メビウスひみつきちミレニアム |
#34
01/01/11〜
【単行本・漫画】(漫画)
朔ユキ蔵「チマタのオマタ」![]()
【単行本・漫画】(小説・ノンフィクション)
平山夢明「異常快楽殺人」 / 殊能将之「黒い仏 BLACK BUDDHA」 / 森博嗣「今夜はパラシュート博物館へ」![]()
【雑誌】
ヤングキングダム 2月号 / ヤングアニマル No.2 / 近代麻雀 2/15 / MUJIN
2月号 / ビックコミックスピリッツ
No.7 / ヤングマガジンUppers No.3 / ヤングサンデー No.7
/ ウルトラジャンプ 2月号![]()
【etc.】
01/01/20(SAT)
● ら が か よ 0 れ パ ら く 点 た ク ん わ |
○ 一 時 不 2 人 空 思 点 旅 へ 議 |
○ け そ な さ 4 で れ ら よ 点 す だ 唯 う |
○ ド ス 中 自 3 使 タ で 分 点 い ン は の |
○ ム ァ 拳 徒 1 シ の 手 点 ズ フ 空 |
● | ト 偵 自 0 だ | ? 称 点 ろ カ ス 探 |
○ な ト 単 体 1 っ ン 位 重 点 た に が の |
● 刀 ス と マ 0 流 の ペ ウ 点 2 ニ ス |
○ 俺 犯 理 俺 2 だ 人 で の 点 は は 推 |
○ 動 み と ね 3 力 が そ た 点 源 ね み |
○ テ ジ ア ノ 5 ィ ナ オ | 点 リ リ モ |
○ 量 舞 を オ 2 殺 い 振 モ 点 戮 大 る チ |
● 夢 B セ 夏 0 の S ガ 草 点 跡 の B や |
○ 未 努 友 1 勝 力 情 点 利 ・ ・ |
○ た 係 清 永 1 い で い 遠 点 の い 関 に |
● か が タ 好 0 よ 猫 イ み 点 耳 プ の |
● し 上 獄 打 0 島 門 ち 点 流 の 首 |
○ る 立 ラ 変 2 よ っ グ な 点 て が フ |
○ 導 演 ラ イ 5 技 嬢 メ 点 指 に ク |
○ エ バ 通 2 1 ン ッ り 5 点 ド ド の 6 |
○ 告 力 ら 社 1 外 の 会 点 通 戦 か |
○ ち 断 デ 巨 4 が じ ブ 乳 点 う て は と |
○ た き ト ロ 2 よ ぬ で ケ 点 け つ ッ |
○ ぬ は と ま 3 の 冷 ぼ だ 点 か め り ほ |
○ く 帰 る 千 1 れ っ か 円 点 て ら や |
● 正 悪 初 0 夢 夢 夢 点 ? で が |
● ぬ 結 ア 切 0 の 局 ダ 腹 点 か 死 イ オ |
○ て 起 っ 四 2 く こ た 年 点 れ し ら 経 |
○ す 辞 を 心 1 し ご の 点 ま 辞 友 |
● い 刑 か 面 0 よ で ら 倒 点 ね い 死 だ |
○ よ は 人 赤 3 う じ か の 点 め ら 他 |
○ ネ ン ム ア 4 ッ タ ア イ 点 ト | イ ア |
○ カ ッ 模 惑 1 メ キ の 星 点 ラ リ ド 規 |
○ 命 方 り I 5 し を 生 T 点 ろ 革 き よ |
● ッ ダ 寄 死 0 ト イ 生 因 点 エ 虫 は |
○ い か と 個 3 う 何 い 性 点 か と う 的 |
○ 粋 書 入 顔 1 だ と り 文 点 ね は 遺 字 |
○ 下 て と キ 3 急 光 ラ 点 降 っ ッ |
○ 越 に は 仲 4 し 持 来 直 点 ち 世 り |
● 逝 笑 飲 食 0 っ っ ん っ 点 た た だ た |
01/01/19(FRI)
● ン ム の サ 0 告 で リ ン 点 知 ガ ズ バ |
○ ぬ る が 1 病 と ん 点 気 死 ば |
○ て ロ ザ あ 3 る に ク の 点 ね 似 レ 娘 |
○ い 昆 祖 キ 2 ? 虫 先 ミ 点 か は の |
○ い っ ン ピ 3 し て ? | 点 : 苦 だ マ |
○ 年 て り く 1 五 続 す 点 〇 け ぶ |
○ た O 娘 眼 5 の K な 鏡 点 に し ら っ |
● ら も ニ ブ 0 れ 苛 ア リ 点 た め で タ |
○ が お 過 三 4 主 菓 ぎ 十 点 食 子 て 路 |
● ろ め 姫 0 か ど は 点 : こ じ |
○ | ジ ず 役 5 受 イ オ 立 点 賞 ヤ ブ た |
○ が 雇 文 え 1 : 通 で ! 点 知 解 矢 |
● っ 寿 分 仮 0 と を で の 点 う ま 天 自 |
○ で 〇 白 唯 2 し 年 の 々 点 た 間 四 空 |
○ ガ J 今 め 4 | リ か ざ 点 | ら せ |
● レ 店 喫 実 0 フ 名 茶 家 点 ア の の |
● れ に い あ 0 た つ う っ 点 よ ぶ ま と |
○ う と で 実 1 な か ワ 生 点 言 ラ 活 |
○ せ 思 名 両 1 な い 前 親 点 い だ が の |
○ 衆 烏 っ 何 2 合 て 人 点 の も 寄 |
○ よ ら 険 こ 5 し 利 れ 点 い く 保 |
○ ば 字 妹 1 れ で に 点 る 呼 苗 |
○ え し き サ 3 な か 寿 ビ 点 い 食 司 抜 |
● て に ル 卒 0 な 載 バ 業 点 い っ ム ア |
○ 取 っ と メ 4 る ち 私 ガ 点 の を ど ネ |
● れ さ 咥 あ 0 ば え え の 点 : い て 時 |
○ 宣 な ド フ 3 告 死 リ レ 点 刑 | ン |
○ だ と た 失 2 よ こ だ 望 点 と ひ の |
○ よ も な 覚 1 い く 醒 点 い て し |
● と 俺 れ 生 0 だ の と き 点 ! こ は 腐 |
01/01/18(THU)
● 科 人 パ 0 者 で ロ 点 前 同 |
○ イ カ ら 四 5 フ マ の 〇 点 ラ ネ か |
○ ア は い な 1 ザ シ も り 点 ク ャ の た |
● 閉 ら が 荒 0 鎖 す 来 ら 点 ぐ た し |
○ | 人 時 幼 2 ク 生 代 稚 点 ピ が 舎 |
○ ! 化 ア お 満 ! し ニ れ 点 ろ メ を |
● 生 だ る 萌 0 終 に あ え 点 了 人 い て |
○ り 弟 遊 2 す 子 人 点 る 入 に |
○ ? い て 裁 1 る お 判 点 の 金 っ |
● 死 ぎ も ひ 0 て り き 点 餓 過 こ |
○ い な 次 私 2 り 元 は 点 た に 二 |
○ 飽 も ズ ボ 4 き 読 ラ | 点 た み ブ イ |
● う 本 の 実 0 な と エ 写 点 ! い ロ 版 |
○ ル ハ 生 こ 3 | は の 点 サ リ 人 |
○ ? イ ッ 自 1 ド ト 称 点 ル ア ネ |
● て く ん だ 0 き な イ ん 点 た っ タ だ |
○ こ ン ト リ 1 だ は ボ セ 点 ど タ ッ |
○ る て 戸 3 の 売 籍 点 ? れ っ |
● く 言 ム 罰 0 れ っ だ ゲ 点 て と | |
○ け 漫 知 キ 1 か 画 識 ミ 点 ! だ は の |
○ に ラ の ア 3 出 が キ ニ 点 た 夢 ャ メ |
○ い 言 な ひ 2 ぞ わ ん ぎ 点 な て ぃ |
● な 装 レ コ 0 い じ は ス 点 よ ゃ 正 プ |
○ 染 の が 荒 5 め 馴 2 ら 点 れ 人 し |
● 信 電 い 携 0 波 の 帯 点 受 に な |
○ ね し の 小 1 て 目 動 点 る を 物 |
○ い か パ エ 4 よ 来 ム ロ 点 な し ス |
○ は た い 絵 1 読 ま 本 の 点 め に も な |
○ 1 は の 宇 5 時 1 交 宙 点 間 日 信 と |
● 親 き ん 2 0 友 た で ち 点 大 で ゃ |
【雑誌】 ヤングサンデー No.7 小学館
なんか久しぶりに書く気がする…(気のせいでした)。巻頭カラーは北崎拓「なんてっ探偵アイドル」。やべえ、梨奈姉に萌えてきたよ…室戸さん、運転までしてるしいったいどういうキャリアなのか。ま、別にいいけど。ということで一日署長→ミニコンサートの途中、現金輸送車強奪事件発生、なんだけどこれはきっと目くらましなんでしょうね。そして原作:七月鏡一 作画:藤原芳秀「闇のイージス」。服脱ぐのは、まあ、理解しないでもない(でも苦しすぎる)。別に舞を踊る必然性は無い気がするけど、これが七月脚本なんでしょうか?そしてこのクライマックスを単なる子供の喧嘩レベルにしているのが天才性、山本英夫「殺し屋イチ」。石を投げたり、そしてキックビーム(笑)。すげえ。新井英樹「The World Is Mine」も何がどうなってるのかよくわからないがとにかくすごい事だけは伝わる。日本全体に波及、増殖していくモンの意志によるテロリズムと同時並行で起こった警察からのトシ強奪。本当にトシは殺されちゃったの?そしてオナニーしないで考えごとできんのか?な遊人「PEACH!」はともかく、太陽星太郎「がんばれよ!西城君。」もなんかスゲエ。
【雑誌】 ウルトラジャンプ 2月号 集英社
新連載、高橋明「傀儡戲」。作者のページ情報によると休刊した「COMIC PitTo!」連載作だった「傀儡」と同じ登場人物、世界観を使った物語になっているようです。物語的には違ったものになるらしいですが、実質的には小説、漫画ともに集英社にまるごと移籍した感じでしょうか。物語としてはまだイントロダクション、謎の提示にとどまってる第1話ですが、端正な絵柄といい、実力ありそうな人ですね。少年誌初登場(たぶん)なんですがぜんぜん大丈夫そう。でもアニメ化の関係で表紙は破壊魔定光でした。残念。その中平正彦「破壊魔定光」は定光に特攻服を託した男、島田さんの登場。お見舞いに来ただけなのに男を見せて帰っていったヒトでした。そして神代の身体に何が?といった展開。楽しいです。アニメ版見てないんですけど、ぜんぜん別モンって認識でいいの?ええと他の連載陣もぜんぶ好調なんですが、読みきりの話題。OkamaがOkama名義でOkama「林檎時間」という短編を発表(くどいね)。自分の才能の限界を感じてあせる男と、男のかつての同級生であるシスターとの再会。物語の本当の主役は聖堂の彫刻とそして林檎かな。静謐に流れる時間についての物語。聖堂にスケール感が感じられなかったのがちょっと惜しいかも〜。安永航一郎「火星人刑事」は相変わらず雪風vsイザベラの野球拳対決続いてるんですけど、意外と萌える展開だな。よく考えてみるとこの作品には珍しく若い娘さんが脱いでる(笑)。イラ姫「最小シスター八ッ頭!」は「ビックリした?私、小柄で」とか、もうそういう領域ではない。
01/01/17(WED)
こんな相互リンク依頼メールはいやだ!
・まず説教からスタート
| 件名:不快です はじめまして。 わたしは○△先生の作品大好きなんで、ああいった感想を書くのは許せません。不快です。もう一度きちんと読まれてはいかがでしょう? あと、真里の里の字が違います。 最後に、こちらからリンク張りましたのでそちらからもぜひお願いします。 これからは気をつけてくださいね。
|
・サイト名をいきなり間違えている
| 件名:相互リンクよろしく〜v(=∩_∩=) はじめまして〜♪ d(⌒o⌒)b♪ メビオスひみつちき、きょうはじめてみたんだけどたのしいトコだね〜(^.^)>(^.^)>\(^_^)/ヤッター!! めぐめぐ、出会い系のページやってるんだけど、相互リンクしようかと思いました〜よろしくねe(^。^)g_ファイト!! じゃ、ばいばーい(^ー^)ノ めぐめぐラブラブNET:http://www.megunet.ne.jp |
・書いてる途中でどうやら電波を受信したらしい
| 件名:相互リンクお願いします。 こんにちは、スズキさん。先日○×のチャットで御一緒させていただきました、プレアデスというものです。先日はほんの短い時間しかお話できなかったのですが、今日はお願いがあってメールさせていただきました。メビウスひみつきち、いつも楽しく拝見させて戴いております。お願いというのは、僕が主宰しておりますサークル、プレアデスの箱舟のHPとメビウスひみつきち、相互リンクを張っていただけないでしょうか。 そもそも「プレアデスの箱舟」とは、21世紀、混乱し、腐敗した地球の上で我々、人類がどうするべきなのかを考えて結成したサークルです。政治の腐敗、混迷する世界経済、若者たちの道徳観はすでに失われ、かつて美しかったこの青き惑星はもはや我々地球人の手ではどうしようも無いほどに腐りきってしまいました。世界の自然は汚され、消滅し、我々は何億年という時を経ても消滅することができない核(原子力)の危険にさらされた上で、我々は戦々恐々とした毎日を送っています。戦争がなくても、核施設に地震等の自然災害が起これば、地球全体だけではなく、宇宙空間にまで波及する災害になります。我々はこれからどうすればよいのでしょうか?それにはたった一つだけ残された希望があります。それは地球の開港を行ない、高度な宇宙文明を導入することです。その日を今か今かと待つ宇宙の仲間たちが月面基地で待機しています。なにをとっぴなことを、と思われるかもしれませんが、僕がこれから書くことはすべて真実なのです。信じてください。これから述べる話はすべて真実なのです。 月面には888名のキリストが用意されています。この度、地球に降ろすアキライス・クライスキー様は、多くのキリスト(Christ)の中でもエース(Ace)の方です。今まで地球にいたモーゼ、釈迦、イエス、マホメット等の聖者は宇宙連合コンタクトマンでした。宇宙連合とは、地球上の国際連合のような組織で、宇宙の星全てが加入している連合です。聖書、仏典等ほとんどは宇宙連合がその人に知識を入れて出来あがったものです。これらはすべて真実です。ノストラダムスの大予言だけは、アキライス・クライスキー様がノストラダムスに知識を入れて書かせたものです。ノストラダムスも宇宙にはいます。その他、歴史上の人物もいます。一例をあげると、ナポレオン、リンカーン、ケネディ元アメリカ大統領、ガンジー、ダライラマ、ヒットラー、ワシントン、アインシュタイン、ベル、エジソン、日本からは織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、上杉謙信、武田信玄、聖徳太子、坂本龍馬、湯川秀樹などの方々です。僕のサークルに入ることでこれら歴史上の偉人と同じく、スズキさんも月で祝福を受けることができるのです。ぜひ入りませんか。これらはすべてしんじつです。月で祝福をうけるためには覚醒のプロセスを経ることが必要です。でもあんしんしてください。スズキさんにはその素質があります。この前チャットしたときに僕にはわかりました。あのとき、スズキさんは僕に熱のこもった電波を送りつづけてくれましたよね。最初はちくちくと頭のてっぺんが痛んだだけだったので、なんのことだかわからなかったのですが、すぐに暖かく優しいものがゆっくりと頭の中から身体全体に流れ込んでいくのを感じました。そして僕は思ったのです。これが聖電波で、スズキさんはその送り手なんだって。ふだんの、生活で、周りの汚らしい連中から、感じるものとはまるで違いました。毒電波を受けると、頭がくらくらして、眩暈や吐き気がして、とても苦しい。あれは、きっと、邪悪な宇宙人が、この世界に紛れ込んでいるのです。サブリミナルなど卑劣な手段を使って、我々、地球人と取って代わろうと、しているのです。注意が必要です。スズキさんの、前世は、きっと、僕と同じく、キリストの、中の、ひとりなんだろうと、思います。神々の、戦士です。僕と、2人、月へと、旅立ちましょう。スズキさんは、いまも、僕に、聖電波を、送ってきてくれる。とても、嬉しい。うれしい。うれしい。相互リンク、して、ください。
|
・差出人が岩原都知事
| 件名:相互リンク希望の旨。 NOとは言わせんぞ、NOとは―――!!
岩原知事の部屋:http://www.metro.tokyo.jp/INET/ETC/CHIJITOP/HEYA.HTM |
各所で反応いただきまして、非常にありがたいことです。
暇ができたらチャレンジ。ちょっと今忙しいのでもうちょっと後になるかと思います。ひょっとしたらご面倒おかけするかも。その際にはよろしくお願いします〜。
01/01/16(TUE)
小石を積んで崩して遊ぼう。
【単行本・漫画】 朔ユキ蔵「チマタのオマタ」 ワニマガジン

意外なことにまだ2冊目の単行本なのでした。
朔ユキ蔵の描く世界は痛々しさと馬鹿馬鹿しさで造られていて、しかしその両極端とも思えるトーンで語られるストーリーが同じような感触を持っていることに僕は吃驚します。
たとえば痛々しさと馬鹿馬鹿しさ、その2つの要素が共存する作品、「せいきまつごっこ」は幼なじみの2人、今はお互いの性器をみせっこさわりっこする間柄な少女たちの恋物語なのですが、その片割れである千夏が、「セックスがしたいんです!!性的衝動をどうにかしたいんです!!」などと心と憩いのサークルの面々の前で宣言したり、もう1人の少女、房子のことを想って「男根 男根!!男根 男根!!男根がほしいよう〜〜〜!!」と泣き叫んだりするのは、やはり痛々しくもギャグそのものであります。ここで弾けることさえできれば、じつは気が楽。だって、カタルシスさえ解消すれば、物事はすべて解決したかのような気になって終われるから。しかし朔ユキ蔵はそれを許さないのです。朔ユキ蔵の世界にはあまりにもソレらの行為に対する背徳感や罪悪感が蔓延しすぎていて、爆発するはずの千夏の感情はどこにもいけずにただそのまま。それはまるで破裂するはずの風船が限界までふくれて、そして破裂もせずにただしぼんでいくさまに似ています。一瞬の何かは本当にただ一瞬で。だからすべてが終わったあとも、2人は黙ってボートの上、揺られつづけるしかほかはないのです。「向こう岸の少年」で主人公の健太が、気持ちいいと心では感じながらも、向こうで白球をただ追いかけている少年たちのようにはなれなくなった自分を思って泣くのも同じ事。もう二度と戻れない、どこにも行けません。
もう一度。
弾けることが許されない世界では馬鹿馬鹿しさは痛々しさに転換します。たとえばオナニーの自由を求めて立ち上がった全寮制女学園の生徒たちの戦いの日々を描く「明日に向かって吠えろ」、朝礼台での宣言シーン。そして、おそらく他の作家が描いたらこんなふうには終わらないだろうラスト。世界はやはりそのままに。そして、罪悪感、背徳感と同様に無力な自分への絶望、諦念に満ちている世界では痛々しいはずの存在が他者の同情を受けることはなく、唯そのままに嘲笑の対象へと移行します。コロッケじじいしかり、「絶望ウォッチング」の心ぶっ壊れ少女、塚田しかり。痛々しく感じたり、でもやっぱりこいつバカだ、と冷ややかな視線を浴びせたり。そんな世界において自我は安定せずにぐらついたままで、自然、内面に不安を抱えた登場人物たちがそこに描かれることになります。
これから朔ユキ蔵という作家がどこまで行けるのかはわかりません。読者にカタルシスの開放を許さない、決して弾けることのないその作風を好きだといえるのはひょっとして僕みたいなマニアさんだけかも、と思ったりします。でも、たしかにここには類稀なる才能、そして、その才能が生んだ見たこともないようなヘンテコな作品たちがあるのです。
【雑誌】 ヤングマガジンUppers No.3 講談社
休載多いぞ。「鋼〜HAGANE」「黒竜の城」「グレゴリーホラーショー」「G-taste」「ピアノの森」。5作品。やーん。ところで巻中オールカラー、「E-oppers」は「俺は乳首を描くために産まれてきた!!」うるし原智志が登場だ〜!これ、「ダーククリムゾン」じゃないの?区別つかんなあ……。たまご
やき「OH!スーパーミルクチャン」。「やめてくれ〜俺は勃起すると死んでしまうんだ〜」さいこーだ。小林賢太郎「鼻兎」。7ページ。どんどん増えてくな。でも面白いよ。一方、原作:雨上がり決死隊
漫画:TAIRA「妄想暴走特急イマジマン」は漫才のネタそのままだな……。わりとオモロイけど疑問は感じる。はっとりみつる「イヌっネコっジャンプ!」はにぎにぎはゆ→きじゃなくても別にオッケーなん?ということがわかった。わからんなあ……あいかわらずこの展開は……。しかも後編に続くのだった。
01/01/15(MON)
BBSの続き。まずは今のリンクページシステムの気にいらないところ。
・「相互リンクお願いします」とかいう申し出をどう断ればいいのかわからない。aboutとかにその旨書いておいたとしても、そんな申し出いきなりしてくるような人はきっとそんなの事前に読まない。
・心情的にはつまらないページとか更新されなくなったページをレイアウトの上のほうに置いておきたくないんだけど、いちいち変更するのはめんどうくさい。
・リンクコメントに無性に悪口が書きたくて仕方ない時がある。
・つまらないしがらみとかでクソつまらないページにリンク張らなきゃいけなくなったりして非常に困る。無難なリンクコメント考えるのに時間異様に費やしたりしてブルーになる。
・ずっと面白いサイトなんて本当に少ない。つまらなくなったらすぐリンクは抹消したい。でもそうすると人間関係に角が立ちそうだ。困る。
・「馬鹿には見えないページにリンクを張りました」と書いておくのはどうか。
注!! ↑あくまでコレは一般例です!!これらのコメントはウチのリンクページとはいっさいまったくまるでぜんぜんかけらも関係がありませんことを先に明記しておきます。でも、自分でページやってるヒトだったらこういうこと1回くらいは思うよね。
以上、性格の悪さを露にしていろいろ考えてみたんですが、俺的に個人リンクページの理想の形かなあと思ってるのが、hotchpotch(Hibikiさん)のarrival status
なのです。つまり○△系更新時間一覧の個人ブックマーク版ですね。これならば更新頻繁なサイトは自然に上がってくるし、なによりリンクページ置いてる本人が一番便利。素晴らしい。じつはアナライザからその存在知ったんですが、こういうのやりたいなあ、と。しかし、アンテナによる更新時刻取得ってどうやればいいのかさっぱりなのでありました。先は長い。ちょっと勉強してみようかな、と思います。
hotchpotchって、サイトデザイン自体、素晴らしいところですよね。いいなあ。
■「あぁ…マルが飛ぶんだ…」 こやまゆかり2
と、言われてもさっぱりなヒトはコンビニかどこかで今売ってるKISS掲載、こやまゆかり「スイート10」立ち読みしてみるとええでしょう。マルだ!!飛んでる!!いかにこのスレッドタイトルが秀逸かがわかります。素晴らしか。
【雑誌】 近代麻雀 2/15 竹書房
今号はフツー。天獅子悦也「むこうぶち」、片山まさゆき「牌賊!オカルティ」、鎌田洋次「天翔る」あたりの連載陣全て好調。なれど展開のヤマは特になし、という印象。驚いたのは原作:伊集院静 作画:津田ひろみ「ピンの一」。最近のんびりギャンブルやってたと思ったら事態は急展開。かつての仇敵、鬼原からかかってきた電話。それはピンの師匠である勝千の命をこちらが握っているという内容だった。背後にいるのは鬼原と同様、かつて賭場で勝負した男「怪物」真砂であり、再びピンと勝負するために勝千を罠に嵌めただった。急激にシビアな展開に。あとはまたまた登場の大滝鉄也「無敗王(ムテキング)」。今回は超能力雀士相手の勝負(笑)。あとは渋沢さつき「凌駕」が毎号連載になったり、本そういち「フリー雀荘最強伝説 萬(ONE)」で史上最弱のヘタレ主人公、萬がいつもの10倍くらい喋っていたりとかそんな感じ。萬はもういいから、西に代われ!なんか人気あるのか、それともゲストの山崎邦生がそれなり(;´Д`) ビッグゲストなのか、浜口乃理子+しのぴー「お笑いマンガン道場」が巻中カラー。山崎とコンビ組んでるのは2丁拳銃の人。そういえばゴールドでも増刊でもないのにいつきたかし「雀鬼」載ってるな(笑)
【雑誌】 MUJIN 2月号 ティーアイネット
超ガチンコで〜す。たねいち「闇の主」。ずっと読んでるつもりだがストーリーはさっぱりわからない。「闇の主」なる黒づくめのバケモノと、若い頃そのバケモノに陵辱されたという過去を持つヤクザの女組長の物語なのであるが、今回は「闇の主」に狙われてるというサラリーマンがかつての教え子だった奥さん(高校の制服で登場)とただヤってるだけの話だった。ベッドルーム中継。このヒトの作風としてリピート台詞の多用があると思うのですが、やっぱり今回もそんな感じで「あぁ あやか あやか〜 いやらしいよォ」「感じるぅ〜〜 感じるぅ〜〜」「まぜちゃう まぜちゃうよぉ」「挿入っちゃった 挿入っちゃった」 なんでも2回繰り返せばいいってもんじゃねえっす、と思うのでありました。そして泉谷勇次「標的(後編)」はやっぱり「女刑事ペルソナ」の痴漢電車編とコンパチ、というかこのヒトの作品、基本的に毎回デジャ・ビュ感あって、全身やたらにいじられる→2穴責め→2本刺しでラストばっかりだな(;´Д`) と思う。既視感バリバリ。そして注目のタイトル(タイトルだけ注目の意)、ゴブリン「男根島」。まさか続きモノとは……。島に放された5人の女の子を全員レイプする……というサバイバルゲームルールはまだいいんだけど(いいのか)木の枝入れてうんぬん……というのは個人的にはカンベン。まだ続きそうだ。そして奇天烈ストーリーに注目、北原武士「温泉の娘」。書いてて伝わるのかどーか疑問なブットビ話なんだけど、一応チャレンジ。主人公は旅館の娘。その旅館はかつて温泉旅館だったんだけど水脈が枯れて客も激減。ボーリング使って新しい温泉掘るも出るのは泥水ばかり借金はかさむばかり。ここまではOK。主人公は旅館に客を呼ぶため、なぜか悪意バリバリな仲居に強要されてオナニーショー開いたり風呂場で本番したりして客にサービスしてたりする。このヒトの作品はいつも主人公が強引かつ理不尽にヒドイ目にあう話ばかりなのだがそれにしても………「はずかしいんだけど」という母親の台詞とか主人公のオナニーを目撃した母親が発作で倒れる(心臓が弱い)(;´Д`) などのやらしい展開によって物語は得体の知れない領域へとドライブしていく。そしていつものことではあるが唐突に訪れるハッピーエンド。ビックリ。なんせ温泉を掘っていたら原油が出てきて意地悪な仲居は爆死(!!)一気に主人公の家族は石油会社の社長に。へな〜〜。これからもこのヒトの作品には注目したい。
【雑誌】 ビックコミックスピリッツ No.7 小学館
青山広美「格闘太陽伝 ガチ」。主人公のお父さんは絶対に死ぬか、植物人間になると思うのだが、この展開が外れたら逆に驚き。青山広美って客観的に考えて世間での評価が低すぎな作家ではないかと感じる。この作品もどー考えてもはずれにはならないでしょう。佐々木倫子「Heaven?」は大雪の夜、ロワンディシーに閉じ込められたお客さんとスタッフ、そしてただ飯食べてたオーナーの話。佐々木倫子は北海道のヒトなんでどーしても雪話は描きたいのであろう。誰も役に立たない!とか肩透かしな展開連発なのは相変わらず。顔に縦線入ったり「???」が頭に浮かびつつもなんとなく話は終わる。何が珍事かといえばオーナーが大活躍(?)だったことだ。そして新連載、作:北沢未也 画:若狭たけし「サーティーガール」。白鳥蘭子と鷹村礼子、ふたりそろってぇ…30娘(サーティーガールズ)(;´Д`) ということで暴走美女2人組に翻弄される夢破れて山河あり10代少年涼平のお話。短期集中が幸を奏しそうな感じ。パワフルでテンポ良くてええです。楽しみ楽しみ。高橋しん「最終兵器彼女」はどうなるんかいねえ。だって、ちせ3日前に死んでるよ!
01/01/14(SUN)
1日なくしてみたりする今日この頃。休まずに毎日更新ってのはそれだけでスゴイや。
ミステリ系のサイトでおすすめなところってあります?
ほとんど唯一愛読してたサイト、松本楽志さんのぱらでぁす・かふぇも昨年で終了しちゃったし。また別の場所で新しいサイトはじめるみたいだけど。これは!ってところを知らないのでどなたか教えていただけると嬉しいです。
愛と青春のイタタタ。が終了してしまった。Webページというのは本当に寿命が短くて、現実世界の都合とか飽きたとかネタがつきたとかさまざまな理由でつぎつぎとお気に入りのサイトが消えていく。消滅する惑星をメーテルの横で眺める鉄郎の気分。友人たちが次々と帰宅する中、「ひょっとしたらまだ誰か来るかも……」と淡い期待を抱いてひとり部室にだらだら残っている時の気持ち。帰るのメンドくさいんだけど、やっぱし帰らないとダメ?パーティーの時間はもう終わったの?
とぼとぼとえきへひとりあるく。
【単行本・小説】 森博嗣「今夜はパラシュート博物館へ」 講談社ノベルス

「まどろみ消去」「地球儀のスライス」に続く第3短編集。
「どちらかが魔女」「双頭の鷲の旗の元に」「ぶるぶる人形にうってつけの夜」の3作全てが犀川&萌絵シリーズなのでビックリ。でもよく考えてみると、瀬在丸紅子さん中心な阿漕荘シリーズ(Vシリーズという呼び方には抵抗を感じる、なぜか)の短編よりは旧シリーズの面々のその後のほうが気になったりするので、まあその判断は正しいのかも、と思います。しかし作者としてその状況に疑問を感じないのでしょうか?どうも森博嗣って自分の作品に対してものすごく醒めてる人のような気がします。ファンは熱狂的だけど本人はそうでもなくて自分の中から出てくるものを淡々と送り出してる、というか。この事に関しては後にもちょっと触れます。
「どちらかが魔女」 西之園家で開かれたTMコネクションのパーティ席上で披露された不思議な事件についての謎解き話。犀川&萌絵のほか、睦子叔母さん、喜多、大御坊、諏訪野、トーマなど、レギュラー勢ぞろいな内容。真相は誰にでも瞬間でわかるのでなんで萌絵にはわからなかったのか?というのがミステリィ(笑)といった印象。じつは「Which
is the Witch?」っていう英語タイトル使いたかっただけなんでは?という気もします(^ー^)。キリストの釘問題についてはいちおう自分の中でぼんやりとだけど解答を出してるんだけど答えがない………。ひどく実際的な理由なんではと思うんですけど。
「双頭の鷲の旗の元に」 かつての母校を訪ねた犀川と喜多、その日はちょうど文化祭の日。そこで2人が目にしたのは窓ガラスに空いた無数の奇妙な穴。これは一体何だ?というお話。なぜか萌絵と国枝もやってくる。そこがミステリィ(笑)。日常と非日常が程よくブレンドされた文化祭前日の奇妙なざわめきに満ちた空間を森テイストで料理した青春小説。こういう描き方はこの人にしかできないでしょう。
この作品はいいですね。
じつはこのSという少年がかつての犀川の事なんだろうなと思いこんで途中まで読んでたんですけど……ブブー。どうもトリックが仕掛けてあるのではと勘ぐってしまう癖があります。新本格の弊害。
「ぶるぶる人形にうってつけの夜」 新シリーズレギュラーの小鳥遊練無そして紫子が萌絵と出あうお話。N大学構内各所に出没する謎の紙人形、それはぶるぶると震え、踊り、最後には発火して消失する、を巡る謎解きストーリー。フランソワなる謎の女に誘われ、「ぶるぶる人形を追跡する会」なる会合に参加する事になった練無と紫子。フランソワとはもちろん萌絵の事(^ー^)。謎を解明しようとはりきる萌絵だったが、いっぽう、練無は気乗りがしない……。なんか萌絵、こういうお祭騒ぎ好きだなほんとに、というお話。ジュースだのビールだのが参加者に振舞われるあたりがなんだか豪気だな〜と読みながら思ってた。なるほどね〜。
レギュラー陣登場の3本のあとは実験、幻想色の強い「ゲームの国」「私の崖はこの夏のアウトライン」(すげえタイトルだ……)「卒業文集」「恋之坂ナイトグライド」(…)「素敵な模型屋さん」の4本が続く。名探偵・磯莉卑呂矛(いそりひろむ)の事件簿1と銘打たれた「ゲームの国」はルイス・キャロルが清涼院流水に影響受けてバカミステリ書いた感じ(;´Д`)
。途中のクイズの解答はgとu、つまりAu(金)とAg(銀)で1番と2番に別れるってコト。生徒一人一人の作文が並ぶ「卒業文集」はなかなかいい感じ。なるほど、と思った。
たとえば法月綸太郎の「法月綸太郎の冒険」「……の新冒険」、もしくは有栖川有栖の短編集あたりと比べてみると明らかな気がするんですが、「今までに見たことも無いようなトリックを!」みたいなこだわりは森博嗣にはまったくない気がします。ミステリ研出身作家に多いように見られる本格作家(カーとか、へのオマージュ、そしてトリック求道主義みたいな部分をすっぱり削り落として、「それでも面白いミステリは成立する」というのが森ミステリィと呼ばれるものの特長なのかな、と思います。そういった意味で森作品は、キャラクター小説、ライトノベルとしてカテゴライズされる作品の組みたて方に近いと言えるのではないでしょうか。理系ミステリと呼ばれる(;´Д`)
その作風については現実認識に関する理系ターム使用のフィルタリング処理で、ある意味反則に近い発明ではないかと思います。これといった事件特に起きなくてもいくらでも面白く書けるというのは非常に便利極まりないのは。
森博嗣はフィルター処理でミステリィ書く作家、そして昨日書いた殊能将之はサンプルの組み合わせでミステリ組み立てる作家かなあ。ともにどこか醒めた部分を感じる作家さんたちです。
ところで、「女王の百年密室」をスズキユカが書き下ろしで漫画化、作画:浅田寅ヲで「全てがFになる」がコミックバーズ次号から連載、皇なつき作画でVシリーズ、アスカミステリーDX連載開始決定、なんだか漫画づいてます。でも考えてみるに、今まで漫画化されてなかったのが不思議な感じですけど。でも、浅田寅ヲはないな、という気もします。誰だこれ?皇なつきはなかなかイメージどおりでありますが練無くんドコ?という疑問もあります(;´Д`)
【雑誌】 ヤングアニマル No.2 白泉社
や、やられた〜。久坂参戦だとばかり思ってた深道ランキング、皆口(姉)な由紀が4位でした。前作「谷仮面」レギュラーだった彼女です。金ちゃんたぶん負けるんでは。しかし、静菜も彼女の事は知らなかったんでしょうか?屋上でいっしょにお茶してた仲なのに(笑)あ、忘れてた、柴田ヨクサル「エアマスター」ざんした。三浦建太郎「ベルセルク」は朝がきて、そして。とにかくルカ姉が無事でよかった、など。でもまたはじまる。原作:あかほりさとる 作画:板場広志「マウス」はヤケクソに目出度くて久々に読んだ(笑)
01/01/12(FRI)
犬丸さんのサイト、「ヒトゲノム++」が「Doggy Dogg World
!」へとサイト名変更、デザイン自体もリニューアルされました。ということでリンクも(ほんの一部だけ)変更。
しかし、思うのは「リンクページっているのかしらん?」という事なんでした。個別で内容固定なリンクページ用意する必要性って今ではほとんど失われてしまってるんじゃないかなあ。かなり有名なサイトにリンクされたとしても、そこから来る人数って、そのサイトの訪問者数×0.何パーセント/日レベルなんじゃないかと思うし。文中リンクの持つ有効性とはくらべものにならないくらいショボいです。
もっと流動的に内容を可変できる形式ないかな、と考えているんですけど。
【単行本・小説】 殊能将之「黒い仏 BLACK BUDDHA」 講談社ノベルス

考えてみるに、名探偵というのはたいへんに無責任な存在であります。
雪崩によって孤立した雪山の山荘だの、孤島の中のいかにも怪しげな屋敷だのに呼び寄せられた怪しげな人物たち。いかにも何かが起きそうなこんなシチュエーションの中、いざ連続殺人だのの惨劇が始まるまでの間、のほほんと過ごし、はじまったらはじまったで一段落(つまり登場人物がほとんど死ぬまで)つくまで「しまった!私としたことが」「こんなことになるなんて……」など、ただ事件を傍観するばかり。まったく、名探偵の職務規定に「全てが済むまでじっと見ている」という項目でもあるんでしょうか。金田一だのポワロだのエラリイ・クイーンだの、古典的名探偵はみんなそんな感じ。事件の抑止力としての働きはまるでありません。物語の都合上殺されない立場だと思って、お気楽な!
ラストにいまさら真相を言い当てたって、時間が過去に戻るわけではあるまいし。
前置きが長くなりました。「ハサミ男」でミステリファンの度肝を抜いた殊能将之の第3作「黒い仏」の紹介。前作「美濃牛」に引き続き、自分の名刺の肩書きに「名探偵」と刷る男、石動戯作が探偵役をつとめるシリーズ第2弾です。
殊能将之という人は様々な情報のパーツをジグゾーパズル、もしくはレゴのように組み立てる方法で作品を構築するタイプの作家だと思います。たとえば「美濃牛」はミノタウロス伝説と横溝正史作品のテイスト、それぞれの断片を組み合わせて最近流行の薀蓄入り饒舌文体でさらっとこってり仕上げた感じの作品。作者のやりたいことはみえみえなんだけど、それでも異様なまでに多彩なジャンルから引用されたフレーズで組み立てられた物語は無節操なまでに色とりどりな寄木細工といった印象。ムダな過剰さが楽しい作品でありました。
この「黒い仏」もそんな作品。9世紀、天台宗の僧侶が唐から日本へと持ち帰ろうとし、船の難破によって行方知れずとなった秘宝、その秘宝の在りかを調査してほしいとの依頼を受け、貧乏名探偵である石動(いするぎ)は助手の徐彬(アントニオ)を連れて九州は阿久浜、安蘭寺へと向かいます。そこで石動が見たものは顔の削り取られた奇妙な黒い本尊。そのころ福岡市ではアパートの一室から身元不明の死体が見つかります。何もない殺風景な部屋の中にはそこに似つかわしくない大きな黒い数珠が。事件はやがて思いもよらない結末へと―――
―――とか書いてみたんですが上にあること、この作品の本質とはほとんど関係ないです。読んでるほとんどの人は第二章
朱い虫ラストでぶっとぶでしょう。だって(ネタバレにつき削除)ですよ。この物語の主役、じつはアントニオですし。まさかク(ネタバレにつき削除)ネタとはねえ。ネ(ネタバレにつき削除)ン。僕、ファミレスで読んでたんですけど、第四章〜終章の展開、トイレに行って大爆笑でした。それぐらい強烈。そして驚天動地のブットびエンディング。ラスト2行の衝撃は忘れられないでしょう、きっと。
本当に名探偵ってヤツは、物語の傍観者にすぎませんよね(笑)。
2ちゃんミステリ板「黒い仏」スレでめちゃ叩かれているこの作品ですけど、結局踏絵的な作品なんだろうなと思います。
ロジックによって真犯人が断定可能な、きちんとしたパズラーしか認められない人間はこの作品を読むべきではないと思います。腹立つだけ。「黒い仏」スレでも同様の指摘ありましたが、つまりこの作品は、倉阪鬼一郎が「迷宮 Labyrinth」にて行ったホラーとミステリの融合実験を、殊能将之がミステリの側から行った感じの作品なのです。出来上がったものの感触はたしかに似ているんですが、2つの要素の配合のしかたとラスト、物語がどちらに帰っていくのかが異なっている感じ。
たしかに石動は究極の名探偵です。だって、犯人が(ネタバレにつき削除)もん(笑)。
自分的には石動の推理したトリックが異様にショボかったり、途中の展開がばかばかしいのはこれはバカミスですよ〜って作者自ら教えてくれてるんだと思ったんですが、これは贔屓目に見すぎなのかな。殊能将之って自らの作品、もの凄く意識的に構築する人間だと思うんですよね。それ叩きの材料にしたら作者の思う壺というか。
石動の再登場、あるんでしょうかね(笑)。
■殊能将之のサイト:mercy
snow official homepage
……… また、このページタイトルが。「黒い仏」元ネタ一覧があるので必ず読了後に見てください。たぶん感心するかあきれるか、どっちか。
01/01/11(THU)
サボってしまった。しかも今日もこんな時間。さいきん買ってるんだけど時期逃してしまって感想書けない雑誌が多い。反省。
【単行本・ノンフィクション】 平山夢明「異常快楽殺人」 角川ホラー文庫

あなたはこれからの人生において、人を殺すかもしれません。
この言葉にはっきりとノーと唱える人はたぶんちょっと想像力が足りない方なのではないかと思います。だってそうでしょ。
ひょっとしたら殺すかも……と思われたかたがた、どうかご安心を。あなたはこの本に出てくる殺人者たちのようなことはきっと、できません。いやあ、流石は異常殺人者界のエリート中のエリートたち、しでかすことのスケールのデカさったらないです。
世界中を震撼させた異常殺人者たちについての詳細を綴ったノンフィクションである本書、衝撃度でいえば相当なクラスであると思います。精神的に弱ってる時には手を出さないほうが無難かもしれません……と、断りを入れたところで内容の紹介に参りましょう。
本書に取り上げられているのはエドワード・ゲイン、アルバート・フィッシュ、アーサー・シャウクロス、ヘンリー・リー・ルーカス、アンドレイ・チカチロ、ジョン・ウェイン・ゲーシー、ジェフリー・ダーマーの7人。この中では映画「悪魔のいけにえ」「サイコ」など、様々なホラー作品に影響を与えた「屍体加工人」エドワード・ゲイン、そして名前までは知らなくとも「羊たちの沈黙」「ハンニバル」などに登場のキャラ、レクタ−博士のモデルとなったといわれるヘンリー・リー・ルーカスあたりが有名かも。ジェフリー・ダーマーが次点くらいかな。
人は、それが理解できる行動であれば、たとえ殺人であろうともにとくに恐怖を感じない生き物です。たとえば強盗が押し入った先で人を殺す事、保険金目当ての殺人、エトセトラエトセトラ…。「物騒だな」とは思っても心から震えることは無いでしょ。
しかし、たとえばゴミで散らかった家の中を数人の顔の皮でこしらえたランプシェード、天井から吊るされた唇のモビール、指の骨で造られたフォークに頭蓋骨のサラダボールなど、無数の人体工芸品で埋め尽くすというエドワード・ゲインの行動、強姦、拷問してから殺した少年たちの屍体を主食として生活していたジェフリー・ダーマーの行動といった、到底理解しがたい、まさにサイコな所業を目の当たりにした時はどうでしょう。エドワード・ゲインの人体ハウスを最初に捜索した保安官のうちの一人はその時の衝撃が元で不安神経症に陥り、心臓麻痺が原因で死にました。「怪物」たちが孕む狂気は実際に殺された人以外にも新たな犠牲者を作り出すのです。
人体工芸にしろ、人肉主食にしろ、なぜそんな事をしなければいけなかったかというのは本当のところはきっと本人にしかわからないでしょう。ひょっとすると本人にすらわからないのかもしれません。見た目は穏やかな風貌の老人であるアルバート・フィッシュは400人もの子供を殺して食べました。ヘンリー・リー・ルーカスは殺した人間を360人思い出しました。あとは忘れました。なぜそんなに殺さなければいけなかったんでしょう?
著者である平山夢明は彼らを「生まれながらの怪物」ではなく、「造りあげられた怪物」なのだと結論づけます。誰によって?
無論、両親の手によって、です。
親と子の間に多くの共通点が存在する事、遺伝子レベルの問題ではなく、くせや性格といった部分で似通った点がたくさんあるという事、それは世界を認識するための方法がまだ確立していない幼少時、パターン認識のためのモデルとして採用されるのが両親であるという事に起因するのではないでしょうか。気づいていない場合も多いでしょうが、私たちは世界全体の見方、捉え方の多くを両親の持つ世界モデルから学習しているのです。
では、ここで母親が売春婦でしかも客を取ってるところを子供に見せたり、女装を強要したりする狂人だったら?しかも父親は筋金入りのマゾヒストで虐待されて射精するところを子供に見せる変態だったら?「お前は悪魔の子供なんだよ」と呪詛の言葉を浴びせられつづけ、何かを愛する事を禁じられて育ったら?僕にはここに書かれていることが、悪魔のような何かの存在が行った世にも残酷な実験の結果レポートのように思えてなりません。
400人の子供たちを誘拐、強姦、拷問ののち、食べたアルバート・フィッシュ。死刑判決後、「私はどんな時でも子供を憎いと思った事は一度もないんですよ」と語り、微笑んだという彼には世界がどのように見えたのでしょうか。彼は電気椅子に送られる事が決まったあと、「いったいどんなふうなんだろう。人生で一番わくわくしてるよ」とコメントしたそうです。
秋山瑞人「猫の地球儀」の口直し。逆ですか(笑)。データ的にもたいへん興味深い1冊。こういうの読むとスティーブン・キング作品などに描かれるアメリカ郊外のはらむ狂気だとかそういうのがわかった気がします。エドワード・ゲインとか、血まみれのところ、近所の人間に何度も目撃されてるのに「鹿さばいてるんだ」のいいわけであっさりすんじゃってるし。日本じゃなかなかこうはいかない。たぶん400人も殺せません。
【雑誌】 ヤングキングダム 2月号 少年画報社
とにかく読みきりで登場の大石まさる「てなもん屋源さんVS謎の円盤UFO」に注目したい。てなもん屋なるなんでも屋を営む源さんはなぜだかペンギンの着ぐるみを着た男。彼はどうやら地球に不時着した宇宙人で、そのせいもあってか(?)、今度の仕事の依頼も宇宙人がらみ。軍が撃墜したUFOの乗組員がその報復として新型兵器乗っ取って脅しをかけてきた模様。なんとかしろ!というわけ。そしてなぜだか新型兵器開発者の孫娘である大石まさる作品にいかにも出てくるまだまだお子様なボーイッシュ少女がグレイタイプ宇宙人に捕まって身動きできないところを服脱がされたり触られたり。何やってるんだかシュールすぎてさっぱりだけどそんな中にもいつものほのぼの感あって不思議。なんなんでしょうねコレ。ななし乃太郎「モーターロック」。ケンタと2歳年上の学校の先輩の物語。ケンタ、そして一見サバサバして見える女性ノリさん、実は2人それぞれ人には言えないコンプレックスを抱えていて……互いのサイズを巡るお話。あとは佐野タカシ「イケてる刑事」があいかわらず元気。今回はナース・パンチラ(モロ)・制服脱いで大乱舞といった感じ。めでてーなー。森佐智「サムライ」における世界のヤンキーフィルター越し解釈はすさまじい。竿尾悟「渚」の扉画いい加減にしろ(笑)とかあるけど元気いい雑誌だよね。
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