メビウスひみつきちミレニアム


 ■2001/02

SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28

 

 

  #38
01/02/21〜

QUICK REFERENCE


【単行本・漫画】(漫画)
 野中英次 「魁!!クロマティ高校」 1巻 / 樋口橘 「MとNの肖像」2巻 / 桜玉吉 「幽玄漫玉日記」4巻new.gif (484 バイト)
【単行本・漫画】(小説・ノンフィクション)
 古橋秀之 「ブライトライツ・ホーリーランド」 / 皆川博子 「たまご猫」new.gif (484 バイト) / 秋山完 「リバティ・ランドの鐘」new.gif (484 バイト)
【雑誌】
 電撃hp volume 9 / ウルトラジャンプ 3月号 / モーニング新マグナム増刊 No.19 / ヤングアニマル No.5 / アワーズライト 3月号 / アフタヌーン 4月号 / 近代麻雀ゴールド 4月号 / SFマガジン4月号new.gif (484 バイト)
【etc.】

01/02/28(WED)

ネクストトゥナッシング


 盲点だった。くいっと首を右に捻るとそこには赤色の背表紙、美内すずえ「ガラスの仮面」文庫版がずらり並んでる後ろ、その奥にまだ文庫の列があることをここ3年くらい忘れてて、ないないと思ってたハヤカワSFが山のように出てきた。昨日話題にしたバリントン・J・ベイリー「カエアンの聖衣」も出てきたんで、今ちょっと読んでます。ええと、うーむ。こんな話だっけか。

【単行本・漫画】 桜玉吉 「幽玄漫玉日記」4巻 エンターブレイン

桜玉吉 「幽玄漫玉日記」4巻



 はっきりいって、人生は、楽しくない。
 そんな感じ。(どんな感じ?)

 ここに描いてあることはぜんぶそういうことなんであります。

 だって、ぱそみちゃんの尻に欲情したって、それがきっかけで何かあるなんて、きっと期待してはないだろうし、箱根の王様ゲーム麻雀だって、実際の話、別に誰が勝とうとどーでもよかったんじゃないかなあ。ぱそみちゃんとどーにかなったって、その先に天国があるなんて、きっと信じてないし、でもそれでも「でも、したいな。」なんでしょう。ずっと夢だったキャンピングカー買うときに心踊らない自分自身に驚いてみたり。いろいろなことにワクワクしなくなって、普通になって、そうして人生は続いていくんであります。きっと。重要なのはそれがダウナーなのでもなくて、鬱なのでもなくて、普通なことであること。

 ひょっとすると、この巻の中で玉吉のテンション最高潮だったのって、物置のドア開いたときかな?とか思ったりします。ラストの沖縄ストーキングネタはおいといて。

 でも、自費で沖縄までいってあんな事しないとテンション上がらないってのもなんだよねえ……。でも、そんなものかな。

 玉吉、O村の2人が、ヒロポンとじろ子さんの愛の巣づくりを手伝ったのも、その先にはきっと何もないだろうことがわかってるから。もちろん、あのデコレートで何かあったらスゴイんですが。神の奇跡。

 しかし、現実はもっともっと残酷なんでありました。じろ子さんがけっして来ることのない部屋、ベッドの中でひとり夢みるヒロポンの笑顔。ホント、飲まずにはいられません(;д ;) 。

 セルフ・バーチャル・リアリティ(妄想)。
 それこそがダメ人間にとって、最後の希望のフロンティアと呼べるものなのではないでしょうか。

 桜玉吉 「幽玄漫玉日記」3巻

読んだ本


 原作:近藤雅之 作画:有賀照人 「警視総監アサミ」3巻 集英社
 「犯れば解決」というジャンルがエロ漫画の中にはあるなあ、などということを常々(;´Д`) 考えていて、それは例えばヤングコミックだとかプレイコミックだとかコミックChu!(誌名違ってるかも)だとかそういう雑誌に載ってる作品だったりする。作者名でいうと白狐丸とか、誰だっけ「すてきなOL」の人だとか、そういうの。その手法使えば、ただのエロシーンが、まるで何かがあったような、何か達成できたような、そういうシーンに変貌するから。もちろん錯覚だけど。「警視総監アサミ」の新しさは捜査の過程にそういう安直なエロ導入をしないところにあると思う。実際の話、「犯ったら(犯られたら)犯人逮捕できる」とかそんなわけないし。必然的にエロ部分は本来のストーリー部分から乖離して、ひどく奇妙で唐突なものへと変化する。我々はその奇妙な味わいを楽しめばいいだけだ。しかし、その奇妙な味わいが「警視総監アサミ」を稀有な作品にしていることは確かであるが、ただ稀有なだけで終わってしまっていることもまた事実である。
 アサミ、岬の2人ってけっきょくエロ要員にはなり得てないんだよなあ……というか、萬田警部補はやはり役者が違う。しかし、萬田警部補タイプのキャラのみがエロ披露。原作の人の趣味なのかなあ、などと考える。
 山口譲司「BOiNG」7巻 集英社
 完結。最後のほう読んでなかったんで、ボインピック編で影の主役(笑)だった幼なじみの女の子の胸が育っていたのにはビックリだった。この作品も一見エロなんだけど、対象を性欲として捉えている感じではないので、ちょっと違う。ボインという対象をただただ崇め、崇拝する物語だよなあと思う。「ボインピック」「乳追い祭り」などのイベントに見えるあまりに壮大な馬鹿馬鹿しさもすべてそのボインへの思いを純化させるためにあるんだろうなあ。意味の説明されない、純化されたフェティシズムという面でこの作品を捉えるとじつは「屈折リーベ」とけっこう似ている。
 立野真琴「カードの王様」3巻 白泉社
 少女漫画版「遊戯王」。というのはじつはけっこう当たってる。レアカードを持ってる主人公の女子校生が、いろいろカードバトルを挑まれたりするお話。この巻では美形な担任と放課後マンツーマンで補講→カードバトルとかいう展開になってた(笑)。
 榛野なな恵「papa told me」24巻 講談社
 基本的にワンメッセージな人なんで、いつまで買い続ければいいのか悩んでる人も多いのではないだろうか。
 谷地恵美子「明日の王様」9巻 講談社
 十也、藤之輔で有の取り合いみたいな展開になってるから、ちょっと困る。この先長いんだろうなあ……。「逆歳の峠」でこの作品ラストって感じでもないしなあ。
 原作:西村ミツル 作画:中祥人「キュイジニエ」2巻 集英社
 ぶっちゃけた話、父親の敵探し+料理の鉄人バトル。フレンチ料理界の大物シェフが揃いも揃って悪人だったり、覆面料理人とはいいつつも、アイパッチとバンダナつけただけの主人公がなんでKMK(Kiss My Knifeの略)と同一人物だとバレないのかが不思議で仕方ない。けっこう面白いとは思うのだが、料理バトル漫画って、やっぱり設定むつかしいなあ……とも同時に思う。シリアスっぽい見た目、専門知識的にもしっかりしてる作品なんだけど、やってることはメタメタ。いい感じに脱力。
 京極夏彦・多田克己・村上健司「妖怪馬鹿」 新潮OH文庫
 妖怪馬鹿3人の妖怪対談。京極夏彦が水木しげる御大とか藤子・A・不二雄とか諸星大二郎とか永井豪とかつげ義春だとか、とにかく大物作家のタッチ全て真似して1ページのパロディ漫画いっぱい描いてる。しかもぜんぶメチャメチャ上手い。なんて器用な人なんだ!若手では喜国雅彦……はミステリつながりなんだろうけど、よく見ると古屋兎丸まで真似してた。DAPHNIAな多田克己はイラスト描いてなかった。本人の中ではどう折り合いをつけているのだろうか。

01/02/27(TUE)

アビッグビッグボアダムス


 来月の7日、あと1週間とちょっとでこのサイトも一周年を迎えることになる。昨日計算したところによると、この1年に書いたテキスト総量は単純文字数換算で原稿用紙2,000枚を超えるようだ。改行含まず、全文字数÷400(文字)でこれなので、実際にはどれくらいあるのだろうか。やりすぎた。反省したい。

【単行本・漫画】 樋口橘 「MとNの肖像」2巻 白泉社

樋口橘 「MとNの肖像」2巻



 MはマゾヒストのMで、NはナルシストのN。

 一定レベル以上の攻撃を他人から受けると、悶えモードに突入しちゃったりするお嬢様系美少女、安部みつるさんと、自分の姿を見ると即ナルシス、恍惚モード突入しちゃったりする聖英一くん、その2人のかなり歪んだ恋愛話であります。
 はっきりいって樋口橘、漫画家さん的キャリアはぜんぜん浅いヒトで、作品的にも初々しく、同時につたないんですけど、そのぎこちないリズムとかが全部プラスにはたらいてる感じです。そこらへん初期の望月花梨の作品を彷彿とさせる気が。でもこのヒトは基本がコメディ。単純に楽しくてえーです。

 併録短編「桜下怪談」はそのタイトル通り、桜の下に集いし幽霊の男女を主人公にしたラブコメ、のはずが……。えーと、登場人物たちがあまりいろいろ悩まないところがこの人の持ち味なのかもしれません(^^;)。

 

【雑誌】 SFマガジン4月号 早川書房

 ひどく久しぶりに買った。海外SFが掲載されてなかったり、特集が田中啓文だったりするんで、読む人間を選びそうな感じではあります。田中啓文特集。インタビュアー:大森望によるロングインタビュー。でもくだらないことばっかり言ってるから読むところはそんなにない。ひょっとするとこの人はインタビューというものをボケ役とツッコミ役に分かれてするものだとか勘違いしてないだろうか。バリントン・J・ベイリー「カエアンの聖衣」にひどく影響を受けた、とコメントしていたのは、なるほどと、感じた。「禅<ゼン・ガン>銃」をどーにかすると「銀河帝国の弘法も筆の誤り」になるのかもしれない。ひどく適当なことを書いてみた。ところで「カエアンの聖衣」ってどんな話だっけ?服が宇宙を旅する話?楽しかったのは憶えてるんだけど、あとは忘れた。田中啓文「吐仏花ン惑星 永遠の森田健作」。自分の特集号にこんな酷い短編を載せる人間もあまりいない。タイトルを見て、「ひ、ひどい!」と思う人も多いのではないだろうか。とーぜん、菅浩江「永遠の森 博物館惑星」へ捧げるオマージュである、というよりは単なるパロディである。内容的には導入部部分くらいしか関係なくって、宇宙飛行士精神ケア用ソフトである森田健作と共に父親が消息を絶った惑星にやってきた田中啓文が異様な出来事に遭遇してヒドい目にあうといった、心底どーでもいい、徒然なるままに駄洒落を綴りつつ気付いたらできあがっていたような短編である。そういえば、インタビューから内容が繋がっているといったなかなかに考えられた構成なのではあるが、内容がくだらなすぎて、そんなことべつにどーでもよくなっている。あとは打ち切りばっかりの自作解説とか(;д ;) 。「銀河帝国の弘法の筆の誤り」プロローグ部分の英訳も掲載されていたが、どうにもむつかしくて読めなかった。あとは菅浩江≪博物館惑星シリーズ≫特別読み切り「お代は見てのお帰り」牧野修「傀儡后」最終回とか。「傀儡后」も実はドラック・パンク版「カエアンの聖衣」なんだよなあ。物語の許容量を遥かに超えた量のガジェットを詰め込んだワイドスクリーン・バロックというのが、ちょっとこれから何かある!とか適当なことを考える。でもそれってSF小説だけの傾向だけじゃないでしょ。クロスレビューは北野勇作「かめくん」。なんとなくだが、「かめくん」を絶賛する読者層と正直ピンとこなかった読者層の間にはオタク的な世代断絶がある気がする。つまりSFにノスタルジーを求める層と、そんなものの必要性を感じたこともない層の違い。

01/02/26(MON)

レスザンゼロ


 夢を見た。その夢には自分がまったく登場しない。その夢はミステリ仕立てになっていて、殺人事件がおきて、それを(眼鏡っ娘)女子校生探偵が解決したりする。夢の中らしく、容疑者たちへの尋問が意味なく高層ビルの屋上で行われたり(しかも意味なくさらに真上からの視点で)、最後の犯人当てのシーンの舞台がなぜか伝説の樹(?)らしき大樹の根元だったりと、わりにどーでもええ感じではあったが、驚くべき事にトリック、そして犯人指摘のシーンでの決め台詞まできちんと出来上がっていて、かなり使えそうな感じだった。どう使うのかは知らんけど。起き抜けの呆けた頭でさっそく夢の詳細をタイピング。ありがちな日記のオチなどでは、実際に書き出してみると案外つまらないものであった……とか、まんま、―――のパクリだった……とか、そういうケースが多くて、そういう何の工夫も無いオチを平気で書くような人間は軽蔑に値すると常々感じているのだが、これはそんな事もない。まさに盲点、画期的なトリックだ!エウレカ!と一人感激する。ただ、よく考えてみるとそのトリックと肝心の殺人事件とは何の関連性もなかった。どうしよう。

―――こういうつまらない日記を書くと、なんだか、本当に落ち込みますね。

【単行本・小説】 皆川博子 「たまご猫」 ハヤカワJA文庫

皆川博子 「たまご猫」



 さいきん、この人の幻想短篇集をほそぼそと読みはじめてます。
 収録作品は10編。「たまご猫」「をぐり」「厨子王」「春の滅び」「朱の檻」「おもいで・ララバイ」「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」「雪物語」「水の館」「骨董屋」。
 実は、わりにくどくど描写しないタイプの人だと思うんですけど、その短いセンテンス、言葉の操り方で読者を幻惑させる手並みはやはり流石だと思います。選び抜かれてるというか。あとは句読点の位置、漢字、ひらがなのバランスとか。素晴らしい。

 「たまご猫」………表題作。文具メーカーの企画開発部の要として活躍していた姉の突然の自殺。納骨も済んで、形見の整理のため、姉の部屋を尋ねた私が目にしたものは”クライン・キャット”なる謎の言葉だった。はっきり言うとかなり唐突でイメージ先行な話ではあるが、それでも終盤、ガラスの球体の中、猫型の空洞に潜むもののイメージは恐ろしく、同時に妖しく、美しい。眩暈がするようだ。

 「をぐり」………妹の6年前に自殺した夫の姉、一時期は精神を病んでいたらしい葉子、そして彼女を尋ねた男、弓削の会食話。タイトルは説教浄瑠璃『をぐり』からとっていて、その主人公である小栗判官の悲惨な物語と、現実、葉子の弟である篤志の思い出とが交錯し、読者を幻想へと導いていく。血の絆の愛憎が狂気へとスライドしていくあたりの描写が凄まじく、同時に素晴らしい。

 「厨子王」………これ、いちばんいいかも。「をぐり」同様、今度は説教節、「山椒太夫」をモチーフにとった作品。見知らぬ来客である男に自分の弟の思い出を語る女の話。薄闇の中、山椒太夫の一節をうたう老婆の描写と部屋で交わされる2人の言葉はしだいにもつれ、絡み合い、何が現実で何が幻なのか、わからなくなっていく。20ページ足らずの短編ながら欠点が見つからない。完璧。なんだろうこれは。

 「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」………かつて米軍相手にジャズを披露していたバンドマンたちの同窓会話。ジャズマン、ジャズ歌手として生きるはずも、夢破れ、平凡な人生を生きた彼ら。たんなる思い出話の場であったはずの世界がしだいに幻想空間へと変化していくあたりは先の「厨子王」と重なるんだけど、こちらは洒落たムード漂う佳品に仕上がっている。

 要約してあらすじ説明したところで、これら作品群の持つ幽玄な幻想ともいうべき作品世界の雰囲気はとても伝えられない。しかもそれがネタバレになったりするし。読んでもらうしかない、と書かざるをえないのはたいへん無力な感じがする。まったく、困ったものだ。

 やっぱりホラーと幻想は似て非なるものだなあ、とは思う。

 

【単行本・小説】 秋山完 「リバティ・ランドの鐘」 ソノラマ文庫

秋山完 「リバティ・ランドの鐘」



 これもちょっとずつライトノベル読んでいこう計画の一貫として。
 「ペリペティアの福音」(上・中・下)とどっち読むか迷ったんだけど、この人の作品読むの初めて、ということで1冊で完結するのを選択。なんかストーリーもわかりやすそうだったし。

 宇宙に浮かぶ巨大遊園地惑星、リバティ・ランド。そこはアニマトロイドと呼ばれる800万体もの遊園地運営ロボットと、わずか3人の人間従業員たちの手による、夢と魔法とファンタジーの楽園。そのリバティ・ランドが何の因果か、ナパージと呼ばれる宇宙最悪の組織の軍事侵攻に巻き込まれた。パンツァーヘムトなる巨大人型兵器を主戦力にした相手に対し、こちらはかわいいロボットたち(当然非武装)、そして年老いた園長にショーの役者×2。逃げ遅れた2000人の観光客を彼らは守ることができるのか?

 よくこんなの書くな―――と吃驚。”こんなの”がどんなのかは後述。
 上のあらすじ読んでもらえれば大体想像つくと思うんですけど、強大な武力を誇る侵略者集団にいかにかわいいものたちが立ち向かっていくか、という物語です。テーマはロボットと人間たちの関係かな。「SFメルヘンの佳作!!」ってキャッチフレーズがついてるんですけど、その言葉に偽りなしで、艶やかでメルヘンチック、やはり少女趣味な形容とSFガジェットが共存しています。たとえば、一応この話のヒロイン的存在であるショーダンサー、ミニアムの登場シーン。

―――騎士の動きは武闘でなく舞踏だ。そのステップは音楽を伴い、瞬風のごとく地を叩く。リズムはウイング、クランプロール、バファロー、シャッフル……。
 閃光が集まり、獰猛な雷電となった。騎士は硬質の宝玉を飾ったヘッドギアを外す。髪がほどけた。若い女だ。つややかな赤毛。ふわりと揺れて広がれば、銀河を彩るノヴァの爆発。

 なかなかすごい。リバティ・ランドが宇宙に浮かぶバイオ孟宗竹でできた直径6kmの竹篭だったりと、SFガジェット的にもなかなか魅力的。1000機ものパンツァーヘムトを相手に遊園地がどう戦うか?の彼らなりの奇想天外な作戦とか。可笑しかった。

 ただ、出来うんぬんとかそういう次元ではなくて、こういうのが合わない人はやはり多いかもとは思います。内容が内容だけに、人でなく遊園地ロボットとはいえ、そういった可愛らしいものがばたばたと死んで(壊れて)いく様子が感傷的な文体でえんえん綴られていくので、そういうのが辛い人はやめといたほうが無難でしょう。なんだろ、ファイナル・ファンタジーとかで出て来るような自己犠牲シナリオ連発、って印象かな。パロムポロム。テーマ的にそれは必要なんだけど、でもキツイと感じる人はいるでしょう。
 プラス、珍しいくらいにジュブナイルSFな作品で、舞台となっているリバティ・ランドと同じく、キツイけど夢と希望にあふれた純度100%ストーリーなんで、そこらへん「ケッ」とか思ってしまうような、魂の汚れてしまった大人の人(笑)にも向いてないでしょうね。個人的には、こういう作風の人はその需要の多寡にかかわらず、一定数はいたほうがいい、と思います。

 別にそんなに昔の作品でもないのに(1996年1月31日一刷発行だからエヴァ放送中だよな……)どこか懐かしい作風。それより10年前の作品だ、と言われてもまったく疑問を抱かずに読んでしまいそうな感じです。ラストの展開なんか、かつてないレベルでのべたべたさ加減で、よくここまでやるな!と本当に驚きました。すごいことだ。

 この人からノスタルジックな部分を取り除いて若干ドライにすると秋山瑞人になるのかな。他の作品もそのうち読むのではないでしょうか。

 

【雑誌】 近代麻雀ゴールド 4月号 竹書房

 安達哲(原作:有元美保)「ギャル雀」。安達哲節炸裂。エロディレクターの毒牙がカオリに伸び、一方ユウスケは魔性の女であるユリエとあーだこーだ。薬とか写真とか。泥沼でどろどろになりそうなやーな感じに。頭抱えちゃってるよ。福本伸行「天」。最近、福本伸行、「訳が分からない………」って言い回しすごい気にいってるんだろうな。秋重学「ヒドく澄んだ瞳」。あと1回か!

01/02/25(SUN)

もはやにちじのかんかくがない


 寝てた。これからずっと起きてるんだろうか。まだ朝にもなってないな……。(現在 2001/02/25 AM:3:55)
 時差。時差。嘘。


 自分メモ:
 SFマガジン、田中啓文特集掲載の4月号を買ってくること。


 結局、絵柄の問題、歴史的な問題、ジャンル分けの問題ではという自分なりの結論。

 たぶん「カスミ伝」シリーズに代表される、唐沢なをきのパロディというよりは実験漫画的作品や、上野顕太郎のそういうスタンス作品全てを、たとえば「2001夜物語」の星野之宣だの、大友克洋だの士郎正宗だの、まあ誰でもいいやいかにもSFな絵柄な人が描いたらSF漫画っぽくなるだけの話かも。これが絵柄の問題。

 そして現在、実験漫画っぽい作品描いてる作家さんがなんで軒並みギャグフィールドにいるのかというと、こういう実験初期に始めた始祖的存在が、たぶん赤塚不二夫だったから。つまりギャグ漫画からの分化という歴史的な背景があったという事もあるかも。小説と漫画ではこの歴史的背景が異なっている、ということです。

 最後にジャンル分けの問題というのがあって、実験的作品をどのジャンルに位置づければいいのか簡潔に説明することは、その作品を売るために必要な事だと思うのですが、その際、たとえば「実験漫画」というジャンルそのままキャッチフレーズにしても売り物として成立しないという現状があります。つまり「ラブコメ」「格闘」「SF」「エロ」なら無条件にチェックしそうな人いっぱいいるけど、「実験」じゃ無理。
 そんなわけでそういう作品は別ジャンル、小説なら「SF」、ひょっとしたら「幻想」、漫画なら「ギャグ」の中のサブジャンルに位置付けられるという感じなのかも。前述した実験っぽい作品発表してる作家、たとえば唐沢なをき、上野顕太郎はパロディ+実験、駕籠真太郎はグロ+実験というように、別な要素を加えないと「実験」のみでは作品として弱くなってしまうのではないか、ここらへんは各作家さんの商売上の戦略な話です。やはり「同じこと2回繰り返せない」って前提ある分だけ、「実験」要素だけで作品作りつづけるのって茨の道なのではないでしょうか。

 小説分野で逆に考えてみると、あかほりさとるとかがもし100年なり200年前に産まれて
 ちゅど〜〜〜〜ん
 とか、たとえば爆破オチ多用するようなギャグ小説なるジャンルを創設していれば、ひょっとして実験小説もギャグというジャンルにカテゴライズされていたのかもしれません(笑)。

【雑誌】 アフタヌーン 4月号 講談社

 真鍋昌平「THE END」。まだぜんぜんわかりません。ルーシーと名のる、天から素っ裸で降ってきた少女を拾った男、シロウが異界へ足を踏み入れる……みたいな感じ。巻き込まれ型ストーリーなのかな。この人の作品読むたびになんだか鯵の開きが食べたくなる。背骨、背骨!沙村広明「無限の住人」は混迷しまくりな展開、なんか「心形唐流」一味とやりあう羽目になった万次。「キミたち、出番待ちしてた?」って印象なオールキャスト勢ぞろい的立ち回りになってて、けれんみたっぷり、正直、盛り上がってるし、俺も楽しいんでいいんですけど、さすがに都合よすぎ。凶戴斗くん、そしてアノ人までがだーんだーんと登場。来月は黒衣鯖人さんも登場すると見たね!頭5つくらいに増やして(笑)。植芝理一「夢使い」。サブタイトル「三星、集結せよ」だけどぜんぜんそんな内容じゃない。今月は流石に驚愕したよ……。なんじゃコイツは……。巻末、アメゾ・ザ・ボイスに「(もしアシを雇うとしたら)アシスタントに人物任せて僕は背景描きます」ってコメントあるくらい自分の好きなもの作品内に無意味に散りばめるヒトではあるんだけど、何も全身にブリキのロボットや幼女人形ぶら下げて歩かなくても……。そして怒涛の展開、少年形態変化にちんちん擦り擦り、そして変形だ―――!取り締まれ!まったく、すごいコトですが、一体どうしたんでしょうねえ。北道正幸「ぽちょむきん」は金城&デコっぱち、謎の取材話。よく考えるとこのひとも設定なりなんなりで実験的なエピソードいっぱいやってるんだけど、あんましそういう印象を受けない気がするのはやはり絵柄、そしてドリフネタが強すぎるせいだろうか。鬼頭莫宏「なるたる」は今月あっさり風味。やっぱさとみは片親かねえ。秋山晟「天の回廊」の説明ページは2回目からつけたほうがありがたかった。黒田硫黄「茄子」は第1話登場のセンセ、再び主役に。たんなる親父たちの同窓会的会合エピソードなんだけど、台詞と間、上手すぎですね。なんでこんなへんてつもない話が読ませるんだろう?不思議。四季賞冬準入選、奥田一平「BARONG」。なんか電撃文庫に収録されそうな話だな(笑)。様々な妖術、邪術を生業とする外法師(げほうし)たちが跳梁跋扈する都市、平安京を舞台に、異国の邪教、そして異界から流入する怪のものを討伐する鞍馬山のクマラ姫の活躍を描いた伝奇アクションですね。卓越した画力、異形造形、触手、そしてロリという今のアフタヌーンに欠かせない要素がたくさんある作品です(笑)。誌面的に違和感なさすぎなんで、このまま連載続けてもきっとみんな気づかないくらいな出来。それがいいのかわるいのか。実力はものすごいんですけど強力なプラスアルファ、わかりやすい個性が必要な誌面になってるしなあ。贅沢な話だよ。

01/02/24(SAT)

どんどんふつうになってく


 「駕籠真太郎のまんがは筒井康隆小説との類似性によってSFとみなせる」というのはまあ、どっちかというとギャグなんですが、そっちでもええかな〜という感じではあります。異常な世界をただ描くだけではなくて、狂った世界なりのルールメイキングするか否かかなあ。しない場合の具体例挙げるなら、そうだなあ、しりあがり寿の「弥次喜多」シリーズとか。そっちは幻想。

 個人的に駕籠真太郎はものすごく頭で作品作ってる作家だという感触があるので、妄想だだ漏れとか、そういう感じは印象は受けないですね。妄想をそのまま描くタイプの作家ならたぶん「駅前」「パラノイアストリート」みたいな思考実験的作品は描かない(描けない)のではないかと。だだ漏れしてる作家といえば……うーん、ゴブリンとか(笑)。ずいぶんちがう。この人、意外に量産可能な人なんじゃないかと思うし、作品から受ける印象よりずっとクレバーでしたたかな作家さんなんではないかと予想しています。夢野久作の描写とくらべると、駕籠真太郎は乾いてる印象あるんで、やはり個人的には筒井よりかなあ。

 内外の実験小説が大抵の場合SFに分類されているような気がするのは、やはりルールの問題かも。koujiさん書いてるみたいな感じ。
 ところで、唐沢なをき「カスミ伝」だの、他にもいろいろあるような実験漫画、こっちはどうもSF漫画な気がしないのはどうしてなんだろうか。やっぱ忍者漫画だからだろうか。不思議だ。

 SF作品の登場人物は読者側があまり感情移入できないくらいでちょうどいい、というのが俺の持論なんですが、どうでしょう?ただし、作品の構造の関係上、「度胸星」、「プラネテス」みたいな宇宙フロンティアものや、「成恵の世界」、「ニア アンダーセブン」(こっち選んでもよかった)みたいなコメディ路線をのぞきます。

 遠藤浩輝の弱点は「遠藤浩輝短篇集」収録作の登場人物と「EDEN」の登場人物の精神構造に差異がみられないあたりにあるんじゃないかというのが俺の認識であります。時代違ってるんだけど、そこらへん遠藤浩輝は決定的に無自覚なんですよね。そんなことする気ないのかもしれないけど。これについては遠藤浩輝「EDEN」と明智抄「死神の惑星」読みくらべてもらえれば明らかかもしれません。明智抄の場合異常者の精神構造、いちいちシミュレートして描くんですよ〜。

 明智抄「死神の惑星」はなぜか本誌に載らずにweb連載になったので(;д ;)コミックeyes ウエブページここからダウンロードしてみてください。そもそも現世に居場所の少ないハードSF作品ではあるんですが、ここまで邪険にせんでもええのに……ファンタジーじゃなきゃだめなんだなきっと。

 明智抄の部屋 ……… 明智抄についての情報はここでばっちり。

追記の涙


うーん、この形式はラクだな―――。

 OHP2月23日日記)。「なんか個人的には『読めばフツーそう思うでしょ』的なことだと思ってたんでちょっと意外」。そうそう、普通連想しそうなものなんだけど、サーチエンジンで駕籠真太郎作品レビュ探してみても言及してる人ほとんどいなかったんで。タイトル忘れちゃったんですけど、医者が看護婦生体解剖しながら犯して殺す話(シドイなあ…)とか、ルビで遊びまくった「トーチカ」だっけ、正式タイトルじゃないね、コレ、とかの短編作品との共通性をまずピンときた俺だったのでちょっと驚愕でした。

 メタレベルで世界いじってるような作品が小説ジャンルではSF作品とみなされる(前述の50音がだんだん消失していって同時に世界も消滅していく作品、筒井康隆「残像に口紅を」、koujiさん話題にしていた架空作品書評、S.レム「完全なる真空」、あと神林長平「言壷」、笙野頼子の作品でもありそうだな)のにたいし、それと同様なメタレベルでの作品世界破壊を漫画でやってるといえそうな唐沢なをき「カスミ伝」シリーズとかほかにもあるね作品群がさほどSFっぽく感じないのはなぜなんだろ―――というのが不思議。文章として読む小説と、目で見てそのままな漫画とでは知覚のシステムが違うのかな。

 アフタヌーン読みはじめ。沙村広明「無限の住人」はオールスターキャスト勢ぞろい的内容。ちょっと白いけど。植芝理一「夢使い」は描いててとにかく楽しそうだな(^.^)ノ変身して、ちんちんすりすりして、変形してる(;´Д`) 。四季賞冬準入選、奥田一平「BARONG」はコレ、連載じゃないの〜?壮大なイントロデュース、といった印象。

 

【単行本・漫画】 野中英次 「魁!!クロマティ高校」 1巻 講談社

どーレビュすんだコレ。




 ……。














 

【雑誌】 ヤングアニマル No.5 白泉社

 久しぶり、二宮ひかる「ハネムーンサラダ」。もうすぐ(2月28日)3巻発売だ。いやあ、俺も一花はキツイと思うわ。という感じで一花、遥子の両手に花状態で社長とのお茶会。遥子さんのがええな。各シーンの〆、心にひっかかってくる感じの台詞を入れとくのが上手いなあ。克・亜樹「ふたりエッチ」。単身赴任。あほ夫婦。原作:出海まこと 作画:高橋雄一郎「女刑事ペルソナ」。ニプル!ニプル!ニプル!あいかわらずだな(;´Д`)なんだか画が荒い気が。柴田ヨクサル「エアマスター」。深道ランキング最強女対決、摩季vs.由紀。「谷仮面」設定そのままに髪の毛ほどけて本気な貫手モードチェンジの由紀でありました。つえー。金ちゃん立場ねえよ。

【雑誌】 アワーズライト 4月号 少年画報社

 水原賢治「紺碧の国」。よく考えてみるとヤングアダルトでこんなストーリー、ざらだよなあとか思う。というかブギーポップってそうだし。けれど漫画になると凄まじい印象を受けるのはなぜだろうか。単行本出たら買おうかなこれ。どざむら「MOVE ON!!」。なんとも豪快な話だ……。借金かなんかで売られたのかと思った。男女のちょっとした諍いからのすれ違いストーリーなんだけど、そんな遠くにいかんでも。あげく落ちてるし。死ぬ死ぬ。なんかでも綺麗に終わっておりました。いいですよコレ。小野寺浩二「妄想戦士ヤマモト」はフィギィア話〜。渡辺のアップが怖すぎる〜。この雑誌におけるこの漫画の役割ってお汁粉の中に七味唐辛子入れるようなモノなんだろうか。違うか。あとは伊藤伸平「素敵なラブリーボーイ」かな。

読んだ本

 基本的に思い出したら追加。

 たかなし霧香「ワルサースルー」2巻 エニックス
 完結。はっきりいってべつにどーでもえーといった感想しか持てない最終回であった。といっても悪口言ってるつもりはぜんぜんなくって、そういうマンガだろこれ。世界征服を狙う犯罪者集団のふりをした単なる変態の集い「ワルサースルー」の活躍を描いた作品なんすけど、タイトルからして脱力ダジャレだし〜ストーリー展開いきあたりばったりとしか形容できないし〜。まあ、そんな感じです。登場のたびに人間としての尊厳が失われていくビジュアル系刑事(…)の名前が「Mr.ジェロニモ」というセンスだけは評価できた。
 桑原真也「0(ラヴ)リー打越くん!」 6巻 講談社
 これも完結。プツッと終了な感あったアッパーズでの最終回に後日談的エピソード加えて大・団・円な最終巻。個人的には1号遅らせてもいいから、描き下ろし分加えてアッパーズ掲載したほうがよかったような気が。全員が全員、単行本買うってわけでもないし。しかし、考えてみるに、へんてこな漫画であった。

 

01/02/23(FRI)

ほんとうにかくことがないとふつうになる


 さいきん、ここでレビュしないような本、若いうちに読んどいたほうがええんちゃうの的、古典名作本もこっそり読んでたりして、時間がねえだ。つーか、そんなにいっぱい読んだり書いたりできんよ。昨日のおととしネタ公開とじつは同じくらい恥ずかしいのですが、谷崎潤一郎「痴人の愛」(新潮文庫)、夏目漱石「草枕・二百十日」(角川文庫)、トルーマン・カポーティ「遠い声 遠い部屋」(新潮文庫)とか読んでます。今ごろね。あと、新刊では松村栄子「詩人の夢」(ハルキ文庫)。どれも面白いんだよね、また。困ったもんだ。

 駕籠真太郎の作品読んだ感触って筒井康隆の作品読んだ時のそれに近いような印象があるんですが、これって俺だけ?「駅前」シリーズとか「パラノイアストリート」とか特にそんな感じ。個人的にずっと思ってたんだけど、これに言及してる人ってあまり見かけないような。(今みたらしばたさんとこ(→OHP:駕籠真太郎コーナー)にまんま書いてあった。とほほ) 奇妙なルールに支配されてる世界を描くという点において、たとえば、50音がだんだん消えていく世界を描いた実験小説「残像に口紅を」とかと共通している部分は多いような気がします。あと「輝け!大東亜共栄圏」→「万事快調」に続く人体兵器シリーズでメチャメチャやってるのに同時にどこか醒めてて「静かな狂気」を感じるとことか、そんな感じですかな。

 つーわけで、筒井康隆はSF作家、よって駕籠真太郎の作品もそれに倣ってSF作品と決定なのです。というのは冗談だけど、俺定義の決定理由はだいたいこれに似た感じです。SFのエスがなんになるのかはわからないんですけど、異常極まりなしなルール設定された世界、構築してる段階でSF作品なんだなと認識してるのかも。SABE作品をSFとするならば……、えーと、俺的理由では「屈折の仕方がSF」かなあ。SF作品は歪み方も「今の屈折」でないほうがいい。「未来の屈折」を!正直、遠藤浩輝作品にはそんなにSFを感じないのですが、たぶん理由はそこにあるのではないだろうか、と自己分析しています。遠藤浩輝の屈折ってむしろちょっと昔な屈折だよね。

 「B館」極私的マンガウオッチングでのレスを自分のところで>小田中さん
 書くタイミングちょっと逃しちゃったのですよ。

 漫画でレビュにしない本。けっこういろいろ。なんでレビュにしないかというと、スキャンとかいろいろ面倒なので。寝てる間にこびとさんがスキャン、トリミングとかして、リンクとかうまく張ってくれればいいんだけど。

読んだ本


横内なおき「サイボーグクロちゃん」9巻 講談社ボンボンKC  
 キツー。エスパー少女なチエコと、父親に疎んじられ、心が荒んでる少年ゴロー、彼ら2人中心のエピソードなのですが、これ、小さい子が読んでるの?と不思議になるようなヘヴィー極まりなしな内容。大きいお友達は「魁!!クロマティ高校」売ってねえ!とか「あすみたん、萌え〜」とか言ってるのに!救われない魂の叫び。こんな厳しいものを読ませないでください(;д ;) なんか、もう、凄いね……。痛々しいマンガ少年部門無敵でトップ独走かも。呆然とするよ……。
久部緑郎/河合単 「ラーメン発見伝」3巻 小学館
 なんでこんなに芹沢はいい人なんでしょうか。海原雄山は、まあ父親なんでわからないでもないのですが、芹沢さん、同業者になるかもしれない人間に対してタダで教えまくりですね。感謝しとけよ!とか強く強く思います。
ふじいあきこwith秋山道夫「SCHOOLZONE」2巻 ワニマガジン
 これ全部同じ学校の話だったのか?どんな学校や。コートを脱ぐとボンテージ!進路指導室で担任教師を親子2人で逆指導!みたく、同ジャンル連作ということで単調になりがちな展開を工夫してるのがわかるので好印象。巻末、登場教師一同勢ぞろいカットの下手さ、というかやる気なさは「もうワニで仕事しない!」という事情と関係あるのかしらん。
橋口たかし「シザース」2巻 小学館GOTTAコミックス
 これが妹か。なるほど〜。
松本零士「新宇宙戦艦ヤマト」1巻 小学館GOTTAコミックス
 たしかに壮大ではある。しかし繰り返しを多用した展開のミニマリズムという観点においてはビーバップハイスクールとさも似たり、とか思った。あっちがギャングスターラップだとしたらこちらはスペーシーなトランステクノか。ものはいいようとはこのことだ。

 

01/02/22(THU)

失われし人類の遺産


 ホントはのびのびになってるカポエラ話の第2話(まだ続くんか)書こうか、アワーズライトの感想書こうか、皆川博子「たまご猫」(ハヤカワJA文庫)のレビュやろうか迷ったんですが、「たまご猫」読み返したら夢中になっちゃって、とても書けないし、カポエラ話は気分乗らないし、そもそもアワーズライト買ってない。ヤンサンは「なんてっ探偵アイドル」と「PEACH!」が盛り返したな……などとどーでもええこと考えてたりします。そういえばグレッグ・イーガン「祈りの海」やっと買ったんで読みたい。つまりは書くことね―――書くことね―――という困った/(-_-)ヽ 状況であります。はあああ。

 「そこに神の救いの手がさしのべられた!」

 ハードディスクの中ごそごそ探したらネタ.txt(正気か?)ってテキストファイル見つかったんで今日はこれを公開してお茶を濁したいと思います。たぶん一昨年の5月くらいのファイルです。

evolusion「ぶっかけ天使シルキー&ミルキー」の主題歌(トップからダウンロード)でも聴きながらどうぞ。あ、そういえば2ちゃんで最近妙に気にいったスレ、ハッハッハ+もついでにどうぞ。

 ハッハッハ くだらなすぎて 目がつぶれますぞ! →ネタ.txt

01/02/21(WED)

クイックアンドデッド


今日はダダ書き。速かった〜。

【単行本・小説】 古橋秀之 「ブライトライツ・ホーリーランド」 電撃文庫

古橋秀之 「ブライトライツ・ホーリーランド」



 すごい、すごい、すごいです。
 この本読めたというだけで俺は今までライトノベルを読んできたかいがあった、そんな気さえします。

 デビュー作「ブラック・ロッド」、そして「ブラッド・ジャケット」に続く、積層都市≪ケイオス・ヘキサ≫3部作完結篇。こんな小説が世の中にあるのか。


現行げんぎょう相解析終了、目標は希臘ぎりしあ系百手巨人属、三〇秒後に欲界に出現!』
『金剛陣展開、迎撃用意!』
『―――金剛陣展開、迎撃用意!』

―――護摩壇ごまだんが点火され、送風機の唸りと共に大量の白煙を吐き出した。発動機に連結された変速装置が作動し、祈祷車の回転数をトップに乗せた。自走菩薩ぼさつや倍力袈裟けさが背負った法輪型の光背ジェネレータが回転し、霊光と妙音を発し始めた。
『本尊機動準備よし!有線結集けっじゅう!三、二、一、三昧サマディ!』


 どう思う?この凄まじい文章。カッコいい〜〜!!積層都市≪ケイオス・ヘキサ≫北東に出現した嵐の魔人≪百手巨人≫と≪ケイオス・ヘキサ≫市外自警部隊、機甲折伏隊ガンボーズ、重機動如来<毘慮遮那ビルシュナ>との一大バトルがいきなり展開する第1章、結局機甲折伏隊ガンボーズは壊滅してしまうわけなんですが、そこから連打のように登場する異形のキャラ、そして異様なガジェットの嵐、嵐、嵐。 機甲折伏隊ガンボーズ壊滅後、降魔局は「プロジェクト・トリニティ」なる正体不明のプロジェクトを展開、<嗤う悪霊>と名を馳せ、<最悪の言霊使い>であるが故に封印されし「変動因子」スレイマンを再び解放するに至り、≪ケイオス・ヘキサ≫C層、ビスケット工場ではアルファなる不思議な少女がビスケットつまんでた……と書くとぜんぜんわからないですよね。というか、この話、ストーリーの説明は不可能だと思います。とにかく血と殺戮と狂騒のショータイム、乾いたユーモアでゲタゲタ笑え!って感じ。これだけ異様なモノをがちゃがちゃ詰め込んで、それでいて疾走しまくりってのはなかなか書けない書けない。「ブラック・ロッド」から始まった東洋呪術的快楽暴走サイバーパンク文体、ここに完成!なんでしょう。こんなものは他にない!

 「どうしようもない男だとわかってるの、でもなぜか惹かれるの……」みたいな<悪霊>スレイマンと廃棄処分なポンコツ魔女、ヴァージニアの13人目、V13の奇妙な関係が個人的にお気に入りです。ラスト近く、「……うん!」って台詞、いいよね〜。
 アルファもいいねえ。ヤコはわりとどうでもいい。スマン(;д ;)

 とにかく、≪ケイオス・ヘキサ≫3部作は読みましょう。大傑作です。すごい。

 

【雑誌】 電撃hp volume 9 メディアワークス

 なんとなく購入。大きな本屋でもこの雑誌、なかなか売ってない気がするんですよね。それとも単に置いてあるコーナーを俺が知らないだろうか?駅からの道、ちょっと脇にそれた所にある書店で購入。あっ!売ってる!とか思ってレジ持っていったら、なんと1号前のだった。ひええ。持ってないから別にかまわないんだけど。ちなみに買うのは創刊号にひきつづき2回目。350ページくらいあって流石に電撃とはいえ読みきれてないのでざっと流した状態での印象です。「逢えば恋する乙女ヤツら」という電撃作家陣6名によるリレー小説が掲載されていて、参加メンバーは川上稔、古橋秀之、橋本紡、高畑京一郎、中里融司、土門弘幸なんですが、やはり各人の才能レベルがわかりやすくでててたいへん興味深いです。川上稔は改行多いなあとか、橋本紡は文章下手すぎる、そのまま書くな工夫しろとか、高畑京一郎はやはり文章上手すぎるとか、中里融司、年齢ひとりだけ飛びぬけて高くないか?とかいろいろ思いました。話の内容は、よくわからん。Dr.モロー(&スタジオ寿)「東京日帰り探検隊」というレポート漫画連載してます。今回はモーターショー。しかしなんでか商用車部門(笑)。分別ゴミ収集車とかをレポート(笑)。そして、結論は「コンパニオンが少ない」。とほほ。時雨沢恵一「キノの旅 −説得力−」。短いなあ。3ページ半しかない。内容は、いつもの感じ。「星くず英雄伝」イラスト、そして「無限のリヴァイアス」キャラデザの平井久司「キカイの幕の内弁当」という1ページイラスト+コメントページにひどく感銘を受けました。今回のテーマ、マウザー1918ボルトアクション、ということで毎回銃火器+半裸の女の子、というたいへんわかりやすいコンセプトなんだろうと思うんですけど、デザートブーツにトップレス、そしてハイレグ食い込み水着の娘さんが腹ばいになって大股開いて対戦車ライフル構えてるのを斜め後ろからのアングルで描くという「星くず英雄伝」表紙イラスト以上のあざとさの(この世でMAXということです)たいへん素晴らしい1ページでありました。もう困ったもんだよ。秋山瑞人「イリヤの空、UFOの夏 正しい原チャリの盗み方」(イラスト:駒戸えーじ)。やっぱ文章上手いなあこの人。売上的にはたぶんそーでもないだろうけど、実力的には電撃のエースクラス間違いなしですね。中学生男子の初デートとそれを尾行する妹(with 兄の変人な友人)。変人、水前寺、誰かに似てると思ったら京極堂シリーズ、榎木津さんでした。しかも完全操状態の時の。今回は前編だから次号も買うことになるのかな、結局。出海まこと(イラスト:川元利浩)「シャドウプリム」。読みきり。女子校生パンチラ+黒ガーターベルトに拳銃、そしてバックにはメイドというすんばらしいイラストでスタートのこの短編、満員電車で痴漢に遭遇する女子校生→その女子校生がメイドになって登場→メイド服のまま忍者バトル!という凄まじい小説でした。ただただ感動。そういえば巻末、電撃hp短編小説大賞全応募作品タイトルリスト見てるとたいへん心が和みます。「ヒーローになろう!」とか「ドラゴンマン」とか「ダイナマイト・レディ」とかあって。君たち、タイトルくらい工夫しろ!!「スクール水着は無実の証」ってのはちょっと読みたくなった(笑)。田中哲弥がコラム「田中哲弥のうろたえない日々」というのを書いているけど誰も読んでなさそーだ(;д ;) 。

【雑誌】 ウルトラジャンプ 3月号 集英社

 村田蓮爾の表紙見ると、パンチラにまったくこだわりがない人間なんだなあ、というのがよくわかる。竹下堅次朗「Happy World」。身体測定盗撮ネタ。なんだこりゃ。読み切り、すみ兵「カミのミエザルテ」。仏教ネタ(?)。仏像がカゾクに。でもきっとカゾクも仏像だろう。

【雑誌】 モーニング新マグナム増刊 No.19 講談社

 片山まさゆき「最弱!ルーズソックス」。タイトルとサブタイトルセンスが「牌賊!オカルティ」とぜんぜん変わらんな……野球の神様、ベースボールゴッドの気まぐれで球団をひとつもらって監督に就任したそこらの素人の苦労話。間違いなく尻つぼみに終わりそうな連載ではあるけど、片チン漫画ファンはそこらへんも含めて「好きだ!」と言おう。岩舘真理子「月と星の間」。表紙画に偽りあり、でやっぱりおばさん中心エピソードなんだよね。魚屋実演販売のワイルドなお兄さんにお熱の母。コンビニの2人が出てないんでちょっと残念だけど、やっぱ妄想コメディとして上手い。しかし、なんだこの話は……。五味裕子「SUN」。不妊治療中、体外受精によって子供を授かろうとしていた夫婦を襲った悲劇。交通事故死した姉の代わりに、「代理母」として子供を産もうという妹の申し出に対し、どのような選択をするか、というお話。話がまったく見えないのですが、なんでシマ医師にそんなことをする必然性があったんでしょうか?話し合えばいいのでは、代理出産って基本的に第三者の女性の子宮にて行うものなのでは?という気がするしなあ。ラスト、止められたから良かったようなものの、間に合わなかったらどうする気だったのか。悪質極まりないドッキリカメラな気がしますが。いろいろ考えてみたのですがどう考えてもこの展開でこのテーマについて描いてはだめなんでは、という気がするのですが、どうなんでしょうか。心のケアに関しては専門医にまかせろよ、とか思ったりします。うーむ。小笠原亜由矛「兄とジョウゴ」。首なしで戦争から帰ってきた兄の話。世界に受け入れられなかった帰還者話。なんだか、懐かしいセンスですね。三宅乱丈デビュー作、「肛門売ります」。2人の紳士が駄菓子屋で肛門買う話。シュール。この作品でデビューしようと思ったというのはスゴイなあ。

InternetExplorer5.0 / Netscape6 PreviewRelease2で確認しています。

この日記へのリンクについて

 □ 日にちにリンク:ページ上部のカレンダー、リンク張りたい日にちにカーソルを合わせ、「新しいウインドウを開く→アドレスに表示されるURLにリンクしてください。
 □ レビュにリンク:MONO INDEX / QUICK REFERENCEからリンクしたい項目にカーソルを合わせ、「新しいウインドウを開く」→アドレスに表示されるURLにリンクしてください。

home