#18
00/07/21〜00/07/31

00/07/31(MON)


 「水と銀」でいっぱい書いたら疲れた。しかも、こういうの書く以上仕方ないとはいえ、何回も何回も読んだし。森下裕美「ここだけのふたり!!」8巻について書こうと思ったけど、明日。こっちはなごむな〜。たきえ大活躍。彼女、ずっとコンスタントに活躍してるキャラだなあ。柿尾院、AVとかもあいかわらずチョイ役で出てて嬉しい。個人的には柿尾院はニュータイプになってからパンチが足りなくなった気がします。縦ロールの時は輝いてたね、彼女。読み始めの小説:G.ガルシア=マルケス「百年の孤独」新潮社ハ−ドカバー/中上健次「千年の愉楽」河出文庫 年対決。「百年の孤独」、何で読んでないのだと思ってたらハードカバーでしか出てなかったからか。で、購入。ついでに「千年の愉楽」も。どっちも神話的世界をモチーフにしてる感じで面白そう。今週中に読めればいいな―――。などなど。



よくROMしている掲示板2つ。

 オードリー羽田さんとこの掲示板かわのさんとこの田中哲弥非公式掲示板(アホ掲示板)


【単行本・漫画】 吉田基已 「水と銀」1巻 講談社

 ええと、どうしようかとさんざん迷ったんですが、やっぱ書いておくことにします。

吉田基已「水と銀」1巻 週刊モーニング、本当にときどき掲載作が1冊の単行本としてまとまったもの。だいたい1話50ページくらいだから、連作中編的な感じの作品でしょう。

 2浪して入った美大も通い続けて早6年な亜藤森は良くも悪くもマイペースな3枚目タイプ。ある日彼が街で見かけたのは、何故だか晴れた日に黄色のレインコートを着ていった少女。―――なぜ雨も降っていないこんな日に彼女はレインコートなんか着てるんだろう?少女に何かを感じた森。ある夜、森とレインコート少女、桐生星は偶然再会する。互いに惹かれ合っていく2人、しかし、星(ほし)には森の愛情を素直に受けとめることができない理由があって………。

 2人を中心とした芸大生仲間それぞれを中心とした(主に恋)物語。各話の主人公がちょっとずつスライドしていく感じです。

 注意!:「水と銀」ファンな方、以下の文章を読むとムッとする可能性が多分にあるので、自分が冷静な精神状態であることを確認してから範囲指定して読んでください。 ↓(以下)↓


 まず言えるのは、この作品の主人公である感じの森君、近年読んだ漫画の中で、僕が積極的に嫌いといえる本当に珍しいキャラクタだ、という事です。というのは彼の台詞と行動、その全てが僕の理解の範疇外にあるからなんです。うーむ。
 とりあえず彼とつき合う事になるレインコート娘、星さんのこと。彼女は両親2人の関係がうまくいかなくなった時期に産まれた子供で、親から受けるはずの愛情を満足に与えられずに育ってきたわけです。で、そこらへんの内なる心の叫び、みたいものが「晴れの日にレインコート着る」といった奇矯な行動として現われてきてるわけです。ウケ狙いならともかく、相当に切羽詰った精神状態であることは誰にでも想像できるわけで、そんな女の子(しかも15とかでしょ)をあっさりと抱けてしまう森という男はどうなのかな?と。いや、そういう関係になる事自体が問題なのではなくて、そんな張り詰めた思いをきちんと受けとめる事が自分にできるのか?っていう問題について彼がきちんと考えてる気がしないんですよね。たとえば1話ラスト近く、星さんが森のもとに助けを求めにやってきたからストーリー進行したようなものの、あれ星さん来なかったら、いきずり(抱いた段階で星さんのパーソナルデータ何も知らないのに近いでしょ)の少女の心の弱い部分につけ込んで抱いたってだけの話になりますね。なんかこう、終わりよければすべて良し、って感じがしないでもないというか。森の「俺 そんないいかげんに見える?」って台詞の後の憂いをひめた(ような)表情とか、布団に横になる星さんを前にしての「大丈夫」っていう笑顔の根拠もイマイチわからないし。森君言うところの愛って一体なんなんだろうか?と思ってしまいます。しかし、いくら余裕ないといっても星さんには靴くらい履いてきて欲しいですね(泣)。ラスト、星さんの(彼女なりの)重い告白聞いたあとにもまるで逡巡無いしな―――。う―――ん、森君、きちんと考えてるんだろうか。どこにそんな自信があるのだろうか?

 星さん、けっきょく自分をきちんと愛してくれる人なら誰でも良かったのかな?とか、足の裏、ぺろって舐めるシーンはさすがにあざとくないか?とも思います。

 ほかの主要登場人物、森とくらべるときちんとして見える感じの哲生、そして森と以前つき合っていた華海。この2人のカップルもちょっとどうかなあって感じです。簡単に言うと「そんな状態になるまでなんとかしておきなさい」「自分の存在理由に関して他者に依存しすぎ」の2つなんですけど。
 華海は森と付き合ってたときも、別れたあとも、結局つき合ってる相手に心を開く事ができないまま、ひとり。でもひとりで眠るのは辛すぎるので、ふたり。で、そんな哲生と華海はなし崩し的にカラダな関係になってしまうワケなんですけど、これって状況的には避けたい状況でもあるんですよね。今まではずっと友人としてみていた相手なわけだし、しかも以前華海が自分の友人である森と交際していた事も知っている。そんな状況で、しかも華海の精神のバランスは明らかに崩れている。(「石鹸の匂い…」ってことは部屋にくる前に一回ホテルだかなんだかによった後だって事で、しかもそんな事の後部屋で勝手にご飯作ってたり。)そんなのわかってるんだから男子トイレに押しかけてくる前にきちんとどうしたいのか話しときなさい!って思ってしまいます。哲生は哲生でほっておけばなんとかなるだろう、みたいで自分から何か行動を起こしてないし、華海は華海で「相手が本当は何を望んでいるのか」を知ろうとする前に自分で勝手に決めた「相手が望んでるだろう事」をしてるだけなんですよね。この話もラスト、たまたまうまくまとまったからいいようなものの、このまま2人別れたら気まずいにも程がある厭なエピソードだと思うんですが。

 「誰にでも優しい、その事は無自覚なずるさにもつながってる」森、「自分を愛してくれる人間だったら誰でも良かった」星のカップル、「他者とつきあうという事」に関して何も成長してはいないままにカップルになってしまったような哲生と華海、この作品にでてくる2組のカップルって結局コミュニケーション不全な似たもの同士カップルなのでは?と思います。

 今まで書いてきたことは「水と銀」という作品に対しての批判ではないです。まずこれは言っておかないと。つまり僕は、この話を、たとえば「澄んだ気持ちよさに満ちた恋愛ファンタジー」と捉えるのはちょっといくら何でも…と言いたいのです。この作品は神経衰弱ギリギリな登場人物たちの青春モラトリアム劇なのではないでしょうか。繊細な表情描写だの、叙情的な雰囲気だのに囚われ過ぎてはいかんのでは。心の目を開かないと。この作品には「誰でも受け入れる人間」と「誰も受け入れない人間」しかいないんですよ。

 そういうこと考えると木尾士目「五年生」の2組のカップルのほうが、実はつき合ってる相手の事をきちんと考えてる気がしないでもないのです。あっちのほうが描写的には厭だけど、少なくとも自分がどうしたいとか、これからどうするかについての提案はすぐするでしょ?「自分はサディストだし、淫乱な吉村の方がやっぱり好きだから別れたほうが良くない?」って言う鳩山にしても、「島が結局カラダでのつきあいしか自分に求めないんだったら、別れる」っていう吉村にしても。あ―――、こっちも明夫と芳乃はモラトリアムか。

 で、実はここから作品自体に関して。ちょっと批判っぽいかも。これ書くにあたってけっこう何回も通して読んだつもりなんだけど、1人1人の心理を辿って読んでいくと疑問が浮かんでくる台詞、表情などが幾つか見られます。繊細なように見えて、その実けっこう荒いのでは、という気がしてなりません。以下、僕が引っかかった点いくつか。

1.「どうしてレインコートなんか着るんだ!!」「俺がいるのに!!」「君の」「雨が降るのはここだろ」(この場面において森が星さんにこういう台詞を言うだけの情報があった気がしない。2週間ぶりに会ってしかも裸足な星さん見て第一声がそれ?)

2.哲生、華海の2人はアパートでやった後だの、食事食べたりした後、ずっと無言だったり、別の話題を話してたりしたんでしょうか?あんな状態になるまで?

3.4話、佐和の「よほど度胸が無いのね」のあとの森の落ち込んだ描写とため息。これは何で落ち込んでるの?据え膳喰えなかった自分に対して?だったらひどいよな〜。

 これ書くのにあたって結構きちんと読んだつもりなんだけど、なんか不思議な作品だなあと思います。う―――む。


 


00/07/30(SUN)


 土用の丑の日なので鰻を食べてみました。こういうときに、あまり世間的には知られてないんだけど炭火でじっくり焼いた天然鰻が絶品、みたいな下町の店に食べに出かけるような粋な部分が自分にあればねえ…とか思うんですが。オリジン弁当だったりして。

 食べもんついでの話題。いい歳してなんか駄菓子っぽいお菓子ばっかし(ふがしとか、糸つき飴とか。これは食べにくい)最近食べてるんですが、それについてのふとしたギモン。

 水飴って、練って食べると何かいいことあるんでしょうか?どう考えてもあれ、原料、麦芽糖とかブドウ糖ですよね?タンパク質のグルテンとかじゃないんだから練ったところで粘度が上がるとか、そういう状態変化は起こらない気がするんですけど。摩擦熱で水分を蒸発とか?そ、そんな。
 たとえば、酵素アミラーゼとか加えて練れば、ひょっとしてちょっとは残ってるかもしれないデンプンが麦芽糖に分解されるんで、多少なりとも甘くなるかもしれんのですが。ベロって舐めてから練ればいいんですかね。それとも白くなるまで練れば気泡がいっぱい入るんで見た目の量が増える、とかそういう理由かなあ。単純に。

 めんどくさいので練らないでそのまま食べてます。口の横からたらたらたれたりして結構うっとうしいです。美味しいけど。

 デンプン、残ってるはずないですね。


 使いにくいことこの上なしだったMono index を全面的に作り直しました。


 あ―――、きのう書いたマンガF9月号の雁須磨子「ワンコインクリア」について追記。主人公はあくまで千尋ときみとしのラブラブカップル2人なんですけど、物語の発端だのなんだのは全部千尋の父親にあるわけですね。そんで、「なぜ別れた奥さんだの千尋だのを空想の中で何回も殺しつづけてるのか?」っていう疑問は最後まで語られる事なく終わってしまうわけで、そこらへんが特異なとこだなあ、と。しかも主人公たち2人はとくに何をするわけでもなく、いわば物語の中心軸でいうとずれた所に存在する千尋のお父さんが立てる波紋みたいなものに乗っかってゆらゆら揺れてるだけ、みたいなあたりがこの人の作劇術の個性的なトコなんだと思います。
 このお父さん、もちろん、愛する娘に殺意を抱いているわけでは全くないのに、そういう空想はえんえん続けてる…。しかも千尋にその事を隠してるそぶりもなくて。ある意味たいへんに怖い話なんですね。しかもその一方、主人公2人サイドではラブラブモード全開だったりして、このなんともいえないアンバランスさが、こう、ココロにくる、というか。ははは。ヘンテコです。


 きのうの日記、いろいろ文章がヘンだったのでちょこっとだけだけど直しときました。


【雑誌】 ヤングキングアワーズ 9月号 少年画報社

 えーと、たいへん正直に書いてしまいますと、アワーズ掲載の作品の中には僕をとまどわせてしまう作品がけっこう多いのです。で、それは何故かと言いますと、どうもさほど切迫した状況、切実な思いなどを持っていない(ように見える)ポジションから(わりとヌルめな)メッセージを読者に投げてくるような作品を描いてる作家さんが多いような気がする、というあたりなのかなと思います。もう、今はそんな牧歌的な時代でもないんで、そうとうにイッチャってるくらいのレベルの描写した漫画でないとメッセージ匂わせたような漫画は辛いかなあ…。読者にヘロヘロな球ぶつけるよりはいっそ、投げないとか、逆に読者からなんか大事なものを奪う、くらいのほうがいいのでは、などと僕は考えてしまいます。気を取り直して、では。六道神士「エクセル・サーガ」。鳥人間コンテスト〜。ぱふぱふ。愛娘だからいいようなものの、そこらの一般人改造してたらマズそうですね。六本松さんはロリモードになるといきなり扱い悪くなるのが可哀想ざんす。コア同じなのにねえ。伊藤明弘「ジオブリーダーズ」。順応力ありありな巳春さんにちょっと嫉妬な高見ちゃんだったりして。早く単行本化せんと話の流れ、わからなくなる。脚本:田畑由秋+作画:余湖裕輝「コミックマスターJ」。アニメ・タイアップネタ。島本和彦「吼えろペン」始まっちゃったけど、どうすかね。個人的には業界全体の問題だのを描こうとしているこっちよりはあくまで作家個人(というか島本個人)の問題を描こうという島本の姿勢のほうが、切実さにおいてどうしても勝ってしまう気がしてならないのですが。あとはまあ、いいかな〜。

【単行本・漫画】 こがわみさき 「魅惑のビーム」 エニックス

こがわみさき「魅惑のビーム」 ステンシル掲載の短編を単行本にまとめたもの。ブラウン系の淡いトーンで統一された装丁はちょっと地味すぎな気がして、人々の目にとまるかちょっと不安なのですが、いやあ、いい感じの本です。stencil comicsはあんまし売ってとこ見かけないので、もし目にしたら保護しておくといいかもしれません。

 物語の舞台となるのは小学校から高校まで、と書くと、気づかないで読んでる人はビックリしてしまいそうな感じがありますが、実はそうなんです。なんでビックリするかというと、どの作品の登場人物たちにも純粋培養されたものの持つ可愛さ無垢さが存在するからなんですね。もちろん現実世界の小中校生な彼らがこんな感じかっていうとそうでもないかも知れないんですけど、こういった部分も確実にあるだろうと思うんで。しかも、純粋な存在である彼/彼女らを描くにあたって、その無垢さゆえの可愛らしい馬鹿っぽ描写をきちんと加えてるあたりが素晴らしいな、と。こういうのがあるので実体としてキャラがたつんです。具体的に挙げると、「校則のヘルメットをきちんとかぶって学校までの坂を立ち漕ぎで上がっていく自転車に乗った女の子」とか「占いのラッキーカラーを信じて八百屋でオレンジをありったけ買って食べる」の描写です。言っちゃなんだけど田舎の子、って感じがうま〜く描けてます。こういうのが丹念にできるっていいよね。

 「飛べたらいいな」「サンドロット」「4分の3拍子の2つのハート」「魅惑のビーム」「リベンジなの」の5本を収録。この中だとリトルリーグで出会った2人、あきふみともんたのお話、「サンドロット」がお気に入り。あ、このタイトルは「サンドロット 僕らがいた夏」から取ったんでしょうね。野球少年たちの映画です。で、漫画のほう。こっちもストーリーとしては昔から様々なジャンルの作品で用いられてきたものなんですが、ちっとも古臭くなく見事に使われてるあたり、見事です。実はラストけっこうビックリしてしまったので。何作もこういうの見たり読んだりしてるのに。再会した2人の表情がいい感じです。蛹、羽化、蝶々、ひらひら、と。表題作、「魅惑のビーム」もいいですね。演劇部の部長、大人びてて周囲からは超然とした存在眼鏡っ娘な高梨さんと、彼女にメロメロで演劇部に急遽入部な亀田君の2人が主人公。他人と自分を隔てる様々なフィルタについてのお話なんですが、眼鏡を通して見る高梨さんの素顔、それをさらにソーダ水の入ったグラスを通して見てる、みたいなコマがあったりして、うーむ上手いと。無意味な描写ないんですよね。ラスト、「リベンジなの」では引っ越してきたアイツに告白されちゃったうふふ、アイツは気づいてないかもしれないけど、むかし苛めっ子だったアンタに毎日泣かされてたのこっちは忘れてないんだからふふふ、そのうち残酷極まりないやり方で振ってやる―――な珍しく性格歪んでそうなヒロイン出てきますが、最後にはやっぱしええお話で終わったりして。もうホントに。

(→けっきょく言いたいことは最初の文章にリピート)本屋で見かけたら保護しとけ―――!


00/07/29(SAT)


 死んだように寝てたら、もう夜だね。荒みきったこの部屋をなんとかしたい。夏風邪ひいた。洗濯しなきゃ。「BSマンガ夜話」をはじめて見たがあんなに腹が立つ番組は初めてであった。途中で切ったよ。誰がムカつくとかそういう問題ではなくって、なんだろう?この怒りは………などなど。


ギャルゲークリエイター列伝。
 ここここ。途中に出てくるアバウト竹井正樹な設定画がいい感じ。あ、「HMR」(ハメックスメン・ミステリー・ルポルタージ)もぜんぶええわ―――。すばらしか〜。


【雑誌】 月刊マンガF 9月号 太田出版

 マンガエロティクスもそうなんだけど、買った直後はなんかそんなに面白くなくて後悔してみて、ちょっと後にじっくり読んでみるとあららそれなりに面白いな、な雑誌です。装丁のダサさが微妙なんだよなあ…発売時期的にターコイズカラーな文字に浴衣少女の取り合わせが絶品な快楽天表紙と比べてみたりされそうだし。やっぱしデザイン的には大負けなんです。山本直樹「味方」。「敵」を倒すために敵の城(トルコ風)にのりこんだ副隊長と隊員であったが囚われの隊長は微妙な格好で身動きとれず。2人してあーしてこーしていろいろ。塔山森名義で描いた「甲州街道はもう秋なのさ 」とかあそこらへんの感覚。固有名詞出さないところがこの人っぽいね。久しぶりにファンタジー寄りなシュール作品読んだ感じだ。南Q太「トラや」。あだ名が「トラ」な女の子と2人してゴロンゴロン。別にこれといって何?というお話ではないですけどまあ。タイトルは内田百間(間の日はホントは月)「ノラや」からかなあ。雁須磨子「ワンコインクリア」。ゲーセンで出会ったのは17歳の女の子、千尋と22歳なトラックの運ちゃん、きみとし。2人の描写についてはまあお年頃で、ふわふわしてて普通にええんですけど(よせてあげて、とかはこの人らしい)、それよか肝心なのは「隣のカップル、呪呪呪!」とか言ってるアパートのお隣さんとか、千尋と同年代な女の子の死亡記事切り抜いてスクラップしてるお父さんの描写でしょう。不思議なポジションであんまし意味なく物語が動いてる感じがこの人の作風の独特なとこであります。安彦麻理絵「BODY&SOUL」第2話。めずらしもん好きですか〜。ずーっとじーっと見てるんすかね。駕籠真太郎「六識転想アタラクシア」第2話。いじめられっ娘しぐれちゃん、逆襲開始!ココロに隠した厭な記憶をばりばり引き摺り出しちゃうぞ!きしししし。苛めのシーンとかだけじゃなくって、いちいち全部の場面に悪意が感じられるところがいいんですよね。買い物、エレベータとかとか。あ、山本直樹と「カノン」監督、ギャスパー・ノエの対談が面白かったです。(砂さんの漫画見て)ギャスパー「すごく刺激的ですよね」とか。ギャスパーに今月のアフタヌーンとか見せたら「やっぱし日本はペド天国だ!」とか思うんでしょうか。若手で一番エクストリームなエロマンガ家って町野変丸かなあ?うーむ。あとマンガF、広告ぜんぶが凄まじくイタイんだよな〜太田出版関係はまあいいとして。特にコスチューム&セクシーランジェリー!

【雑誌】 快楽天 9月号 ワニマガジン

 まずは新連載、米倉けんごの「エヴァーグリーン」。幼馴染で実の兄弟みたいに育った優鷹(ユタカ)と尚雪(ナオユキ)。バスケ部でモテモテなユタカに対してメガネ君でちょっとさえない感じなナオユキ。ナオユキは昔から明るくて活発なユタカに対して心の奥底では劣等感を抱いていた、みたいなお話。憧れに近い感情と妬みの感情、アンビバレントな思いにナオユキの心は揺れ動く。モテるんだけど実は童貞なユタカに対して、実の姉、萌子と関係を持っているナオユキ。この心理的アドバンテージによってナオユキの心はなんとかバランスを保っていたのだが…物語冒頭、ユタカがついに女性と関係を持った部屋の、そのドアの、その前で泣きじゃくるナオユキの印象的な、その表情。もう、今までの2人の関係ではいられないのだ。SABE「阿佐谷腐れ酢学園」ピュアー・エンジェル・ブルマちゃん!道満晴明「ポテンシャル0(ゼロ)」寝たきりなお祖父さんにそんなこと期待しちゃいけません!死ぬ死ぬって。てくてく「リベンジ」。罰ゲームで銭湯の男風呂に入るはめになっちゃった入間さん。開店間際の銭湯に入ってきたのは憧れの梅宮くんだったりして。いやあ、いくらなんでもどっちかぐらいわかるでしょう。画が可愛いですね。月野定規「生意気な小天使(おませなプティアンジュ)」。翼を無くしちゃって天界に帰れなくなったプティ・アンジュ。おじーさんに新しい羽根を作ってもらう事にしたんだけど…って1日10本で羽根いっぱいって、そんな裏技あるかいな!むちゃくちゃな設定であります。細かいギャグが楽しいのお。あ、やっぱりドリフの「股間に白鳥チュチュ」って画期的ですよね。

【単行本・漫画】 赤松健 「ラブひな」 8巻 講談社

赤松健「ラブひな」8巻。あ、一応これ島本なめだるま親方の文体のマネね。 「ラブひな」8巻つーんでカイてみますが、かーんじーんな東大2次試験カキカキしてるおつもりが何故だか妄想モードに入っちゃったりしてあららな景太郎、てっきりダメダメなもんだと思いこんで、なるの事もあきらめすっかり逃避モードで一人旅。「北へ行こう…」とかでのりこんだフェリーはなんでか南の島行きだったりして、そもそもおまえはパスポートだのなんだの用意しとったんか―しかも遭難したりして、こいつはまったくほんとにもう。なぜか合格発表ほっぽいて追っかけてきたなると合流ザンス。現地なオギャル、ニャモちゃんはしのぶ似な女の子。3人いっしょにまた遭難してみたりして、たはは。オアシスでポロリンチョ、葉っぱのビキニでドキリンチョなんつーのもあったりして、これが何ともエエ感じ。

 ところでニッポン、合格発表。なぜだか全員合格なローニンズ、2人を連れ戻しにやっぱり旅立つのね、な幼女3人、ほか3人。ついでにこっちも遭難しちゃったりしていい加減にしろ!「斬魔剣!」で服がビリリンチョ!ミサイル乱射でカメドドド!ドッピュン!愚息も昇天な受験編クライマックスでやんした。

 390円を払いマン。
 
 こ、これは(T_T)ヒドイ………


00/07/28(FRI)


 忙しかった一週間も無事終わり。更新ペース、やっと普通に戻る(予定)。

 ふくろの上からさわってダブリものか否かを判別するというテクニックを憶えた今日この頃。やっと猿から類人猿に進化?でも最初に触ったの、妙につるっとした感触でどう考えてもまた、?(Secret Cap)だったよ!おかしいんじゃないの、あそこのセブンイレブン。何処とは言わんが。
 つーわけで、今日のモンスターボトルキャップはGIANTGORILLA、ゴリラに岩で殴りつけられそうなペプシマンでした。ジャイアントってわりには通常サイズだなあ。


【雑誌】 CUTiE comic 9月号 宝島社

 小野塚カホリ「そどむ」。病室での修羅場のあと、葉ニと理香子の会話。どうなるんだろうこれから。健全な方向に向かいそうなんだけどけっきょくはこの2人、相容れない存在のような気がしないでもない。光の国では闇の国の住人は居心地悪そうだ。そういえば小野塚カホリ、寺山修二好きなんだと最近気づいた。ほら、ここここ。「花粉航海」とか「我れに五月を」とか。CUTiE comicだと僕、わりとボケ作品の方が好きだなあ。こういうの→橋本ライカ「LOVE HOUSE」。ふふ、大学デビューを飾っためぐみちゃんだったんですが、やっぱこういうのは入る前から準備しておかないといけません。自分では自信マンマンなのに、「元のめぐみを返して!」だの「罰ゲーム?」だの。同居人のルミさんはルミさんで、すっぴん見られて「目もとがおふくろにそっくり」とか言われたりしてガ―――ン!な2人なんでした。すっとぼけた雰囲気と、ストーリー的に何にもないあたりがええです。さて、羽海野チカ「ハチミツとクローバー」。ローマイヤ先パイ〜カムバック〜!ということで貧乏美大生な男子連中憧れな先パイのお話なんでした。ハムが、ハムがっ!飢えてる時の森田先輩はあいかわらず小動物っぽくってなんか可愛いでげす。でも、はぐちゃんが1コマ!エピソードに絡めてくれないとダメダメ!

【雑誌】 エクストラビージャン 8/30 集英社

 久保田眞二「ホームズ ー水晶宮の水晶ー」。大魔術師であるアルフレッド・グリーン氏の大邸宅に招かれたホームズとワトソン。ロンドン万博で好評を博した「水晶宮」なるガラス張りの巨大建造物を模して作られた温室の中、彼らの目前でグリーン夫人が銃殺されるという事件が起こった。使用された銃は見つかったものの、衆人環視の中密室となっていた温室内で目撃された人物は誰もいない。いったい誰が銃を発射したのか?ベイカー・ストリート・キッズみたいな役割を、当時ホームズのもとに身をよせていた明智小五郎の父親、明智大五郎(………)が担当する、といった設定。コナン・ドイル原作のものとは関係なくオリジナルな事件ですね。ここらへんのパスティーシュものと同じ感じかもしれません。トリック的に「金田一少年の事件簿」っぽく島田荘司な味わいがあるのはやはり漫画的に仕掛けが大きい方が見栄えが良いからでしょう。平松伸二「どす恋ジゴロ(津軽青春編)」。急性盲腸炎で入院の籐十郎(高校時代の恋吹雪)。入院先の病院の看護婦はなぜか淫乱で…その名前が蒲田起利与(かまたきりよ)、雌のカマキリは交尾の時雄のカマキリを食べる事もあるって…「ウッシャアアアアア―――!!」「来てえええええええ―――!!」(ファイト!)など「なんだこりゃ?」としかいいようがないエピソードであります。


00/07/27(THU)


 あわわわ。ペプシモンスターキャップ、また?(Secret Cap)なり。これで5個中3個それだよ。
 ちなみに11種類のキャップ全てが同じ確率で当たると仮定した場合、無作為に選んだ5個のキャップにダブリが3つ存在する確率は
 
 1/11×1/11×1/11×5C3×11=0.0826 で約8.3%

 つ、つかね―――!確率計算なんかするの何年ぶりかわからないくらいだけど間違ってないですよね。感覚的にはこんなものかなあという気がするんですけど。でも考えてみると、つくつかないというより単純にペプシ買うコンビニをかえたほうがいいだけの話なのかもしれません。


 えっと、時間が無かったので昨日書けなかったぶんを。

(なぜかリンクがうまく張れてないみたいなので、
 www.inscript.co.jp/wakashima/Mystery/w2%20Christie.htm
 をコピー&ペーストするか、ここから→若島正→Mystery→And Then There Were None で読んで下さい。)

 なんでこの「そして誰もいなくなった」に関する文章がいいのかっていうと、今までどちらかというとサスペンスものの傑作としてとらえられ、「犯人当て」という、ミステリーとして当然の読まれかたをされてこなかっただろう「そして誰もいなくなった」が、実は「アクロイド殺し」で採用された構造上の仕掛けをさらに進化させたトリックを用いて書かれたものだった、ということを原文からの引用も用いて非常にわかり易く説明しているからなんですね。

 たしかに「そして誰もいなくなった」は、マザーグース(「10人のインディアンの少年」でしたっけ?)の詩の内容通りに次々と死んでいく登場人物たち、というホラーとサスペンスに満ちた物語構成と、その謎が見事に解き明かされるラストの鮮やかさから、クリスティ作品のなかでも別格的な評価を受けている作品なんですが、クリスティが創造した2大探偵、エルキュール・ポワロもミス・マープルも出ないので、なんの前知識も無く読み始めると犯人が誰かなんて考える暇も無いままおもしれーおもしれーとかで読み終えてしまいそうです。
 もっともポワロ、ミス・マープルものにするなら、タイトルを変えるか2人を途中で殺さないといけなくなってしまいそうですが。(ラストだけひょこっと登場?メルカトル鮎みたいだ。)


00/07/26(WED)


 今週はちと忙しい。

 これはちょっといいかも。アガサ・クリスティお好きな方は読んでみてください。(注意!「アクロイド殺し」と「そして誰もいなくなった」の真相にふれてます。ネタバレ注意。)

 「是のうちどころがありません」って言い回し、いいなあ。



00/07/25(TUE)


 ええと、eNOVELS田中哲弥っていう作家さんの特集始まりました。僕、この人の文章、すごく好きで、この人の日記に無断でリンクとかしちゃってるくらいなんです。で、なんで特集組まれたかっていえば、この人の最高傑作短編(僕的には)「猿駅」がオンライン購入できるようになったからなんです。わずかページにして13ページ。400字詰めの原稿用紙に換算してもたぶん20数枚くらいの本当に短編な作品なんですが、これがいい!素晴らしい!どんな話かはここらへんを見てもらうことにしたいっすが、寄せ書きで飯野文彦氏が書いてるとおり、何故か「猿駅」にはガルシア=マルケス、ボルヘスなど、ラテン文学の代表選手の作品を彷彿とさせる部分があるんです。なんか、寓話っぽいテイストとか、独特な文体リズムとか。この作品に出てくる猿、ニホンザルという設定のはずなんですが、これ読んでしまうと本当に猿というものがどんな生き物なのかわからなくなってしまうかも知れません。それほど独特で強烈な幻惑感があるんです。ひょっとして、これが「マジック・リアリズム」ってやつかい?とか思ってしまいます。たぶん違うでしょう。うーん、作風を例えてみるならば、前述のガルシア=マルケスが吉本興業に入社して10年くらい台本作家やった感じのテイスト、でしょうか。よくわかりませんか、そうですか。そういう方はここらへんぜんぶを読んでみると良いかと思います。きっと、わからないままでしょう。


 漫画の形式について。前々から頭の中にぼーっと浮かんでたまま、きちんと名前がつけられなくてもやもやしてた事がなんとか文章になりそうな感じなんで書いてみます。

 世の中の漫画は大ざっぱに分けて、「ホモフォニー漫画」と「ポリフォニー漫画」に分けられるということ。

 説明を加えておきますと、ホモフォニー、ポリフォニーっていうのはもともと多声音楽における様式分類に関する用語です。簡単にいうとホモフォニーっていうのが和音を中心とした様式で、1つのメロディ旋律に対して他のパートはコード伴奏するような感じ、一方、ポリフォニーというのは2つ以上の旋律を同時に奏でる事で演奏が進行していく感じ、です。(厳密に合ってるかどうかは自信ないですけど)20世紀初頭、ロシア・フォルマリズムという文学批評の運動がありまして、そこらへんの批評家の人々たちがこの「ポリフォニー」という音楽用語を文学批評の分野で使ってみたんですね。で、たまたまそこらへんとこ、本で読んだ僕が「あっ、この用語使えそう!」と思ったという次第です。だから、ロシア・フォルマリズムうんぬんについてはほとんど知識ないです。たぶん、そこでの用法とはかなり違ってそうです。

 で、本題。「ホモフォニー漫画」というのはわりと普通の漫画の形式です。ストーリーが、こう1本通ってて、読者が感情移入するだろう登場人物(当然主人公)も決まってて、みたいなタイプの漫画。たとえば個人競技もののスポーツ漫画とかそれに類したもの(「はじめの一歩」とか「昴」とか)でしょうか。このタイプの漫画の特徴は「とにかくストーリーがわかりやすい」ということでしょう。逆にいえば読者にストーリーを効果的に伝えるために登場人物の物語の中での役割がきっちり決まっている、と言えるのかも知れません。これは登場人物を記号化してしまう(主人公のライバル / 人畜無害な友人 / メガネ君 etc…)危険性をはらんでいるとも言えるんですが。たとえばライバルキャラが主人公のまんまアンチテーゼなキャラだったり、とか。最近では「はじめの一歩」の沢村とか、ボクシングスタイルから、ボクシングに何を求めているかまで見事に一歩の正反対なキャラでわかりやすいです。あと完結したけど「将太の寿司」の笹寿司とか。あ、あれは悪役か。

 いっぽう「ポリフォニー漫画」というのは、さまざまな性格設定がされた登場人物たちを物語世界の中に放流しておいて、そこになにかイベントが発生した際に彼らがどのように行動するかを作者が逐次シミュレートしてストーリーを構築していく方法で作られる漫画形式です。具体的に例を挙げると、佐々木倫子の作品はわりとそんな感じのが多いですね。「Heaven?」はわりに各人の物語内役割分担決まってますけど、「動物のお医者さん」はそうですね。あと、明智抄のSFものとか。雁須磨子「どいつもこいつも」なんか、まんまそうなんで自分でも吃驚しました。「読むたびに違った味わいがある」漫画ってたいていそうかも。1つのストーリーの流れで物語を構成するんじゃなくて多層的に物語を構成してるので、読者が登場人物1人1人の視点から物語を再構成しやすいというのがあるんでしょう。欠点としては「どうしても作品自体淡々とした感じになってしまう」というのがあります。ストーリーのインパクトが分散しちゃう感じかなあ。で、「ポリフォニー漫画」でありながら読者に強烈なインパクトを与える事に成功してる稀有な漫画が「The World Is Mine」であります。異常に強力な暴力描写/超現実的な描写を物語内に取り入れる事でインパクト分散分の差し引きを大幅プラスにしてるんですね。素晴らしい。

 あ、今気づいたんですが「どいつもこいつも」朱野のふだんの天然ボケと「他人の事はほっときなさいよ!」って部分、江口の守銭奴なところと妙に情が深い部分(犬拾った時とか)、主要登場人物の内面における2面性描写までやってるんだ…意外と緻密に考えられた作品なのかも知れません。(でもやっぱし偶然だよね)

 見た目同じように見える漫画でもホモフォニー/ポリフォニーで分類すると違ってたりするんでイロイロ考えてみると面白いかも知れません。では本日の講義はここまで。あれ?なんでこんな事を書いているのだ俺は。


本日の許せませんコーナー
 って、マガジンの「哲也」っすけど。なんでドサ健が四天王を召喚するのか?あまりにトンチの効いたストーリー展開にお兄さん、ビックリです。\(゚o゚;)/
 さいふうめい、キミは全人類をペテンにかけようとしてるのかい?中高生読者にあんなのがドサ健だと思われた日には死んでも死にきれませ―――ん。奴は、奴は一匹狼なんじゃよ―――!!

 許せない事はないんですが、ダンドーの新しいのもトンチ、効きすぎです。


 今日のペプシ、モンスターボトルキャップはGRAVESTONE、蝙蝠に追いかけられるペプシマンでした。


00/07/24(MON)


 あいかわらず僕の中でブーム到来中な文体模写してくださいスレッドっすが、大傑作発見です。583の創世記。筒井康隆の「バブリング創世記」っぽい感じですが、上手いです。「変身」か?っていうとどうかと思うんですけど。昨日ながいけんとかやっちゃって内心大後悔。ネタっぽいのは余程デキが良くないと凡作書き込みを誘発するよね。もっと精進せねば〜。601、清涼院流水は最後のアナグラムで高得点。ちゃんと考えていますね。みんな上手いなあ…。

 きょうのペプシモンスターボトルキャップは…ぎゃ―――!いきなりダブった!(Secret Cap)2個めだ―――!どこがSecretなのか。この段階でダブる確率って18%しかないぞ。

 今週はちょっと忙しそうな感じなんで、どこまで更新できるか不安です。ちょっとずつは毎日するつもりだけど。

 うわ、雨ざーざー降ってきた。スゲエ。 (00/07/25 AM10:27)

【雑誌】 月刊アフタヌーン9月号 講談社

 さて、気合入れて、と。参ります。まずは巻頭カラー、小田ひで次「クーの世界2」。去年の春、夢の世界への冒険に旅立ち、夏にその旅を終えた13歳の少女、麗寧。第2部は中1の冬、バレンタインデー前日から始まる。あ、「クーの世界」単行本買ったけど、まだ感想書いてないや。また書きます。今回のエピソードでは陰をおびた少女、伽弥という新キャラが登場。大人びていて、苛められっ子、どこかこの世をはかなんでいるような彼女は素直にのびのび育った麗寧の対極にあるキャラクタでありましょう。また、そんな素直な麗寧にも好きな男の子ができて、彼女の内面は少しずつ変化していく…と書くとたんなる思春期学園ものなんですが、やっぱり夢の世界へと繋がっていくストーリー展開がスペクタクルなんでした。全5話だそうです。楽しみ楽しみ。二瓶勉「BLAME!」。これもテンション高いな。海外版も人気だそうですが、それも頷けます。小原愼司「女神調書」。タイトル下の出張!の文字が示すとおり、シーズン増刊からのお出まし。相変わらずテケトーなレポート漫画だねい、とか思ってたら「映画を司る女神」なる女の子登場。せめて誰か女神さまキャラに似せるなりなんなりすりゃええものを、単なるそこらへんの女の子に。勿論、そっちの方がこの人らしいんです。しかも登場したと思ったらオハリ、なんでした。沙村広明「無限の住人」。白いぜ白いぜおひっこしだぜ―――、と大変わかりやすくシーズン増刊とスケジュールバッテイングなんで背景真っ白、なんでした。お話は、といえば凛ちゃん干し芋を食う、です。嘘です。やっぱりまた出た、あの人再登場、です。あの人って?槇絵さんですがな。さて、いくぜ―――!小さい子虐待漫画3連発!鬼頭莫宏「なるたる」。先月号最後、貝塚さんの袖についてたのは、当然のように(この人の作品ならネ!)返り血で、今回のお話もそっからの連続なんでした。と、書けばわかると思うんですけど、シドイなー、といった感じです。わ―――ん。で、今回は貝塚さんを苛めてた女の子のうちの1人(つまりターン変わって今度は狩られる側にチェンジした子)に物語の視点が移ってるあたりが面白いです。まあ、この子もいずれ死ぬんでしょう。しかし、小学生にこんな格好させてる男、かなり羨ましいヤバヤバなんで死んでください(死にました)。第2弾。富沢ひとし「ミルククローゼット」。ばらばらで行方不明なミルク隊の太郎たち。1人こっちの世界に取り残された葉菜はなんとかみんなを助け出そうとするが…なあんだ、先生いいひとじゃん。なんかできるかっていうと何もできないけど。そして、平行宇宙生物たちのこっちの宇宙への侵入がはじまって。悪夢はむこうだけじゃ無くなるんですね。第3弾。植芝理一「ディスコミュニケーションー精霊編ー」。なんだこの見開きの使い方は〜。なんかもう、確信犯3人って感じ。ローリンローリン!今回は事件の発端は何だ?という回ですが、描きたかったのはずばり「血」と「禁断恋愛」でしょう。それだけのために今回のエピソードあったのかも〜(と推測)で、木尾士目「五年生」も酷いっす。魔女と魔王か。目の前でうがいって、ブルーにならない?四季賞夏のコンテスト大賞作、銀峰瑞穂「孤陋」。優等生である自分とその日常に嫌悪感を抱いている少女、茉子。彼女はある日拳銃を拾い、自分をとりまく世界を破壊しうる「力」を得る。そんな彼女に接近してきたのは拳銃の落とし主と名乗る青年菊池。青年との交流が彼女の退屈な日常を少しずつ非日常へと変化させていく…構成力は問題なくプロレベル。あとは登場人物ひとりひとりをいかに立てるか、くらいか。ここで感想書いてる作品のほとんどがそうだが、やはりある種の閉塞した世界の中でのファンタジー、というのが多いね。アフタヌーン。やっとラスト。桜玉吉「なげやり(正式名称めんどくさいのでカンベン)」。今月は3人で仲良く銭湯。妄想なりなんなり、来年40とは思えない大人気なさであります。腋、剃ってないの?とか「アイスはやっぱり○印!」とか。ぺそみちゃんにギャラ発生してるんでしょうか?は―――終わった。ざっと通しただけでこれですよ。

 「なるたる」欄外。プリティ・ヨーガの稲留正義の次回作タイトル、「ブルマリオン」………。

【雑誌】 近代麻雀ゴールド9月号 竹書房

 こっちは楽だ!桜井!桜井!桜井!章一!オハリ。と、いうわけにもいかんのでちゃんと書く。福本伸行「天」。アカギの自殺思いとどまらせ隊、今回は裏世界で頂点を争っていた男、僧我の番。自分の命とアカギの命を賭けて(つまり、僧我が勝ったらアカギは自殺を止めて、負けたら僧我もいっしょに死ぬ)「ナイン」なる麻雀牌数当てゲーム始めたんで、これで3ヶ月くらいは使うんじゃないかな。長期計画です。杉作J太郎の映画コラムがカラーページで載っててこれがよかった。オトコの夏のバイブル7選とかで「北京原人 Who are you?」「戦後猟奇犯罪史」とかをテケトーに薦めてるあたりがなんじゃこりゃって感じです。(この人なら、当然こういうですけど)やっぱり面白いんですが。で、いつもそこにイラスト描いてる花くまゆうさくが今回は漫画描いててそれが「麻雀地獄編」(ちなみに編の字はこれであってます)。家族泣かせて麻雀するヤツぁ地獄行き!そのまんま描いてます。いつもな感じでダウナー気分。そんなトコかな。


00/07/22(SAT)〜00/07/23(SUN)


 更新1日サボってしまいました。申し訳なし。ほ―んと、やりたい事は山のようにあるのに、アウトプットまでの時間がかかりすぎでどうにもなりません。この日記ぶぶん書くスピードだけでももうちょっと速くなればいいのになあと、いつも思います。ままならねえことこの上なし。

 さて、けっこういろいろなところで話題になっている文体模写してくださいスレッドですが、僕のお気に入りは2の町田康、7のバロウズ、22の内田百間(ホントは日じゃなくて月ね)、77の2ちゃんねる、113のnakata.net、212の横山やっさん、267の柳家小三治、284の岡村靖幸(KAFKA Remix)、294の荒木飛呂彦風(第三部←というところにこだわりを感じます) 、444の新井素子、470の小沢健二@フリッパーズ・ギターあたりでしょうか。ふう、これだけあると読むのもひと苦労です。どれも一見それっぽいんだけど、実はちゃんと文体模写してるのと、もとの文章にちょっと「変身」テイスト加えてみただけですみたいなものとの差が激しかったりして。僕もなんか参加してみたいですねえ。

 今日のモンスターボトルはCOFFIN、棺桶入りなペプシマンでした。


 参加しました。517のながいけん。しかし、文体模写か?これ。
 549の加門七海。文体模写とかそういう問題以前に日本語として間違っている。ひどく落ち込む。


【単行本・漫画】 SABE 「地獄組の女」3巻 久保書店

SABE「地獄組の女」3巻 そういえばこれについては書いてなかった。天国組のスーパーサイボーグ大天使ミカちゃんに敗れ、ズタボロにされた怪人バニー女(星野まよみ)。総理大臣の元、新たな改造を受け、さらに強力な身体と宇野もえみという新たな名前を手に入れた彼女は、日本という国家自体を支配せんとするまでに勢力を伸ばしてきた天国組を弱体化させるため、幹部の暗殺の命を受け今度は天国組の内部に、天使として潜入することになった…という2巻の続き。

 この作品をSABEらしくしてるのが主人公であるもえみ(元バニー女=まよみ)の性格であるのは間違いないでしょう。地獄組の怪人として、そして総理大臣直属の暗殺者として、国を巡ってのパワーゲームを制するための手駒としていいように使われる彼女でありますが、肝心なことは彼女自身、殺人マシーンになってしまった自分になんら後悔の念は抱いておらず、むしろ積極的に殺しを楽しんでいるというところにあります。嬉々としながらターゲットである天国組幹部の首を捻り、「おい、どんな気持ちだ?言ってみろよ」とか言いながら腹を裂いて内臓の色を観察する彼女。3巻ラストにおいては、ついに始まった地獄組vs.天国組の全面抗争のさなか、自分の欲求が不満であるという理由だけで、日本刀片手に天国組本部ビルの中、勝手に皆殺しショータイム始めちゃってる彼女はもはや主人公ではないです。感情移入できねーできねー。だって、物語の筋だとかそういうのとはぜんぜん関係ないままに目に付いた人間みんな惨殺しちゃってるんだもの。どう考えても暗殺とかそういったものではないです。

 考えてみると、ある程度作者が想定した世界の中にちょっとばかしいかれた人間や悪人を点在させて物語を作る、というのがフツーなやり方、な気がするんですが、この「地獄組の女」では(というかSABEの漫画では)逆なんですね。全員が全員いかれた人間ばかりで物語世界を形成させてそこにマトモな人間をちょっとだけ放り込んで、といった感じです。ここでいうところのマトモな人間、というのは大天使ミカちゃんだったり、怪人ゾウ男だったり、ブタ女だったりするわけです。あ、ここでいうマトモ、というのは行動に意味があるか否か、ということです。たとえば、ミカちゃんは自身の考える正義という理念が行動原理になってますし、ゾウ男の場合は天国組に殺された家族の仇のため、ブタ女は「力こそ全て」という自身の価値基準のため、です。読者に「なぜこのキャラはこんなことをしてるのかが理解できる」かどうか、つまりは感情移入できるキャラであるかどうか、ということなのですが、SABE漫画にはそういったキャラがほとんど出ませんし、逆にそんなキャラたちは早々と物語から離脱していきます。2巻で大天使ミカちゃんとの戦闘に敗れ、消えていったゾウ男しかり。この3巻ではもっとも感情移入が可能だったであろうミカちゃんまでがかなり酷い感じでリタイヤしていきます。しかもリタイヤのあとにもさらなるムゴい追い討ちが。ほんとに性格悪!>SABE。

 極めつけに性格が悪く、いい加減に行動する本当に頭悪い登場人物たちの中で、ちょっとはマトモな人間たちがいいように翻弄され、運命を狂わされ、消えていく。そんな悪意に満ち満ちた底意地の悪いストーリーがSABE漫画の魅力でありましょう。一見マトモそうな超人キヨヤマくんも実は自分のやりたいこと(もえみちゃんの世話焼きとか)以外はまったくやる気なし、な点において、ぜーんぜーん正義じゃないしね。


【単行本・漫画】 施川ユウキ 「がんばれ酢めし疑獄!!」 秋田書店

 ずっと疑惑だと思ってたよ。疑獄ってなんだ?などと思いをはせる今日この頃。(けっきょく広辞苑で調べた。)この漫画がスゴイのはまーったく絵を重視してないあたりでしょう。というかネタ以外、毎回のキャッチフレーズだけで爆笑しちゃう時があるです。たとえば

 負の遺産。がんばれ酢めし疑獄!!

 とか。なーんか素直なんだろうけど、言うこといちいちシャクにさわる「さーや」シリーズ(可愛いけどね)とか、すんごい桃太郎「桃のレジェンド」シリーズがお気に入りかな。「殺戮の宴は七日間続き、一万匹の鬼たちは皆一万回ずつ殺された。完」とか。なんとか頑張って長持ちして欲しい作家さんです。しっかし、バフー、ボフー、モブー、コフー、バサー。オノマトペやけくそ気味ですね。


00/07/21(FRI)


 急に思い立ってペプシマンのモンスターボトルキャップ、集めることにした。とりあえずさっき買ってきたのはぜんぜんペプシマンじゃなくて「何これ?」とか思ってたら、いきなり( Secret Cap )とかいうのが当たったらしい。闇夜で光るお化けみたいなの。これって、なんかいいの?よくわかりませぬ。


【雑誌】 OURs LITE 9月号 少年画報社

  新創刊。OURs2000/2001で描いていた若手作家を中心に起用した誌面となっている。執筆陣は犬上すくね、森見明日、石田敦子、鬼魔あづさ、やまむらはじめ、おがきちか、宮尾岳、ひぐちきみこ、TAGRO、伊藤伸平、樹るう、どざむら、小野寺浩二、磯本つよし、小田すま、西村竜。(後出しだとこういうのは楽ちん。コピー&ペーストでOK。)前々から言おう言おうと思ってたんだけど、ここらへんのぬるぬる恋愛ものっていうのは、読んでる人間の年齢によって受け取り方がえらい変わってくるんじゃないか?って思うんです。つまりは高校〜大学くらいの人間で恋愛したらたとえば「恋愛ディストーション」みたいな感じになるだろう人々と、「もうこんな感じにはならんでしょ」って感じの人々と、なんですが。一見同じように見えても作品に求めるものがぜんぜん変わってきそう。
 で、犬上すくね「恋愛ディストーション」。そ、それは乙女回路なのか〜。なんでムッとしてんだよ!男にとって究極のワナだと思うんですが。ヒドイよ!石田敦子「いばら姫のおやつ」。136cm!「こ、これは犯罪では?」と思ってしまうだろうサイズであります。で、やっぱり知花ちゃん子供なんで、犯罪なんでした。僕はむしろ夏美さんの凛とした内面に惹かれてしまうんです。で、オススメはおがきちか「スーパーウール100%」。変な夢見た田丸さんと不眠症の葉山君、突然教室に現れたのは「夢をつかさどるもの」と名乗る変なお子様と黒き衣を纏った異形の者で…。描線はラフながら、画面構成、台詞センスともに素晴らしい!羊モードの田丸さん、ぐるぐる目玉が可愛すぎ〜。これも恋物語なんだけどこういう風に見せるってスゴイよね〜。シリーズ連載らしいんで楽しみ楽しみ。TAGRO「トラベリングムード」。山歩き、露天風呂、一人旅+一人旅。ノートーン、太い描線で力強く描かれた光と影のコントラストが物語に非常にマッチしている。ひなびた温泉宿の雰囲気。しかし露天風呂狭いね〜。で、この作品、すごくいいんですけど、正直言ってTAGROさん少なくとも商業誌に描く作品に関してはある程度画面のタッチ固定した方がいいんじゃないか?という気がします。引出しが多い人だというのはわかるし、いろいろ見せたいというサービス精神も理解できるんですけど、ページをぱっと開いた瞬間にその人の作品だとわかるのもまた重要ではないかと思うんです。小野寺浩二「妄想戦士ヤマモト」。逆にこの人くらい何描いても内容も見た目も変わらない、というのもいっそ、いさぎよいですね。今回も漢らしく脳みそがかなりアレな山本君と、(多少は)まともな友人松下君のといういつものパターンなお話です。仔猫ちゃ―――ん!部屋で飼うとかいうネタはそろそろ解禁な時期なの?こういうのゼンブ読んでもイマイチ癒されなかった僕ちんの心は荒んでるのかにゃ―――って思いました。

 もう1冊、OURs girl、10月創刊らしいです。メンバーは今市子、伊藤潤二、波津淋子、篠原烏童、有本美保、黒田硫黄、大沢美月、水野純子、犬上すくね、川原由美子、逆柱いみり、おがきちか、小石川ふにだそうで、なんだこりゃ、ネムキ+OURs2001か?って思いましたとさ。凄い少女コミック誌です。

【雑誌】 ビックコミックスぺリオール 8/4 No.16 小学館

 さいきん、ボルテージ上がってる気がするんだけど気のせいかなあ?新連載、間瀬元朗「Spiral Master ーキョウイチ2−」。イジメのはびこる中学校、回し合うことで自分自身のレベルが上がっていく”スパイラルマスター”なるチェーンメールの出現で、子供たちに潜んでいる狂気がさらに加速されていく…。闇の使い方が上手い。キャッチにはコミック・ニュージェネレションの旗手って書いてあったけど、どちらかというと見せ方はオーソドックスで丁寧である。花小路小町のタッチに似てるくらいだから、むしろ古めといえるかも。もりやまつる「親父」。まさに”暴走機関車”というタイトル通りの内容。と、いうか「バキ」っぽい。なんて濃いんだ〜。ラストページの詞もスゴクいい。作:花村萬月+画:さそうあきら「犬・犬・犬」。マヒケンがいる工場に新しくやってきたのは殺しで年少あがりの鳥井。なんて職場だ!鳥井の反抗的な態度に手を焼く道夫の様子が描かれる前半部分、道夫とマヒケンのドストエフスキーを巡る会話から、ラスト、労働者たちのロングカットにつながっていくあたりの後半部分の流れ、ともに素晴らしい!いや、さそうあきら、「ゲルマニウムの夜」から「王国記」あたりも漫画化してくれないかな〜。すごいいい感じだ〜。「ラーメン発見伝」、「あずみ」、「ソーダむらの村長さん」ほか、読める連載多いんだよね。何気に。星里もちる「本気のしるし」もイヤ〜な感じがいいと思いまする。


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