◆ 1999年6月中旬 ◆
6/11〜20
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6/20(日)……田んぼの田
プロ野球の2軍、イースタン・リーグで日本ハムファイターズにマジック43が点灯したらしい。100試合中47試合しか消化していないのに、だ。現在の勝ち星は35勝11敗。むちゃくだなあ。プロ野球がらみの話題も一つ。プロ野球ニュースを見ていたら、長嶋一茂が「ビデオの使い方が分からない」といっていた。さすがだ。
あと、横浜FCのキャプテン、遠藤がヴェルディ川崎にレンタル移籍することになったらしい。しょえー。遠藤の左足から前線への長いフィードや、セットプレー時のヘディングは大きな武器だったのに。これで一つ攻め手を失ってしまうことになるが大丈夫かいな。でもレンタルだから、金銭面でのメリットはきっとあるんだろう。代わりに元ヴェルディの柱谷哲二でも……。今は議員やってる元レッズの田口でもいいぞ。
【雑誌】花とゆめ 7/5 No.14 白泉社 B5平
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望月花梨「笑えない理由」が最終回。こじんまりとして爽やかなラブコメという感じで、望月花梨作品としてはだいぶヌルい部類なのだけれども、これはこれで気軽に読める楽しさはあった。葉山萌葱の読切「青の祈り」。自動車事故で海に転落して死亡したが遺体は発見されぬままだった少女と、後に残されたその彼氏、親友の女の子のお話。死亡した彼女の想いはその後も彼氏と親友の周辺で、不思議な現象として現れるが……。端整な絵柄とちょっぴりミステリアスかつ爽やかなお話回しでわりといい。
【単行本】「ARMS」8巻 皆川亮二 小学館 B6
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カツミの写真にいざなわれてアメリカにやってきた高槻たち一行。エグリゴリ発祥の地、ギャローズベルで最強の「猟犬(ハウンド)」部隊と闘うことになる。スピーディでお互いの駆け引きが交錯する戦闘シーンは迫力と緊張感があってよくできている。絵もうまい。ただ、最近ちょっと気になるのが強さのインフレ状態になりつつあるんではないかなという点。一つの敵を倒して次の敵が出てくると、途端に前の敵は「あんなもんは下っ端に過ぎなかった」といった感じに扱われてしまう。ちょっとそこいらへんはトータルで考えるともったいないかなと思う。
【単行本】「森へ」 谷口ジロー 河出書房新社 A5
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山や森といった、厳しい自然と共に生きる人々の姿を描いた短編集。1979年〜85年に発表された作品が収録されている。こういった自然のありさまを描く作品は、下手にヒューマニズムに走ると安っぽくなるし、自然を描き出す描画力が低いとこれまた興ざめである。その点、谷口ジローの精密な筆致は、自然の迫力に勝つことはもちろんできないが負けないだけの骨太さがある。描写に甘えがない点もいい。どっしりとした貫禄をも感じさせる一冊。
【単行本】「1+1は?」 さそうあきら 文藝春秋 A5
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「1+1は?」「ニィー」。
そんな声とともにスナップ写真に写し出されるいくつかの人間模様を、オムニバス形式で描いた短編集。そこで描かれるのは、渋谷での女子高生たちの一時の触れ合いだったり、レースクイーンの追っかけをやっている酔狂なじいさんの道楽だったり、息子が家庭内暴力に走った崩壊した家庭だったり。その姿は人それぞれで、ドラマの形も写真の枚数分だけある。それを一話の中で、ときに笑い、ときに涙、ときに希望のスパイスを振りかけながら、巧妙に描き出していく。一話一話のドラマが非常によくできていて味わい深く、読者をいい意味で翻弄する手際の鮮やかさは感嘆するほかない。スナップ写真を撮るというシーンの使い方も効果的だ。今は亡きコミックビンゴでひっそりと続けられていた作品でパッと見は地味であるけれども、とてもよくできている。さそうあきらは「神童」のような長編もうまいが、短編も抜群である。実にいい仕事している。
6/19(土)……まんどれいく
好むと好まざるとに関わらず仕事をしなくてはならなくなってきた。今月末、来月頭あたりが忙しさのピークになりそう。そんなわけで、今無性に奴隷が欲しい。俺の奴隷になりたい人はぜひ掲示板にご一報を。どうでもいいけど、まんだらけとマンドレイクって似てませんか。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 7/1 No.30 秋田書店 B5平
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田口雅之「バロン・ゴング・バトル」最終回。ほうり出したようなラストで納得がいかない。ここまで急展開させちゃうのならゴリラ・キックでの下っ端ネオ・ヒュームとの闘いなんか省いちゃえば良かったのに。連載全体で見て、とくに最初のほうはやたらダイナミックで面白かったのだが、だんだんテンションが落ちてきていた。終わるのもしょうがないかなとは思うけど残念ではある。樋田和彦「京四郎」。無邪気。楽しい。絵のクセもこの作品の場合は味。
【雑誌】ヤングジャンプ 7/1 No.29 集英社 B5中
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体調が戻ったらしい高橋ツトム「ALIVE」が再開と同時に最終回。最初からこの回数の予定だったのかどうかはよく知らないけど、設定が生かしきれておらず消化不良気味。まあ「地雷震」に全力を注いでもらうってことで。山口譲司「BOiNG」。「世界各地に伝わる爆乳伝説」によれば、「爆乳は邪念を嫌う」らしい。邪念があってはぼいんに触れることあたわず。いやはや、馬鹿馬鹿しくてよろしい。
コミックバーズのページに情報を追加しておいたが、作:夢枕獏+画:岡野玲子「陰陽師」の予告編が掲載。といっても見開き2ページのイラストのみ。本連載は次号から。
雁須磨子「どいつもこいつも」。今回は部隊対抗ソフトボール大会。ますます強まる学園ほのぼのコメディっぷり。ぼけなすであることだ。安孫子三和の読切「みかん絵日記−水色の猫−」。みかん色の体毛をして人語を話す猫が、人間にイジメられて水色のスプレーをかけられていた捨て猫を助ける。この2匹の出会いと、そして別れまでを楽しく、かつ切なく描く。捨て猫だったほうの幸せを祈りつつ、彼を人間に預けて別れを告げるくだりとその後日譚がなかなか泣かせる。
【雑誌】ウルトラジャンプ No.31 集英社 B5平
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松本嵩春「アガルタ」。この人の絵ってどこもうまいんだけど、手足の描き方もかっこいい。とくに二の腕あたり。人体の婉曲部のラインが気持ち良し。硬い部分と柔らかい部分のバランスがええ案配なのだろう。イラ姫は今回、「最終シスター四方木田」とその番外編の2本掲載。番外編である「クロエとJB」のお話がいいなあと思うのだ。2羽のカラス、クロエとJBの出会いと別れ。あくまで軽やかなお話運びと絵柄が魅力的。このお話の主役である二人がカラスだということは途中まで伏せておいて一気に種明かしするというふうだと、よりファンタジックで意外性があって面白かったかも。こやま基夫「エンジェルノート」。シンカの誕生日が実は俺と同じ日で……というお話。いや、つまり7月11日なのだ。誕生花はフュージャー。花言葉は「激しい心」。初めて知った。俺の心よ、激しくあるかい?
【雑誌】まんがくらぶオリジナル 7月号 竹書房 B5中
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今号もかたぎりわかな「みちばたトライアングル」が掲載。ちょっとイカれた女子高生たちの生活。強烈なボケ役二人に対してツッコミは一人。しかも弱い。まあ、ヤンマガで掲載された作品に比べればツッコミがいるだけでもまだお手やわらかではあるが。この人には、もっともっと嫌な、突拍子のないエピソードで突っ走ってもらいたい。みずしな孝之「ササキ様に願いを」。ミニミニ三遊間の、万永の相手がポゾだというのはちと分かりにくいかも。あんまり目立たない選手だけに。そういえば万永も別に目立つわけじゃないか。あと、藤野美奈子がゲストで登場。タイトルは「さらばえっちゃん」。まあいつものように思い込みの強い女性が主役のドタバタギャグ。
【単行本】「Jドリーム完全燃焼編」6巻 塀内夏子 講談社 新書判
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塀内夏子ページのほうにデータ追加。
崖っぷちに追い込まれた日本代表のW杯アジア予選、第7戦のジュベスタン戦と第8戦のオーストラリア戦が描かれる。紆余曲折あった代表だが、ようやく攻撃のパターンが確立し、一時は自信を失いかけていた左サイドバックの新星・吉川も復活。初出場に向けて態勢はすべて整い、あとは闘うだけという状態。吉川の左サイドからの攻撃は、ただ上がってクロスを上げるというだけでなく、サイドチェンジを積極的に活用するなど通好み。こういったところはさすがにしっかり描けている。ここまでにも共通していえることだが、お話は軽めでアッサリ。とっととW杯本大会に入ってくれないものか、とも思ってしまう。
6/18(金)……ネオラブリーM子ちゃん
本日は単行本1冊だけ。実はほかに雑誌を2冊ほど読み終わっているのだが、その2冊は自宅に置いたままで今会社にお泊まり中なので書けないのである。そろそろ仕事が忙しくなってきたというのもあるのだが、こういう時期に限ってマシンの調子が悪くなったのがその原因。ネットワークの調子が悪く、どもこもならんのでHDDを初期化してOSの再インストールをやっていたわけだ。でも、実はネットワークカードが物理的に壊れていたのがネットワーク不調の原因だったらしい。つまりHDD初期化&再インストールはまったくの無駄だったわけだ。ぐぐっと疲れる。OSの再インストール自体は環境がクリーンになるのでそんなに嫌いじゃないのだが。
【単行本】「親愛なるMへ」2巻 六田登 小学館 B6
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保護司である男の娘が、父が受け持っていた殺人歴のある少年・大東と駆け落ちする。逃げた二人は地方のしょぼくれた町で新しい生活を営もうとするが、もともと破滅願望に近いものを持っている彼らは、半ば自ら奈落への道を滑り降りていく。薄暗い闇の中で懊悩しつつ自分の心の形を手探りしていくような物語。六田登得意の内省的な方向性を持った作品で、読みごたえバッチリ。かなり陰鬱な展開でありつつも、読者を物語にぐいぐいと引き込んでくる求心力、手腕はさすがである。重くはあってもイヤにならない重さなのだ。
ところで、最終ページで「[2]新愛なるMへ(完)」という誤植があるのはちとかっこ悪い。この巻の終わりの余韻を楽しむところであるだけに。
6/17(木)……にゅーまんにゅーめん
にゅうめんっていうと、そうめんをゆでて熱い汁の中に入れたものよのう。松田洋子「薫の秘話」で薫が食べてたっけなあ。冷たいそうめんよりも、あったかい奴のほうが俺は好き。一度カレーにゅうめん作ってみたけど、あんまりおいしくなかった覚えあり。
【雑誌】快楽天星組 Vol.7 ワニマガジン B5平
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今号から隔月刊化。ボリュームがあるうえに、内容的にもけっこう粒が揃っている雑誌なのでうれしいところ。
巻頭カラーは作:雑破業+画:NewMen「WILD JAM」。このコンビの作品って久しぶりに見たような気がする。このコンビの「SECRET PLOT」シリーズは、やけに力強いガッツンガッツンな女教師による巨根少年貪りセックスをしてて面白かったのでオススメ。既刊は「SECRET PLOT」「SECRET PLOT DEEP」(いずれも富士美出版社刊。NewMen名義)。上連雀三平「飲尿女神」。す、すばらしい。男だらけの女学院における、そそり立つちんちんと精液の乱舞。「さ おちんちんでもしゃぶって元気だして!」。男根様バンザイ! 「真夏の夜のユキオンナ」の大山玲がゲストで登場。タイトルは「PEEK A BOO」。例によって細かなペンタッチで、奔放なSEXを描く。ファンの方は要チェ。時坂夢戯「乳漫 NEW YORK」。やたらデカい乳であたまの悪いのろみちゃん。横暴でスケベなのろみちゃんの彼氏。二人の軽妙なドツキ漫才的かけ合い。そしてローション。とても面白いし、たいへんに素晴らしいのだが、惜しいかなペンが入ってない。とくにローションは大好きなので、きっちり描き込まれた奴を読みたかった。残念。
【雑誌】ZetuMan 7月号 笠倉出版社 B5中
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目黒三吉「ミクロマンレディーS」が掲載。4ページのショートギャグ。絵はうまいけど、内容的にはいまいち乗り切らん。この人って実はお話作りはそんなにうまくないのかもという気が最近している。深田拓士「凌虐の宴」後編。料亭のおかみとその娘が、悪いおっちゃんにだまされて借金をこさえ、その代償として肉奴隷奉仕させられることに……というたいへんステロタイプでフランス書院文庫エロ小説的な展開。今どき美少女系でここまでベタなことやる人は少ないので貴重な存在とはいえる。かかし朝浩の新連載「いぬ少女」がスタート。大脳生理学の研究所で、実験対象として飼われている「犬に育てられた少女」。いぬ少女は、しだいにその世話を任されていた男になついていくが、という感じ。人語を解さない、平面的ないぬ少女の表情がよく描けている。けっこう楽しみ。
【雑誌】コットンコミック 7月号 東京三世社 B5中
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駕籠真太郎「駅前改札」。今回はキセルで駅員につかまり、乗車券をお持ちのお客様をみんな乗せることになってしまった奥様のお話。ちょっと「乗越駅の刑罰」(筒井康隆)を想起したりもする。この「駅前」シリーズ、駕籠真太郎にしてはアナーキーさが弱くて若干大人しく、不完全燃焼な感じがする。「動力工場」シリーズ再開しないかなあ。
【雑誌】ヤングサンデー 7/1 No.29 小学館 B5中
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柏木ハルコ「ブラブラバンバン」。ブラスバンド部を組むことになってウキウキの芹生さん。着がえながら腰をカクカクしてつい踊ってしまう、ナチュラルなテンションの高さが楽しい。無防備な色気も。遊人「桜通信」。相変わらずたいへんに頭が悪くて素晴らしい。予備校生であるのに、やることといったらSEX、そしてSEX、またあるときはSEX。あとほかの予備校生に対する天誅。君たち、たまには勉強したまえ。というかこのお話のぶっ壊れぶりが痛快でかなり好き。新井英樹「ザ・ワールド・イズ・マイン」。「"第3の聖地"秋田市編」スタート。無軌道にさまざまなことに手を出し、売春もしつつ、彼女なりの道を迷走し続けてきたマリアの友達・関谷が登場。彼女がどう話にからんでくるか楽しみだが、それにしても新キャラクターの登場のさせ方が非常に印象的でうまい。
【雑誌】ヤングマガジンUppers 7/7 No.13 講談社 B5中
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こばやしひよこの新連載「PERIDOT」が巻頭カラーでスタート。公園でチンピラに襲われそうになっていた女子・晶が、逃げていたところ同じ年くらいのクールでドライな女子に出くわす。どうもその女子・マヒルはめっぽう喧嘩は強いけど、他人のことに対しては異様に無関心な人間であるらしいのだが……といった感じの出だし。扉のアオリに「美少女木枯らし紋次郎見参!!」とあったが、かなり「あっしにはかかわりのねえことで」あるらしい。前作「でぃすぱっち!」同様、脈絡のないお色気シーンもちらほら。さてどうなる。咲香里「春よ、来い」。兄、妹、妹のレズ相手という同棲3人組に亀裂が入りそうな気配。いもうと様が別の男に惹かれ出し、抱かれることに。女の子の造形、それから心理の描き方が柔らかくてうまい。桑原真也「0(ラブ)リー打越くん!!」。どんどんお互いに対する恋心が燃え上がるウチコシとシノヴ。ついに一線を越える模様。女体が脂が乗っていて匂やかで艶っぽい。
【雑誌】モーニング 7/1 No.29 講談社 B5中
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ヒラマツ・ミノル「ヨリが跳ぶ」。ヒロコの壁を乗り越えたかに見えたヨリだが、そこから見える新たな光景にとまどう。ヒロコは逆に、何かから解放されたかのごとくバレーを楽しむが。ともあれ、二人の完全決着は次回の対戦に持ち越しである。おねえちゃんテーラー奮戦記である、高梨みどり「Order-Made」。ヒロインの花梨が前から憧れていた、センスの良い大人の男性との一幕のいいお話。花梨が健気でトキメいていてヨロシイ。いつもはハキハキと勝ち気な感じだけど、こういう風情もなかなか。
6/16(水)……機動戦士カスタム
現在原稿をお願いしている
ラ
イ
タ
ーさん3人とブクロで呑み。愛より恋を志向する面々だ。もう3人からは原稿いただいているのでスッキリというか、皆さん期待どおり良い原稿をくれたんで満足でごんす。こうやってWebでジャイアント惚れた方々に、原稿をビッグ振れるってーのはグッド楽しいもんだ。というわけで俺に惚れられた人々、次はあなたに原稿依頼がいくかもしれないぜ。覚悟するがいい。
【雑誌】週刊少年サンデー 6/30 No.29 小学館 B5平
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創刊40周年読切シリーズ。今号と次号は原秀則「一本それまで!!」。剣道部所属の男の子&女の子の正統派ラブコメ。気楽に読めるぞごはん系。久米田康治「かってに改蔵」。今回は改蔵が世の中に蔓延するラヴ不足を嘆く。いや、じつにもっともである。恋! 片想い! 草っぱら! ピクニック! サンドイッチ作ってきたの! ウフフフ、つかまえてごらんなさいな! よーしつかまえてやるぞう! ここらへんでやめとこう!
【雑誌】週刊少年マガジン 6/30 No.29 講談社 B5平
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赤松健「ラブひな」が巻頭カラー。くさりまくりだぜ。それから「驚異の新星」であるらしい大暮維人の、「魔神−Devil−」前編が掲載。謎の異生物に肉体を破壊されいったんは死亡した、凶暴な暴走族系のにーちゃんが強力な生命力でよみがえり、元に戻るため奮闘するというお話の模様。やはり絵はうまい。マガジンならマガジンなりの絵(いつもより若干艶っぽさを省いている感あり)を描いてくるところも仕事師だなあという感じ。
【単行本】「輝け!大東亜共栄圏」 駕籠真太郎 太田出版 A5
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待ちに待っていたのだ、これを。予告より約1ヶ月遅れての発売。駕籠真太郎3冊めの単行本。巨大方向に肉体を改造された大日本帝国の女子が、糞便を射出し鬼畜米英どもと闘うスペクタクル。アナーキーで底意地が悪く、そして常人の発想なぞ軽く飛び越えた次元にある作風に驚嘆。近日オスマンに追加予定なので、そのときじっくり語りたく思う。だからちょっとだけ待っていておくんなまし。日本的精神をもって。
【単行本】「たんぽぽ方程式」 あうら聖児 フランス書院 A5
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巨乳だっぷんだっぷん肉弾系。ストーリーは好き合っている同士の男女が、毎度明るくセックスを楽しむアメリカンな内容。実用に的を絞る態度はなかなかに潔い。ストーリーはわりとどうでもいい、明るく楽しいセックスの前座。乳がデッカくて、御都合主義でもなんでもいいからとくにこむずかしいことを考えずにストレートにヌけて、それでもってハッピーエンドなヌルさをお求めな人にはよろしいのではないかと思う。正直にいって、この人の乳っぷりが好きなんだ俺は。
6/15(火)……天手力男命
オヤシラズ2本めを抜歯、してもらおうと思ってポテポテと歯医者に行ったら予約時間を勘違いしてて、診察を受けられなかった。そんなわけでシュジュチュは来週に延期。面倒くさいからとっとと終わらせたかったのだけれども。とはいえ、明日は呑みにレツゴイック(レッツゴー的)なスケジュールだったので、まあ災い転じて福(WTF)というか。
フジタがベルマーレの運営から撤退してしまうとのこと。チビシーですなあ。
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 7月増刊号 小学館 B5中
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花輪和一「猿蟹合戦」がいい。さるかに合戦の猿や蟹や臼などを、ちっとも擬人化せずに、そして人間の視点からそれらを見つめる形で描き出す。視点を変えて擬人化をしないというだけで、こんなに趣が違うものかと感嘆。まあ花輪和一作品としては出来のいいほうではないものの。いけだたかし「ケムリヤ」。平凡な一家のお父さんが、実はすご腕の失踪請け負い人、「ケムリヤ」であったというお話。オチはほのぼの。すごく面白いというほどではないがまあ手堅い。東陽片岡「私の彼は海坊主」。今回もいつも通りジメジメした部屋で、いいひとたちの味のあるええお話が展開する。東陽片岡の作品を読むと、なんだかでっかい鼻汁の塊をかんだときのように、とてもスッキリする。大げさにいえば魂が浄化されたような気分だ。
【雑誌】近代麻雀オリジナル 7月号 竹書房 B5中
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なんだか最終回がいくつも。
おおつぼマキ「プラム!」は今回で最終回。俺は途中からしか読んでないけど、なかなか泣かせますな。福祉専門学校に通う青年と、不治の病にある少女の、最後の旅。後日譚の中でのラストの一押しがとくにきく。なお、おおつぼマキは7月1日発売号のビッグコミックスペリオールで、北沢未也(「D-ASH」の原作者でもある)が原作の集中連載「嫁入り前なの」の作画を担当する模様。比古地朔弥「崖っぷちギャンブラー」。こちらはイマイチ。ヌルうございました。内野文吾「トリぷるHONEY」も最終回。「柱谷流闘牌必勝究極奥義 漆黒流勢踏台打牌陣」というよく分からない必殺技が炸裂するコマがなんだか馬鹿げていて楽しかった。倉田まゆみ「だれか止めろぉ」もおしまい。で、次号から近オリパワーアップ計画なるものが発動するらしいのでいろいろ誌面の入れ替えがあるようだ。
あと、花見沢Q太郎が近代麻雀オリジナル初登場。タイトルは「染屋」。憧れの音楽雑誌に配属されてウキウキワクワクワイキキだった新人女性編集者が、その雑誌の休刊により一転麻雀雑誌に飛ばされる。で、原稿取りに行った作家のところでなぜか麻雀をさせられるハメに。お気楽なショートコメディ。
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 7/1 No.13 小学館 B5中
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作:坂田信弘+画:かざま鋭二「でんでん虫」。ダイドーはラスベガスのカジノでマフィアの大ボスと知り合い、インディアン・ポーカーの勝負をすることに。インディアン・ポーカーってルールは単純なだけに、駆け引きの要素が強く、かなり好きなギャンブルである。っていうか「100万$キッド」。高田靖彦「演歌の達」。達がライバルに対して一敗地にまみれた屈辱のなかで、自分なりのバンド評価方法の糸口をつかむ。それにしても達は、まっすぐでいい男だなあ。作:愛英史+画:北崎拓「メールランナー」後編。お話が若干安くアッサリしててイマイチ。もうちょっとページ数があったほうが良かったのかもしれないが。
【雑誌】ビジネスジャンプ 7/1 No.14 集英社 B5中
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弓月光「甘い生活」。全身媚薬的人間、江戸の手を自分の性器につっこんでみるという壮挙に出る女性出現。その効果のほどは激しすぎるほど激しくて……。Hかというと別にそうでもないが、一貫して挿入なしのエロスを、下品にならず楽しく描写しているのはとてもうまい。塩崎雄二「日刊タチバナ」。この人の描く女の子の絵はキュートでキャッチィで好きだ。お話はそれほどでもないんだけど、気になる人ではある。前作「ハッピーマン」の単行本は6月18日発売だそうだ。買おうかどうしようか。などと迷うときはたいてい買ってしまうのが普通だ。
6/14(月)……ロストプラスワン
駅で乗り駅で降り駅で乗り駅で降り道を歩き店に行き物を買う。その後、山田さんにお会いして液体を摂取し話をする。しばらく道を歩き駅で乗り駅で降り駅で乗り駅で降り外に出て高い建物の中へ。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 6/28 No.29 集英社 B5平
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「I''s BOX」の予約〆切迫る。6月25日まで。誰か買ったら俺に見せてくれるとうれしい。見せてくれるのならば、その人の自慢を俺は甘んじて聞くことにしよう。
作:ほったゆみ+画:小畑健「ヒカルの碁」は巻中カラー。カラーページの見開きに描かれている海王の眼鏡娘が気になる。武井宏之「シャーマンキング」ではまん太の家族が登場。葉と引き裂かれようとするまん太だが……。それにしても「まん太」の妹は「まんの子」である。「の」。矢吹健太朗「邪馬台幻想記」は最終回。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 6/28 No.28 小学館 B5中
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山本直樹「ビリーバーズ」。熱病から復帰した「議長」さんは異様にハイテンションで、立て板に水のごとくスラスラスラと言葉があふれ出る。尋常ならざる様子。そして島に外部からの男達4人が流れ着き、3人だけだった世界に衝撃が走るといった具合。得体の知れなかった「会」の輪郭が少しずつ見えてきてはいるが、まだまだほとんどの部分は茫漠とした霧の中。今号から5号連続でさいとうしげき「BRAIN」が掲載。子供のころから他人の未来が見えてしまうけれども、的中することがほとんどなくうそつき呼ばわりされていた少年。その後もさまざまな事件が起きることを察知し警察に対して通報を繰り返していた彼だが、それは虚偽の通報とみなされ補導される。そこに現れた精神科医を名乗る男。その男によって連れ去られる少年。一方場面変わって、日本国首脳部の会議で「ブレイン」という存在の死が告げられる。少年とブレインは今後どう関わっていくのか、というところで以下次号。絵はわりとオーソドックスな雰囲気で、作風も地に足が着いている。わりと手堅そう。
あと、6月24日発売の増刊Manpuku!に榎本ナリコや高橋しんが描くとのこと。
【雑誌】ヤングマガジン 6/28 No.28 講談社 B5中
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安達哲が巻中4ページ4色カラーで登場。タイトルは「バカ姉弟」。以前赤BUTA増刊に掲載された、やる気なさげなほのぼの系作品のつづきだ。今回もたいへんにやる気なさそう。小田原ドラゴン「おやすみなさい。」。鉄郎に初めてできたアイドル仲間たち。しかし、その楽しき日々は夢のように終わっていく。ちょっとあっけなかったなという気はするけど、この心優しき青年が汚れないままでいてくれて本当に良かったと思う。しげの秀一「頭文字D」。この人は本当に、パンチラが好きなのだなあ。
【雑誌】ヤングキング 7/5 No.13 少年画報社 B5中
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吉田聡「荒くれKNIGHT」。野呂の昔なじみの、色が黒くてやせっぽちで、でもとっても性格がまっすぐで気持ちのいい女の子が登場する。人情の暖かみがあるいいお話。女の子も色気がないながら可愛いし。三つ編みがいいのだ。有村しのぶ「HOPs」。恋人同士の幸せなSEX。甘くてよろしい。佐野タカシ「イケてる2人」は安定してテンションが高くトロトロ。
【単行本】「LOST」1巻 天竺浪人 三和出版 A5
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天竺浪人ページに追加したんでそっち参照のこと。
6/13(日)……あしたのテンジョー
大したことをせぬまま過ごす休日。ビールを飲み漫画を読み、飯を食らって書評原稿を一本あげる。不足しているのは愛と勇気とトキメキとインクレディビリティー。激ヤバ。
川原由美子が「観用少女」と「ピ・ア・ス」の2本同時掲載。「ピ・ア・ス」は1991年アニメージュ別冊「漫画大行進」に掲載されたもの。「観用少女」は、微笑む観用少女の意外にしたたかな一面を描き出す。きれいだけどちょっぴり怖い微笑みでもある。諸星大二郎「栞と紙魚子」。おどろおどろしくても力が抜けて気楽なところが読んでて楽しい。9月中旬に初単行本「くみちゃんのおつかい」が出ることが決まった軽部華子。今回のタイトルは「くみちゃんの音楽会」。ちょいと妖しい退廃的な雰囲気を持った絵なのだが、お話はちょっと残酷でありつつギャグ風味もしっかりふりまかれていて軽妙な雰囲気で楽しめる。近藤ようこ「月影の御母」は今回で最終回。しみじみとしめやかなラストでありました。
巻頭カラーで中原アヤの新連載「りんご日記」がスタート。父親の会社が倒産した影響で大阪に引っ越すことになった女の子りんご。大阪で貧乏生活を始めようというときに知り合ったお調子者の銭湯の息子と、それから前からりんごのことが好きで大阪にまで追いかけてきた同級生。この3人の、一人は遠距離な三角関係……といった感じのお話になりそう。カラッと明るい絵柄で微笑ましいラブコメ。かわいらしい恋愛模様って感じで、この人の作品はわりと好き。いくえみ綾の70ページ長編読切「キスミークイック」も面白かった。クラスの男の子が好きになってしまい、じっと見続ける健気な色白ぽっちゃり系の女の子。太い女の子もちゃんと可愛く描けている。
【単行本】「夢のような」 朔ユキ蔵 メディアックス A5
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朔ユキ蔵の初単行本。竹の切り口のような、スパッとシャープな描線が特徴。この作品集には、ちょっと前の作品も収録されている。古めの作品は多少絵が淡く、最近のになるに従って線がピンピンとハネるような感じになってきた。この単行本の中では最初に収録されている「色あせた世界」がいい。今までイジメられてきた女の子が、転校してしまうイジメの首謀者が輪姦されているのを冷酷に傍観する。イジメられる者がイジメ、イジメる者がイジメられる。因果は巡り夜明けはこない。この前の快楽天に掲載された作品で一躍脚光を浴びた感もあり、ちょうど今発売したのはグッドタイミングだったと思う。
最近読んだ作品で、大きくて柔らかそうなええ乳を描いておったので、試しに購入してみた。この単行本の収録作品は、巻頭の二つのみ最近のであとは古めのもの。あとがきを見ると最近復活するまで一年近くのブランクがあったそうなのだが、その一年間でずいぶん絵柄が変わったことが分かる。昔のほうの作品はけっこう稚拙な絵であんまり読む気にならんのだが、最近のはだいぶ華やかで洗練された。とはいえ、お話としてはそんなに面白くないので、そんなにオススメはしない。
「天井の下」シリーズ4話と「さすらい」を収録した短編集。「天井の下」シリーズも基本的には一話完結の短編。第4話だけは現在FEEL YOUNGで続きがスタートしたようだけど。人それぞれの男女関係のさまを、さりげない静謐な筆致で描き出す。それにしても最近の南Q太はとても充実している。静かな描線に軽い緊張感が漂い、キメの細かい手触りを作り出している。そして作品の質はコンスタントに高い。昔からうまい人ではあったが、さらに洗練されてきた印象。
6/12(土)……サンサルバトル
エルサルバドルの首都はサンサルバドル!
サッカーオリンピック予選が始まる。日本 vs.フィリピンは13-0で日本が快勝。あの程度の相手なら当然の結果。中村俊輔のフリーキックは実に見事だった。スピード、コース、弾道、いずれをとっても。それにしても柳沢全然点取れないなあ。途中出場の吉原でさえ3点取ってるのに。なんか最近柳沢が国際試合で点取ったの見たことないような気がする。ああいう場面で点取りそうなオーラが感じられないんだが。早いうちに点取っちゃわないと不調のトンネルに入っちゃいそうな気がしないでもない。
【雑誌】コミックビーム 7月号 アスペクト B5平
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掲載作品リストはコミックビームのページ参照。
今号も粒揃いである。それにしてもゲスト読切が三好銀だというのは渋すぎではあるまいか。作品タイトルは「ブルーベリージャム」。どこだかの工場か何かで作業員をやっているらしき女性が、コミュニケーション系の情報誌(じゃま〜るみたいなものと思われる)で見つけた男性のために、都会に生えている植物を利用してジャムを作り始める。なんとなく始まったようで、いつの間にやら相手に会うこともなく終わっていく恋のようなもの。たいへんに地味だがけっこう面白かった。志村貴子「敷居の住人」。今回はキクチナナコが主役。卒業を控えていつになく鬱な彼女。この漫画には、大きなストーリーがあるわけでないし、とくに目的もない。ただダラダラと続く少年少女の生活を描き続ける。そのとくに面白いことが起きるわけでもない日常を眺めるのがなんとも楽しかったりする。羽生生純「恋の門」。石を使った漫画を描き続ける無用の人、蒼木門。彼が恋人の恋乃の勧めでアニメ系のショップに勤め始めるが、やはり彼と普通のオタクは激しく相容れない。本当にダメ人間である。その門と恋乃の、自己愛と打算に基づく恋の行方はいったいどうなるのだろうか。予断を許さない。
桜玉吉「幽玄漫玉日記」。桜玉吉、鬱突入。というわけでテンションはこれ以上ないといっていいくらい低い。でも逆にそのテンションの低さが激しいほどで、これはこれで迫力あり。しりあがり寿「弥次喜多 in DEEP」。花咲く丘で女の子たちに囲まれて酒を飲まされ続ける弥次さん。喜多さんは薄暗い部屋の一室でお伊勢さんの話を強要され続ける。今号も無言で机を引っかく犬の爪の音が怖い。前号からのこのシリーズ、得体が知れなくすごく恐ろしい。実に大したもんである。市橋俊介「石川さん飛ぶ」。冴えない中年男、石川さんがドラッグやって飛ぶ。かなり爽快に終わっている作品。なかなか楽しい新人さんだ。そして新谷明弘が久々登場。タイトルは「期末試験前也」。4月号に掲載された作品の続編。とある学生の期末試験前の一風景。部屋に隠していたエロ本が、いつの間にやら机の上に置かれている。最初は親にバレたのかと思っていたが、そんなことが日々続くようになる。そして、あるとき見つけた人外の文字が書かれている謎のノート。実は彼の部屋には……。何気ない日常からなだらかに、そして何気なく非日常へと突入していく。その感触は妙に肌になじみ心地よい。竹谷州史「PLANET 7」。いつもながら簡潔な描線なのに、それに特徴と魅力があるというのは強い。ラフな絵でもなんか雰囲気あるし。いましろたかし「釣れんボーイ」は、珍しく海釣り。そしていよいよアユシーズン突入。ますますダメになっていくこと必至。たまんねえなあ。金平守人「金平劇場(仮)」は最終回、ではあるが。
菅野博士改め菅野博之の新連載、「地球防衛企業ダイ・ガード」がスタート。経費と闘いながら、地球を防衛する企業の物語。やけにメカメカしい、コンバトラーとかそこらへんみたいな感じの巨大ロボットが登場。それからアフタヌーンに掲載されたこともある岩原裕二の「クーデルカ」が始まったのはなんともうれしい。この人、描線がだいぶ整理されて洗練されたなあ。なぜかは分からないが療養所を脱走し、追われる身となった美女・クーデルカが主人公。各所で見せるボディラインも色っぽい。これから楽しみ。
それから石田敦子「からくり変化あかりミックス!」は作者急病のため、しばらく休載とのこと。単行本1巻は予定通り7月1日に発売されるそうだが。
【雑誌】ビッグコミック 6/25 No.12 小学館 B5中
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作;構成:白土三平+画:岡本鉄二「カムイ伝」第2部が再開。お猿さんが闘っております。谷口ジロー「捜索者」。今は亡き山岳パートナーである坂本の奥さんから依頼を受け、失踪したという坂本夫婦の娘を捜索することになった志賀。山を愛した男が、都会の「けものみち」をさまよい歩きその深層に迫る、といったお話。谷口ジローの緻密な絵柄で描き出されるドラマは、派手ではないが、読みごたえあり。細野不二彦「ビールとメガホン」。きっちりお仕事してますなあ。
【雑誌】コミック小天魔 7月号 Vol.1 茜新社 B5中
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コミック天魔の増刊で新創刊の模様。全体的な印象としては、乳が大きめで実用重視って感じかな。RaTe「THE GAME」は双子の弟たちの名前をエロゲーのキャラクターに使ってズリネタにしていたお姉ちゃんが、念願叶って弟たちとスルというお話。柔らかそうな乳、それから懸命に弟たちのちんちんを頬張る姉の姿がいやらしい。東海道みっちぃ「不実。」。この人の描く女の子のムチムチ感はなかなか好き。描線の強弱がきっちりついているあたりがいい感じ。富秋悠「悪夢に溺れて」。この人の作品を読むのは久しぶり。揺れる乳の描き方がなかなか。
【単行本】「アゴなしゲンとオレ物語」2巻 平本アキラ 講談社 B6
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体毛が全身を覆う暑苦しく醜怪な男、アゴナシ運送経営、ゲンさんの汚らしく情けない生き様をコミカルに語る作品。今回は脇役が光っていた。生けるダッチワイフの押し売りダッチ・アスカ、そして動物的変態教師・タキザワの二人が、ゲンさんを上回るほどの醜悪さ。そして、タキザワを見おろしツバを吐きかけるゲンさんの邪悪な表情。強いものにはこびへつらい、弱い者は徹底的に足蹴にする。ゲンさんは本当に見下げ果てた奴だ。だが、なんとなく愛すべき人物でもある。遠くで見ている分にはきっと楽しいだろう。近くにいてほしくはないが。こういうイヤな物体を克明に描き出す底意地の悪さが素晴らしいなあと思うわけだ。
6/11(金)……騎乗の九龍
会社の呑み会で帰りが遅くなり終電を逃す。そんなわけで今日は会社に泊まって漫画読んで更新。始発を待ちながら。と書いていたらもう朝6時。帰って寝るッス。
【雑誌】ヤングアニマル 6/25 No.12 白泉社 B5中
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三浦建太郎「ベルセルク」の大判ポスターが付属。でも「ベルセルク」本編はお休み。
高橋雄一郎の新連載「女刑事ペルソナ」がスタート。原作は出海まこと。囮捜査の名人である女刑事の活躍を、新前の刑事の視点を通して描くといった感じのお話。ヒロインである阿久津沙邪香がなかなか色っぽくてよろしい。田中ユタカ「愛人[AI-REN]」。いやあ、もうさすが。爽やかでかつキラキラと瑞々しい絵柄で、恋愛に夢中な少年少女のさまを描き出す。しかもちょっと泣かせて、さらに癒しもする。この鮮やかな仕事っぷり。実に見事というほかない。増刊のほうで掲載されていた西川魯介のシリーズが本誌初登場。タイトルは「SF/フェチ・スナッチャー」。女子高生・栗本玻瑠のメガネに取りついた宇宙人。このメガネは校内に潜伏するフェティッシュ型凶悪犯を追う宇宙刑事だった。というわけでエイリアン退治ものではあるが、その過程で繰り広げられるHな展開がむしろ主題。SUEZEN「新性生活 ネオ・ライフ」。回を重ねるにつれ面白くなってきた。お笑い芸人の卵である浦霞禅の意外な芸。本当にそこに女性がいて、SEXをしているかのように見せるパントマイム。虚空に人間を創り出すその描写はなかなかエロチック。演出の力。うまい。馬場民雄「ご馳走さま!」。熊本ラーメン編完了。このシリーズ、最初はあんまり面白くないかなと思っていたが、だんだん良くなってきた。主人公の仲谷内のキャラクターが立ってきたのがデカい。こいずみまり「コイズミ学習ブック」は、楽しい後背位の楽しみ方。バックってそんなに人気が高いのか。俺は騎乗位が好き。とくに乳のデカい人の。
【雑誌】花とゆめ 6/20 No.13 白泉社 B5中
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日高万里「世界でいちばん大嫌い」が最近メキメキ面白い。お互いにメロメロである、万葉と杉本のカップルの初々しさがかわいらしく楽しい。望月花梨は、ようやく瑛士がかな子に告る。スレ違い続けた二人がようやく収まるべきところに収まって、のどにつかえていたものがとれたような気持ち良さ。そこでまた新たな関門を用意するあたりはまあ基本といえようか。和田慎二「少女鮫」が最終回。なんかほうり投げたような終わり方。最終ページに和田慎二のコメントがあるけれども、「本来のストーリー展開ではない形でまとめることになったのは残念」とある。それにしてもBLUE HEARTSの「リンダリンダ」を4ページにわたって引用し続けるってのはどうもなあ。やはり最後は和田慎二自身の言葉で締めくくってほしかった。
【単行本】「おまかせ!ピース電器店」13巻 能田達規 秋田書店 新書判
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いつも通りの安定感。オスマンも参照すると……別にどうでもいいか。この巻では2話構成の「アラマ王国の野望」前後編がとくにいい。軍事国家の陰謀に巻き込まれ、拉致されて彼らの軍事活動に協力させられてしまうケンタロー。そして人質に取られたモモコ。二人を救うため月影アイちゃん、そしてピース一家が奮闘する。「完璧な技術は人を不幸にしない」という、楽観的でとても力強いメッセージに心打たれる。アクションあり家族愛あり、女の子もかわいく、きっちりきれいにまとめる。あとはやはり、「一生カメのままクリアしたいなあ」。カエルはいいね、カエルは。
【単行本】「エイリアン9」2巻 富沢ひとし 秋田書店 B6
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マニア筋待望の第2巻。一見ロリ系の絵柄だが、ストーリーはかなりにハード。何も知らない可憐なエイリアン対策係の少女たちを、過酷なエイリアンたちの縄張り争いの渦中に放り込んでいくさまは確信的な悪意をも感じさせる。ここで描かれるのはエイリアン vs.人間といった単純な構図ではなく、共生を前提としたじわじわとした侵略である。その対象となる人間たちが何も知らぬ小学生たちであるため、読者に与えられる情報も非常に断片的で、それが先行きの読みにくさにもつながっている。一話に一回ずつくらいは読者を驚嘆させる仕掛けを用意し、けして飽きさせない。ハードなSF的作品に仕上げつつも、少女の顔にエイリアンたちの粘液が噴出されてベトベトになるところなども、かなり意図的に織り交ぜる。予定調和で終わらぬ容赦のなさが際だつ逸品。
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