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若い女性が、一夜にして老衰死をする、連続変死事件。 その謎を追って刑事・神山京介は木曾山中にある黒木城へ潜入するが、事件は彼の掌中におさまるような代物ではなかった。 正体不明の老人ドリスコールの力により、事件の元凶と目されていた城主の黒木の存在は取り除かれる。 そして残された黒木の手記によって事件の名状しがたい全貌があきらかにされる。 後半の黒魔術儀式と、その儀式のもたらす超常現象の描写が見もの。 東考社 シリーズ:桜井文庫 判型:A6 谷弘児名義で発行
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「怪傑蜃気楼」「女戦士セアラ」の2篇を収録。 「怪傑蜃気楼」は陰溝蠅兒シリーズでおなじみの横浜無国籍横丁が舞台。 女探偵ハニーと怪傑蜃気楼が、若い娘ばかりを餌食にする触手だらけの宇宙生物Xと闘う能天気アクション。挿入歌を背負って登場する怪傑蜃気楼の勇姿や、無理矢理で情けない結末と端正な作画の組み合わせがなかなかいい味を出している。 「女戦士セアラ」は、これもかなりコミカルで安手なヒロイックファンタジー。舞台となる世界も人種差別をおちょくったものだし、あちらこちらに元ネタが透けるカットが覗ける。全編お遊びにみちた作品。 東考社 シリーズ:桜井文庫 判型:A6 谷弘児名義で発行
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探偵陰溝蠅兒シリーズを中心とした作品集。 タイトル作「薔薇と拳銃」は、アクション・ロマン。 淫具として肉体改造された人間たちとフリークスを集めたプレジャードーム”蟷螂閣”の首領、マダム・キルケと陰溝蠅兒との対決を描く。キルケのもとから脱走し、逃げ切れずにむごたらしく殺された娘のために蠅兒は銃を取る。 正義の味方の蠅兒はふみにじられた人間の尊厳を回復するために戦っているわけなのだが、そんな物語の筋よりもはるかに印象的なのがその背景となる世界。 マダム・キルケが蟷螂閣という理想郷を築き上げたように、谷弘兒は「薔薇と拳銃」の世界のディテールを執拗に描く。 ここから先は俺の世界だ、と境界を確定するかのように末端まできっちりと引かれた線は偏執狂的ですらある。ブレも歪みもない。勢いに任せてペン先を放縦に走らせることなどまずない。 その線の中にプロレス、H.P.ラヴクラフト、変態性欲等々の趣味の世界がこれでもかとばかりに充填されている。 ドールハウスのような、精緻に構築された小世界。世界を私したい、世界を自分で埋め尽くしてやるという野望と抑制のきいた職人的な技巧が調和した不思議な作品。 「薔薇と拳銃」以外の幻想的な短篇も、この画力なくしては成立しえない類のもの。好き嫌いは別として、一見の価値あり。 青林堂 判型:四六版 谷弘兒名義で発行
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初期の陰溝蠅兒シリーズと80年代の作品を収めた作品集。 初期作品のペンタッチも神経質であることは変わらないものの、まだ手法が確立されていない。例えば影をつけるとき、80年代以降の谷弘兒ならば均質な線で均等な密度で引くであろう線が手なりに引かれている。 ただ、それが作品の質を下げているか、未熟さだけを感じさせるか、というとそんなことはない。細くて不安定な線の醸し出す雰囲気は最近の作品と違った魅力がある。例えば「闇小路家の密室」は近親相姦の家系に生まれた男が自身の性的妄想を姉に向かって延々語る、という天晴れなまでに病的な話だが、この線の魅力が十分に発揮されている。 前半の初期作品と、後半に収録されている80年代の作品とを対比しながら読むとより楽しめることと思う。また、鉄仮面やシャム双生児や天蓋付寝台や股間をもっこりふくらませた覆面のむくつけき男達、地下王国等、猟奇ロマン的アイテムにはこと欠かないのでそういうのが好きな人は是非どうぞ。 ペヨトル工房 判型:A5 陰溝蠅兒名義で発行
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