◆ 2000年9月上旬 ◆
9/1〜10
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9/10(日)……獣マニュアル
本日はジャンキーズ用の本15冊。本当は休みのうちに全部、読むだけは読んどきたかったんだけど。
【単行本】「恥しい課外授業」 毛野楊太郎 コスミックインターナショナル A5
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眼鏡っ娘女教師をねっちり嬲り調教調教。露出、輪姦などハードな描写が多く、実用性は高い。ほとんど裸に近いような服を着て公園のベンチでアナルビーズを突っ込まれたり。オパーイもかなりデカめ。ストレートなエロでガスッとヌキたい人用といった感じ。
【単行本】「森のみるく屋さん」 大輪田泊 メディアックス A5
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ロリ系の愛くるしい絵柄なんだけど、エロシーンはむちむちしていてかなり実用的。みっちりつまっていてええ感じ。エロは淡白に終わらず、「もう一押し」の部分がしっかりある。全体のムードは明るめで、楽しんでかつスカッとヌケる作風。デフォルメの利いた画風はある意味クセが強いのだけど、かわいさと実用性が同居していていい仕事してます。
【単行本】「あまかみ」 MO・MO ヒット出版社 A5
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劇画系と美少女系の中間くらいの画風で、ちょっとまだこなれてはいない感じはするんだが、お話はわりとノリが良い。ラブコメ系の作品もけっこうヒネリがあって読める。このタイプの人は、絵が上達してくると良さそう。
この人は読むたびにうまいなーと思う。少女漫画的なライトな絵柄、ポップなセンスを保ちつつ、エロ描写もうまくなってきている。ラブストーリーもコメディも存分にこなすだけの力を持っている。エロ漫画初心者にとっても安心して読めるうえ実用方面もそれなりにイケるし、熟練者にとってもこのポップなテイストは新鮮に感じられるだろう。クオリティもコンスタントだし、幅広くオススメできる。
初単行本。エロはまだ描き慣れてない感じを受けるが、ラブコメ風味のお話はわりと後味良くきれいにまとまっている。なんかもう一押し。
【単行本】「巫女のススメ」 Yaski 晋遊舎 A5
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巫女さん話はそんなに多くはないけれど。個人的には爆発的なメイドブームのさなか、ちょっぴり巫女さんのプチブームが来ているような気がするんだが。しかし巫女さんの場合弱いのは、モノクロだとあの赤い袴の魅力が十分に発揮できないとこですな。
さて、Yaskiの作品のほうだけど明るくて元気が良いお話が多く、絵柄もまとまりが良くカワイイ。Hな展開がノリ良く続く。Hシーンもけっこう充実していて楽しめる一冊に仕上がっている。
【単行本】「あのこ」 鬼魔あづさ シュベール出版 A5
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零式掲載作品をまとめた単行本。しかし改めて通しで読むとやっぱしうまい。鬼魔あづさの持ち味である描線の柔らかさで、ちょいと変態的な兄妹の交わりを描いた「あのこ」は軽やかな甘さを持った作品。「体臭」がけっこう重要なアイテムになっているのだが、汗臭さとかも甘やかに描けてしまう表現力は優秀。線の本数は必要最低限なのだが、それが十二分に意味を持っている。ラストのほうの肉体の描き方なんか、雰囲気的にはだいぶ違うけれども山本直樹に近いなーとか思った。
大学講師を目指す院生の優香と、大学生の辻村の出会いから夫婦生活までを描く優香先生シリーズ全6話が中心。絵柄的にはまだ線が固いかなーとか思うけれども、ラブコメテイストとHはきっちり両立できている。女性作家(であるらしい)わりに、エロ方面は直球勝負。初単行本とのことだが、描き慣れてくればけっこうイケそう。
【単行本】「マシンガンキッス」 桜井パピコ 東京三世社 A5
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えー、なんというか玉置勉強をマネしてるんだろうなーというのが色濃く伺える絵柄。もちろん本家ほどうまくはないけれども。朝っぱらから父親と2発キメてきたトトコちゃんが学校のぬきうちセックス検査に引っかかって下半身裸で廊下に立たされたりする「となりのトトコちゃん」みたいな、ちょっとヘンな味わいの作品もあるけれども、基本的にはちょっと切なめなラブ話が多いかな。わりとお話的にはまとまっているので、あとは独自色を出していくことが肝要かと。
【単行本】「美少女攻略裏マニュアル」 七瀬真琴 平和出版 A5
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アッサリとしてまとまりの良い絵柄が最大の魅力。ちょっとロリめ。絵柄のわりにハードなこともこなしていて、エグめなイジメ系の作品もやってくれる。もちろんラブコメ風味の作品もあるけれど。イタズラっぽい顔つきなど細かな表情はそれなりに描けているけど、いささか平板にも映る。もう少しダイナミックさがあるといいかな。
ロリ系アンソロ。漫画執筆陣は須藤るく、猫守麻里鈴、月角、祭野薙刀、奥矢星、志崎月魚、番外地貢、ほりもとあきら。この系統のアンソロジーはほかに有力なのがあるだけに、この顔ぶれだといまいち中途半端な印象を受けてしまう。その中では、祭野薙刀の作品がラストの女の子の表情がなかなかかわいくて印象に残った。絵にクセがあるけどそこがいい。あと番外地貢の絵柄は今風じゃないけれど、いかにも少女少女しててソソる。月角はいつもどおりのコンスタントなお仕事。
【アンソロジー】「なるひな荘へようこそっ▽」 オークラ出版 A5
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▽はハートマークの代用。
タイトルと表紙を見るともろ分かりだが、まあ要するに「ラブひな」のエロパロ本。執筆陣は藤瀬あきら、久我山リカコ、U-18、藤茗みえる、双葉ますみ、にゃんこMIC、ロケット兄弟、まるごと林檎、小金井武蔵、立嶋りあ、あらきひろあき。原作が寸止めしまくりなだけに妄想も膨らもうってもんで、読むとけっこうエッチ。ストレートなラブものからハードエロまで揃っている。一番多いのはしのぶネタ。ヌキ系という意味では、画面は白いけどあらきひろあきのなるせがわモノがハードでイッて良しといった趣。
【アンソロジー】「鎖縛」VOL.10 松文館 A5
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縛り系アンソロ本。執筆陣は、春輝、近石まさし、咲耶洸、MARUTA、人参・参、カマキリ、GRIFON、緋龍高弘、正鬼真司、SHIZUKA、桃山ジロウ。縛るってことからも分かるとおり、内容はハードめなのが多い。近石まさし、桃山ジロウ、SHIZUKAといった顔ぶれはコンスタントにいい仕事しているし、伸びやかな絵柄でラブコメ風味の人参・参「PROMISE」あたりはけっこう気に入った。ただ「いつもの松文館のアンソロジー本」って感じの手慣れた作りでもあるので、あまり「おおっ」って感じはしない。
【アンソロジー】「姉の誘惑」 コアラブックス A5
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姉弟モノのアンソロ。妹モノは最近とても多いけど、姉モノで1冊にまとめたのはけっこう珍しいかも。執筆陣は八重田なぐも、一恵りょうこ、桜りゅうけん、瑠夏ひかる、兼清みわ、夢庵あむ、原田罪太郎、月読さじん、同爆、サチ・サカナ。全般的にラブコメ風味が強め。この中ではくっきりしたタッチが印象的な桜りゅうけん、マッド・サイエンティストな姉と彼女の実験台にされている弟の日常がコミカルに描かれていて可愛らしいサチ・サカナ、あとむちむち肉感的な八重田なぐもあたりが面白かった。
司書房お得意の再録アンソロ本。作品が収録されているのは、KASHIみちのく、花見沢Q太郎、祭丘ヒデユキ、間垣亮太、広川浩一郎、紺条夏生、しげの理、草津てるにょ、ケイ・プラス、MGジョー。実用系では層の厚い司書房だけにわりとおいしいところが揃っている。だいたい読んだことがあるけど、祭丘ヒデユキのたわけたお話とか、KASHIみちのくのばいんばいんなイキの良さとか、花見沢Q太郎のヌル甘いラブ風味とか、読み返してみても楽しめる。
9/9(土)……サイコチック
なんかノートPCのOS再セットアップおよび環境再構築で半日くらいむだにしてしまった感じ。そろそろヤバめな時期だというのに。
【雑誌】エースネクスト 10月号 角川書店 B5平
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安倍吉俊+gK「NIEA_7」。今回はやけに暗い。夏の終わりのある日、ニアはぼーっとしていて、まゆ子は鬱に。なんだかだいぶ煮詰まってきた感じだが果たして。作:大智丙太郎+画:SUEZEN「風まかせ月影蘭」は最終回。
中田ゆみとまいとしろうが登場。まず中田ゆみ「Rental Lover」は、23年間彼女がいなかった男と、とーってもかわいい恋人を派遣してくれるお店「レンタルラバー」で借りた女の子の物語。仕事ではあるけれども、時間いっぱいかわいい恋人を演じてくれる娘が魅力的。柔らかい線が威力を発揮している。きれいにまとまったお話。ただ、特別すごい特徴があるわけでもないので、もう一押しは欲しいかなといったところ。まいとしろう「関東及び東海沿岸大震災」は、地震で狭い空間に閉じ込められた姉妹と、小林くんという男の子。その空間で過ごすうちに、妹と小林はHになだれこみ……といった具合。まいとしろうにしては、わりと普通なH漫画。
りえちゃん14歳「あいす▽きゃんでぃ」はコスプレ風俗のお話なのだが、りえちゃん14歳の絵でねこみみメイド娘とかやられちゃうともうたまりませんな。「初めましてニャ」とかいうとるわい。御形屋はるか「PINK PARADE番外編」は、毎度おなじみ美少年警視総監・ヴィンセントと、女盗賊ハーシィのイチャイチャH物語。ドタバタしててヌルくてなかなか好きなのだが、今回はCGの粒子がちと粗かったのが残念。単行本が25日に出るそうなので、こちらは楽しみ。之瀬ハルオ「発情の孤島」。孤島に流れ着いた二人の男女。男はすぐにでもやろうとするが、女はそこに行くまでのふんぎりがつかずきっかけを求めていた。エロシーンは少ないけれど、そこまで持っていく過程に力が入っていてなかなか読ませる。キャラクターの行動とか、なんだか力いっぱいな感じがして良い。
司人形「猫被りの住人達」中編。鉛筆画であると思われる精密なタッチで、ハードな凌辱描写の連続。描き込みの細かい絵の緻密さはかなりすごい。容赦のないギチギチなエロシーンもタダモノでない感がぷんぷん漂っている。あとは美樹カズ「たわむれ」の、まるでゼリーのような強烈に濃い体液描写が気になった。この人、前は水芸みたいにビュウビュウ噴く体液が特徴だったのだが、そこから質がずいぶん変わってきている。強烈であることは今も昔も変わらないけれども。
【単行本】「フローズン」6巻 山崎さやか 講談社 B6
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これにて最終巻。ズバッズバッとモノをいう、アメリカ育ちの少女・桃花の行動がスッパリしてて気持ち良いお話だった。桃花の兄であるレオとのエピソードのラスト、桃花が泣きながら笑う表情は、とても輝いていて良かった。ただ、最後のOL編はなくてもよかったと思う。中途半端になってしまった。
【単行本】「僕の彼女とピンク色」 りえちゃん14歳 二見書房 A5
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りえちゃん14歳の絵はやはりいいなあ。とくにカラー。デビューしてからずっと同じような娘たちを描いているけど、それでも見ていて飽きない。最近では足をむっちりさせて、わりとHシーンを肉感的にしようとしている感じ。胴体の細さと足の太さのバランスはとれていないんだけど、かわいいのでいいのだ。
【単行本】「コギャル寿司」1巻 小田原ドラゴン 講談社 B6
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群馬発シヴヤ行。コギャルになることを目指して、人より馬の多い県、群馬から上京してきたイナカ娘(群馬の人ごめんなさい。でも物語の中ではそういう扱いなので)黒沢年子。彼女がコギャル寿司の門を叩き、最強のコギャル目指して奮闘する物語。なのだが、「おやすみなさい。」の小田原ドラゴンだけあって、もちろんフツーのお話ではない。109は機械仕掛けのバベルの塔で、コギャルたちのあらゆる欲望を呑み込んでいたりするし、厚底は発達して雲つく高さになり、転ぶとそのコギャルは死ぬレベルに達していたりするし。間違ったコギャル伝承を世に広める、楽しい漫画。馬鹿馬鹿しくて妙に和む。
9/8(金)……ひりひりヒーリング
普段デジカメは三洋電機のマルチーズを使っているのだが、19〜22日の台湾取材ではズームがないデジカメはやはりキツかろうとか思って、以前買ったオリンパスC-1400XLを主戦デジカメにしようとか考えている。で、それ用に記憶メディア増設をしようとか思って64MBのスマートメディアを買ったのだが、オリンパスのWebを見るとC-1400XLではスマートメディアが使えねーということが判明。こういう理由じゃ返品も利かないし、かなりトホホホ。幸い、転売先が見つかったらから原価は少し回収できたんだが。それにしてもスマートメディアって、容量が変わるたびに電圧とか変えやがるし、かなりファッキンだ。64MBより上がないってのも、200万、300万画素デジカメじゃきついよなあ。
今月号の特集は駕籠真太郎。というわけで単行本未収録作品「三級片宿命之恋」が掲載されている。これはコットンコミック1995年11月号初出の作品。ホントにまったく説明なしに黒子的存在によって人間が動かされているさまがシュール。この作品のほか、ロングインタビューや単行本紹介も掲載されている。んで単行本紹介3ページは芝田隆広という物体が執筆している。というわけでガロデビューを果たしました。今までいくつかの雑誌で書かせていただいたけれども、やはりガロに自分の名前が載っているのはすごく特別な気分であります。最初はインタビューのほうの依頼もきたんだけど、他誌で同時期に駕籠真太郎インタビューの仕事をすでに受けてしまった後だったので、泣く泣くこちらのほうは断念。ちなみにその他誌は20日くらいに出るはずなので、出たときにまた。ちなみに今月号では、宗像明将氏も同人誌レビューの連載でガロデビュー。氏と俺が打ち合わせ時に強烈プッシュしたのがきいたのか、次号では津野裕子特集が組まれるそうで、今からとっても楽しみ。
その津野裕子だが、今回の「ひりひりする【緑】」は、珍しく分かりやすいお話。美しい線で、祖父を亡くして一人になった青年の生活を描写している。逆柱いみり「恐怖博士の花嫁」。あらあら、何やら思いもよらぬ展開に。予想外なドリルの出現ぶりにびっくり。キクチヒロノリ「産院ミドリゴ」。いやー、今回はまたいつもに輪をかけて素晴らしい。奇妙なキャラクターがぼんぼん出てきて、わけの分からぬ会話を繰り広げるのを眺めていると、かなりクラクラするグッドな境地へと誘われる。これはZENですね。川崎ゆき「大阪ダンジョン」。考えてみると、アックスにもガロにも登場している猟奇王ってかなりすごいかも。猟奇娘危うしなのが気掛かり。
【雑誌】ヤングアニマル 9/28 No.18 白泉社 B5中
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山口よしのぶの新連載「ダブル」が巻頭カラーでスタート。キスをすればなんでも分かるという美人占師と、元警官で今は居酒屋のマスターである二人が手を組んで事件を解決……といった物語になりそう。本編も面白くなるかな、って感じはするけれども、それ以外の部分では「たびてつ」の人だけあって、なんかてんぷらがおいしそうだったのが印象的。技来静也「拳闘暗黒伝セスタス」。今回は拳闘シーンがなかなかテクニカルに描かれていて、面白く読めた。
【雑誌】YOUNG YOU 10月号 集英社 B5平
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今号はちょっと落ち着きすぎちゃっててイマイチな印象。
谷地恵美子「明日の王様」。藤之輔と十也が、恋だけでなく芝居でもライバル関係を強めてきている。ちゃんとドラマを作っていて、安定して興味深く読める。あとはたかさきももこ「白衣でポン」が、ボケっぷりが良く面白かった。
【雑誌】FEEL YOUNG 10月号 祥伝社 B5平
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有間しのぶ「モンキー・パトロール」が巻頭カラー。ゆるめな感じの絵柄とノリのいいお話でなかなか楽しかった。やまじえびね「LOVE MY LIFE」。自分がレズであることに気づいてしまった主人公の女性。そして、実はゲイとレズだったという主人公の両親。シチュエーションとしては変わっているかもしれないが、ある愛の形をしっかり描き出そうとする物語には、なかなかしっかりした読みごたえがある。青木光恵「スウィート・デリシャス」。この人の続き物漫画はけっこう好きなのだが、この作品もいい。ちゃんとラブストーリーしてるし。こいずみまり「CUT×OUT」。自分をセックスフレンドとしてしか扱ってくれない男にいらだつ女の頭の中で駆け巡る殺人計画。周到な思考展開にゾクリとする。女は怖い、という表現はあんまり好きでないのだが(男だって怖い奴ぁ怖いし)、そういう表現が似合うお話である。それから今号は、多田由美の読切「Tide」が掲載。線は少ないのだけど、その一つ一つのひかれ方が美しい。構図など、画面作りもたいへんにかっこよい。
あと、9月19日に祥伝社からファッション雑誌Zipperの増刊枠(だと思う)で漫画雑誌が出るらしい。桜沢エリカ、三原ミツカズ、南Q太、小野塚カホリ、楠本まき、中山乃梨子、おかざき真里、朔田浩美、吉本蜂矢、藤末さくら、栗生つぶら、架月弥、雁須磨子、神田ジョセフィーヌ、国樹由香、その他……という布陣。何かどこかで見たような、とかいう感じがしないでもないけど、「おしゃれっ子必読!」らしいので買うしかありませぬなあ。とくに久々な吉本蜂矢が楽しみでゴンスよ。
【単行本】「イヌっネコっジャンプ!」1巻 はっとりみつる 講談社 B6
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待ってましたの初単行本。高校時代までは陸上(幅跳び)でそれなりに注目を集めていた主人公・オズタカヒロだが、大学では陸上からスッパリ足を洗い別の道を歩もうとしていた。そこに現れたのが、彼のことを昔から知っているらしい不思議なヘッドホン女子高生。やたら元気な彼女に振り回されるオズの大学生活がスタートする……といった物語。
お話としては、正直1巻まるまるかかっても全然進展していない。女子高生・服部ゆうきがなぜオズのことを知っているかとか、何を求めているかもまったく判明していないし。でも面白い。絵柄的には一昔前のヤングサンデーの浪人生ラブコメマンガといった雰囲気なんだけど、それはかえって味になっている。キャラ萌え的な要素は明らかにある。実際ゆうきは魅力的だ。奔放でパタパタした動作、イキイキした表情、そして毎回登場するパンチラ。このパンチラもおしりをすっぽり包み込むタイプの、勝負下着っぽくないぱんつなのだが、それであるがゆえになんだかものすごく和む。顔を描く作画なんかはけっこう省略されているようでいて、身体のパーツの描き方やポーズの作り方などは実はうまい。印象的なコマ作りが出来てるし、妙にマターリした間合いは独特なものがある。いやあそれにしても楽しくてキュートで、メロメロになりますなあ。
【単行本】「絶対!!絶明応援団」 森高たかし 司書房 A5
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巻末のかかし朝浩のコメントによれば「司書房バラエティ班」の一人らしいのだが、この人は最近けっこう気に入っている。表題作のシリーズは、とある大学の応援団の団長を慕っておっかけ入学してきた女の子が、応援団同士の抗争に巻き込まれてHなめに遭うという作品なのだが、この女の子ももちゃんがけっこういい。裸のうえにぶかぶかのガクランを着て、自分のことは「ボク」というノダ。絵柄的には垢抜けないところがあるんだけど、そこが味になっている。全体に元気でイキが良い点も買い。Hシーンも何気にけっこうソソる。大きすぎない程度に大きいおっぱいとか、乳首へのこだわりとか。すげーってタイプの人ではないんだけれども、全体的にいい感じでまとまっていると思う。
予断だけど司書房の本は、雑誌掲載時の紙質がやたら悪いので、単行本にすると雑誌よりもずいぶんきれいに見える。なんとなく得したような気分。
9/7(木)……ファン富む不安と無
本日読んだ文字系2冊で、コミティアで買った同人誌に関してはほぼ読了。あとは鵜匠カシヲ(赤色オレンジ)を残すのみ。俺はおいしいものは最後にとっとくタイプなんで、今回のコミティア収穫物件に関しては赤色オレンジセットが一番ボリュームもあるし、最後の仕上げに残しといたのだ。といってもそこに至るまでおいしくない順に読んでいたわけではなくて、毎日の読書をそれぞれに彩るためにその日ごとに「おいしいもの」を定めて、少しずつ分散しながら読んできたつもり。なんとなく泉昌之「夜行」的なペース配分を考えていたわけであります。
【雑誌】ヤングサンデー 9/21 No.41 小学館 B5中
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かわぐちかいじ「バッテリー」第5話が掲載。と思ったら、次は冬に掲載予定とのこと。けっこう力が入っていて面白く読めはするんだけど、スポーツ漫画でこのスローペースはやはりキツい。山本英夫「殺し屋イチ」。ここにきてジジイの存在がますます大きくなってきている。そしてイチvs.垣原組との最終決戦は間近に。
北崎拓「なんてっ探偵アイドル」。事件解決。で、以下余談。ちょっとだけネタをバラすことになって申し訳ないんだけど、右手に腕時計をつけている=左利きってのはどうかなあ。俺は右利きだけど、右につけるんで。っていうかなぜか右手だとうまく腕時計装着動作ができないんですな。もしかして、昔左利きだったのを幼いときに強制的に右に変えられていたとか? そしていったん右腕を故障した後、左投手として再生するとか?
【雑誌】モーニング 9/21 No.41 講談社 B5中
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今回は、4色カラー含みの作品に注目作多し。井上雄彦「バガボンド」が再開。武蔵、いよいよ柳生へ。三宅乱丈「ぶっせん」は、4色カラーで強烈なものをいきなり見せつけられて、思わず笑っちまいました。ぶっせんの未来はいかに。野中英次「しゃぼてん」が新マグナム増刊から移籍してきて、本誌での連載になるそうだ。今日も今日とて馬鹿馬鹿しいことやっていて、いいアクセントになってくれそう。モーニングは榎本俊二が最近描いてないこともあって、このところギャグ方面がちと手薄になってきてたし。それから田中誠「ギャンブルレーサー特別編」がなんだかすごいことに。関の息子の関優一が、全国のブスの注目を一身に浴びて甲子園に見参。甲子園を埋め尽くす5万人のブス。なんでこんなことに……という世界だけど、これだけブスブス連呼してくれると愉快痛快。切れ味よろし。
モノクロ。弘兼憲史「部長島耕作」では、サンライトレコードが音楽のネット配信に乗りださんとす。MP3プレイヤーも登場しているが、なんとなく知識の理解度の面で危なっかしい感じがしないでもないんだけど。高橋のぼる「リーマンギャンブラーマウス」。ああ、今回は食事シーンがない。というかわりとマジメにギャンブルしている。途中の比喩表現とかは妙な味わいだけれども、全般的にガチンコ。作:田島隆+画:東風孝広「カバチタレ!」。今回のシリーズは痴漢冤罪編。またエグくなりそうじゃのー。それにしても東風孝広描くところのヤマンバはなんとも強烈だ。一人すごいのがいるぞ! 青木雄二のコラムのほうは、最近どうもあやふやな知識に基づいた憶測が多くてちとキツい。
【雑誌】ヤングジャンプ 9/21 No.41 集英社 B5中
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山本康人「打撃天使ルリ」。死神・神取編完結。で、次回が最終回。それから岸虎次郎「カラフル」も今回で最終回。最後はカラーにしてほしかったような。あと、9月12日にオリンピック特集の増刊号が出るとのこと。井上雄彦や高橋陽一が描くようだ。「翼、小次郎、若林がヒデ、俊輔、五輪代表イレブンと夢の競演!」。なんだかすごいぞ。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 9/21 No.42 秋田書店 B5平
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作:小宮さなえ+画:野々村秀樹「ファントム零」が新連載。第1回めの時点ではどういう話になるかよく分からないんだけど、記憶喪失の怪力少年・零が主人公として出てきており、オカルティックなバトルアクションものになるかなといった雰囲気。野々村秀樹はわりとぷりんぷりんでグラマーな女の子を描く人だが、零とコンビでそういうお嬢さまも登場している。水島新司「ドカベンプロ野球編」。オールスター第2戦第3戦は1ページで完了。微笑三太郎がコーチャーズボックスに立ったというのが見どころ。
【同人誌】「ぶっとびマンガ大作戦 Vol.4」 新田五郎/滑川ニュッピー/田中三郎 <WAIWAIスタジオ>
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いやー、面白い。ふぬけ共和国・マンガの新田五郎さんのところの本なんだけど、サイト同様こちらも素晴らしい。ヒネリが利いていながらうまいこと力の抜けたテキスト、それからセンスのいいマンガからの図版引用。紹介されている作品もクセモノ揃いで、なんか「DEI48」(これも取り上げられている)が大人しいというかすごく整った漫画に感じられてしまうほど。読んでてむちゃくちゃ楽しくなった。そこで論じられている対象物をついつい読んでみたくなるような空気が、この人のテキストにはある。三条友美「真夜中のアリス」、読まねば。いやあ、それにしてもこういう愉快な文章は、俺にはとても書けません。素直に「負けた」と感じますわい。
【同人誌】「みるく☆きゃらめる 7号」 <みるく☆きゃらめる>
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今回は鬱漫画特集。今回も吉本松明さんががっぷり労作してて頼もしい。
個人的には漫画を読んで鬱になることはまずないし、ここで紹介されていた作品を読むとかえってスッキリ気持ち良くなってしまうタイプなので、俺の場合はいまいちこの本の正しいターゲット読者層からは外れているのかも、とか思ったり。でもこれだけ集中的に、論を練り上げていけるってのは、やっぱり大したもんであります。
今まで読んだ漫画の中で、読んで鬱になったものというと……うーん、なんだろ。平松伸二「ブラック・エンジェルス」の中に出てくる老婆虐待話かなあ。年金で細々暮らす老婆の部屋にチンピラが押しかけてきて、その年金を奪ってやりたい放題。アンパン吸いーのばか騒ぎしーの。それを見かねた雪藤が警察に通報するが、チンピラどもは警察の前ではボランティアで老人に優しくしてあげている青年を演ずる。んでもって、老婆が警察に通報したと合点したチンピラは、鉄の棒だかなんだか(ここらへんうろ覚え)を火であぶって老婆に焼きごて。声をあげれないように口にはしぼった雑巾を押し込んで。人生に絶望した老婆は踏み切りに飛び込んで自殺。雪藤が「地獄におちろ」といおうが何しおうが、やっぱりおばあさんかわいそすぎで、どうにも救いのないお話。社会的弱者につけ込むチンピラたちの卑怯ぶりに戦慄。顔もまた極悪なんだよね。小学生だかのときにこれ読んだときはかなりズドーンと来た覚えがある。それくらいかなあ。
9/6(水)……プロポーズ
本日発売のダ・ヴィンチ(メディアファクトリー)で「エリートヤンキー三郎」の阿部秀司インタビュー原稿を書かせていただいてます。よろしかったらどうぞ。
【雑誌】週刊少年サンデー 9/20 No.41 小学館 B5平
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久米田康治「かってに改蔵」が表紙&巻頭カラー。最初のほうの展開をそのまま長編にしたような、こっぱずかしい話も読んでみたくなってしまった。そういう俺は「エヴァンゲリオン」のTV版最終回の学園編がとても好きなのだ。作:坂田信弘+画:万乗大智「DAN DOH!! Xi」。ここのところの展開で気になっているのは、ゴルフって静止してないボールって確か打っちゃいけないんだよな、ということ。うまい場所で止まってくれればいいのだけど大丈夫かいな。大丈夫でないわけがないとは思うが。
【雑誌】週刊少年マガジン 9/20 No.41 講談社 B5平
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福本伸行「無頼伝 涯」。人間学園の教育っぷり絶好調。クレイジー澤井のエキセントリックな行動にシビれまくり。生徒たちは電撃でシビれまくり。それにしてもこの澤井はいいキャラだ。惚れる。彼の教育は受けたくないけれども、遠くから観察していたい。赤松健「ラブひな」。夏だ水着だ沖縄だ。というわけで今回も寸止めサービス満点。徹しきってますなあ。
【雑誌】ヤングヒップ 10月号 ワニマガジン B5中
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井荻寿一の描く女の子は今月もかわいいなあ。それはさておき今回気に入ったのは天原孝「はっぴーえっぐ」。願いを叶えてくれるタマゴに同級生の男のコとエッチしたいという願かけをした女の子。タマゴはそれに答えて、彼女を裸のままその男のコのもとへと連れていく。絵といいお話といい、かなりヌルくて微笑ましいテイストに満ちている。絵はまだ上達の余地がかなりあると思うけれども、明るくかわいくて好感が持てる。
あと10月11日にワニマガジンから西川魯介の単行本「初恋★電動ファイト」発売の予告あり。
【雑誌】花とゆめ 9/20 No.19 白泉社 B5平
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樋口橘「MとNの肖像」が今回も良い。球技大会でドッジボールをすることになったが、ヒロインの阿部さんは気絶するとMの本性が出てしまう厄介な性質の持ち主。ドッジボールでボールがぶつかったりしたらどうなるかとヒヤヒヤドタバタな展開。彼女を守ろうとする主役格でナルシストな男子・天草くんと阿部さんがいいムードになっていて、今回はラブコメムードがだいぶ強かった。濃いめでありつつスッキリともしている絵柄の魅力も十分発揮されている。高尾滋「ディアマイン」。今回は扉が4色カラー。柔らかなタッチが美しい。キャラクターたちの表情も豊富で魅力的。
この巻も面白かった。沈み行く船から乗客たちを救い出さんとする主人公たちをこれ以上ないような窮地に追い込み、その中でギリギリの選択を迫り、彼らなりに答えを出していくさまを描いていく。その答えが最良の選択であるかどうかを判断するのは難しい。しかし、苦しみ抜いて得た結論、そしてそれを導き出す過程には重みがある。人間関係などの描写は全体に濃厚に描かれていて、それだからこそそのつながりをも問われるような局面の迫力が増している。真っ向勝負な物語作りは清々しい。
【単行本】「球魂」9巻 岩田やすてる 小学館 B6
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球磨温泉高校vs.彩華高校の試合が決着し、今度は県大会へ舞台が移る。卓球局面とコメディ局面の落差や全般にとても濃厚なキャラなどクセはあるけど、ぐいぐい引き込む腕力はやはり強力だ。
9/5(火)……家具屋姫
今日は暴れ馬を探しに行く。意外と簡単に手なづけられた。仲間ができたおかげでだいぶ楽になった。
【雑誌】ヤングマガジンUppers 9/19 No.18 講談社 B5中
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今号から毎月第1・3火曜日の発売に。
田中ユキの作品が久々に掲載。タイトルは「複雑な彼女」。同級生とセックスしているところを見つかり呼び出された少女。面談した担任教師・後藤に対し彼女は「先生が抱いてくれないから」男と寝たのだと告げる。彼女は普段から後藤に熱い視線を注ぎ、つきまとっていた。そのまっすぐな情熱から後藤はずっと逃げ続けていたのだ。しかし、彼もやがて少女の熱情にからめとられていく……といったお話。男の破滅を招くような、少女の妖しい色気にゾクリとさせられ続けの50ページ。久々の登場だが、繊細さと艶めかしさの同居する作風はやはり美しく、面白く読める。この調子でまた新作を発表し続けていってもらいたい。
はっとりみつる「イヌっネコっジャンプ!」。今回もますますヌルラブコメ度が加速。何をいまどきな垢抜けない絵なんだけど、そこがかえって萌え心を刺激する。毎度パンチラを忘れないが、これがいわゆるサービスシーン的色っぽさがあまりなくサバサバしているのがまたいい。単行本1巻、9月8日発売。咲香里「春よ、来い」。二股激しく進行中。どちらも可愛くて健気なだけに難しいやね。
【雑誌】コミックフラッパー 10月号 メディアファクトリー B5平
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ああ、やっぱりなんだか不思議な雑誌だなあ。和田慎二「超少女明日香」が巻頭カラーだったり(いや、別に「超少女明日香」が面白くないってわけではなくて。むしろ面白い部類ではあるんだけど)、駕籠真太郎+雑君保プの映画をテーマにした対談があったり。新しいような、絶妙にズレているような、つかみづらい誌面ではある。でも何をするのか分からないワクワク感はけっこうあったりもする。
駕籠真太郎「パラノイアストリート」。今回はすごく面白かった。あらゆることに関してオープンな、日本一公明正大な町が今回の舞台。政治家は選挙ポスターに「汚職をやってもかならず発表します!!」と大書してたり、医者は「医療ミス135回」と書いた看板をぶら下げているし、まったく何にも隠さない。探偵はこの町で住民の娯楽のために謎を作ることを依頼される。謎を解くことを生業とする探偵が、謎を作ることを依頼されるという奇妙な構図。そして最後のほうで登場する謎の館におけるネタのヒネリっぷりときたら。さすがとうなるワザ師っぷりである。守安啓行「Return2」。シンプルで元気のいい線。何げに女の子がけっこうかわいくて良い。和六里ハル「魔法のエンジェル グリグリビューティー」は、可愛い少年萌えを前面に押し出す。でも巨乳もしっかり忘れず、サービスばっちりだ。絵柄もかわいくてかなりやってくれる。柳沼行「カムパネルラの森」は、「2015年の打ち上げ花火」「アスミ」と連なるシリーズの続編的な作品。墜落したロケットと残された人々の物語を、今回も優しく暖かく描写。親しみの持てる素朴なタッチは今回も健在。ここまで柳沼行が商業誌で発表した読切は、いずれも後味良く読ませるいいお話に仕上がっている。ちゃんと自分の作風と表現したいものを持っており、これからも楽しみな素材だ。
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 9/20 No.18 小学館 B5中
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ヒラマツ・ミノル「キングオブキャッチャー」後編。さすがに面白い。捕手である主人公に力を引き出されたベテランピッチャーが力投するクライマックスは、1球めの時点ですでに迫力があるのに、2球め、3球めとさらにパワーアップし続ける。強い球がビシッと決まる瞬間の痛快さを描くと、やはりヒラマツ・ミノルは抜群だ。
【雑誌】増刊ヤングチャンピオン「バトル・ロワイアル総集編」 秋田書店 B5中
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12月16日に公開される「バトル・ロワイアル」実写版映画をにらんだ増刊。作:高見広春+画:田口雅之の漫画場「バトル・ロワイアル」1〜8話を収録。また、描き下ろしの番外編も掲載されている。原作とはまた違った濃厚な味付けで、こちらはこちらで面白く読める。また「バトル・ロワイアル」にちなんだショートギャグ漫画なども収録されているが、その中でモーニングで「風とマンダラ」を連載中の立川志加吾が、「バトル・ロワイアル撮影取材記」という取材漫画を描いていた。
海明寺裕「調度品 〜the Interior」が掲載されていたので購入。海明寺裕作品でこのタイトルということで想像はつくかもしれないが、調度品というのは人間家具のことである。趣としてはK9シリーズにだいぶ近い。よって裸は出てくるものの性交シーンはなし。作者のホームページの日記によれば、夢雅で新連載を始めることが決まっていて、それはK9シリーズの流れを汲む作品となるらしい。フラミンゴ休刊後の行き先が見つかったということでとても喜ばしい。
そのほかの作品については全般的に肉弾系で実用重視な作品が多いけど、その中ではちょっと実用面ではソフトながらも、みたらし候成「夏の記憶」がわりと良い感じ。妹が健気でかわいい。
【雑誌】漫画アクション 9/19 No.38 双葉社 B5中
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今号から本格リニューアル。ついに週刊エロ漫画雑誌が始動。まあここ3号くらいはほぼすっかりエロ漫画雑誌になっていたけど。表紙もリニューアルされて、イラストは遊人に。アイドルの水着をグラビアに持ってきたら、まるでヤングアニマル……という感じのレイアウトになっている。
実際読んでみたところ、なかなかヘンな雑誌である。新しく注入されたエロと、今までのアクションの作品が半々くらいなので、エロに頭がいったと思ったら非エロに引き戻されてまたエロにいって……という感じでどうも据わりが悪い。とりあえず雑誌としてのまとまりを出すという意味では、早いうちにカラーを統一しちゃったほうがいいように思う。ところで、ここのところ猫島礼の作品って全然読んでなかったんだけど、ずいぶん絵柄変わってますな。ちょっとびっくり。しかしこの雑誌、これからも駅売りするんかな? 電車の中では著しく読みづらいけれども。正直なところリニューアル前のほうがだいぶ面白かったが、きっといろいろあるんでしょう、あったんでしょう。まあこうなっちゃったものはしょうがないので、この枠組みでできるだけ面白くしていってもらいたいとは思う。
ところで次号の新連載は超巨大乳の描き手・山本よし文の「オッパイファンド」という作品なのだが、その予告がなんだかすごい。「パイテクで財テク!? オッパイを株に見立てた、全く新しいマネーゲームの誕生だ。類稀なるオッパイ鑑定能力を持つ主人公がオッパイ相場に挑む!!」。どんな作品になるものやら、皆目見当がつきませぬ。あと土田世紀「俺のマイボール」は次号で最終回。
【同人誌】「ソクセキ」 YANMAR <梟亭(蜻蛉企画)>
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正直なところ、地味な作品が多いという印象は否めない。お話的にまとまりきっていないものもある。ただ、だからといって小手先のごまかしをしようとはしていないなと感じた。あまり器用なタイプではなさそうだが、自分の描きたいものをできる範囲で形にしていこうとしている様子は伺え、全体としては好感が持てる。
【同人誌】「Tableau 3.5」(Tableau 4お試し版) 志賀彰 <憂貧局>
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昨年11月に発行された同タイトル作品の改訂版。まだ絵が入りきってないとのことだが、スミベタの色が濃いのであまりその点は気にせず読めた。というより、いろいろと噂はあるけれども学校という枠にとらわれず活動している中嶋さんなど、キャラクターの魅力にも引っ張られてぐんぐん引き込まれる。早く正式版の「Tableau 4」を読みたいなあと思わずにはいられない。
9/4(月)……また乗れまた乗れ
所用ありてドラクエおよび同人誌読書はおやすみ。
あ〜、なんかこう元気モリモリやる気が湧いてくるような薬はないもんかねえ!
表紙といい中身といい、この雑誌も電車の中で読みにくくなってきてますな。読むけど。
私屋カヲル「青春ビンタ!」。佐野タカシに続き、サービスふんだんコメディ路線まっしぐら。爆乳娘のアミちゃんがわりと健気でハツラツとしてかわいいのが良いところ。法田恵「こんすとらくたーず」。ヒロインの麻衣ちゃんに近づく後輩くんが出現。ほっぺにキスされて迫られてぽーっとなっている麻衣ちゃんに萌えてしまうのだ。こういうシチュエーション(彼氏ある女の子に脇役が猛アタック、女の子もふらっとくる)は好き。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 9/18 No.40 集英社 B5平
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作:ほったゆみ+画:小畑健「ヒカルの碁」。苦い経験を通じて、ヒカルはまた一つ得難いことを学ぶ。勝負の中でもヒカルの成長ぶりがきっちりと描かれていてぐぐっと引き込んでくる。戦って勝ちました負けましただけで終わらせないところがうまいですなあ。鈴木央「ライジングインパクト」。ちょっとランスロットすごすぎるよ! これができるのならおそらくタイガー・ウッズにも勝てるんではないかと愚考いたします。
【雑誌】ヤングマガジン 9/18 No.40 講談社 B5中
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阿部秀司「エリートヤンキー三郎」が巻頭カラー。一〜三郎+河井のツラが並ぶ見開きはインパクト十分。やはり河井がとくに。松本光司「クーデタークラブ」。動き自体は大きくないんだけど、主人公の激しい動悸とともに切羽詰まった感じをよく出している。ここまでのところ濃いめの味付けでぐんぐん読ませている。この調子で突っ走ってほしい。ロクニシコージ「すべてに射矢ガール」。今回は山田くんとあすみちゃんが束の間の恋人ごっこ。毎日がヌルヌル大統領か〜。それはともかくあすみちゃんが健気でとてもトキめいてしまう。山田くんは案外ヘンな奴な感じもする。
ところでアッパーズの発売日が第1・3水曜日から第1・3火曜日になるので気をつけてみよう。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 9/18 No.40 小学館 B5中
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曽田正人「昴」。昴にすごめなライバルが登場しそうな気配。そうこなくっちゃ。いっぺんくらい負けて、常識外れの特訓とかしてほしい。山本康人「僕」。世界戦に挑戦する獅子栄一のパフォーマンスが素晴らしい。着ぐるみ。そしてジャンプ! ひょうきんな動作とまじめくさった表情の取り合わせが実にグッド。高橋しん「最終兵器彼女」。途中までためてためて最後でぶわっといって切なくさせてくれる呼吸が優れモノ。泣かせ兵器。吉田戦車「学活! つやつや担任」。今回の「横」という着目点はさすが吉田戦車。概念の使い方にさすがとうならされる。
9/3(日)……道楽Way
ドラクエ始めました。5年間も待ちました。とりあえず勇者の名前は「てつろう」に。由来は「銀河鉄道999」および「おやすみなさい。」。というわけでドラクエ日記開始。
やり始め。なんだか村祭りのために精霊のかんむりとやらが必要という。そんなわけで南にある村に民芸品を売りに行く。妹のターニアのことが好きらしいランドという若者のことが気になる。しかし、行った場所ではかんむり職人がどこだかに行ったまま帰ってきてないという。困ったものだ。しょうがないのでそやつを探しに行く。結局西のほうで崖に落ちそうになっていたところを発見するが、彼奴を助けた代わりにてつろうは崖から落ちてしまう。落ちたところはなんかヘンな場所。てつろうは目の前にいるのに、その世界の住民たちは彼を認識してくれぬ。住民のお話をたよりに北のほうにある井戸に行くと元の世界へ戻れた。んでもってかんむりを入手して村に戻る。村祭りでは、ターニアに精霊が降りてきちゃっててつろうになんだか予言。旅に出ろとかいう。俺は妹萌えしつつこの村でぶちスライムの養殖業に専念したかったのに。でも選択肢はないようなので旅立つことに。
レイドック城とかいうお城へ。何をしていいのか分からないのでとりあえず王に取り入るべく兵士志願。でも兵士になりたかったら試練の塔とやらへ行って何かとってこいとのこと。兵士なんて何人いてもかまわないだろうに。心が狭いぞレイドック。ここまでレベル上げ、および貯蓄、装備の充実を怠っていたため、戦闘はけっこう苦戦。しかたないのでしばらくレベル上げ作業にいそしむ。んで塔はクリアしたけど、先にハッサンとかいう奴に目的のブツをとられてしまったので兵士には登用されず。レベルは7。
といったところ。ここまでの時点でバレバレだと思うが、始めたのはドラクエVI。5年間やらないでおりました。別に古びた感じは受けない。スーファミはプレステよりコントローラが扱いやすい。これが終わったらドラクエIIIでもやろうかな。I、II、IV、Vはやったけど、III、VI、VIIはまだだったのだ。IIIはゲームボーイアドバンスで出るといいなあ。
【同人誌】「さいはて」 泉川康裕 <R-Gray>
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コミックガムに掲載された作品で、セリフに数カ所手を入れたバージョンなのだそうだ。成績優秀でなんでもよくできた姉にコンプレックスを持っていて素直になれなかった妹が、姉と再会してようやく自分の気持ちに正直になるまでの物語。あっさりとした絵柄で爽やかな作風。商業誌掲載作品だけあって、画面も整理されていて読みやすい。けっこう整った作風の持ち主なんで、あとは細かい部分の描写力を上げていくと厚みが出てくるかな〜といったところ。
いやんもう。三五先生の妄想ワールドは止まるところを知らず。引きこもりの美少年が犯す犯罪。この少年の父親がいきなり彼に「目を閉じて口をあけて」とかいったと思ったら、キュウリ(比喩的な意味ではなくホンモノのキュウリ)を2本いきなり口にぶち込んだり、登場人物の行動がいちいちヤバげ。みんながみんなあさっての方向を向いているようで、読んでてぐわんぐわん来る。そしてなんだかどうにもエロチックなあたりも含めて、非常に毒性が強い。ものすごく刺激的でビリビリしまくり。サイコー。
夏の日の一風景。中学2年生の岡部くんは、近所の短大生である錫美さんが用水路で裸で泳いでいるところに出くわす。錫美さんが自分をからかっていることは分かっているけれども、やはりトキメキみたいな気持ちは抱いてしまう。でも結局そこから前に進むことはなく。懐かしい昔の一光景。裸を描いても、過度にエロくならず、でもけっこう艶めかしくはある粟岳高弘の特徴が存分に出ている。柔らかい手触りを、読んでいて感じる絵柄である。錫美さんの奔放なところのあるキャラに味があって、読後感爽やか。
コピー誌とは思えない美しい装丁がまず素敵。手作りっぽい雰囲気がいい感じ。お話としては夏祭りの夜の、美しいがゆえにちょっぴりゾクッとくるような物語といった趣。浴衣姿の娘さんが幻想的でキレイ。物語という面だけでなく、一冊の本としてうまいこと完成している。
【同人誌】「えのころ漫画館」 えのころ工房 <えのころ工房>
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飛行機を作って空を飛ぶことを夢見る猫たちの物語。ページ数が80近くあり、キャラクター作りや絵の感じなど、実にきちっと作り込まれている。猫たちはイキイキ動いているし、楽しんで読める。ただ、よくできていて感心はするんだけど、それ以上入れ込むってほどにはなりにくいタイプという気もする。
9/2(土)……蛹の剣
日刊スポーツのWebはリニューアルしてとても使いにくくなったように思う。見映えと使い勝手のバランスって難しいもんだなあ。ウチのページに関しても直したいところはあることはあるんだが、なんか大仕事になってしまいそうなんで、小手先レベルを超えたリニューアルはしばらくはやらないつもり。
【雑誌】恋愛白書スタート! 10月号 宙出版 A5平
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本屋さんをふらふらしてたら架月弥描くところの表紙が目について購入。執筆陣的にも、藤枝とおる、雁須磨子、山下和美、かわかみじゅんこ、吉田まゆみといった名前が。ただ「Special Bonus Selection」と銘打たれている山下和美「ゴーストタウンに星が降る」、吉田まゆみ「アダルトキッズ」あたりは再録だよね、確か。
藤枝とおる「指先」は、蛹をモチーフにしたリングとその製作者に出会ったことを契機に、自己中な彼氏からの脱皮を果たす女性のお話。描線のキレは相変わらずいい。お話としては、まあ大人の女性の恋愛モノとしては普通の出来ってとこか。かわかみじゅんこ「情熱」は、いい子のふりをしている農大生と、逆に悪い子のふりをしている美人のねーちゃんの物語。若者ってわけでもないので、ズンズン突き進む勢いはないけれど、お話としてはきっちりまとまっている。雁須磨子「花の名前」は4ページのショートコミック。いつものボケたノリもあるけれど、今回はわりとちゃんと着地させている感じ。そのほかでは佑右紀「Oct.」がけっこう面白く読めた。Hの分量多めなラブストーリーだけど、ときおりキャラが2.5頭身になったり、懐かしめのコメディタッチなところもあるのが楽しい。
【雑誌】エンジェル倶楽部 10月号 エンジェル出版 B5平
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今回はかなりパワフルだった。もちろん巨乳路線の徹底ぶりは相変わらず。
まずは巻頭であずき紅「なんとなくいい感じ」が復活してエロエロなワールドを展開。吉良広義「ボトムノック」。この人のエロってなんだか洋ピン系な力強さがありますな。ちんぼにむしゃぼりつく女教師の表情とか。ミルフィーユ「高嶺ちゃんが待ってる」。以下に書くとおり初単行本も出たが、なかなかいい巨乳への情熱をお持ちだ。今回は先輩の奥さんを同僚3人でやりまくり〜ということで、人妻好きにジャストミート。紫川弓夜「愛の才能」。この人はこの雑誌には珍しくわりと繊細なタッチ。でもエロも案外きっちりこなす。そんな目立つタイプじゃないけど、ラブストーリーはけっこううまく描くし単行本読んでも面白かったし、なかなか手堅い実力の持ち主という印象を持っている。荒木京也「白昼淫戯」。フタナリ少女モノなんだけど、いやあこれはイチモツがデカいですわ。可憐な少女に魁偉な肉棒。そのミスマッチがソソりますな。それから今号は奴隷ジャッキーが新シリーズ「命ちゃん危機百発!」で再登場してきたのも見どころ。前シリーズ「凌辱回廊」で見せた、登場人物のやたらエキセントリックにギリギリキレまくった目つきは健在。かなりハードな作品になりそう、っていうかすでにハード。野獣的な男子生徒がキレて眼鏡っ娘を輪姦しまくりですばい。厨房はマネしちゃダメだっ! もちろんほかの人もな!!
【単行本】「ここちよい重さ」 ミルフィーユ ヒット出版社
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初単行本。この人は巨乳が好きなのだなあ!ということがビンビン伝わって参ります。タイトルからしてそんな感じだし。デッカくて柔らかそうな乳が激しくばゆんばゆん。体液の量も多し。全般的に陰惨なところはなく、あくまで明るくパワフルにって感じなので、ストレートに楽しんで読めるのも吉。ラブコメ風味がけっこう含有されているのが心地よい。あずき紅とか吉良広義とか好きな人はきっと好く。上記エンジェル倶楽部10月号には3人とも載ってるし。
【同人誌】「MY LITTLE WORKS」 さくらのりたか <darumaya factory>
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社会人同士なんだけどなんだか初々しい、恋の小さな物語。ヌルめでかつ爽やか。技術的には至らないところもあるけれど、何を描こうとしているかはちゃんと伝わる作風。「伝わる」という点で、けっこう得がたいものは持っていると思う。あとはもっとたくさん(ページ数的にも本数的にも)描いてくれるとうれしい。
【同人誌】「THE PERFECT FRACTAL」 佐藤直大 <エレキ天国>
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中学校時代の同級生二人が、全国オセロ大会の決勝で激突。終了までの手をすべて見通せる女を相手に、パラドックス理論を駆使する男が挑む……という物語。「こんなことはさすがにできんだろう」って感じはあるんだけど、でも少年漫画的な物語の進め方が効果を発揮していて、けっこう面白く読まされてしまう。絵柄的にもシンプルで読みやすいし。こういうタイプの人は、もっと細部の描き込みを多くして迫力を増せば、それに比例して面白くなりそうな気がする。
【同人誌】「あんちょ」 朋田のえ <satomin>
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不器用だけれども自分(主人公の少年)を可愛がってくれたおじいちゃんの物語。この少年のほうもかなり不器用だったのだが、おじいちゃんが死んでいかに自分が可愛がられていたのかを知る。短いけれどもお互いの想いが伝わってきて、ちょっぴりホロリとさせられた。
【同人誌】「それから」 鈴木ちょく <直立不動産>
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しばらく同人活動を休止していたとのことだが、再び新作が読めてうれしい。今回は、あの世へと旅だっていく老婆と猫の物語。短いながらも心優しい物語に仕上がっている。この人の瑞々しさのある描線は好きなのだ。
藤井ひまわりを中心に、唐沢なをき、佐藤道明、阿見寛、菅野博士、神宮司訓之、三条誠司、吉田かずのり、夢野れい、柚平幸紀が寄稿。唐沢なをきは1ページだけだが、けっこう笑える。漫画でちゃんとそれなりにページ数があるのは、佐藤道明と藤井ひまわり、そして柚平幸紀。この中ではやはり藤井ひまわりの作風が一番好き。ぺろんと力の抜けた楽しげな描線が魅力。関節がないかのごとくくにょんと半円状な手足の曲がりの一見いい加減な雰囲気に味があるのだ。
9/1(金)……ジャイロボ
最近、野球漫画でやたらよく出てくる言葉に「ジャイロボール」という奴がある。漫画の中では「球の回転軸が進行方向と同じで、ラグビーボールや弾丸のようにらせん状に回転している球」みたいな感じで、たいていは球筋は普通のストレートと一緒だけど初速と終速の差が小さく、かつ打っても飛ばないみたいな描かれ方をしている。
そのジャイロボールについての記事が日経サイエンス10月号に掲載されていたのだが(記事はココで読める)、これを読むとジャイロボールってどうもフォークボールと同様に「落ちる」らしい。えー、でも眉村や吾郎やあすなろの球って別に落ちてないじゃん、とか思ってしまった。記事を読むと「球速が上がって」「なおかつ落ちる」らしいのだが、この説明を見て真っ先に思い浮かべたのが元横浜ベイスターズ、現大阪近鉄バファローズ、盛田投手の全盛時。あのころの盛田の決め球は「シュート」だったが、あれは147km/hくらいのスピードで飛んでって打者の手許でぐぐっと沈み込んでいた。あれが実はジャイロボールだったのでは、と思うのだが。盛田は入団したころから肘、腕の使い方に天性のものがあるみたいなことをいわれていた投手だったが、もしかしたらかなりジャイロってたのかもしれない。本当のジャイロボールってもんを見たことがないのでいまいち判然としないのだけど、実際のところどんなもんなんじゃろう。
ちなみにこの号の日経サイエンスでは超純鉄のお話がとても面白かったのでオススメ。鉄は、不純物を取り除き、純度をものすごく高めると、純度の低い鉄とは違った性質を示すようになるんだそうだ。素材系の話って妙にソソるなあ。
あ、あとそういえば。今月も6月に続いて再び台湾出張に行くことになりそうであります。今回は前回よりも短めで19日(火)の朝に出て、22日(木)の夕方帰宅というメニューになりそう。そんなわけでそのころまた更新を3日ほどお休みするんじゃないかと思うナリ。
【雑誌】ビジネスジャンプ 9/15 No.19 集英社 B5中
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わたべ淳「一人じゃないよ!」は、ジオリンピック女子ソフトボール日本代表・石川多映子の実録漫画。わたべ淳の暖かみのある絵柄は好きなのだが、どうにも地味なんだよねー。今回のこのお話は、ソフトボールという題材はいいけど、物語的にあんまりドラマチックになってないのが弱い。
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 9/15 No.19 小学館 B5中
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もりやまつる「親父」。親父、昔の忌まわしい記憶を思い出しながら西瓜を貪る。ゴジラ松井を100倍くらい濃くしたような、親父のキャラクターがやはり強烈。そんな外見でありながら情に篤いところもまた良し。男だねえ。作:毛利甚八+画:井浦秀夫「これは食いたい!」。新シリーズで、今回は松坂牛編の前編。毛利甚八と井浦秀夫と編集者が、経費で松坂牛に迫る。うー、食いてえ〜。
【雑誌】オースーパージャンプ 10/5 集英社 B5中
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作:浅田次郎+画:幸野武至「天切り松闇がたり」。今回は清水の小政編。この時代はもちろん、現代においては当然のごとく目にすることができなくなっているのであろう、任侠に生きる男の生き様が重みをもって描かれている。男だったらこんなふうに背筋をシャンと伸ばして、筋を通して生きていきたいもんだ。高見まこ「美弥の恋」。やはり吾郎と美弥はお互いに惹かれていってしまっている。ハッピー・エンドにはなりそうもないが、燃え尽きる恋も美しい。
【単行本】「ニガヨモギ」 辛酸なめ子 三才ブックス A5
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なんかヘンな漫画っぽかったのでジャケ買い。中身も実際ヘタウマ系の味のある絵柄で頓狂なことをやっててヘンではある。ただ、いまいち面白くない。くねくねと変化球って感じだが、爆発力に欠ける嫌いがある。こういう作風の場合は、もっとぶっ飛んだことをやってほしいなあとか思ってしまった。
【同人誌】「DISTINCTION」 若月神無/吉川博尉(キイカ) <王立工房>
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ひかゆキャラデザインのドリームキャスト用RPG「トリコロールクライシス」で、お手伝いをしているという二人によるパロディ本。といってもゲームがこの時点で出てないそうなんで、ほぼオリジナルに近いんだそうだ。キャラクターとかよく分からなくて物語には入っていけなかったけど、二人とも達者な絵を描く人であることは確か。
【同人誌】「戦慄毒饅頭 竜頭玩偶 参」 吉川博尉 <腐蝕金属>
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今回は番外編的な作品だけど、キャラクターがイキイキ動き回ってて面白く読めた。この人の線自体は太いけれどもシャープで切れ味のいい絵柄は以前から好き。そういえばCRAFTに掲載された作品が、今年の秋に単行本化されるそうで。出たら買うと思う。
【同人誌】「聖処女13騎士団」(カラー) あびゅうきょ
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以前出ていた本のカラー版。確固たるものを内に秘めたナチスの少女たちの美しさが、カラーになってより際立っている。描き込みが緻密で、ホントに美しい。
【同人誌】「イヌデイ」 はしもとしん <プロペラ>
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この人かなりうまいですな。暑い日のうだうだした日常を描いた漫画なんだけど、シンプルな描線だけど造形がとても魅力的で。テカリは押さえていながら、瑞々しさまでは失っていない、肌触りの良さそうな質感のあるタッチ。もっとページ数のある作品も読んでみたくなった。
【同人誌】「Night-Marcheの幻想雑誌 2000.8.27版」 村山慶
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この人の作品はけっこう好きだ。妙にもってまわって理屈っぽい感じのセリフや、スミベタのツヤが目を惹くタッチに味がある。メルヘンチックなようなエロチックなようなオトメチックなような、不思議な味わいのある作品を描いてくる人で、ページ数は少ないけど毎回けっこう楽しんで読んでいる。
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