とCD屋に。めんどくさいっつの。
しかも買ってきたモノ、ハズレだった……。
渋谷がコミケ並みの混雑だと思ってたら、給料日だったんだって? 世のサラリーマンしょくんは。おれにもくれ。2枚ほど。枯れ葉を。
♪枯れ葉よ〜。

CD屋で若い女の子が
「椎名林檎ってかわいいよね〜」
「ボニーピンクに似てるよね〜」
だれだ、ボニーピンクって。ボニーダックスならちょいと知ってるが。でも曲はあんまり知らない。ごめん。

昨日は道端で女子高生が
「ツナのクレープって食べた?」
「うん」
「あれっておいしくない?(これは「おいしくない。」ではなく「おいしくなくなくな〜い?」という肯定の意)」
「おいしい」
というようなことを言っていた。ボクは食べたことない。ザ・孤独。

3月24日(金)

あー、家の前の工事、早く終わんないかなあ。なかなか終わらない。まさか大工さんたち、あそこに住む気なんじゃ?
やがて結婚して子供ができて、家族でトンカントンカン。そんなわけないか、タハハ……。

マンガとCD買いに行く。最近、本屋とCD屋へ行くのが異様にめんどくさい。
だんだんウツ傾向にシフトしてきた。しかしロクな仕事もせず「ウツだ」なんていうヤツは軍隊に入れろですよねまったく。徴兵制復活。……などとそっち系知識人みたいなことを書いてみた。ちなみに、ぼくは軍隊に入れられるのはイヤです。ぐんたい、じゃなくて「たいぐん」ならいい。何の大群。お札に足がはえてる大群。んで民衆が「待てえ〜」ってお札の大群をおっかける。女の人はハイヒールを脱いで、手に持っておいかける。

3月23日(木)

ずーっと前、「パロディ同人誌は買うが、自分の作品を人がパロディするのは許せない」って書いてあったHPに行き着いたって話を書いた。
パロディについてはいちがいに言えないのだけれど、上記のHPの場合、書き方があまりにも気にくわなかったんでココでえんえん悪口書いたりした。そしたら、しばらくしてネットウロウロによりまたそこに行き着いちまった(笑)。

なんなんだよ!? ネットは大海じゃねーのか? せまーい迷路かよ!?(私の趣向がせまい迷路なんです)

なんかさあ、サブカル崩れって感じでシュミが悪くてすごくイヤな文体なんで、もう行きません(笑)。名前も覚えたし。取り立てて好きな作風のマンガ(おっとこの人セミプロマンガ家みたいだぞ!)でもないしな。テキストもセンスわりぃーし。

あ、やっぱり名前忘れた(どっかでだれかに問いつめられるのもめんどうだ)。
知りません。記憶にございませ〜ん。

3月22日(水)

苦しいときは、苦しみぬき、ラクなときは、いつ苦がわが身に訪れるであろうと苦悶する、それが無限地獄なのだ。な〜のだぁ〜(「おはスタ」のベッキー風に)。

最近、「おはスタ」では「おはメモリーズ」という、小学校卒業に関するコーナーが多くを占めていて、まったくつまらん。
「卒業して寂しい」っていう気持ちほど、人生でムダなことないよ、ほんと。
「有頂天」も「卒業」という歌で歌っているしな(アルバム「でっかち」所収)。
だいたいさぁ、気心の知れたヤツとは卒業後もつきあうし、そうでない人とは別れるのが普通だよ。ムリしてつきあってもしょうがないし。

3月21日(火)

いや〜古畑任三郎って面白いですなぁ〜。
……などと今頃いうおれ。しかしだな、本当に名作というのが後世に残るモノであれば、今見たってまったくおかしくないはずなんだよ。「おかしい」っていう人はネ、情報に流されてんの! 
……というわけで、みんな「東京ラブストーリー」見なさい。ボクは見ないけどね。推理でもSFでもないから。

・「スター・トレック」
「時空歪曲地帯」。新しいスタートレックは、SF的な説明がなんだかサッパリわからないことが多いんだけど(別にわかんなくてもいいけど、それにしてもなんかむずかしい)、今回はそこら辺をうまく利用して、「突然時間が止まってしまった」謎とそれの解決について面白く描いていたと思う。

・「未来戦隊タイムレンジャー」(日曜、テレビ朝日、朝7時30分)
第5話「第3の合体」
復讐を誓っていたピンクの過去が明らかになる。どこまでもハードボイルドなピンク。ここ数年の戦隊ものでは本当に珍しいタイプの女性キャラクターになっている。
ただボンクラ野郎の私としては、ピンクがこのまま復讐テーマだけで登場するとしたら寂しいなぁ。敵との(あるいはチームメイトとの)ラブラブ話とか入れてほしいです。
セリフは、本当に「この場面にはこのキャラクターがこういうことを言いそうだな」というのがピタリとハマってうまいと思う。

3月20日(月)

ダメっぷりを謳歌するのも苦労する。
真のボンクラは三十代半ばから。

借りた酒井若菜のビデオを2本、鑑賞。
ひさしぶりにこういう水着アイドルビデオを見たが、さすがに恥ずかしいものがある。ポエムを朗読したり、マネージャー(女性)との旅行をビデオで撮ったものが挿入されたりなどして。
自室を、酒井若菜自身がビデオで映すというのもあった。よくあるパターンですが。

ぜんぜん関係ない話だが、なんかの特番(夕方頃やってた)で、熊切あさ美が自分でビデオを回して所属事務所の模様を撮る、という企画があった。そこで、マネージャー室みたいなところに行ったら、いきなり女のマネージャーがふざけて熊切あさ美の胸をもんできた。

これが、「ムンズ」といういきおいだった。
よく中学生男子がふざけて友達の股間を「ムンズ」と握ったりすることがあるが、そんな感じ。
しかも「とても仲がいいから」という感じでもないんだよな。
熊切あさ美というのは元チェキッ娘で、巨乳美少女アイドルというイメージ。別に日常生活でだれがだれの胸をももうがどうでもいいのだが、少なくともこのマネージャーは「バカだなあ」と思った。
熊切あさ美の番組が放送されようがどうしようが、どうだっていい、という態度なのだ(別に熊切の担当というわけでもないらしい)。第一夕方に放送される番組としては品がない。さらに熊切あさ美というタレントとマネージャーの「格」みたいなものを見せつけられることは、ファンとしては(私はファンでも何でもないが)あまり気持ちのいいもんではないだろうと思う。

アイドルの「楽屋裏を映す」ということで言えばマネージャーやスタイリスト、メイクさん、カメラマンとの仲の良さがアピールされることはあるが、その中に「通りすがりの、自分の担当ではないマネージャーに胸を鷲掴みにされる」という項目は入っていないと思う。もちろんこれが「アイドル」でなくてお笑い芸人や、別ジャンルの人だったらアピールの仕方も変わってくるが、少なくともアイドルのされることじゃないです。
アイドルのプロフィールに趣味で「詩を書くこと」って入れることが時代遅れになったとはいえ、さすがに一線というのはあるワケで、それをはき違えるとタレントでもマネージャーでもなくどこぞの品のない会社の一風景を見せられるだけになってしまうのですよ。

力学(ちから・まなぶ)、あとワタナベさんに会う。
「バーチャルガール」と「はなまるマーケット殺人事件」の面白さについて力説するも、やはりまったく理解されず。

私も、手放しで評価するというのとは違ったかたちでの評価なので、いつまでも「バーチャルガール」と「はなまるマーケット殺人事件」にかかずりあっているわけにもいかず、「この人たち、わかってねぇなぁ」という失望感だけが残った。

あんまりひねくれかえるのも困りものだが、ちょっとねえ。ワビサビってもんがわかんないのかねえ(たぶんわかりません)。

3月18日(土)

力学(ちから・まなぶ)と会う。
「バーチャルガール」と「はなまるマーケット殺人事件」の面白さについて力説するも、まったく理解されず。
酒井若菜のビデオを貸してもらう。

3月17日(金)

若乃花引退。相撲はそれほど熱心に見ていたわけではないけど、若乃花の部屋ってウチの近所なんだよな。中野新橋。
……いや〜ん、住んでる場所書いちゃった〜、こんなこと書くと、ネットストーカーに狙われちゃうかもしれないわ〜ん。そう、私は本当は跡見短大に通う女子大生なの。ウフ〜。まいっちんぐ〜、嘘ホント信じられな〜い。チョベリバ〜。……というように、「30過ぎの男が女の子のマネをしてイタイことになっている」状態っぽく書いてみた。

よく「優勝すると地元ではたいへんだったんじゃない?」とかも言われたけど、なんというか確かに近所なんだが地域としては違う感じなんだよな。小中学校の学区も違ってたし。だから地元意識ってぜんぜんないんだよね。あ、でも通ってる病院は同じだったな。だから、まだ部屋にいた頃には病院で会えたかもしんない。

残念なことと言えば、若乃花は和久井映見や高岡早紀とちょっとウワサになったことがあり、そういうヒトたちと結婚してくれればご近所で会えたかもしれないってことぐらいか。それは宮沢りえにも言えることだけど。でもけっきょく違うとこに住んでんだけどね。

若島津も近所に住んでたから、彼とかみさんの高田みづえはずいぶん見かけたんだけどねえ。引っ越しちゃったみたい。

・「はなまるマーケット殺人事件」(2時間ドラマ、TBS)
「ゲストの大橋純子のタワゴトから生まれた」というカタチでつくられた、朝の情報番組「はなまるマーケット」の出演者総出のスペシャルドラマ。

冒頭、偶然銀行強盗に出くわし人質に取られた薬丸を救うため、岡江久美子が拡声器で犯人に向かって彼の故郷の料理のつくり方を説明し、ふるさとを思い出してウルウルしているところをタイホさせる。
命拾いした薬丸とお手柄の岡江を待っていたのは、ドコナンダ共和国の大女優、マリーン(マリアン)であった。
だがそのマリーンは、持参したジャム入り紅茶を飲んで番組中に死んでしまう。殺害の容疑はレギュラー全員に向けられた……。

こういう特別版はワルノリが過ぎて内輪ウケで終わってしまったり、「実は出演者の狂言だった」などプロットそのものが拍子抜けだったりすることが多いのだが、これはなかなか楽しめた。随所に伏線が張り巡らせてあったし、冒頭の銀行強盗の件でこのドラマが「どの程度嘘臭いか」はすべて説明してしまうので、物語世界にスンナリ入っていける。
犯人も二転三転して見せる。
何より、殺害動機が「はなまるマーケットなんか見る気も起きない境遇」の人が持つモノで、このドラマ、そういえば「はなまる」なんて見もしない人間のキャラが妙に立っている。

けっきょく、「お台所の知恵」とか「ちょっとした料理のコツ」なんてのは、確かに幸せな家庭あってこそのもの。もちろん一人暮らしで利用している人もいるんだろうけど、「はなまる」みたいな何でもない番組でも「ケッ」と疎外感を抱きながら見ている人間がいる(他ならぬ私がそうだ)。その辺に目を付けたのは面白かった。

確か「はなまる」って、オウム報道の問題でTBSがワイドショーができなくなったんで始まった「人畜無害」を標榜するような番組だった。でもそれを見てオモシロクない人間もいるんだ、ってことは、頭の片隅にとどめておいてもいいかもしれない。
自分も含めて。……ってそんな大げさなドラマではないんだが。

映画・「スリーピーホロウ」(1999、米)
監督:ティム・バートン、主演:ジョニー・デップ
「19世紀の古典小説の映画化」って見た後から聞いて、やっと納得がいった。プロット的にすごいおもしろいって感じではないから。

ティム・バートンのファンには、わりと評判いいの? よくわかんないけど、「絵画的な雰囲気がイイ」みたいな感想をいくつか耳にした。そのとおりなんだけど、おれ的にはティム・バートンって「ビートルジュース」や「マーズアタック!」は悪ノリすぎてついてゆけず、「シザーハンズ」は見たときは少し感動したが後から考えるとおセンチにすぎるような気がして、「エド・ウッド」はハッピーエンドの後のエド・ウッドの悲惨な人生について「これでいいのかな?」と思うだけだった(「バットマン・リターンズ」? あれは超傑作)。

本作はマザコンの生っちろい捜査官が田舎の村でオカルトチックなミステリーに立ち向かうという話なんだけど、わたし自身の境遇が悲惨すぎてこういうのはかえってノレなくなってしまった。中途半端に酒井法子的に言えばノ・レ・ナ・イティーンエイジである。感想は出てくる女全員すごくオッパイが大きいということ。

18世紀アメリカがそうだったのか、アメリカ人のシュミか、バートンのシュミか、それは知らん。知りたくもない。

3月16日(木)

引き続きスキャナやパソコンをいじるが、家の前でやってる工事があいかわらずあまりにもうるさく、雨がそぼ降っていて体調がいちじるしく悪くなる。「三寒四温」の時期が個人的には一番辛い。
休みだったので1日寝ていたが、寝ている間中、トンカントンカンやられて頭を強打されているような気分になり、夜中に目が覚めたときは頭痛と寒気と吐き気で最悪の気分。

その後も、「夜中に外でしゃべっているワカモノ」や、なぜか「歩きながらトランシーバー(携帯電話ではない)で話す中年オヤジ」などに音で悩まされる。
とくにワカモノ! 24時間営業の店なんていくらでもあるんだからそこ言って話せよ。だいたい、なんでこれだけ居場所がある都会で、いつもワカモノは外をフラフラしているんだろう。そいつがロンゲのイマドキ風だったりすると無性に腹が立ってくるのだが、どうすることもできない。無力なりわが人生。

3月15日(水)

どうしても動かないスキャナを持って、アキバの買った店へ。
いろいろときちんと説明してもらって、それでもなおかつ原因がわからない。……というか、パソコンというのはそういうもんらしい。

落胆しつつ家に帰って、でも店の人が「OSを新規インストールしてみれば何とかなるかもしれない」と言ったことを実行したら、動いたではないか!
んもうおれとしては、ユリ・ゲラーのテレビ見ながら壊れた時計を握りしめて
「ウゴケ〜! ウゴケ〜!」と言っていた心境だったので、ホッとしましたよ。

その代わり、インターネットの設定がぜんぶ消えてしまい、何もメモをとっておかなかったのでその復旧に何時間もかかってしまった。いまだにもとに戻らない。

・「バーチャルガール」(土曜、日本テレビ、夜9時)
第8回。ゲストは高橋かおりとホンジャマカの恵。
2人の教会での結婚式のまさにそのとき、高橋かおりのトラウマが蘇ってしまう。
彼女は幼い頃、父親を事故で亡くした悲しい過去があった。事故にまつわる、思い出したくても思い出せない過去を探るため、勝手にVR2000で高橋かおりの心にエントリーした榎本加奈子に、心理療法家の陣内が大激怒する。
とにかく、まんまドラマ「眠れる森」なのはいかがなものか。本当にほぼ「まんま」なのである。いくら何でもコレはまずいだろう。

・「バーチャルガール」(土曜、日本テレビ、夜9時)
第9回。最終回。ゲストはナレーションもやってた「浅漬け」のCMに出ていた人、および古尾谷雅人。
リサ(榎本加奈子)の封印された記憶には、日本を左右する恐ろしい秘密が隠されていた。そして彼女を追い続ける組織「ビショップ」の正体が明らかになる。
ヘンなところに意外な真相があるわりには、プロット自体はどっかで見たような感じ、その他にもどっかで見たようなシーンが頻出し、さながら名シーンを集めたパズルのようである。クライマックスの「マトリックス」には腰がくだけてしまった。この時間帯のドラマでもかなりトホホ度の近い作品と言わざるをえないだろう。
だがそれでもなお、このドラマを全否定することなど自分にはとうていできはしない。
「サイバー・パンク」が「サイバー・オペラ」に堕落してしまう危険性がある、と書いてあったのは何だったか忘れたが、堕落かどうかはともかく「サイバー・オペラ」は必要とされているのである。そしてパクリ臭さを除けば、本作こそ日本が生んだサイバー・オペラなのである。何しろ銃で撃たれた陣内孝則が
「科学を冒涜するものは、科学に滅ぼされるぞ!」
と叫んだり、リサが
「人間の心を直すのは機械じゃない。人間なんだ!」(大意)
と言ったりするのである。そらがサイバーオペラかどうかすらともかくとして、すばらしい。

そして榎本加奈子の陰のある不良っぷり。それがすべてだ。あとCMJKの音楽。

3月14日(火)

「ツボにハマれ」ば人生ゆたかになる
朝、「おはスタ」(テレビ東京で朝やってる子供番組)の「おはスタ番長」のミニドラマや、ベッキーイマクニ?のポケモン講座みたいなやつで「ナントカー!(何と言っているのか忘れた)ナシよ?」と言っていたことがツボに入って爆笑。「ナシよ?」はもちろん欽ちゃんの「バンザーイ、ナシよ?」である。ポーズも同じ。
「おはスタ」、感覚的には私くらいの年齢の人々がつくっているのかと思っていたが、以前も「ムッシュメラメラ〜」というセリフが出てくるなど、感覚がもう一世代上のような気がする。

それにしても、最近はどうでもいいことがたまたまツボに入って爆笑することが多い。

伊集院光がラジオで、「プッチモニの歌をサッチモで歌う」というものまねを披露したときや(もちろん伊集院は似せようという気も、ウケようとする気すらなかった)、みのもんたのマネを試しにやってみたりするところがツボに入ってしまった。

土曜日の昼間にやってる「うなぎのぼり研究所」という番組の、研究員のカッコウの石塚や、「ガブリンチョ」のいちじるしくクダラナイコーナーなどがツボに入りそうで自分で恐い。
まったく、「くだらない」ことの貴賤はどこにあるのか、立ち止まってふと考えたくもなるってもんさね。

江戸川乱歩 少年探偵「魔法博士」読了。
個人的には、導入部で「オート三輪の改造車で映画を上映して歩く怪老人」が、車で移動するたびに変装したり、「オネスト・ジョン」というロケット型の菓子を子供たちに配ったりする時点でもうウットリ。
その後も、地下にまったく無意味な「巨人の体内」をつくりあげた魔法博士(黄金怪人)、巨大な心臓(もちろんつくりもの)の脈打つ体内での明智と魔法博士の部下との追いかけっこなど、ウットリどころ満載。二十面相の行為の無意味っぷりはよく指摘されるところだが、この辺りになると作者に開き直りのようなものが見えて頼もしい。

病院行ったがヘンに暖かい陽気と、昼間入ったレストランで食った定食がまずかったこと、新宿紀伊国屋の品揃えがヘタレてることなどしけてることが多かった。

家に帰ってスキャナと格闘するも、光明見えず。あちこちの相談センターに電話しまくり人生。そして号泣。

3月13日(月)

突然スキャナが欲しくなり、新宿へ。買おうと思っていたやつがなくて3、4件回った。置いてあるところでも品切れでけっきょくアキバへ。
買って帰ってつなげてみるが、予想どおり(私が機械オンチであるため)うまく動かない。
さんざんいじってあきらめ、フテ寝。

3月12日(日)

珍しく寝坊してしまった。
昨日、「藤原紀香風にカッコよく仕事をこなす」などと書いたが、なんかちょっと違ってた。それだったらまだ少し前にやっていたコーヒーかなんかのCMの、水野真紀の方が「颯爽としたOL」という感じだろう。
藤原紀香が真にカッコいいと思っている人はあまりいないと思われるのだが、いかがなものだろうか。
何をやってもちょい洗練されてないというか、ズンドコした雰囲気が漂う。またそれがいい意味で多くの支持を得ている理由ではないかとも思う。そうそう、藤原紀香はたぶん彼女自身が思っているよりズンドコしている。それは川島なおみも同じだろうけれども。

3月11日(土)

・日本最速に気が短い男として
……昨日の重大発表の続きです。
「『申し込みするなら連絡してくれ』とも言ってありますが、向こうからしてこないかぎり、しません。」と書きましたが、「短気」と「面倒くさい」が頭の中で大混乱を来たし、短気の方が勝ったので舌の根も乾かぬうちに連絡しました。
彼は運よくつかまり、「申し込んである」ということでした。
それにしても、「申し込んであるかどうか」について私の悪い方向への想像は、凄まじいものがありました。私の妄想は以下のとおりです。

・相棒はプレステ2で遊んでいて、申し込みのことを忘れている(しかもプレステ2発売前に)
・「こんな紙、捨てちゃえ、キャハハハ」と言いながら、申し込み用紙を捨ててキャバクラへ直行
・なんかすごいカッコいい感じで仕事をこなしていて(人材派遣会社の藤原紀香風に)、申し込みを忘れている
・「申し込みをした」とカン違いしていて「頼んだ」「頼まない」で口論に
・私のことを、キンキキッズV6のリーダーのように「相方」とか「にいさん」とか呼んで申し込みのことはそっちのけ
……などと思っていましたが、今回は私の思い過ごしでした(まあ上記のはさすがに常に思い過ごしだと言えますが)。
仕事は忙しそうでした。オトナだね。

「ガンダム」三昧。
・第34話「宿命の出会い」
・第35話「ソロモン攻略戦」
・第36話「恐怖! 機動ビグ・ザム」
・第37話「テキサスの攻防」
・第38話「再会、シャアとセイラ」
・第39話「ニュータイプ、シャリア・ブル」
・第40話「エルメスのララァ」

スレッガー中尉とミライのロマンスには、さすがに話数が足りなかったのでわ。
個人的には「宿命の出会い」が、シリーズ全体の後半部では好きかなあ。
この話でアムロとシャアとララァが出会うんだけど、このことによって後にモビルスーツでお互いがガッツンガッツンに戦うところが盛り上がるってコトで。
特別珍しい手法ではないけど、小学生の頃見たときは燃えたっスよ。
やっぱりアニメってのはガッツンガッツンに戦わないとな。私見。
「ザクレロ」はあまりにあまりなデザインなのでかえってよかったけど、「ビグ・ザム」ってのは覚えがないんだよなぁ。この頃になるとジオン軍の兵器ってどんどん人型から離れてわかりにくくなるよね。
「シャリア・ブル」って人は記憶に全然ない。「やられ役」にしても、まったく覚えていなかった。「ニュータイプは若者」というイメージもあるので、その点からも忘れ去られやすい人だと思った。でもオトナになってから見ると悲哀のある人物だよなぁ。

・第41話「光る宇宙」
・第42話「宇宙要塞ア・バオア・クー」
・第43話「脱出」

もともと予定していた話数より縮まったらしいので、よくよく見るとヘンなところや破綻しているところはたくさんあるんだけど、全部通して見るとそんなことどうでもよくなってくるんだよな。今見てもちっとも古くないし。
今回再見して初めて気づいたのは(詳しい人には今更、と言われると思うが)、シャアって意外とイデオロギッシュな人物だったんだな、ということ。「イデオロギー+陰謀家+テロリズム」っていうのは、何というか反体制的な人にとっての哀しき理想型というか、本作では「敵役」、「主役ではない」ことになっているけど、なんだか船戸与一とかのキャラクターに近いような気が。全共闘世代の人の描く冒険小説の登場人物に、少し近い。
子供の頃はあまりに落ち着いているので、もっと陰謀公家的な人物だと思っていたが。

3月10日(金)

以前、「この日記は物欲しげでないところがよい」と言われました。
確かに、私は通常ものすご〜く物欲しげな人間で、だれかがお菓子を持っていて「そのお菓子、イイね!」と話しかけたときに、その人がお菓子をくれないと恨むタイプ。動物占いで言ったら……すいません、動物占いってよく知りません。だから冗談も言えません。
したがって、日記書いて金が儲かるようなシステムだったらこんだけテキトーなことは書かなかったでしょう(もしかして私の知らないところでそういうのあんの? まさか!?)。もっと物欲しげなこと書いてます。今流行りのこと。今流行ってんの何? モーニング娘? じゃモーニング娘のこと書きます。そればかりか、「モーニング日記」とタイトルを変えます。

……朝日新聞のテレビ欄「はがき通信」に、「この間の明智小五郎が面白かった」という記述が。33歳女性。どうも稲垣吾郎に母性本能くすぐられたみたい。確かにある種のヒトにとってはたまらないキャラクターかもしんない。ボクはいいですけど。

……常磐貴子の「デジタイヤ」のCM(常磐貴子が自動車修理人のようなツナギを着て顔が油まみれのヤツ)は、隠れたウェット&メッシィ系のヒト向けのものなのか。ソノ道の人、教えてください。

3月9日(木)

急に思ったけどこの日記読んで「すげえむかつく」とか思っている人っていんのかな。まあそういう人は、リピーターにならないとは思うけどね。もしいたらゴメンね。ゴメンチャイナ。……っていうか、言いたい放題書いても「反感」っていうのには恐いモノがあります。すまん。許して。
しかし実際反応が気になることはあるよ。その反面、どうでもいいやって思うときもある。
複雑な年頃ボクは14歳。ウソ。41歳。それもウソ。中をとると27歳か? 28歳? 電卓使っちゃったよ。わかんねーよ。畜生。

ここで現時点での重大発表です。次回のコミティアの申し込み締切りが来週ですが、この申し込みは相棒に任せてあります。もし彼が申し込みを忘れた場合は、次回参加しません(っていうか、できません)。
みんな意外に思うか「なるほど」と思うかわかんないけど、私はもんのすごく気が短い人間です。だから (他人にやらせるとどうなるか状況が見えないのでかえってイライラする)、イベントに関する連絡は90パーセントまで私の方からしていたし、申し込みも99パーセントまで私がやってきました。
でももういやです。なぜなら、めんどうくさいから。
みんな意外に思うか「なるほど」と思うかわかんないけど、私は気が短いと同時にたいへんに面倒くさがりやです。ただでさえ面倒くさいところに加え、相棒の事務処理に関する信用が私にはあまりないので、いちいち確認するのがとてもイヤになってきました。
もしかしたら、相棒の事務能力は普通で、私が必要以上に気が短いのかもしれないけど、それは自分ではわかりませんな。

……というわけで、本当は「申し込み、どうなってる?」などと連絡をしてもいいんですけど、それをやっていたらずっとこちらが連絡をし続けなければならなくなるので、しません。電話代もかかるし。
「申し込みするなら連絡してくれ」とも言ってありますが、向こうからしてこないかぎり、しません。

女学生みたいなこと書いてますが、だらしがないヤツばっかりなので仕方がないのです。ボクも忙しいのです。庭園を散歩しながら哲学的思索にふけったり、10年くらい前にやたら出たマスコミギョーカイとかマーケティングの本を読む時間がなくなってしまうではないですか(半分は嘘だが、たまたま読むと、この当時の人間はみんなカフェバーのことばかり考えていたように思えてきて大笑いだ)。

それとハンモックに入って「ムダじゃ、ムダじゃ」と言ったり、さとう珠緒が「珠緒」という名字なしだった頃のことを考える時間さえもナッシング。
それと、読みにくい古典ミステリを読んで、読むたびに「つまんねー!」と言ってみたりする。「つまんなかったじゃないかよお〜」などと、麻生祐未似のミステリマニアのヒトに甘えてみたりする。←これじゃ吉田等だよ

コミティアがらみのモロモロで、WAIスタ以外の人との連絡とか相談とか、キッチリしなければならないことは絶対やりますので、関係者の方々にはご迷惑をおかけするかもしれませんが、ご了承くださいませ。

・映画「シックス・センス」(いつ頃?、米)
監督:忘れた、主演:ブルース・ウィリス
実はすでにラストのネタをバラされていた、という状態だったが、「みんなが見ているから」という理由で見た。そんなにいい映画なら、ネタがバレてても楽しめるかと思って。
感想は、……ラストがわかんなかったらもっと面白かっただろうなあ、というのがまず最初にある……当たり前だが。しかしこのオチ、もし知らなかったら自分がだまされていたかどうか、どうもわかんないのだ。伏線が至るところに張ってあるから、見ていくうちにわかってなんだと思ったか、それとも驚愕したか……。
でまあラストにもっていく展開としては、よくできていたと思う反面、「アメリカの親子関係だの何だのの問題なんぞ知ったことか」という気持ちがムクムクと沸いてくるのが正直なところでもある。だいたい、何でアメリカのオカルトモノってなぁ修行も血筋も関係ない人間がイキナリ超能力を持つのだろう? 「キャリー」もそうだが、超能力をも「異物」的に扱うことにいまさらながら違和感が出てくるのだった。

・「未来戦隊タイムレンジャー」(日曜、テレビ朝日、朝7時30分)
第3話「夢の加速度」
ルーティンな各メンバー主役のエピソードが始まったんだけど、なかなかいい! 失速はまだしていませんな。
プロットも小技がきいててイイ感じ。
第4話「人質は異星人」
前回に引き続き「知り合いでも何でもなかったメンバーが結束を強めていく」という過程をうまく描いているし、「敵も実はほとんどが異星人」という1、2話ではウヤムヤになっていた重要事項? が明らかになることに加え、随所に小技をきかした内容で実に面白かった。「グラップル」という未来格闘技のプロだったというイエロー、なんとなくファッションが修斗のルミナっぽいと思うのは深読みのしすぎか?
それと、ピンクは網浜直子に似ている。

・「仮面ライダークウガ」(日曜、テレビ朝日、朝8時)
第5話「距離」
第6話「青龍」
「エヴァ」とか「ティガ」の、コリクツっぽいところをうまく消化して(と勝手に解釈)、伝統的な内容プラス新味を出すことに成功していると思いますよ。キャラも立ってるし。
ただし、2回にわたって出てきたバッタのような怪人、憎たらしさをアピールしてきたんだから、最後の最後にはクウガにふっとばされて壁にブチあたって勢いよく爆発するくらいの爽快感が欲しかったです個人的に。6話はアクションがアッサリしすぎていたように思う。

3月8日(水)

「パラサイト」うんぬん、「自立、依存」っていうことで思い出したことがあるので書いておく。

以前、ごく小規模な某同人誌即売会に参加したときのこと、そこでは参加スペースの机を「なるべく年齢の近い人、それも同性同士と並べる。なぜなら知り合いになってほしいからだ」というようなことがパンフに書いてあり、実際そうなっていた。
また、イベント開催前にはマイクが回ってきて参加者全員が自己紹介させられるのである。

その他にもそこでは、即売会にありがちな「閉鎖的な雰囲気」、「入りにくさ」を排し、通りすがりでちょっとのぞき見したい、と思っているおばさんや小学生でも入れるイベントを目指していた。

私は即売会にはいろいろな形式のモノがあっていいと思っている。だからそれを悪いとはちょっと言えない。だけど感じたことや連想したことを書くのは自由だろうと思うので、書く。

主催者は私と同じくらいの年齢の人だと思うけど、それくらいの世代の一部は、「閉鎖か、解放か」、「ひきこもりか、社会化か」、「オタクか、そうでないか」という二者択一みたいな問題をことさらに気にしてきたような気がする。「オタク」に対して「おそと」なんて言葉が出てきたのもそんな経緯からだろう。

そして、前述の某イベントというのはある意味閉鎖的というか「そのスジの(マニアな)人」でなければ入りにくい「コミケ」に対するアンチテーゼではないか、とは思う。なぜなら、イベントのシステムの随所に「社会化」とか「知り合いになる」ことへの意志が感じ取れるからだ。
しかし、どうにも「さあ、知り合いになりなさい」、「社会化しなさい」と言われているようでかえって怖じけてしまい、気の弱い私は参加しなくなってしまった。

よく昔(十数年前)は「人間より架空の世界の美少女の方がいい」って無防備に言ってしまう「オタク」がテレビなんかで取り上げられていて、そういうのの薄気味悪さを感じて「ポパイ」とか「ホットドッグプレス」方面にいらっしゃった方も少なくないのではないか。しかし今考えれば、そうした発言の一般性や、その発言を額面どおり受け取っていいかどうかということは再考した方がいいだろう。
不良や暴走族の言葉だって、金八先生は額面どおり受け取れるかわからないのである。ましてや。ねえ。

……ということで、「そういうのはチョット」という多くの方々は「ポパイ」方面へ、それでも文化系全般にとどまりたい方々は「狭義のサブカルチャー」とか「同じ場にいるんだけどそういう面々とは没交渉」などの処世の方法をとったワケですが、その中でも「社会化」という言葉にとびきりこだわりを持った人々もいたと思うんですね。

でも今考えると、そのとき言われていた「社会化」ってひどく観念的な感じがするんだよね。年が近い人間と隣同士になったからって、自己紹介したからって、知り合いになれるわけではないし。大人数の場合はとくに。
逆に、毎日顔合わせていても他人のすべてがわかるわけじゃない。

イヤ、だからそういうこと全部やめてしまえってんじゃないんだけど……。なんか、「頭でっかちな社会化への強い意志」というものを感じてしまって、違和感があった。それは「好きなことやってて、何でいけないの?」という、マニアが批判されたときに批判する側もされる側も立ち往生せざるを得ない、ミもフタもない言い方の逆じゃないかって思った。反動。

具体的に「社会化」って何なんだ? って考えていくと、ひどく曖昧なものだってことに、……まあ気づくんじゃないかと思うんですよ。オトナになればね。

と、オチがないまま終わる。

・2時間ドラマ「明智小五郎(詳細タイトル忘れた)」(2000、日本)
脚本:長坂秀佳、監督・脚本:佐藤嗣麻子、主演:稲垣吾郎
「三角館の恐怖」のドラマ化。実は原作を知らないのだが、正直言ってタルかった。
麻生祐未(大金持ちのお屋敷の、熟れた身体をもてあましている人妻役)のファンなら……とも思ったが、彼女の演技自体が「ほんとうの演技」なのか「劇中での演技」なのか区別がつかず、見ている方は混乱の渦に投げ込まれるだけでよくわからない。
他の登場人物も、似たような年格好で区別がつかない。
また、シリーズ全体としては乱歩原作作品を現代でやるというムリヤリさ、稲垣吾郎の若さをなんとかするために明智は「推理作家」という設定になっていたが、どうせ荒唐無稽ワールドなんだからもっと飛躍してもいいのでは、なんて思ったけどイロイロ事情があるんでしょうな。
それより何より詐欺っぽいのは「三角館の恐怖」というタイトルだ。だって館が三角じゃねーんだもん。それってもしかして原作読んだ人全員ツッ込んでる? 違う?

3月7日(火)

きまぐれに、「ガンダム」のビデオをぼちぼちと見直している。
・第30話「小さな防衛線」
・第31話「ザンジバル追撃」
・第32話「強行突破作戦」
・第33話「コンスコン強襲」

私は別にガンダムマニアでも何でもナイので気の利いたことはなにも書けませんが、「ザクレロ」のヤケクソチックなデザインはいいなあ、と思ったり、「○○でなくて?」、「用意ができて?」というセリフをやたらとセイラやフラウ・ボゥが言ったりするのがいいなぁ、と思ったりする。ガンダムってのは「ギャル」のいない世界だね。ギャルのいない未来。

仕事関係ではまた怒り爆発、怒って血管が切れるかと思った。
とにかくまったく話が通じない。なんか「間違いを絶対認めない」とか、特殊なコミニュケーションの慣習がある未知の民族と話しているようだ。
こういうのは他人には説明のしようがないし、またこの日記読んでいる人に会ったときに「何があったんですか?」などと言われても答え辛い。だいいちつらまんよ。まあ一般化して耐えるとしよう。思えば少年時代に……などと考え始めると自室で一人暴れ回るしかなくなるからな。もっとヒドイコミニュケーション状態で働いている人はたくさんいるだろうし。

このまま行くと、何もわからないままずーっと行って、最後にはのたれ死にだろう。
希望を失った若人は、私を反面教師にでもしてください。
どうせ日本全体が腐ってきて、一緒にダダモレしていくんだろ。おれにできるのはそのときにぶったくられないように、用心することだけだ。

パラサイトシングル問題再び(勝手に蒸し返す)
「パラサイトシングル」。言葉の原義よりも、流布していく「イメージ」ということで言えば、繰り返すがそれ自体問題がないとは言えない。しかし、ソレに対する過剰な人々の嫌悪感はまた、「依存恐怖症」とでも言うべきモノだ、とも思う。むろん「自立の問題」そのものよりは小問題だとは思うが、「依存恐怖症」を表明するだけでは自立でも何でもないということは肝に銘じておいた方がいいだろう。

生まれつき四肢が不自由なお笑い芸人のホーキング青山は、障害者同士で話題になる「悩み」の多くは「一人暮らしか恋愛」についてのことだと、著書で言う。実際に身体に障害を持った人の気持ちを「わかる」とは軽々しく言えないけれども、「一人暮らし」と「恋愛」が、現在の日本社会で「自立」の最重要キーワードになっており、それだからこそ、社会的に弱い立場の人の心を揺さぶっているということはひとまず言えると思う。
確かに他人の手を借りるのはわずらわしいし、心底恋愛をしたいと思うことはあると思うのだが、もし「一人前の証明」として「一人暮らしと恋愛」を重大要素としてあげ、それがままならないと悩んでいるとしたらどこかに救いはないものかとも考えてしまう。

また、「親と暮らしてちゃオンナも呼べない」というのは、成人男子においては普通の反応でもある。
さらに、地方→都市の大学へ行って、そのまま就職、そしてその後地方を転勤でまわる、盆か正月にだけ帰省する、という流れの人が多いため、それが「自立」のプロセスとして無自覚的に受け入れられている面もあるだろう。

そうした風潮と合わせても、「パラサイトシングル」は目の敵にされるワケである。

しかし、実利や「こういうもんだから」という慣習に従う行動というのはうまくいっても、「自立とはこういうもんである」的な観念的な行動はうまくいきにくいし、やっても傍目から見てイタイことになりかねない。
若いウチは多少観念的というか思いこみで動いてもイイとは思うんだけど、日常の生をおびやかすくらいなら考え直した方がいい。
そりゃあらゆる意味で自立できればそれにこしたことはないが、人々の脊髄反射的な嫌悪感を目にするにつけ、ちょっとは混ぜっかえしたくもなってくるわけだ。

宮崎勤が成人女性との恋愛がなかったことは、彼の幼女殺害動機に(勝手な)リアリティを与えたが、少女を9年も監禁していた男はピンサロの常連だったらしい。
北方謙三ならなんというか。「ピンサロではなく、ソープへ行け」とでも言うか(笑)。
幼い子供を衰弱死させた母親、生活保護制度の受け方を知らなかったらしいが、これだって「国家から自立」してたってことかよ(また話が飛躍してきた)。

まあこういう犯罪はどこかにツッコミどころを見つけて人心を納得させるのがマスコミの商売なのだろうが、「自立」してようがしてまいが、事件起こすヤツは起こす。 日常的な問題も起こすヤツは起こす。起こさないヤツは起こさない。「パラサイトなんとか」も国家全体からすれば問題かもしれないが、まさか国全体の問題がそれだけだとは言わせねぇ。他に考えることあんだろ。
そういう「依存恐怖症」を煽るようなマンガとか映画を探そうと思ったが、思い出せないからやめる。

用心深く書いておくが、要するに言論レベルでは「自立か」、「依存か」という二項対立ができてしまっている。真実はそういう位相にはないと思うがみなさんどうでしょうか。

あと「シンメトリー」ってのもやめろ。ヨタもほどほどに。

3月3日(金)

あいかわらず工事がうるさいが、今日も休みなのだった。
昨日のケガ、たいしたことないと思っていたら少し痛くて、親に話したら「ガラスの破片が入っているかもしれないから」ということで、近所の外科医院へ行く。

「病院では老人が病気自慢をしている」というのを落語の枕だか漫談だかで聞いたことがあるが、病院に入ると本当にお婆さん二人が病気自慢(正確に言うと自慢ではないが)をしている。
「私はねぇ、アレルギー体質で注射が打てないのよ」
「私もアレルギー体質よ。注射どころかクスリも飲めないの」
「私は○日入院していたの」
「私は○日よ」

老婆の病気自慢をヨソに、本棚から10年前の「ギネスブック」を手に取ってみる。
「史上最悪の保菌者」とかいうのが出てきて、ナントカ言う女性は伝染病の保菌者で、3回の大流行の元となった、などダークネスなことが書いてある。このヒト自体は死ななかったというのがなんともすごい(最後には死んだらしいが)。
それと「パラシュート降下回数1万回の人」とか。ごくろうさんって感じ。ひさしぶりに中途半端ワールドに取り込まれた。

自分の番が来て、指に2本麻酔を打たれ、傷口をメスでほじくられて黒い小さな粒のようなものが取り出された。
「これ、ガラスのかけらじゃないけど……なんだろう」
医者がその粒をガーゼに乗せ、よく見ようとしたら自分でピクリと腕を動かしてしまい、ガーゼをちぎって粒は床に落ち、虚空に消えた。
「落としちゃった、……まあ仕方ないね」
私も仕方ないと思った。
明日も来いという。めんどくさい。しかし右手の人差し指だからなあ。

家に帰っても工事がうるさいに決まっている。ので、久しぶりに遠くの古本屋にでも行くことにする。町田の本屋へ。

町田駅に着き、立ち食いソバを食べたら、なんと昨日のうんちくソバ屋より数段うまい。しかも町田は異様に立ち食いソバ屋や普通のソバ屋が多い地域であった。
きっとこの地にかつて「ソバ王」が存在し……とか、5年前なら「どうだ面白いだろう」と嬉々として嘘を書いただろうが、今は書きません。なぜなら、少年はもう大人になったからだ。C・W・ニコル的な意味でナイフを使いこなせるほどに。ほんとは使いこなせません。ぐへへ。

他にも、本宮ひろ志の八百屋「銀次郎」が現存するのを見かけたり、ドウデモ的トピックは少なくないのだが割愛。

・A店
「蔵書ウン万冊」というのですごく期待して行ったら、「ちょっと手に入りにくいブツは異常に高く、比較的どうでもいい品は異常に安い」という、私にとってはどっちつかずのヒドい店。「これは高すぎる」とあきれるか、「これ、こんなに安いんだ……」と落胆するかという精神衛生上よくない店であった。

だがなんだかんだいって何冊も買ってしまった。バカ、オレのバカ。

・B店
ここも23区内にもあるふつーの店。ヴィンテージものも中途半端にしかなかった。
「ファミコンゼミナール」4巻を100円で購入。ダブリ買いだったかどうかまだ確かめていない。

・C店
ここもほとんど釣果なし。
次に電車で相模大野へ移動。

・D店
「小さな街の古本屋さん」って感じの店。「まんがまっぷ」で目印だった店が違うチェーンに変わってしまい、だいぶ迷った。迷う甲斐のない店。この辺から、私の古書店に対するスタンスは間違っているのだと確信する。

・E店
ここも大きめの店でわりと期待して行ったが、品揃えは正直行ってブックオフとそう変わらない。要するに普通ということ。「ザ・ハスラー」というマンガが1冊100円で売っていたが、悩んだ末買わなかった。

これだけウロウロしてもまだ工事が終わるまで時間がある。
新宿に出てから、談話室滝沢で時間をつぶす。
しかし、隣のオバサン同士で
「私はねェ、正直言って54キロ以上になっちゃまずいのよ! あなたはいいの、背が高いから!」などと健康についての話題を大声でしていたので、ちょいウンザリする。

帰って夜、夢を見た。
「不機嫌なときに、母親と妹に誘われおいしいという評判のレストランへ。そこで、機嫌が悪いのでついウェイトレスに横柄な態度をとってしまったら、それがおもしろ半分にアルバイトをしているユーミンだった。ユーミンなのでそんな店いつクビになっても恐くないらしく、横柄な自分にものすごく小馬鹿にした感じで抗議してきた」という最悪の夢だった。

これはフロイト的に、朝のテレビでユーミンが俳句みたいのを選ぶコーナーがあるのと、チラシを配りに来た女の子を自分が無視したことが合体されてできた夢だと思われる。
まったく最悪である。

3月2日(木)

休日。朝、「さあ、起きよう!」と思っていきおいよく飛び起きたら、つまずいて窓辺に向かってすっ転んでしまい、窓ガラスをバリーン! と割ってしまった。
あまりにもすごい勢いだったので、どういう状況で割れたのかよくわからない。
ちょっとやそっとじゃ割れそうにないガラスなのだが。とりあえず右手の人差し指から血が出た。痛い。
部屋が乾燥しないようにと置いてあったコップの水も、その勢いで全部こぼれた。本に少しかかってしまう。
窓ガラスを入れ替えるには、本やマンガで埋まっている「魔窟」たるわが部屋を片づけねばならなくなり、あまりの面倒くささに死にそうになる。
仕方なく少し片づけたら、前の会社の給与明細などが出てきたので心底アホらしくなって全部捨てる。
中山忍が表紙のGOROも水浸しになってしまったので捨てる(なんでこんなものが水がかかるような、「魔窟」の表面に置いてあったのかわからん)。

また向かいの家の工事が始まった。2時間も家にいたら気が狂いそうになってきたので、外に出る。
家に籠もりっ子の私としては、休みの日に家にいられないというのは休んでもほとんど何の意味もないということなのだが。外に出れば金もかかるし。

夕方、初めて立ち寄った立ち食いソバ屋(正確には椅子が置いてあるが、立ち食いソバ屋風の内装)では、「もりそば」を頼んだら、店の主人がにこやかに、
「うちは『もりそば』っていうのはなくて、○○ソバ(その店独特の名称)なんです。それとは別に、○○もりソバっていうのもあって……」
と言われる。
券売機をよく見ると、確かにいちばん安いのが○○ソバ、その次に別名称のもりそばがある。わかりにくい。
さらにカウンターには、「○○ソバは薬味をつゆに入れずに食べ、食べた後、残ったつゆに薬味を入れて持ってきてください。独自のそば湯を入れます」
とか書いた紙が置いてある。

サッと食ってパッと出たい私としては非常に面倒だ。
しかも、出てきたソバは仰々しいわりには普通のうまさだった。
そば湯を頼まずに帰ろうとしたら、「そば湯はどうですか?」と聞かれたのでしかたなく頼み、そば湯をガブガブ飲むわけにはいかないので味わって飲んだ。普通の味だった。

全部食べ終わって、食器を持っていったら「どうでしたか?」と聞かれたが「まずかった」と言えるはずがなかろう。しかもこの主人、顔はにこやかだがブチ切れると大変なことになりそうな雰囲気をまといつかせている。
こうるさい説明は自分のそばに対する自信の表れなのであろうし。
「おいしかったです」
と言うしかないだろう。状況的に。客は私一人しかいなかったし。
曖昧笑いで店を出た。ゴタクが多すぎる。二度といかねえ。

・映画「ワイルド・ワイルド・ウエスト」(いつ頃?、米)
監督:忘れた、主演:忘れた
あまり評判がかんばしくなかったが、意外と面白いじゃん。……っていうか、期待しないで見たけど、すごく期待して見たとしてもそんなに裏切られなかったと思うね。

まあベタホメするような作品ではないけど、「そのテの」エンタテインメント映画としてはイイ方でしょ。「スター・ウォーズ エピソード1」の政治的なレビューにもウンザリしたが、本作は逆にそういうシガラミがだれもなかったのか何なのか、けなしすぎた評が多かったような気がする。「展開がユルい」とか「あの時代に黒人の捜査官みたいのがいるのはおかしい」とか、ふだんからこれ以上にユルユルの作品でも「政治的に」持ち上げるときは持ち上げるくせに、この程度でボロクソにこきおろすのはどうかと思うよ。まあ本当につまらないと思ってんなら何にも言えないけどな。
私は好きだね。

・映画「マトリックス」(いつ頃?、米)
監督:忘れた、主演:忘れた
こちらは噂にたがわず面白かった。ぶっちゃけた話、こういう「管理された不自由な世界から出ていこう」ってテーマは、最近では映画版「少女革命ウテナ」なんかが思い出される(「ブラジル」? まあそうだけどあえてウテナを引っ張ってくる)。
「ウテナ」の方では、「中」の世界がなぜダメなのか、「外」の世界がどうなっているのかが不明瞭で、その点が魅力にも説得力のなさにもなっていたけれど、こちらは「中」と「外」のマイナス面、プラス面、両方うるさくない程度に説明されていて気持ちがいい。おれ的にはイケイケアメリカ万歳体育会系根性的お説教に流れないところが奥ゆかしくてイイと思いました。
セリフはまったくわからないが、日本語訳を読むかぎりわりとストレートなモノが多い。が、それもクサくない程度にまとめている……っていうか、演出のせいかクサくても不思議と気にならない。全体的に小気味いい感じっスね。

3月1日(水)

あいかわらず自宅の向かいの家の新築工事が続く。
あまりにもうるさくて、頭がガンガンしてくる。
音が鳴っているときより、終わってからの疲労の方が大きい。あまりの騒音に、首の横が痛い。

・「爆笑オンエアバトル」(土曜、NHK、夜12時40分)
最近、近くにビルが建ったせいか、NHK、NHK教育ともにまったく映らなくなってしまった。だからコレは2週間くらい前のやつ。

視聴者の審査でオンエアできるかどうかが決定するこの番組、別に自分がつまらないと思っている人が出ることになっても驚かなくなったが、「ユリオカ超特Q」が5戦4勝(つまり5回出て4回はオンエアされている)ことには驚いた。

……というか、この「ユリオカ超特Q」という人、ジャンルとしては漫談なのだが、数年前に一度テレビで見たとき、「ああ、こりゃつまらん」と思っていた。しかし5戦4勝というので期待して見たら、ファッションもネタもまったく変わっていなかった。デビューして6年くらい経っているらしいが、6年というと人間をまったく変えてしまってもいい年月だ。
だが彼はいろんな意味でまったく変わっていなかった。そのヘンな芸名も含めて。

なんだか逆に嬉しくなってきた。



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