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00/04/08〜00/04/14

00/04/14(FRI)


 SF系日記にいれてもらえた記念テキスト。
 わ――い。これで森奈津子センセ(このヒトは天才だ!)とことか田中啓文センセとことか田中哲弥センセとこと(いちお)お仲間だ――!あれ?この人たちってSF?

恩田陸『月の裏側』恩田陸 『月の裏側』 幻冬舎ハードカバー

 しかし、ヘンテコな小説ではある。

 舞台は九州の水郷都市、箭納倉。掘割は網の目のように街中を走り、そこをどんこ舟と呼ばれる小船が行き来する街。そんな街に塚崎多聞という男が訪れたところから物語が始める。多聞を呼んだのは彼の大学時代の恩師である三隅協一郎。多聞は協一郎ととともにここ箭納倉で起こっているあることの真相を探すというゲームに参加することになる。
 あること ――― 3人の老女が自宅から不意に姿を消し、数日の後にその間の記憶を無くして戻ってきたという奇妙な事件。協一郎の弟夫婦もかつて同様に失踪し、同じように戻ってきていた。そして2人は姿形、記憶など以前とまったく同じように見えても微妙に以前の2人とは違っているのである。箭納倉の街に潜む正体不明の存在、それは何なのか、多聞、協一郎の2人は協一郎の娘である藍子、新聞記者の高安の助力を得、真相に迫ろうとするのだった…。

 ストーリーを見るかぎり正統派ホラー作品に仕上がりそうな作品である。でも恩田陸はそんなことしていない。たとえば物語のほとんどの語り手を務めているのが多聞に設定されているということ。彼は箭納倉という街に対してたんなる来訪者に過ぎず、この街について協一郎のような思い入れがあるわけではない。しかもここで起こっている変化に関して積極的に何かしなければならない理由付けすらも特にできない人間である。つまり、自立性、志向性にかけるキャラクタであり、物語的に乖離しているような印象を受けさえする人物である。そして物語終わりまでそれは続いていく。

 しかも恩田陸は普通の作家だったら当然するような描写 ―――たとえば登場人物たちがあまりの恐怖に絶叫するようなシーン――― はしない。それらはすべて他の描写にすり替えられる。不思議で微妙な描写に。図書館で突然のそれの出現に遭遇した多聞と藍子。その後のシーンは彼らふたりの学生時代の共通の友人についての会話で終わる。ある種戦友同士の持つ連帯感と共通しているのだろうか、恐怖の共通体験が愛情のエネルギーへと転化される、たしかにそういうことはあるだろう。しかし、ホラーとして作品を描くのならば他の演出を選択しそうなところではある。

 この物語はいわば「もう終わってしまっていた物語」である。変化はずっと前から起きていたし、それをみんなが気付いていなかっただけ。多聞はそれの結末を確認するためにここに呼ばれたキャラクタであったし、事実、彼はとっくの昔から―――。ラスト、多聞は全てを藍子に預けてあっさりと物語から退場する。最後を〆るのはここで盗まれて他の場所に戻らなければならない存在、藍子でなければならなかったのだ。


 うまくいかないなぁ。書き直したいくらい。 

00/04/13(THU)


 そのあまりのダメさ加減ゆえに他の追従を許さないクソ雑誌、ビクトリー麻雀5月号。そのきわめてローなクオリティの作品の中でも際立ってスゴイのがこの 峰岸とおる『雀荘ジャックパニック』だ!
 正直言うと心底どうでもいいがいちおう書いておく。ストーリーは「フリー雀荘ロン(安直なネーミング)にフルフェイスのヘルメットをかぶった2人組が乱入。客を人質に立てこもった。犯人一味は暇つぶしにそこにいた客に麻雀をさせ、ラスになったものを殺すことにした…」というもの。無論、犯人がそんな事をしなければならない理由は特に無い。そもそも現金輸送車強奪犯人がわざわざ3Fにあるフリー雀荘に立てこもらなければならない理由すらももちろん無い。
 今回の話のキモはある青年。なぜか1mくらいある人形を抱えて蝶ネクタイの彼。こんな人間がフリー雀荘にいるのを見た事は無いし、犯人グループよりも明らかにヒトとして怪しすぎな彼だがなぜか周囲の人間がそのことに触れることは無い。猟銃で脅された挙句に卓につく青年。
 最初はおどおど弱気に麻雀打っていた彼だが人形(デーモン)を手にしたとたん性格が一変、ラスからトップへ!
 デーモン「一樹ハ新進気鋭ノ腹話術師サ」 他の3人「ふ、腹話術師!」
 彼が腹話術師以外の何者に見えるというのだろうか?
 物語はラスを引いた別の青年が犯人グループに殺されて終わり。以下次号。別に続かなくてもいい。
見るからに怪しい男がひとり…
     ↑峰岸とおる『雀荘ジャックパニック』より。怪しすぎる男がひとり…

 素晴らしすぎる作品、もう一本は劇画:二ツ木哲郎 闘牌:黒木真生 『蟠牌邪(バンパイヤ)』
 タイトルからしてヤバイけど内容もそれに匹敵。今回のお話では謎の男の「ワイは人ひとり殺して来とんじゃ、おまえらとはテンションの高さが違うわい!」という台詞が良かった。人を殺した足でふらっとフリーに寄るな!ラフすぎるぞ!この男はラストに射殺されてハイサヨナラ。
 ちなみに物語は組織間の抗争に敗れた主人公隆一が大阪に流れてきているところ。ここ2ヶ月彼はただブーマン打ってるだけだ。抗争で死んだ仲間たちが浮かばれないよ!このボンクラ!

しかし、現代の漫画誌だろうか?この雑誌。タイムスリップした気分。

00/04/12(WED)

格闘料理伝説ビストロレシピ

原作:芦田俊太郎 まんが:津島直人 『格闘料理伝説ビストロレシピ』講談社ボンボンコミックス

 いきなりギョウザとタマゴスープが銀行強盗してるオープニング。何だこりゃ?そう思った人はタイトルを良く見ろ!格闘料理伝説、つまり料理人が格闘する漫画でも格闘しながら料理する漫画でもない。この作品は料理が格闘する漫画なのである!

 瞬間的に誰もが気付くことであるが設定に無理がありすぎるこのことについてはいちおう作者も考えていたらしく、ストーリーに入る前に世界観説明のためのプレストーリーみたいなものが入っている。

 ――― むかしむかしある国の王様が食事をしながらふと言いました。「ペキンダックと麻婆豆腐とどっちが強いかのぉ?」 (そんなキ○ガイ王様地下牢にでも幽閉しとけ!)そんな王様のもとにある日不思議な男がやってきてこう言いました。「王様、ペキンダックと麻婆豆腐、どちらが強いかお見せしましょう。」男の持っていたカードを料理に貼り付けるとまぁ不思議。料理がモンスターになって戦い始めたではないですか!このカードをレシピカード、モンスターをフードンと呼ぶのです ―――

 つまり自分の作った料理をモンスター化して戦わせるグルメ漫画+カードバトル漫画なのだがなんだかとっても食べ物を粗末にしてる感じがするのは僕だけでしょうか?

 主人公ゼンは超一流のビストラー(料理人+バトラーのことをこう呼ぶ)である父親を探して妹のカリンとともに旅をする少年。目指すは世界一のビストラーだ!

 ストーリーの展開が異常なまでに馬鹿っぱやいのもこの作品の特徴。これはきっと読者であるガキンチョが成長するとストーリー的な問題点がばれるからだろう。ばれないようにスピードスピード!
 フードンバトルトーナメント大会に参加したゼン。そこでゼンは天才ビストラーアッシュに大敗する。フードンバトルで傷付いたチャーマン(炒飯)とオムレッサー(オムレツ)に泣きながら謝るゼン。彼はアッシュとの再戦を心に誓った。それから3コマでもう決勝!展開はしょりすぎ!はじめて作ったチョリソでなぜか勝利するゼン、敗北にうなだれるアッシュに声かけます。
 「まだ勝負はついてないぞ!」(ついてます!)なしくずしにフードンバトルに突入する2人。けっきょく料理勝負がしたいのか、フードンバトルがしたいのか。誰かこのトーナメントの勝利条件を教えてくれ―――!
 
  そんな2人の前にいきなし現れるはドン・クック率いる悪の料理人組織ビショッカー四天王。(…)。四天王の料理シーン超絶料理テクはこの作品のキモだろう。なんせ海から巨大ナベが出現するわ、眼からのレーザー光線で食材切るわ、嵐を呼んで落雷させるわ(これ調理?)、あげくにたかが塩振るだけで海を蒸発させて塩の雪を降らせたりする。おまけに料理は天から降って来るぜ!四天王の料理を食べたものはみんなドン・クックに忠誠を誓うハメになってしまう。ドラッギーだ。そんな誘惑にはのらないぞ負けないぞのらないぞ負けないぞ………負けた―!(1コマで!!)最後にはなぜか豪華客船までが大沈没!大迷惑!!たかが料理しただけなのになんでだ―――!!!

 と、こんなマンガであります。ちなみにビショッカー幹部中華担当、チューニャンの腰までスリットチャイナドレスと足首のアンクレットは異様にやらしくてソッチ方面も(なぜか)大充実!!絶対読め!

00/04/11(TUE)

  書けないままにほったらかしといたけど。

古屋兎丸『Garden』イーストプレス 

00/04/10(MON)


アナザ・グリン・ヘヴン#10 ……… しかし田中智沙都さんの麻雀ってヘンだよねぇ。

00/04/09(SUN)

 ほんとうにココは漫画系サイトなのか。

text:殊能将之『美濃牛』講談社ノベルス

アナザ・グリン・ヘヴン#9 ……… 今日は普通。

00/04/08(SAT)

 
↓ずっと前に買ってあった本だけどなぜか積んだままになっていて、部屋の片付けによって発見されたついでに読んでみた。なんだか面白くて600pがいっきに読めてしまった。面白い。もっと早く読んでおけばよかったと後悔至極。

 text:田中啓文『水霊 ミズチ』角川ホラー文庫

メモメモ
 ココ。ちょっと待たされるけどけっこうスゴイ。
  

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