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comic

森薫「エマ」 1巻
comic さくいん

magazine

近代麻雀 10/1
magazine さくいん(更新停止中)

novel

西澤保彦「黄金色の祈り」
西澤保彦「夏の夜会」
西澤保彦「瞬間移動死体」
西澤保彦「死者は黄泉が得る」
秋山瑞人「イリヤの空、UFOの夏 その2」
秋山瑞人「イリヤの空、UFOの夏 その3」
西澤保彦「謎亭論処(めいていろんど)」
novel さくいん

etc.

陸上防衛隊まおちゃん 第8話「プロジェクト防衛結界」
陸上防衛隊まおちゃん 第9話「結成、総合防衛隊」
最終兵器彼女 第8話「みんな変わっていく」
最終兵器彼女 第9話「アケミ」
あずまんが大王 第21回
あずまんが大王 第22回
円盤皇女ワるきゅーレ 第9話「秋菜小変身」
G-onらいだーす 第9話「男女7人海物語」
G-onらいだーす 第8話「万年ヤラレと呼ばれて」
G-onらいだーす 第9話「メイド衣装は誰が着る」
藍より青し 第19話「膝枕 〜ひざまくら〜」
藍より青し 第20話「癒 〜いやし〜」
映画「ピンポン」
最終兵器彼女 第10話「……そして」


 2002/9
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02/09/02(MON)

■book【単行本・漫画】 森薫「エマ」 1巻 エンターブレイン  [bk1][amazon]

森薫「エマ」 1巻  19世紀末、英国はロンドンを舞台に描かれる眼鏡メイドロマン。
 とはいっても、いわゆるメイド属性、眼鏡属性をストレートに突き詰めた作品とは趣が大きく異なっていて、物語の中をゆるやかに流れていく時間、一瞬一瞬で切りとられる静寂、落ち着きと気品に満ちた英国の雰囲気などを愛でて楽しむ作品だと思います。しみじみと、素晴らしい。

 物語の軸は、英国貴族ジョーンズ家子息であるウィリアムズと彼の恩師宅に住み込みで仕えるメイド、エマの身分違いの恋愛なのですが、エマが髪をほどく / 眼鏡を外す / かける に丸々1ページ費やすようなこだわりの描写がとてもいい感じです。好きで描いてる、というのが読んでるこちらにも伝わってきます。インドの踊り子ガールズたちが舞い散る花弁ととも唐突にあらわれるとこなんか、うっとりとしてしまいました。個人的な1巻No.1カットは頬を染めながら「レースのハンカチを1枚持てたらいいな と」いうエマの姿かな。

 総じてクオリティの高い、素晴らしい仕事で(手書きのアンケートハガキとか)、英国紅茶とスコーン片手に読んでみるのもいいんじゃないでしょうか。息の長い作家になるといいですね。ところで、スコーンってどんな味ですか?

■book【単行本・小説】 西澤保彦「黄金色の祈り」 文藝春秋  [bk1][amazon]

西澤保彦「黄金色の祈り」  痛々小説だなあ…… まるで、新井理恵「タカハシくん優柔不断」(→1巻/2巻感想)のようだ。

 夢中になってあっというまに読み終えてしまったのだけれど、その時僕が感じた面白さっていうのは、普通のミステリ読んだときのそれとはぜんぜんちがう気がするんだよな―― (「純然たるフィクション」と断られてはいるものの)この本の内容を一言であらわすならば、西澤保彦自身の内面暴露小説と言えるのでは、と思います。

 中学吹奏楽部におけるアルトサックス盗難事件、そして序奏にてとりあげられる旧校舎天井裏で発見された変死体を巡る謎がまあ、この本のミステリ要素だと思うのですが、このふたつの謎の解明を軸に物語が進行していくわけではありません。
 それはむしろこの作品をミステリとして成立させるために付加された要素だとさえいえて、作品の中心となっているのはむしろ、精神の安寧を保つために自己正当化を繰り返し、歪んだ形で自意識を肥大させていく「僕」の内面描写であります。
 被害者意識と自己欺瞞に満ちた「僕」という人物の一人称視点を採用することによって、この物語は「客観性に欠ける、ひどく信頼のおけない」青春ものに仕上がっていて、「僕」のあくまで自己中心的な思い込みが次々翻されていき、残酷な真実がつきつけられる、そんなラストは読んでいて非常に鬱になります。暗澹たるカタルシスの噴出というか、負(ダメ)の方向へ向かうビルディングス・ロマンというか。

 思うに、デビュー作であるバラバラ殺人連作「解体諸因」からして、被害者を解体する犯人たちの信じられないような動機がクローズアップされたものでしたし、いわゆるサイコという存在とはまた違うかたちから純然たる悪意を抱くようになる人間存在を描くというのが西澤保彦作品のテーマなんでしょう。「僕」をそのまま西澤保彦の分身として捉えれば、そういうテーマで作品を書くようになる経緯というのも頷ける気がします。
 この中で描かれる女性不信にはとにかくものすごいものがあって、なんせ、ヤレるかな? ヤッたらマズいかな? の2択でしか、女性に接してないからね……

○【ANIME】 陸上防衛隊まおちゃん 第8話「プロジェクト防衛結界」 (→公式

「宇宙光線」。囲んでバシシ。わしの孫ひとりいれば完璧だ! だ! でーす。

○【ANIME】 陸上防衛隊まおちゃん 第9話「結成、総合防衛隊」 (→公式

 仮病 → 御見舞 → 牛乳 → 回復。

02/09/03(TUE)

■book【単行本・小説】 西澤保彦「夏の夜会」 カッパ・ノベルス  [bk1][amazon]

西澤保彦「夏の夜会」  友人の結婚式をきっかけに久々の再会を果たした小学校時代の同級生たちが、かつての担任、「鬼ババア」井口加奈子の思い出話をはじめる。夏休み明けに担任が変わったのは嬉しかった → なぜ変わったんだっけ? → 夏休みの間に死んだんだよ → なぜ死んだ? → 殺されたんだよ、旧校舎の、俺たちが使ってた教室で……
 脳の奥底で風化をはじめた記憶たちがさまざまな形をとってあらわれ、事件の様相は絶え間なく変化していく。30年前のあの日、いったい何が起きたのか……

「記憶」というものがいかにうつろいやすく、あやふやで、先入観によってたやすく改竄されてしまうものであるかをテーマにした作品で、場面転換すらほとんどないままに登場人物たちの会話のみを手掛かりに、遠い昔に真相を明らかにしようという試みはなかなか大胆であります。わずかな情報を起点に強引に推理をすすめ、新たな手掛かりの出現でそれらすべてが水泡に帰す……という展開はぐねぐねとしていてたいへんこの人らしい。面白いです。

 しかしながら、いかんせん珍名レベルが高すぎて、どこまで真実でどの部分が錯誤なのか、ただでさえ錯綜する構成がさらに(無意味に)複雑になってる気がします。
 宿利、包市、指弘、任美、紅白、鬼無、こんなの読めるか――! 井口加奈子レベルに止めてください……

「黄金色の祈り」(→感想) → 本書 → 「聯愁殺」(→感想)という傾向の流れはある気がするな―――

○【雑誌】 近代麻雀 10/1 竹書房

 原作:安部譲二 作画:堀田あきお&かよ「監獄ギャンブラー」。まあ、「塀の中の……」という感じのお話。たかが痴漢冤罪でいきなり懲役、というのもない気がするが……再犯刑務所ということなんで、そこらへんの事情はまた語られるんでしょうね。 作画:天獅子悦也 原案:安藤満「むこうぶち」。やっとのことで傀に対峙することが適った秀の興奮が伝わってくるようでなかなかよい。しかし、あからさまに罠が仕掛けられてる捨て牌なら逆に読まないでストレートに対処すれば問題ない、という気もする。 福本伸行「アカギ」。鷲巣がなんで自身満々なのか、逆に尋ねてみたい。なぜだ……あがってもないのに…… 片山まさゆき「牌賊! オカルティ」。夏月の勝負バカ打法完成&炸裂。そういえば、イブニングに描いてた「最弱! ルーズドッグス」(→bk1)(ネーミングセンス同じだな)、単行本にまとまったの読んだらかなり面白かったです。中2年のローティションとか、球団職員のピエールが先発してるところとか。 読切、桐島いつみ「追っかけの女」。いつもの。「騙し屋」の意味のないサービスシーンもあいかわらずだなあ…… 

02/09/04(WED)

○【ANIME】 最終兵器彼女 第8話「みんな変わっていく」 (→公式

「ハナちゃんもいいけど、やっぱりなあ……」 告ってすぐ軍に入隊ってかなり酷い気がするが…… 戦争に行った人間で帰ってきたのいるのか? 間違いなく死地だよね…… 「鼓笛隊だ、はりきってるよなあ」 嫌な演出…… 「なんだ、あれは太鼓の音じゃなかったのか」 もう、いい加減にしてください…… 「敵の一人でもやって、仇とれたらよかったのにな」 強烈にあざとい演出が炸裂しまくりであります。リアリティの欠片もないまま強引に再構成された戦争やら恋愛やらがもう、痛々しいとかそういう問題じゃなくて…… この「敵」やら何やらの説明すべてすっ飛ばしな演出を原作未読な方はどう感じているのか知りたいなあ。いろんな意味でちせたんは怖すぎるなあ。こんなの爆弾だよなあ。いろいろあって、それなりに死んだ。

チビキャラ演出多かったな――ゆかり@小島幸子。この後すぐ……

○【ANIME】 最終兵器彼女 第9話「アケミ」 (→公式

 心の底からショック・アニメだよなあ…… ということで衝撃レベルを下げないために、あえて原作を封印して(再読して比べないという意味)鑑賞作戦は大正解。もう、こえーこえー。現代版「火垂るの墓」か、このアニメは! なんといってよろしいやら…… 「べりっ」とか「ぷしゅっ」とか「ごぶっ」とか、頼むから、そういうSE使うのはヤメてくれ! 直球やら剛速球やら、もう、そういう次元の演出じゃなくなってる。まるで後方から忍び寄ってスタンガンで電撃食らわすような…… 嫌なファミリー劇場だ。
 サブタイに名前出たら嫌な予感の法則的中〜 というか、登場人物たちがわけわからないままにばたばたと死んでいくだけの殉死+無駄死にアニメなんですが、原作を全13話に再構成したから展開のテンポ早い早い。主要な人々ほとんど残ってません。で、次回、校内さよならパーティーという名前の(本当に最期の)学園ほのぼのイベントこなして、そして、それから……でラスト。うへえ。
 たしかに凄い作品で、特にアニメとしての仕上がりは、ほぼ満点なんですが、ストーリーテリングという面で評価する気はしないな…… 注目すべきはやはり、「描けないものは描かない!」という高橋しんの創作姿勢が生み出した奇怪で歪な世界設定でしょう。

ショックアニメの真骨頂「……」

○【ANIME】 あずまんが大王 第21回 (→公式

「期待」、「いてもたっても」、「海の藻屑」、「夢の島」、「山にすむネコ」の5話。
 うーん、原作に忠実、かつ淡白に仕上げた修学旅行回という印象で、吃驚するくらい普通でした。背景美術がえらくよかったんでキャプ。以上。
「あずまんが大王」って、やっぱり「箱庭アニメ」だと思うのですが、演出の方向性が毎回毎回ころころ変わるというのはいかがなものか。どういうつもりで作ってるのか。ガラクシみたく、どんな脚本・演出つっこもうが全然へっちゃらな作りにはなってないんだからさ…… と、こんな終盤近くに今更ながらと思いつつ愚痴ってみた。

○【ANIME】 あずまんが大王 第22回 (→公式

 いよいよ最後の夏。「ナイスですよ」、「だまされた」、「黒沢先生」、「未遂」、「まだ終わってない」の5話。
 ちよすけ別荘で受験勉強合宿。はや3回目。増えに増えて9人だからゆかり車登場。3回目ともなれば、いつもより回っております! しっかし、ふりむき&リピートばっかしだな…… 浜辺でオイッチニするとことか、微妙にエロ演出なところがなかなかええ、と思ったら、脚本:玉井☆豪か。「でも遊ぼうぜ!」 いまいちタメ足りん。かおりん飛ぶ。死んだんじゃないの!? スプラッタ大阪。牛でも捌くの、あの刃渡り? 夏休み終了。暗示は伝染性。ダブルラリアット。人間失格教師で〆。よみネタはカットかよ、ちっ。

海辺を駆ける大阪。あえてこっちを。日焼け跡に黒ビキニの妙。

02/09/05(THU)

■book【単行本・小説】 西澤保彦「瞬間移動死体」 講談社文庫  [bk1][amazon]

西澤保彦「瞬間移動死体」  気がつかなかったけど、「人格転移の殺人」、「死者は黄泉が得る」、「瞬間移動死体」、「複製症候群」未読だった。ということは、SFパズラーと呼ばれる西澤保彦の一連の作品群ほとんど読んでなかったわけか…… とりあえずこれを読んでみた。

 精神的サディストとマゾヒスト、割れ鍋に閉じ蓋のようにある種お似合いの夫婦だった女流ベストセラー作家とヒモ同然のその婿養子。ところが妻のある一言をきっかけにして、愛情はぱたぱたと反転、可愛さ余って憎さ百倍となってしまう。男は自分の持つある超能力を利用して妻の殺害計画を練りはじめる。自分が犯人と目される心配のない、まさに完全犯罪計画を…… ところが、予期せぬ事態が男を襲った!

 異常な状況でのみ成立する特殊ルールの中で無理矢理論理ミステリを構築するという手法で描かれた作品で、まあ、タイトル見れば一目瞭然かと思いますが、瞬間移動、テレポーテーションという超能力を扱った物語であります。
 主人公は自分の好きな場所にいつでも瞬間移動ができる。ということは、自分がいられるはずもない場所、たとえば海外などで殺人を犯してすぐ舞い戻ってくれば、これだけで鉄壁のアリバイが用意されるはず……なんだけど、そこはうまくいかない。瞬間移動成立のため、

・ 移動できるのは自分の身ひとつ。(つまり全裸。何も持ち運べない)
・ 超能力発動のために一定量のアルコールを摂取しなければならない。(主人公はまったくの下戸)
・ バランスウエイトとして、移動先の空間にある何かが自分と交換されるかたちで移動元に移動する。(無作為抽出)

 という条件が設定され、この奇妙な条件が原因となって思わぬ事態が引き起こる、という展開になっています。一見倒述ものみたいなんだけど、じつはちがうんだよね。
 論理パズル要素のパーセンテージが極めて高く、そのぶんあんまりどろどろしてません。「七回死んだ男」あたりの爽やか路線がお好きな方は読んでみてもいいんじゃないでしょうか。もっとぐねぐねに捩れ、錯綜しまくる人間関係が出てくる西澤作品のほうが個人的には好みなんだけど……

○【ANIME】 円盤皇女ワるきゅーレ 第9話「秋菜小変身」 (→公式

 なんだかんだいってコンスタントに良い出来。

 ハイドラの封印を解除した瞬間にライネさんの円盤がたまたま落ちてきて(……)あたりは大パニック。奇跡的に全員無事だったものの霊力が逆流した秋菜はハイドラみたくちびモードになってしまう。元の姿に戻ったハイドラと立場が完全に入れ替わった秋菜は風呂場でさんざん玩具にされたり、学校で同級生たちに可愛がられてみたりする(これは問題ないか)……というお話。
 ワルキューレとちがって、身体だけは小学生時代に戻ったものの頭の中身はそのままなわけで、そんな秋菜の戸惑いがきちんと描けていてなかなかよかったです。いまいち素直になれないキャラをあえて子供化させてみることで、普段ではできないストレートな心情吐露をさせられるようになるという制作サイドの作戦大成功〜という感じであります。和人とふたり手をつないで川沿いの道を歩くシーンが可愛くていいかな。

夕暮れの道、ちび秋菜の手を引いて歩く和人。なかなかよい。和人取りあってワるちゃんとはりあってみるちび秋菜。

02/09/06(FRI)

○【ANIME】 G-onらいだーす 第7話「男女7人海物語」 (→公式

 安! 安! 安! 町内会の福引で湘南海岸旅行券(これ、具体的には何? JRの切符?)当ててみたユウキ。そんなこんなで、らいだーす3人衆+アイちゃん+一朗(+その他)で男女7人海物語になってみたりする。なんと言ってよいのやら……すべてが低価格という印象ですよ。漢回路が発動するたびどっかに一朗が走り去る演出あるんですが、そんな必要あるのかな? よーわからん。しかし、ミオ博士の胸はデカいな―― ユウキのスク水+眼鏡はともかく、首に真紅のマフラーはないよな……と思った。ロリベーダースZが絡んでこないと話の展開がつまらん。

○【ANIME】 G-onらいだーす 第8話「万年ヤラレと呼ばれて」 (→公式

 安――い。怖――い(マコたんが)。でも、なかなかおもしろい。
 一時的な休戦協定を申し出てきたパオ。アイちゃんと遊ぶため地球にやってきたいというのだ。なんとなくアイちゃん+パオの地球遊び歩きツアーに合流してみるらいだーす一行(+一朗)であったが、そもそもこれはマコたんが立てた非情なる作戦の一環だった……
 はっきりいって、主人公のユウキからして中途半端にしかキャラ立ってないらいだーす御一行とくらべて、侵略会社下請け、ロリベーダースZのほうはほぼ完璧な仕上がりなわけで、こちら中心にして物語展開させたほうが面白い、というのはほぼ自明であります。いくら寝返ったからとはいえ昔の友達を人間爆弾に使おうという鬼畜マコたんの発想にはなかなか衝撃を受けました。パオ(TOM・CATのTOMをいつも思い出す……)の猪突猛進&空回りっぷりがセーラさんとコンパチ、というのも新たな発見でした。「お局らいだーす!」「この万年ヤラレ!」「この空気の読めないオオボケらいだーす!!」 セーラさんだけへんな風にキャラ立ってますね……

○【ANIME】 G-onらいだーす 第9話「メイド衣装は誰が着る」 (→公式

 素晴らしい! なんだこの前半の展開は! キチガイの作ったアニメだ!!
 うやむやのうちにセーラ家にやっかいになるはめになったパオ。メイド服着せられて首に鈴まで下げられて猫耳幼女メイドとしてこき使われる毎日だったが…… 心底ひでーな(泣 パオ、アイともに何時の間にか眼鏡装備になってるよ! おいおい、パンツ返すんだ、とかこの後におよんでまだほざいてるのかよ! 自分たちを迎えにゼロがやってきてくれたと大喜びするパオたちだったが、戦闘形態にチェンジしたゼロは学園ごとらいだーすを殲滅しにやってきたのだった…… こんな真っ当なアクションシーン、このアニメでものすごく久しぶりな気がします。コスモ番長とゼロの空中戦となる後半の展開なんかもものすごい。ものすごいアホで素晴らしい。なんだこの、キュイン、キュインいうSEは! なぜ頬を赤らめる! どんなアンドロイドだYO! セーラ、空気の読めない女…… 全てが激しく安いが、それがまた素晴らしい。コスモ番長は最高だ。しかし、ラストに流れる曲いいな――フルコーラスで聞きたいな―― 成層圏から落下するコスモ番長+ゼロに向かって願い事唱える親子カット挿入するバカさ加減が、また。

「ご、ご主人様……」ゼロ@田村ゆかりん お盆で闘うという設定が素晴らしい。何も考えてないのだろうが、コスモ番長は素晴らしい。

02/09/07(SAT)

■book【単行本・小説】 西澤保彦「死者は黄泉が得る」 講談社文庫  [bk1][amazon]

西澤保彦「死者は黄泉が得る」  ん――、いろんな意味でよくわからん。

 物語は2つのパートによって構成されています。
「SABRE」、「MESS」と呼ばれる奇妙な装置によって、復活し、偽りの記憶を植えつけられた上で、擬似家族を形成する「生ける屍」たちを中心に、彼女たちはいったい何者なのか、そして外部から隔絶された館の中で何が起こっているのか? という「死後」パート、そしてアメリカの田舎町を舞台に起こる連続殺人事件を扱った「生前」パートです。
 この2つのパートが交互に進行していき、ラストにおいて全ての謎は解き明かされる……はずなんだけど、うーむ……なんともはや。

 あとがきにもあるように、山口雅也「生ける屍の死」に対する西澤保彦なりのオマージュとしてこの作品は描かれたらしいのですが、まず、「死者の復活」という設定自体が謎の中心に据わっていないのは、なんだかずれてしまっているような印象を受けます。メインの謎となる連続殺人について「生前」パートの抜粋だけでもきちんとミステリとして成立してしまうのがなんとも…… そして何より、特殊な装置によってもたらされるラスト近くの展開についても、何か矛盾しているような気がしてなりません。うーん……
 西澤作品としてはそんなに出来がよくないほうかな……

○【ANIME】 藍より青し 第19話「膝枕 〜ひざまくら〜」 (→公式

 あ、なんかOPが2番になってる…… 「うえ゛え゛え゛!」 妙子たん@水橋かおりはメイド服着たり脱いだり忙しいね。夏休みの宿題やりに褐色ロリがやってきた! なぜかは、わかったような、わかんないような…… クラスメイトとしろよ。 「てへへ」 勉強できんじゃねえかよ! 「ちかなら平気だよ!」 「う・あ・あ」 湯船乱入してきたと思えば、凄まじく不自然なシチュエーションでスク水丸剥けてみる娘さん。お礼 → 背中流しという発想なのか…… 「お兄ちゃんにもらわれないとダメなのかなあ」 妙姉ちゃんの恋を応援してたんじゃないのかよ! あげく桜庭屋敷にちびメイド勤務ときたもんだ! 妙姉ちゃんは死にますよ。判明:ちかりんは完璧超人。中学生の宿題に作文:「家族の思い出」か…… 学ぶ → 働く 丹念な描写。お醤油買出し。メイド服で行けばいいのに。いきなり来たり(ちかたんが)、どこか行ったり(ウズメが)、偶然出くわしたり(みんなが)、なんとなくいい感じに〆てみたり(葵たんが)、わかったようなわかんないようなお話でした。ただ、一人っ子というだけだったのか…… 膝枕ってそういうものなのか…… いかにも「藍青」チックな展開のお話でした。繭も出してあげればいいのにね。葵たんはめっきり脇役だ(泣

水無月ちか@桃井はるこ 「ちか、お兄ちゃんにもらわれないとダメなのかなあ……」ちかたん、ちびメイド服装着!

○【ANIME】 藍より青し 第20話「癒 〜いやし〜」 (→公式

 なんかもう、「藍青」チックとしか表現しようのないストーリー展開。いきなり葵たんが体操服+ブルマになってるYO! 部員ほとんどいない気がするんですが、学祭でコスプレ喫茶開くらしい。薫様は着ぐるみで客引き。意外にも繭たんの存在がギャグ作品としての幅につながることがわかった。ティナとの掛け合いそのほか、彼女にはコメディエンヌとしての実力があるね! 妙子たんの牛娘コスは屈辱的なんじゃないのか? ホルスタイーン。爬虫類大パニック → コスプレ喫茶「アニマル」崩壊。ワシントン条約に違反してそうなもろもろ。なんとなく猫耳つけてみる葵嬢。「ゴゴゴゴゴ……」というSE(おおげさ)、作務衣見て、薫様は嫌な思い出をフラッシュバックさせてみる。久々の胸揉み。 「お許しを―― あ――れ――」 全員使えね――使えね―― 和服着ると疼くのかYO! 葵たん、久々の見せ場だよ…… 「和風喫茶 葵」。あげく、ちかまで投入されてみた! 褐色+和服+ロリ…… あ、部長、意外に気が利く! も、もう妙子、使えない女! そんな程度で呼びに来るなよ! 「秋物語 完結編」 薫様と葵たんのすれちがい…… はまあいいんだけど、どんなストーリー展開だこれは…… 意味が、意味がわかんないよ。知らない間にミスコン優勝してるし…… 「藍青」の素晴らしさとダメさ加減が程よく共存したエピソードでありました。ああ、心の底からだめだなあ……

繭の秋物語(wどうみても屈辱的な妙子たんのホルスターンコスどこか微妙にお馬鹿なんだよな……

02/09/08(SUN)

○「叫び、やははは! 早引けさ」

 映画「ピンポン」観てきました。

・ スマイル演じたARATAがえらくかっこよくて、「俺でも惚れる!」と思った。
・ 逆に、ほぼ原作どおりの台詞で演じなければならないペコ@窪塚洋介は大変そうだった。だって、そのままやったら情緒不安定の馬鹿だからね…… いや、馬鹿だったけど。
・ アクマ@大倉孝二が、ドラゴン@中村獅童よりデカかったのには驚いた。
・ チャイナ@サム・リーもなかなかカッコいいが、日本においてもトップになれないとわかった後のクールな身の振り方など(辻堂学院チームメイトとのやりとりとか)、「なんだ、いいやつじゃないか」的エピソードが削られてたのはちょっと残念。
・ 敗北を知った後の展開が全体的に削られているようで、特に物語の幕の引き方にはちょっと引っかかる人多いんじゃないかな―― 爽やかな寂寥感あふれる全体にレンズ向けるんじゃなくて、その中で輝く一点の綺羅星に絞ってスポットライト当てた感じ。
・ やっぱ、ラストシーンにドラゴンの存在は必要なんじゃないのか……!?
・ まあでも、意外なほど原作に忠実な出来で、台詞なんかもほぼそのまま。なかなか驚いた。
・ 全体的に「若い」映画で、バタフライジョーを竹中直人、タムラのオババを夏木マリが演じてたのには驚いた。夏木マリは悪くないし、竹中直人も好演していたと思うが(少々鼻につく演技ではあった)、もうちょっと年輩の俳優うまく使ってみてもいいような気もした。竹中直人+松尾スズキという組み合わせはいかにも安全牌すぎる。
・ しかし、高校生連中はぜんぜん高校生じゃない。そもそも、メインキャストに二十歳以下がいないじゃないか! ドラゴン@中村獅童なんか、三十路だよ……
・ 原作とぜんぜんちがうキャラとして、キャプテン大田演じる荒川良々のコメディリリーフとしての才能が煌いていた。この人、オムニバス・コメディ「パルコ・フィクション」の中の1話「見上げてごらん」に警備員役で主演していた人で、やはり高校生というにはキツいものがあった。でも面白かった。
・ 主題歌であるSUPERCAR「YUMEGIWA LASTBOY」がえらく良くて、パンフ見たら砂原良徳プロデュースだった。サントラの出来も良さそう。

 映画としての出来は悪くない、むしろかなりいいと思ったけれど、いろいろ細かい点では違うから松本大洋原作に思い入れの強い人にはひょっとしたらダメな映画かもしれません。
 熱くて、しかし静かでモノトーンな印象のある原作に着色して無闇にハジけさせるとこの映画みたくなるのかな――と個人的には感じました。

■book【単行本・小説】 秋山瑞人「イリヤの空、UFOの夏 その2」 電撃文庫  [bk1][amazon]

秋山瑞人「イリヤの空、UFOの夏 その2」  そういえばレビュを忘れていた。でもやっぱり、途中経過だから書きにくい。

 電撃hp掲載の「正しい原チャリの盗み方(後編)」、「十八時四十七分三十二秒(前編)」、「十八時四十七分三十二秒(後編)」の3話に「番外編・死体を洗え」を加えて、1冊にまとめたもの。

 物語の中の役柄でいえば、たしかに「UFO綾波」。しかし物語の流れでいえば「最終兵器イリヤ」という気がして、とくにこの巻の、デート+旭日祭(学園祭)という展開なんか「最終兵器彼女」の校内さよならパーティーと同じ意味を持ってるような気がしてしまいます。つまりこの後には…… (もちろん「その3」読んでからこの文章書いてるわけで、なんてしらじらしい言説だ)

 何回も何回も書いてますが、秋山瑞人は自分の中で「ショック小説家」として分類されてる人なんで、ここらへんの痛々しくも可愛らしい展開すべてが後にやってくる衝撃をさらに強烈なものにするための綿密な下準備と考えれば、やはり、なかなか恐ろしいものがあります。
 読者にダメージを与えるためだけに言葉の刃物を日々研いでいる感じだよ、この人は……

■book【単行本・小説】 秋山瑞人「イリヤの空、UFOの夏 その3」 電撃文庫  [bk1][amazon]

秋山瑞人「イリヤの空、UFOの夏 その3」  いよいよ牙を剥いてきたか、秋山瑞人……

 電撃hp掲載の「無銭飲食列伝」、「水前寺応答せよ(前編)」、「水前寺応答せよ(後編)」の3話に、浅羽がまだ1年だった頃の話「番外編・ESPの冬」を加えて1冊にまとめたもの。

 女の意地をかけて伊里野と晶穂が「鉄人定食」なる大食いメニューで激突する「無銭飲食列伝」で「ああ、友情って素晴らしい!」と読者を感激させてみたのも束の間(でも、すでに血まみれ)、次々と襲いくる(血まみれ)ショック・シーンが読者のハートを釘付け! この人は最後の最後までひっぱって、ひっぱって、でも確実に伊里野を殺しそうな気がするよ…… 秋山瑞人に、容赦はない。

 巻末オマケにある駒戸えーじのラフ画なんですが、浅羽の振りかぶってる注射器はいくらなんでもデカすぎる、と思いました。

02/09/09(MON)

■book【単行本・小説】 西澤保彦「謎亭論処(めいていろんど)」 祥伝社  [bk1][amazon]

西澤保彦「謎亭論処(めいていろんど)」  タック、ボアン先輩、タカチ、ウサコの4人を中心にした<匠千暁シリーズ>短編集で、「小説NON」、「小説現代別冊メフィスト」に掲載された7短編「盗まれる答案用紙の問題」、「見知らぬ督促状の問題」、「消えた上履きの問題」、「呼び出された婚約者の問題」、「懲りない無礼者の問題」、「閉じ込められる容疑者の問題」、「印字された不幸の手紙の問題」に加え、「新・麦酒の家の問題」を書き下ろしとして加え、1冊にまとめたもの。

 ほろ酔い加減だったり泥酔してたりしながら、酩酊もしくは妄想推理ともいえる論理的かつ強引な推理方法で奇妙な出来事の裏側にある人間の悪意を露にするといういつものパターンで、正直ひどく後味悪い話ばかりが並んでいて、読んでる側も酒飲まなきゃやってられない感じです。(結局、西澤作品いつものパターンかも……)
 収録作品の中で注目に値するのは、ボアン先輩こと辺見祐輔が勤務する女子高1クラス分の上履きが全て盗まれるという事件を扱った「消えた上履きの問題」かな。たいした罪にはならないだろうことなんだけど、双方向からこの事件にかかわる人間たちの精神の動きがたいへん恐ろしい。 (注:ネタバレにならないように書いてるので多分にわかりにくい表現だと思われます) よ、用意しておくなよな――― また大胆な話だね……という「新・麦酒の家の問題」も面白い。いろんな意味でひどい話だ。

 パズラー組み立てる上でどのように構成パーツを用意するかについて、西澤保彦と他の作家では方法論がずいぶん異なってる、というのは前々から感じていることなんだけど、上手くは説明できず。これについてはもうちょっと考えてみようと思います。

 決してつまらないわけではないのですが、この本から西澤作品読みはじめるのは止めたほうがいいかな、と思います。短編ベースではタックシリーズはなかなかむつかしい……

 ところで、この限りなく犯罪行為に近いセンス悪装丁は何ですか? いっそ捨てようかな、カバー……

02/09/10(TUE)

○「サルサ猿さ」

 巷で話題の富野由悠季新作「オーバーマン キングゲイナー」OP観ました。
意味なく飛ぶのは相変わらず。
 ここらへんはまだ普通なんだけど…… 
なんかはげしく楽しそうだ。トリップしそう……
 いきなし森の中、そして宇宙空間で踊り始めるゲイナーとサラ。
ちょっと前の鳥っぽく伸び上がるカットも好き。有無を言わせず、ダンス! ダンス!
 みんな踊る! モンキーのように! メカまでも!!

 唐突にダンスが発動するあたりは脳内ダーク・ミュージカル「ダンサー・イン・ザ・ダーク」に似てる。↑あたりとか。

○【ANIME】 最終兵器彼女 第10話「……そして」 (→公式

 ひどーい、ひどすぎるー。まさに鬼のようだ。前回ラスト、隠れ家で敵兵士と鉢合わせして蜂の巣にされたテツ小隊長は「ぐばぁっ」とか血を吐いて、「もう嫌だ…… 殺して…… 殺してくれぇぇぇ」とか絶叫してるのに、死神ちせたんときたら、「ほら、私の胸さわりな」とか、「最後まで私を愛せ!」(なにゆえ?)とか、「なんで、私の名前、いちども呼んでくれんのかなぁ」と、強力にわけわからんことほざいてるんでドッキリ!!
 そら今際の際なんだから、奥さんの名前叫ぶだろ……
 ちせたんシュウちゃん愛の交換日記: 「シュウちゃん、私は今日またひとつ町を消しました……」 あげく、使徒化して腹いせに町1つ丸々消去。巻き添えくってなんとなくアツシくん死亡。酷い、酷すぎる! 小説だったら2行、漫画だったら2コマくらいの死に様だよ……
 学校が軍の宿泊施設として徴収されるとのことで、校内お別れパーティーが開かれることに。しかしそれすら許さず「今日からあけわたせ!」みたいな兵士に向かって土下座して頼むシュウジ。カッコイー! キツい演出が連発されるんですが、アケミのブランコ道端にほっぽいたままにしといたり(気づいてるなら拾っとけ)、シュウジがアツシのこと口にした瞬間、夜空を横切る流れ星とか、あざといこと最上級だよ! こんなのが法律で許されるのか…… 取り締まれ!! 「ちせを見たものは皆死ぬと……」 事実じゃないか! 開発者のひとりも発狂してる。生命維持薬の残量もほとんどなくって、ちせたんの命もあとわずか。 人? 国? いやいやもっと、な、「はい、終了〜」ラストに向けてあとは突き進むのみ! 存在として意味ないから心底どうでもいいけど、いきなし学校までやってきた挙句、服脱いで「抱いて……」とか言い出すふゆみ先輩はどっしょもないキャラになってるなあ。原作でもこんな人だっけか? 「この日を最後に……」 そして、なんだかあやふやなままに物語から退場。
 ちせとシュウジ、登場人物もほぼふたりに(泣 3・7・5・6・4! さよなら、ばいばい、もうすぐ終わりです―――

サブタイ前にあっさり死亡。何か間違ってるような……登校してくる死神ちせたん。何か間違ってるような……「いろいろあったよ」 何人死んだんだ!?
 来週は終末前の逃避行、「死神ラーメン」の巻であります。

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