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02/11/21(THU)
【ANIME】 第3期ギャラクシーエンジェル 第13話「激レア フォーチュンクッキー」/ 第14話「激辛 お子さまランチ」 (→公式)
・ 第13話「激レア フォーチュンクッキー」 →ストーリー紹介
貼ったキャプ画像ネタバレっぽいかしらん。でも、公式サイトにもがんがんに貼ってあるからいいのかな…… ということで、ゲスト脚本家として野尻抱介氏が参加したエピソード。サブタイどおり、ミルフィーユの強運をテーマにしたエピソード…… と思いきや、悪意はないかわりにやたら迷惑なミルフィーユの天然性のほうがポイントのお話でありました。それにしてもエンジェル隊の環境適応力の高さ、しぶとさは凄まじいものがありますな。何気に有効利用されまくってるノーマッドとこんな状況でも着ぐるみ製作は欠かさないミントさんなど細かいネタも楽しい回でありました。普通+くらいかな。なかなかよかった。ラストは機械文明あたりまでいくのかなと思ってたのですが、そうでもなかった。


・ 第14話「激辛 お子さまランチ」 →ストーリー紹介
あ、こっちも面白いですね。とにかく、ココモ&マリブ(だっけ? 忘れた)がひどい目にあえば皆さん文句ないのですな? というお話。
ひさびさ登場のショタコンビがロストテクノロジーのういろう拾い食いしてぱにょぱにょ化したエンジェル隊一行に好き放題されまくるというエピソードで、野生化したちび蘭花が前の話とかぶるのはちょっと惜しいけど、そのほかの展開には文句なし。実年齢では一番下のヴァニラさんがいちばん大人っぽくてミルフィーユが完全に赤子化してるのはきっと精神年齢−αという計算式が適応されてるのだろうな、と思いました。 「助けて、ヴァニラさん、これは非常に不愉快な状況です――」 赤ん坊ミルフィーにしゃぶられてよだれ吸収してるノーマッドがええですな。ヴァニラさんの子守唄とか、何かかぶりたくってしかたないミントたんとか、細かいネタの詰め込み具合も素晴らしい。
現時点で第3期のベストエピソードでしょうか。メアリー少佐も何気によかった。

【ANIME】 オーバーマン キングゲイナー 第10話「アスハムの執念」 (→公式)
30分とはとても思えない密度だ…… 作画に関してはちょっとだけきびしいような気もするけど、問答無用に楽しい作品であります。
買出しにでかけてみたものの持ち金たりなくて賭け拳闘で賞金稼ぎしてみるゲインさんと(なぜか女装して)応援するゲイン君でありました。そして、最後の挑戦者としてあらわれたのが「アス・アス・ハ・ムー」って、それアスハムやん! ところでトラックで待機してるガウリ隊長の物腰はすでに不穏なのだが…… サブタイどおり、妹傷物にされて怒り心頭なアスハムさんが、仇であるゲインさんとっつかまえてヒーヒー言わせたろうとするところをゲイナー君と(意外な人物)ガウリさんが救出に向かうというエピソードで、まあ、荒唐無稽とはこういうことですね。「なんで主義者だけでやらないで、よそ者までひきずりこむんです」 目くらましとして重い台詞入れてたりするところがまた小憎らしい。しかし、やってることは、 「これぞ、ヤーパン忍法、火炎車〜」(ドーン! ドーン!) だったりするのがよくわからん。
サラさん操縦の危なっかしすぎるキングゲイナー、前述したゲイナー君の女装、サラさんゲイナー君コクピットで密着DokiDoki♥体験、仏像オーバーマン、ゴレーム3体によるトライアングル攻めなど、見所は異常に多い。上昇志向丸出しのジャボリさんはかなり頭がテンパってきていい具合であります。 「大尉が見てるところで、点数を上げたいんだ!」 (うわっ、ストレート!) あげく、雑魚あつかいされて、 「あんたは、邪魔!」 しかも 「メガネ、メガネ……」 とか、やっさんギャグまでやってる(w しかし、アスハムさんは女子にあっさり言い負かされてて、とほほですな…… 馬鹿みたいな引きで終了。


【ANIME】 オーバーマン キングゲイナー 第11話「涙は盗めない」 (→公式)
アデット先生、ゲイナーのロフトにて全裸で御就寝。主人公はメガネ君だし、おねティみたいですな(w
アナ姫さま+ぼんくら家庭教師メインのエピソードなんですが、それにしてもリュボフ嬢は何を考えてついてきたのでしょうか? ゲインを追いかけまわしてたと思えば、今度はママドゥ先生に目ぇつけてたりする。「なにがしたいのだ、お前は……」 と誰もが思っていることでしょう。
前回の続き。慢性的な物資不足ということで一行は泥棒市みたいなこと(シベリア鉄道物資の横流し)やってる都市に立ち寄った。道中放送されてたCNNヘッドラインみたいな番組でヤーパンのエクソダスが紹介され、その中でエクソダスのあおりを受けてメダイユ公爵家がお取りつぶしになるかもしれないことも報道されていた。それを聞いたアナ姫さまは…… というエピソード。以前にも書いたことですが、基本的に時代劇レベルのお話ばっかりだなあと思います。今回なんかまるまるそうだよな…… 凛としたアナ姫さまはとてもかっこよく、登場するたびそのえげつなさに磨きがかかってきたアスハムさんは今回幼児にマジ説教喰らったりして、もう、とほほとしか形容のしようがございません。それにしても、時間停止 → 透明化 → 怪力 → 振動 → 如意棒その他ときて、今度は泥棒オーバーマンですか。だんだんと能力がせせこましくなってきてるような気が。スクーターで街中疾走するリュボフさんアナ姫さまカットもなかなか素晴らしくて、空飛んでもっと浮遊感出てたら100%宮崎アニメの回だった(w メダイユ公爵閣下の生き様はたいへんカッコよく、あれだけのヒゲを生やしてる人間はさすがちがうな! 一生ついていくぜ! と思いました。


02/11/22(FRI)
【単行本・小説】 松尾由美「バルーン・タウンの手毬唄」 文藝春秋 [bk1][amazon]
人工子宮(AU)の普及によって、10ヶ月近くも大きくなったお腹を抱えたり場合によっては自分の生命をも危険に晒してしまう不便でリスキーな妊娠・出産という行為をする人間がほとんどいなくなった近未来社会を舞台に、それでも昔ながらの方法で子供を産もうという物好きな人間が集う場所である東京都第七特別区、通称バルーン・タウンで起こる奇妙な事件を本業はミステリー翻訳家、しかし妊婦名探偵でもある暮林美央が解決するというお話で、ジェンダー+SF設定+有名ミステリパロディというきわめて贅沢な構成が楽しめる作品であります。
このシリーズ第1作である「バルーン・タウンの殺人」については残念ながら絶版で、手に入れるのが非常に困難だと思われますが、現在入手可能な第2弾「バルーン・タウンの手品師」[bk1][amazon]、そして、この本からいきなり読みはじめてもほとんど問題はないのでご安心を。
妊婦しかそこにいないという特殊状況が、ありふれた事件(犯罪というよりは)をどのように変容させてしまうかを演繹的に描いたいわゆるSFパズラーっぽい趣向の作品集で、たとえば 「妊婦のお腹ではこの狭い通路は通り抜けられない、だから密室」 とか、 「犯人の顔は憶えていないけど、お腹の形だったら憶えている」 など、ほとんど冗談のような展開が続きます。そこがポイント。
収録作4編の中では、かつてバルーン・タウンで一世を風靡した妊婦手毬唄の歌詞に見立てられた格好で眠らされた妊婦たちが発見され、全員母子手帳が奪い去られていたという事件を扱った表題作「バルーン・タウンの手毬唄」、バルーン・タウンですれちがった男たちが交わした 「九ヶ月というのはちょっと遅すぎないか」 「まして雨の日では」 という奇妙な会話をヒントに事件の謎を解き明かす「九ヶ月では遅すぎる」がよかったかな。(安定期に入るまで激しい運動はできないから)5ヶ月からはじまる手毬唄、「バルーン・タウン・イレギュラーズ」、「皇帝の母子手帳入れ」など、くだらなすぎる小ネタがたくさん散りばめられていてとても楽しい。真剣に読むと腹立つかもしれないけど…… 唯一殺人事件を扱った「読書するコップの謎」が作中作の中の出来事になってるのは血生臭い事件を取り扱わないようにしたということでしょうか。ミステリ作家を準レギュラーに入れたのはそのためもあってかな。しかし、こんなトリックは使わないだろう……みんな怒るよ! という気もします。
軽く読めて楽しいので旅のお供なんかにいいですね。
【単行本・小説】 連城三紀彦「白光」 朝日新聞社 [bk1][amazon]
カルチャースクールに出かけるという妹の子供を預かった。ひょっとして怖がるかもしれないから娘の歯医者に連れて行くのはやめて、舅とともに留守番させておくことにした。舅は最近呆けはじめていて、戦時中の南洋の島の記憶が繰り返し頭の中に甦っているようだ。そして、舅といたはずの妹夫婦の子供が消えた。夏の光は庭を焼き尽くさんばかりに降り注いで、娘がふと口にした一言が悲劇を確定的なものにする。 「お母さん、歯医者にいくとき、シャベル、あんな所になかった」 しかし、悲劇の種はずっとずっと昔に蒔かれて、萌芽する時をただ待っていたに過ぎないのだろう。
平穏なはずの一般家庭に起こった悲劇の真相が視点や人称を変えながら少しずつ明らかになっていくという構成の物語で、前述した現実と過去の記憶そして妄想の境界が消失しているような舅をはじめとして、関係者たちの虚偽の供述、自己欺瞞により改変される事実、あえて隠蔽される事柄などによって、そこで実際に何が起こって、そもそもの原因は何でそんな悲劇が起こったのかが非常に見えにくくなっています。隠された真相が淡々と提示されていくあたりの抑えられた筆致はトマス・H・クックの記憶シリーズあたりを連想させるところもありますが、各人が事件の真相として受け止めている事実にそれぞれズレが生じているのがこの作品のポイントなのだと思います。物語がラストに近づいていくにつれて、それはより衝撃的なものに変わっていき、しかし、最後に提示された真相すらもまた……
きわめて巧みな文章ですらすらと読み進めてしまいましたが、逆にその巧さが仇になっているような気も少しだけして、引っかかりが少なくなっているような印象も受けました。構図の重ね合わせに関する提示についてもちょっとあからさますぎて、ことサプライズという点では上手くいっていないかもしれません。
しかし、実はたいへん実験的なことがなされている作品でその点では高評価。この人の作品はもうちょっと読んでみてもいいなあと思いました。「戻り川心中」すら読んでいないからなあ。ひょっとして「変調二人羽織」だけしか読んでいないのか。
02/11/23(SAT)
【単行本・小説】 ジル・マゴーン(高橋なお子)「踊り子の死」 創元推理文庫 [bk1][amazon]
創立150周年記念の晩餐舞踏会の夜、降りしきる雨で冷え切った運動場の地面で死体となって彼女は発見された。被害者であるダイアナは副校長の妻で、男と見れば誰かれなく手を出す彼女の性癖は学内でも問題視されていた。しかし、彼女の死体にはレイプされた痕跡が残っていた。果たして、そんなことがありえるのだろうか?
辺鄙な寄宿学校で起こった殺人事件を扱った作品で、犯人当てに特化したミステリとの印象を受けます。事件以前に学園で頻発していた盗難事件など、様々なトピックがまるでジグゾーパズルのピースの各片のようにぴったりと組み合わさって、事件の夜、学園で何が起きたのか? という真相が提示される作品の作りはたいへん見事だと思われます。癖のある登場人物造形などもたいへん上手い。
ただ、ちょっとだけ疑問に感じるのは、3人称視点切り替えによって事件関係者たちの主観的内面描写が行われてしまうあたり。もちろん、内面描写がされてる事件関係者たちの中に犯人はいるわけで、「え、そんなこと考えてるの、人殺した後に!」とか、考えてしまいます。作者による意図的にミスリードがあからさまに感じられて幾分しらけるというか、どうも肝心のところをぼやかして書いてるだけじゃないか? みたいな印象を受けてしまうのです。引っ掛けのためのさほど必然性のない叙述トリックには抵抗を示す人多そうなんだけど、こういうのは大丈夫なのでしょうか? うーむ…… 犯人その他の事件後の行動もいまいちピンときませんでした。
そういえばこの作品、エロ漫画的思考に頭を毒されている人はそれだけでミスリードされてしまう可能性はあるかも(w
【ANIME】 灰羽連盟 第4話「ごみの日 時計塔 壁を越える鳥」 (→公式)
今回は作画それなりがんばってるようで、よかったよかった。しかし、村上春樹「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」だなあと思ってしまいます。「世界の終わり」パートの内容に「ハードボイルド・ワンダーランド」のサブタイ名付けルールを適用させた感じでしょうか。「時計塔」、「図書館」、「夢読み」、「どうして自分がここにきたのかわからない存在」、etc.. そのほかにも共通点はいろいろありそう。
やたらにがちゃがちゃしたガラっぱち灰羽さんであるところの河魚(カナ)に落下(ラッカ)が連れまわされてやたらあたふたするというお話なんですが、なかなかいいのではないでしょうか。時計屋の親方もいいよね。
しかし、世界を見せるのに終始してドラマはないままに終了なのはまちがいない気が……

うわ、次回のサブタイ「世界のはじまり」か……
【ANIME】 灰羽連盟 第5話「図書館 廃工場 世界のはじまり」 (→公式)
あ、今回のお話はかなりに素晴らしい。この世界の謎解きも順調に進展していっているような気が。
図書館の仕事してる地味としか形容のしようのない文学灰羽少女、眠(ネム)さんのお手伝いはじめたラッカさん、というお話で、しかし、この娘さんはいいようにコキ使われてますね…… 街の外の情報はやっぱりない、図書館の本にもない、(いったい何が載ってるんだ……!?)などなど、妊婦司書のスミカさんとか、男女共学の廃工場とか、ヒュー! ヒュー! カァッコいい〜! 過去にレキさんが実は! 後つけるなよ……とか、いろいろいい感じの展開がありました。頬赤らめてるネムさんにはちょっと萌えた(w 物語の〆も秀逸でたいへんいい出来であります。

「次回をお楽しみに! ワシょーい」って書いてあったな……
02/11/24(SUN)
【ANIME】 プリンセスチュチュ 雛の章 14.AKT「大烏」 (→公式)
どうやら単純にAパート/Bパート分離してるだけみたいなので、これからは2週間に1回レビュ書くことにします。
第2部プロローグという感じでそんなに書くこともないストーリーなんですが、あひる → そのまま、ふぁきあ → 回復、みゅうと → なにやらおかしく、るぅ → 「お父様」? という感じでしょうか。中空、もつれあって踊るチュチュとみゅうとのクライマックスシーンはよかったですね。ニャジンスキーエピソードに意味があったかはわからないが、なんか猫先生も目立っていた。EDが黒バックになったのは寂しいかも。

【ANIME】 超重神グラヴィオン 第6話「斗牙の休日」 (→公式)
しかし安いエピソードだなあ…… サンドマン城(ホントはちがう名前だけど)から生まれてはじめて外出した斗牙の休日を描いたエピソードなんですが、ゼラバイア襲撃前に外出してはいけない理由がないし、メイド部隊が安売りスーパー巡って買い物しなきゃいけない理由もわからない。コーラくらい買ってきてやればいいのに。もちろん、そんなこといっても詮無い作品だということは承知の上なんでツッコミどころ×∞だろうと、べつに気にしませんが、テケトーだよなあ…… 政府による大衆情報操作のせいで、地元の友人に 「俺、グラヴィオンのここらへんに乗ってる」 といってもぜんぜん信じてもらえないエイジは粋がったヤンキーの駄法螺っぽく哀れでちょっとよかったけど。
【ANIME】 超重神グラヴィオン 第7話「渚のドリル少女」 (→公式)
琉菜の里帰りエピソード。しんみりした感じのお話かと思いきや、ぜんぜんそんなことなかった(w レクリエーション必要だって、全員でバカンスにきて大丈夫なのかよ! と思ったら、沖縄にゼラバイアあらわれたりする。都合ええなあ。地球連邦政府の国際会議開催に反応してあらわれたらしいけど、そんなことあるわけないじゃん…… 緊急事態ということで全員水着で乗り込むグランナイツの皆さん。第6話では着替えてたのに…… このために合神カットわざわざ描き直したりする意味不明な労力投入がすごいかも。というか、この作品、バンクですませればいいところ何故か描き直ししたりすること多いよね。今回、表の主役勤めた琉菜さんの小っさいピンクビキニも何気にすごかったですが、爆乳の白水着はヤバい領域だなあと思いながら見ておりました。サブタイどおり、琉菜さんはドリルで飛んでったYO! ドリル萌えとかそういうのって、あるんだろうか? 裏の主役ははっちゃけサンドマンさん。 「超重! 合神! ゴォォォッド・グラビィオォォン!」 サンド棒で叫んでおりました。 「カッコいい……」 豹柄ビキニパンツでしっかりバカンス満喫してみせたりと、本当に絶好調ですな。俺的にはサンドマン萌えアニメであります。 「クッキーをどうぞ」

02/11/25(MON)
【ANIME】 第3期ギャラクシーエンジェル 第15話「さよならぼくらの土瓶蒸し」/ 第16話「ヒゲ付きカルビ丼こい口ソース」 (→公式)
・ 第15話「さよならぼくらの土瓶蒸し」 →ストーリー紹介
中世っぽい佇まいの惑星を訪ねたミルフィーユ、ヴァニラ、ノーマッドの2人とオマケ。街中にかかってる肖像画見て「アヒャヒャヒャヒャ」笑ったミルフィーユがいきなり投獄された! その絵はその国の王を描いたもので、ミルフィーユは不敬罪に問われたのだった。極刑は次の日の朝に執行されるという。ミルフィーユをなんとか救い出そうとヴァニラは尽力するのだったが…… というお話。ミルフィーユ+ヴァニラのツインボケにツッコミ役がからむという第1期遊園地ネタ以来の構成で、これでもかとばかりに細かいネタが詰め込まれていてなかなか素晴らしい。普通にただ脱獄させればいいだけの話なのにどんどん事態がエスカレーションしていってえらいことになるあたりがガラクシらしくていいです。著作権的にヤバげな「どこ○×ドア」から「オーバードーロ」(w のもとに赴く唐突きわまる展開など、めちゃめちゃであります。日曜の朝っぱらから…… ゲストキャラである国王@高木渉の尊大かつ自虐的な好演も光ってました。 「太巻きを無言で1本食べきる」 これ、関西圏限定な(たぶん)節分の風習ですね。 「遥かなる山々を見下ろすっ! アホですかっ!!」 てのもよい。1話まるまる「あひゃひゃ」言ってただけのミルフィーユもなかなかスゴいやつであります。しかし、最後の教訓(?)は教育上よろしくないですな……


第9話ではあんなこと書いてしまいましたが、先週今週と金巻兼一脚本当たりですね。
・ 第16話「ヒゲ付きカルビ丼こい口ソース」 →ストーリー紹介
ロストテクノロジーのつづら運搬中に案の定うっかり開けてしまったフォルテはんとウォルコット中佐、翌朝目覚めたふたりの身体に異変が……!? という性別転換話。このふたりメインのエピソードかと思いきや、じつは蘭花さん主役の恋話(こいばな)だったりするのが捻り効いた展開。口ヒゲ+無精ヒゲで普段の男っぷりにますます磨きかかった(つまりは違和感ぜんぜんなし)フォルテはんに蘭花嬢がココロ・トキメキ♥、ドキワク・体験♥みたいな感じ。 「や――ん!」「とうとうはじまるのね…… 彼と私のトゥルーラブストーリーが!」 って、今回の脚本担当した玉井☆豪はドラマCDでも脚本やってるからですな…… いくとこまでいってブチ切れたフォルテはんがドカーン! とやってオハリ。蘭花さんのラブラブ心象風景描写がよかったりします。そういえば、ショタ+メアリー少佐の扱いにはほとほと困り果てているようで、15話と同じくあんまり意味がない入れ子構造の作りをしているところにそのあたりの苦労が伺えたりします。そろそろシャッフルネタは封印したほうがいいような気もしますが、やはりなかなか面白いですね。
爆発的とまではいけないけれど、高位安定な作品になってきたなあ。


なんつーのか、不毛だ……
02/11/27(WED)
【単行本・小説】 倉知淳「幻獣遁走曲 猫丸先輩のアルバイト探偵ノート」 創元クライム・クラブ [bk1][amazon]
いつもの感じでとても楽しい猫丸先輩シリーズ第2長編。いまごろ読みました。
猫丸先輩がアルバイト先で遭遇したさまざまな(しょぼい)怪事件をあつかった5短編、「猫の日の事件」、「寝ていてください」、「幻獣遁走曲」、「たたかえ、よりきり仮面」、「トレジャーハント・トラップ・トリップ」を収録。
講談社ノベルスから最近出た「猫丸先輩の推測」(→感想)読んだ時に感じた「こんなに落語っぽかったっけ?」という違和感は「日曜の夜は出たくない」と「猫丸先輩の推測」の中間点にあたるこの本を読んでほぼ解消されたように感じます。それはこの本の佳多山大地氏による巻末解説「猫丸先輩のフーガ」で書かれていることとほぼ同じで、下手すれば残虐な連続殺人を扱った作品よりも印象的に人間の心の暗部、内に秘める悪意などを印象的に暴き、描き出してしまう日常ミステリというジャンルを扱いながら、すべてのオチ(という表現がふさわしいように感じます)をこんな( ゚д゚)ポカーン ふうに落としてしまう。「はあ、そうですか……」 という不思議な読後感が倉知ミステリのポイントなのだと思います。それは「占い師はお昼寝中」(→感想)とほぼ同一のものですね。
「アカマダラタガマモドキ」なる伝説の幻獣を捕獲せんとす「鬼軍曹」に雇われたバイト捜索隊が向かった山中で、幻獣の存在を示す過去文書が燃やされてしまうという事件を扱った表題作「幻獣遁走曲」、炎天下、客もまばらなデパート屋上での変身ヒーローイベントに精を出すイベント司会者の卵、アクションスターの卵、そして猫丸先輩が遭遇した着ぐるみにガム貼り付けちゃったぞべたべた事件(泣けるほどしょぼい……)を扱った「たたかえ、よりきり仮面」がなかなか面白かったです。
前者はとほほにすぎるラストの腰砕けな味わい、後者は(一応)推理合戦っぽい味わいも(一応)がそれぞれ面白いですね。今まで見ていた風景がさあっと趣を変えてしまうあたりの呼吸でいえば、これは当然とりあげるだろう製薬会社の臨床治験ボランティア先での血も凍る体験を扱った「寝ていてください」の読後感は捨てがたいかも。
超安定な短編集ですね。後味悪い話がまったくないので非常におすすめしやすいです。
【ANIME】 超重神グラヴィオン 第8話「超重戦場」 (→公式)
斗牙の許可なくミサイルぶっ放してグラヴィオン全体をピンチに陥れたとしてレイブンさんにビンタくらうエイジ。五人羽織みたいなシステム採用してるのがそもそもいかんのだと思うが。いやいや、それを言ったらおしまいか…… そんな時、グラヴィオンの機体にくっついていたゼラバイアの一部がサンドマン城内で復活・再生・増殖したから大騒ぎになった。武装メイド部隊がゼラバイア撃退に当たるが埒があかず、そんな最中、 「ちぇっ、みんな斗牙ばっかりひいきにしやがって…… 見てろ、俺だって」 と勝手にグランカイザーに乗り込んでいたエイジに命運が託されることになった。
なんつーのか、特に意味もなく危機的状況になるパターンですね。今回だって斗牙の到着待ちさえすれば何の問題もなかったわけで、それはエイジにやらせてみたのは斗牙が普段いかにすごいことをやっているかを視聴者にみせるためなんでしょう。でも、訓練もしてないエイジに自分たちの生命、果ては地球の命運全てを託す気にはさらさらなれないな―― グランカイザー大暴れしても大丈夫なサンドマン基地は広いんだろな―― と思いました。全編通して作画はへにゃへにゃ。
02/11/28(THU)
【単行本・小説】 倉阪鬼一郎「四重奏 Quartet」 講談社ノベルス [bk1][amazon]
堕天使、占星術、魔術、密室、不気味な館、etc.. ゴシック・ロマンス的な意匠が凝らされた、しかし何が起こっているのか判然としない物語の断片が少しづつ組み合わさって、ラスト近くで反転、とんでもない真相が姿をあらわすという、まさに騙し絵ミステリーと形容するにふさわしい作品なんですが、えーと、何と申しましょうか……
とある一言によって今まで目にしていた光景全てが瓦解して新たなヴィジョンが眼前に広がっていくその衝撃の度合は高いものの、その光景が光景なので…… 見も蓋も無さすぎ、というか。
ネタバレしないで書くのはたいへんむつかしいので苦労してますが、トリックが発動した後に広がる荒涼とした世界がそのままなんともいいがたい読後感につながってると思います。というか、ほかには何もないんですよね。ひっかけクイズっぽい小説でした。しかし、あのネーミングはないよ……
【単行本・小説】 黒田研二「ふたり探偵 ――寝台特急カシオペアの二重密室」 カッパ・ノベルス [bk1][amazon]
わりと適当に書いたのでしょうか? かなり意味がわからない作品でした。
奇抜な設定で結びついたふたりの探偵役、死体に意匠を凝らす連続殺人鬼シリアルキラーJの暗躍、そのミッシング・リンクの解明、移動する密室と化した寝台特急「カシオペア」、ミステリとして盛り込まれている要素は非常に盛りだくさんな小説なのですが、その全てが消化不良を起こしているように感じられるため、読んでいて頭の中に疑問符が点滅しまくりでした。厳密にいえば密室に定義されない事件なのではと感じますし(探偵役の単なる錯誤では)、自らの正体がほとんど限定されてしまうような状況でシリアルキラーJが殺人を犯さなければならない理由もわかりませんでした。いくらなんでも頭悪すぎでしょう。伏線の提示についても唐突に感じられます。
これは個人的な憶測にすぎませんが、鉄道ミステリの依頼とのことで手持ちのトリックを適当に組み合わせてそれっぽく仕上げた作品なのでは、という印象で、寝台特急を事件の舞台とする必然性がほとんどないように感じられました。
小粒ではあるもののトリックのセンス自体は悪くないものを持ってる作家さんだと思うのですが、なんでここまで安く仕上げてしまうのでしょうか。
【CD】 三柴理「Pianism」 徳間ジャパンコミュニケーションズ [amazon]
「ピアノのなせる技と真髄」[amazon] 以来、6年ぶりとなる三柴理(江戸蔵)ピアノ作品集。詳細は→本人ページ/→公式ページ。
全7曲、総演奏時間25分というほとんどミニアルバムに近い作品集で、わりにあっさり風味。「戦闘妖精雪風」のサウンドトラックも担当した三柴自身のユニット「The 金鶴」編曲による勇壮な楽曲「overture」、同じく「The 金鶴」の手によるロマンティックな楽曲「ふたり」、ピアノ独奏曲である「森の妖精」あたりがよかったかも。
横関敦氏との激烈なバトルが繰り広げられる筋肉少女帯時代の名曲「サンフランシスコ」のインストゥルメンタルバージョンはやっぱり目立っているんですが、こんな爆裂した曲がラストを飾ると前半の楽曲の繊細な味わいが薄れてしまうような気が。いや、ひさびさのタッグが聴けたのはファンとして嬉しいのですが。複雑なところであります。
02/11/30(SAT)
【単行本・小説】 鳥飼否宇「非在」 角川書店 [bk1][amazon]
たしかに、無茶な部分は多いお話だとは思うけれど、面白いです。とても楽しく読むことができました。
一見するとおどろおどろしい雰囲気の装丁に硬質なタイトルですが、そこから受ける印象と中身はぜんぜんちがう。まさか、こんなお話とは…… 言うなれば、田中啓文「UMAハンター馬子」(→感想)から駄洒落を取り去ってミステリ要素をふんだんにふりまいたようなとぼけたムードに満ちた作品であります。
植物写真家を職業とする猫田夏海は奄美大島での撮影旅行の最中、波打ち際で奇妙なものを拾った。それは防水パックに収められた1枚のフロッピーディスクで、そこに記録されていたのは、大学の未確認生物調査サークル「ULTRA」部長の手による人魚探索ツアー日記。記述が真実ならば現地で殺人事件が発生したという驚愕の内容だった。単なる悪戯にすぎないと思いつつ一応該当する大学に問い合わせてみた夏海であったが、日記に登場する人間は全員消息不明だということがわかった。警察、海上自衛隊の捜索にもかかわらず、サークルメンバーの足取りはつかめない。まるで神隠しにあったかのように全員が消失してしまったのだ。そして、一通のメールが夏美のもとに届く。それは夏美の大学時代の先輩、鳶田からのもので、「もしキミに時間が取れるようだったら、行方不明の一行を探しにいってみない?」 そう書かれていた。
人魚伝説を扱った作品で、伝奇要素とミステリ要素のバランス取りが非常に上手いのかな? まさか最後、あんなパズルに着地して終わるとは意表をつかれました。二転三転する真相についても伏線の張り方は非常に巧みだし、トリックの組み合わせに関するセンスもなかなか秀逸。「島に渡ったサークルメンバーにいったい何が起こったか?」 を焦点とする、いわゆる孤島もの+真実探しミステリなんですが、陰惨にもならずどこかお気楽な雰囲気をもってるところがいいですね。読みやすいし、楽しいです。
現地で起こった奇怪な出来事にパズルっぽく論理的な解答が与えられるあたりも好評価なのですが、やはり無茶な部分は多いような気がします。たとえば、これは人魚伝説になぞらえたエピソードなのでしょうが、たかが1週間のサバイバルから人間狩り→人肉食という精神状態に至るとは思えないし(同様に食料を失った夏海たちはあっさり海の幸を調達できているし、その島で数年暮らしている先住者もいるのである)、仙人の外見、言動が自己申告したものとはあきらかにズレていることは一目瞭然のはずでしょう。(湯船に浮かんだ謎の死体と仙人の容貌の見た目に差異はないはず)そもそも検死が行われることは間違いないわけで、あんな偽装工作に意味はないだろう、などなど。
こと、文章についても、たとえば夏海視点による地の文そしてプロローグ、エピローグの文体が、意味のない体言止めを多用するまったく同じ文体だったり、エピローグにかなり腰砕けの誤植が存在したりと目につく欠点は多いです。
とはいうものの、そんな欠点が気にならないくらいに魅力あふれる作品だと思います。全編に溢れる稚気、大法螺が読んでいてとても楽しい。気がつかなかったんですがこれはシリーズ第2作で、横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞のデビュー作「中空」[bk1][amazon]についてはまだ未読なので、これも読んでみようかと思います。これはかぐや姫伝説扱ったお話なのかな? 非常に楽しみです。
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