記者会見ご案内
01年12月14日・子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議内ワークショップに関するプレス説明会について
以下、本年12月14日(金)、衆議院第二議員会館内で行われるプレス説明会につい
て、ご案内をさせていただきます。
○日時
12月14日(金)
14時00〜15時00分
○場所
衆議院第二議員会館第四会議室
○主催「連絡網 AMI」
■「連絡網 AMI」について■
私たち「連絡網(AMI=Animation,Manga,Interactive Game NETWORK)」は、マンガ、アニメ、ゲームなどの制作者、関係者、及びこれらの表現を享受するユーザーが社会的な対応をする上での「情報の共有」を目的とした「集合体」です。 「連絡網 AMI」は、上記に掲げる参加者の間で「問題認識の共有」「状況判断の共有」及び「社会的行動への対応の呼びかけ」を円滑に進めるために、メーリングリスト「AMI」を中心に据えた複合的システムとして活動を始めました。
●パネラーと当日の構成
・司会あいさつ(伊藤剛・漫画評論家)
・コメント読み上げ
宮台真司(社会学者 東京都立大学助教授)
米沢嘉博(漫画評論家・日本マンガ学会理事)
山本夜羽(漫画家)
砂(漫画家:予定)
藤間紫苑(作家)
蓼野絵理子(漫画家)
関根玲(東京都小平市市会議員・編集者)
・質疑応答
【〜矛盾を抱えた漫画規制〜】
児童ポルノ反対の国際的な潮流のなか、日本の漫画における性表現を一義的に「児童ポルノ」とみなし、規制すべきだという動きがあります。
「子どもの商業的性的搾取」とある通り、国際的な児童ポルノ排除の動きは、本来的には、具体的、身体的な子供の人権を守るという目的のものです。一方、漫画をはじめとするキャラクター表現には、そもそも「被写体」というものが存在せず、「子どもの商業的性的搾取」という論理ではとらえられないものです。
にもかかわらず、「日本のエロマンガ=児童ポルノ」といわんばかりの提言が、国際NGOから日本政府に出され、また漫画表現についてあまり知らない人々がその提言の存在という外圧をテコに、「よくわからないまま」漫画における性表現の規制に乗り出そうというのが現状です。
事態の大きな背景には、子どもの商業的性的搾取の深刻な実態があります。それが正されるべきであることに異論はありませんが、しかし、漫画表現をそこに含める背景には、日本の漫画表現、キャラクター表現や市場に対する独自性に対する無知や無理解があります。日本に特有の「目の大きい、頭の大きい」キャラクターは、すべて「子どもに見えるから」といったような感覚です。
そこで「連絡網 AMI」は、児童ポルノに反対する国際NGO、エクパット関西ユースの要請により、漫画の側から発言をする機会として、このワークショップを持つにいたりました。ワークショップのパネラーには、社会学者・宮台真司さん、哲学者・東浩紀さん、精神科医・斎藤環さんのほか、漫画家・砂さん、日本マンガ学会理事・米沢嘉博さん、横浜国立大学助教授・ジャクリーヌ・ベルントさんなどを予定しています。
今回のプレス説明会では、パネラーの中から社会学者・宮台真司さん、日本マンガ学会理事・米沢嘉博さん、漫画家・砂さん、作家・藤間紫苑さん、漫画家・蓼野絵理子さん、東京都小平市市会議員・関根玲さんらからワークショップへ向けたコメントが発表されます。
以上です。
【横浜会議ワークショップの概要】
「連絡網 AMI」は12月18日に、「第2回児童の商業的性的搾取に反対する世界会議」のなかでワークショップを開催します。
世界会議全体は、まさに「児童の商業的性的搾取」に反対するものであり、児童買春、児童ポルノを撲滅しようという目的で動いています。この会議の議定内容は、世界各国政府に立法を示唆するような圧力を持つという、大変重要なものです。事実、1999年にわが国で制定された「児童買春・児童ポルノ処罰法」は、96年にストックホルム で開かれた第一回世界会議の圧力を受けて制定されたものです。
今回のこの横浜会議でも、当然のことながら、日本の漫画、アニメ、ゲームの絵なども児童ポルノ(児童の商業的性的搾取CommercialSecualExploitationofChildren、CSECと略記)として動きがあります。
【ワークショップの意義】
国際的なインターネットの世界では、児童ポルノは、テロやドラッグと並ぶ「悪」として認識されています。一方、諸外国の多くの人々は、日本の漫画の市場などの事情を知らず、「エロマンガ=児童ポルノ」という図式でことを進めています。
そこで、「連絡網 AMI」の主張の軸となるのは、まさに「漫画はCSECではない」ということ、この一点です。その根拠は以下の通りです。
こうしたことを、会議に参加する国際NGOなどの人々に理解していただくことが、「連絡網 AMI」の第一の目的です。
1. 漫画などのキャラクター表現には、直接の被写体などが存在せず、児童を性的に搾取するものではない。
2. 漫画などのキャラクター表現を愛好する者が、実際にペドファイル犯罪を犯したという実例は、(少なくとも日本においては)レアケースであり、両者の因果関係は証明されない。
3. 漫画などのキャラクター表現には、「多様な読み」がなされており、それは必ずしも、現実に起きている児童の性的搾取とは対応しない。
この会議を受けて、今後、国内で漫画表現の規制が進行することは必定です。そこで、このワークショップに限っては、国内向けの「表現の自由と権利」という主張とは別に、ひたすら「漫画はCSECではない」ということをできる限り説得的に主張し、日本の市場や文化の固有性を認めさせ、議定のうちに「文化的な多様性に考慮する」という一文を入れさせることを目的とするものです。また、国内での漫画規制が、常に恣意的で曖昧な基準によって行われ、個別の作品に対する議論を経ず、一意的に市場から排除するという展開になることも付記しておきます。
「連絡網 AMI」や漫画表現の側の人間は、もちろん児童ポルノには反対しています。それゆえに、横浜会議に参加する他の人々とも連帯するものです。しかし、繰り返しますが、漫画などのキャラクター表現には「被害者」が存在せず、これは「児童ポルノ」とは位相の異なるものという認識のうえ、「漫画はCSECではない」ことを主張するものです。
日本国内では、東京都の施策や日本財団によるワークショップなどにみられるように、一方で「漫画は日本の固有の文化」としておきながら、真の意味でその独自性や価値についてはなかなか触れられずに来ています。そのなかで、例えば日本マンガ学会が立ち上げられるなど、きちんとした対話のテーブルが整備されようとしています。また、日本の漫画表現が性や暴力「をも」表現しうるメディアになっている以上、ある一部の作品を排斥することの弊害は必ずあると思われます。
今回のワークショップは、このような状況を踏まえ、文学や映画などと同様に、漫画の側から対話を促すものです。報道関係者各位におかれましては、上記の意義について顧慮していただければ幸いと存じます。
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