天竺浪人
「WILD FLOWER」
全1巻 三和出版 SANWA COMICS No.93
ISBN:ISBN4-88356-013-9 C9979 本体価格:933円
初版発行:97/09/10 判型:A5
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「フラミンゴ掲載」といった時点でイヤな予感がする人もいるかもしれない。天竺浪人初のスカトロ系作品集。今までわりと上品な感じがあった天竺浪人だけど、これで一気に下品界でブレイクした感もある。といいつつも、なんだかやっぱりスカトロ系の中ではファッションSM的な品も感じてしまうのはたしか。
それでも糞尿がバリバリ出てくるので、今までのイメージで気軽に買うと後悔するかも。
この中でまずすごいのは「母娘」。話としてはどってことないんだけど、母親が娘の幼馴染みの性奴隷になっていて、セーラームーンのコスプレをさせられて娘を折檻するというのがなんとも馬鹿馬鹿しい。アニメっぽい画風でない天竺浪人だけに、その間抜けさは特筆モノ。
純粋にスカトロ系ですごいのが「接吻」。高校生カップルの話なのだが、彼女はなぜか腹話術でしか話さないという奇妙なクセの持ち主。なぜかというと、彼女はウンコが好きで好きでしょうがなく、一日中それを味わいたいと願っていたら舌が肛門のところに移動してしまったのだ。そして、その性向はエスカレートしていき今度はいつもあの臭いを嗅いでいたいと願っていたら、鼻が性器の位置に、性器が鼻の位置に移動してしまう。
そんな彼女についていけなくなった彼のほうだが、最後には彼女のすべてを受け容れる。接吻しながら二人溶け合い一塊の汚物と化していく姿は、奇妙で不潔ながらも崇高なものさえ感じさせる。
こんな感じで、スカトロといえども一筋縄ではいかない作品に仕上げてきている。耐性のない人には無理に勧めないけど、好きな人および我慢できるひとはぜひどうぞ。
●収録
タイトル | 初出 |
母娘 | フラミンゴ97年5〜7月号 |
月夜の二人 | フラミンゴ95年12月号 |
虫喰いの花 | フラミンゴ96年7月号 |
舌 | フラミンゴ96年5月号 |
接吻 | フラミンゴ97年1、3月号 |