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【映画】 ビッグ・フィッシュ
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04/06/01(TUE)
ティム・バートンの新作。これはよかった。素晴らしいですね。
壮大かつファンタジックな半生記語りで大人気な父親に反発して事実のみを厳格に見つめるジャーナリストの道を選んだ息子が、末期癌で死の床にいる父親をひさしぶりに訪ねて、そして…… ティム・バートン作品にしては自閉したところのない、開けた物語になっていたことにまず驚き。いかなる心境の変化が、と思って、パンフを読んだら、この映画を製作する直前に実の父親を亡くし、そして自らも父親になったそうで、なるほど。
物語の魔力を知る男が作り上げた映画の形をした爆弾みたいな作品で、ラスト近く強烈な攻撃を仕掛けてきます。牙を剥いてきます。ハンカチなど持参しておいたほうがいいかも。(ちなみに、僕は負けました)フリークス趣味そして爆笑ぎりぎりの奇天烈な映像で彩られた幻想が現実と交錯して、こんなにも胸に迫ってくるとは……
物語の舞台はアラバマ州。マキャモン「少年時代」、ランズデール「ボトムズ」あたりがお好きな方はぜひどうぞ。映画ではコーエン兄弟の「オー・ブラザー!」あたりがちょっと近い雰囲気かも。
そういえば、パンフレットに大橋巨泉の娘であるジャズ・ヴォーカリストの大橋美加が寄稿していたのは面白かったです。たしかに似たような立場かもなあ。
04/06/03(THU)
【単行本・小説】 竹本健治「将棋殺人事件」 創元推理文庫 [bk1][amazon]
地震による土砂崩れから死体がふたつ発見され、その状況と酷似した都市伝説「恐怖の問題」が六本木界隈に蔓延する。これらを繋ぐミッシング・リンクは何か?
「囲碁殺人事件」(→感想)に続く、ゲーム三部作の第二弾。棋士の世界を舞台にした殺人事件ではなく、詰将棋をモチーフにした、詰将棋っぽい構造の小説という感じ。判然としない曖昧模糊な物語の断章がしだいに収束していく様を眺めるといった作品で、真相を看破することはたぶんほとんど不可能。パズラーなり本格なりの定義からはちょっと外れる気がします。解説の若島正がナボコフを引き合いに出して竹本健治を評してますが、パズル的な構成を取った小説作品(≠パズラー)だと考えるのがいいのではないかと。最後の最後、明らかになる真相がああだったのは、勿論、詰将棋をモチーフにしているからなのだと思います。 よく考えなくてもかなりはちゃめちゃで無理がありすぎるのですが、それはそういう趣向なので仕方ないのでしょう。しかし、あの駄洒落には脱力しました。なんかもう、ヘンな小説。
文庫化に際して、余詰(意図せぬ別解)が存在していた竹本健治作「純四桂詰」が、若島正の手によるものに差し替えられております。聞けば、「盤上のファンタジア」[bk1][amazon] なる著書もある、国内屈指の詰将棋作家にして、チェス・プロブレム日本代表ランカーだそうで、まったく、多彩な人ですねえ。
【単行本・小説】 海猫沢めろん「左巻キ式ラストリゾート」 イーグルパブリシング [bk1][amazon]
第1回ファウスト賞受賞作品。嘘ですよー。
なんだかいろいろ混じってる。エロゲ「ぷに☆ふご〜」の登場人物、世界設定を原作者自ら好き放題した異色のノヴェライズであります。物語の舞台は12人の少女たちが生活する見たこともない学校。それまでの記憶をすべて失って目覚めた僕は、<トーチ・イーター>と名乗る連続強姦事件の犯人を探すよう命じられる、というお話。<トーチ・イーター>視点によるマジレイプと、うやむやのうちに探偵役となった僕視点の状況再現(もう1回♥)が続いてエロエロですが、流石に12人いると早足だなあ……とか思ったり。キャラがよくわかんない時は公式のキャラ表見ながら読もう。
もちろん、エロ部分というよりはこういうのが出てきた、という事実が重要な作品で、ネットでも微妙に話題になっている(作者が知り合い関係というのも少なからずあるけれど)。たいへん語りやすい種類の作品なんですが、語ってみたらどうだ、といわれると「えーと……」 佐藤友哉エミュに前向きっぽい意思(それは錯覚)振りかけて仕上げてみました、と言っちゃえばそれで終いな部分はあって、興味深くはあるんですが、うーむ…… 興味深いですね。
【単行本・小説】 福澤徹三「怪の標本」 ハルキ・ホラー文庫 [bk1][amazon]
なぜか読み残していた福澤徹三第2作品集。「怪(あやし)の標本」、「雨音」、「受刑者」、「四十九日」、「訪問者」の5篇を収録。
奇怪なイメージ剥き出しなデビュー作「幻日」(→感想)のほうがどちらかといえば好み。予想したところに落ちて、それほど驚くところがなかったからかも。実話怪談エッセイ風な表題作以外の作品について、いろいろ自分なりの物語処理を考えてしまいました。きっと方向性が正反対なんだろうなあ。
【ANIME】 サムライチャンプルー 第2話「百鬼夜行」 (→公式)
なんか、普通なアニメになった。茶屋で片腕斬られてブチ切れ放火男が復讐にやってきた! ムゲンとジン、ふたつのパートに分かれての展開なんですが、んー。意味ありげに登場した女とか、ほとんど存在理由なかったし、いうなれば主水的立ち位置だろう中年侍の存在感もありませんでしたね。いろいろ軽いなあ。今話の鍵ともいえる鬼若のビジュアルもそれほど強烈じゃなかったし、すべてが淡々としてました。悪くはないんですが、物語のフックとなるものがないので、すぐに忘れちゃいそう。あの男はもう片腕斬っちゃってまた出すぐらいの嫌らしさが必要なのでは。良くも悪くもBGMっぽく、〆のシーンのテクノがそれを象徴してる感じ。しかし、鬼若のエピソードは高橋留美子作品かと……
04/06/04(FRI)
【ANIME】 鉄人28号 第8話「鉄人28号奪回作戦」 (→公式)
電波が届かないくらいで暴走はじめるバッカスははた迷惑極まりない。止まってろ! あいもかわらず正太郎君まかせで手をこまねいている署長+敷島博士なのでした。しかしまあ、「誰が言ったか知らないが、いいもわるいもリモコン次第〜 ワハハハハハ!」 というスリルサスペンスの主張はまったくそのとおりなので、もっとプロテクトをしっかりしなさい、とかそんな感じ。米軍の口車に乗せられた村雨健次がお馬鹿だったというエピソードでした。バッカス持ち上げて上昇する鉄人が満月をバックにしたカットあたりからのカタルシスはたいへん素晴らしいんですが、原作の流れからシリアスストーリーにしてみても説得力はまあ、出ないね。たいへんむつかしいところであります。 「ああっ、あれはガソリン運搬列車!」 というものすごい展開には大爆笑。目の前の街、燃えてるだろ! 止まれ!
【ANIME】 鉄人28号 第9話「宇宙ロケット殺人事件」 (→公式)
正太郎君が魂が抜けたような表情をしている。全編、心ここにあらずのようであります。ドラグネット博士の名前が漢字だったらどうしようかと思ったら(怒裸具熱戸とか)さすがにちがった。よかった。しかし、タカアシガニのようなヘアスタイルは注目したい。 「博士の助手をしている、ジョンソンです」 「あのロボット、ギルバート」 ネーミングセンスも素晴らしい。すべての台詞がツボに入って笑ってしまいます。敷島博士は裏で何やってるか、本当にわからんね。 「すべてが、最強なのだ! ハハハハハハハ!」 いきなり勝負とかいいはじめる。困ったものだな…… 性格破綻者とばかりつきあってて、正太郎君もたいへんですね。「ジョンソンさん」っていい響き。まあ、ジョンソンさんになんかいわくあるんでしょうけれど、続く。
04/06/05(SAT)
【ANIME】 光と水のダフネ 第19話「潜水艇よもぎ一号浮上せず」 (→公式)
さっさと追いつきたいなあ。懲りない馬鹿三兄弟+妹がよもぎ一号アグネス号を取り戻しにやってきた! ついでにマイアたんもさらわれた! つーか、人質取っても無意味だよね…… 「くそう、無茶苦茶しやがる」 学習しようぜ! やけに濃い目の顔面アップカット連発が爆笑を生んでました。 「もう、だめだ――」 というか、沈めた張本人たちに助けを求めるでない。まったく、愛すべくセミレギュラーたちですね。(次回予告もよい)しかし、回想がはじまったのは吃驚しました。おお、そうくるのか。
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