March

未来はまた希望の表情を示し、血は高鳴り、私は自分自身になる。
さあ早く前へ進もう。




2006.03.31 この瞬間のことを刺すような正確さで思い出す
朝、新聞の紙面に雑誌『すてきな奥さん』の広告欄があって、めずらしくファンシーなキャラクターにきゅんとする。キャラクターは"おくたん"。耳?のパーマ?が奥様ぶりをアピールをしていると察する。調べてみると(調べるほどだったか微妙)"だんなちゃん"という旦那様もいてトイプードル夫婦らしい。へー。



諸事情あってちょっと早い私のお誕生日会。おいしい料理においしいワイン、お店の方にお花までもらってうれしい。



2006.03.30 恵みはそれを聞くところから来る
昨日の夜、honeycombさん&misoちゃんほっこりロハス夫妻から電話をいただく。かわいい夫婦。久しぶりに話せてみんな元気そうでうれしい。ゴハンやお菓子を作るときにヒラメキの神様が降りてくるid:misoちゃんがうらやましいなー。そして私も人が遊びに来たときにオーガニックコーヒーとか入れたい。

うつほ日記さんのブログでシェ・ワダ御堂筋となかたに亭NEWS店が3/25で閉店との情報。シェ・ワダ御堂筋に至っては行ったこともなく特別カフェにも通ってたわけじゃないけどなんだかすごく残念。そうするとなかたに亭のお菓子は上本町に行かなければ買えないんだー(御堂筋の支店のほうが行きやすかった)。

『イヴの総て(All About Eve)』(ジョセフ・L・マンキウィッツ/1950/アメリカ)。田舎から出てきた若い娘イヴ・ハリントンが愛憎劇を繰り広げ演劇界のスター女優にのし上がっていくストーリー。無名時代のマリリン・モンローも脇役で登場。当初大物女優マーゴ・チャニング役にマレーネ・ディートリッヒの名前があがっていたそうで、これが実現していたらそれはそれで面白そう。偽善をふりかざし他人を利用し易々と欺いていくイヴの仮面の下の強烈なキャラクター、各人の巧みな心理描写にくぎ付け。内容が読めるのに展開にわくわくする。冒頭とラストの同じ授賞式のシーンの感じ方が全く変わるのが面白い。



2006.03.28 菜の花やいさなも寄らず海暮れぬ
昨日、ちびっこたちは朝食用の PAUL のパンを食い散らかし(ちびっこにはクロワッサンが好評)、エンドレス大鬼ごっこ大会して、ソファのクッションで基地を作り、mina のエッグクッションを「イチゴ!イチゴ!」と連れまわし、創作ダンスを披露して、兄一家がUSJに旅立って行った。大喜びの3歳の甥に顔をひっかかれて流血したところがひりひり痛い・・・(こういう傷てどういう薬塗るんだっけ)。人間になりきれていない虫たちが3人集まるとたいへん。パワー全開。不思議に子ども受けのいい家人もお相手ごくろうさまでした。

映画『ベルリン・フィルと子どもたち(Rhythm is it!)』(トマス・グルベ、エンリケ・サンチェス・ランチ/2004/ドイツ)。250名のベルリン在住の様々な年齢・人種の子供たちとサー・サイモン・ラトル率いるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が、ストラヴィンスキーのバレエ音楽《春の祭典》をひと晩限りベルリン・アリーナで繰り広げたダンスプロジェクトのドキュメンタリー。人間の身体が動く躍動感。1+1が2以下にも2以上にもなるという単純なことを理解し、前向きな感情を意識する。見終わったあとに拍手したい気分に。



2006.03.25 好むところを夢見ることができる
イタリアのエスプレッソコーヒーメーカー屋さん「カルメンシータ」。復活したというキャラクターが愛らしい。




ハービスエントのイルムスでワインセミナー。なんだか楽しそうだったので家人とふたりで参加。ワインを飲みながら簡単な北欧デザインの話を聞く。映画『かもめ食堂』でイルムスがイッタラなど食器関係でコラボレートしているのでその宣伝も。「宝くじに当たったOLがフィンランドで食堂を開くという、あんまり深い話じゃないんですが」というイルムス社員さんの話がちょっと面白かった。




ところで今日はその映画『かもめ食堂』が梅田ガーデンシネマで公開される日。小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ、荻上直子監督の舞台挨拶があったみたいで知らなかったのが悔やまれる。小林聡美を見たかった・・・。大淀のカフェバー巣バコ2号店では『かもめ食堂』公開記念限定メニューとして映画に登場するメニューが登場しているみたい。映画帰りに行ったりしたらいい感じかも。

金曜に「土日泊まっていい?」とメールが入り土曜の夜11時頃より兄一家が襲撃。兄、義姉、7歳と5歳の姪2人、3歳の甥の計5人(子どもたちは春休み中)。高速で降りる場所もあやふやだったのに家まであっさりたどり着いたのに驚いた(しかも早い)。アバウトな兄一家はとりあえず大阪に行こう(それなら2泊で)、ということで特に何も決めてなくて、なんだか目的はないけど心斎橋に行きたいみたいで、今日はアドバイスを元に海遊館と心斎橋に行った模様(明日はUSJにでも行くのかな)。せっかく大阪まで来てくれてるので今日の夜はごちそうを作ってみる予定。大阪が楽しいといいけれど。

映画『16歳の合衆国(The United States of Leland)』(マシュー・ライアン・ホーグ/2002/アメリカ)。16歳の少年が、刹那的に恋人の自閉症の弟を殺してしまうというストーリーのインディペンデント映画。16歳の複雑な心境。断片的で瞬間的な映像から、答えのない様々な善悪、出口のない疑問や感情を上手に描いている。



2006.03.21 遠くから、私を呼ぶ自分の声を聞いている
フランス人モデル Valentine Fillol-Cordier(ヴァレンティーヌ・フィヨール=コルディエ) が好き。久しく買っていない A.P.C. から春モノすべて揃いましたハガキの写真は A.P.C. を身にまとった男女がむちゅーとキスをしているのだけど、その女の子のほうが Valentine Fillol-Cordier。ちなみに男の子は彼氏で The Kills というUK2人組ロックユニットの片割れ Jamie Hince。ネットでヴァレンティーヌのすばらしくステキな写真は見つけられなかったけれど、ちょっと普通のモデルぽくなくてロックな感じのオーラがすごーくいい。しかもふてぶてしそう。他のモデルとは一風違う私服の写真は抜群に好き。モデルはいい人そうな人よりカリスマオーラをバシバシ発している人が好き。




映画『ミリオンダラー・ベイビー(Million Dollar Baby)』(クリント・イーストウッド/2004/アメリカ)。前半はロッキーばりのボクシング映画。モ・クシュラ。愛する人よ、お前は私の血だ。

映画『舞台より素敵な生活(How to kill your neighbor's dog)』(マイケル・カレスニコ/2001/アメリカ)。ケネス・ブラナーを久しぶりに見た。売れっ子劇作家役は案外ハマってる。ほのぼのとした作品。

映画『新婚道中記(The Awful Truth)』(レオ・マッケリー/1936/アメリカ)。新婚カップルのドタバタコメディ。ドタバタといっても下品・ブラックユーモアとは一線を画す上品で愛の溢れる面白さ。単純なストーリーでお金の心配もなく現実の社会から遠ざかっている設定がそうさせるのかもしれない。うれしさのあまり「ステーキを3枚食べられそうだ!」というラルフ・ベラミーの台詞がとてもアメリカン。こんなに愛らしいヘンなケイリー・グラントははじめて見て楽しい。からくり時計との合成シーンはとてもかわいらしいけれど、特筆すべきは鬼ごっこする犬のスミス君や黒猫。犬猫の名演技が光りまくり。



2006.03.18 梅干ぢや見知つているか梅の花
午前中から雨が降り出していたけれど、てくてく家人と大阪市内のレトロビル建築を見に行ってみる。元はヴォーリズ設計の大同生命大阪本社ビルの中を初めてのぞいたり、前は老舗洋食屋さんの青楓グリルで今はシェ・ソルビバが入居している有形文化財空間・ロマネスク様式の山内ビルに入ったり。アーチ型になった窓や入口、4階の窓のステンドガラス、山内ビルの前を何度も通っているのに花型の窓にはめてあるステンドガラスに気づかなかった。ロマネスク様式で赤褐色の煉瓦をほどこした日本基督教団大阪教会もヴォーリズの設計。こんなに長いことぼんやり眺めたのははじめてかも。



だいぶ歩いたしゴハン作るのめんどくさいなーと思って graf media gm でやってる「バルベス出張クスクス屋台」(Barbesは堀江のカフェ)に行こうと思ったのだけどざんざん雨は降ってくるし寒いので軟弱な私達は家でピザをとることに。弱すぎ。これから「女王の教室」を見ながらピザとビールの予定。


2006.03.17 未知のものにしか自分を任せないこと。
夜テレビをつけっぱなしにしておいたら関西テレビ「ムハハnoたかじん」に安藤忠雄が出演していた。たかじんの番組で安藤忠雄が宮根誠司と絡んでたりするので思わず手がとまる。マンション住まいの宮根さんが家の間取りを安藤忠雄に見てもらっていたり、「一戸建てってどうなんですかね〜?」と建築家にそんな質問を・・・。たかじんや宮根さんは「表参道ヒルズとか、やらしい話やけど建築家てもうかってはるでしょ?」みたいなことを聞いて手持ちのペンとかで計算していた。「100億の5パー?!」とか言いながら。ていうか安藤忠雄がゲストなのに当然だけどたかじんしゃべりすぎ。桜の通り抜けの宣伝でゲストに来てたと思うのだけど、普通にとても面白かった。すごいなあ、関西ローカル!

あきちゃんから教えてもらった「木の葉どんぶり」を作ってみる。かまぼこが冷蔵庫に不在だったのでちくわで代用。他の具材は干ししいたけと油揚げ。それをだし汁・しょうゆ・砂糖・みりんで味付けして卵でとじる。最後に飾り用のネギ。肉の代わりに練り製品が入るという「木の葉どんぶり」、私はまったく知らなかったのだけど、どうも関西発の食べ物みたい(とにかく関西以西)。ネギじゃなくて三つ葉にして海苔でもちらしたらもっとおいしかったぽい。



関西の食べ物として「かす汁」が個人的にNGだったので「木の葉どんぶり」みたいな普通に食べられるものが作れるとうれしい。どうでもいいけど大阪に来てから同じ歳くらいの大阪の女の子に「今日は道混んでるねえ」と言ったら「ゴトビやからな」と返されたこと(毎月5と0がつく日=5・10日は集金のため道が混む)をいま思い出した。

映画『私は死にたくない(I Want to Live!)』(ロバート・ワイズ/1958/アメリカ)。実在の女性死刑囚バーバラ・グレアムの手記をもとにしたドラマ映画。冤罪事件がベースなのに、タイトルバック、作品の全体を流れるジャズや仲間内でコンボでダンスするシーンなどカッコいいシーン多数。主演のスーザン・ヘイワードの演技が壮絶で見たことのないバーバラその人に思えてくる。最後まで女として生き、女を貫いたバーバラに、同性として魅力を感じる。原題は「I Want to Live!」なのだけど映画を見ている限り「私は死にたくない」という邦題は、英語と日本語のニュアンスの違いを汲みとった上手な邦題だと思う。



2006.03.14 自分の発明した世界
ホワイトデーのお返しがぞくぞくと。

作る料理を大皿料理にするのはもともと大家族(実家で最大7人)だったせいもあって、自分のノルマがないのが好き。好きなだけ好きなものだけ食べるというわがままスタンスの食生活だったので、たとえば居酒屋とかでもわざわざお刺身が人数分切ってあったりするのはノルマを感じて苦手。という話を小さな頃から小皿料理生活の家人に説明したら「残りはボクがぜんぶ食べてるんだー」と言われた。うーむ。作った料理を残さない家人の優しさと残ったものは明日にまわせばいいし感覚の私となかなか相容れない様子。

映画『ターンレフト・ターンライト(向左走・向右走)』(ジョニー・トゥ、ワイ・カーファイ/2002/香港、シンガポール)。 金城武主演。相手役のジジ・リョンが遠藤久美子似(と思ってジジ・リョン検索をしてみたけれどいまいち似てるのがない)。この微妙な作品を見たのはワイ・カーファイとウォン・カーワァイを見間違えたため。冒頭からどう考えても違うしそもそもウォン・カーワァイのこんなタイトルの映画ないよねと悩んで気づいたけれど見始めてしまったので最後まで見てしまった。

映画『カサブランカ(Casablanca)』(マイケル・カーティズ/1942/アメリカ)。2人の男(ハンフリー・ボガート、ポール・ヘンリード)と1人の女(イングリッド・バーグマン)の三角関係メロドラマの金字塔。同時に第二次世界大戦中にアメリカの国威発揚のための対独プロパガンダ映画。バーでドイツ兵に対抗して客がフランス国歌を合唱するシーンが印象的。「As time goes by」という曲がこの作品のテーマソングだと見てはじめて知った。「Here's lookin' at you kid (君の瞳に乾杯)」という名台詞もあまりに有名で感激まではしないものの、元祖が言うと違う。夜霧の空港、トレンチコート、ラストシーンのダンディーさ、古き良き時代の美しい映画。



2006.03.12 雪はこんこん ストーブだんだん
外はしんしん 山はがいがい 炬燵ぽかぽか たばこぷかぷか ぼくはうとうと ねるばかり /小津安二郎

ゆっくり読んでいた高峰秀子『わたしの渡世日記〈上〉』『わたしの渡世日記〈下〉』(文春文庫)。が終わってしまった。義母との確執・愛憎劇をベースに、黒澤明との淡い恋、谷崎潤一郎や志賀直哉、梅原龍三郎、成瀬巳喜男、木下恵介との交流。ものすごい面白い自伝だった。デコちゃんの波瀾万丈な人生やものすごい顔ぶれの交友記もさることながら、リズムのある文章がとても好き。




で、『カルメン故郷に帰る』を見たくなって家人とふたりで映画鑑賞。

映画『カルメン故郷に帰る』(木下恵介/1951/松竹)。日本で最初の総天然色映画。浅間山麓で撮影された風景もきれいだけれど、ストリッパーのリリー・カルメン(高峰秀子)が半裸で草原をごろごろと転がったり、青い空の下でストリッパー仲間の朱美と踊ったり露出度の高いはしゃぎっぷりが一番の見所。『わたしの渡世日記』で読んだ様々な事情も面白いけれど何よりもこの作品が面白い。"わたしゃモダンな町娘 ちょいと散歩にニュールック"と歌う(頭の弱い役の)デコちゃんがかわいい。




映画『ミクロコスモス(Microcosmos)』(クロード・ニュリザニー、マリー・プレンヌー/1996/フランス)。昆虫たちの生態のドキュメンタリー映画。製作にはジャック・ペラン。どうやって撮影してるのか不思議。

最近家人が肉に関してちょっとうるさい。私は肉は食べても食べなくてもどっちでもいいのだけど、たまたま先週しゃぶしゃぶを食べに行き、お弁当用にと思って豚バラのブロックを買ってきて塩豚を作って寝かしていたら、家人があばれだした。いまよりもっと細かった昔の家人はきっと言わなかったであろう「自分だけしゃぶしゃぶや塩豚なんて!もっと肉が食べたいー!」という発言。まるで私が肉を食べさせてないかような!というわけで週末は塩豚パスタにしたり朝から塩豚ホットサンドにしたり、普段より肉多めのおかずにしたり、私としてはなかなかヘビーなゴハンになり中。


2006.03.11 夢中になって現在し、そこにおり、
自己自身であること。

渋谷にある HABERDASHERY(ハバダッシュリー)という Wim Neels 中心のショップ。行ったことないけれどいい感じそう(ぼんやり)。いいなー大阪にもこういうお店あるのかなあ。

一足早いホワイトデー。ミルクレープ好きの家人からアンリ・シャルパンティエの春限定ミルクレープを頂く(もちろんふたりで頂く)。ありがとう。おいしい。




映画『沈黙の世界(Le Monde du silence)』(ジャック=イヴ・クストー、ルイ・マル/1956/フランス)。ジャック=イヴ・クストーは有名な海洋学者。その彼が『死刑台のエレベーター』以前のルイ・マルに協力してもらった海洋ドキュメンタリーでカンヌ映画祭でグランプリを受賞した作品。当時としては画期的だったであろう海底の映像、でも海洋の生物の話が主ではなく、人間が謎めいた海へ向かう、という人間主体の趣旨だったので私としては期待はずれ。

映画『美しきイタリア、私の家(My House in Umbria)』(リチャード・ロンクレイン/2003/イギリス、イタリア)。テレビムービー。舞台になっているイタリアの田舎町ウンブリアの風景がとてもきれい。NHKのハイビジョン放送を見ているような気分になる。同じくイタリアにいやされ映画『トスカーナの休日』(オードリー・ウェルズ/2003/アメリカ)にも通じる雰囲気。

映画『イン・ザ・カット(In the Cut)』(ジェーン・カンピオン/2003/アメリカ)。ジェーン・カンピオンとニコール・キッドマンとメグ・ライアンが女同士徒党を組んでこういう程度の性的な映画を撮る意気込みが意味不明。


2006.03.05 青いソフトにふる雪は 過ぎしその手か、ささやきか、
酒か、薄荷か、いつのまに 消ゆる涙か、なつかしや。

家人が昨日唐突に「明日はパンつくる!」宣言をして、今朝起きたらほんとにパンを作ってた。家人のファーストパンつくり。パンを作る家人を激写。もともと料理もできるし器用なのでとっても上手。私が作るパンよりずっと美味しくて見た目もきれい。おつかれさま。




映画『西陣の姉妹』(吉村公三郎/1952/大映)。監督をよく知らなくても脚本・新藤兼人、撮影・宮川一夫、キャストに田中絹代、宇野重吉というだけでわくわくする。芸者染香役の田中絹代はもちろんきれいだけれど、次女久子役の宮城野由美子がとても美しかった。時代が移り変わり行く中、京都・西陣織の織元の衰退、離散してゆく様子を描く。老いた妻と、亡くなった主人が囲っていた芸者とのお互いすべてを受け入れたやりとりは達観した女の境地。妻と愛人の関係としてこれほど思いやりのあるすばらしい関係はない。残った敷石をはがす職人たちと、満開の桜の明暗コントラストの中で家をあとにする宮城野由美子の姿が印象的。ロケは西陣界隈で行われ、当時の様子が垣間見れるようで楽しい。宇野重吉が日本刀を持って高利貸しを追いかけるシーンの撮影は西陣のどのあたりなんだろう。



この時代の京言葉を聞いていると、昔の大阪・船場言葉に近いような気がした。ていうと怒られるかもしれないけれど、上品で気品があって私はどちらも好き。いまどきの関西弁は面白いけれど、きれいな言葉もよろしおすなあ。


2006.03.04 動かない空気が私を窮っている。
アン・ドゥムルメステール(Ann Demeulemeester)の初の路面店がこの春、表参道ヒルズに出店。いいなーと思いつつパンツ1着11万超えなので買えないけど見てみたい・・・。

そういえば昨日、柳々堂に前川國男関連の本を買いに行ったのだけど、さすが建築関連専門の書店だけあって探していた本はお店のおばちゃんにすぐに見つけてもらった。あったあった、と喜んでいると奥から別のおばちゃんが出てきて「いま前川國男の生誕100年記念の展覧会、東京でやってるんですよ、今週末までなんですけどね。そのあと青森でやる予定で。そのあと新潟、あっ新潟っていうのは前川國男が生まれた土地でしょ、それから福岡。関西でも京都あたりに呼ぼうとしてるんですけどねえ」といろいろ説明していただいて(私はへえとか相槌打ってるのみ)、そのおばちゃんがものすごく前川國男を好きなのか、建築自体を愛してるのか、どっちもなのか分からないけど、私がひとことお店で「前川國男」と言ったことで、わざわざ奥からすっとんで来てくれて、なんか、時々柳々堂を利用するけどちゃんと建築書籍買わないと、とかとても思った。ファッション誌やオレンジページとかじゃなくて。

中之島・graf media gm にて今日から8月27日まで「tenants」展という6ヶ月に渡る展覧会に行く。毎月違う作家さんたちによるテナント(ギャラリーが部屋でくぎられている)が出店されるそうで、並んでる名前を見ると楽しい。3月は KOSUKE TSUMURA、FINAL HOME(ファイナルホーム) の津村耕佑と、KATHY、林智子。津村さんのテナントでは落書きをしたり(落書きOKなので)カモフラ柄の鶴を折ったりした。書いてる最中にちょうど全身ファイナルホームの津村さんご本人がやってきたのでちょっと驚く。あっどうも、とかしょーもないことを言った気がする。なんて気が利かない・・・。なかなか楽しい展覧会。いろいろ行ってみよう。

一日遅れのひなまつり。庄野潤三さんの小説に頻繁に出てくる徳島風ちらし寿司「かきまぜ」を作ってみたかったのと(といってもレシピがあるわけではないのでイメージ)、ひなまつりをかけて。徳島はひじきがよくとれるらしいのでひじき・かんぴょう・人参・干ししいたけを具にしてまぜてみた。庄野さんとこのはこんな感じかなあ? 汁物は菜の花のお吸い物。なかなかおいしくて家人とふたりで完食。おなかいっぱい。



2006.03.01 幸福が昔から知っていた形
引き続きお弁当に熱い日々。

3月末くらいに大阪でも桜が咲くそう。桜の開花情報とか聞くとお花見したくなる。お昼のお花見でピクニックとかいいなあ。

先日銀座に路面店を出店した、ファーストリテイリング(ユニクロ)が展開しているフランス発「コントワー・ド・コトニエ」。都心部を中心に1年後に30店舗、3年後に100店舗を計画しているそうだから、そのうち大阪にもできるかなー。

粘土アニメーション「ニャッキ!」の制作者・伊藤有壱の作品が一堂に会する初めての展覧会『伊藤有壱アニメーション展 I.TOON CAFE』が広島市現代美術館で4月9日まで開催中。トークショーや公開講座はなかなか面白そう。サンスターOra2のCMのアニメが伊藤有壱の作品だったと初めて知った。



映画『蜘蛛の街』(鈴木英夫/1950/大映)。鈴木英夫監督第2作目。劇団民藝の創設者で高峰秀子も尊敬していた宇野重吉主演。どうでもいいけれど、この頃の宇野重吉は北朝鮮拉致被害者の蓮池薫さんにちょっと似ている(画像は根上淳?で宇野重吉ではないのであしからず)。本人の知らない間に犯罪事件に巻き込まれる一市民の苦悩と一発逆転劇。唐突な機転と展開でサスペンスなのにいまひとつサスペンスぽくないのも1950年代の作品群らしい。