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#51
01/07/01〜
【単行本・漫画】(漫画)
ますむらひろし「アタゴオルは猫の森」
2巻 / 鬼頭莫宏「なるたる」 7巻
/ G=ヒコロウ「不死身探偵オルロック」
/ 清原なつの「千の王国 百の城」 / がぁさん「背後霊24時!」 2巻 / 山岸凉子「舞姫 テレプシコーラ」 1巻![]()
【単行本・漫画】(小説・ノンフィクション)
黒田洋介「ぷにぷに☆ぽえみぃ 〜小林伝説〜」![]()
【雑誌】
快楽天 8月号 / 阿ウン 8月号 / 近代麻雀ゴールド
8月号 / ヤングキングアワーズ 8月号
/ 近代麻雀 8/1 / 近代麻雀オリジナル 8月号![]()
【etc.】
同人ゲーム「TDQ I / TDQ II
魔族の大地」 ![]()
01/07/01(SUN)
半分
気がつくと1年も半分すぎてたりして頭が痛かったりする。最近はふと気づくと年単位のスパンで月日が流れていて(ホントだよ)困ったものなんだけど、このぶんでは次に気づいたときには老衰してたりするかも……と怖い考えが頭に浮かんでおろおろする。けど、酒飲んだらすっかり忘れる、突き上げた拳も、胸に滾る熱い思いもすやすやお眠りしたらすっかり忘れる。まったく、どうしたものだろうか。
【単行本・漫画】 ますむらひろし「アタゴオルは猫の森」
2巻 メディアファクトリー
いつもと同じ、と書いて終いにしてしまいたいけど(だから買い忘れてた)、ちょっとちがう。なんか、この巻超アシーッド!!なんですが。
架空の土地アタゴオルを舞台にヒデヨシ、パンツ、テンプラ、ツキミ姫らのレギュラーメンバーが活躍するというますむらひろしライフワーク作品で、不思議なアイテムとそれにまつわる騒動が見開きやら1ページぶちぬきのコマできれいにまとまってオワリ、っていう作風自体は変化しようがないんだけど、それにしても話の展開に脈絡が無さすぎる気がしますね。
たとえば、金貨5枚につられて命の危険を省みず(まあ当然)音網花の花粉取りにむかって失敗した
(^^;)ヒデヨシが遭遇する奇怪な体験を描いた「望メバ・スベテ」なんかその最たるもので「麻薬中毒者の幻覚だよこれ……」とか思ったり。光の手足を生やした月光ドングリが紅マグロ運んでくるんだけど、なんでこんな展開になるのか理由はさっぱり不明。なんかもう、どう考えてもナイトメア・ワールド!なんだけど、パンツとかパイプ咥えながら冷静に見てたりするし。慣れたのかよ!
そのほかヒデヨシの妄想によって出現したバケモノ青鯨(手が生えてる)にテマリちゃんが食われてそのまま終わってしまう(………)「虹の煙岩」とか、なんかもうすごいとしかいいようがないです。いいのか。
ファンタジーはファンタジーなんだけど、アシッド・ファンタジー。「力ではたどりつけない世界」だったはずのアタゴオルはいつのまにか「薬ではたどりつける世界」になってしまったのかもしれない、そんなことを考えたりしてしまう今日この頃であります。
個人的にここらへんの変化はたいへん歓迎するところで、逆柱いみりミーツアタゴオル世界、みたいな進化を遂げてほしいなあ……と勝手に期待してたりします。
「ウッツメ」のオチとかもすごいよなあ。
【単行本・漫画】 鬼頭莫宏「なるたる」 7巻 講談社
うーむ、宮古ってどうしても「パトレイバー」の内海課長と印象がかぶるなあ。
出てくるキャラクタの全員が全員自らの行動にまったく躊躇が無くって、わりにまっとうに思える、というかフツーな人に感情移入が可能な唯一のキャラが主人公のシイナだったりするのはどうしたものか、と考えてしまいます。
「竜の子」のリンク者たちが単純に善・悪サイドに単純に分けられているわけでもなく、積極的に行動を起こす/起こさないの違いだけによるものだ、という設定がこの作品の読後感をたいへん居心地の悪いものにしているんですが、これはゆるやかに死に向かっていっているということは間違いないということでもあります。
失踪したきりの「プッシュダガー」小森くんの頃から明らかだと思うのですが、リンクすることによって精神が何らかの影響を受ける、プラス見える世界像が変化する、というのがあるのかな。高校を辞める須藤が最後に担任の女教師に語った未来ヴィジョン、それを実行するには各々の竜の子たちはあまりに非力で、だから言葉はすべて上滑りしていくんですけど、それら全ての半端さ青臭さがこの作品に青春っぽい感覚を付加してるのかもしれません。
1940年からの5年間、ナチスドイツがアウシュビッツ強制(絶滅)収容所3ヵ所フルに使っても400万人強しか処理できなかったことを考えると、竜の子レベルの兵力持って「社会の再構成」うんぬん語るのは、なんかよくわからないんだよね。もしそれができるとしたらゲノム単位の自動選別機能が搭載された不妊性ウィルス散布とかかなあ。
さて、7巻の話にもどる。
「俺、シイナに萌えてるよ!\(゚o゚;)/ウヒャー」
この巻のポイントはずばりこれ?
全教科満点で万朶学園御入学、だそうで、なんか可愛くなってる〜。桜並木で名前呼ばれて振り向くとことか。掌の傷は聖痕?あ、あと野良ホシ丸。
【単行本・漫画】 G=ヒコロウ「不死身探偵オルロック」 エンターブレイン
まったくもう、どうしてここまでコストパフォーマンス悪い芸風なのかなあ、ここらへんのヒトたちは……と思ってしまうG=ヒコロウ最新刊、というかまだ2冊目?
「不死身探偵オルロック」「プロフェッサーシャ−ボ」の2作品を収録。
130ページくらいしかなくって吃驚するくらいに薄いけど月4ページとかだからしかたない。
「なんか居場所がないけれど」、「実際食えてないけれど」、「明日もおんなじ今日だけど」、「もう悪夢にも慣れたけど」、「信じてごらん死ぬけれど」、これら魅力的なサブタイトルがあらわすとおりの内容だったりして困ったもんであります(;´Д`)
「性本能と水爆戦」こないだ出た道満晴明、「
魔術っ子!海堂くん!!
」のすがわらくにゆきらと並ぶ、いわゆる「ダメ概念最先端」作家の一人だと思うんですが、まったくどいつもこいつも食えてなさそうなのはどうしたわけだ、当然か。
「もっとなにかほかの有効利用法はないものか……子供が安心して遊べる公園を!借金に追われる孤児院に寄付を!黒人の少年にトランペットを!」
そんなことをふと考えてしまうこの膨大かつ無為な才能浪費。さめざめと泣いてしまいます。限りなくしょーもなくて限りなく贅沢なこの1冊。
こんな感じの作風の人で、自分の才能資質と折り合いつけてきちんとペイラインに持っていってる作家って、ひょっとすると平野耕太だけ?とかふと考えた。
「自分にザラキ!」
01/07/02(MON)
売れた売れた売れた
bk1から売上の報告がきた。
合計9冊、売上の合計は9,374円にもなって、獲得ポイントは281point。「やった――!日給10円になる日も遠くないぞ!」と喜ぶが、9冊中、うちのページでとりあげてる本が2冊しかないのはどーゆーわけだろうか?いや、売れればべつになんでもいいんですけど。
ちなみに我孫子武丸・牧野修・田中啓文「三人のゴーストハンター」と新井理恵「loveless」1巻だけ売れました。ところでオレンジページの「100文字レシピ」とか売れてて吃驚するんですが、どなたが買われたんでしょうか。
せっかくなんで買ってほしいリンクを作ってみた。
このページを見ているアラブの石油王、世界のソフト王、暗黒街の帝王、ゴルフ界の賞金王、コロンビアの麻薬王、日本の家電王、獅子王、孔雀王、クイズ王(西村)、テレクラ王(成田アキラ)、アンゴルモア大王、カレーの王子様、テニスの王子様、王大人(死亡確認)、王選手(選手か!)、誰でもいいから買ってくれ。ワオ、なんてグッド・アイデーア!僕が大富豪さまさまになる日もさして遠くないね!
「こち亀」一気買い(無理っぽい。Bk1サーバダメダメ)
「弐十手物語」一気買い(これも)
「釣りバカ」一気買い
「ジョジョ」一気買い
「コータローまかりとおる!」一気買い
「ガラかめ」一気買い
「パタリロ」一気買い
「なんなりと褒美をとらすぞ」 「では、一日目はお米を一粒、二日目は二粒、三日目は四粒、倍々にこの碁盤の枡の数だけ下さい」
or
「この藁しべと蜜柑を交換してください」………「では、馬と屋敷を交換してください」
そんな感じが理想です。
【雑誌】快楽天 8月号 ワニマガジン社
森永みるく(原作:陽気婢)「コシ・フル・ヨル」。なんかもう、超絶的にくだらなくって、手っ取り早くストーリー説明してみると、レイダース<聖剣>風味ちんちん版。考古学部の娘っ子助手が向かった先のピラミッドには男の子の像がビーンと勃ってて、さあ、<聖剣>を抜こう。抜く?抜く抜く?いったいどういうこと?そんな感じ。へぼへぼ脱力ラストなんだけどオチのつけかたは陽気婢風味ですね。そういや森永みるく最近見てなかったなあ。で、その陽気婢「内向エロス」。普通な出逢い系話?と思ってたらラストで吃驚。しかも<第1部・完>って書いてあって、さらに(驚き)2。サンデーGXで「ロケハン」始まったと思ったらコッチはコレかい!やっぱ、この人、連載無理〜。オムニバスものか短編しか描いちゃダメ〜とか思ったりした。SABE「阿佐谷腐れ酢学園」は自覚ないままずぶずぶとハマってく日陰ちゃんがいい感じであります。綾瀬さとみ「夏色ショウジョ」。どうもこの人の作品には毎回ぐええ、とかやられてるんで、多感なお年頃、少年少女恋愛ものらしくはじまったこのお話も「ラスト、とんでもないオチなんじゃ……」とどうも信用がなかった(笑)。月野定規「おませなプティ
アンジュ」。夏の定番、海ネタです!!とのことでカラー見開きがええですね。個人的には主人公のプティ
アンジュより悪魔の摩耶っちのがぜんぜん良くって、今回は彼女中心のエピソード。いえー。わりにフツーな海中エッチ?とか思ってたら、ラストの展開なんじゃこりゃ、でこの人らしいねえとか思った。素晴らしい!朔ユキ蔵「少女、ギターを弾く」はけっこう疑ってたんだけど本当に直球作品だったんですね。
【雑誌】阿ウン 8月号 ヒット出版社
シャム王子「地獄学園性徒会FINAL」はタイトル通り最終回で、もう容赦ない展開。性徒としての自分を見失った繭に与えられる過酷な試練の数々は、もうひえ〜の一言であります。ラスト、陽炎郎の「犬さえも 血統書つきの 由緒正しい 名犬たちだ」という台詞には吃驚して笑ってしまったんですが。犬は犬だろう。巻頭カラー、高岡基文「最愛少女」も可愛い絵柄でこれでもかという展開で、体育倉庫での3本びんびん物語から担任教諭とお姉さんまじえての姉妹どんぶりプレイだのなんだの、大変すばらしい塩梅でござる。師走の翁「Caper」は一連の「シャイニング娘。」シリーズ第3弾。芸能アイドル陵辱ものと黒魔術的な悪夢ワールドが違和感なく同居しちゃってるのはけっこうすごい、と思うのだがどーか。しかも今回なんか悪魔の目の前でフリースロー対決だよ!あ、今回は二飜(ゴットー)巻中心エピソードです。そんな充実した内容の中、裏村正みかど「ハイブロウ男爵」が箸休めとしてけっこう良かった。エロ関係ないエッセイ漫画で今回は「怖いもの、嫌いなもの」がテーマなんだけど、「刃物は嫌い」なんだけど「カッターは大丈夫で爪まで切れる」「ナイフマガジンも大好き」。「牛乳はぜんぜん飲めない」けれど「ピザ大好物」だとか、そんな不思議な矛盾が描かれてて面白かった。そういえば本業のほう、村正みかど「放課後セブン」はエロ版「遊戯王」(というかセブンブリッジもしくはドンジャラだけど)エロ魔法風味というお話でこっちも読んでてたいへん楽しかったです。いいんでは?ますだ直紀「LADYリンクス」は1色のほう、お休み。
【雑誌】近代麻雀ゴールド 8月号 竹書房
メジャー誌連載作家のキャリアは伊達じゃない!という感じの作品目白押しな巻頭からの作品連発で、なんだか普通な漫画読み向けな雑誌になってる、ちょっと前まで桜井!ヒクソン!だったのになあ、そんな近代麻雀ゴールド。3号連続巻頭カラー、六田登「眠り玉三郎」もやっぱり面白いんだよね。今回の話では割れた眼鏡投げ捨てたあとの玉三郎の人格豹変→唐突な展開のあたり。こういう見開きとかホント上手いと思う。それに続く原作:有元美保 作画:安達哲「ギャル雀」だけど、やらしいとしかいいようがない後半部分とか、有元美保に書けるとは思えないエロエロ展開です。罰ゲームの内容からしてかなりくるんだけど、デジタルビデオで撮影してる店長のカット2コマいれるあたりがこの人なりのプラスアルファというか。下劣風味が隠し味(隠してないか)なんですよね。福本伸行「天」はもうカウンセラー・赤木による説法漫画になってるな、と感じた。言葉に重みがあるんでつまんなくはないんだけど、ずいぶんとストレートなことだよなあ……と思います。谷口亜夢「雀鬼サマへの道」は一連の「桜井章一に学べ!」ものの中で抜群に素晴らしいと思います。わりに描き手である谷口亜夢に客観部分が残ってそうなのがいいのかな。
【雑誌】ヤングキングアワーズ 8月号 少年画報社
伊藤明弘「ジオブリーダーズ」。この作品デフォルト進行な戦闘→銭湯パターンなんだけど、前回の続きで銭湯(違うか)で戦闘だ!一応タオル巻くんだね、とか野郎どものきちゃないものは描いてなくってありがたい、というかなんで君たちまでタオル巻いて湯煙慕情気分なんだよ、外から襲えよオイ!とか。温泉+旅情+銃撃戦って日本が世界に誇れるジャンルだと思った。花見沢Q太郎「うしお日記[ももいろさんご番外編]」はヤングキングからの出張。この人もいっぱい描くな〜。アワーズだからかHなシーンなくてタイトル通り無口な猫目少女、三女の潮に焦点あてたエピソード。アパート燃えちゃったよどうすんの、な六道神士「エクセル
サーガ」は六本松アダルト形態で蘇った岩田のフォロー描写ほとんどしないあたりがこの人らしいなあと思った。自キャラにそんなに愛情ない感じで。
01/07/03(TUE)
三島賞
三島賞の選評が出た。
「ユリイカ EUREKA」の青山真治は映画監督、「あらゆる場所に花束が……」の中原昌也は暴力温泉芸者そしてヘア・スタイリスティックスでノイズ・ミュージシャンだったりする第14回三島由紀夫賞なんですが、やはり他のメディアからお客さん引っ張ってこよう……っていう誰かの意図が見えてしまうような気もします。
だって、誰も手放しで誉めてないんだもん。
順番に見ていく。まずは筒井康隆。どう読んでもこの2作品推してる評ではなく、むしろ受賞した2作の難点ばっかり書いてる。本人としては「生活の設計」「バラクルス」の2作を推してて、たぶんこの2作品の受賞なんか考えてなかったたと思うんだけど、それがなんか知らないうちに、福田、島田の強力プッシュで選ばれてしまい、あれ?なんかヘンなのに決まっちゃったな、しかたない、選評書くか……と、戸惑いまくっている様子が見て取れるような気がします。
次に宮本輝は「正直、受賞作なしでいいんじゃないの、と思うけど、三島賞取っても売れるわけじゃないし、どれでもいいよ……」という感じかなあ。考えてみるとこの人が「泥の河」「蛍川」書いたのも中原と同じ30歳くらいのころのはずで、それとくらべて「幼児性」って言葉が出たんだと思います。でもそれは文学だけに限った問題じゃなくて他のメディアにおいても30前後のクリエイターが作ったものって大体こんな感じじゃないかなあ。「幼児性」って言葉、ひょっとすると「今の若いものは」というフレーズと同義なのかなあ、とちょっと思った。
笑っちゃうくらいに中原昌也パーフェクト否定な高樹のぶ子なんですが、まあ否定するだろ、と思うのでべつに不思議には思いません。ただ「ユリイカ」評の、一般の善良なる市民と、無差別殺人に走る人間とは、別人種であると考えがちだが、実は事件の被害者がそのショックゆえ加害者にもなりうる、という現代性に、説得力があった。
というくだりを読んでるうち、「それって別に現代性とかそういう問題でも何でもない。単純に人間を善人と悪人の二元論で語れると考えるほうが安直であり、昔の人は全員純朴で、悪い人間は悪いことばかりいい人間はいいことばかりしてきたの?」という疑問がわいてきました。そういう単純化ってじつは文学性といちばん遠い部分で、むしろ勧善懲悪パターン、エンタテインメントのストーリーテリングじゃないの?とか思いました。
福田和也。「首尾は上々」ってタイトルで驚く。この人だけ映画版「ユリイカ」見てからの選出だったらしいのだけれど、それが正しいことなのかはよくわからない。そもそもノベライゼーションが文学賞とった段階ですごいんだけど。
最後に島田雅彦。まず驚いたのは 似たようなものはネット上に垂れ流されてもいるのだが(たとえば侍魂) という部分で、島田雅彦も見ているのか、侍魂!すげー!であった。でも中原作品と侍魂テキストとはどう考えても共通点ほとんどないので「島田雅彦、旬はとっくに過ぎてしまったのね……」とも思ったりした。中原昌也の小説をほかのもので例えるとしたら華倫変作品にG=ヒコロウ風味加えた感じってのが個人的に一番近い気がしていて、ほら、展開の無軌道さと物語にこめられた悪意は共通してるんだけど、華倫変の描く話ほどどよーんとはしていない。起こってる出来事自体はむしろテンション高いんだけど、それでも物語の底には静かな絶望しか流れてない感じ。無気力な暴力性。
選評通して読んだ感想は「結局、なんでこの2作品になったの?」でした。やはり何かがある……。
【単行本・漫画】 清原なつの「千の王国
百の城」 ハヤカワ文庫
清原なつのといえば普通とはちょっと違ったかたちの性のあり方をセンシティブにそしてシュールかつ鮮烈に描く作風でずばり、「やられちまったよ……」な人も多いのではないでしょうか。そのうちの1人がここにいる!そんな彼女の作品の中でもSF色が強いものをよりすぐって編集、1冊にまとめたものがこの「千の王国
百の城」であります。そういえば最近この人何してるんだろう?
収録作品は「お買いもの」、「アンドロイドは電気毛布の夢を見るか?」、「千の王国
百の城 I / II」、「真珠取り PATTERN 1 / 2 / 3」、「金色のシルバーバック」、「銀色のクリメーヌ」。どの単行本からの再録かはここらへんのリスト(「清原さん」)を参照してみるとよいでしょう。
・「お買いもの」
最新モデルが次々と出てしだいにアップグレードもままならなくなってしまうアンドロイドの悲しみを描いた小品。主役だと思ってた女の子からスライドしたラスト1ページの余韻が奇妙に心に残る。「本とコンピュータ」掲載というのはわかるなあ。
・「アンドロイドは電気毛布の夢を見るか?」
自分の婚約者の容姿を持ったアンドロイドを創り出してしまった科学者の恋の顛末を描いた作品で、ディックへの清原なつの的解答、と安直に書いてしまってよいのだろうか。どうだろ?しかし、セクサロイドじゃないにしてもふつーそんなことしないなあ、と思う。清原センスともいえる独特な展開と会話セリフのセンスが堪能できる作品だと思います。これも主役だと思ってた2人の背後にもう1人の主役がいるっていう「お買いもの」と同じパターン作品です。
・「千の王国 百の城」
一応連作(2作しかないけど)。
サイコメトリー能力をもって太古の物に秘められた過去を物語ることのできる商社マン吉村と(兼業してるあたりがこのひとらしい)同僚のOL春日とのぎくしゃく恋愛話(だろうか)。吉村のサイコメトリー能力によって再現される過去の物語と現実世界の出張話が2重構造になってなか楽しい。しかし、なんで春日さんはこんなにひとりラブラブ先走りなのだろうか。
・「真珠取り」
SF。わりと初期の作品なんだけどりぼんオリジナルというばりばりの少女誌でよくここまでやったなあ、という感じ。ウラシマ効果、コールドスリープ、火星独立話とか。第3話「まりあ」のラスト近くの展開には驚き。
・「金色のシルバーバック」
・「銀色のクリメーヌ」
タイトルからして対になってることは明白だけど、ともに異種間恋愛話であるこの2作はいわば困難極まりないニコルとシルバーバック、ワシューとクリメーヌの2組の恋人たちの恋愛話にどう決着つけるかの物語であると思います。「銀色のクリメーヌ」ラストの4ページは本当に凄まじく、これでこの本を終わらせたのは正解でしょう。
こういう味わいが清原なつの作品の凄みです。
【雑誌】 近代麻雀 8/1 竹書房
近代麻雀、たぶんこれからどんどんつまんなくなってくんじゃないかな、と思ってます。福本伸行「アカギ」連載再開で集客力充分だと思ったのか、「スーパーヅガンアダルト」をオリジナルで新しく始める(てこ入れのためだろうか)片山まさゆきの「牌賊!オカルティ」が毎号載らなくなりそうだし(実際、次回掲載は8/1発売号、月1連載にするのかも)隔週で出るとはいってもハッタリ漫画ばっかりなんだよね。アカギにしても萬にしても1話使ってどれだけストーリー進展させたんだ、もう!テンポ早く進行する漫画ほとんどないぞ!楽しみなの天獅子悦也「むこうぶち」オンリーになりそうかも。とほほ。あ、そうそう、麻雀最強戦作家雀豪大会であかほりさとるが優勝してて、しかもすごくちゃんと打ってる(というか上手い)感じだったのにビックリしました。くじらいいく子「ハルの拳」がひっそりと最終回。空手勝負で決着つけててよかった。
01/07/04(WED)
【フリー雀荘】 渋谷 麻雀.com
3134
渋谷に買い物に行った帰り、ふらっと入った回転寿司がひどく不味くて「さすが安いだけのことはある」とがっかりしながらぶらぶら歩いて家路へとついた。
ふと見上げるとフリー雀荘があって、ここらへんの心情のメカニズムは自分にも理解できないんだけど、「寿司が不味かったから麻雀したくなった」。
続きを読む >> アナザ・グリン・ヘヴン#33
【単行本・漫画】 がぁさん「背後霊24時!」
2巻 秋田書店
ストーリーの説明がなんともむつかしくて、ひらたくいうと、自殺願望の女の子・みちよさんと化石フェチな男・小板橋の2人がじつは相思相愛の関係なのにお互いうまく告白できないままずるずるきて、ちょっと目を離すと死んじゃいそうになるみちよさんを説得(?)するためにみちよさんの背後霊となった少年まさるが奮闘してハリセンでぱちぱち叩いたりするようなお話。ひらたくないなあ。
小板橋の守護霊にはうぶな少女、奈緒ちゃんがついてて(ピコピコハンマー装備)、つまりは2人が協力してみちよ・小板橋ペアの仲をうまくとりもつ……といったストーリーなんだけど、ほっとくとこの2人、互いを想ってオナニー始めたりして、まったくもう、死ぬのかどうなのかハッキリしろ!と思ったりします。背後霊というくらいなんでとーぜんしっかり奈緒ちゃんも死んじゃってるんですが、当の本人はぜんぜん自覚なくて、そのぶんこの巻に出てくるかつらのエピソードなんかなかなかぐっときます。すごいなあ。
考えてみると、がぁさん作品で2巻までいったのってはじめて?とか気づいてビックリしますが、かなりヘンテコながぁさん話なんで買いましょう。
この巻の見所はみちよさんを一度砂に埋めてから発掘する(!)小板橋のなんとも絶妙な変態性です。スゲー!
01/07/05(THU)
キリ番考察
うーん、100,000hit。カウンタの6桁目が機能している。
でもまあ正直に言ってしまうと、ここに設置してあるカウンタの数値自体そもそも正確じゃないし(ちょっと前の飛びまくり以前にも何回か飛んでる)、単に1日あたりのHit数累積にすぎないな、というのがあるのでそんなに感慨の気持ちがある感じでもない。
だって100,000hitといっても、このページ続けて500日くらい経ってること考えて、日割りにしてみると100,000(hit)÷500(day)=200hit/day。なんだ、たいしたことないなあ…って、「たかだか1日コーヒー1杯分の値段ですよ」の口車に乗って英語の教材買っちゃう人間みたいなこと考えてみた。
100,000hitしたのも驚きだけど、どちらかといえば1日あたり500hitくらいしてる最近の状況のほうが吃驚で、もうこれくらいになると誰がこのページ見てるのか皆目検討がつかない状況なんですよね。1日あたり100hit弱くらいだとメールやらICQやら掲示板やらのつきあいでかろうじて誰が見てるのかぼんやりわかる感じかなあ。それでも半分くらいか。メールのやり取りだのなんだのできる人数のキャパシティってだいたい50人くらいじゃないかと思っていて、それから先のカウンタ上昇はすべて「自分が想定し得ない読者層」になるんじゃないかと思います。つまりうちのサイトの場合、最低450人は誰だかわからないリピーターがいるってことなんでしょう。リピーター全員が全員日参してるはずもないんで、本当はもっといるのかな、想像もつかないですね。とにかく驚きです。
最近まで「カウンタ、それなり順調に伸びてるわりには感想メール全然こないなあ……」と思ってたんですが、「やはりレビュ中心にしたうちみたいなサイトとかニュース系サイトには読んでる人もメール送りにくかろう」と諦めがついたので、正直ただ読んでくれるだけでかまわないです。
だって2,000,000hitとかしてるsawadaspecialさんからして、 ・200万ヒット達成しても相変わらずメールは一通も来ませんヽ(´ー`)ノ つーことなんで、ウチにくるはずもないわな……との自分なりの結論。しゃあないね。
忘れてた。キリ番について。
「自分で踏んじゃいました(自爆)」とか「自分で踏んじゃいました。δ(⌒~⌒ι)とほほ...
(>_<) 」とか書いてる人がいるけど、キリ番は自分が踏むのが正しいと思う。だって自分のサイトだから。
カウンタが99,999の時にアクセスしてリロード→100,000になる瞬間を想像すると全身に電流のようなものが走る。それはきっと恍惚に打ち震える瞬間だろう。しかし、それはかなわぬ夢だった、残念だ。夢うつつでRPGプレイしててしらないうちにレベル上がって新しい呪文だの技だの覚えてあまつさえクラスチェンジまでしてた感覚なのかも。見てなかった。損した。
ついでに。キリ番踏んだ人間に掲示板での報告などの義務を課してる(ようにみえる)サイトは正直よくわからなくて、「誰かわからないような人間にメモリアルカウント(?)取られて楽しいのか?」とか「本当に祝福する気持ちがあるのなら踏んだ人間のところに直接出向いてレイの1つでもかけてこい!」とか思います。個人的にはとてもヘンテコな慣習な気がしますね。海外のサイトでもこういうのってあるのかな?
そういえば百、千、万、十万単位でキリ番になるのはなぜだろう?とか考えたらやはり貨幣の問題なのかな、と思いついた。ほとんどの人間が日常的に使うものだし。いまはむかしの8Bit時代、256や65536をキリがいい数字と認識してたプログラマは多かった気がするけど、それはやはりそう考えるのが日常だったからでしょうか。
最後に次のキリ番は 191,989(イクイクパッ君)、573,315(コナミ最高!)、765,315(ナムコ最高!)、890,000(役満)、9,613,810(黒衣鯖人)です。
掲示板報告、よろしくね!
01/07/06(FRI)
【単行本・小説】
黒田洋介「ぷにぷに☆ぽえみぃ 〜小林伝説〜」 角川スニーカー文庫
たとえば「夜中の2時ごろ自転車に乗ってコンビ二に行く途中『ちゅーちゅー、ちゅっちゅ いえー♪』と歌ってたら公僕に職務質問された」という記述読んで爆笑できるか否か(正解はこちら)、いわゆるヲタ属性リトマス試験紙はもはや世界のそこいらじゅうに転がってるんであります。
そんなヲタなみなさんにオススメしたいのがこの「ぷにぷに☆ぽえみぃ 〜小林伝説〜」であります。とはいうものの、そこらへんのさじ加減いちじるしく間違ってるんで、いわゆる極北小説になっちゃってるんですけど。
自分のことをなぜだか「小林」と名乗るワタナベぽえみは13歳。伝説のアニメ監督ナベシンことワタナベシンイチがこの世に残した忘れ形見だ。日本一の声優になることを夢見て日々声優道を邁進する彼女の前にある日東京都葛飾区担当の魔法少女があらわれてこう言った。「あなたの正体はぷにぷに☆ぽえみぃ、地球を守護する魔法世界の戦士なのよ!」「小林、リッパな声優になるっス!(聞いてない)」そんなこんなしてるうちに宇宙エイリアンに狙われる地球。この星は大丈夫なのか!?
この本を手にとってとりあえずパラパラってめくるとカラー口絵イラストが大股開きの縞パン少女だったり、次のページは半裸の娘っ子×5だったり、あまつさえ次のページは全裸だったり、もうすでに困ったもので(;´Д`)なまじっかのエロアイテムよりよほどレジに持っていく勇気が必要なスバらかしい危険ブツ。そもそもどんな話なのかさっぱりわからないよ!ちなみに見開きの娘っ子5人衆は一応ぽえみのライバル的存在、売れっ子声優姉妹である我々守(ああす)家の方々だったりするんですが、みなさんノーブラでしかも例外なく全員乳首勃ってるぞいーのか。
・「さすが、ぽえみさん。俺たちにできないことをあっさりとやってのける。そこにシビれる。憧れるぅ!」(p13より引用 正解は荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」1巻より 「さすがディオ……」)
・それとも、業界ぐるみでの壮大な小林イジメ?
もしかして、ルーシー・モノストーンたちの子供たちのしわざ?(p44より引用 正解は原作:大塚英志
作画:田島昭宇「多重人格探偵サイコ」より)
・彼女は、魔法少女のアウトナンバーズの一人。
神奈川県、川崎担当の奴隷戦士マーヤ。(p129より引用 正解はこのどんと「奴隷戦士マヤ」より)
・「……あのね、昨日いつえお姉ちゃんが、新しいパソコンゲーム買ってきたの。これが今流行ってる『FFIX』よ………とか言ってたんだけど、流行ってるのは『X』だと思うし、会社名が『イリュージョン』になってて……」(p49より引用 正解は→■)
・「もっと思いこめ、覚悟をきめろ、精神を高めろ、波紋を練れ、心の中で『念』もつくれ、アルターを呼び出せ、幽波紋も呼び出せ、コスモを高めて、エイト・センシズに目覚めろ、お前を計ってるスカウターをブッ壊せ!」(p126より引用 正解は……)
・「すんまそん」(そこらじゅうから引用 正解はおさる)
とにかく引用したくなる。
楽屋オチパロディパクリ連発で乳首がビンビンとかそういう描写だけ律儀に書かれてる超絶的にアレな作品で、この作品の中ではすでにお亡くなりなワタナベシンイチが監督した実験へっぽこアニメ「エクセルサーガ」の中にちょろっと出てきた企画から派生して誕生したOVA「ぷにぷに☆ぽえみぃ」のさらにノベライズだったりするんですが、OVAとももうぜんぜん違う!!
小説版ではなぜだか「エクセルサーガ」の小林エクセル役(注:エクセル役ではありません)→「ぽにぽに☆ぽえみぃ」のワタナベぽえみ役な新人声優・小林由美子がぽえみに憑依して宇宙をまたにかけた声優魔法少女ものになってたりします。
先にもちょろっと書いたけど、ヲタ受けを極限まで追求したあげくに誰も手を出せないような地平にまで到達してしまった一品。これを買うのは相当に勇気がいると思います。例えるならば果汁100%くらいにとどめておけば万全だっただろうに、何を思ったか濃縮還元1000%とかにしてしまって見るからに健康に悪そうになったフルーツドリンクといった塩梅でしょうか。小説表現の極北。これでもかとばかりに繰り出されるヲタフレーズに、「一般の人にこれ読ませて、どれぐらい理解してもらえるのだろうか……!?」と不安になったりしますが、まーいいんじゃないかな……楽しいから(投げやり)。
こんな風に書いても大丈夫だなんて……小説というメディアの強靭さについて思い知らされた気分です。
同じ極北小説として清水良英「激突カンフーファイター」思い浮かべる人多いと思うんですけど、個人的にはこの業界で長い間プロとして飯を食ってきてる人間とこの小説がデビュー作の新人との差をこの2作品の間に感じました。作品の出来不出来の差というよりはアプローチの仕方にでしょうか(出来でいえば「激突カンフーファイター」のほうが単純に上です)。
でもそんなこと、別にどうでもいいような気もしますね。
01/07/07(SAT)
ドラオエ
かつてX68000ユーザーのあいだで伝説のように語られていた同人ゲームがあって、それは「ドラオエ」(DRAGON
OUEST)というタイトルでありました(笑)。
「同人だけど本物ソックリ」、「それどころか超えてる!?」 そんな噂ばかり聞こえてくるんですが、パソコン通信もやっておらず即売会の知識もまったくなかった当時ではどうやって入手すればいいのかわからないままでした。またグラフィックとか曲とかがやっぱりアレなんで、専門誌であった「Oh!X」にも情報は載らなかったんですよね。
そんな「ドラオエ」(正確には「T-DRAGON QUEST」)がネットでダウンロードできたりするんで驚きました。しかもSHARPさんのご尽力によってX68000シリーズのROMイメージ、OS、ソフトウェアなどが無償で公開されてるんで、問題なく誰でもエミュれます。えかったえかった。
インストールまでの手順については X68000シリーズエミュレータである、EX68
top page 内のコンテンツ、はじめてのインストールを参考にどうぞ。
わかりにくそうなポイント、注意すべき点をいくつか挙げておきます。
・無償公開ソフトの転載からダウンロードしてくるのはIPL-ROMイメージとHuman68K。前者がBIOSイメージで後者がOS。セットアップ時に両方必要。
・EX68V214.LZH(バージョンは変わる可能性があります)展開したあと、フォルダ内にできるx68Soundフォルダの中に何も見えない場合は、ファルダのメニュー→表示→フォルダオプション→表示で「すべてのファイルを表示する」にチェックを入れてください。
・Human68k上でのコマンド実行は 例:format.x / switch.x
と直接コマンドをタイプ→Enter。
・EX68上で使用するのは仮想ハードディスクなのでフォーマットしても全然大丈夫。一応念のため。
・Norton AntiVirus
などウィルス対策ソフトがバックグラウンドで稼動してるとEX86が起動しないことがあります。無効化しておきましょう(これでけっこう悩んだ)。
そんな感じかなあ。
あと、参考として、→TDQ(ドラゴンオエスト)について語れ ほかにも当時こんな同人ゲームがあったという資料として、→X68000ゲームギャラリー 同人をどうぞ。
01/07/08(SUN)
旅

週末ずっと同人ドラクエ「TDQII 〜魔族の大地〜」やっててなんだか困ったものでした。やろうと思ってたことなんにもできなかったよ(;´Д`)
プレイ時間11時間くらいでまだ全体の3分の1くらいじゃないかなと思うんですが、うーん、たしかにこれはドラクエだなあ。
旅の序盤まではぱふぱふ娘のミシーナたんと2人旅で気分うきうきだったんですが、いきなりミシーナたんがパーティーから逃げ出して(T-T)、そのかわりに銭ゲバ野郎チオリが強制参加してきたのには泣けました。そりゃ、たしかに強いけど上がりの75%も持ってかれたら金全然たまらないつーの!殺したままずっとほっとけば問題ないんですが奴いない状態ではピラミッド攻略ちとキツいので、それがまた憎らしい。守銭奴チオリをクビにして単独乗りこんだ武道会でもなんとか優勝、今はポジティブアクティブアグレッシブな女魔法使いヤンたんと格闘双子トーイ・モーニの4人パーティーです。楽しいなあ。眠いけど。
01/07/10(TUE)
【単行本・漫画】山岸凉子「舞姫 テレプシコーラ」 1巻 メディアファクトリー
人生の賞味起源はきっとみじかい。努力の多寡など問題じゃなく才能ですっぱり選別される。しかも栄光を掴むことができる人間なんて一握り以下。バレリーナなんて茨の道にもほどがある辛い辛い職業なんでは、と思ったりします。
一流の才能、たゆまぬ努力、表現者としてのある種の狂気、それら全てが揃ってやっとスタートラインなんでしょう。黄色人種なだけできっとハンデになったりする、それはそれは厳しい世界なんだと想像します。
バレエ漫画の世界ももちろんすべて厳しくて、だからそのぶんラブロマンスが要素として加わったりする。そうでなければ読んでるこちらの気持ちがあまりにつらいので。
青年誌連載作であるからか(?)色恋沙汰完全シャットアウトな曽田正人「昴」なんかは観客の熱狂描写することでそらへんのカタルシス解消をカバーしてるんだと思います。
でも山岸凉子は違う。そんな楽な選択、用意しません。栄光という名前の1点の光の周辺に渦巻く暗く深い闇をあますところなく描ききります。
物語の中心になるのはバレエ教師を母親に持ち、幼い頃からバレエ一筋だった小学生の少女、六花(ゆき)。
妹の千花とくらべて才能は劣ってるわ、バレリーナとして致命的な身体的ハンディキャップ(股関節のつくり)抱えてるわで、もう幼くして早くもつらく厳しい現実が目の前にたちはだかってる彼女の前に現れたのが風変わりな転校生の空美(くみ)。空美の抱える現実は六花のそれよりそらに酷く、凄まじいの一言で……。
30年近く前に「アラベスク」で金字塔打ちたてた山岸凉子がいまバレエ漫画描くとこうなる、というのはたいへん興味深いことです。バレリーナの成功の先に栄光がある、という描写を用意しないってのもすごい。これは半ば精神に異常をきたしてる空美の師匠のこと。
人間の精神の暗部を浮き彫りにするようなストーリーテリングはやはり厭でしかたないんだけど、気になって気になってしょうがない。山岸凉子の最近作ってぜんぶそんな感じなんですが、これもそうなんですよね。というか、情緒不安定な女の子は全員性的虐待受けてるってのはどうかと思うが、それが山岸凉子!という気もします。最近のって全部そう。
やはり山岸凉子の描くものは違うな!容赦ないよ!と思わせられる1冊でした。
【雑誌】近代麻雀オリジナル 8月号 竹書房
この1〜2ヶ月くらいであっという間につまんなくなった近代麻雀本誌(アカギの復活がよくなかった)とくらべるとコッチは面白いですね――。ほんまりう(原作:仙郷博道)「天狼」。柱の影からそっと様子をうかがったり頬を赤らめてみたりあまつさえ青空に浮かんでみたり。まったく今は何時代だ!と叫びたくなるような古典的漫画表現満載でたいへん素晴らしいです。前にも書いたけど、21世紀に笹木堅マンガ読めるとは思わなかったよ。わあお。大武ユキ「タイル」。エピソードクライマックス。しかし凄まじく後味悪いラストで正直驚きました。肝心のシーン(たとえば新聞記事とか)書かないまま終わらせるところがこのヒトな感じなのかな、うーむ。なぜかオカルティックになってきた本誌とくらべても企画記事も充実してるし、いいんじゃないかな――。あ、「何を切る!?2001」来月のお題↓からは間違いなく
切りですね。この手牌からドラ切るのは時期尚早に感じますし、
切っても明らかなロスはあと3枚の
ツモった時だけ。向聴数こそ二向聴ですけど
きって![]()
ツモのペン
1,300点聴牌しても仕方ないでしょう。
切っておけば最高形として平和純全帯三色(123)ドラ1のダマハネ満まで見えます。ドラ直接ツモって平和ドラドラでも別にかまわないしね。忘れてたけどなぜか(たぶんテコ入れもしくはリバイバルブームに便乗)復活な片山まさゆき「スーパーヅカン・アダルト」は比較的どーでもええです。なんとなく、バンチで連載するのが正しいような内容ですね(;´Д`)
ところで、一番面白かった作品が巻末、坂本タクマ「シンケン君」で一番感動した作品が「たぬきの皮算用」、西原理恵子マンガであったということは衆目の一致するところであると思います。ホントかな?こうして西原理恵子はなんぼ損してきたんでしょうか?読んでて真剣に泣けてきました。それから、「あかほりさとるって、福本伸行についで2番目くらいに稼いでる人間なんじゃないか?漫画家大会だけど作家で社長だしなあ……」と最強戦の結果について考えてみた。
「何を切る!?2001」来月のお題
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ドラ:![]()