#13
00/06/01〜00/06/10

6/10(土)……「京本、覚悟!」と家内。

 
 ………。

【雑誌】エースネクスト 7月号 角川書店 B5平

 新連載、原案:矢立肇・米たにヨシトモ+漫画:渡瀬のぞみ「BRIGADOON まりんとメラン」健気な性格の少女まりんが主人公の異世界ファンタジー。気が強い眼鏡っ娘ってちょっと珍しいかも。両親不在のちょっと不幸な家庭環境が原因か、なんか将来の夢だとかいろんな描写に漂う生活臭が面白い。ファンタジーサイドと日常サイドのギャップを楽しむ漫画なのか?原案担当者の名前見れば予想つくと思いますがWOWOWでアニメ化(サンライズ)が決定されてます。安倍吉俊+gK「NIEA_7」。今回はカレーネタ。なんで宇宙人会が新作カレー発表会に?そんなすさまじカレー食うなよ〜。ダラダラな絵柄が相変わらずいい感じです。まりお金田「ロマンスは剣の輝きII」しかしヘロヘロな話だな〜う―――ん縛ったりその他イロイロ。しっかり働くぴょん!!ってあーた。前後編読みきり、椎隆子「真珠(パール)ファンタスティック」おじさんの家で掃除やらされてる高校生竺流(たける)。ボロい壺壊して割ったら中から雨の女神パールが出現して…ん?シャオラン?自分を解放したご主人様とエッチすると1級女神になれたりだとかライバルの風の女神オリーブと竺流取り合い状態だとか。いいですなあ…ハァ…(ため息)。そういえば「NIEA_7」の1巻、7/1発売だそうです。楽しみ。

【雑誌】漫画ゴラク 6/23 日本文芸社 B5中

 毎週は買わないけどたまに買う分には面白いっすね。原作:来賀友志+作画:嶺岸信明「天牌」。ついに全国学生麻雀選手権決勝オーラス。ついに手の内全てが他3人の当たり牌になった遼。14枚目の当たり牌を暗槓してリンシャンにいた牌は…僕なら13枚ぜんぶ当たり牌の段階で泣いちゃう。というか残りのメンバーさっさとあがれ!だって5面待ちの染め手リーチ2人に誰も使ってない3枚残りの国士無双だよ。三田紀房「クロカン」甲子園でのエラーの幻影に苦しめられる備前。坂本の抜けた鷺ノ森、やっぱり小ぶりな感じになっちゃってる。作:倉科遼+画:檜垣憲朗「美悪の華」う―――ん、テンション高い。とりあえず使えそうな女はコマして用が済んだら始末して。作:川辺優+画:山口正人「爆風三国志 我王の乱」、作:天王寺大+画:郷力也「ミナミの帝王」2大(とりあえず)絶叫漫画。どっちもストーリー的にはそうでもないけど、とりあえず登場人物が叫んでみることでテンションを無理矢理上げている。ところで谷村ひとし「パチプロ探偵ナナ」ア、アンビエント〜。伝説のハマリ台探しという目的はとっくの昔に消滅〜。こ、これはパチンコ屋の監視カメラ映像ですか?という領域に。ある意味リアルだけどドラマじゃないっしょ。これ単行本全巻揃えてる人っているんかいな。


 あ―――、キョウモカクコトカナイはずだったんですが、ちょっとだけ。

 珍しく(ほんとに)ページの感想いただきました。以下。

 雁須磨子さんの色彩あたしは大好きなのでああいう書かれ方をすると不快です。
「センスが悪い」と思うのは勝手ですが決めつけるような書き方はしないでほしい…と思いました。


 この感想書かれた方、文面読んで判断する限りにおいてはきちんとした方だと思うので僕なりの返答はしておいたほうが良いかなと思います。で、メールでご返事…と思ったんですがメールアドレス無記入だったのでここで。

 たぶん「ああいう書かれ方」というのはこの感想についての事だと思うんですが、たしかに良い/悪いの絶対評価で分けたのはあんまし良くなかったかも。「センス悪い」から「奇妙なセンス」に表現変えておきました。ただ、これ以上は無理。「決めつけるような書き方」に関してはもう仕方ないです。もともとこのページ始めるに当たってのコンセプトとして「とりあげる作品については一所懸命考えて、そこで出た結論はそのまま書く」というのと「他人が使ってない表現をできるだけ使ってみる」というものの2つがあるので、それについては譲れない部分というか。すみません。たとえば雁須磨子さんの作品については「お話の組み立て、カラー原稿における色彩センスなど、明らかに奇妙な部分が作品を構成する各要素で目立つものの、それらが組み合わさることで他の漫画には無いような魅力が発現している」っていうのが僕なりに考えた末に導き出した結論なのでそれを言っておかないと僕の考えはきちんと伝わらないんです。「」内の結論をそのまま書いておけば良かったのかもしれないですが、それだとちょっと芸が無いかなあと思ってああいった表現にしました。不快に思う人もいると思いますが、(繰り返し)もうしょうがないです。すまん。

 あと1つ。「自分が好きな作品」について「センス悪い」という記述があったからといって、「そんな作品を好きなあなた」「センス悪い」ということにはならないんで念のため。それはぜんぜん別個の問題です。個人の嗜好と作品評価とはパラレルに捉えるようにしておくべきです。「これって僕は大好きなんだけど一般的に見たらやっぱしセンス悪いよなあ」とか「このセンスの悪さが僕のハートを刺激する」みたいな例はいくらでもありますし。


 

6/9(金)……番長伊藤

 
 書くことなし。

【雑誌】ヤングアニマル 6/23 No.12 白泉社 B5中

 柴田ヨクサル「エアマスター」久々にユウとみちるが登場。蓮華が増えたりして。本物(?)蓮華にはいちおう見分けポイントがついてるのが良いですな。さて、マキが一度は敗れた深道ランキング6位の男、シゲオですが臭い臭いとは思ってたんだけどやっぱそうでしたか。いきなしスゴイところで再戦。「アタシらロッケンローラーか」「彼が師匠だ!!!」「はぁ?………」けれん味に溢れてるようでよーわからん話の展開がオモシロであります。克・亜樹「ふたりエッチ」2本立て。2本にする必然性は何もねーけど。ファミレスにパートに出ようかと真に相談する優良さん。いきなりなんで制服(とーぜんアンミラっぽい)着てるんだ〜。パートで疲れちゃって家事は手を抜きがちになるし、真は真で店の客に嫉妬して毎日通うわでさあ大変、2本目はコスプレエッチだ!わかりやすすぎ。そんで何やかやあってあっさりパート辞めてみたり。こ、この〜!!読みきり前後編鷹岬諒「ロード&スター」今回は前編。今まで何をやっても長続きしなかった少年が見つけたもの、それはカードライビングだった…みたいな作品。め、免許〜そんなの見た目で気づけ!危なくてしょうがねえよ。服装センスは独特だと思う。竹内桜「特命高校生」異世界編完結。今回のエピソードでは薫活躍?と思いきややっぱし千春に助けられたりして。だらしないお兄ちゃん。二宮ひかる「ハネムーンサラダ」あれ?高校時代に戻ってる…と思ったら作者急病により特別編掲載でした。6P。でもきちんと1つのエピソードに仕上げているあたりはウマかったり。快楽の擦り込み。ピヨピヨ。こいずみまり「コイズミ学習ブック」今回はソーププレイ。「ふたりエッチ」よりペース早いね、おい。

【雑誌】YOUNG YOU 7月号 集英社 B5平

 これっ!ていう強力な1本はないけど全体的にやはり安定〜。谷地恵美子「明日の王様」十也との「逆歳の峠」脚本についてのちょっとした誤解も解けて安心な有。やる気まんまんな十也と自信喪失の藤之輔。有を巡ってまた一波乱ありそうだが…最近ちょっと展開遅くなってるような。鴨居まさね「雲の上のキスケさん」ラヴラヴ状態であるが故にお互いの本業がちょっとおろそかになりはじめた眉子とキスケ。眉子はエステサロンで(実は)マニュアル無いと動けない人間だった自分を発見したり、キスケはキスケで新しい編集の人とうまくいかなかったり。なんか単なる恋愛話では無くて登場人物全員に「地に足がついてる」感があるのがこの人の作品の魅力かなあ。本田恵子「ゴールデンアワー」本誌初登場。き、気付け〜この女!お話の展開ちょっとベタベタ過ぎでは。山下和美「ブルー・スパイス」男取られ生活乱れ職失いでさんざんなキャリアウーマンの乱れきった部屋にその彼を奪った後輩が訪ねてきて…というお話。いつもながら大安定。

【単行本・漫画】「南北高校番長部」 学祭編 植木家朗 ソニー・マガジンズ A5

 
 オス!時代は番長であります!!古今東西、さまざまな番長漫画(?)ありますも間違いなく一番らしくない番長モノのご紹介〜。

 物語舞台は進学コース別に北校舎、南校舎に別れた高校、南北高校。微妙な対立関係にあるそれぞれの校舎にはそれぞれの番長がいて互いにしのぎを削っているのでありました…というのは一部嘘。
 北の番長、茅島十郎、彼は下の者から絶大な支持を受ける男の中の男ながら実際はおどおどした優柔不断な性格、ウップンばらしは一人で料理(調理コース在籍)。
 一方、南の番長、長田利英。ガサツで喧嘩早くて漢気あふれるその性格はまさに番長、なんでありますがいかんせん性別が女。(としひでと名乗ってるがホントはりえ)茅島とは久しぶりに再会した幼馴染ながら、茅島自身幼稚園のころ彼女を男友達と錯覚してたんで高校でもそのまんま。実は互いに惹かれ合ってる2人なんでありますが北番茅島は茅島で「長田って男だよな…なんだこの奇妙な気持ちは?」とか一人悩んじゃってるし南番、長田は「今さらどの面下げて女の子でした…なんて言えばいいんだよ!」てな感じでドタバタな日々。そこにちょっと意地悪君な北川、花撒き散らしながらご登場、パチもんお嬢様な清香、南北番長2人を追い掛け回すもまるで相手にされない(学校行け!)西楼高校番長、新橋などが加わってまさに大忙しなスクールデイズなんであります。

 やはり面白すぎなのは登場人物全員の妄想混乱体質。茅島の天然ボケっぷりは特筆もので彼以外には全員バレバレな長田=女もいつまでたってもぜんぜん気付かないままで混乱しまくり。さっさと気づいて欲しいのに今さらどうにもなんない利英ちゃんは仕方なしに1人2役で双子の妹演じるはめになったりして。しかも茅島以外にはバレバレなんでやってて恥ずかしいことこの上なし〜。それを傍から見てケラケラ笑ってる北川、清香は意地悪さん〜。

 [見参編][誘惑編]に続く完結巻であるこの[学祭編]では学際でのvs.西楼番長新橋バスケバトルを中心に茅島、長田、北川のヘンテコ3角関係に決着ついたりしてわりと普通なラヴコメになっちゃってますが、実際のところ植木家朗微妙な表情描くのうまくないひとなんでそこがちょっと惜しいなと思ったりして。ギャグ漫画としては前2巻の方が優秀です。まずはそっちから。植木家朗はもっといっぱい描いて欲しい人なんで「きみとぼく」季刊化でどうなるのかとたいへん心配。みんな読もう!


 

6/8(木)……ダンディ探偵カイゼル

 
 相変わらず書くことなし〜。じつと手を見る。

【雑誌】近代麻雀オリジナル 7月号 竹書房 B5平

 伊藤誠「―野生の闘牌― 兎」を柱として新人起用やショートギャグ、コメディ漫画の充実が目立つこの雑誌、近代麻雀本誌との差別化はわりにうまくいってるのではないでしょうか。で、その「―野生の闘牌― 兎」。以前「全局役満男」権左ェ門のサポート役として登場したイチローが再び刺客として参上。なぜか柏木成駿の「馬鹿王だ…」の台詞がピッタシなナルシス君に。え?こんな人だっけ?タイトル画の口直しのつもりなのかジャッカルの着替えシーンが意味なく挿入されたりして、ウマイねえ。しかしカナ+チャップマンのタッグは喋らない喋らない。初登場の安田弘之「おっちゃん」。タイプ的には両極端ながら味がちょっと違うだけのカモ2人を描いたコメディ。ダメダメな雰囲気が描けていて○。桐嶋いつみ「ツモツモパラダイス」今回は将棋ネタ。漫画自体も面白いけどページ横の編集のコメントとか素晴らしい!でもなんとなく完。ブタ島に負けたんか。でも勝った当人(?)星久治「ブタ島フリー雀荘地獄」は今月そんなに面白くないかな。ページ上のキャッチ、1周年記念!増大12pを2分割!!っていうのは面白かったけど。残りの6p掲載は来月。なんにも増大してないぞ―――!大武ユキ「アンダーグラウンド」最終回。先月までの菊池とのカラミが原因で菊池の所属する組の組長と麻雀勝負をするはめになった加納。負ければ組員として杯を受けることになってしまう。ラストは加納、菊池それぞれが男を見せたりして。けっこう面白かった。

【雑誌】モーニング 6/22 No.28 講談社 B5中

 作:田島隆+画:東風孝広+監修:青木雄二「カバチタレ!」。知らされないままに温泉宿の置屋に売られる希美。うわ〜ナニ金だ!今回のエピソードはキツい感じが好き。次回タイトルの「人は何にでも慣らされる」って桑田さんの台詞じゃなかったっけ?高橋のぼる「リーマンギャンブラーマウス」。ギャンブルで有り金毟り取られてホームレス寸前の状態まで落ちぶれたマウスの元女房、亜希子。カラーページの使い方が凄い。やはりキレまくりな台詞、無意味なポージング、最高!アホか…。女、女体盛りができない!!ガ―――ン!山本康人「dog days」犬嫌いのサラリーマン、時宗君が女社長にまかされることになった新プランとは…ラスト3pの衝撃。まずは読め!榎本俊二「えの素」田村さんの娘さんが登場だ!名前は亮子だって。安直〜!内容は彼を家に呼ぼうとする娘さん+奥さん連合軍と欲望怪人田村さんの対決。田村さんのフルネームって田村政和だって。知ってた?福島聡「デイ・ドリーム・ビリーバー」カスミと比留間がついに対峙する。カスミの能力とは?台詞の言葉の選び方/使い方のセンスは本当に最高。スゴイよこれ。

雑誌】ヤングサンデー 6/22 No.28 小学館 B5中

 新連載、北崎拓「なんてっ探偵(はーと)アイドル」このタイトルにはやられた!何時代のセンスだ。零細事務所所属の駆け出しアイドル3人組が主人公のミステリ漫画。よく考えると今までヤンサンのフィールドで推理モノの連載あったかな?読者層に受けるかどうかは不明だけど雑誌全体でみるとジャンル的にちょうど足りなかった部分というか。主人公のアイドル3人組のタイプ設定もスレンダー系なロリ小娘、巨乳なお姉さま、そして天然ボケタイプ(この子が探偵役)とバラエティに富んでてウマイ。読みきり、尾形圭士郎「最後のヤンキー」ヤンキー生態観察漫画。けっこう面白いね。

  うむ、問題なく充実。連載再開の南Q太「恋愛物語」モノローグ含めた台詞、空間の使い方が上手いなあ、たった16pなのに。三原ミツカズ「DOLL」。相変わらず(雑誌全体のカラーからは浮いているが)ハードで美しいお話。今回は自分の子供をDOLLの誤作動によって失った人形狩り組織の女リーダーと一体のドールの物語。何回も何回も新たな"S"として再生する少年のイメージが美しい。そのほかそれぞれの作風をいかしてクオリティ高い作品発表してる、やまだないと「西荻夫婦」、魚喃キリコ「strawberry shortcakes」、新連載やまじえびね「LOVE MY LIFE」など文句なし作品多し。安野モヨコ「ハッピー・マニア」は傷心旅行でいきなしぶらり温泉一人旅に行くことになったシゲタ。なぜだ。作:岡田ユキオ+柏屋コッコ「ラヴ・エスプレッソ」は相変わらず気合だけで突っ走っている。ヒロシって絶対「柏屋コッコの人生漫才」の花竹さんのイメージな気が。なんか雁須磨子も「タオヤオ」という女王様な女の子をひたすら追いかけ続ける男、そしてその男をひそかに慕っている娘さんのお話を描いている。タイトルのタオヤオっていうのは手弱女の男バージョン。この人が普通の恋愛話を描くとあんまし面白くならないのは何故だろうか?不思議だなあ。あとオレ、有間しのぶ「モンキー・パトロール」くだらなくてスゴイ好きなんですけど。


 

6/7(水)……民江が機会を逃し、さいなら。

 今日も書くこと何もなし〜。感情の振幅のない日々続く。そういえば以前せんだみつおと2人語り合うというシチュエーションの夢を見たことがあって、せんだがせんだみつおゲームによって何の利益も得ていないことを知り、あまりの理不尽さに夢の中で号泣したことがあった。目覚めると枕は涙で濡れていて、沈んだままの気分がかなり長い時間続いたのだった。いま思い返してみてもなぜあの時あんなに悲しかったのかはわからない。あのとき自分の中に湧き上がってきた途方もない量の悲しみの感情はいったい宇宙のどこから僕の元にやってきたものだったんでしょうね。

【雑誌】週刊少年マガジン 6/21 No.28 講談社 B5平

 真船一雄「雷神 〜RISING〜」。インディペンデントのクズチームの入団テストを受けることになったイナズマ。あまりにもわかりやすいクズっぷりの描き方がこの人らしい。1日30球?大丈夫なのかこのハッタリは。赤松健「ラブひな」せっかく東大入学したのにぜんぜん出てこないキャンパス・ライフ。あれ―――?何にも変わらずのひなた荘でのドタバタが続きます。キツネとなるって元同級生だったんだっけ?勘違いしてたなあ。福本伸行「無頼伝 涯」涯の回想。切り取り線かと思った。木田康昭「泣くようぐいす」なぜか平野、今のロボ対決に。相変わらずストーリーの先が読めない。

【雑誌】週刊少年サンデー 6/21 No.28 小学館 B5平

 作:坂田信弘+画:万乗大智「DAN DOH!!」。父親の転勤で東京に行くことになったせいで元気が無くなってしまった優香。弾道は優香を映画に誘うことにしたが…。話の展開がとりあえず色々過剰にスゴすぎ。ラストの展開はまあ想像できるとしてもそこに至るまでの道程がこの漫画らしい。もうちょっと普通にできそうなものだが。石渡治「パスポート・ブルー」直進高2編。これもキツい展開だなあ。米田康治「かってに改蔵」今回は恥ずかしペンネームネタ。相変わらず作品内ヒエラルキーが低い羽美ちゃんが哀れなり。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 6/21 No.12 講談社 B5平

 巻来功士の前後編読みきり「獣愛〜ビースト・ラヴ〜」。す、すげえ。話の展開、登場人物のネーミング、台詞全てがクレイジ〜。まさに巻来ユニバース!だって美人女署長の名前、濡草密子(ぬれくさみつこ)だぜ!部下の(露骨に変態顔)警部補、毒木(ぶすき)だよ!股間のヤマイモだのなんだの、アホか!後編も楽しみ〜。一色まこと「ピアノの森」生まれて初めて人々の賞賛を受けるカイ。そのことによってカイの中の何かが変わっていく。感動的なシーン。地下沢中也「毛付き!! フラン健DX」今回は美食戦士アジおのお話。精神がかなり蝕まれた2人の料理人によるギョーザ勝負の行方は?まさに死のグルメロードって感じ。不毛〜。そんで次回最終回。読者はシュールギャグに厳しいよね。桑原真也「0(ラヴ)リー打越くん!!」1度は日常へと返還されたように見えた物語もシノヴの再登場によって再び非日常へと。今度はTVを通じて全人類への宣戦布告だ!

【単行本・漫画】 「おまえが世界をこわしたいなら」 3巻(完結) 藤原薫 ソニー・マガジンズ

おまえが世界をこわしたいなら3巻 事故に遭って瀕死の少女環奈は吸血体質の少年、蓮に血を輸血されることで命は取り留めるものの、同じ吸血体質になってしまう。自ら望んだことではないにもかかわらず、今までの生活全てを捨てざるを得なくなった環奈。混乱する彼女はある日、自分に襲いかかってきた暴漢を自己防衛のためとはいえ、殺害してしまう。そんな環奈を連れ、蓮、吸血族の友人、ルイ、マリアの逃避行生活がはじまるが、そんな中、蓮は巷を騒がす連続殺人の犯人であり、同じ血族である野田と接触することとなった…。

 この物語は終わりもなく繰り返される「混乱」の物語ではないでしょうか。たとえば連続殺人犯の野田、彼が行ってきた殺人には意味はありません。栄養摂取という観点においても餌である人間を殺す必要性などないのです。ちょっと貧血になるくらい血をもらえればそれでOK。ではなぜ彼は不毛な犯罪を犯しつづけてきたのか?彼はずっとずっと自分を殺してくれる存在が現れるのを待ってきました。たとえば見世物小屋の中で頭を何回も割られながら。苦痛の中で何回も何回も訪れる再生は彼の頭を狂わすには充分だったことでしょう。とつぜん吸血体質にされて世界に放り出された環奈ももちろん混乱しています。そして彼女の中に突然現れた見知らぬ少女セシルの感情。すでに環奈という少女のパーソナリティは彼女の中から消失してしまっています。そして冷静に吸血族としての生をまっとうしようとする蓮、かれもまた永年彼が追い求めてきた少女セシルが環奈の中にあらわれたことで混乱し始めます。尽きることのない混乱の連鎖。何回も繰り返される現実感の消失。どこまでが夢なのか現なのか、まるで世界が薄い膜で覆われているよう。読んでるこちらにもこちらがどちらなのかわからなくなってしまいそうです。 ・p・

 最終話にでてくるモノ作りたちは前作「思考少年」に出てくるイメージと同じ。彼らの言う「非生産的な永久運動」にはたしかに輝くような何かがあるんでしょう。繰り返し繰り返し互いを求め合うも、それが暴力へと転化される悲しいイメージ。それは読んでいるこちらの心にも不思議な余韻を残しながらゆっくりと消えていくのです。


6/6(火)……死力のバスコ・ダ・ガマ

 まったくもって書く事が無い。洗濯したとかコンビニで氷イチゴ買って食べたとかそんなもん。なんか打開策が見つからないかと全裸になって今日の日記書いてみたりしたがそんなものが打開策になるかよ!いい加減にしろ!あ―――、「賭博破戒録カイジ」読んだらビール飲みたくなったんで買いに行こう。さすがに服は着ていくけどね。

【雑誌】コミックフラッパー 7月号 メディアファクトリー B5平

 原作:栗本薫+作画:柳澤一明「グインサーガ」間違いなく手堅い出来になることでしょう。原作:菊地秀行+作画:高山裕樹「ブルー・レスキュー」これも手堅いか。作画の高山裕樹はフラッパー大賞出身の新人さん。タイトルカラーイラストのセンスにちょっと吃驚したんだけど漫画の見せ方に関しては割と普通。もうちょっとそこで個性が出せるといい感じだと思うが。和六里ハル「魔法のエンジェル グリグリビューティー」るるる〜。ギャフン!駕籠真太郎「パラノイアストリート」今回は逆さまの町だの何だの。読みにくい!最後は住吉効果で〆!柳沼行「2015年の打ち上げ花火」デビュー作。いいお話なんだけどちょっと素直すぎるかも。心に引っ掛かってくるような部分を混ぜておくといいような。

【雑誌】増刊ヤングチャンピオン ラブピース 秋田書店 B5中

 あれ?結構面白いんじゃない?ラブピースの名の通りトロトロH系の恋愛漫画が連発。なんといっても巻頭カラー葉月京「恋愛ジャンキー」で始まって巻末、百済内創「ちょっとブレイクしましょ(はーと)」で終わるっていうのが…。なんかオセロゲームみたい。あ、やっぱし百済内創のほうがくだらないことこの上なしな展開っす。メイドビキニって新鮮。尾崎未来「SUPER(はーと)SWEET」、有藤せな「ボクは明日を知っている。」とトロトロ漫画続く中でもちょっと注目は河村万理「秘密」。タイトルどおり無垢な少年、佑太が知った憧れの美少女奏音の秘密とは…というお話だが決して露出度は高くないのにエロティック。エロチシズム〜。そしてなんだか久しぶり、佐藤宏之「蝦蟇の油汗 Part1/part2」バーで知りあった男女がなんやかやあって一緒にホテルに…というお話。最初は相変わらず垢抜けないなあと思ってたら、と、途端にディ、ディープに。うわ、これ凄いな。怖―――い。そしてたがみよしひさやらなんやらあって(何故か)須藤真澄のファンタジー漫画「ほな」が載ってたり。河内音頭と夏の日々。いやはや、3週間は短いねえ。巻末カラーには富沢ひとし「エイリアン9」のカラーCGギャラリーあったりして。いいですな。

【雑誌】漫画アクション 6/20 No.25 双葉社 B5中

 作:橋本以蔵+画:たなか亜希夫「軍鶏」。リョウvs.菅原第1ラウンド。リョウの奇襲攻撃を冷静に捌いていく菅原。勝てるのか?これ?高橋のぼる「キラリが捕るッ」キラリの神業じみた捕球センスを知ったエース新橋は愕然とする。なんか意外にもマトモな野球漫画になりそうな感じ。いっぽう六田登「CURA」ではいくらなんでも…といった感じの魔球が登場。それはないだろう。そしてかいともあき「白い少年」。愛子を助けに向かう決意をした玉男。わざわざ血判状用意したり敬礼したるするあたりのセンスはやっぱりこの人だなあ。なんと次回最終回。さそうあきら「トトの世界」ひえええ。

【雑誌】ヤングマガジン 6/19 No.27 講談社 B5中

 平本アキラ「アゴなしゲンとオレ物語」ジャイアンシチューならぬゲンさんシチューのお話。やっぱりドローリ。酷いの一言。福本伸行「賭博破戒録カイジ」カイジ、缶ビール飲む。(終)なんとなく花輪和一の刑務所漫画っぽくなってるような。ダメダメだ〜。安野モヨコ「花とみつばち」山田がデート。いいな〜根拠ない自信、メチャメチャ欲しい。阿部秀司「エリートヤンキー三郎」やはり副総長河井星矢のツラ。なんだこれ?「どんなわけだ…」みんな思うよ。

【雑誌】 ホラーM 7月号 ぶんか社 A5平

 毎号は買ってないけどたまに読むと面白いな、この雑誌。連載漫画以外の部分でも読者プレゼントのコーナーの次のページが当然のように心霊写真コーナーだったりしてそこらへんもけっこうイケる。そういえばカラー広告でLUCKY HORROR DOLL3点セットというのがあってその広告が怖すぎです。ぶるぶる。12体フルセットで誰か買ってくれ!あと呪いの藁人形の通販広告とか。画的に若手注目と思うのは西川ジュン「FLY」と三家本礼「ゾンビ屋れい子」。「ゾンビ屋れい子」は暴走したお手伝いロボ(なぜメイドロボでないのか?惜しい。)からいかに逃げ切るかのパニックもの。れい子は今回眼鏡美人秘書とタッグを組んで活躍。容赦ない展開、無意味なポージング、そしてくだらないオチの三位一体攻撃が最高。カッコつけて「止まれ!!」→瞬殺な研究員が笑える。池田さとみ「辻占売 誘拐」。誰かと思えば「外科医東盛玲の所見」とか「適齢期の歩き方」の人。ここでも描いてたんだ。この人らしくホラー誌なのにやはりいい話。その他明智抄「少女忍法帳」、長田ノオト「池畑、暴走」とどこまで本気で描いてるのか不明な面白作品あったりして全体に楽しめます。○。でも一番怖かったのは円山みやこ「カラダ辞典」の眼球全て黒目で描かれた女の子かな。あと前述の広告。怖。


 

6/5(月)……麒麟児グッバイ

【前回までのあらすじ】
 土曜日の麻雀があんまし酷かったんで(まだアナグリ書いてないけど)今日はリベンジだ!と意気込んで魔都新宿はアルタ横バビイへと出かけたんでした。
【結果】
 リベンジ失敗。いたいたたたた。って−4,500円だから負けってほどでもないんだけど、そんでも自分の最大パワー使って結果:マイナスっていうのはなあ…だいたい今日は田中さん@愛妻家(ポリエステル100%とかオヤガーとかの常連さん)と同卓だったのがまず間違いだったというか。いや、田中さんがどうというのではなくてオラ今日は同卓した人間のお金奪いに行っただで知り合いと同卓したら調子狂うやろが―――ってことなんですが。ポリ、オヤガーの温レートだったら世間話しながらでも居眠りしながらでも打つけどバビイだと半荘1回で1万円くらい平気で溶けるだよ。そんなトコでのほほん打てるか〜って感じなんすけど。結局田中さん帰った後で一人必死に立て直したけど立て直しきれませんでした。あそこの店長、半荘1回で1,000円オール3回も和了だよ。ひでえ。
【結論】
 俺が打ってる時は知り合い来ちゃダメ。

 やくざれた気分で帰りエロ漫画買って帰ってみたり。渋谷駅東急口出口側、明治書店ってそれなりに品揃えあることを発見。三省堂コミックステーションとここの2件でたいていなんとかなるかも、と思った。明治書店って実写版のエロ本(ナイスフレーズ!)とかビデオオンリーなトコかと勝手に思い込んでた。

【本日購入分】
ドナルド・E・ウエストレイク「強盗プロフェッショナル」角川文庫
ドナルド・E・ウエストレイク「悪党たちのジャムセッション」角川文庫
R・シェパード/J・トーマス編 柴田元幸訳「Sudden Fiction 2 超短編小説・世界編」 
たいらはじめ「悠久の刻」ティーアイネット
かかし朝浩「全裸の王女」司書房
 ↑ともに欲しかったけど何か買ってなかった。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 6/19 No.27 集英社 B5平

 島袋光年「世紀末リーダー伝たけし!」「なぁ〜〜んの祭りだァあ〜?」俺が聞きたいよ。鳥山明「SAND LAND」ん―――。やはりクオリティ的にはバカ高なんだけど、もう鳥山漫画に少年漫画的ダイナミズムは望めないかも…とちょっと思ってしまう。作:ほったゆみ+画:小畑健「ヒカルの碁」今回はアキラサイド。ふれあい囲碁祭りゲストとして無礼な都知事ほかと4面打ちをする事になった塔矢アキラ2段。スポンサーということでうまく負けてあげて下さいと主催者に頼まれるが…。やはりキメの細かい人物描写はウマい。たとえば碁盤の上にこぼれたお茶をふき取るしぐさで都知事秘書の棋力を計るとことか。尾玉なみえ「純情パイン」第52回赤塚賞準入選作品。みつおとみちるで今だ今こそ変身合体だ!とかなんとか。一言で言うと微妙なラインの作品。作:真倉翔+画:岡野剛「ツリッキーズ ピン太郎」。トビラ絵だけで中見るな。以上。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 6/19 No.27 小学館 B5中

 細野不二彦「ギャラリーフェイク」 けっこう僕のお気に入りキャラ、婦警プレイ大好きっ子なニンベン師木戸がまたまた登場。裏家業は引退して自らイメクラ「警察署」を経営(とほほ…)するも身に覚えの無いカード偽造容疑をかけられて…というお話。フジタ、サラのギャラリーフェイク組は今回脇役。しかし、フジタはなんでわざわざ警官のコスプレつきあってあげてるのだろうか?わからねえ。曽田正人「昴」いよいよ「白鳥の湖」第4幕がスタート。すばるの踊りは振付師熊沢の思惑を超えて舞台上で進化していく。けっして激しいアクションしてるわけでもないのに限りなく高まっていくテンションの高さがすごい。高橋しん「最終兵器彼女」また街をひとつ消滅させたちせ。シュウには見せられない交換日記の内容が泣ける。結局僕たちは異質なものがぎゅうぎゅうに詰め込まれて破裂寸前の状態になってるような物語の中にしか純粋なものを見つけられないんでしょうかね。江川達也「東京大学物語」村上、遥のアホアホ会話最高―――!ハリセン持って参上して―――!

【単行本・漫画】 「ヒカルの碁」7巻 ほったゆみ/小畑健 集英社 新書版

ヒカルの碁7巻 もう7巻か。けっこう早いね。この巻では晴れて院生試験に合格したヒカルが若手プロ/院生のトーナメント戦である若獅子戦への出場、そして院生最大の目標であるプロ試験合格を目指して成長していく様が描かれます。やはり特筆すべきなのはほったゆみの原作の上手さでしょうね。まだまだ未熟な部分はありながら自分の意志を持って囲碁のプロという特殊な世界に足を踏み入れていくヒカルとそれを傍らで見守る左為(最近まさにそういう立場)。相手の力量を計るだけの実力がついたがゆえにスランプに陥るヒカルや、日々強くなっていくヒカルを嬉しく思う反面、自分自身に実体がない、儚い存在であることをどうしようもなく寂しく感じてしまう左為の感情までもをキチンと描いてます。左為の緒方九段への「さぁ我々も打とうではありませんか」という台詞の後の寂しげな表情は胸を打ったり。小畑健の流麗でクオリティの高い作画とのカップリングが本当にうまくいってるな、と。
 ヒカルサイドからだけじゃなくて塔矢アキラサイドからの視点も交えるのは当然といえば当然なんですが、一度はヒカルの実力の無さに絶望したもののどこか心の隅に引っかかっているものがあるアキラ君の感情描写とかはウマイ。萌える!あ、たま〜に出てくる(気が向いた頃フォロー?)三谷囲碁部サイドのお話とか。三谷&バレー部金子のコンビはいいですね〜。しかし贋者ヒロインあかりちゃんは院生1組の女の子どころか金子さんより影薄いですな〜。ちょっと狙ってる感じがするのがダメなのかしらん。不幸なり。あとは妙に登場回数多い緒方九段と新キャラ眼鏡君越智とか。緒方九段はクールだし無闇にカッコいいね〜。萌えてる人いるのも納得なり。


6/4(日)……熱いぜ熱いぜ熱くて死ぬぜ〜


 ところで土曜日の麻雀があまりにもダメダメな内容だったので(内容点でいうと0点以下)今日も本当は麻雀行く予定だったけど行かないで家にいたりする。負の思考回路を引きずってるんで今日打ちに行ってもろくな麻雀できなそうだし。おとなしくレビュ。

【単行本・漫画】 ドナルド・E・ウエストレイク「ホット・ロック」 角川文庫

ドナルド・E・ウエストレイク『ホット・ロック』
 うわ、面白いな。そもそもこのシリーズ、前々からちょっと気になってたんだけど第1作のこれ売ってるトコ見つけられなくて手を出せずにいた。昨日たまたま見つけたんで早速買って読んでみました。

 ―――長い長い刑期を終えて盗みの天才ドートマンダー、彼のもとに義理のいとこで相棒のケルプがとんでもない仕事を持ち込んできた!依頼主はアフリカ某国の国連大使。現在ニューヨークのコロシアム、アフリカ展に出品中のグリーンエメラルドを盗み出して欲しいというもの。彼は個性的な4人の仲間とともに奇抜な作戦でエメラルド強奪に挑むが、はてさて………

 そもそも天才がなんで刑務所に服役してるんだよ、という疑問が出ると思うんですが、そこらへんの人物設定がこの作品の面白いところ。ドートマンダーは完全犯罪のプランナーとしてはたしかに右に出るものはいない、そう、たしかに天才なんですがいかんせんどこかツキがない。この物語でもたかが50万ドル(とはいってもこの作品書かれたの1970年なんで今の50万ドルとはまったく価値変わるでしょうが)のエメラルドのために何度も何度も危ない橋を渡らなければならないはめに陥ります。さすが強盗のプロらしく1人の怪我人、死人も出さないままにコロセアム、精神病院、はては警察署にまで侵入します。だけどあに図らんや、ドートマンダーの手をすり抜けてエメラルドはどっか別な場所へと逃げ出しちゃった後なんですよね。

 他のメンバーも個性的なメンバー揃い。相棒ケルプはどちらかというと陰性で人嫌いなドートマンダーとは逆、陽性で超楽天家。他にはいかさま賭博師のグリーンウッドに操縦ならなんでもござれな運転手マーチ、そして錠前師のチェフウィック。チェフウィックの鉄道模型趣味が伏線となって後のシーンで生きてきたのは個人的にビックリでした。ウマイ!

 この話で気にいったところ、それはドートマンダーがプロとしての意地を見せるところであります。何度危ない橋を渡ってもなぜか入手できないエメラルド、途中まではケルプの強引な説得で嫌々、しかしそれでも完璧な仕事をこなすドートマンダーですがやっぱし肝心のエメラルドは捕まらない。これで仕事料はほとんど変わらず、コストパフォーマンス悪!そんな緑色の疫病神に最後ドートマンダーは報酬そっちのけで対峙し、奇想天外な計画の後、見事勝利するのです!まさに努力・友情・勝利です!あれ?

 お話としてはさらにそのあとどんでん返しが待ちうけているんですが、それもまた楽し。なるほど、こうなるんだ…。いやあ楽しかった。で、このシリーズの続巻今から買ってくることにしました。じゃ、行ってきます〜。

【雑誌】 ホットミルク 7月号 コアマガジン B5平

月刊ホットミルク7月号
 う―――ん、ホットつながり。隔月連載になった後藤晶『こどもの時間』は妙に俺の心を刺激する。できれば毎号連載して欲しいくらい。小学生に無理矢理悪戯されつづける女子高生というシチュエーションに燃えるのだろうか。漫画としては別に普通なんだけど。あとは瓦敬助『菜々子さん的な日常』無防備でちょっとボクてる菜々子さんが相変わらず良し!ぜんぜんホットミルクで連載しなくていいような内容なんだけど。コミックジャンキーズは相変わらず参考になります。

00/06/02(FRI)〜00/06/03(SAT)


清涼院流水『ジョーカー(清)(涼)』2分冊 講談社文庫

ジョーカー(清) そこかしこで大人気な清涼院先生の御本が文庫化されたんで読んでみたのです。デビュー作『コズミック』はノベルス版ですでに読んでいたんですがその「何がなんだかわからないんだけど凄いことだけは伝わった」内容にギャフンって感じだったのでそれ以降読んでいなかったんです。

 ―――舞台は幻影城という名の大旅館、ここでミステリ作家たちの合宿が行われるところから物語は幕を開ける。若き天才作家濁暑院溜水が構想するミステリ普遍のテーマ30項目をすべて用いた究極のミステリ、 そのミステリそのままに「芸術家」(アーティスト)と名のる犯人によって殺されていくミステリ作家たち。この不可能犯罪に犯罪捜査のプロフェッショナル集団JDC(日本探偵倶楽部)の精鋭が挑む!

 ジョーカー(涼)内容はともかくとして(いきなりですか)やっぱりもの凄いということだけはわかりました。
 最後物語の真相は二転三転、どころか五転六転ころがりつづけ、結局何についてJDCの面々が論議してるのか読んでる我々にもはぁ〜さっぱりさっぱり(魔方陣グルグル(C))な状態になります。何だか伝言ゲームやってるうちに元の問題文章綺麗に消滅、みたいな感じでした。そして最終的な結論(というかオチ)はまさに「ミステリ革命(レボリューション!!)」といった類のものでしたがたぶんそんな風に革命された世界には誰も住みたくないだろう…といった感じのもんであります。とほほほ。

 この人の文章力はギガ凄い!というか読んでるうちに俺に直させろ!という思いで心がいっぱいになるんですが、具体的にどうすごいかというとやっぱしそのまんま書くな!ってところにあると思います。たとえば、普通の作家さんなら読者を驚かせようとするシーンでは読み手の感情を誘導して驚愕へと導こうと工夫すると思うんですが、この人はそのまんま「温室が驚愕で爆発した!」とか書いちゃうんです。まさに(木亥火暴)っすよ。
 そのほか、前述の濁暑院溜水が作中作『華麗なる没落のために』の中で疲労する(あ、誤字。でもOK)ソネットに暗号が隠されてるという、アナグラム、暗号などに偏執狂的にまでこだわるこの人らしいオマケがあったりするんですが、その肝心のソネットというのが

 交錯するフラッシュの光、浮かび上がる屍体 /(中略)手がナニかヲ書いている / あれはナアニ?意味がわからないよ / キャハハ / ルルル……

 だったりしてお前暗号隠すにしてももうちょっと意味のわかる文章用意しろ!といいたくなったりします。しかも隠された暗号の内容がべつに大した事じゃ無かったりしてガックシきます。ず―――ん。

 ところでこの『ジョーカー』の中では夢野久作『ドグラ・マグラ』はじめとして名作とよばれるもろもろのミステリからの(浅―――いレヴェルでの)引用が披露されまくりなんですが、ではそういった本作がそういった名作を目標として書かれた志高きものなのか?というと、片や「犯人はあなたです!」とJDC探偵が指差した先に脇役のぜんぜん関係ない人が立ってて「違う違うキミじゃない」とかいうトゥーマッチくだらなすぎる展開があったりして、流水先生がこの小説をどんなものにしようと思ってたのかはさっぱり不明です。そこらへんのバランス感覚欠如がこの人の作品の魅力だったりして。あ、スマン。小説じゃなくて流水大説でしたネ!

 ここからがカンジン。このひとの書くものってDATゾイドレオパルドンみたいなヒトたちがやってるナードコアと呼ばれるジャンルの音楽に近い気がします。個人的に。あと、ナードコアじゃないけど殺害塩化ビニールあたりのとか。ムリヤリな(ネタとしての)サンプリングの強引な使い方、それに伴う意味の無効化なんかに同じようなセンスを感じるというか。
 もちろん前述したようなナードコアなアーティストさんたちは自分たちがどんなことをやってるのかを自覚した上でやっていて、流水先生はどちらかというと無自覚で天然、というのがあるんですが。

 『ジョーカー(涼)』解説において、大塚英志が清涼院流水を大震災/神戸の小学生殺人事件と結びつけて「神戸以降の作家」と結論付けているけど、いくらなんでもそりゃいくらなんでも強引過ぎるのでは?と思ったのは僕だけですか。ジャンプ漫画とかに結び付けて語ったほうがいいよ。『魁!男塾』とか。(あれ?バラモン繋がり?)

 さて、文庫化されて「煉瓦持ってるみたくジャマで持ち歩けない」だの「寝転がって読むと重くて手がつる」だとかそういった欠点が消滅してしまったんですが、逆にそういった商品としての改良点が作品としてプラスに働いているかはちょっとギモンなところ。無闇な厚さ、重さ、そして内容のくだらなさが三位一体となった禍禍しさが清涼院作品のキモだと思うんですが。その点がノベルス版とくらべると随分薄くなっちゃってるよね。
 やっぱBOXセットで出さないと。カーニバルシリーズを全部豪華装丁本にして清涼院流水先生インタビュービデオ、流水先生携帯ストラップ、流水先生特製フィギィア、流水先生等身大ポップなどなど豪華特典つきで限定50人、定価5万円くらいで購入者のもとに流水先生自ら届けに行くっていうのはどう?理想だと思うんだけど。

 あ、レオパルドンさんも秘密基地だ。



00/06/01(THU)


近代麻雀7・1号 竹書房

近代麻雀7・1号 くじらいいく子『ハルの拳』どうしたいのかが良くわからない。たぶん麻雀漫画である必然性は特に無し漫画になるのでは…とふんでいるのだが。/片山まさゆき『牌賊!オカルティ』オカルトシステムの隠された謎がちょっとだけ判明。そんなに無理がある打法じゃないけど読者の間で流行るかどうかというと疑問。むつかしいねぇ。/青山広美『―砂漠の勝負師―バード』蛇の天和字一色の仕掛けは五指切断→骨に鉄芯、もしくは磁石を埋め込むことで自在に吊りが出来るように両手を改造してるんだろう。ガンパイの秘密はまだ不明だけど。しかし、「マジシャン」バードなら牌のすり替え見破れそうなもんだし、自分でも天和くらいやれそうな感じがするが。とりあえずテンションの高さは近代麻雀最大レベル。/押川雲太郎『根こそぎフランケン』テンション落ち気味。『BET』終わりそうだからそうなったらまた回復するかも知れないが。/天獅子悦也『むこうぶち』テンション高い!高レート雀荘をのきなみ食い潰しにかかる茨城ナマリコンビの台詞が凄い。ほとんどの語尾に「だっぺ」がついてる。本当にそうなの?2人とも人物造形あからさまに田舎もんのそれだし。いいんか?/本そういち『フリー雀荘最強伝説ONE 萬』ついに決着。もう、何がなんだか…/鎌田洋次『天翔る』実は地味〜にスゴク面白い。月1連載が惜しまれる。vs.小島武夫(ちなみに実在の有名プロ)。実際の小島武夫はもうかなりの歳なんでこの漫画みたいな切れ味はたぶんないだろう。/木村直巳『ダブルフェイス』次回で最終回。テンションだけはとりあえず高い。面子がいきなしヨダレたらして「ギヒ」「グヒヒ」とか言いだしたら心底ヤダなあ。なんで麻雀やってるくらいで発狂するんだ、やめてくれ。

 これだけじゃあんましなんでかわかみじゅんこ『ネオンテトラ』レビュを夜くらいにアップするかも。できなかったら明日回し。


かわかみじゅんこ『ネオンテトラ』飛鳥新社

ネオンテトラ かわかみじゅんこの漫画の魅力って登場人物たちの凄まじいまでの自己衝動に否応なしに突き動かされていくストーリーにあるのだと思うんですがどうでしょうか。
 何故そうなってるのか本人にもわからない。ただ確実に自分の中にそれがあることだけはわかる。そのわけのわからないエナジーに翻弄される物語はエナジーの強力さによってじつは時々空中分解しちゃったりするんですが、そこらへんのお茶目さもまた魅力、ということで。

 かわかみじゅんこの新作『ネオンテトラ』は過去5年間の間に彼女が「エルティーンComics」「少女革命」など様々な雑誌で発表した作品群を集めて1冊にまとめたものです。

 この作品集は、つまりかわかみじゅんこが如何にしてその独特な作風を確立していったのか、その過程を記録していったもののような気がします。そして、その過程というのは各作品の登場人物たちの持つ自己衝動の強さにそのまま比例しているのではないかと思います。それはかわかみじゅんこがデビュー後3作目の作品『だってなんだもん』『コーヒーキャンディ』『プラウドメアリー』など初期作品と最近の作品『息もふれあうくらいにね!!』2作、『ワレワレハ』の外伝的作品『ブルガリア』とをくらべてみれば明らかなのでは、と。

 あ―――、だめだ。明日もうちょっと追加するかも。

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