![]()
![]()
02/06/01(SAT)
【単行本・小説】本格ミステリ作家クラブ・編 「本格ミステリ〈02〉 2002年本格短編ベスト・セレクション」 講談社ノベルス [bk1][amazon]
2001年に発表された中短編小説および評論の中から本格ミステリ作家クラブのプロジェクトチームが選りすぐった作品を編んだアンソロジー本。内容の内訳は小説部門×17、漫画部門×1、評論部門×3で、これに末國善己氏の手による各作品の詳細な解説がついて、なんと720ページもある。下手したら煉瓦よりも厚くて立派に凶器としても使えて便利は便利なのですが持ち運べないし寝転がって読んでても重くて腕が攣りそうになる。まったく、困ったものです。
■小説部門
・ 有栖川有栖「不在の証明」
犯罪心理学者・火村英生と作家・有栖川有栖が活躍するシリーズの一編で、タイトルそのままを趣向に据えた作品。ただし単純なアリバイ崩しに終わるかといえばそうでもなく、展開を少しずつずらしていくあたりの見せ方が上手い。衝撃はさほどないけれど、端正かつ美しくまとまっています。
・ 折原一「北斗星の密室」
不可能犯罪の熱狂的マニアである黒星警部を主人公にした作品で、いくらなんでも警察の人間が「ウヒヨッ、これは密室だ。不可能犯罪だ。やったやった」と現場で小躍りするのはいかがなものかと思われる。処女雪に覆われた牧場を舞台に、誰もいなかったはずの物置からの出火、そして現場に不意にあらわれたバラバラ死体の謎を扱ったお話で、黒星考案の芸術的くだらなトリックの妙を楽しむバカミスといっていい。まあ、実際に使われたトリックのレベルも大差ないが……
・ 霞流一「わらう公家」
カーター・ディクスン「わらう後家(魔女が笑う夜)」へのオマージュらしいけど、そちらは未読。ということは冒頭、ヤスデの行進シーンにも何か意味があるのだろうか……山頂の屋敷に閉じ込められた「貴族院」メンバーと探偵と板前(w 密室状況の中で見つかった首なし死体と、犯人と目された公家の亡霊は逃げ出せるはずもない現場から消えうせた……というお話で、どこまで本気で書いてるのかわからないので読んでて当惑してしまいます。作品世界の雰囲気がなんとも中途半端なのかな。唐突きわまるラストの展開はちょっと好きだけど。
・ 倉阪鬼一郎「鳥雲に」
俳句をテーマにした作品で、すべての真相が明らかになるラストにて世界が揺らぐ感じは幻想・ホラー小説で活躍してきた作者にしか書けない種類のものだろう。抑えに抑えている印象の筆致がよい。
・ 柄刀一「人の降る確率」
言葉の端々に刺があるので「熊ん蜂」の愛称で呼ばれる車椅子探偵・熊谷斗志八を主人公にしたシリーズ最初の作品で、遺書を残して病院屋上から飛び降りたはずの看護婦の死体が短時間に消失してしまうという事件を扱ったお話。悪くはないけど、ネタ的にむつかしくないかな? と考えてしまうシリーズ設定だ。
・ 若竹七海「交換炒飯」
タイトル通り交換殺人を扱ったお話なのですが、しかし、そんじょそこらのホラーの10倍くらいは確実に怖い。なぜだ――!! 普通の人間の想像を遥かに凌駕する<悪意>を持った存在の描き方はすごい。こんなほのぼの文体でよくこんな話書くわ、と感心する。
・ 鯨統一郎「『別れても好きな人』見立て殺人」
うーむ、こんなの書く人間ほかにいないな……単純な強盗殺人を、ロス・インディオス&シルヴィア「別れても好きな人」に見立てた殺人だと強引に見立てる狂人(w マグレ警部が活躍するシリーズ。カラオケシーンで行数稼ぎする匠の技術はこの作品でも健在。ひょっとして鯨統一郎って、ミステリ界における田中啓文的ポジションにいる人なんじゃないかと一瞬だけ思ったけど、それにしてはギャグレベルがあまりに低すぎる。いや、リーマン相手だったらこのレベルで充分、というかこのレベルでこそ有効なのか……!? もしそうならば日本に笑いの文化はない! と思わされたDEATH。
・ 西澤保彦「通りすがりの改造人間」
このシリーズもヘンテコすぎるな……怪獣やら改造人間が登場する世界初の特撮パズラーらしいが、そのいちばんすごいところは怪獣や怪人が登場する非日常パートとミステリとして謎が解かれる事件パートにほとんど関連性がないことだろう。今回の話ではいつもの3人組が改造人間と遭遇する事件と偶然遭遇した誘拐事件の謎とのつながりはまったくない。改造人間の出所がなんだの、そういうことについても一切語られない。
・ 芦辺拓「フレンチ警部と雷鳴の城」
パスティーシュものとしてのレベルは最高だと思う。フレンチ警部といえばフロフツだが、作品全体としてはカー作品へのオマージュとなっており、そこらへんのキャラもいろいろ登場する。いろんな意味においてしみじみ上手いなあと感心する。この領域にまで達したら誇っていいよな、と思います。
・ 倉知淳「闇ニ笑フ」
これも上手い。無駄な部分がぜんぜんないよ! 新進気鋭の若手監督が撮った映画ラストにおける残虐シーンオンパレード。誰しも顔をしかめずにはいられないその悪趣味な映像が流れる中、ひとり恍惚の表情を浮かべ微笑んでる謎の美女、彼女は何度も何度も映画館に足を運ぶ……その目的は……!? というお話。ラスト1行のサプライズというやつなんで気をつけてページをめくりましょう。
・ 菅浩江「英雄と皇帝」
音楽教室を舞台にした<歌の翼に>シリーズの一編。日常の謎を扱った作品なんですが、気持ちの行き違いがひきおこした事件の設定とその処理方法が上手いと思いました。自然な雰囲気がいいな。
・ 伊井圭「通り雨」
作者の方、やっぱりけっこう年輩の方なのね……地味〜に味わい深い作品ですね。
・ 大倉崇裕「やさしい死神」
落語をテーマにした作品。こっちは意外に若い人だったので驚いた。これも無駄な部分がほとんどない端正な作りの作品だと思います。
・ 麻耶雄嵩「トリッチ・トラッチ・ポルカ」
<貴族探偵>シリーズの一編。デビュー作「翼ある闇」の時から、探偵役、ワトソン役など作品内のキャラ配置におけるミステリ的コード逸脱が激しい人ではあったが、今回のシリーズは<貴族探偵>シリーズながら貴族探偵は推理せずに彼の御付メイド、田中がかわりに事件解決するという点においてはげしく間違っている(w なんとなくタキシード仮面っぽかったり、銘菓”バラばんばら”だったりするオタクネタが挿入されてるのはあいかわらず。
・ 物集高音「坂ヲ跳ネ往ク髑髏」
なんじゃこりゃ。プロット、ロジック、サプライズに趣きおいてこれか……わしにはよくわかりません。
・ 山田正紀「麺とスープと殺人と」
ラーメン横丁で起きた謎の殺人事件をあつかったお話。とぼけたムードだけどきちんとパズラーになってる。ちょっと長いかなという気はするけど、悪くないと思いました。
・ 加納朋子「ひよこ色の天使」
一瞬ドッキリしたけど、ほのぼの。
■漫画部門
・ 河内美加「消えた裁縫道具」
二階堂黎人の<ボクちゃん探偵・渋柿信介>シリーズ(このネーミングセンス……)のオリジナルストーリー・コミカライズ。幼稚園児である渋柿信介がハードボイルドタッチで事件を解決する様子を描いたもので、なかなかよい。我孫子武丸<人形は……>シリーズよりこちらのほうが漫画向けなのかもしれません。
この作品とは直接関係ないことですが、メフィスト関係者以外のところからミステリ漫画描いてる人間ひっぱってきてもよかったよね……と思う。加藤元浩とかならちょうど講談社で問題少なそうだし。
■評論部門
扱われてる作品に未読のものが多いので割愛させていただきます。
長い! 長い! 長すぎる! こんな文章(注:このレビュのこと)誰も読まない! 厚い! 厚い! 厚すぎる! 重い! 重い! 重すぎる! (こっちはこの本のことだ) 書いてるだけで疲労困憊したよ。バカミス編と本格編で2分冊にしてください。
02/06/03(MON)
「やあ! 爆弾抱く婆や!」
帰ってきた。
実家にいたところですることもとくにないので、BSデジタルとワイド画面TVの組み合わせはやはり無敵だ……と思いつつ、麦酒飲み飲みW杯観戦したり、その合間をぬって読書したり、朝市行って買ってきたひよこの丸焼き食べたり早ものの西瓜食べたりした。
そもそも、なんでこんないきなり帰省したのかといえば、九州在住の妹夫婦が久しぶりに実家に帰ってきてるからタイミングを合わせたのであった。本当は昨日の夜トンボ返りする予定だったんだけど、帰るのなんとなく今日に延ばして、「べつだん問題ないよなあ」と思ってたら、ハ、ハピレスの委員長回、録画予約してないじゃないか!! ガ━━(゚Д゚;)━━ン!! しまったしまったしまった。なんのために今までハピレス見てきたんだよ!!
【単行本・小説】 西澤保彦「仔羊たちの聖夜(イヴ)」 角川文庫 [bk1][amazon]
<匠千暁シリーズ>の一編で、世界内時系列的には「麦酒の家の冒険」と「スコッチ・ゲーム」の間に位置するお話です。なかなか売ってなくて、渋谷Book1stにてやっと1冊発見、されど「依存」は見つからず。とほほ。
クリスマスイヴの夜のこと。ボアン先輩こと辺見祐輔に強引に誘われたコンパの会場にて、タックこと匠千暁とタカチこと高瀬千帆ははじめて顔を合わせる。ボアン先輩のペースに巻き込まれる形でなんとなく最後まで参加したタックとタカチだったが、コンビニプレゼント交換会の最中、女性の飛び降り自殺に遭遇してしまう。遺書も動機も見当たらず不可解な自殺と結論付けられたこの事件から1年の時が過ぎ、ボアン先輩の持ち込んだプレゼントの包みをきっかけに、タカチそしてタックは彼女の身元をたどることになる。そう、くだんの包みは彼女が用意したプレゼントだったのだ。しかるべき人にその包みを渡すため、彼女の死の追及をはじめるふたりであったが、やがて彼らは5年前にも同じビルで同様の不可解な墜死事件があったことを知る。自殺とみなされたこれら2件の墜死になにか関連性があるのか!? そして、彼らの周辺でも新たな事件が……
なるほど。タカチの魂の救済、過去からの解放が行われるシリーズ次作「スコッチ・ゲーム」に先駆けた展開がこの作品なのだな、と感じました。読んでいてまず感じるだろう疑問、完璧かつ完全に独立で孤高なる存在であったはずのタカチが、なぜ会った事もない、ただ飛び降りの現場に偶然遭遇しただけの女性の死の追求にまるで何かに憑りつかれたようにやっきになるのか? という問いに対する回答が「スコッチ・ゲーム」だったのだ、と感じました。
この話において探偵役になるタカチは、いわば事件の被害者たちの分身であり、それぞれが抱えていただろう心の傷と同じものを自分の心にも抱えている存在です。物語ラストにおいて「断罪者」と化したタカチが登場人物のひとりと行う心理対決シーンは、彼女が、彼女の本当の敵とつけなければならない決着の前哨戦としての意味合いもあるのでしょう。
個人的に驚いたのは、テーマを浮き彫りにするための物語の組み立て方で、同じビルで起こった3件の墜落事件をストーリーの縦軸に、それぞれの事件の意外な連鎖を描いてるように見せつつも、背後には大きなテーマが存在して……と、与えられたデータから真相を完全に言い当てられる読者がいる気もしないから、純粋なパズラーとは言えない気がするし、でも伏線の回収については見事の一言で、目の前でパズルが組み立てられていってメッセージが浮かび上がるような構成になってるし、後味も悪くない。ひとりひとりのキャラクタについてもきちんと掘り下げられている。まったく、巧みだなあと感心しました。物語の流れとしては人工的でものすごく歪なんですが、それを感じさせないあたりがたいへん不思議だと思います。こういうことができるんだな、と正直吃驚しました。
【単行本・小説】 西澤保彦「依存」 幻冬舎ノベルス [bk1][amazon]
八重洲ブックセンターで1冊だけ発見。新幹線降りた後ふと気がついて立ち寄ってみて正解でした。
時は7月の終わり、大学の夏期休暇に入っていた、タック、ボアン先輩、タカチ、ウサコの4人は他の友人ともども大学の白井教授宅に招かれることになった。そこで彼らは教授の新しい奥さんと出会う。年齢はまだ40前、若々しく妖艶な魅力をたたえた彼女を見て、タックは青ざめた。 「あの人――美也子さんはぼくの実の母親なんだ。ぼくには双子の兄さんがいて――ぼくたちが14歳の時、美也子さんが兄さんを殺したんだ。」
タックがタカチを過去から解放した前作「スコッチ・ゲーム」を反転させた作品で、今回はタックを過去の呪縛から解き放つため、彼に仇なす存在にタカチが戦いを挑む、というお話になっています。
「仔羊たちの聖夜」において採用された、テーマを浮き彫りにするための歪極まるストーリーの組み立てはこの作品において極まった感があり、「みんな、もうちょっと笑えるような無難な話題にしようぜ!」とか思ってしまうのですが、一見ばらばらのように思えるそれぞれのエピソードがラストに向けて1点に収束していき、テーマをくっきりと浮き彫りにする見せ方は非常に上手いです。作品の語り手としてウサコが選ばれた理由もきちんと存在するし、なるほど、ここまで自覚的に物語が組み立てられるものなのだ、と驚きました。事件らしい事件がさほど起こらなくて、登場人物たちの思考実験で物語が進行していくあたりの呼吸は、コリン・デクスター作品のモース警部がたくさんいる感じで、しかも、それぞれの推理内容がそのまま各人の性格描写をも兼ねている。テーマの選択にしてもそう感じますが、非常に現代的なミステリだという印象を受けました。これはレベルが高いですね。凛々しく、力強く、美しいラストシーンの展開も良いですし、珍しく何軒も探して買った甲斐がありました。
個人的な印象では「彼女が死んだ夜」は単独で評価して素晴らしい作品で、「仔羊たちの聖夜」、「スコッチ・ゲーム」、そしてこの「依存」はそれぞれ単体でも素晴らしいですが、3作全て通して読むことでさらに評価が上がる作品だと思います。一貫した重いテーマを、ミステリという形式を通じてどのように描くか、という回答の1つがこの3作品の中にあるような気がしています。
【ANIME】 アベノ橋魔法☆商店街 第9話「泣くよ! うぐいす☆平安京」 (→公式)
→第9話ストーリー詳細
面白い面白い。つーか、山賀博之脚本ですか。あかほり一派は取り入れなくてもよかったよ……というありがち結論繰り返し繰り返し書いてしまうワナ。要らないエピソード、単純にはっきりさせすぎですよ! と思ったりする。
ユータスに連れられて1000年前の世界、平安京の都へとサッシは向かった……という内容で、ここまでのスラップスティックな展開の背後に流れる設定を説明する役目の回なのだろう。第1話、7話、そして9話、物語の骨格をなす回はすべて山賀脚本なわけで、そのほか血肉の部分があかほり、って、俺は骨格標本の部分だけでいいです――妙に生活臭漂う平安京清明ハウスの内装といい、センスはいいんだよなあ……作画もいいんだよなあ……サッシ@サエキトモの演技もいいんだよなあ……
キャラの精神的葛藤がきちんと書かれる脚本のほうがやっぱ好みなんだな――と思いました。
悪くないですね(えらそうに)。 天獅子悦也(原案:安藤満)「むこうぶち」。老舗京菓子屋ボンボン編続き。いくらなんでも傀を呼ぶのは荒療治がすぎる気がするのだが……どうするつもりなのか。及川少将殿の宇宙人ツラはいつ見ても吃驚。 原作:花村奇跡 作画:旭凛太郎「騙し屋」。無駄な決めポーズとか展開に関係なく入るエロカットとか、けれんみ溢れる内容で毎回毎回とても楽しい。ええ感じ。 片山まさゆき「牌賊! オカルティ」。梨積vs.ルフラン戦続き、というかルフランさん刺されてえらいことになってるはずなのだが、そんなことぜんぜん忘れてるね……デジタルの枠からはみでるこの熱いものを、ってそんなことアンタがやったらいかんのでは……と梨積さんにたいして思った。完全デジタルはやっぱ無頼堂のほうだよね。なんというのか、エゲツない! という感じの梨積さんの容赦なさが光りました。 本そういち「新フリー雀荘最強伝説ONE ワン」は赤い彗星(w 西さんにいよいよお相手が……という展開。
02/06/04(TUE)
「冴えた答えさ」
ボリューム的に昨日書けなかったのだが、今回の帰省中におけるいちばんの衝撃は自作の幻想短編小説らしきものを父親からいきなり手渡されたことだった。それも、わざわざDTPで段組レイアウトそしてプリントアウトまでしたものを……
とりあえず勝手に掲載してみることにする。ちなみに父親がこのページをたまに見ていることはすでに判明してるので間違いなく文句言われる気がするが、しかたない。こんなの渡すほうが悪いのだ。
鉞琴菊 「ヒヨルル族取材顛末記」
パッと見「けっこう普通かな?」と感じたけれど、実際に打ち込んでみたら、なかなか思うところの多い内容であった。しかし、春香の存在意味ぜんぜんないよね…… ヒヨルル〜ヒュルルゥ〜ルルゥルルルという、これまで聞いたことのない鳥の鳴き声が聞こえてきた。 世代とかそういうものとは関係なく、リアルリアリティは使用可能であるということにハッとさせられた。ここだけでなく、そこかしこに不思議な表現は見受けられる。うちの父親のことをこれから父先生と呼ぼうかな。しかし、このペンネームは読めない。誰なんだ君は……
念のために断っておくと、この文章はうちの父親が本当に書いたものであり、そういうネタとして俺が用意したものではない。表記ミスっぽく思える部分も原文ママだ。身内が書いたものであるがゆえ、正直、コメントに困る部分が多すぎて……まあ、なんと、申しましょうか……
榊さんスペサルらしい。「触れないなら」、「11才」、「ねこさん…」、「設定」、「なんで?」の5話。シュールかエロの2択だな……
映画「捨て猫物語」観てむせび泣く榊嬢。スキンシップを求めるも、現実の猫さんは彼女を捨てて逃げてしまうのでありました(;´Д`) かおりん猫さんアルバムを見てグッドアイデーア思いつく榊嬢、パパラッチと化して猫たんつけ回すも超加速されて残像のみを受け取る。あれ? これってデジカメじゃないの? 文化祭に引き続いて登場した、名伏しがたい何物か。着て帰るなYO! とか、どんな商店街だよ! とか、ちよたん宅にはこれで2体目か! などと思う。榊嬢はまた頬を上気させてるね…… ちよたんは今度の日曜日でちょっとお姉さんになる。……そら若く見えるわなあ。ちよたん@榊視点俯瞰カット。たしかに高いな―― なんだこの驚き大阪三連☆カットは! 理不尽極まる主張のわりにこの11歳は意外に押しが強いぞ! ショック表現の奇怪な演出。柳の下に立ってみる。ちよちゃんへのプレゼント選びに余念がない榊嬢、しかし心は猫方面に。 「猫たん……」 忌まわしき力で猫AIBOを破壊する榊嬢、この少女は呪われておるぞよ…… おいおい、今度は兎かよ(だよね?) あてどもなく街中を彷徨う。客観的に考えてみるとUFOキャッチャーのぬいぐるみっていかにもぞんざいじゃないか? 部屋の片隅に転がってたの拾ってきたみたい。まず定吉さんを愛でる榊嬢、あれ? ちよちゃんを祝いにきたんじゃないの? とも「わ・た・し・の・き・も・ち」 死ね! しかし魔法ステッキを用意してるのでオッケー(ネタ的には意外といいと思う) やっぱり片っぽか。大阪の奇矯極まるネーミングセンス、お父さんを持ってきたYO! お父さん頑張る。 「なんや吸い込まれそうになるわ……」 美しき夕景に実際魂を吸われる榊嬢、妄想世界へダイヴ・イン! いけない薬を嗜まれたかのように拝Hiテンションな皆様方、これは只事ではございませんよ!? この大阪は怖いよ…… この娘さんは駅までの道すがらずっと妄想しまくってたわけなのかい? 現実の猫たんは、いかんせん冷たい。


体育祭での凱旋シーンやら、今回ラスト近くの妄想シーン、ともにいい感じだなあ。来週は神楽回。ちょっと喋り方のイメージがちがうな……
【単行本・小説】 西澤保彦「聯愁殺」 原書房ミステリーリーグ [bk1][amazon]
西澤保彦ブームが自分の中にきてるのかな……「依存」がなかなかみつからなかったので買ってみた。読んだのはじつはちょっと前。
会社からの帰り、見知らぬ男に部屋へと侵入された28歳のOL、一礼比梢絵(いちろいこずえ)はその男にあやうく命を奪われかける。そして、現場に残された男の手帳の中には、自分が連続無差別殺人事件の犯人であるという、まさに驚くべき内容が記されていた。事件後、男は失踪し、その行方は杳としてしれない。
事件から4年の月日が経ち、梢絵は、男がなぜ自分を襲ったのかその理由をはっきりさせるために<恋謎会>なるミステリ関係者交流サークルに調査を依頼する。<恋謎会>のメンバーはそれぞれが持ちよった証拠をもとに、新たな推理を繰り広げるのだったが……
一見何の関連性もないと思われる被害者たちの共通項を探るといった、いわゆる<ミッシング・リンク>ものの一編であり、しかも、バークリー「毒入りチョコレート事件」っぽいサークルメンバーたちによる推理合戦も楽しめる、といった作品。とはいうものの、事件パートで全てのデータが披露され、その組み合わせによって幾通りもの異なった推理が開陳される、といった形式ではなく、事件にかかわる新事実など、各メンバーが用意してきた切り札的データがいきなり登場する形なので、実質的にはストーリーの進展につれて新しい情報が明らかになっていくタイプの物語と変わらないですね。しかし前述の<ミッシング・リンク>探し+<推理合戦>の形式にはとどまらずプラスアルファがきちんとあるし、ラストの展開には西澤保彦らしさが出ているし……で、悪くないと思います。ただ、安全圏から見ず知らずの他人のことをあれこれ推理するタイプの物語はなんとなく絵空事な印象が強くなって個人的にそんなに好みではないのかも。だから読んでいてけっこう冷静でした。どちらかといえば、推理の過程に痛みがある作品のほうが好きなのです。
最終章「廻」における展開の暴走には賛否両論わかれそうな気がしますが、この展開があってこそこの人っぽいともいえそうなので微妙なところかなあ。モンスター的存在までエスカレーションさせないほうが効果的なのでは、という気はしますが。あと、あのコピーについてメンバーの誰も気づかなかったのは不思議だ……
02/06/05(WED)
「最期、血の命請いさ……」
○「エラリー・クイーンの国名シリーズ未発表原稿が発見されました。さてそのタイトルは?」
・アメリカ鼠の謎(訳:井上勇)THE AMERICAN MOUSE MYSTERY
内容: 世界で最も有名な、あの鼠の殺害事件にエラリイが挑む! と思いきや、危なくて具体的なことが何も書けないゆえ曖昧極まりない描写がえんえんと続く。登場人物紹介にも伏字が並ぶ。しかし、やはり某大企業に訴えられて中盤以降いきなり法廷小説になってしまうあたりも見逃せない、まさに異色の一編。傍聴人席に駆けつけたJ・J・マックの姿は読者の涙を誘う。
頑張ったけど敗訴→出版差し止め命令が下ったため、代原として急遽書かれたのが「アメリカ銃の謎」だったことは有名なエピソードである。
ペインキラーRD(06/03)への回答。30点くらいだろうか……

原作:ほったゆみ 作画:小畑健 「ヒカルの碁」 17巻 [bk1][amazon]
自分の碁に対する揺るぎない自信を胸に中国から帰ってきた伊角との対戦をきっかけに、左為の消失以来、碁から逃げていたヒカルが立ち直り、再び碁と向き合うことを決意する……といった16巻の続き。ということで、主人公ヒカルが、塔矢アキラというひとりの天才を追いかけていき、終生のライバルとして認められるようになるまでを描いた少年の成長物語「左為編」はこれにて完結。これからはヒカルとアキラ、才能に長けたふたりの若者を中心に囲碁界が大きく変動していく……みたいな展開になると思うのですが(次の巻はサイドストーリーかな)、いやあ、非常に美しい締めだったと思います。オールスターキャスト勢揃いでなんと、葉瀬中囲碁部やあかりまできちんとフォローしてたし。「おまえには―――そうだな、いつか話すかもしれない」というヒカルの台詞がよかったかな。

うすた京介 「ピューと吹く! ジャガー」 3巻 [bk1][amazon]
出てくるキャラたちが見事に落ちぶれていくさまを眺めて楽しむ漫画。
つねづね俺が提唱している(そうなの?)「ダメという概念」にばっちし当てはまる作品で、よく考えてみると、まともな人間がすでにひとりもいなくなってるのに、それでもこんなにショッキング。素晴らしい。前の巻まではけっこう可愛かった紅一点キャラ、高菜ちゃんもしっかり痛い娘さんになっている。この子、2ちゃん@ネットウォッチ板が似合う感じだよね……

吉田戦車 「スカートさん」 2巻 [bk1][amazon]
これもひどいな(w
珍しく時事ネタ(というか期間限定ネタか)が多くて、厚底サンダルとかキックボードとかヤマンバメイクとか出てきて困った。ゲソピンくんもいた。なつかすい……。この漫画に出てくる娘さんキャラ(みっちゃんを除く)全員のきなみ人格破綻者であるのはたいへん素晴らしい。川上、モク江、ダメ人間ちゃん、そしてみっちゃんのママ。強力にすぎる布陣だ……お色直しはペンキだとちょっと弱い気がする。豚の血が望ましいのでは……などとちょっと考えた。
02/06/06(THU)
「カルアミルクと胡桃あるか?」
「あずまんが大王」最終巻、今日売ってるのかな?

いくえみ綾 「オススメボーイフレンド」 [bk1][amazon]
可愛らしくてよい。「オススメボーイフレンド」、「頼ちゃんはかなわぬ恋をしている」、15P猫ショートの3本を収録した単行本。
・「オススメボーイフレンド」 高校入ってすぐに「アッチョンブリケ」ってなんだっけ? とか話しかけてきたヘンな男になぜか心惹かれてしまった女の子、小城貴恵とそのヘンな男、荒木優、このふたりを中心に、彼と彼女の初々しいラブを描いたお話。よく考えてみるとてんで普通な恋愛話なはずなのに、いくえみ綾が描くとなんかちがう。たとえば貴恵視点で第1話を描き、今度は荒木に視点を移して続きの第2話を描く、みたいな構成の工夫が光ります。「1回100円」とか、そういうセンス、好き。何の変哲もない日常も切り取りかた次第でこんなに生き生きと描けるという見本みたいなお話ですね。
・「頼ちゃんはかなわぬ恋をしている」 「バラ色の明日」1巻収録の「巷に雪が降る如く」後日談。交通事故で意識が戻らない思い人を待ちつづけるデザイン会社勤務の青年、松浪頼と、彼に思い焦がれる従兄弟の栄、この2人を中心にしたお話で、悲しい運命を背負っていたキャラ、頼に救いを与えるため描かれたエピソードらしいです。物寂しい雰囲気の中にほのかな希望を予感させる雰囲気づくりが上手い。

片岡吉乃 「しじみちゃんファイト一発」 [bk1][amazon]
表題作である「しじみちゃんファイト一発」、「あそびじゃないんだ」、「夜の列車」の3作を収録。
・「しじみちゃんファイト一発」 色恋沙汰に無縁だった沼田しじみさんが、ふと思い立ち、自己の桃色ライフプランを提案してみたりするお話。なんだこの大失敗っぷりは……とげらげら笑うのが吉。
実質第2話として、しじみの友人で素直なんだか何も考えてないんだか周囲に流されまくりな女の子、千笑(ちえみ)ちゃんを主人公にした(千笑バージョン)も収録。こっちのがいい。 「ただそのまま『週刊女体』だけを買って 去っていったよ!」、「なんたるチョイス! なんたるチーププライス! オウ まさにオクトパス!」といった台詞センスは最高だと思う。ちょっとズレてる感じが素晴らしい。
・「あそびじゃないんだ」 5タイプ揃えてダメ人間ズが放課後居残り追試ミッション受けてみるだけのお話。なんだこのオチは……という投げっぱなしぷりが良い。

たかなし霧香 「ハイパーレストラン」 6巻(完結) [bk1]
林田ベランメルジェと増井メルルーサの気が狂ったような冒険(のはずが途中からなぜかファミレス経営に……)もこれにて完結。
正直、現代日本における漫画家の中でこの人がいちばんセンス悪いと思うのだがどーか。
ストーリーにしても絵柄にしても狂気の領域すら遥かに超越している。ちなみに前の巻では新入社員として普通にザリガニが入社してきた。この巻で活躍していた。クライマックスであるところのハルナリ&ルナ率いるレストランキラーズとの最終決戦も恐ろしいことになっていて、常人が許容できるレベルをとっくに振り切った、そのあまりの悪趣味さに「この感動を誰かに伝えたい!!」と逆に思ってしまうくらい物凄い。もうひとりくらい誰かチャレンジャーな人買ってくれないかな……そして感想書いてください。ギャグの文法そのものだけ抽出してみれば「ジャングルはいつもハレのちグゥ」ら、ほかのエニックスギャグ作品群とさほど変わりない気もするのですが、いったいなんでここまでヒドいことになるのか……「悪夢のカーニバル」という単語がぴったりで、「スゴイことだけはわかった。もう、勘弁してください……」と、思わず呟いてしまいます。
忘れたい……でも、記憶の底に刻まれてしまってメモリ消去できない……呪いのアイテムか! これは!?
【ANIME】 藍より青し 第8話「愛玩 〜あいがん〜」 (→公式)
影のボスキャラ、桜庭館の残酷女看守長こと、雅たんにも可愛いところはあるんだゾ! なエピソード。くだらな――い、くだらな――い。
ペットショップで安売りしてたからという理由でティナに購入されたフェレットが桜庭屋敷に騒動を巻き起こす……みたいな内容で、それ以上でもそれ以下でもないんですが、しかし、雅たんは何故にいまさらボデコンボデコンした衣装着ておられるのかね? と思った。フェレットって凶暴なんじゃないのかな? 可愛いからという理由で一瞬陥落する葵さん、桜庭館の秩序維持を旨とする雅たんは当然の如く反対してみたけれど、葵たんには目に涙浮かべて説得されるわ、面倒見る役の馬鹿メイド妙子たんにも大賛成されたりして多数決にて押し切られた。この館はいちお民主主義国家だったらしい。すげえカップ数のブラがなぜシーツの間に? やら、どんなんでも妄想する男だな、薫様は……よりによって授乳シーンかYO! など、くだらないくだらない。白フェレットの猛威は止まることを知らず、巨乳メイドと葵たんの服の中潜入操作してみたりとどっしょもないこと引き起こしてみる。乙女のようにゴキブリに怯えるさまをからかわれて怒り心頭、怒髪天を突き、雅たんは天の岩戸へと閉じこもってしまわれました……でも命は取り返しのつかないものだから出てきた! みたいな。雅嬢@平松晶子の年齢に似合わぬ可愛らしい叫び声がひどく印象に残った回でした。なんだかなあ……



次週は、ティナと薫、いっしょに朝まで、みたいなお話。
02/06/07(FRI)
「恣意的にここに来て、縊死」
すんごいくだらない発見したんだけど、書いていい?
マガジン連載の「ゴッドハンド輝」のヤクザっぽい院長が前々からなんとなく気になっていたんだけど、この人って、雀鬼会の安田潤司そのまんまモデルにしてるのね、と、やっと気づいた。見た目も名前もまったく同じだもんなあ、もっと早くわかれ! ちなみに、監督作品としては「ファー・イースト・ベイビーズ」、闘牌製作:Vシネマ「雀鬼」シリーズ、漫画原作:「無限」などをやられてる方です。
で、なんで医療漫画にそんな人が出てきてるかといえば、「ゴッドハンド輝」作者である山本航輝(晃)が、桜井章一の雀荘である「牌の音」の常連で(今は忙しそうだけど……)、たしか以前には雀鬼会の下位リーグに参加してたくらいの麻雀好きだからですね。おお、これで点と点がつながった!
しかし、調べてみたら作者の日記(2001/04/19)に思いっきり書いてあって、あれ? これってひょっとするとものすごく既出事項だった? ガ━━(゚Д゚;)━━ン!
そっか、はてなアンテナって、日記の改竄個所特定システムにもなるのか……
そういえば、更新時刻一覧の個人ブックマーク版をリンクページの代替物として使うということについては去年の1月15日付け日記でも言及していたのだけれど、設置が面倒で手を出さないでいた。そこに書かれてることと若干共通すると思うのだけれど、MHK Antenna でチェックしてる100のサイトについての選別基準は「あるていど頻繁に更新してるサイト」で、「自分がふだん手を出さない領域について情報を掲載してる」 or 「自分とは明らかに異なったスタンスの意見を書いている」 or 「スタンスは似ていても、興味深い考察がなされてる」あたりかなあ。あと「サイトのジャンル分けを勝手にしない」というのも隠れテーマとしてあるかも。
「興味深いサイトを100選ぶ」という絶対俺基準自体に意味があって、使い勝手に関しては無視、その内容についても流動的にありたいと考えているので、今でも1〜2サイト/日で入れ替え作業しています。インポートして使ってる方には申し訳ないです。
こういうのって、大勢の人間が使うことを前提にしない、あくまで個人的な視点で作るところに意味があるような気がしてならないのです。
堂高しげる「全日本妹選手権!!」に対してみのうらさんが怒ってるんだけど(風虎日記02/06/04)、この作品のキャラ配置が「あずまんが大王」のデッドコピーであるというのはまったく気づかなかったので驚いた。言われてみるまで思いもよらなかったよ…… というか、全員が全員あんな煩悩を秘めたキャラである段階で完全に別のものとして自分の脳内では扱われてます。
基本的に、ネタにしてる対象に愛がない作品だから、みのうらさんが怒るのはごもっともで、しかも、ああいう扱われ方した同人女ネタが漫画という形で流通して全国津々浦々で笑われてること自体に腹が立ってるだろうから、その腹立ちが収まる気はしないのだけれど、さすがに、「あずまんが大王」のちよ → 「全日本妹選手権!!」の恵美 までパクリ言い出したらキリがないと思うんだよなあ。
そもそも(こと最近の)漫画評する上でキャラ配置レベルで共通してるからといってダメ出ししても詮無い気がします。あきらかにパクってる(参考にしてるとでも言い直そうか、オマージュというと愛がいるし)としても異常に面白い作品はあるし(例:「ゾンビ屋れい子」)、そのパクりかたの志しが低くても面白い作品もあるから(例:漫画版「スクライド」)、パクりだからダメだなんて、そんな単純にはいえないんだよね。
ちゆ12歳での取り上げられ方についても、あれはネタとして使いやすかったから取り上げたんじゃないかな、としか言いようがなく、男性読者サイドからの意見としては新田さんのレビュにおける感想というのもあると思う。男が読んで大喜びかというとべつにそうでもなくて、逃げ場がないぶんさらにダークかも……という話。自虐ネタだからダメ、と思ってるわけでもないのだけれど。
02/06/08(SAT)
「迂闊な穴使う」

あずまきよひこ 「あずまんが大王」 4巻(完結) [bk1][amazon]
3年間の学園生活もこれにて終了。あーおーげーばーとーおーとーしーとのことで完結。世の中の人気作品すべてがこのように引き際美しく終われたらねえ……と思ってしまう見事な大団円でした。「ヒカ碁」17巻の第1部完に続く綺麗さやねえ。
榊さんに小さな幸せが舞い降りる沖縄修学旅行編 → ヤママヤーやってきたぞ編が、この巻の盛り上がりな気もするんだけど、個人的には沖縄でわけもわからず自分なりにハイになってる大阪と、なんでアニメではあんなにぞんざいな扱いなのか皆目検討がつかない、J.C.STAFFはちょいと俺に釈明してみませんこと? な暦の活躍かな。なんと、最後のオチにまでなってるんだぜ!! あとは、意外にきちんと〆てるゆかりティーチャーの教師っぷりとか。しかし、この内容を忠実にアニメ化したらやはりシュール&エキセントリックになってしまう……静止画と動画のちがいつーのはあるね! 思いました。
ちよ:A 榊:A- 大阪:A+ とも:A 暦:A+ 神楽:B+ かおりん:B+ ゆかりティーチャー:A- にゃも:A-
(A+ 〜 B- の6段階評価 暦の俺内評価が高いよ、というだけの結果となった。とももじつは嫌いではない。榊嬢と神楽は実のところそんなにキャラが立ってないのではないかとのことで若干ダウン。かおりんは隠れキャラなところがよいのだ)

竹内元紀 「Dr.リアンが診てあげる」 1巻 [bk1][amazon]
コパだのリンだのどいつもこいつもどいつもこいつもドクタードクターうるせいよ!!
「熱意と心は本物の医者にも負けない」立派なニセ医者、栄里安こと、Dr.リアンと、彼女の後頭部から生えた奇怪な生物、通称:師匠が、医術の名のもとに数々のワイセツ行為を繰り広げるヒューマンコメディ(嘘)
リアンが押しかけた先の住人である他人を疑うことを知らない高校生、直人や(ちなみに性傾向はくノ一趣味。マニアック〜)、直人に恋焦がれるあまり、警察沙汰レベルの破廉恥行動に出てみるお下劣女子高生の岡崎さん、当初の設定がすっかりわからなくなったころに登場してみた、おぱんつ脱いだり乳首を勃てたり思わず濡れちゃったりする女忍者のもみじなど、自分の肉棒欲望に忠実すぎる面々がひたすら下ネタを連発しまくるだけのお話。ここまでくると爽快感すら覚えます。いっそすがすがしいYO!
「うは――チョコバナナおいし――♥」、「『テニス』が『ペニス』に聞こえるの」、「アイドルにだって性欲がある!!」
そんなのばっかしですね。ところで、この作者の人は愛知出身なのでしょうか?
02/06/09(SUN)
「観劇後ご機嫌か?」
これは昨日のこと。
公開初日から1週間経っちゃったからネット的には遅めの話題なのかもしれないけど「少林サッカー」観てきました。このページで映画の話題ってホント珍しい。
いやあ、面白いですね。「アストロ球団」だの、「コスモスストライカー」だの、島本和彦作品だの(そういえば「男の一枚レッドカード」ってサッカー漫画あったね)をそのまま実写で! って、みんな言うけど、やっぱそうなんだよね。
しかし、個人的に驚いたのは、たしかに丁寧だけれど回収の仕方としてはとんでもない伏線処理(ヒロインの太極拳技とか)、ひどすぎるヒロインの扱い、こういうタイプの物語にありがちな展開を微妙にハズしたラストシーンなど、お約束のようにみえて案外そうではない奇妙なギャグ感覚だった。周星馳の作品ってこんな感じなんですかね? あんなに時間使ってくりかえしの生卵ギャグやるとは思わなくて、なんかすげえなあとか思った。肝心のサッカートーナメント勝ち抜け部分についてはけっこうすっとばしだったのにね…… 少林拳とはまったく関係ないくせに最後までひとり生き残ってた長髪の存在が気になる……
ところで、あのサイコーなOPはぜひともFLASHで再現してほしいと思った。誰か作らないかな。
そういえばいっしょに「少林サッカー」観たメンバーの中に風野春樹さんご夫妻がいらっしゃって、その後の飲み会でもご一緒させていただいたのだけれど、延々とくだらない話題ばかりふってしまって申し訳なかった、と思った。特に2次会。参加者が10人くらいいてテーブル中央あたりで話題が別れてしまっていたのだが、片方が創作論とかの意見交換交わしてる中、僕がいたほうは、上連雀三平の「アナルジャスティス」2巻、「飲尿女神」発売、ものすごく楽しみ〜とか、コミックアムールについてとか、2ちゃんの(おもに荒れてる)板関係の話題とか、目も当てられないようなくだらない内容だった。すみません…… あとじつはFFXIにハマってるせいで最近本が読めてないのかもしれない風野さんがHP高めの種族使って(やってないからくわしくないけどガルカなんだろうきっと)、低レベル女性キャラの盾になってあげてる、みたいな話を聞いて、「そのキャラ、リアルライフでは40代の男ですよ」とか嫌なことを言ってみた。「少林サッカー」で旋風脚使ってた人みたいな、しょぼくれハゲ親父なのだと思う。きっとね!

亜都夢 「ミニモニ。ラブインストール」 [bk1][amazon]
GLAYやラルク・アン・シエルや椎名林檎のデビュー以後の軌跡について櫻井そうしにコミカライズさせたりしている、蒼馬社ヤングサクセスシリーズの1冊。このほかこのシリーズで亜都夢先生は「KinkiKids 炎のスパーク」、「浜崎あゆみ ミラクルパッション」などを描かれている。尾花有理「慎吾★光一★タッキー 光の国の王子様」という作品はちょっと読んでみたい。
くわしい内容紹介については、新田さんによるレビュ(ふぬけ共和国・マンガ)、松平小雪。さんによるレビュ(ロマンス親衛隊 06/01)を参照してもらうとして、これ、言わなければミニモニ。漫画とは思えない内容の作品である。オフィシャルでないがゆえの自由度の高さが現実を強引にファンタジーに捻じ曲げることを可能にしたのだと思う。だいたい表紙からして誰なのかよくわからない……獣耳生やして「世界平和」とか書かれたイヤリングつけてるのはミカなのだろうか……
ミニモニ。というユニットを自分の納得したかたちで世間に送り出したいというリーダー矢口の情熱が招いた現場スタッフとの衝突、新メンバーミカの加入によってメンバー間に流れる不協和音、紺野あさ美など新人たちに取って食われるのではないかという不安と葛藤などなど、さまざまな困難を乗り越えながらミニモニ。というユニットを矢口真里が成功に導いていくまでをシリアスに描いた芸能界サクセスストーリー、なんだけど、これ、ミニモニ。か?
こんなキッついお話なのに演ってる曲は「ミニモニ。ジャンケンピョン」だったりするんだよね……現実との乖離感がすさまじいです。
「スクライドアニメブック」 [bk1][amazon]
「スクライド」の内容をまったくしらない倉田英之の手による短編小説「浦安鉄筋小説 スクライドさん」に衝撃を受けた。なんだこりゃ。あと松山せいじの手によるどうみても「エイケン」にしか見えないシェリス絵にも衝撃を受けた。なんだこりゃ。戸田泰成も同じくシェリスのエロ絵を描いてて、全員そんなんか! と思った。
【単行本・小説】 殊能将之「樒/榁(しきみ・むろ)」 講談社ノベルス [bk1][amazon]
木扁をとったら「密/室」とのことで、講談社ノベルス創刊20周年記念メフィスト賞作家競作密室本。薄い! とにかく薄い! 120ページくらいしかなくて、しかも樒パートと榁パートにわかれてたりする。密室をテーマにした連動した内容の短編×2というよりは、ミステリ小噺2題、という印象です。ロバート・R・マキャモンの「ブルー・ワールド」いまちょこちょこと読んでいるのですが、これ、全部で13篇入ってる短編集で、表題作である中篇「ブルー・ワールド」260ページもあって、しかも本体価格699円で密室本より1円安いんだよな……値段がどーのとかあまり言う気はないけど、さすがに複雑な気分になります。
デビュー当初の印象では、サンプリングによって本格っぽく組み立てられた作品による本格批評してる人ではないかな、と思っていたのだけれど、過剰な情報量という点においてはひょっとしてなりを潜めてきてるかな、とこの作品を読んで感じました。むしろ、ヘンテコ技あり構成に趣を置いた作品を書こうと思ってるのかも。Reading Diary、ポール・アルテのところなんか読んでなんとなくそんなことを感じました。ただ、パーティシーンの3人組描写なんかにはそこはかとない嫌味が感じられて非常にこのひとらしいし、榁パートラストのオチなんかは、本当にミステリ小噺っぽくきれいにきまっていて、山田君呼んで座布団でも1枚さしあげたく思いました。意味がよくわからなかったひとはここなんかを参考にしてみてください。そんなに問題はないと思うけど、未読のうちは一応見るの禁止。
あと、これは書いておかないと。
前作「鏡の中は日曜日」未読の方はこの作品に手を出してはいけません。読んでないとニヤリとできない部分があるし、何より「鏡の中は日曜日」のいちばん肝心なところがネタバレされてるので。
もともと大作志向の作家さんではないと思いますが、やはり、いろんな意味においてミステリ小噺な内容だと思います。ちょっと小粒にすぎるかも。この本から殊能将之を読みはじめるのはさすがに勧めません。
ところで、次回作にヨーグルト・クッキングが出てきたら吃驚します。でも、ありそう。
【単行本・小説】 石崎幸二「袋綴じ事件」 講談社ノベルス [bk1][amazon]
なんといっていいのかなあ。
同じく、講談社ノベルス創刊20周年記念メフィスト賞作家競作密室本。約160ページとこれも薄い。
いつもいつも思うのだが、この人の話は事件が起こるまでが楽しいので、これからもできるだけ事件を起こさないようにしてほしい。いや、嫌味じゃなくて本当に。
某化学メーカー勤務のしがないサラリーマンである石崎幸二が、なぜか顧問を勤める櫻藍女子学院高校ミステリ研究会メンバーであるミリアとユリに無理矢理どこかの島に連れてかれて、あんのじょう台風がやってきて(いつでも来るなあ)、どこかに閉じこめられてたいしたことがない事件が起こる、という毎回毎回ほぼ同じマンネリパターンながら、それでも腹は立たないんだよなあ。不思議だ…… たしかにくだらないし、しょぼいんだけど、なぜか愛すべき作品だと思うよ。どう考えても女子高生とは思えないオヤジ趣味なミリアとユリコンビにしても、お馬鹿ではあっても痛くはなってないからかな。作者である石崎幸二の人柄か? 「お、作中作か?」と(一瞬だけ)思った「玄円館殺人事件」の扱いにしても頭を抱えたし、ダイアル錠の構造にしてもめちゃめちゃ不便そうなんだけど、読み終わってみるとたしかに袋綴じ事件で驚きました。意外にエレガント!? 気のせいかな……
石崎幸二のモテなさっぷりを肴にしてギャンブルするくだりがひどく馬鹿馬鹿しくてよかった。
02/06/10(MON)
【単行本・小説】 松尾由美「ブラック・エンジェル」 創元推理文庫 [bk1][amazon]
アメリカのカルトバンド<テリブル・スタンダード>、幻の1stアルバムを聴いていた時、それは起こった。カラスの羽を持ち、ハトくらいの大きさの人間の女――浅黒い肌をしたミニチュア黒天使がステレオのあたりから飛んできて、そして、マイナーロック研究会の女子会員を刺し殺したのだ! いったいなんでそんなことが起きたのか、その謎を解き明かすため、中古盤屋で買ったそのCDの最初の持ち主をまずは捜し始めた僕たちだったが……
うーん、なんというのか、つきあいかたがむつかしい作品です。ミステリ+ファンタジー+青春小説といった、いわゆるジャンル・ボーダレス小説と呼べるもので、前述の奇妙な出来事についてある程度論理的な解決がなされるのかどうか、物語のどこにウェイトを置いて読めばいいのか、わからないままどうしてもページを繰ることになるんですよね。そもそもミステリとファンタジーでは同じ小説でも読み方の姿勢に違いが生じるわけで、そこらへんの手がかりが読者に与えられないこの作品は、その点、不親切な作りになってるといえるかも。ラストにおいて明らかになる小説全体をつらぬくテーマ、「あ、この小説のテーマはこれだったんだ!」というサプライズがこの作品のミステリ部分なわけで、たとえば青春ミステリみたいなものだと思って読んだらぜんぜんちがうものだった、との印象を受けるかもしれません。
勿論、これは創元推理文庫的なものを期待してしまうという、レーベルが与える先入観の問題というのもあって、もしこの作品が、稲生平太郎「アクアリウムの夜」みたく、ヤングアダルトのレーベルからそれらしい装丁と挿画加えて出ていたらまたちがった読後感抱いていただろうことは確実で、書いてある内容は同じでも評価が変わってしまう可能性があるというのは、むつかしいなあ…… 個人的には、ミステリ+ファンタジー+青春小説というよりは、むしろ青春幻想小説と呼ぶべき作品なんじゃないかと思います。
この作品をもしミステリと呼ぶならば、それは「隠されたテーマ探しに関する謎解き小説」という意味のミステリであり、そして、そのテーマについては「バルーン・タウンの殺人」シリーズや、「ジェンダー城の虜」書いてるこの作者らしいものである、と感じました。
しかし、登場人物たちのマイナーロックに対するこだわりみたいなものはあまり感じないな――まあ、大学同じクラスのメンバーででっちあげたサークルなんて、こんなものかな。
【ANIME】 アベノ橋魔法☆商店街 第10話「ほわほわ♥ アベノ橋☆メルヘン商店街 」 (→公式)
→第10話ストーリー詳細
元の世界に戻ると雅じいが死んでしまうというヘヴィーな現実を回避すべく、あっさりと陰陽師の免許とってパラレル世界を作れるようになったサッシ。アルミを喜ばそうと思ってこしらえた世界は自分趣味全開で悪趣味きわまるメルヘン世界だったわけで……という話。
元のアベノ橋★商店街にとにかくさっさと帰りたいアルミの気をそらすべく、女の子好みの世界を作ったつもりがぜんぜん上手くいかんという展開で、嫌がるアルミを魔法少女あるみっちに強引に変身させたりするのはいいんだけど、肝心の変身シーンにこだわりが感じられないぞ……ラスト近く、世界が消滅した後のしっとりした展開は好きなんだけどな……「人間、なんというても達者が何よりや」って台詞がいちおう利いているしね。
【ANIME】 ぴたテン 第10話「上手な仲直りの仕方」 (→公式)
→第10話ストーリー詳細
例によってビデオ回さずぼーっと眺めてた。
完全オリジナルストーリー? 思いっきり空飛んでやってくる美紗の姿にはそりゃ驚いた。そういえば先週からそうなのか……ゆかりんとコンパチの服装センスで大泣きカットで頭の横のウサギ2羽まできちんと泣いてたのがよかったかな。お馬鹿なお話だったけど、それなりに楽しかった。しかし、アニメの紫亜さんはデザイン的にもっさりしてる気がしてイマイチよくない。
about this file
■ InternetExplorer5.5
/ Netscape6 で確認しています。
■この日記へのリンクについて
□ 日にちにリンク:ページ上部のカレンダー、リンク張りたい日にちにカーソルを合わせ、「新しいウインドウを開く→アドレスに表示されるURLにリンクしてください。
□ レビュにリンク:MONO INDEX / QUICK REFERENCEからリンクしたい項目にカーソルを合わせ、「新しいウインドウを開く」→アドレスに表示されるURLにリンクしてください。