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初の単行本。安アパートに住む不景気な兄ちゃんたちのとりとめなくしょうもない生活をわりと冷めた視点で描いたシリーズ短篇が中心。 ゴルゴ13みたいな顔した漫画家志望の兄とその弟の「ジャスティ2」が泣ける。抑圧された生活の果てに漫画を描いて一発当てようとしているいい年した兄。兄の置かれた苦境を理解しつつも更生させようとぶんなぐる弟。 兄も心の底では自分がしょうもないことをしているとわかっているのだ。殴られたあと、反撃もせずに「それでいいんだ」と下を向く。 その悲しい姿にいたたまれなくなった弟は「ジャ〜スティ〜」と呟きながら街を彷徨し、健康と幸せをお祈りしようと寄ってきた宗教の人を「のんきなこといってんじゃねえ!」と泣きながらぶちのめす。 集英社 全3巻 シリーズ:ビジネスジャンプコミックス 判型:A5
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こころもち題材の幅は広がっているが、『ハーツ&マインズ』と基本的には同系統の作品。
集英社 全2巻 シリーズ:ビジネスジャンプコミックス 判型:A5
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狩撫麻礼が原作についているとはいえ登場人物、なさけないストーリーともにこれまでの路線を踏襲している。 しかし底辺の日常を送る兄、世間的に申し分のない生活を送る弟、という対比がある分、しょうもない世界一辺倒だったこれまでとは違った味わいがあり、そのあたり原作の効果かと思われる。 掲載誌グランドチャンピオンの休刊に伴ってか、単行本は1巻のみ。物語の全貌はあらわれないまま未完となっている。 秋田書店 シリーズ:グランドチャンピオンコミックス 判型:B6 原作:狩撫麻礼
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もうすっかりあきらめていたのに、突然刊行された完全版。ありがたい。 正業につかず、埋蔵金掘りのアルバイトを頼りに浮き世離れした生活を送る権藤右近。会話もかなり不自由で浮浪者のような牛山青年と亀だけを友とする彼は、世界を一変させてくれるデカい一発を待っていた。 その「待ち」の生活の様子が素晴らしい。健康保険がないので歯医者にもかかれない。暴力バーでぼったくられる。 わりと過剰でスペクタクルな面があるとはいえ、物語の半分以上はそうしたうだつの上がらないダメ人間の濃〜い描写が占めている。 そんな生活を送っていた右近の前に、ある日、人生を変えてあまりある鍵が現れる。 現在のテクノロジーではとても実現不可能とも思われるロボットとの遭遇。埋蔵金の発掘成功。 しかし、巨大なチャンスを得ながらも右近たちはその果実をつかみそこねる。さらに、卑劣な裏切りが追い討ちをかけDEAD END。 たしかに完結しているのだが、掲載誌の休刊が迫っていた影響か、結末は少々急ぎ足に過ぎる。 物語の後半に登場する万能ロボットや右近にちょっかいをかけてくる女の伏線も十分に解決されたとは言い難い。 終盤の派手な展開に至る前の第21話の最終頁、牛山の出自を知った右近が涙を流しながら、「家族なんかいらねえ……/俺たちは空だって飛べるんだ」と呟く。 本当は空なんか飛べたって、別にかまわない。でも、はみだし者は、そういうことを誇りにして生きていく他ない、というギリギリの強がり。作中屈指の名場面だと思う。 社会から積極的に排除されようとしている結末の状況は、第21話にいくらか似ている。現実社会で受け入れられないものが、逃避せざるをえないという回答もありだと思う。けれども道具立てが派手なわりに印象がかなり弱い。語り手がトリックスターのロボット君に移るのも唐突でよくない。やはり最後はアウトサイダーな主人公、右近の雄叫びでしめくくってほしかった。 濃密な描写に支えられたキャラクターの魅力、切れ味最高の台詞、ダイナミックな展開、と注目すべき面が多かっただけに、もっとゆっくりと納得させてほしかったといううらみは残る。 エンターブレイン シリーズ:ビームコミックス 判型:A5 原作:狩撫麻礼
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様々な雑誌に掲載された短篇をあつめた作品集。どれをとってもいましろ風味でとてもよい。比較的入手しやすいと思うし、かなりオススメ。 カバー裏にいましろたかしのバイオグラフィが載っている。マニアは要チェック! イーストプレス シリーズ:CUECOMICS 判型:A5
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これも狩撫麻礼原作。話は更にデカくなり、宇宙人まで登場する。いましろ風味は随所に感じられるのだが、話の本筋とはほとんど関係がない。また全8巻と大部であるため狩撫麻礼マニアはともかく、とりあえずいましろたかしの味見をしたいという人にはすすめられない。 双葉社 全8巻 シリーズ:アクションコミックス 判型:B6 原作:狩撫麻礼
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ビジネスジャンプに掲載された幻の作品がついに単行本化。 1969年、瀬戸内の町、安芸ノ浜。 カブで路線バスに無謀な追い越しをかけ、廃船を根城に鎧を着てうろつく。 表面的には単に変な高校生にしか見えない。 しかし、自らを「天才」と称する蜂屋浩一は闘っているつもりだったし、彼には闘うべき敵がいた。 浜辺で拾った瓶に収められていた巨大な足形の拓本。「平成5年」の新宿でとられたと記されたそれを発見したとき、蜂屋は数十年後の世界を幻視した。 町を破壊する巨大な怪獣デメキング。なすすべなく逃げる人々。 蜂屋はデメキングと闘わねばならないことを悟る。しかし、デメキングがいつ現れるのか、現れたとしてもどう闘えばいいのか、皆目見当がつかない。 蜂屋はとりあえず東京へ向かう。 安保闘争の失敗を経た街で、彼はアルバイトとアジ演説を繰り返す日々を送る。 しかし「だれにもできないすごいこと」をやる決意の彼の前に、倒すべき敵・デメキングは現れない。 あの日のヴィジョンはでたらめだったのか?デメキングは「このままではいけない、ここに居てはいけない、なにかしなければいけない」、という焦燥がもたらした妄想にすぎなかったのか? そうこうしている間にも現実は否応なく襲いかかってくる。 一人暮らしの生活はわびしいし、オヤジには「地道にやれ」と怒られる。 タイムスリップ物のSF作品となる可能性、いつものいましろ作品のようにちょっと変な人の作品となる可能性の両方をはらんだまま「デメキング」は未完のまま終わっている。しかし、お得意の濃密な生活描写もあって、食い足りなさはない。むしろこうやって怪獣が登場することなしに終わるのが必然のような気さえする。 続きの話に思いを馳せるのも楽しいが、まずはこの見事な未完成を評価したい。 KKベストセラーズ シリーズ:ベストセラーズコミックス 判型:A5
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| 釣れんボーイ コミックビーム 連載中 |
釣りに魅せられたる魂の彷徨を描く。 それが何の役にも立たないことを知りながらもやめられない。仕事も手につかない。机に向かってはいても、心は海へ渓流へ。 いつか訪れるかもしれない爆釣を夢見て過ごすマンガ家ヒマシロの業深い日常を、手抜きともいえるくらいの力ない筆致で綴る。 実益とはかけはなれた世界を描くという意味で、本格的「趣味」マンガ。 |
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