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纏足の美女二人を連れてロンドンから眉白町へと帰ってきた足フェチの道楽者・威一郎は、すばらしい足を持つ姪のひゆ子がお気に入り。のらくらと趣味に耽溺しながら今日も姪に自分の美学を語る。 世の常識などには目もくれず、威一郎は己の信ずるままにわがままなひゆ子を肯定する。 もう一人、威一郎とは違うアプローチながらも偶然であったヒロインひゆ子に、 「おまえは今日私と会うためにここへやって来た」 「今日おまえの中で私と出会うための時が熟したということだ」 と語り、あくまで自分の愛に忠実に生きる冷泉家の若様。 「これこれこういう規範に照らしてそぐわないから、これは優れていない」という考え方でなく、「いいものはいい、だれがなんといおうと」というポジティヴな思想が登場人物の行動の中にあふれており、非常に心地よい。 渋澤龍彦の『高丘親王航海記』を思わせる、夢と現実、前世と現世が交錯する幻想的な結末に到るまで徹頭徹尾の異色作。 筆のような先っぽの柔らかいもので描かれたとおぼしき、なよやかな曲線で構成された絵柄もロマン的の香り満点。 講談社 シリーズ:アフタヌーンKC 判型:B6
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