◆ 2000年11月中旬 ◆
11/11〜20
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11/20(月)……よりどりどみとり
あー、そういえばビームとバーズの12月号収録作品リスト作ってなかった。今回はめんどくさくて後回しにしていたのではなく本当にやり忘れていた。そろそろやめちゃおうかって感じではあるのだが、せっかくここまで続けたんだし、とも思う。というわけでやっておいた。やり始めると実はけっこう短時間で終わるんだよなー。
【雑誌】花とゆめ 12/5 No.24 白泉社 B5平
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羅川真里茂「しゃにむにGO」。なかなかよく盛り上がっていて面白い。けっこうしっかりテニスやってていい。花とゆめの中では、俺注目株な桜井雪「ショート寸前!」。今回はラブ度が強い。スラリとして、肌の白さが目に映えるキャラの造形がけっこう好きなのだ。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 12/4 No.51 集英社 B5平
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作:ほったゆみ+画:小畑健「ヒカルの碁」。おっもしろいな〜。おかっぱメガネくんvs.ヒカルの最終対決が熱く盛り上がっている。丁々発止の攻め合いは、碁は全然分からないけど見ていて緊迫感があるし、ワクワクする。尾玉なみえ「純情パイン」は、独特の芸風を持っていてここまでかなり面白くきている。交換日記を5分以内に素早く2往復という基礎となる変身パターンにしたって、すでに当然のこととして受け止めているけど、なんで2往復なんだって感じだし。とりあえずこの調子で行けるとこまで行ってほしい。
【雑誌】ヤングマガジン 12/4 No.51 講談社 B5中
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「頭文字D」「カイジ」「甲子園へ行こう!」の3本が休載。でもまったくいつもどおりヤンマガである。
前後編の読切、MEE「トレジャーハンター楓 栄華の碑」前編。高校教師が、教え子の女の子二人(一人は大乳、もう片方は眼鏡)と一緒に宝探しする漫画。やっぱこの人の魅力は、なんだかんだいっても可愛い絵ですな。中学生のころ「ひろみちゃん奮戦記」でハマったことがあり、個人的には刷り込まれている絵柄だったりする。よくあるようでいて、案外似たタッチの人はいないような。CLAMP「ちょびっツ」。よくもまあ毎度毎度。その毎度毎度が確実に萌えポイントを刺激してくれる。作中に出てくる「かわいいからいいか!」という言葉が、かなり雄弁にこの作品を物語っている。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 12/4 No.51 小学館 B5中
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最近、作:今井亮一+画:ウヒョ助「スピード違反裁判闘争記 交通被告人前へ!」がちょっと面白くなっている。絵柄的にはアクが強いし、ネタとしてもかなりベタな感じなのだけど、その分パンチ力はある。キャラの表情とかがむやみに濃いのが武器。
【雑誌】まんがくらぶオリジナル 12月号 竹書房 B5中
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かたぎりわかなは読者コーナーの4コマのみ。今回良かったのは、寸詰まりの女の子あっちゃんの奇矯な行動がかわいくイカすあっきう「あっちゃんだもん」、ちょこまかした楽しさの中島沙帆子「電脳やおい少女」、OLさんのガパッと開いた口がユーモラスないでえいじ「ぽけっとタマちゃん」あたり。こいずみまり「レイとルリのスイートライフ」も安定して面白い。ところで扉ページのレイとルリに関する説明はたぶん逆。
【単行本】「ひみつのドミトリー 乙女は祈る」 紺野キタ ポプラ社 B6
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感嘆するほどに美しい寄宿舎女学生物語。少女たちが集まる場所が持つ、清浄で、キラキラしたものを、丁寧に丁寧に描き出す。きれいさ、ステキさは魔法のごとく。快活なのだけど、穏やかで柔らかくて輝かしくて。こういう女学生ファンタジー世界を描かせると、この人はもう抜群にうまい。不純物やけがれはおよそ見当たらないが、それは取り除いて濾過したという感じではなく、最初っからまったく持っていないかのよう。ある意味むちゃくちゃ不自然だし、これはこれで業は深いのだが、しかしこれだけ完成された世界を呈示されるとやはり感嘆するほかない。個々人にとってはあっという間に過ぎ去っていく、少女であったときの輝きのエッセンスを集め、色褪せぬようガラスの入れ物に封じ込めんとするかのような一冊。
待望、切望の第三作品集。19本の作品を収録し、これまで待ち続けていた人たちをお腹いっぱいにしてくれる。実際に読んでみると、お話的にはおおむねよく分からないものが多い。でもそれをいうのは野暮ってもの。ガサツな俺の言葉程度では語り尽すことはたぶん無理であろう、きめ細かな美しさがいっぱい詰まっている。タイトルにある「鱗粉」という言葉が、実によく津野裕子作品の持つ雰囲気を表しているな、という気がする。丁寧に惹かれた儚げで艶めかしくて、迷いのない描線は、なかなかほかの人では出せないような味。詩のようでもあり、うわごとのようでもあり、独り言のようでもある言葉たちをなぞりながら、どこへ行くともつかない物語を追っていく行為は、上質なワインを舌の上で転がしているかのような悦楽をもたらす。その世界に魅入られた人は、恐らく何度でも読み返せる本だと思う。
11/19(日)……眠らんど
今、ヨドバシカメラのWebが13%ゴールドポイント還元セールをやっている。しかも送料無料。1月31日までなのだが、この機会にとか思ってメーカーの発表があって以来すごく欲しかったカシオ計算機のラベルプリンタ、ネームランドPC KL-E11を購入。さっそく試してみたが、これはとてもいい。この手のもので大事なことは「使いにくくない」ことだと思っているのだが、これは使いにくくない。USBなんで接続も簡単だし。何よりネームランド用のテープが使えるってのがすごくいい。しかもけっこう安い。ちなみに導入して真っ先に作ったのが「ネームランド」というラベル。ACアダプタに貼るためだ(ACアダプタにラベル貼っておくと何かと助かるのだ)。これでもうレッテル貼り貼りだ。いろいろ作るぞー。「オタク」「ダメ人間」「ヒキーコ」「逝ってよし!」などなど……。そういえばオマエモナ01行った人います?
ボーイズラブ系。といってもそんなにドギツくエロをやるタイプでなく、儚く美しい系。ちなみに「1・4・7・10月下旬頃発売」の季刊誌である。
この中でのお目当てはやはり紺野キタ。「夜を訪なうもの」前編。病弱な妹を持つ少年・柊也が、不思議な雰囲気を持つ同級生の榊と親しくなっていくが、友人の藤間はそれを心配そうに見つめる……という構図。紺野キタのやわらかく上品な絵柄が今回も印象的。雰囲気が圧倒的に美しくていいのだが、惜しむらくはキャラの描き分けがちと甘いところ。鍵を握る二人の少年、榊と藤間の差異が小さすぎるような気がする。惜しい。巻頭の紺野けい子「昼顔の章」。こちらはちょっと切ない、男→男の想い。両想いっぽくもあるのだが、宙ぶらりんなまま漂っているところがじれったくて心地良いというか。河井英紀「チャオマイダーリン」前編。細っこいきゃしゃな線が美しく、こちらも切なく仕上がっていて面白く読めた。案外続きものが多いので、これは継続して買わないといかんのですな。
【単行本】「禁 少年の系譜」 吉川博尉 大洋図書 B6
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同人系ではおなじみの人もけっこういるかもしれない、キイカ=吉川博尉の初単行本。「少年の系譜」などというボーイズラブっぽいこっぱずかしめなサブタイトルがついているけれど、そういうテイストはけっこう薄いので初めてでも安心。この人の特徴は、太いけれどもシャープで繊細な描線。お耽美な雰囲気が漂い、描かれているキャラクターがすごく色白に見えるタイプの絵柄。今回の単行本は短編いくつかと「邪眼」シリーズ全3話を収録。戦前日本の上流階級風味という、好きな人にはたまらない道具立て。陰と色気があってなかなかなものであります。
【単行本】「からくりサーカス」15巻 藤田和日郎 小学館 新書判
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今回は、しろがね、自動人形たちを生むこととなったかつての中国の人形使い兄弟のエピソードが描かれる。白銀、白金の二人、そして美しく慈愛に満ちた女性・フランシーヌの悲しい物語だ。フランシーヌが素晴らしい女性であるがゆえに、兄弟の想いが深いだけに、悲劇的な顛末にググッとくるものがある。さすがに藤田和日郎、15巻めという長丁場となっても力強く物語を盛り上げ、ダレさせることがない。
【単行本】「ねこぢるyうどん」1巻 ねこぢるy 青林堂 A5
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新ガロ掲載分を中心に、大和堂「ねこぢる通信」、メディファクトリー「ラクダス」に掲載されたシリーズもまとめた1冊。ハードカバーで全編CGによる4色カラー。元祖ねこぢる亡き後も、山野一により今までと同じようににゃーこ、にゃっ太たちの世界は続いている。初期のぞくっとするような悪意ある作風は、今ではあまり見られないけど、ころぺた号のイヤな活動ぶりとかにはやはり刺激されるものあり。
【単行本】「ストッパー毒島」全12巻 ハロルド作石 講談社 B6(古本)
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ゆえあってハロルド作石一気買い。「ゴリラーマン」全19巻も買ってあるので近日読む予定。
かつては黄金時代もあったが、八百長事件以来長い低迷に陥っていた貧乏球団に、高校時代はまったく実戦経験のなかった左腕・毒島大広がドラフト8位で入団。変化球はからっきしだが速球は160km/hを記録する毒島は、入団会見で年間60セーブを宣言するものの、ノーコンで最初はなかなか通用せず。チーム状態も最悪だったが、ゆえあって2軍暮らしだった個性的なメンバーとともに、毒島はパ・リーグ優勝を目指して奮闘する。
とまあそういう野球漫画。この作品の素晴らしいところは、ギャグが適度に乗っていて抜群にテンポが良く読みやすいうえに、パ・リーグおよびプロ野球についてやたらマニアックであること。脇役とはいえ、大阪近鉄の武藤とかロッテの大村巌といった渋好みの選手までちゃんと描く野球漫画というのはそうそうない。もちろん漫画としての一般性はしっかり保っているんだけど、それでありながら対象への愛はビシバシと感じる。野球選手たちのピッチング、パッティングフォームともに実際のモデルの特徴をとらえて、実にうまく描けているのもプロ野球マニアにはうれしいところ。
物語における各シーンも、普通に読んでても面白いが、野球知ってる人にはさらに感動モノ。毒島とバッテリーを組む佐世保がデッドボールを受けた後強行出場、ホームランを打つシーンは、クロマティがモデルであろうし、最後のダブルヘッダーがロッテ相手というのもあの球史に残る10・19ロッテ近鉄ダブルヘッダーを意識しているのだろう。日本一、素振りとシャドーピッチングがしたくなる野球漫画、そう呼びたい。いやー、それにしても読むと野球熱に火がついちゃうなあ。10・19ロッテ近鉄ダブルヘッダーの録画ビデオ、誰か持ってないすか?
11/18(土)……蟻と右腕だ
いやー、よく眠ったなあ、今日は。朝8時くらいに寝て夜7時くらいに一回起きて、また夜11時くらいまでこんこんと。TINAMIX原稿書き→コミティア→仕事(今週はCOMDEXがあったので会社待機が多かった)→ジャンキーズ原稿書きと忙しかった疲れが噴き出した感じ。んでもって結局今日は家からまったく出ず。ふとんはあったかいなあ。ヒキーコはいいなあ。会社辞めちゃおうかなあ。
さて、そんな私ですが、サンデーGXとウルトラジャンプは定期購読なんで、家にいても届くのであります。ラクでいいやね。会社辞めちゃおうかなあ。
【雑誌】COMIC CUE Vol.9 イースト・プレス B5平
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今回のテーマは「a little WONDER」。巻末によれば藤子F先生の「スコシフシギ」を、かなり曲解してテーマにしてみたとのこと。執筆陣はgroovisions、青島千穂、マッキー、画:江口寿史+作:一條マサヒデ、朝倉世界一、とり・みき、作:小原愼司+画:黒田硫黄、日本橋ヨヲコ、和田ラヂヲ、よしもとよしとも、森本晃司、南Q太、田中達之、水谷さるころ、三原ミツカズ、藤井リエ、辛酸なめ子、西島大介、大地丙太郎、地下沢中也、水野純子、タカノ綾。
全体的な印象としては、いまいち退屈。それぞれの作品は面白い。カッコもいい。だけど爆発するようなものがなく、ワクワクしない。大ざっぱでスピード感のある作品もないと、雑誌全体を一気に読み通すのはキツいなと感じてしまう。でも、ちびちびと大事に読んでいくのにはこれでもいいのかも、とは思う。
そんな中、やっぱりボリューム感があって読みやすい作品は目についてしまう。まずは作:小原愼司+画:黒田硫黄「課外授業」。単体で二人ともに作品を描いてもらって2作品にしたほうがうれしいくらいな豪華ユニット。自殺したはずの女生徒が、とある女教師にだけはそこにいるように見えてしまう。そんなわけで二人(一人と一霊体というべきか)のちょっと変わった関わり合いが始まる。なにげないお話でもすごくいい見せ方ができちゃう黒田硫黄が絵を描いているだけに、さすがに面白い。ちょっとしたやり取りの妙は、小原愼司の味なのかな。それから地下沢中也の連載作品「兆 Sign」は今回も抜群。未来を予知するロボット、ピッピが選んだ道はこの世に起こるすべての未来を予知してしまうこと。科学が生んだ「ラプラスの悪魔」。その指し示す道は? というわけで物語はシリアスに展開している。すごいお話になってきた。この続きが来年4月まで読めないかと思うとツライもんがあるなあ。
水野純子「ドリームタワー」。今回もグロかわいく、奇妙になまめかしくて素晴らしい。日本橋ヨヲコ「華」。身体が腐り、土に変化していく奇病にかかってしまった少年と、彼と親しかった女保健医の物語。静かに崩壊していく彼の姿と、二人の想いが切ない良質な短編。暖かい読後感を残すラストも良かった。南Q太「真っ赤な男の子」。むさいおっさんがなかなかステキに描かれていていい味を出している。ところで画:江口寿史+作:一條マサヒデ(ユニット名:マフラーズ)の「マフラーで殺して」。最終ページで使われている切り貼り、上のほうはながしま超助「ぷるるんゼミナール」では? 下のほうはわからんかった。
【雑誌】ウルトラジャンプ 12月号 集英社 B5平
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木城ゆきと「銃夢 Last Order」が連載開始。最初っからハッタリが利いててけっこう面白くなりそう。花見沢Q太郎「BWH」。甘ヌルでいいのだが、今回は絵が荒れているのが惜しい。介錯「魔法少女猫たると」。うーん、すげえなあ、この人は。なんつっても主役が、魔法の勉強をしている少女猫。といっても漫画内ではフリフリの服を着ているねこみみ少女として描かれ、語尾は「にゃーの」。「鳥さんごめんなさいにゃーの」って具合である。この開き直りまくったオタクノリはもう立派とさえいえよう。シャープな線がカッコイイ伊藤悠「面影丸」は今月で最終回。なんか来年の2月に単行本出るかも、とのこと。そりゃうれしいな。
【雑誌】月刊サンデーGX 12月号 小学館 B5平
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見かけより重たいな、この雑誌。読み心地が重たいってんじゃなくて、物理的に重い。やはり定期購読にしたのは正解だ。
今回はいけだたかしが登場したのがうれしい話題。タイトルは「FADE OUT」。霊界と物質界を行き来できる「幽霊族」という、特殊な家系に生まれてしまった女の子のお話。なのだが、どちらかというとメインは幼馴染みの男の子との恋愛話が中心。絵柄同様、とても爽やかな読み心地。こういう後味の良さは、やはり読切ならでは。島本和彦「吼えろペン」。漫画家モノはやっぱりそれなりに激しいことをした実績のある漫画家が描いたほうが迫力が増すってもんで、そこらへん島本和彦はさすがである。熱血していながら申し分なくしょーもないし笑える。田丸浩史「激羅撫戦隊レンジャー3」。幸せそうなカップル。彼の誕生日に、実は彼が正義の味方をやっていることを告げられた彼女は……って感じでお話が展開。最初はヌルめの展開かと思いきや、正義の味方ファッションの奇矯さとか、途中のおばかさんな展開とか、なかなか笑える。
魔夜峰央「パタリロ西遊記!」。やっぱ面白い。なんかこう地に足がどっしり着いた、貫禄の芸風。まったく揺らぎのないギャグの連打は名人芸って感じでまことお見事。「パタリロ!」は最初の15巻くらいしか読んでないんだが、そのうちちゃんと続きも読みたい。まあこれは余生の楽しみにとっておいてもよし。なんかいつ読んでも面白そうだし。雁須磨子「どいつもこいつも」。乙犬レンジャー編はこれで終了かな。朱野が出てくると、空気が一気に呑気になって笑えてくる。今回のラストなんかすごく良かった。思わず頬がゆるむ。
【雑誌】ZetuMan 12月号 笠倉出版社 B5平
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猫玄「かえろう…」。おセンチないいお話。記憶喪失な男と、壊れてしまった兄を持つ女の子が出会い、そして身体を重ねる。構成的にもうまくできているし、さすがにいい仕事をしている。佐藤登詩雄「快楽至上主義 − 渇きすぎてる海 −」。鉛筆描きっぽいタッチが目立つ。この人は絵もうまいし、密度の高い、濃いエロも描けるしけっこうやる人だと思う。ZetuManの新たな主力としてガンガン起用してほしいもの。
EB110SS「春の残りと若菜ちゃん」。ああ、いいなあ。この人は。ホッとする絵柄は相変わらずいいんだけど、最近は洗練の度合いも増してきて、とても良くなっている。今回は、今いるメンバーが卒業すると廃部になるとある学校の演劇部が舞台。3人しかいないその面々は、毎日セックスばかりの日々。それを向かいの屋上から見つめている、腹話術士を目指している不思議な少女がいて……という感じ。お話的にとくに大きな展開があるわけでもないんだけど、青春モノとして爽やかな読み心地がする。エロ度もEB110SSにしては高いけど、青春漫画好きな人にグッときそう。
ZERRY藤尾と榊原薫奈緒子がいないとさみしいな……と思う人は、メガストアとコミックマオ、それからばんがいちあたりを読むといいぞ。
【雑誌】メガストア 12月号 コアマガジン B5平
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月野定規「♭37.1℃」。こりゃなかなかいい漫画ですな。同級生の男の性奴隷をやってる女の子のお話なんだけど、しっかりコメディしていて、陰惨さがない。ラブっぽさも十分で、かなりいい雰囲気。キャラクターがいい具合に立っている。米倉けんご「ピンクスナイパー」。新キャラ、うしちちちゃんのナツミが登場。大きいうえにかわいいぞ。ところで米倉けんごって、ダメ板@2ちゃんを見てるのかな? ヒキーコはいいなあ。会社辞めちゃおうかなあ。
西安「学園魔狂」。教育にエロが取り入れられた時代のお話。もう最初っから最後までずーっと、当たり前のようにいろいろな女の子がやられまくっててすごい世界。職員会議でもなんでも、常にやりながらお話。これだけうまい絵でこれだけ妄想爆発させてくれるとカッチョイイ。榊原薫奈緒子「おきらく仮天使エンジェルR」。いやー面白えわ。可愛い絵に、高回転のブラックなギャグ。今回も炸裂。あんましネタバレしちゃうとアレだが、真ん中へんの展開もナイスですな。祭丘ヒデユキ「デジカメ・下着・少女達」。「レ研」の祭丘ヒデユキ登場だが、今回はわりときれいなフツーのエロ漫画。でもテンポは良いので読める。こういう漫画的な基礎力をちゃんと持ってるってとこが重要なんじゃないかと思うですよ。
ZERRY藤尾目当てだ。今回の「最終性器」は4色カラー4ページだけ。といってもなんかこれから始まるお話のさわり、といった感じ。評価は本格的にお話が始まってから、といった感じかな。ところで漫画の中にB4スキャナという言葉が(再び便乗)。巴天舞「魅了と悪意と恋心」。学校のマドンナ的女の子を、ちと暗めな野郎が彼女が昔出演させられたロリビデオをネタに強迫、性奴隷にするといったお話。シンプルでまとまりのいい絵柄に好感が持てる。お話的には、最初の1ページめのところはも少しネタを隠し気味にしといたほうがいいと思うんだが。百済内創「SEX CRIME」。こちらは輪姦ありーのでエロバリバリ。「恋愛ジャンキー」で刺激された劣情はこっちで解消だー。どざむら「をとめのけつだん」。単行本「動物のくらし」に掲載されたのと同じシリーズ。登場人物はガキなのだが、この人が描くと非常にエロっぽい。身体の線がなまめかしくてええのう。それにしても小山田くんはモテモテでヤリヤリだ。
11/17(金)……アカスリとこすり跡
渋谷の駅に降りる階段を踏み外し、尻を強打。さらに左手首も痛めてしまう。左手首は2ヶ月くらい前に酔っ払ってコンビニでスッ転んで痛めた場所と同じ位置だ。ドラフト会議で指名されなかったのはこの故障のせいかと考えるととても情けない気分になった。
ところでプロ野球のドラフト会議。俺をファンとして擁する横浜ベイスターズだが、今年の指名は意欲的で非常に良かった。1位2位は事前にほぼ確定していたが、3位以下のメンツも素晴らしい。3〜9位をそのまま1〜7位に繰り上げても満足できたんではないかと思える出来。とくにビックリしたのが5位の鈴木健之。ヤクルトの指名が噂されていた大型右腕だっただけに、この順位でかっさらえたのはかなりもうけもんって感じがする。野球小僧(白夜書房)のWebで動画を見たけど、なかなか力感あふれるフォームでかっこいい。後藤、東もそれぞれ他球団の外れ1位がうわさされていたほどの投手だし、7位の稲嶺も故障さえなければ逆指名級の左腕だったし。即戦力の指名はあんまりなかったが、とりあえず現有戦力が充実している現状では素材重視も悪くない。現有戦力で足りていない左腕を3人というのはかなり強力な補強といえそう。ドラフト2位の吉見はさすが新人王最有力候補といわれるだけあって、球持ちがいかにも長そうだし、すぐ使えそう。個人的な評価は120点。今まで見た横浜のドラフトの中では最も充実してたように思う。
えーと、それから本日買ったもので未読な物件。なんかぼんぼこたまってくなー。
【雑誌】ウルトラジャンプ 12月号 集英社 B5平
【雑誌】月刊サンデーGX 12月号 小学館 B5平
【雑誌】COMIC CUE Vol.9 イースト・プレス B5平
【雑誌】ZetuMan 12月号 笠倉出版社 B5平
【雑誌】メガストア 12月号 コアマガジン B5平
【単行本】「千億の蟲」2巻 六田登 講談社 B6
【単行本】「アンファン・テリブル」1巻 作:相田公平+画:佐藤久文 集英社 B6
【雑誌】MANGA EROTICS 2000年冬号 Vol.6 太田出版 B5平
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ほかにもいろいろ面白いのはあったんだけど、今回はなんつっても砂。「ASSLETESS」が抜群。オリンピックの正式競技となったセックスの試合を描いているのだが、選手たちの動き、ポーズ、それからセリフなどなど見るべきところ満載。例の誤審問題にからめた「このままではセックスがだめになります!!」なんてセリフは実に味わい深くていい。技の紹介的なコマも、ポーズが間抜けているようなバシッと決まっているようなもので、得も言われぬ味わいがある。そしてなるほど。ほかの漫画でも出ていたセリフが、こんなふうに生きてくるのか。まあオリンピックといった時点でそのワードを想像してもよかったのだが。ラストまでお見事だった。
巻頭カラー、山本直樹「ひどいやつらは皆殺し2001」。途中までずっぽりエロいことをやっていたと思ったら、うわーすっごいオチだなあ。感心。この身もふたもなさはお見事。卯月妙子「超熟奥様烈伝 レッツ山岸」。熟女本の編集部に配属され、エグい熟女のグラビア撮影とかしなくてはならなくなり、主人公・山岸くん、超悪戦苦闘。さすが卯月妙子。ネタが異様に濃い。しかもバサバサさばけているんで、下品なれどカラリと笑える。KUJIRA「チョコレイト」。第1回太田マンガ賞奨励賞受賞作。仲が良すぎて肉体関係も持ってしまっていた兄妹のお話。なかなか整った絵柄で気持ちのいい読後感。松本次郎「ひるがお」。毎度、絵は黒々描き込んであってとてもよく雰囲気が出ている。かっちょええ。
【雑誌】コットンコミック 12月号 東京三世社 B5中
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最近は隔月掲載になっている駕籠真太郎の「駅前遠野」は、妖怪が日常的に出没する現代の遠野を舞台としたお話。なまこのようなボルボック(「三つ目がとおる」に出てくる奴ね。念のため)のような形状で、家の養分を吸うザシキワラシという生物だとか、ヘンなもの満載。インパクトという面ではさほど強くないけど(もちろん駕籠真太郎にしては、だが)、ごく平然とヘンなことをしていて、発想が実に面白い。渡辺ヒデユキ「サセマン」シリーズ。今回もC調で和む味わい。とてもいいんだが、この作品、あまり色っぽくないのでおそらく人気はないんであろう。単行本が出る気配がちーともない。ずいぶん話数は多くなっているだろうに、まだ何年か前に出た1巻だけだったはず。この1巻も今では手に入りにくいのだが、俺としては残念。一度まとめて読んでみると、やってることの低レベルさに脳味噌がとろけそうになるんじゃないかという気はするんだが。
【雑誌】ばんがいち 12月号 コアマガジン B5中
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お目当てはZERRY藤尾「ゆりかごから墓場まで」。暗めな男が子供のころから仕込んできた、近所の妹分的な女の子。今ではすっかりかわいく育って、男のほうとしては意識しまくりなのだが、彼女はそれを知ってかしらずか「おにいちゃんおにいちゃん」いうてしがみついてきたりして……という具合。掲載誌に合わせたか、いつになくあまーいラブコメ臭が濃密に立ちこめている。これはこれで女の子かわいーし、激ヌル甘くて面白いではありませんか。あと、おきた51「かおるの放課後」がなかなか良かった。たぶんこの人の作品を読むのは初めてだと思うが、ちと垢抜けないところのある絵柄にて描かれた眼鏡娘さんがとても良い。お話的には、いかにもまじめそうな眼鏡っ娘のクラス委員長が、幼馴染みのヤロウの世話を焼く……というもの。この眼鏡っ娘、クラス委員長的でもあるが、図書委員属性をかなり高濃度で有している。あんまりかわいすぎないところにホッとする安心感があっていいのだ。まあるい眼鏡がいいよね。外しちゃあ、だめだ。
東京Hの後継誌であるらしく、人妻女子アナ(母乳機能アリ)ずんずん責め抜きハードエロ漫画連載、友永和「SUZUKA」は引き継がれている。巻頭カラーはこの系統ではおなじみゼロの者。タイトルは「鎖かけの体」。この人はエロ漫画を描くのがホントにうまい。エロの密度が高く、熱気、水っ気も十分。それでいてお話もしっかり読ませるだけの演出力アリ。ストーリーとエロを両立し、しかもゼロの者だとすぐ分かる個性的な絵柄も持っており、現在のエロ漫画においてはお手本的な存在である。今回の作品なんか見てると、ペンタッチが美しくなってて、またうまくなったなーとか思ってしまう。なかなか立ち止まらず少しずつでも進歩していっている。エライ。
玉置勉強「オナドール」。ヤセ、デブの二人のキッツいオタク的ルックスな男が、コスプレ女のエロビデオを見つつ肉奴隷ちゃんで性処理し続けるというお話。この二人の趣味とか会話とかがかなりサイテーなのが楽しい。第六天魔王グレート「メイドノミヤゲ」。なんか雑誌初登場らしいんだが、こりゃ面白い。筋骨隆々なゴツイ男が、これまた豪快で大柄、メイド姿で酔いつぶれていた女を拾ってくる。そして肉弾相打つエロへと突入するが……。二人のキャラが両方とも強力。やるぞゴルァって感じの豪快さ加減が楽しい。ジメジメしたところのないええ漫画。それから天誅丸「究極の選択」。この人の描く乳は、デカくてもっちりたっぷりした質感があって好み。重力を意識して形を変えている感じで、この作者、かなりおっぱい好きだと見た。
なかなかうまい人が揃っていて充実感のある誌面だった。その中でも、大山田満月、久々の新作漫画「われめにムチュー」が載っかっていたのはデカい。ロリ絵師の中ではこの人がNo.1と長年思い続けている人なのだが、なかなか漫画までは描いてくれないのだ。それにしてもこのお話「つづく」になっているけど、本当に続くんだろうか。ともあれ今回も作画クオリティはすごく高い。小さい女の子のお腹の曲線とか、やっぱほれぼれするほどのフォルムだなあ。A・浪漫・我慢「くわがた」。この人もうまい。少女のまなざしの色っぽさなんかかなりなものだ。それからねこみみ頭巾なロリロリ忍者モノ、あじまる「忍者尻風伝」が掲載されているのもうれしいところ。みみがかわいいー。そして全体の楽しげな雰囲気もとても良い。危険思想「Identified Twin」もこれまた絵のうまい人。つや消しな表面の質感、もちもちした肉付きの良い女体の質感などが美しいくらいのクオリティで表現できている。あ、そうだ。りえちゃん14歳が掲載されてて、やっぱオンナノコはかわいーのであります。
【雑誌】ビッグコミック 12/17増刊号 小学館 B5中
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近藤ようこ「南西風の彼方」。新シリーズ。秀吉に南方はルソン島の薄汚い壺を売りつけて商売で成功した、呂宋屋助左衛門を中心とした物語になる感じ。奥床しいタッチ、粛々として急がないペースがとても心地よい。岡崎二郎「時の添乗員」は、老女社長が、昔女学生時代にドイツからの留学生の友達と交わしていた交換日記の思い出をたどる物語。SF的な仕掛けを物語の中できちんと消化して、いいお話に仕上げてくる腕前はさすが。地味だけど面白いなあ。
11/16(木)……半在庫承認
なぜか突然メールの送受信ができなくなり焦る。いろいろな人に聞きまくってサーバーをいじったりするも回復せず。そのうち自分Webにもアクセスできなくなり、ヤバいとか思っていたところ、picnic.toをIPアドレスに置き換えるとうまくいくことが判明。しかも他プロバイダからはpicnic.toも見えているらしい。なんかどうも接続に使っているCATVインターネット側の問題くさい。うーむ、忙しいっちゅーのにくだらんことで時間を食ってしまった。深夜にいろいろ質問させていただいた皆様、どうもすんませんでした〜。
近所の本屋さんにMANGA EROTICSが置いてない〜。でもまあ読むものはいっぱいあるからいっかー。以下未読雑誌4冊。純愛果実は東京H後継誌の模様。コミックマオはZERRY藤尾狙い。
【雑誌】メロディ 12月号 白泉社 B5平
【雑誌】純愛果実 12月号 光彩書房 B5平
【雑誌】コミック燃絵 Vol.4 松文館 B5平
【雑誌】コミックマオ 12月号 晋遊舎 B5平
ジャンキーズ読書は今日で今月分おしまい。「調教士 狂」以下8冊がジャンキーズ用。この原稿書き終わると、も少し寝られるようになるかなー。
【雑誌】別冊ヤングマガジン 12/1 No.014 講談社 B5中
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ミステリー&ホラー特集号。というわけでそういう感じの作品が多めになっている。記伊孝「犯罪交渉人・峰岸英太郎」が新連載。ハイジャックされた飛行機。そこに乗り合わせたトボけた感じの男、彼は自らを犯罪交渉人と名乗るが……というところから物語はスタート。あっさりした顔の造作に暖かみがあってけっこういい絵柄。田舎の学校青春モノが好きな人が気に入りそうな絵柄って感じがする。ところでこの作品「ハイジャック原案/宮野勝行」というクレジットがちょっと気になる。唐沢なをき「ぼくが猟奇になったわけ」は4ページで江戸川乱歩作品をオススメする。とくにすごいことをいってるわけじゃないんだけど、また久しぶりに読み返したくなっちゃった。くだくだしいことをいわずとも読む気にさせられるというのは、レビューとかをぐだぐだやっていて、あげく大したものを書けない人間にとっては羨ましい限り。天野明「ぷちぷちラビィ」。今回はまたやけにギャグの回転が良いですな。もう完全にキャラが立ってるんで、とくにつじつま合わす必要もないし。前川かずお「闘破蛇烈伝DEI48」はむりくりホラーやってるけど、扉のミミガーズがわりと笑いどころだったように思う。
【雑誌】ヤングサンデー 11/30 No.51 小学館 B5中
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作:坂田信弘+画:かざま鋭二というおなじみのコンビによる新連載「ひかりの空」がスタートした。どうも厩舎の娘が主役のばんえい競馬漫画になりそう。改めて見るとかざま鋭二の描く女の子もけっこうかわいい。遊人「PEACH!」。うわー、素晴らしい!! ものすごい頭の悪さですよ。第1回めの扉で出てきた猫耳とかの女の子たちは、英会話学校の生徒たちだったんですね! この美少女たちと恋愛&肉体関係を結んで契約続行につなげてほしい、というのが主人公の上司である女性からの命令であるわけだ。なんというムリのない設定!! 遊人サイコー。北崎拓「なんてっ探偵アイドル」。学園編はラブコメ色が強くていいなあ。しかし、今回のトリック。なんかむちゃくちゃ不自然なんすけど……。でもまあいいか。アキラクンが学園生活の中のさまざまな表情を惜しげもなくさらしてくれたからね!
【雑誌】モーニング 11/30 No.51 講談社 B5中
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今回は、ちばてつや賞入選の、うのとおる「めぐみめくるめく」が目を惹く。最初はウブで大人しい感じに惚れたんだけど、今ではすっかり怠けもんでゴロゴロしてばっかりのカノジョに複雑な気持ちの彼氏のお話。呆れて別れようとか思ってしまったりもするけれど、やっぱり時折見せるハッとするような表情とかに、彼氏は勝てねえのでありました。青春恋愛模様が、甘くて気持ちよく描かれている。作画もちゃんとしているし、わりとコンスタントに面白い作品を描いていけそうな人だと思った。うえやまとち「クッキングパパ」。ソーセージがむちゃむちゃうまそうだなあ。食いたい〜。
【雑誌】ヤングジャンプ 12/7 No.51+52(合併号) 集英社 B5中
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きたがわ翔「PERFECT TWIN」が新連載。コンピュータでなんでもできるようになった未来。雨の降る日になると、そこにあるはずもないものが見える少年が主人公。彼はその能力を周りの人に理解してもらえず変人扱いされているが、ある日、学校にやってきた転校生は、似たような能力の持ち主であるらしかった……というところからお話は始まる。やっぱ絵はうまいし、女の子も素直にかわいいので、ストレートに萌え路線に行っちゃってもいいかなあとか第1話めを読んで思った。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 11/30 No.52 秋田書店 B5平
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伯林「しゅーまっは」が好調にきている。今回はタコみたいでときどきヘンな汁を出すしゅーまっはの「ようなもの」が登場。ちょこまかと回転が早くて、かなり楽しい。ヒロインの女の子とかの、表情がくるくる変わるのも良し。ドタバタマインドをしっかり持った作品だと思う。おおひなたごう「おやつ」。ニセおやつはすごい男だったのだなあ。すばらしい意表衝きぶりだ。
【単行本】「調教士 狂」全4巻 作:千草忠夫+画:間宮聖士 シュベール出版 文庫
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東京湾の人工島で働く高級娼婦を養成する男、大文字狂介の日常を4巻かけてじっくり描く作品。エロ小説家原作で、劇画作家が作画。この作品では主人公の狂介がかなりクール。淡々と女を調教し、テクニックを仕込んでいく。4巻かけているだけあってその手際は念が入っている。さらにエロ小説原作ならではの説明文が、やけに冷静なあたりが味わい深い。実にマターリした世界といえよう。時折でてくる間抜けな言葉も良い。ちんちんに埋め込まれた真珠のことを「真珠郎」、調教用のムチで強力なのが「長吉」、ひも状のばらけた鞭「猫八」。真面目にやっていそうなだけにこういうアイテムはおかしい。エロ小説ってそういうところもけっこ好きなんだよね。
B5で分厚いゴージャス本。「ABILITY」とかで見られるセリフのクレイジーっぷりはあんまり発揮されていないくて、スタンダードにハードなエロ作品が中心。とはいえ、この人は普通の人とはどこかズレてて面白い。大学教授が単位を落としたのを見逃してくれるよう頼みに来た女子学生の、前と後ろにカエルを突っ込んで凌辱する話とか、実にこの人らしい。「蛙が中で…」「私の中で合唱している!」。パワフルでエロでどこか間が抜けているあたりが微笑ましい。
【単行本】「獣達の生贄」 ありのひろし 松文館 A5
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華やかさのある絵柄ながら、激しいエロが特徴。重くならない絵柄でガツガツと。縛りとか調教もOK。お話的な妙味はあんまりないし、絵もわりとありがちなタイプだが、ガッシリ抜かすという意味で仕事はしている。
【単行本】「母と姉と母乳」 信乃流々砂 東京三世社 A5
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艶があって瑞々しくそれなりにキャッチーでエロも激しいのだけど、個人的にはイマイチというかイマニ、イマサン。その原因は画面が整理されていないことが大きい。この人の場合、画面はみっしりつまってて派手でいいんだけどコマ割りが不規則だったりしてとても読みにくくなっている。おかげで勢いをつけて読むべき場面でも、話が頭に入ってきづらくて読むテンポが落ちてしまう。もう少し、導入部だけでもオーソドックスなコマ割りにして、適度に空間も作って読みやすくすれば、エロポテンシャルが引き立つだろうと思うのだが。
【単行本】「誘拐飼育」 SHIZUKA 松文館 A5
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優しい彼と共に暮らし幸せを満喫していたヒロインの元へ、かつて自分のセックスを開発し、肉欲の泥沼へと落とし込んでいた男が再び現れ、またしてもめくるめく肉欲の日々が始まる……といったお話。常に愛する男の存在を意識させつつ、ズルズルとエロ責めにしていく過程がなかなかいやらしい。それにしてもSHIZUKAって、すっかりSM系の人になったなあ。俺はたぬき少女のドタバタラブコメディである「PON-PO こりん」のころのイメージが強いんだけど、そのころとは隔世の感あり。SMのほうでもコンスタントに味を出しているけれども、それにしても変われば変わるものだ。
11/15(水)……もしや軍鶏の模写?
今日も今日とてエロ漫画。「ようこそG・C・C」以下がジャンキーズ用なり。津野裕子「鱗粉薬」を買ってきたのだけど、今の状態ではあんまし読みたくないのでも少しゆっくりしてから。
【雑誌】ビジネスジャンプ 12/1 No.24 集英社 B5中
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う、わぁ……。というのはやはり作:近藤雅之+画:有賀照人「警視総監アサミ」。不倫相手にそそのかされ、犯行計画をしっかり立てて妻を始末する男……という感じできたと思ったら。なんだろう、この歯ごたえのなさは。二人ともあんまりショボすぎませんか。絶句するほどに馬鹿馬鹿しい。それがいいんだけど。そしてエロ。ホンットーにまったく前触れなくエロに突入する呼吸はシュールでさえあり。さらに不倫相手のねーちゃんの最後の行動の唐突さときたら。これで原作付きであるというのもスゴイが、もしこれがまんま原作通りだったとしたらそれをそのまま漫画にしちゃうほうもスゴイ。まともな原作なのにこういう話にしちゃってるとしたらそれもまたヘンだ。どういうふうに原作がついているのか、そして作画者はどのように原作を料理しているのか、ともに激しく気になる。逆にこちらは原作、作画ともに素直に素晴らしい作:夢枕獏+画:谷口ジロー「神々の山嶺」。岩壁に留まり、辛うじて生きているだけの羽生の、あとちょっと死の側に振れれば完全に途切れてしまうであろう極限状態の意識を、緻密な筆でもって迫真の描写。文字どおり凍りついた羽生の姿など、有無をいわせぬ説得力に満ちている。第1巻は12月15日発売だが、これは文句なし、オススメ。
【雑誌】週刊少年サンデー 11/29 No.51 小学館 B5平
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乃木坂太郎「キリンジ」が新連載。冒険好きの少年キリンジが拾った鍵によって、古代の化物(神)の封印が解かれて、ガールフレンドがさらわれてしまう。もう一度鍵を使うと、今度は自分を助けてくれる新たな神が出現。二人(?)はコンビを組み、ぼくのニーナを救い出すまで、冒険の旅が始まる。わりとスッキリして勢いのある絵だが、どっかで見たような感があることも事実。「それなり」程度で終わらないよう期待したい。コージィ城倉「平成トキメキ力士プニャリン」。いや〜面白いな。それにしても本当に相撲そっちのけ。プニャリンの男色趣味を中心としたギャグのみで、ぼよよんとお話を続けている。なんか和む楽しさ。
【雑誌】週刊少年マガジン 11/29 No.51 講談社 B5平
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作:七三太朗+画:川三番地「Dreams」。「豪爆野球」かー。これは一回戦か決勝で当たると見た。野中ティーン英次「魁!!クロマティ高校」。大丈夫、子供たちはきっと喜んでいる、はず。今号は2本立て。なんか鉄っぽい新キャラが登場し、クロマティ高校は今日も平和だ。
【単行本】「軍鶏」10巻 作:橋本以蔵+画:たなか亜希夫 双葉社 B6
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10巻に入り、リョウvs.菅原直人の対決が佳境に突入。リョウのあの手この手の攻撃を難なく跳ね返した菅原は、じわじわと攻撃の手を強めていく。圧倒的な力の差の前にリョウはしだいに絶望的な状況に陥っていくが……。今回はリョウは追い詰められていくばかりなので、かなり息の詰まる展開になっている。掲載誌アクションがエロ中心となっても、以前硬派な格闘路線を貫いている。戦いの結末はどのような形になるのか。今から気になる。
【単行本】「ようこそG・C・C」 かすみ亜里沙 海王社 A5
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「G・C・C」とは「ゲーム・クリエイティブ・サークル」の略。女だらけのゲームサークルに入部した男が、毎回そのメンバーとHする……という筋立て。最大のポイントは「ゲームの宣伝になるから」的な理由で、毎回メンバーの女の子たちがゲーム内容にのっとったコスプレをしていること。ゲーム作りよりもむしろこっちのほうが作者的には主目的なのであろう、レースクィーン、アンミラ、バニー、看護婦などなどコスプレ内容は毎回華やかに変化。正直、ご都合主義な部分も多いし、漫画としてはうまくはないと思うんだが、作者自身が楽しんで描いてる感じは伝わってきて、明るく楽しい雰囲気はある。
【単行本】「お願い▼神主さま」 琴の若子 ビブロス A5
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やっぱり今は巫女さんが、すこーしアツいような気がする。この作品は、神主の三郎にベタボレの天然ボケ系ちょいとHな巫女さん・あんずがヒロイン。最初はH+コメディって感じなんだが、後半はあんずの身体を利用して妹の魂をこの世に留めようとする三郎の旧友が出てきて、物語はシリアスになっていく。出だしからすると後半はいまいちピンとこない展開のような気もするんだが、お話がおっきくなりすぎず、コメディ風味は残しつつ展開するのでわりと安心。この人の一番の魅力は、描き慣れた感じのする柔らかい絵柄。いかにもコミカルでほっとする味わいがある。巫女さんも明るくかわいく描けていてキュート。身体のラインが柔らかいのでHシーンも案外ソソる。
【単行本】「ココロの声」 まっきぃ 富士美出版 A5
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素直で明るい絵柄が長所。クセがなく、オーソドックスな絵柄なので、恋愛モノもOKだし、泣かせ系やコメディ系もイケて汎用性が高い。飛び抜けているってほどのものはないんだけど、それぞれの作品がわりと読める。とくにラブコメ系の作品は、和むものが多かった。
【単行本】「KAREN」 いずみきょうた ティーアイネット A5
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わりとキツめなハードエロ系の作品が多い。2〜3話構成の作品が3本あって、単発のものよりも読みごたえがあるのが強み。とくに女だてらに応援団長をやっている娘が、ガクラン姿(チアリーダー姿もあり)で団員にいいようにやられる「KAREN」シリーズが見どころ。線がハッキリしていてパワーはあるが、若干固いかなーと思うのと、表情のバリエーションはもっとほしいところ。とくにこういう作風だと、邪悪な男キャラが立ってくるといやらしさ倍増だと思う。
【単行本】「おもらし天使」 おかもと大輔 桜桃書房 A5
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さほどしつこくない整った美少女漫画らしい絵柄のわりに、縛りとかスパンキングとか、SMっぽい内容の作品が多い。内容のわりに劇画チックでなく、適度に描き込みが少ないので、いかにも漫画やらアニメ系のキャラをしばいてるって感じの滑らかさがあって、その点は成功。ときどき富本たつやっぽいときがありますな。線がしっかりしていて分かりやすいのは良い。目立つわけではないけど、求められる役割はきちんとこなしているタイプって感じがする。
線が柔らかくて、けっこうきれいな絵柄。ロリ風味が豊かで、可憐な少女のエロを見たい場合にはわりと良い。妹属性も強めか。でもお話はいまいち弱い。それぞれのお話で、キャラにしろストーリーにしろ、ピシッと柱になるものがないまま進んじゃうので印象に残らない作品が多い。絵はかわいいんで、甘ったるさでずいずい押せばけっこうイケそうな感じはするのだが。
【単行本】「QUIETUS」 春輝 桜桃書房 A5
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最近多くなっているギチギチなハードエロス路線。胃之上奇嘉郎の影響を受けてるっぽいかな? あそこまでではないが、わりとうまくて実用度は高い。消しはかなり控えめ。
【アンソロジー】「鎖縛」VOL.12 松文館 A5
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SM系のアンソロジー本。執筆陣はLINDA、TYPE90、近石まさし、春輝、人参・参、カマキリ、緋竜高弘、れん・しゅぽると、GRIFON、SHIZUKA、桃山ジロウ。
近石まさし、SHIZUKA、桃山ジロウといったところはいつもコンスタントに、ちと泥くさめなSM作品を描いていてこのシリーズにおける満足感を底支えしている。それにしても近石まさしの作品に出てくる「ゴージャス」な「華王姉妹」というネタは、ベタに欲望が爆発しててなんか良い。ちょっとかわいい路線でいえば人参・参。あと今回は、巻頭で描いているLINDAが、4色カラー部分が鮮やかなセルっぽい塗りで目を惹いた。表紙も描いている人だけど、線が美しくて絵のクオリティは高め。
11/14(火)……ジョジョの教授
頑張って原稿書かないとね〜。というわけで「花体験」以下はジャンキーズ用読書。
【雑誌】ヤングチャンピオン 11/28 No.23 秋田書店 B5中
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葉月京「恋愛ジャンキー」。ミホvs.絵夢でエイタロー争奪戦勃発〜。両方ともかわいいが、やはりポッと出感のある絵夢よりも、実績のミホであろうか。
【雑誌】コミックバウンド 11/28 No.4 エニックス B5中
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もうそろそろ休刊と聞くと惜しくなってきますな。太田垣康男「ボロブドゥール」あたりは、大きな設定、緻密な作画、ドラマチックな展開ですごく面白いんだけど、これも次号で2話掲載されて最終回となってしまう。惜しいなあすごく。作:森高夕次+画:藤代健「トンネル抜けたら三宅坂」。三宅坂くん、いきなりピンコ勃ちで頼もしい。エロパワーに衝き動かされているだけあって、とても元気だ。毎回コミカルで楽しい。これも休刊となったら切り抜き保存かな。「G組のG」の真右衛門の4コマ「コマンドサンバ」が登場。兵隊くんたちが活躍するギャグ。「G組のG」と似たようなノリで、こちらもくすぐりがきいてて面白い。作:ピエール瀧+画:漫★画太郎「虐殺!ハートフルカンパニー」。今回もまたすごいなー。ダイナミックすぎるほどダイナミックな画面の使い方、目の回るような展開で圧倒されてしまう。こんだけやってくれると立派としかいいようがないが、ネタをバラすのは野暮すぎるのでまあこの程度に。でもこれ、ネタよりもむしろ漫画表現部分が大きく、文章で書くより絶対読んだほうが面白いと思うので、ネタをバラしてもそんなに影響ないかもね。
【雑誌】漫画アクション 11/28 No.48 双葉社 B5中
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ローテーションを組んでお休み漫画を作っているのか、今回は山本よし文「オッパイファンド」がお休み。旧アクションからの生き残り組がまた一つおしまい。今度は細野不二彦「S.O.S」。そこそこ変態趣味も入ってたし、もっと引っ張っても良かったような気もするけれども。ながしま超助「ぷるるんゼミナール」。おいおい、すごいミスコンだなこりゃ。セクハラどころの騒ぎじゃないっすな。艶々「鷹月助教授の淫靡な日々」(原案:山咲まさと)。いよいよ女助教授が調教モードに突入か。絵的にはシンプルだけど、エロアクションの中では一番実用面でソソる作品。わりとあっさり堕としたなって感じもするが。
【雑誌】まんがタイムジャンボ 12月号 芳文社 B5平
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相変わらず、こうの史代「こっこさん」となってしまうこの雑誌。今回はやよいちゃんのおねえさんがメインのお話。ちょっと切ないけど暖かいええお話。
【単行本】「花体験」1巻 タナカ☆コージ メディアックス B6
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いかにもコンビニ系エロ漫画雑誌っぽいけど、掲載誌がどこだかはよく知らない。むちむちぼよよーんってな感じの女子高生・キョウコのHな毎日を描く、といった具合でノリはかなりお気楽。この作品のいいところは、必殺技があること。絶頂シーンでの「ダイナミックにィ〜〜〜〜っ!!」とか「しびれるぅ〜〜〜〜っ」「しゃせいいい〜〜〜〜っ」とかいうやたらデカい活字。それからこれは前半の何作かだけなんだが、男がちんちんを取り出すシーンのデフォルメ。もちろん誇張なんだが、ちんちんだけが男の身長の3倍くらいに描かれる。そんな感じで全体の描写が元気が良く、肩が凝らずに楽しめる。
【単行本】「どきどきメモリーズ」 ふじいあきこ(with秋山道夫) ワニマガジン B6
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ふじいあきこと秋山道夫の夫婦コンビによる全11話の連載作品。掲載誌はアクションカメラ。最初は家庭教師と生徒だった関係の二人が結婚し、それを隠したまま夫のほうが妻の通う女子校の教師となる。昼間は教師と生徒、家では夫と妻という二重生活が始まるのだが、夫のほうが女子校で女の子や女教師に囲まれてしまって妻はヤキモキ……という感じの「学園ラブコメ+幼な妻」モノ。この二人のコンビって、あんまりスゴイってうなるような作品はないんだけど、破綻はなく、よくまとまっている。今回の作品は途中まで夫がまったく浮気することなく、女の子がいっぱい出てくるわりに生殺し的かなーとは思ったのだが、途中で迷いも出てきて話を盛り上げる。そしてラストはきれいにハッピーエンドで締めくくり。手堅くそれなりに読ませる作品。
【単行本】「ReYUI」1巻 唯登詩樹 蒼馬社 A5
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「唯登詩樹作品集」と銘打たれており、傑作選的なシリーズの第1巻め。1986年〜1987年初出作品が中心のラインナップ。有名な「ヨーロッパの印象」を始め、単行本初収録の「DE・I・TO」、それから「マーメイドジャンクション」「わたし異常体質なの」「電話BOX」「twins,」「かのみI・II」「背中からひとこと…」「echo」が収録されている。改めて読んでみると、昔の作品ながら、十二分に絵がうまい。今のCGの洗練された絵柄もいいけど、この当時の細かくてボリュームのあるペンタッチもなかなか見ごたえがある。「ヨーロッパの印象」のストーリーの前衛性なんかは、今マンガ・エロティクスとかにそのまま掲載されてても見劣りしないんじゃないかな。今の唯登詩樹しか知らない人も読んでみたらけっこう印象変わるやも。
【単行本】「MILK PALETTE」 おかだまつおか 富士美出版 A5
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エロいですな、この人は。可憐な美少女絵ながら汁じゅくじゅく肉棒ずんずんでパワフル。とくに女教師調教モノである「SHADOW」シリーズ全5話あたりは、キッツいエロをドロドロぶちかましててかなりつかいでのありそうな作品。女の子がかわいいだけじゃなく、ちんちんがしっかりゴツゴツしていて液体ドバドバなところがポイントだと思うのだ。
母子相姦アンソロジー。執筆陣は春籠漸、安宅篤、吾妻しん、染谷美帆、野の原石榴、小長元坊、徳池佑一、為末美和、RT.。個人的には近親モノってあんまりソソらないジャンルなんだけど、この本はわりとヌケる作品が多くて、良かった。輪姦モノで定評を勝ち得つつある春籠漸を筆頭に、コミカルで肉付きのいい絵柄が楽しいRT.、ちょっと安森然っぽいペンタッチがきれいでボリューム感があるエロが魅力の小長元坊が目を惹く。
【アンソロジー】「ラブキャラ大全」No.8 オークラ出版 A5
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アニメやゲーム、漫画などのパロディ本。俺ってアニメやらゲームやら全然分からないんだが、なんだかジャンキーズでは毎月1冊くらいこういうのも回ってくる。でもまあこれはわりと元ネタが分かるものばかりなので安心。「ラブひな」「カードキャプターさくら」とか。いまだにナコルルのを描いている人もいて、根強いキャラだなあと思ったり。執筆陣は、秋恭摩、火炎味噌、藤茗みえる、藤瀬あきら、緋邑陣、平野かな、高苗京鈴、小金井武蔵、双葉ますみ、そろもんK、にゃんこMIC。この中では双葉ますみによる「ラブひな」のスーが月光で巨乳になって眼鏡男(エータロー)に迫る奴が良いかな。ちなみにスーとかエータローとかいうのはこの本の中での表記だ。微妙に名前を変えて著作権対策をしているところがこういうアンソロジーの微笑ましいところ。
【アンソロジー】「人形姫ミレニアム」 蒼馬社 A5
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昔、20年前ごろの川崎市民プラザ時代のコミケに、「人形姫」という本が出ていたらしいのだ。それが復活したのがコレであるらしい。俺はそのころの同人誌は全然知らないんだけど、千之ナイフ、破李拳竜を中心にかなりぶいぶいいわせていた旨、米沢嘉博が記している。んでもって復活となったこの本だが、執筆陣はなかなか豪華。西川伸司、大越孝太郎、松田弘也e、佐藤元、櫻井そうし、破李拳竜が漫画を描き、美樹本晴彦、永野のりこ、千之ナイフ、藤田和日郎、大橋薫などなどの面々もイラストや対談などで登場している。表紙を描いているのは安森然だ。ジャンキーズのレビュー用ってことできたんだけど、直接的なエロはほとんどやってまへん。でも人形愛ってのは、人形を人形として(人間の代わりとしてではなく)愛することだと思うんで、本来は人間とするものであるはずのセックスなんぞはしなくても、十分にエロティックになり得るような気はする。内容的には面白いかといわれると、うーん、という感じ。もっとまとまったページ数の漫画が読みたいところだし、実のところ小説など、文字ベースの記事もかなりのボリュームがあるんで、そこまでしっかり目を通さないと……って感じかなあ。
11/13(月)……金のない奴ぁおりぇんとこに来い
コミティアでの収穫物は、それなりの量だったんで別ページにまとめておく。実際の感想はゆるゆる読み進めつつ、のんびり年末年始くらいまでかかって書くことになるでしょう。あと、トークショーの内容については、コミック・ファンの11号(1月中旬発売予定)にレポートが出るらしい。
そういえばコミティアで心残りだったこととして、隣でやっていた「かまぼこ祭」に立ち寄るのを忘れていたことが挙げられる。どうやら正式名称は「第53回 全国蒲鉾品評会」であったようで、主催団体は全国かまぼこ連合会。ホームページもあるのだが、これがなかなか趣深い。トップページの画像が「かまぼこで作成した日本画」だったり。とくに「かまぼこ生産技術の歴史」はかまぼこファン必見のコンテンツといえるだろう。
【雑誌】ヤングキング 12/4 No.23 少年画報社 B5中
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中西やすひろ「愛DON'T恋」。いやー、どうにも主人公が都合が良くっていいなあ。この前まで未亡人に入れ込んでたと思ったら、今度は妹のほうに急アタック。無軌道でいい加減で。こういう、欲望を隠さずどうにもお話としての完成度をハナっから諦めてる感じの、ベタな漫画に最近どうもやられがちだ。なんだか読んでしまう濃い口な相撲漫画、沖田龍児「間男」。今回はいつもよりもかなりマジモード。やっぱり今回の取り組みが終わったら連載終了なのかなあ。
【雑誌】別冊マーガレット 12月号 集英社 B5平
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全般的にキラキラ恋愛してて羨ましい。作品としては、やっぱりいつもと同じだけど中原アヤ「HANADA」かな。スッキリした絵と、主人公の女の子が自分の感情が恋であると気づく前のトキメキ描写を何度も繰り返して、押しに押す呼吸がよろしい。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 11/27 No.50 集英社 B5平
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田中加奈子の読切「ひょっこり厄三郎」が掲載。親の仇をとらんとする娘とともに、仕置人、御巫厄三郎が相手の能力を吸い取る力を持つ外法者と戦う、サムライアクション。この人、タッチはきれいだし特徴のある絵柄をしているんだけど、もう一つなんかビビッとこないタイプなのだが、今回のはわりとキャラが立っていてわりと面白かった。それから今号は、いとうみきお「ノルマンディーひみつ倶楽部」が泣かせる展開だった。漫研が生徒投票により廃部することになって、悔しがる部員の姿を描いている。実のところ、これまでの展開はさほど深く読んでなかったのだが、今回についてはいい感じで熱かった。
【雑誌】ヤングマガジン 11/27 No.50 講談社 B5中 |
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すぎむらしんいち「超・学校法人スタア學園」。ホントにホントの最終回。みんな「らしい」幸せを迎えて爽やかにおしまい。最後まで楽しいいい漫画でした。次の作品にも当然期待だ。安達哲「バカ姉弟」。いやー楽しいなあ。バカ姉弟、ホントに猫かなんかみたいで。本能のままに動いてるようなところがステキだ。イカれたフリフリ服のおぜうさんもいい感じ。CLAMP「ちょびっツ」。今回はかわいい後輩ちゃんできましたか。そして居酒屋制服コスプレもありだー。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 11/27 No.50 小学館 B5中
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細野不二彦「ギャラリーフェイク」。3号連続メソポタミアシリーズ。古代オリエントなうんちくをからめつつ、推理モノとしてもキッチリまとめあげる。ホントにどんな作品もうまいことまとめあげてきてすごくうまい。しかも品質が常に一定。さすが第一級の仕事人。相原コージ「なにがオモロイの?GS」は今回で最終回。何がオモロイのか分かったことを「近々お見せする」とのこと。
11/12(日)……特賞
やってきました。司会。結論からいうとうまくできませんでした。というかまずくできました。ホント、自分で自分を客観的に見て、気の毒なくらいアガリまくりで。とくに出だしなんかもう「鬱だ氏のう」と今もって思う出来。途中から若干ほぐれてはきたものの、メインの人より司会がアガっているというのはどうにもいけません。珍しく会場に10時からいてサークルを回ったりしてたんだけど、これほど見た本の印象が頭に入ってこなかったコミティアは初めて。出番のことで頭がいっぱいで、本を見ても面白いんだか面白くないんだかも判断つかない始末。脊髄反射でいろいろ買ったものの、どんな品揃えなのかなんかもう全然つかめてません。トークショウの時間が近づくにつれプレッシャーはどんどん募り胃がホントに痛くなってくるし。それにしてもあの人数。200人くらいはいたのかなあ。俺キャパシティをはるかに超え、頭ん中がまっ白になっちまいました。……うー、もう言い訳はいたしませぬ。なんとでもいってやってください。俺がとんちんかんな振り方しても、奥村編集長はしっかり喋ってくださったんで、ホント救われました。俺が緊張してたせいもあって、話がわりとマジメなほうにばかり行ってしまったのも申しわけなくて。最後のほうは、用意していた質問がキレちゃってかなり苦しかったんだけど、たぶん見ているほうにとっては、それは丸分かりだったんだろうなあ。
終わった後は、カンペキにヘロヘロで、虚脱状態のまま会場をうろうろしてました。行列ができてる玉屋の一番前にフラフラ迷い込んで「これ下さい」とかいってしまったりもうボロボロ。はたからみたらとてもアブない人っつー感じ。その後、知り合いの方々と呑みに行ってからようやく調子が出てきた感じで、やっぱりステージには酒を呑んでから上がったほうが良かったかなあとか思ってしまったしだい。徹夜で行ったこともあって、その後カラオケ行っても、4分の3くらい使い物にならない生ゴミ化していたのであります。
漫画についての感想は、これから書けたら書くつもりではあるけれども、今の状態からいってまずムリくさいので期待しないでください。ああ、それにしてもごめんなさいごめんなさい。あ、それから最後になりましたが、見に来てくださった方々、本当にどうもありがとうございました。
11/11(土)……爺はおっきいなあ
プレッシャーがかかるとイヤなので内緒にしていたのだが、何も告知しないのも卑怯かと思ったのでいちおう書いときます。12日に東京ビッグサイトで行われるコミティア内のイベント、コミックビーム奥村勝彦氏トークショーの司会をする予定です。こういうのやるの初めてだし、実はかなりアガリ性な人間なのでたいへん不安です。声が上ずるのはまあ確実。途中で気絶とかしてもできれば優しい目で見守っていただけると幸いです。生ゴミでも触るような目つきで見つめるのは、お願いですから、どうぞご自由に。
今日読んだ本の感想は出発するまでにはアップします。それまでに原稿一本書いて、奥村編集長への質問事項の整理をしなくてはなりませぬ。寝れねー。でも完徹くらいのほうがアガらないかもしれません。酒でもかっくらってから出ようかなあ。
そんなわけで漫画感想追加。あ、そーだ書き忘れてた。トークショーは13:00から1時間の予定(今さらそんなこといっても……)。結局コミティアには徹夜で行くことに。では行ってきまーす。
(,,゚Д゚)<逝ってよし!
マジで逝っちゃうかも……>(・∀・;)
【雑誌】コミックビーム 12月号 エンターブレイン B5平
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今号、心を揺さぶられた作品は、まず作:TKD+画:竹谷州史「LAZREZ」。日本の象徴が崩御し、改元が行われた夜、万尊は下北沢のライブハウスにいた。そして悪魔のような男と出会う。音楽と完全に溶け合うその男のインパクトはすさまじく、また万尊のテンションも上がりまくる。ページをめくったときにドスンとくるパワーがある。音と狂気が画面を埋め尽くすようで圧巻だ。それからもう一つ、羽生生純「恋の門」にもシビれた。今回は虚脱状態に陥った門が、一時実家に帰宅。今は病の床にある画家だった父の姿を見、そしてその葬式を通じて、一つ大事なものを掴む。漫画を描くこと、ペンを白い紙に走らせること。その原点に立ち返った瞬間のエクスタシーにビリビリくる。ついに彼は前に進めるのだろうか。恋乃は対照的に混迷していきそうな感じだが。それから別種のすごさは市橋俊介「テルオとマサル」。眼鏡男、マサルの狂人ぶりがさらにエスカレート。女とヤルためなら全裸も傷害も辞さず。スゲエ男だ……。ところでこの号で、女性限定で市橋俊介&タイム涼介の合コン相手を募集してるんだけど、この漫画読んで果たして何者が応募してくるのだろうか。すごく気になる。
桜玉吉「幽玄漫玉日記」。詳しいことは記さないけど、桜玉吉、よくこういうことやるよな〜。ネタのためならどこに行くのも、そして自腹を割くのもまったく辞さず。その徹底ぶりはいつも立派だと思う。かなり笑わせてもらいました。志村貴子「敷居の住人」。今回もとても面白い。近藤ゆかのちょっとしたセリフによって、物語を一気に切なく厳しいものにしてくれている。これはズーンとこたえるなあ。鈴木みそ「オールナイトライブ」。いや〜、今回のはなかなか強烈。ゲーム専門学校の講師二人が語る、生徒たちの寒すぎる実状。いやあもう、この生徒たち最低ですな。九九くらいは覚えようよ。こりゃ確かに金ムシるつもりでないと講師もやってられんですな〜。いましろたかし「釣れんボーイ」。今最も単行本化を待ち望んでいる作品の一つ。ヒマシロ先生、よくもまあこれだけ実もフタもないことを……。
【雑誌】コミックバーズ 12月号 ソニー・マガジンズ B5平
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今月は全体にテンション低め。マターリしていて、あまりワクワクしない。全体に大人しいような。
藤原カムイ「H2O Image」が最終回。これはやっぱり単行本でまとめ読みがふさわしいだろう。2巻が11月29日、3巻(最終巻)が12月29日発売予定。古屋兎丸「Marieの奏でる音楽」。婿選びが行われるピピ18歳の誕生日。カイの心が自分ではなくマリィにあることを知ったピピは、彼の心を得るために父親の作った飛行機械で大空に舞い上がるが……といった展開。ピピが空を舞っているシーンのぶわーっとくる開放感が素晴らしい。そして今回はこれまでの中ではかなり事件が大きい。いよいよだいぶ物語が盛り上がってきているということだろうか。今が8話で1話30P。たしか構想では600ページくらいになるとのことだったので、もうすぐ折り返し点となるはず。次号が休載ということで次は2か月後。待ち遠しい〜。
【雑誌】エースネクスト 12月号 角川書店 B5平
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今号はいまいちパッとしない印象〜。
読切イサカミナミ「如月雪乃商店」が良い。女店主・ユキノが愛の対象として作った人形・カンナ。ユキノは彼にアイを押しつけるが、それが重荷になったカンナは壊れた人形を修理して、自らの恋人を作り上げる……というお話。人形が自ら人形を作るという構図がなかなか面白く、絵もあっさりしていて読みやすい。ところでイサカミナミって「イサカ」が名字で「ミナミ」が名前なんですな。
今号からB5平とじにリニューアル。ラインナップ的にもだいぶ強化された。今月の執筆陣は、すえひろがり、大島永遠、中田ゆみ、安森然、二階堂みつき、久藤清雅、むつきつとむ、まぐろ帝国、電光石火轟、鬼魔あづさ、才谷ウメタロウ、きお誠児、単ユキモト、小石川ふに、結城心一。個人的に一番ビックリしたのは電光石火轟が描いていたこと。タイトルは「PERFECT」。相変わらず安彦良和似な絵で、馬鹿馬鹿しく激しくやっててくれてうれしかった。とくに主人公の男が女の子にちんこくわえさせながら「俺が目指すものをあえて言うなら… 俺の中の… パーフェクトだっ!!」と叫ぶシーンはお馬鹿さんで実にナイス(と書くとネタバレなのだが、絵で見たほうが絶対面白いんであえて書かせていただきました)。この人の描く漫画は味があってすごく好きだ。
それから巻頭カラーのすえひろがり「シトロン」。さすがにうまい。携帯に誰か知らない人からいやらしい調教系の課題を出すメッセージが入り、ヒロインが最初は馬鹿馬鹿しいと思うも、だんだんその行為を実際にやり始めて……というお話。存在するかどうかは分からない、でも見られるかもしれない、他人の視線というアイテムの使い方のうまさは、エロ漫画界広しといえどもNo.1なんじゃなかろうか。実際のセックスシーンも、ページ数少ないながらとてもエロいし。パワフルにギチギチいかなくても、シンプルな線でしなやかにエロくできる作風はやはりすごく貴重。エロ漫画耐性が弱い人でも受け容れやすいんじゃないだろうか。中田ゆみ「レンタルラバー」が本格連載化。定期的に載ってくれるというのはうれしいなあ。かわいい女の子が一日、マジモードで恋人になってくれる風俗「レンタルラバー」のお話。女の子がすごくかわいくて、恋愛ゴコロを刺激してくれるところがとても良い。久藤清雅「ぷにふに。」。うん、面白いじゃないですか。肉がつき気味なのを苦にしている女の子と、そんな彼女が好きな後輩のお話。ラブコメ度がとても高し。とくに告白した後のリアクションが甘甘で良い。
今号は巻頭でみうらたけひろが4ページ。タイトルは「忘却の彼方」。人妻辱めな感じ。お話はほとんどないので、みうらたけひろのカラー絵を見たいという人向け。毛野楊太郎「Oh!My DOG」。この雑誌にこの人が出てくるとは正直意外だったが、作品としては十分合っている。少女型の犬を拾った少年たちがこの犬で性欲を処理するのだが、犬には、しっぽを縫いつけたり人間でいえば耳にあたる部分に何かを取り去ったような痕跡がある。歯は抜かれてるし声は出ないようにされているし。でもそこらへんの表現が、強調されてはいるけれど案外さりげなくてやってくれるなあという感じ。過剰な説明がない分、生々しくて良かった。「イヌじゃないもんっ!」「いや、イヌだ」。
果愁麻沙美「まりのゲリラ」。うーんイカれてんなあ。すごくいい。最初っからレオタード姿の女学生が、草むらで縛られて股間を天に向けており、彼女がこちらに向かって叫ぶ。「皆さん!男の視線に裸を見られた気分になる事ありませんか!?」。そんな行為がどうもバレエの修行らしいのだ。そして草むらから飛び出してくる、トルエン団地の工業廃水で巨大化したと思われるザリガニ。逃げる少女はバレエ跳び。ヒロインはがに股で歩きつつ鼻ほじってるし、とにかく女の子のみっともないポーズが印象に残る。ストーリー展開もかなり唐突だし、キャラもヘンだし、すごくイカしているなあ! このどんとは「奴隷戦士マヤ」の続編でなく今回は「裸人形エイダ3」が掲載。巨乳美少女の股間にそそり勃つ、超巨大ダンコーン。こすり上げているときの描写が、狂おしいほどに気持ちよさそうでとてもうらやましい。
堀骨砕三「おっきいね」。お隣の女の子が身体が巨大化する病にかかってしまい、お兄ちゃんが彼女の世話をすることになる。巨大化してしまっているので(身長3〜4メートルくらいってとこか)、彼女は服も着られないし外に出ることもできない。そんな彼女の身体を洗ってあげているうちに、二人ともむらむらと欲情してきてしまって……。異様な状況だけど愛がある。狭い部屋での巨大な女の子と普通の男の子のセックス模様は、体位がかなり変わっていて一見の価値あり。海明寺裕「奴隷立國」番外編が掲載。これで単行本化かなと思っていたらやはり海明寺裕のホームページの日記の10/12分によれば、来年1月に出るようだ。なお10/25分によれば、夢雅連載の「調度品 the Interior」は3話で打ち切りで12月発売号分からは別の話になるらしい。
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