◆ 1999年11月上旬 ◆

11/1〜10
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11/10(水)……老師よ〜ん

 終電で帰宅。土曜日に出社して、途中コミティアに出かけたほかはずーっと会社。4泊。風邪をひいたせいもあり、なんか久々にしんどかった。仕事は一段落したので、明日は有給とって家でゴロゴロする、というか〆切が迫ってきた原稿書きをなんとか片付けるつもり。なかなか完全には休めそうにないなあ。

【雑誌】東京H 12月号 一水社 B5平
 巻頭カラーはゼロの者「部屋肉林」。とあるサークルの面々が打ち上げをして酔いつぶれ、メンバーの部屋の一室で乱交をおっ始める。最初はいやがっていたヒロインもだんだん……といったお話。ただやってるだけといえばそうもいえるのだが、肉感的な乳の揺れ、ジューシーな体液など、実に生々しい質感があっていやらしい。乳が非常に柔らかかつ重たげに表現できており、まつげがビシッとした顔の表情もダイナミックにくるくる変わりうまく描けている。全編ヌキどころ満載で、サービス濃厚。なんかゼロの者の単行本、かなり売れているらしいけど、むべなるかなという出来栄え。玉置勉強の2ページ鬼畜絵「人でなしの恋」。今号も1枚絵の中にゾクゾクするサディズムが充満。玉置勉強「おんなごころ」。自分は恋愛っ気ないのに他人からの相談をつい受けてしまいがちな女の子。で、彼女が実は好きだった男の恋愛相談に乗り、家に上げてその流れのまま行為に突入……といったお話。何げにコンドームを用意してたりする彼女の茶目っけ、真剣さが可愛らしい。月森泉「どろどろぬるぬる」。ぬるぬる体液大好き女の子が、彼氏+男2人でどろどろローションプレイ。いや、ぬるぬるはやはり素晴らしいですな! ビバ、ローション!
 司人形「壊画」。今号で最も注目はこの人だろう。絵のモチーフとして裸体になった女性が、不思議な力を持つ画家によりキャンバスの中に閉じ込められ、その中で男どもに凌辱される。特徴はなんといっても鉛筆描きの描線。途中まではラフスケッチのようなタッチで進み、最後は精密な鉛筆画になる。最初のほうのラフな描線が演出のためにやっているのか仕上げが間に合わなかったのかは不明だが、どちらにせよいい味を出している。デッサン力はかなりのもので、描写も濃厚。現実と絵の世界が、継ぎ目なく入り混じる幻惑的なお話作りも良い。それから町田ひらく「勇者のはつ恋」ももちろん注目。突如として現れた大ヒット絵本作家。実は彼女は実物も相当な美人。そして、彼女と関係を持った編集者のなんともいえないその後の思考、行動を描いて物語は淡々と終わる。町田ひらくらしいヒネた味わいのある作品。

【雑誌】ビッグコミック 11/25 No.22 小学館 B5中
 巻頭カラーは森秀樹「海鶴」。室町末期、三島水軍の姫君に生まれた鶴が主人公。親のいうことをちっともきかず、奔放にほっつき歩く姫に周りはいつもあわてさせられる。しかし、彼女は島に流れ着いた外国の帆船に魅了されたりと、世界の海を夢見るスケールのデカい女傑の卵であった……といった感じの物語。第1回めは読んでないんだけど、相変わらず骨太で力の入ったドラマに仕上がっておりけっこう面白くなりそう。森秀樹の歴史モノは、史実に残らないような人々を、生の息吹が感じられるような筆致で描き出す。偉人、美男美女、豪傑だけでなく、醜かったり泥臭かったりする下っ端の人々も描ける描写力が素晴らしい。山本おさむ「聖 さとし」は、羽生善治も恐れたといわれる村山聖の姿を描く将棋ドラマ。脂汗をぼとぼとと振りこぼしながら、極限まで思考を極める村山聖少年の姿に、ギチギチと締めつけるような緊迫感があってテンション高し。

【雑誌】週刊少年サンデー 11/24 No.50 小学館 B5平
 あだち充「H2」最終回。主要キャラそれぞれが、それぞれに自分の気持ちにケリをつけ、静かに爽やかに完結。彼らのこれからなどを予感させつつ、きれいにしめくくった。なかなかいいラストだったと思う。40周年読切シリーズ、今回は細野不二彦「真夜中の決闘」。今回は前編なので、評価は後編を読んでから。藤田和日郎「からくりサーカス」では、鳴海が鬼気迫る活躍。正義の味方というには禍々しすぎる姿。かーっこいー。

【雑誌】週刊少年マガジン 11/24 No.50 講談社 B5平
 作:有森丈時+画:大石知哉「スノードルフィン」が巻頭カラーで新連載。スキー漫画。わりとどうでもいい感じ。今号は赤松健「ラブひな」、それから「BOYS BE」は休載。軟弱度大幅ダウン。


11/9(火)……Dr.モウロウ

 会社に泊まりっぱなしで頭がクラクラしていたので、なんとなく11月9日という日が存在していたような気がしない。なんだか生の実感が薄かった一日。

【雑誌】ヤングキング 12/6 No.23 少年画報社 B5中
 佐野タカシ「イケてる2人」は、佐次の初恋のヒト、安西が去っていく。甘酸っぱく爽やかな初恋の決着。なかなかいいケジメの付け方だった。そして、そんないいお話をやりつつしっかりパンチラや妄想シーンも挟み込むあたりがまた素晴らしい。先日「HOPS」が完結した有村しのぶは読切で登場。「彩りの季節」。ちょっとHに爽やかに。この人の描く女の人の肌の質感はけっこう好きだ。

【雑誌】漫画アクション 11/23 No.47 双葉社 B5中
 作:橋本以蔵+画:たなか亜希夫「軍鶏」では、リョウが菅原との対決を実現するために、その恋人のアイドルを凌辱せんとする。これだけ泥臭く手段を選ばない主人公も珍しい。かいともあき「白い恋人」は今回も好調。けっこう普通の人間が、ぶっ壊れそうなほど力を入れまくり感情を爆発させる過剰さが、うまい具合にドタバタギャグとマッチしている。今回も珍妙ではあるが、いい具合に力は抜けていたような気がする。六田登「歌麿」は最終回。わりと静かに完結。

【雑誌】ヤングチャンピオン 11/23 No.23 秋田書店 B5中
 葉月京(たぶん百済内創)「恋愛ジャンキー」が巻頭カラー。かわいくて乳のデカい女の子がたっぷりサービス。でも寸止め。連載開始からずっと表紙にイラストも載っているし、なかなか大きな扱い。岡田和人「教科書にないッ!」は、綾が卒業を控え、大楽との同棲生活が終わるかもしれない事態に。好きなんだけどどうにもできない綾が切なくてソソる。山本夜羽「マルクスガール」は次号で最終回。

【雑誌】YOUNG YOU 12月号 集英社 B5平
 槇村さとる「おいしい関係」は今月で最終回。榛野なな恵「Papa told me」。ことあるごとに周りの雰囲気に水を差す発言ばかりする困ったクラスメイトの面倒を見るように、担任の先生からいいつけられた知世は憂鬱な気分に沈む。知世は自分なりに頑張るのだが、相手の娘はまったく態度を改めない。困ったちゃんな女の子は、最後まで困ったちゃんであり、まったく救われない。実になんともシビアである。榛野なな恵みの絵は美しいが、お話は驚くほどにクールで容赦ない。「でも子供の社交って大変」「1番やっかいなのは」「自分も子供だってこと」と知世は語る。なんと可愛らしくない子供であることか。

【雑誌】FEEL YOUNG 12月号 祥伝社 B5平
 こいずみまり「なげやりラヴァーズ」は、セックスフレンドでしかなかった男に恋してしまった女の物語。好きになればなるほど報われない気持ちが切ない。三原ミツカズ「DOLL」。時代に取り残されてしまった老腹話術師が、廃棄された上等のドールを盗み、最後の芸を見せる。哀しい老人の人生を描く硬質な表現は、緊張感があって美しい。南Q太「恋愛物語」。若い男と恋愛中の30歳子連れバツイチ女性。久々の恋愛で、どうも恋人気分の勘が戻っていない。あんまりいいことではないのかもしれないが、主人公の姿はどうにも南Q太の現在の状況とダブり、エッセイ的な生々しさがある。男女間の微妙に低温な空間、距離を描く表現は見るたびに感嘆させられる。


11/8(月)……忍者デットリくん

 昨日買った同人誌は宅急便でおうちに発送。しばらく読めそうもない日々。なんだかもう、曜日時間の感覚がなくなって、どんどん頭が悪くなっていくようなきぶんなのだな。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 11/22 No.50 集英社 B5平
 尾田栄一郎「ONE PIECE」では事態を勘違いしたルフィとゾロの、仲間同士の対決が本来の敵そっちのけで行われる。ラストページの見開きなんてとくにダイナミックでカッコイイ。岸本斉史「NARUTO」。忍者を目指す少年たちのお話だが、なかなか元気があってそれなりに面白い。絵も整ってるし悪くない。武井宏之「シャーマンキング」。非ヒロインなれど主人公を慕うタイプの女の子がかわいくて良い。健気だし。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 11/22 No.49 小学館 B5中
 山本直樹「ビリーバーズ」は最終回。実に山本直樹テイストな、何が現実で何が現実でないんだかを幻想的にぼやかしつつフェードアウトしていく終わり方。だいたい期待通りのライン。第1回からまとめ読みすると相当に面白そう。榎本ナリコ「センチメントの季節」。今回のシリーズは長いだけあって、主題がじっくりと語られており、読みごたえがある。あまりきれいにまとめようとしすると、ややもすれば陳腐になるので、ここは一発好きなだけページ数を使っていただきたいところ。柳沢きみお「SHOP自分」。今回は「第22話に出てきた若者に超人気の古着屋(オニール)のカリスマ店主」という素晴らしい説明文に感動する。「若者」で、「超人気」で「カリスマ」。味わい深い。

【雑誌】ヤングマガジン 11/22 No.49 講談社 B5中
 単行本が出たばかりの東和広「ユキポンのお仕事」が巻頭。特集ページもあり。ユキポンファンは要チェック。単行本ではこういうページは見れないぞ。すぎむらしんいち「超・学校法人スタア學園」に出てくるTVドラマ、「宇宙忍者イガイダー」がすごくノリが下らなくて面白い。意外だ! 華倫変「デッド・トリック!」。徳子さんのどうしようもない日常がかいま見えてちょっとうれしかった。意外だ!


11/7(日)……TBS

 届かない原稿を待ちつつ会社で朝まで過ごす。10時くらいに寝て11時くらいに起きて、東京ビッグサイトにゴー。コミティア〜。睡眠不足のうえ、風邪をひいてしまい体調はとってもバッド。でも行かないより行ったほうが100倍くらいは楽しかろうとか思って、ちょっと頑張る。今回はコミティア50回記念ということで、参加サークル数も多く、気合い入れて回りたかったのだけれども途中から頭がクラクラしてくる。最近コミティアに行くたびに挨拶する方が増えているが、今回はTAGROさん、こいずみまりさん、それからコミックエデンでレビューを書かせていただいた小野夏芽さんに初めてのご挨拶。TAGROさん、小野さんには本をいただいてしまってたいへん恐縮。そのほかにもいろいろな人とお会いしてお話できて、やっぱりコミティアって楽しいな〜というシヤワセな気分。おつき合いいただいた方々のおかげで、ムリしてでも行った甲斐がありました。
 回り終えた後は、掲示板やニフティのパティオでお話させている面々で軽くお茶&食事。仕事が全然終わってない俺はその後、とくに何もせずそそくさと会社に戻る。その途中の電車でexpoの面々と一緒になり、お話しながら電車ゴトゴト。収穫はけっこうあったのだが、まだ会社なので読めていない。というわけで読んだ本の感想については後日。

 会社に戻ってみたが、原稿は全然届いておらず、落胆しつつ3時間ほど気絶。その後のそのそと起き出して今も原稿待ち中。う〜ん、今回の号ちゃんと出るんかいな? あとジャンキーズ、というかホットミルクでのレビューを書けるのか? とりあえず眠いんだけど、今眠るとヤベエし。

【単行本】「カケル」10巻 竹下堅次朗 小学館 B6
 もう10巻かー。カケルの兄、サトルに操られた少年によって、学園は危うい事態に。各場面場面は面白いし、竹下堅次朗の描く女の子はそれぞれに魅力的なのだけど、お話としてのまとまりはいまいち悪いかなという印象。もう少しお話をコンパクトにまとめちゃってもいいのではという気はするが。


11/6(土)……フラッときてパッとして

 サッカーのU-23代表がシドニーオリンピック出場を決めたとかいうニュースを、会社でインターネットを通じてちらちらと見ながら、仕事したりしなかったり。会社に詰めてはいるんだけど、原稿がこないので実はけっこうヒマなのだった。

【雑誌】コミックフラッパー 12月号 メディアファクトリー B5平
 コミックアルファの後継誌。創刊号。
 描いている作家陣など概要はコミックフラッパーのWebサイト参照。NOCCHIの表紙およびピンナップは美麗でハイセンスなものを感じさせるが、中身とギャップがあるような。表紙の感じはアフタヌーンに近いが、中身はコミックバーガー(バーズでなくて)といった印象。創刊号で巻頭カラーが新谷かおるというのはどうかなあと思う。たしかにビッグネームであるし、作品も別に悪いわけではない。でも新雑誌の一発めとしては新味がなさすぎに思える。それは「超少女明日香」の和田慎二も同様。かと思えば、駕籠真太郎SABEといった、エロ漫画系でもかなりコアな人たちが描いていたり、以前のアルファからそのまま移ってきた作品もあったりと、正直なところ雑然とした印象を受けた。良くも悪くもまだ手探り状態のように思える。
 この中でお目当ては、やはりなんといっても駕籠真太郎「パラノイアストリート」。内容的には「駅前シリーズ」に近い。住人の半数以上が探偵であるという街を抜け出した探偵が、住民がほとんど計測器の数値に支配された街を行く。エロ系の雑誌に描くものよりはテンションは抑えめで、テンポも少し落としてある感じ。もっとガンガンにテンションを上げていき、あのめくるめく世界が展開されることを期待したい。ますむら・ひろし「アタゴオルは猫の森」。実にいつものアタゴオル世界でファンタジック。SABE「串やきP」。とある「ペンギン」の不吉な物語……といった感じ。不穏なことになりそうでワクワク。連載である。波多野秀行「SOUND」は、音マニアの男と、音に対してものすごい感受性を持つ女性が、山の中で出会った不思議なできごとを描く読切。背景の描写などがいい雰囲気で、絵柄的にはわりと好き。いくぶんぎこちないところはあるものの。人物の描き方がも少し好みになれば、それなりに行けそう。何人か起用している新人のなかではこの人が一番気になった。
 ベテランあり、新鋭ありで、玉石混淆といった雰囲気。第1号を読んだ感じでは、コミックアルファのときよりはだいぶ新鮮な空気を取り入れようとしているように思えた。ともあれ好きな作家も何人か描いていることだし、ぜひ頑張っていただきたい。

【雑誌】月刊少年マガジン 12月号 講談社 B5平
 ハロルド作石「Beck」がなかなか面白い感じで推移しているように思えた。月刊少年マガジンはときどきしか読まないんで、「思えた」レベルでしかないんだけど。少年が徐々に音楽の、ロックの才能に目覚めていく。その過程の描写が、ときに不器用に、ときに爽快に描かれる。物語る力がシッカリしているので、途中からでも面白く感じさせる。愛原司「VIVA!CALCIO」。ミランvs.フィオレンティーナのスクデッドを賭けた対戦はクライマックス。主要な選手だけでなく、ディフェンダーの名前とかも押さえてあるあたりがシブい。っていうかシブすぎ。

【単行本】「ドムーン」 天久聖一 メディアファクトリー B5
 ヘタウマ系の人として名高い天久聖一の単行本。描線的にいえばたしかに落書き的でラフなんだけど、ものすごく味がある。レトロな表現を意図的に使用し、ギャグはトリッキーで読者の意表を衝く。最後の1ページでそれまでの展開を、まったく予想外の形でひっくり返されたりすることもしばしば。読み終わった後に残る感情そのものが、自分を観察する第三者的な視点で眺めたときに面白い形となっている。このセンス、仕掛けの巧みさなど、見事に完成している。よくいるヘタなヘタウマ系の人など到底及ばぬレベル。これはもう、実にカッコイイといわざるを得ない。

【単行本】「ユキポンのお仕事」1巻 東和広 講談社 B6
 言葉を喋る猫のユキポンが、自堕落でノーフューチャーな生活を送る飼い主のあけみちゃまに振り回されて、自分やあけみちゃまの食い扶持を稼ぐために健気に働く物語。とても猫とは思えぬほどに礼儀正しく人間語をしゃべり(〜ニャなどとはけしていわない)、当たり前のように働くユキポンの、もさもさした風貌は見ていて心が和む。トーンを使わない絵柄も全体にたこ焼き的な丸さと質感があって、手触りが良さそう。あけみちゃまのダメっぷりと、ユキポンのマジメっぷりがいいコントラストで、それでいてなかよしで微笑ましい。


11/5(金)……チンピラ御坊

 本日コミックフラッパー(メディアファクトリー)の創刊号が発売のはずだが、会社の近くの本屋さんにはなかったので明日にでも。
 終電で帰宅。今回は会社に2泊していたのだが、その間、酒を呑んでいなかったことに気づく。というわけで帰宅したらズバッとビール。ヒマになったらガツンと飲酒したいぜー。

【雑誌】ヤングキングダム 12/4 No.12 少年画報社 B5中
 大石まさるは今回2本立て。「みずいろ」本編と、巻頭カラーの「みずいろ外伝 みずいろめがね」。4色カラーの外伝のほうもいいけど、今回は本編で、主人公の後輩の女の子が健気で、かつ浴衣姿が眩しすぎてお祭りの夜は胸が騒いだよ。巨乳もいいけど、少女もね。ラブはいいね、ラブは。佐野タカシ「イケてる刑事」。今回も、乳ボーン、パンチラボーンでサービスサービスサービスサービス。なめぞう「東京BIGCITY」。今回は爽やかにいいお話。東京にやってきたけど結局芽が出ないまま実家に戻ることになった男が、最後に昔の彼女に一枚のFAXを送る。それに対して彼女から送られてきた返事は、二人がつき合っていたころの彼女の日記だった。ヘンなパースの付け方など、過剰な描写は相変わらずなのだが、暑苦しく空回りする表現はわりと抑えめ。なめぞうってすごいうまい人だと思うのだけど、どこで描いてもなんとなく浮いている。そこがまた好きなんだよなー。堀田あきお「チンピラ行進曲」は今回で最終回。押しつけがましくない表現がなかなか好ましい作品だった。

【雑誌】ビッグコミック 12/4増刊号 小学館 B5中
 岡崎二郎「NEKO2」が最終回。街にやってきたイリオモテヤマネコの兄弟たちを巡る騒動。ちょっぴり教訓も織り交ぜながらのきれいな締めくくり。職人芸的なうまさを感じさせるラスト。9/13の日記で触れたビッグコミックオリジナル新人コミック大賞増刊号で「めい」が掲載された、増田孝治の新人コミック大賞入選後第1作「生きぬものの記録」が掲載。恋人を残したまま死んだ男が、この世への執着を捨てきれず霊となって恋人のそばに留まっていたのだが、そこに現れた黒いスーツ姿の天からの迎え。そのまま留まっていると、黒いスライム状の地縛霊となってしまうといわれるが……。男より前に存在していた地縛霊もからめて見せるドラマ。「めい」と比べると、コマ割りはだいぶ普通で、印象的にも地味。全体的に地味なタイプの作風の人なのだが、「めい」ほどのキラメキは感じられなかった。とはいえ朴訥な雰囲気の絵柄は好みなので、次回作が読める日を楽しみにしたい。いけだたかし「御存知三国英傑伝外」。劉備が旗揚げする前の時代の張飛と、彼を思いやる姉の姿を、コミカルに、かつしんみりとした親愛の情も込めて描く。

【雑誌】花とゆめ 11/20 No.23 白泉社 B5平
 高尾滋「トゥモロウランド」は集中連載が今回で終了。人生に悩みを抱えて迷っていた主人公たちが、自分の気持ちに決着をつけてさわやかにハッピーエンド。柔らかな絵に魅力があって良かったが、今回のシリーズはお話的にガチャガチャしていた感じもある。魅力ある絵柄なので、それを十分に生かせるような、スパッとしたお話&画面作りになってくれるともっとうれしい。望月花梨が読切で登場。「嘘の色」。小学校時代に嘘をついて、自分の失敗を仲のよかった少年に押しつけた女の子。その後、中学に入っても二人の関係はギクシャクしたまま。中学生的に、わずかなことで揺れ動く少年少女の心持ちを描かせるとやはりうまい。ラストのコマの女の子の表情なんかは印象的。


11/4(木)……ダン・オニール

 体がベタベタしていたので会社の近くの銭湯へ。石鹸の匂いを漂わせながら仕事をするのもたまにはいいもんですな!

【雑誌】週刊少年チャンピオン 11/18 No.50 秋田書店 B5平
 高橋葉介「学校怪談」。八千華がストーカーの霊にとりつかれる。なんとなく「かってに改蔵」の地丹のような目つきの霊たちだ。今回は八千華のコスプレ姿やら(ぜんまいちゃんですな)、少女少女したアクションを彼女にさせようとする妄想シーンなど、見どころたっぷり。ステロタイプな表現を求める俺の萌え萌えスピリットを、ズバリ刺激する。おおひなたごう「おやつ」。修行により、不条理な超絶秘技を会得するモンブランとゼリー。見事なまでの奇想ぶりを軽やかに見せつける。カッチョイイ……などといっても、どんな内容なんだか伝わらないとは思うのだけど、ネタをバラすのも粋でないし。

【雑誌】モーニング 11/18 No.49 講談社 B5中
 山下和美「天才柳沢教授の生活」は、5話連続掲載の第2回め。広大なモンゴルの草原を、柳沢教授たちが行く。表現がいちいち気品があってかっこいい。三宅乱丈「ぶっせん」。仏教専門学校の生徒(および教師)たちの、どうしようもない馬鹿っぷりとバイタリティがたまらない。今回は2本めの話の、ヤケクソなパワーが痛快だった。榎本俊二「えの素」は久々の復活。またそのうち休むのだろうけど、載っているときに面白ければそれでいーです。高橋のぼる「リーマンギャンブラーマウス」。今回はサラリーマンとしての己をまっとうするため、マウスが勝負に臨む。今回はわりと普通の世界(つまり異常な状況ではないということ)での勝負なので、いつもより若干大人しめ。も少しキレた展開だとうれしかったのだが、

【雑誌】ヤングジャンプ 11/18 No.49 集英社 B5中
 今号の目玉は榎本加奈子のグラビアと、団鬼六先生インタビュー。あとは山口譲司「BOiNG」が馬鹿馬鹿しくて楽しいな、とかそういうあたり。

【雑誌】ヤングサンデー 11/18 No.49 小学館 B5中
 原秀則「シーソーゲーム」は、久々登場で第2部スタート。かなりふ抜けたラブコメなのだが、なんとなく原点に戻ったような感じでもある。たまらなく少年サンデーテイスト。落合尚之「岸壁王」は後編が掲載。まあわりとごく普通にノンフィクションものらしく、人間ドラマを見せてしめくくり。阿部潤「the山田家」は次号でついに最終回を迎えるのだそうだ。ミヨッペもみちるもそれぞれに成長し、なんだか最近全体に大人しい展開だが、最後にバシッと決めてくれるのか。次号を待ちまくり。


11/3(水)……とあることらじゃ

 とある仕事用!

【雑誌】コミック姫盗人DELUXE vol.7 松文館 A5平
 全体的に実用重視。近石まさし「秘密の研究室」は、大学に入学したもののずっと休んでいて半年後にようやく初登校した人気アイドル・シロスエさんが、教師に薬を注射されてゼミのメンバーに激しく凌辱されるというお話。誰でも考えそうなお話ではあるのだけれど、堂々と高い密度でエロエロに仕上げていて立派。119「Boy Play Girl」はちょっとアダルトな雰囲気で達者なペンタッチが魅力的。あと鰤てり「密約」は、W大学への推薦を取り付けるため、教師の凌辱に身を任せる少女のお話。前述のシロスエさんも、もしかした同じ大学?

【単行本】「アイドル恥肉闇凌辱」 すけきよ 平和出版 A5
 初単行本。スッキリとしていて柔らかい絵柄のわりに、やることは何気にけっこうハード。この単行本のメインである「でびゅう」は、女の子アイドルの成長物語である。かわいい女の子がアイドルとしてのし上がるために、肉体を使ってドラマの役をとったりするといったエゲツないこともするのだが、あくまで女の子は健気。女の子たちの顔つきはみんな人が良さげで、セックスしてるときもあくまで一生懸命であるあたりが魅力。後書きの鉛筆描きっぽい描線の絵がなかなかいい雰囲気なので、このタッチで一本作品を描いてほしいような気もする。

【単行本】「アクアリウム」 鈴木美蘭 茜新社 A5
 キュートで華やかな絵柄。可愛らしい絵柄だし、上品でそれなりにH。特筆するほどに秀でた部分はないのだけど、きれいにまとまっている。花魁になるべく努力中の女の子のお話、「花封章」は和服姿がなかなか良い雰囲気。

【単行本】「たのしい妖恥園」 誇林 桜桃書房 A5
 お話は安易だったり中途半端だったりするものが多く、絵もそれなりレベルでしかないが、幼稚園生向けの雑誌風の表紙や、おまけにぬり絵があったりするなど、楽しませようとする工夫はけっこうあり。

【単行本】「マン願成就!」 牧野靖広 シュベール出版 B6
 処女を守るよう厳命された巫女さんが、毎回エッチな目に遭うドタバタコメディ。牧野靖広(=のぎまこと)は、キャリアは長いけど、どうにもパッとしきらない人ではあるが、くっきりと華やかな絵柄はわりと好き。それなりにカワイイし、それなりにHだし、ベテランだけあってキッチリ仕事してますな、という印象。

【単行本】「人妻熟女もだえの性生活」 吉浜さかり 桃園書房 A5
 エロ劇画。人妻が、あっという間に脱いであっという間にセックスに流れ込む。絵は当然のように今風ではないし、本当にただやってるだけの漫画なんだけど、その即物的な展開は最近のエロ漫画に慣れた目にはかえって新鮮。

【単行本】「学園SM研究部」 荒井海鑑 松文館 A5
 絵は一見マネキンみたいなぎこちない感じを受けるけれどもナメちゃいけない。荒井海鑑の作品には、たいへんひねくれた独特の面白さがある。小学校の女教師が生徒に調教される「聖獣教室」がこの単行本のメイン。小学生のわりにはちんちんがデカくて、やることもオヤジじみているのだが、何本かヌいてさあいよいよ調教本番……というところで小学生たちが、TVアニメの時間だとかいって、先生をほったらかしにしちゃうとかいう子供っぽさにヘナヘナとする。毎回のように、挿入部分の断面図があったり、肛門がひくひく動くシーンなど、妙に改まったあけすけな描写も奇妙に和む味わい。ページの余白に『誰か「円谷ヒーロー列伝」98年のトレーディングカード集めてる人いない?」とか本編となんも関係ない落書きがあったり、町野変丸のパロディやってたりするあたりも実に楽しそう。奇妙な果実。面白いぜ。


11/2(火)……ショタ寿司十八番

 本日は会社に泊まって仕事しないととてもじゃないがおっつかなそうだったのだが、用事ができてしまいいったん帰宅。おかげでエロ漫画雑誌もちゃんと読めました。メデタシメデタシ。さて、明日の日記でも書くか!

【雑誌】週刊少年マガジン 11/17 No.49 講談社 B5平
 三ツ森あきら「Let'sぬぷぬぷっ」は今回で最終回。けっこう意表を衝くオチだった。寺沢大介「将太の寿司」。将太が握った寿司のエビを歯で噛んだ瞬間、身がはじけてエキスがほとばしり、舌の上に着地する。というのを1ページ使って克明に描写。なんだか馬鹿馬鹿しい迫力があっていい。

【雑誌】週刊少年サンデー 11/17 No.49 小学館 B5平
 あだち充「H2」。比呂と英雄の対決は決着がついたようなつかないような。そして次号で最終回らしい。「タッチ」では主人公がどのようにすごいピッチャーだったんだか最後までよく分からなかったが、「H2」はその点分かりやすかった。それにしてもあだち充は、相変わらずワンアンドオンリーだ。面白いか面白くないかは別として。この絵、この間は、やはりあだち充だけのモノって感じがする。作:坂田信弘+画:万乗大智「DAN DOH!!」。なんとサービス精神たっぷりな漫画なのだろう! 今回は中学生になって髪を伸ばした優香が、ミニスカ(その下はブルマー)で野球のピッチャーとして登板。かっこよく投球し、チラリと見せるそのあざとさ! たまらねえですばい。久米田康治「かってに改蔵」は、好調であるのかセンターカラー。なんか最近身の周りでも「気になり出した」って人をよく見る。満田拓也「MAJOR」を読んでて、ふと思ったのだが、この人ってけっこうたくさん目の描き方のパターンを持っているような気がする。髪の毛や輪郭なしに、目と眉だけでどのキャラか分かるというのは便利だ。藤田和日郎「からくりサーカス」。怒るナルミ、大爆発。狂戦士と化して自動人形どもを破壊しまくる姿は鬼気迫る。こういう荒々しい描写をさせると、藤田和日郎ってスゴイ。作:森末慎二+画:菊田洋之「ガンバ! Fly High」。駿の演技がダイナミックで爽快。本当に楽しんで体操をしているのだということを伝える表現に説得力あり。

【雑誌】漫画アクション 11/16 No.46 双葉社 B5中
 かいともあき「白い少年」。第3話。男子高に女の子が!? セーラー服姿を見た瞬間、眼球を飛び出させ、自分の衣服をバリバリに引き裂き、髪逆立てて追いかけ回す野獣男たちの姿が異様に極端。ドタバタギャグといえばそうなのだが、この過剰なノリはどうしたもんだろうか。やはりかいともあきは妙ちきりんな人だ。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 11/17 No.22 講談社 B5中
 作:夢枕獏+画:板垣恵介「餓狼伝」が巻頭カラー。辰巳と泣き虫サクラのバトルがいよいよスタート。アクションがダイナミックでカッコイイ。あと泣き虫サクラのキャラクターが立ちまくっているのもナイス。梶原崇「ゾンビ忍者バクチカ」。いかにもヤンマガ系列の新鋭といった感じの荒々しさを持つ。父の手により殺され謎の医師の力によりゾンビ=存媚として再生した双子の弟と、その兄が骨肉の闘いを繰り広げる。矮躯で前歯がガバッと飛び出した、バケモノのごとき医師とか、ゾンビに殺されてゾンビ化した父の断末魔とか、表現がかなり濃厚。5号連続掲載予定。どう転がしていくかが楽しみ。咲香里「春よ、来い」。おにーちゃんと恋人の眼鏡娘が抱き合う。初々しくていいなあ。野田祐司「ばしゃ!!」。なんかいいノリ。緊張すると、ばしゃ!とおもらししてしまう女の子。マニアックな筋に人気がある。おどおどした顔で尿を破裂させるさまが、なんだかソソる。ノリとしてはちょっと華倫変に近いような。目次ページの作者コメントによれば、「某・特殊な性癖の人が読む雑誌でカットを描いて」いるそうだ。どの雑誌なのだろう?

【雑誌】エンジェル倶楽部 12月号 エンジェル出版 B5平
 何気なく表紙を見たところ、しろみかずひさの新連載が始まっているではないか。ってなわけで購入。全体的な印象としては、ズバリ肉弾系。多少絵のバランスが悪くても、お話が安直でも、どかんどかんと巨乳を出しまくる実用重視な誌面。消しも非常に少ないぞ、っていうかほぼ丸出し。あと、エロ漫画雑誌には珍しく、連載モノが多い感じ。
 うわ、デッカイなあ。というわけで、まず巻頭カラーの山本よし文「Gカップ女教師レイコ」からして巨乳ぶりが顕著である。あんまりなくらいにストレートなタイトルもステキ。なお連載のキャッチは「カリスマ美乳女教師連載」である。Gカップとはいうものの、乳サイズは頭より大きいのが当たり前。頭三つ分くらいあるのではないかと思われるものもしばしば。三頭身ならぬ三頭乳。奴隷ジャッキー「凌辱回廊」はなかなか読ます。自分にまとわりついてくる、かわいすぎる妹を見つめる兄。でももちろん手を出せるわけではない。そんなとき、学校に行く途中で、街で女連れのチンピラにからまれる。そして妹の作ってくれたお弁当を足げにされた彼は逆上する。チンピラをたたきのめし、妹への欲情を晴らすかのようにチンピラのツレの女子を凌辱しまくる。兄貴の目つきがかなりテンパっていていい感じである。新連載なのだが、これからの展開に期待できそう。はるきゲにあ「ドキドキ露出デート」は、彼氏を悦ばせようと、デートの待ち合わせに全裸でやってくる極端な女の子のお話。高層ビルの並ぶ町中で、群衆集まる中、青空セックスに及ぶカップルの姿が潔すぎて痛快。吉良義弘「わかな先生に気をつけろ!」。ゴツゴツしたちんちんが、やけに気合い入れて描かれていて頼もしい。MARO「HUMAN REVOLUTION」は、ここまでの展開がどうなっていたんだかよく知らないが、どうやら最終回だった模様。アメリカの傀儡に成り下がった日本に憤るテロリストたちに女東京都知事が凌辱されているところから始まって、でも私は日本の民衆を信じるわと女知事が高らかに宣言。最後に「私は思う 世界に一つくらいこんな国があっても良いと−−」などというどうでも良さげな結論で終わるヘナヘナさ加減が実に素晴らしい。
 さて、しろみかずひさ「精液便所」である。巻中4色カラーを含む。同人誌でやっていたのと同じシリーズの模様。麻理果という女性と、彼女を肉奴隷に仕立て上げたご主人様=実の兄。兄はさらなる調教を求めて、麻理果を自分の友達の元へ調教のため送り込む。今回はその調教を麻理果に受けさせるため、兄が彼女を口説き落とすまで。まだ始まったばかりでなんともいえないところはあるのだが、今回はとくに線が美しく気合いが入っているように思われる。なかなか単行本にはならないだろうし、これからは毎月この雑誌を買わなくてはなるまい。

【雑誌】ホットミルク 12月号 コアマガジン B5平
 瓦敬助「菜々子さん的な日常」。とっても良い。今回は菜々子さんや瓦くんの通う学校の学園祭。今回も、菜々子さんのあけっぴろげな色気が際立つ。惚れるぜ! 菜々子さん! 砂登場。「ハーモニープレイ」。オールシーズン、夏の格好で街に出て、半ケツ半チチを世の中の人々に見せつける女ビーチバレーボーラーのお話。なお、今回は「おおっグッドチンポ! ジャイアントファック! 金メダル級のジャイアントファック! クるっケツアクメ、クるっ」とかそういう例の強烈なセリフを連発するシーンはないので、期待していた人は頭の中で自分でワードをつむぎ出すといいです。それはともかく、この露出狂のケツ女が、頭の中で理屈っぽく妄念を掛け巡らせる奇妙なノリはやっぱり素晴らしい。G=ヒコロウ「みんなはどぅ?」。ひと月に2本原稿落としてやけにハイ。いつもより50%増しくらいにヤケクソ。ほしのふうた「おぱんつを買いに」。今回は4P4色。きつね耳ずきんをかぶった人間の少女に化けたキツネの女の子が、街までおぱんつを買いに行く。ラスト、スカートのすそを口にくわえてぴょんぴょん飛び跳ねる女の子がすごくかわいい。この人の楽しそうな作風はけっこう好き。だいぶ絵もうまくなってきたなあ。


11/1(月)……チチとパパ

 会社に泊まってマザーボードのレビューをせこせこ書く。1製品につき半ページずつで6製品分書いたが、なんだかんだで朝までかかってしまった。その後夜まで仕事して家に帰ったのだが、今度はジャンキーズ(ホットミルク)に向けてエロ漫画単行本をせこせこ読む。原稿書けるのはいつになるんだろうなあ。先行き甚だ不透明。

 最近部屋に漫画雑誌を出しっぱなしにしておくと、父親が俺のいない間にやってきてこっそり読んでいく。そんなわけでエロ漫画雑誌を放置しておきにくい状況になったのはちと面倒くさい。27歳にもなって、やってることが中学生レベルのように思えるのは気のせいか。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 11/15 No.22 小学館 B5中
 東陽片岡登場。新連載「三十路の町」。東陽片岡ファンにとっては今さらいうまでもないこととは思うが、実にいつもとおんなじ東陽片岡である。キャラクターも別の作品で出てきた人たちばかり。下町の、木造アパートに住む「いい人たち」が、楽天的にしみったれた日常を送る。路地には手鼻。カレーにはチャツネ。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 11/15 No.49 集英社 B5平
 高橋和希「遊戯王」。3000年前にエジプトでカードゲームをやっていた王の生まれ変わり。それが遊戯。ゲームのルールは全然分からないが、最近どんどん荒唐無稽な展開になってきていて注目だ。桂正和「I''s」。髪が短くなった伊織ちゃんはなんか強くなった印象。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 11/15 No.48 小学館 B5中
 ありょ? 山本直樹「ビリーバーズ」は、次号でスパッと最終回の模様。今回は教団の構造が一気につまびらかになってしまったが、もう少しなんかあるかと思った。ともあれ次号を待ちたい。全22話になるようなので、11話ずつ収録で全2巻の単行本になるのであろう。榎本ナリコ「センチメントの季節」。扉で女の子二人が指をからませて手をつないで歩いているところにちょっとトキメキ。それにしても、登場人物がみんなマジメだなあ。

【雑誌】ヤングマガジン 11/15 No.48 講談社 B5中
 小田原ドラゴン「おやすみなさい。」の外伝が巻頭で。いわゆる写真漫画で、鉄郎(人形)とおねえさんが神保町でお宝本を探す。さとう珠緒のヌードが載っている週刊ポストだ。さらに、写真漫画に続いて「おやすみなさい。」本編もモノクロで2本立て。望月峯太郎「ドラゴンヘッド」。今号の目玉は3ページを埋め尽くす文字。大量なのであんまり読む気はしないが、読まなくても雰囲気は伝わる。仲津里美「トラブルメーカー」は第41回ちばてつや賞受賞作。クラスメイトが規律外のことをしているのが許せず注意して回っている正義漢の学級委員的女子(「漢」なのに女の子とはこれいかに)と、我関せずと教室でタバコを喫う男子(でもけっこういいヤツ)。この二人がいろいろあった末に、本音をぶつけ合う。でも恋が芽生えるってわけではない。しっかりとした描線で、整った作画。トーンを使わない画面の雰囲気もなかなか好み。爽やかな読後感でなかなか。びっくりするほどイキがいいわけではないが、骨のある作風。ただ、ラストのアオリ文句はちと野暮なような気も。スジは良さそうなので、小細工せずにズンズン進んでいってくれるとうれしい。

【雑誌】ビジネスジャンプ 11/15 No.23 集英社 B5中
 山花典之「夢で逢えたら」は巻頭カラー。くっつきそうな二人がなかなかくっつかないで、じらしてじらしてを繰り返してきたこの作品も、ようやく大団円に向かおうとしている模様。でも次号予告を見ると、またちょっと騒動がありそうな気配だが。とりあえず後味良く、きれいに終わってほしいもの。冬目景「イエスタデイをうたって」は順調に推移。ケンカになったものの、やっぱりハルが心配なリクオがジタバタ動き出す。甲斐谷忍「ONE OUTS」は、一球一球の駆け引きが巧みでなかなか面白くなってきた。演出が大げさで良い。あ、あと関係ないけど、野球漫画で描かれる選手の投球フォームとかが実在の選手の誰をモデルにしているのか、あれこれ考えるのってけっこう好き。


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