April

心臓曲線と名づけられるやさしい曲線を含めて、
さまざまな曲線の戯れを認めることが可能であったろう。




2005.04.30 太陽の光に斜めにすべての草の毛をなめさせていた
本日は奈良県立美術館の『ブラティスラヴァ世界絵本原画展』へ。

出久根育「あめふらし」のポスターが印象的で見に行こうと思ったのだけど、外国作家よりやはり出久根育が一番良かった。とても古い美術館なので展示の仕方がちょっともったいない感じだったのが残念。せっかく絵本の企画展なら子供がもっと楽しめる空間を作ったら良かったのに、と大人として思った。でもあれはあれでいいのかなあ。



ランチははなわ一家と待ち合わせして、奈良のカリスマカフェ「くるみの木」へ。早めに到着するとすごい人だかりで驚く。ランチ待ちの大行列。大阪なら待たないけどせっかく来たので30分待ちに耐える(今日は暑かった)。耐えてる間にいちばん食べたかったランチセットも終了したけど待つ。はなわ一家も到着してかりんちゃんに再会。大きくなってしっかりした姿に人の子ながら感無量。ランチは待ったかいがあって、かなりおいしかった。人気があるのは小さな子供を持つかわいらしいお母さんと雑貨好きの女の子の心をつかまえていることと、創業?20年という地元に根付いている入りやすさ、とりあえずココ行こうよ、みたいな地位を築いているせいかと思った。大阪には入れ替わりが激しくて案外こういうお店は少ない。なんかいいなーと思った。



その後みんなで猿沢池のカメを見に行く。というか猿沢池がこんなにカメだらけだと知らなかった!というくらいものすごい数。付近をうろうろして、路地のあやしいお店に遭遇したり、緑色のおしゃれフランスカフェでジュースを飲んだりして楽しく過ごす。みんなどうもありがとう。

映画『ションヤンの酒家(生活秀)』(フォ・ジェンチイ/2002/中国)。吉慶街の所狭しと軒を並べる屋台の様子やそれなりに映像は面白いと思うのにストーリーが昼メロのようでどうでもよい。ションヤンを演じたタオ・ホンの美しいこと。チェ・ジウの比じゃない。角度によって違う色気を感じる。


2005.04.29 くすぐられた涙腺を意志の力で押さえるのに成功した
最近家人は陶器好き。便乗して私も陶器に興味津々。

ということで滋賀県立陶芸の森の『北欧のスタイリッシュ・デザイン フィンランドのアラビア窯』展へ。MIHO MUSEUM の近所にもう一度行くとは思わなかった。京滋バイパスで行こうと思ってたのにぼんやりして結局名神で行ったりしてなんとかたどり着いたのは MIHO MUSEUM ほどではないけれど山の中。森の世界。とてもきれいな場所。作ってきたお弁当を広げて木陰の下でランチしたあと、展覧会へ。カイ・フランクもカリーナ・アホもエステリ・トモラもすごくステキですばらしい。「smash the servies(ディナーセットを粉砕せよ)」という台所革命のコンセプトにわくわくした。



買えそうなものから少しづつ好きな食器を揃えたりしていきたい。

帰り道は違う道を通って実家付近みたいなのんびりした風景を眺めつつ草津市に本店がある「なおきのぱん工房 ぶぅらんじぇ」へ。ここはウワサのオール100円パン屋さん。目当てはヒレカツサンド(サンドイッチももちろん100円)。大阪なんばにもあるけれどあえて本店へ。すごい人と熱気のなかお目当てのサンドッチと少しのパンを購入。早速車の中で食べると美味しい。これで100円かと思うと最高。お得感と満足感を得られる100円パン屋さんおすすめ。



2005.04.27 不眠の眩惑。
あーヴィロン美味しい。と毎朝思う日々。

近鉄阿倍野でGWに開催される「東北六県味と技紀行」というイベントが楽しそう。お菓子もお弁当もぜんぶおいしそう。とりあえず青森・アルパジョンのチーズケーキは食べてみたい。

映画『グッバイ、レーニン!(Good Bye Lenin!)』(ヴォルフガング・ベッカー/2003/ドイツ)。統一から15年。いまになってやっと話し笑え許せるあの時代。真面目で母思いの息子の愛。ところで今度の28日(水)、映画に出てきたパペットアニメ『サンドマン』の上映が代官山のユトレヒトである模様。

映画『北京ヴァイオリン(Together)』(陳凱歌 チェン・カイコー/2002/中国)。与えられることから与えることを知る。誰かを想うことを知る。初めて知ったナンセンスな世界は少年を大人にする。けれどソフトフォーカスで発光させたような薄ぼんやりしたわざとらしい演出はやりすぎでさめる。誰も彼もが口うるさいのは民族性?

BSフジではじまった韓国ドラマ『悲しき恋歌』。延々と続く幼年期時代。期待しながら待っていたグォン・サンウ登場はラスト3秒間。2話から登場だとは・・・。


2005.04.23 濡れた草。清潔な部屋。
午前中、emimiさんから渋谷にあるブーランジュリー パティスリー ブラッスリー ヴィロンのパンが届く。うわさのバケット、レトロドール(日本一おいしいと言われるバケット)!うれしい・・・。それにベーコンエピやパン・オ・ショコラやハードレーズンパンなどいろいろ。バケットは一口食べたあとひとまず冷凍して他は家人との昼食に。どれもすごくおいしくて、外はパリパリ中はモチモチ。口にひろがるやわらかい味。至福の時を過ごす。ヴィロンおいしい!



お試しエステ体験に行く。サイズや体重や体脂肪を計られて、基礎代謝量から見る私の一日必要摂取カロリーを割り出されて驚く。老人なみの約1000kcal。いままで運動したりして筋肉をつけなかったせいみたい。「お肉(たんぱく質)食べたほうがいいですよ」と言われる。しかし約1000kcal。お肉いっぱい食べてたらすぐ超さないか?超音波あててもらったりパックしてもらったり、うとうとしながら気持ちのよい時間を過ごす。

近所のギャラリーで、ある作家のうつわを見る。ほしい。デンマークやスウェーデンの60年代の陶器もステキだけれど和食器もいい。なんにでもあいそうな美しいやさしい黒色のうつわ。


2005.04.20 「私にもたらす恐れや、敵意が正しいものなのかどうか、
あるいは私は単なるエゴイストで甘やかされた、自立なんてうそばかりの女の子に過ぎないのではとずっと考えていた」

いつでも見れると思って見なかった映画ナンバーワン『北北西に進路を取れ』。タイトルに特に意味はないぽい。面白い。

映画『北北西に進路を取れ(North by Northwest)』(アルフレッド・ヒッチコック/1959/アメリカ)。万人向けの面白さを持つ娯楽的サスペンス映画。国際的な陰謀とひとりの男の奮闘とそれに関わる密偵の女との恋。クラッシックな車とケイリー・グラントが登場するサスペンス、それだけで映画は楽しくなる。この要素こそが「映画」で、映画らしい映画になるんだと思った。スリリングなラシュモアの岩山でのシーン。無駄のないすっぱりしたラスト。誰もが楽しい映画が楽しいと普通に感じることはとても大事。

めずらしく quatre saisons に寄り道をしたのはキッチンクロスやテーブルマット、その他リネンを見に行くためだったんだけど、うーん、なんか違うと店内で悩む。ウチにやってくるには少しかわいらしすぎて、結局何も収穫なし。思うようなのってなかなかない。


2005.04.17 幸福へ向かっての優しい小刻みな震え
昨日からどうしてもかしわ餅が食べたくて(あんこ好き)、でも近所の和菓子屋さんは日曜定休。悲しんでいると家人が家から一番近い日曜定休でない和菓子屋さんを検索してくれて、それは老舗の和菓子屋「鶴屋八幡」。いっしょに行って買ったのだけど小さな上品なかしわ餅は1個263円。高い。そしてものすごい過剰で立派な包装(写真には載せてないけれど箱に2重に包装紙)。あ、すぐ食べるしそんなことしてくれなくてもいいですよ・・・と心の中で言う。でもすごーい美味しい。あんこっていいなあ。



靱公園でプチ・ピクニック。昨日買ったユグナンの『荒れた海辺の日記』を少し読んでみたり昼寝をしてみたり散歩中の犬を眺めたり、でもちょっと暑くて体力を消耗。もやしのよう。


2005.04.16 古(いにしえ)の私の光と同じ夢に
白金台にある金麦、渋谷のブーランジュリー パティスリー ブラッスリー ヴィロンのパンが食べたい。食べたいと思うパンには通販がない。

ベランダにある金柑でジャムを作ってみる。作って思い出したのはマーマレードとかそれ系のジャムは苦手なこと。でも苦手とは関係なくおいしくない気がした。分量が適当だったからかな。

あきちゃんオススメの西天満にあるミツバチ堂へランチしに行く。こんなトコにあったっけという場所にあって、ひとりでも来れそうな(実際ひとりの人も多かった)雰囲気がいい。ランチおいしかった。また行きたい。ランチの帰りに近くの古本屋さんに寄ってジャン・ルネ・ユグナン『荒れた海辺の日記』を購入。500円。うれしい。早くゆっくり読みたい。



ひとりで南船場を散歩。いろいろお店を見てまわって、最後にセレクトショップの某eに行くとお店のおねーさんがかなり横柄になっていてがっかりした。カリスマショップになるとこーなるのかな。とても残念。そのブランドを取り扱ってるだけでみんな憧れのまなざしで買っていく。違和感。他で買えるしたぶんもうあんまり行かない。

映画『列車に乗った男(L'Homme du train)』(パトリス・ルコント/2002/フランス、ドイツ、イギリス、スイス)。変化のない老教師の日常に現れた一人の男との交流。ふたりの笑い顔はなぜか寂しい。人生はやりなおせない。ぽつんと家に残された老教師、ラストのふたりの夢に涙が出そうになる。静かなトーンで孤独を表現する。列車は進む。かなわない終着駅。

映画『アマロ神父の罪(El crimen del Padre Amaro)』(カルロス・カレラ/2002/メキシコ)。若きエリート神父アマロと少女アメリアの禁断の恋。宗教が絡むとコトのたいへんさは分かりづらい。けれど宗教を越えて訴えかけるものはない。


2005.04.10 物の優しさに気をつけろ
慣れてしまうから。

昨日は靱公園にてお花見。江戸堀のブーランジェリー タカギのサンドイッチを持参していったのだけど、タカギのサンドイッチを食べるのは実ははじめて(いつもだいたい夕方買うので食パンばかり)。思いのほかとても美味しかったので満足。桜もきれいだった。そういえば靱公園前にあるブランジュリ タケウチの大行列は異常。パン屋で入場制限?テレビか何かで放送されたあとだったのかな。パン屋なのに並ばないと買えない。



今日の大阪城でのあきちゃんとささきさんとのお花見は昨日の時点でキャンセル。でも今日もいいお天気。気をとりなおしてうえださんからチケットをもらった、国立国際美術館の「オノデラユキ写真展」へ。"古着のポートレート"の連作は、生き返る、再生、モノクロなのにさわやかさと力強さを感じた。国立国際美術館は地上に伸びているのではなく地下にある。美術館てたいてい外の光のない密室みたいな雰囲気なので地下って正解て気がした。

てくてく歩いてアバンザのジュンク堂へ向かう。休日のこのあたりは人がいなくていい感じ。いろいろ雑誌を購入。エマの5巻も購入。

雑誌で見た chausser(ショセ)の靴がかわいい。ショセのサイトはhttp://www.chausser.net/。C-286の白とブルーの靴とかすてき。

最近ユニクロがすごい(CMうまいなーと感心する。思わず見てしまう)。コレットがセレクトしたアーティストの作品やリキテンシュタインのプリントTシャツてゆうのもすごいけど、イーリーキシモトとコラボ!てびっくり。しかも1枚1500円。全種類欲しいかったりして。5月くらいに発売なはず。


2005.04.07 自分の偏執に直接結びつかないものすべてに対して
graf media gm の『Oaxacan wood carving 進化するメキシカン・フォークアート展』へ。というか、もともと graf に陶器関係のものを見に行こうと思っていたのだけどなんとなくその前に。"オアハカの木彫り(Oaxacan wood carving)とは、豊かな色彩でおもに動物を表現するメキシコのフォークアート"という解説。東京・吉祥寺にある、あの九印がアートディレクションをつとめる展覧会。これが意外に?ものすごく楽しくてよい展覧会で、信じがたい色使いに目の前がぱっと明るくなって元気になる感じがすごく良かった。だいたい売り物だったので何か一体家に欲しくなった。特に graf にいる柴犬・親方の小さな木彫りが最高。奇抜な配色の花柄の親方を手に入れたい・・・(これが結構高い)。フラワーベースに引き続き、突然欲しいものが現れる。インテリア小物ブーム到来。あーでも悩んでるうちに売り切れちゃうかも、とそわそわ。

目的の陶器は結局思ったものがなかったけれど、いいものを見た。会期中にまた行こう。画像ではとても伝えきれない良さでちょっとくやしい。



映画『パリの恋人(Funny Face)』(スタンリー・ドーネン/1957/アメリカ)。Bonjour, Paris! オードリー・ヘップバーンがお姫様になる楽しいミュージカル映画。フレッド・アステアと一緒に踊り歌うオードリーはとてもステキ。くるくる変わる衣装、パリの風景の美しさ、そして歌と踊りで魅了する。



2005.04.05 罠と障害との組み合わせを示す
ブランジェリー パンデュース(PAINDUCE)に寄り道。角食と(明日のお昼用に)小さなパンを少し。これ食べてみたい!と思う鮮やかなパンや食欲をそそるパンは私的にはないんだけど地味系のなかから何にしようと悩むのもまたミニマル。相変わらず食パンを切るのは下手くそ(どうにかしたほうがいいと思う)。併設されているカフェは閉まっていると聞いていたけど、開いてたよ、ささきさん。今度時間のあるとき寄ってみようかな。

ところで今どきのパン屋さんにはいい車で乗り付けて買いに来るマダムをよく見かける(たいがいベンツ)。お店に横付けして雑貨系女の子の横で山のようにパンを買っていく。私もどうせなら雑貨系よりもベンツ系になりたい。

映画『きょうのできごと a day on the planet』(行定勲/2004)。大学生たちを中心にしたとりとめのないいちにち。まったく琴線に触れない映画。関西弁を使い慣れてない(と分かる)役者で関西弁の映画を作る意図が分からない。


2005.04.04 無邪気さや曖昧なエゴイズム
MIDWEST で見たジャケット(10万円!てとても買わないけど)が心をつかんで、ドリス ヴァン ノッテンの2005-2006年秋冬コレクションが気になる。写真みたいな感じ好き。細かいところがかわいい。ていうかこのコレクションはあんまり良くなかったの?



土曜日に行ったアンティーク小物屋さんへ。closed なのに開けてもらって購入したのは写真のMichael Andersen & Son フラワーベース。絵柄がとてもいい。かわいいだけじゃなくて見れば見るほど愛着がわく感じ。6090円也。お買い得? (もともと家人が欲しがっていたので)喜んでくれるかなーと思っていると携帯にメール着信。家人から「取り置きしておくように」と。やや、もう買っちゃったけど・・・。




2005.04.03 半音ずらして装飾的な音を鳴くような冒険
お昼に近い午前中、家人と靱公園を散歩。桜はまだ満開ではないけれどお花見をしている人たちもちらほら。そのなかでひときわ大きな集団が煙をもくもくさせていたので大学生のサークルかなあと思いながら近づいていくと江戸堀にある有名フレンチ、ルール・ブルーの南條シェフの顔が。わ、なに、花見でフレンチ?いいなー!と思いながら通り過ぎるとブーランジェリー タケウチのパン職人さんたちがコック姿のままたくさんのパンをかかえてその集団へ。わ、これは西区グルメセレブの花見?豪華な花見だなーずるーい。いいなーいいなーとぶつぶつ言いながら帰宅。



お昼は家人が予約してくれた北浜のポンテベッキオへ。新しくなった大阪証券取引所ビルの1階。初めて食べるポンテベッキオはやっぱり本店・・・と思っていたけれど思っていた以上にすばらしい。ランチ5000円以上するけどまた来たい・・・。豪華なランチってすてき。



阪急百貨店の Style H に寄り道。mina perhonen もたくさんある好みのセレクトショップ。皆川明がデザインしているサリースコットもいい(値段もminaより安い)。結局皆川明系が好きなんだけどジョンスメドレーのニットもすてき。TOGA のデコラティヴなスカートやワンピースもいいけれどジョンスメドレーのニットをさらりと着るオトナになりたい。と夢を見るけれど先立つものが・・・。ところで ELEY KISHIMOTO は取り扱わなくなったのね。

今日はいろいろいろいろ楽しいことばかりで、最後に KIHACHI のケーキまで食べてしあわせないちにち。・・・食べすぎ?



2005.04.02 良識以上に詩的なものはないんだ。
この間、ハービスの MIDWEST に寄ったついでに買ったブルディガラの食パンに癒される。おいしい。

今日は家人と西梅田へ。イルムスでカタログを受け取ってからヒルトンウエストの The Grand Cafe で休憩。このカフェがとても開放的なすてきなカフェでもちろん料金は高めだけどもったいなくない。頼んだアイスロイヤルミルクティーがとても美味しかった。西梅田でもっとも好きなカフェ認定。

今月は私の誕生日月ということで欲しかった united nude のサンダルを買ってもらう。すごいうれしい。ありがとうありがとうありがとう。暑くなったら履き倒す予定。いろんな形にできるレザーの紐が秀逸。ところで united nude はレム・コールハースの甥の、レム・D・コールハースがデザインなんだよと家人が教えてくれた。どこでそんな情報を。豆知識好きだなあ。



肥後橋の青楓グリルのあとに入ったのはchez SOLVIVA。SOLVIVA て最近いろんなところに出来るのでびっくり。オーガニックでスローライフブームかなあとぼんやり思う。で、そのとなりにオープンしたばかりのアンティーク小物屋さんがかなりのハイブロウ。家人が帰っていろいろ調べているのを一緒に見てたら私も燃えてくる。1960年代くらいのデンマークの陶器。Michael Andersen & Son というはじめて聞く名前に底知れない何かを感じてわくわくする。興味は唐突にやってくる。ほ、ほしい!