◆ 2000年9月中旬 ◆
9/11〜20
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9/20(水)……クラッシュ! デイジー仮面
VIA Technology Forumっていう催しモノを取材中。う〜、技術的なことであやふやなところが多いうえに英語ビシバシなんでいまいちよく分かんねえ〜。こういうことがあるたびに「勉強はできるときにしておいたほうがいいわ」ってのを痛感するんだけど、でも結局のところ好きであるか必要性に駆られない限り俺みたいな奴は勉強なんてしないし、死ぬほど好きだったり必要だったりした場合はその人の能力を超えない限りは何であれきっと覚えちゃうもんなのだろうという確信もどこかにはある。しょせん覚えないようなことなんて、その人はホントのホントのところでは必要としてないんじゃないかなーとかまあそんなふうに思ったりするのだった。
んで取材中、デジカメ(三洋電機 マルチーズDSC-SX550)を落としてしまう。かなりヤバい落ち方だったのですごくドキッとしたのだが、そりゃもういい感じに壊れてしまった。なんか電池を押さえる部品かなんかがどうにかなってしまったらしく、デジカメの中で電池がことこと揺れるのが分かる。これじゃあ通電するわけがない。幸い中身のデータは無事で(マイクロドライブなんで心配したけど)、その日の取材も終わっていたし、もう一つデジカメは持ってきているから明日もなんとかなりそうだが、それにしてもこいつは痛い。とか思っていたら三洋がマルチーズの後継機種を発表してやんの。もしかしてなんか誰かの陰謀ですかね、こりゃ。いやもちろん壊れた奴は帰国したら修理に出すから、新しいのは買わないけど。
そんなわけで今日は漫画は読んでないんだ。じゃっ。
9/19(火)……じーぱーそだち
無事到着。もう少し暑いかなと思ってたけどそんなでもなくてちょっと安心。なんか到着早々ホテルで仕事やってたりしたんで、お楽しみ的なことはまったくしていない。同行者のライターさんもなんか疲れ果てて寝てるし。21日の夜に時間があったらって感じかなー。でも原稿書かなきゃいけないしなあ。
それはさておき今日は3冊。出掛けにコンビニで買って飛行機の中で読んだ物件。時間的な空きがけっこうあったのでWebの更新もできてしまった。定期購読のウルトラジャンプは到着が出発に間に合わなかったので本日は読めず。これは帰国後に。
【雑誌】Zipperコミック Vol.1 祥伝社 B5平
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Zipperから生まれたおしゃれっ子の必読コミック! CUTiE comicとかあの系統。というか編集協力がかつてCUTiE comicを作っていたシュークリーム。執筆陣は桜沢エリカ、三原ミツカズ、藤末さくら、吉本蜂矢、栗生つぶら、小野塚カホリ、おかざき真里、朔田浩美、中山乃梨子、南Q太、雁須磨子。エッセイ&ショートで矢沢あい、国樹由香、神田ジョセフィーヌ、楠本まきも登場となかなか充実の布陣。
この中で、吉本蜂矢「女地球人リンコ」は以前CUTiE comicに掲載された作品の新作。普通に彼女とお近づきになりたい男と、宇宙系に頭がブッ飛んでいる女の子・リンコのすれ違いラブギャグ漫画。スレ違いっぷりと、各キャラの反応の大げささで笑わせてくれる。ああ、それにしても「デビューマン」の続きも読みたいよう。三原ミツカズ「LOVE GUERRILLA」。可愛いお客をこよなく愛す酒場の女主人と、女たらし野郎の物語。ヴィジュアル系な描線は、やっぱり完成度が高くかっこいい。それぞれのキャラクターに完成した美しさがある。お話的にもきちんとヒネってキレイに着地していて面白し。
おかざき真里「セックスのあと男の汗はハチミツのにおいがする」は、描線に艶めかしい色気があふれていて良い。朔田浩美「清川あさみ物語」は、Zipperで活躍しているモデルの女の子の実録ストーリー。この人の女の子の目がくりくりした絵柄はけっこう好きだ。女の子もかなりかっこよかわいく描けている。中山乃梨子「泣き虫」。泣き虫男とロマロマ服のちょいと不思議な感じの雰囲気を漂わせた女の子のラブ物語。考えていることは似たようなもんなのにスレ違っている二人の様子が楽しい。柔らかい描線もいい雰囲気。
架月弥「リフレクション」。この人はやっぱうまい絵を描くなあ。女の子とかにみずみずしい魅力があるし。雁須磨子「さわやか」は、ぶっきらぼうな姉と外ヅラのいい妹の生活を描く。雁須磨子作品としてはわりときちんとお話をまとめている感じでちゃんとした面白さ。
次号は12月発売予定だそうだけど、第1号はクオリティの高い作品がみっちり詰まっていたと思うので、この調子を維持して、またさらに高めていただければと思う。
【雑誌】ヤングマガジンUppers 10/3 No.19 講談社 B5中
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押川雲太朗「不死身のフジナミ」が4号連続新連載の第1弾として登場。物騒な街の酒場にふらりと現れた自称武器商人のフジナミという男が主人公。濃いめのお話できっちり読ませる作風はUppersにかなりマッチしていると思う。のらりくらりと一筋縄では行かず、「金!金!金〜〜!」「ケケケ・・」と踊りまくったりする奇矯な面も持ち合わせているフジナミのキャラクターがなかなかいい味わい。咲香里「春よ、来い」。なんかすごい勢いで二股かかりまくりだ。悪い男よのう。
一色まこと「ピアノの森」。カイのピアノを体験して成長した誉子が素晴らしい演奏を披露。ゾクゾクする気持ちのよい展開。はっとりみつる「イヌっネコっジャンプ!」。今回は大学のおともだちでハイキングに。ユウキはこっそり同行。隠れキャラ的に端々に登場。でも存在感は抜群。
【雑誌】まんがくらぶオリジナル 10月号 竹書房 B5中
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4コマ漫画雑誌はあんまり読んでないのでよく知らないのだけど、面白く読めるほうなんじゃないかと思う。一番の目当ては4コマでないかたぎりわかな「ミサコドットコム」だったりするのだが。「ミサコドットコム」は、合コンで空回りしまくりな女性のお話なのだが、まあかたぎりわかなだけにまともなほのぼのオチであるわけもなく、回転の早いちょいとイカれめな作品になっている。自分がビールが呑めないのでスープを作ってきてみんなに呑ませたりとかかなり勝手気ままであります。この雑誌の中で、俺的安定株、中島紗帆子「電脳やおい少女」はちまちまとした絵柄とずぶずぶやおいとネットにのめり込んでいくヒロインの女の子のかわいさが魅力。なんとなく絵柄も洗練されてきているような。あっきう「あっちゃんだもん」は、天然系でかなりヘンなちびっこOLの日常を描くお話。寸の詰まった感じがかわいく、かつ行動の奇矯さにくすぐられる。あとみずしな孝之「サボテンキャンパス」は、アイドルグループ「ピーナッツ娘」の大特集。なんか楽しそうに描いてるなあ。一発ギャグは「堕胎なしよ」かと思ってちょっとビビった。
9/18(月)……じゅぶない! ルナ先生
明日から台湾出張なんで、日本にいるうちに読むもの読んじゃおうかと思い神保町へ。でもそんなに早売り物件はゲットできず。でもまあとりあえず今日は読みだめというかなんというか、ちょっと多めに。
そんなわけで2、3日、更新はあんまりできなくなります。帰国が22日(金)夜なんで、本格的な再開は23日(土)朝アップ分くらいになるだろうけど、もしかしたら向こうでもちょっとくらいは更新できるかも。難しいかな。とりあえずメールやICQでは連絡とれるし掲示板も見てますんでなにか連絡ありましたらいずれかの方法でどうぞ。
どうでもいいけど、これイヤな記事だなあ。面白いけど。→「触れたくないPCの秘密――キーボードの隙間から何が出てくる?」(ZDNet)
【雑誌】週刊少年ジャンプ 10/2 No.42 集英社 B5平
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作:ほったゆみ+画:小畑健「ヒカルの碁」。なんか坊ちゃん刈りメガネくんがアツい! ヒカルとか塔矢といった主力キャラだけでなく、こういうところにまで萌え要素が。隅々まで神経が行き届いている感じがする。やっぱ面白いや。尾田栄一郎「ONE PIECE」。一つのセリフでズバッと泣かせるあたりがうまい。この漫画は実にテクニカルというか、泣かせのツボをしっかりつかんで見せ場を確実に構成してくるところがすごいと思う。
【雑誌】ヤングマガジン 10/2 No.42 講談社 B5中
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松本光司「クーデタークラブ」。ここまでとても好調にきていて面白い。まだものすごい展開をしているわけでないのに、濃密な描写と強力なヒキで興味をかき立てている。三田紀房「甲子園へ行こう!」。ま、まさか「ジャイロボール」とかいうまいな。小田原ドラゴン「おやすみなさい。」では、鉄郎が着実にストーカーとして成長中。どんどん間違った方向へと進んでいく童貞青年男子の姿が微笑ましく。やってることは実はけっこうシャレになってなかったりもするが。しかし鉄郎って、テレクラにストーカーに一日店長にドーテーズに、なんだかどうでもいいところで忙しい男よな。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 10/2 No.42 小学館 B5中
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くじらいいく子の新連載「早乙女タイフーン」がスタート。豪傑ライフセーバーの物語といった感じか。むさい男たちのコメディを描かせるとうまい人だけど、いつも通りの味が出ている。細野不二彦「ギャラリーフェイク」。今回はオタク文化とアートについて。さすがにこの業界でずっとやってて、なおかつ数ある漫画家の中でも飛び抜けて職業的な作家だけあって、きちんとツボを押さえていらっしゃる。まあ個人的には、アート方面から日本のオタク文化を世界に押し出していくさいに、多少間違った利用のされ方をしたとしても、そこからの広がりができてくる可能性があるんだったらそれでもいいかなあと思わないでもないんだけど。
【雑誌】ビッグコミック 10/18増刊号 小学館 B5中
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なかなか面白かった。
まず近藤ようこ「呂宋の壺」。関ケ原から四十年近く経ち、戦乱の世から平和の時代へと移行していく時代における武家の跡取りである青年の物語。淡々と静かな語り口で味わい深いお話を作り出している。奥床しい魅力に惚れる。作:オガツカヅオ+画:谷川誠司「いついたるねん」も地味な雰囲気ながら読ます作品。通り魔に殺された母の死体を見たときから、やたら霊感が強くなってしまった女性の物語。現在は夫と暮らす彼女だが、日常風景の中にも実はけっこう霊は存在しているということを知りつつ、それを日常として生活している。そんな彼女が、自殺して霊となってしまった夫婦の娘を引き取って一緒に暮らし始めたのだが……というお話。枯れた絵柄で落ち着いてお話を展開。ラストのヒネリも利いていて、ちょっぴりほろりとする物語に仕上がっている。
岡崎二郎「時の添乗員」。定年間際の老刑事が、時効寸前の強盗事件の容疑者を辛抱強く追い続ける。決定的な証拠がないので容疑者を逮捕できないままだったのだが、時の添乗員に導かれて時を遡って犯行現場へと向かう。そこででくわした真相は思いもよらないもので……。ちょっぴり反則気味かな?とは思うけれど、まあこれは許容範囲かな。さすがにうまくまとめてきている。いけだたかし「母の家出」。まじめでとくに遊ぶこともなくこれまでずっと生きてきた母が、「自分はこれでいいのか」との思いが募り不意に家出する。家族たちはとまどうが、似たような性質を持つ娘はその気持ちが分かってしまい……といった感じのお話。物語的には、ここからどう展開するかってところで終わっちゃってるようにも思えてしまうんだけど。まあこれで結論としちゃってもよくはあるのだが、着地するところまで持ってっちゃってもよかったのでは。同じくまじめ一辺倒な娘の姿を通して、母親の気持ちを描いては悪くはないのだが、もっと母サイドからの語りを多くしてこのテーマについて語りきっちゃったほうが良かったかなあと。タイトルからして母が家出するってのは最初っから分かりきってるんだし、そこからも少し深めていってほしかった。
【雑誌】月刊サンデーGX 10月号 小学館 B5平
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今回も表紙は特色使ってて金かかってそう。今号の注目は能田達規「絶対安全大作」。ヘリコプターの事故で身体がロボットになってしまった少年が学園に転校してきて、電器屋の娘でメカオタクな女の子が彼に一目ぼれ。そして巻き起こる騒動を描くドタバタコメディ。アクションありラブ要素ありで、なおかつ後味暖かく読ませる腕前はさすがである。眼鏡っ娘であるところのヒロインも十分かわいいぞー。韓国人コンビの作:梁慶一+画:尹仁完「新暗行御史」は緻密でダイナミックな作画が光る伝奇もの。中国っぽくもありファンタジー系っぽくもある世界で、暗行御史と呼ばれるヒーローが暴れまくるといった感じ。なんとなく個人的にはすーっと読み流してしまいがちな絵柄なんだけど、ちゃんと読んでみたら面白かった。ハッタリも利いてるしキャラクターもカッコイイしで。
【雑誌】コットンコミック 10月号 東京三世社 B5中
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隔月連載になった駕籠真太郎「駅前シリーズ」。今回の「駅前英国」は、英国的事物で物語を埋め尽すギャグ。軽い調子でシャレているけれども、インパクトの面ではいまいちか。キャラクターが妙にかわいいのが気になる。渡辺ヒデユキ、サセマンシリーズ「双頭の亀頭」。タイトルからしてC調だけど、お話もかなりどうでも良くって和むのだ。
うーん、いまいち。今回は正直なところ顔ぶれ的にエース級がいなくてもの足りない。むちむち感が高い八重田なぐも「とっても!通勤快速」、ちょい絵が古めな感じがするけど女体描写がこなれているL.C.Powerd「事象Y」あたりがいいかなーといったところ。
【雑誌】ホットミルク 10月号 コアマガジン B5平
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なんか待ってても見本誌が届かないのであきらめて購入。ジャンキーズの特集はメイドさん。インタビューは琴義弓介。レビューのほうは30冊分くらい書かせていただいてます。
わんぱく「JuvenileA」。夏の暑い日に繰り広げられる少年と少女のイケナイ行為。熱に浮かされたような年ごろのやり場のない気持ちを描く。スッキリとした描線ながら質感のある作画はとても達者で印象的。瓦敬助「菜々子さん的な日常」。今回は修学旅行編。菜々子さんかわいいぜー。萌えるー。ナヲコ「綺麗」。ああ、やっぱりこの人はうまい。少女たちが何気なく、そして実にきれいに描けている。紅潮したほっぺたの描き方がすごくいい。物語もずいぶん動き出していて、これからもとても楽しみ。
9/17(日)……カラスミミミ
ドラクエ6全然やってねー!!
今週火曜からの台湾出張の荷造り。期間が短いので今回は10分くらいでほぼ準備完了。あとはノートPCを詰めるだけだ。
3周年記念だが、なんだかやけに充実している。竹宮恵子の読切はあるわ、わかつきめぐみの新連載が始まるわ。麻生みこと「GO!ヒロミGO!」、遠藤淑子「ヘヴン」も本格連載スタート。安定どころの作:夢枕獏+画:岡野玲子「陰陽師」はかなり壮大に盛り上がりを見せてきているし、雁須磨子「どいつもこいつも」もいつものとおりボケナスラブコメをしていて良い。魔夜峰央「パタリロ西遊記!」もなんだかやけに面白いし。元からあったものに加えて、他雑誌から持ってきたもの、新連載などがからみあってかなりいい感じに推移している。今少女漫画を読み始めるんなら、ここらあたりがいちばんおいしいやもしれない。
さて、今回で一番印象に残ったのは巻頭カラー、50P読切の竹宮恵子「ブライトの憂鬱」。双子の妹を守ることを心に誓って日々を生きる、読心能力を持ったカンペキ美少年・ブライトの生活を描く物語。5歳にして大人の色気さえ持ったブライトだが、とくに美少女というわけでもない妹・ナナに夢中なのである。かわいい少年、少女を見る喜びもあるし、お話としても後味がいいし。わかつきめぐみ「ソコツネ・ボルカ」は、土地神に依頼されて妖怪の目付け役をやらされることになってしまった少女の物語。ページ数はあんまり多くないので、まだ出だしの出だしといったところ。
【雑誌】ZetuMan 10月号 笠倉出版社 B5平
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おやリニューアルされておる。「成年向け雑誌」マークが付いてB5平とじに。ボリュームもやたらアップ。ただ、内容的にはいまいち中途半端。絵のクオリティ路線でもないし、ラブコメ路線でもない。おそらく実用方面の強化を狙ってるんだと思うけど、そっちの方向もさほど特徴が出せてるってわけじゃないし。
Rate「P2」。この人はすっかりちんちん&ザーメン作家になった。かなり開き直ってきていて、最近かなり面白い。もっちりした絵柄もけっこう好きだ。猫玄「カリスマママ」。メイドもの。さすがに絵柄はかわいく十分にヌルいテイストを醸し出している。佐藤登志雄「快楽至上主義 − いつも心にダークマター −」。今回は鉛筆描きかな。この人の勢いのあるペンタッチはなかなかいいものがある。レギュラーとして定着してくれると楽しみが増えるのだけど。EB110SS「やっぱり子猫が好き」。ZetuManでは初登場だったっけ? この人の描く、顔が平ぺったい感じの女の子はいい。かわいすぎないところに和む味わいがある。せっかくだからこの人も定着してもらいたい。
【雑誌】ばんがいち 10月号 コアマガジン B5中
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こちらはライトなラブH路線に徹底していて統一感のある誌面となっている。
ZERRY藤尾「8mm」が載っていたので購入。おそらく読者のほとんどはついてこないであろう8mmカメラのオタク的な知識ズバズバなシーンから始めるところが実にこの人らしい。後半のラブコメまりぶりも。ばんがいちでもちゃんと浮いていない。欄外の注意書きの細かさとか、きっと書いてて楽しかったんじゃないかなあと思う。そういう作品は読んでいてもえてして楽しいものだ。きりやましんご「メラメロ」。真実の愛のために、公衆の面前でセックスしたり、女の子のほうをあえて輪姦させたりしてみるバカップルのお話。二人とも頭のネジがゆるんでいる感じで楽しいぞ。
【単行本】「プラスチック・ガール」 古屋兎丸 河出書房新社 A4
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STUDIO VOICEに連載された作品を単行本化。2000円と単価は高いんだが、中を見るとそれも納得。すべてのページが1枚の紙を二つ折りにして綴じてある形式だし(「袋とじではありません。切らずにお読みください」という注意書きがあるのが袋とじ前科のある古屋兎丸の本らしい)、印刷も美麗。そして作品がこれまた手が込んでいる。木の箱やプラスチック、鉄、布などといった多様な素材に描き、その写真を掲載しているのだ。描かれているものだけでなく、描かれているメディアの存在感や、その素材だからこそ盛り込まれた意匠をも楽しむべき作品集。お話はあんまり頭に入ってこないのだけど、それよりもパッと開いたときのインパクト、そして細部に目を移したときの質感などなどを大事にしたい。これはやっぱり、実物を見てこそなんぼなのかも。アート色が強いので「これは漫画ではない」なんてことをいう人もいそうだけど、個人的にはやっぱり「これは漫画である」といいたい。「漫画はこういうやり方だってできるすごいメディアなんだ」って思えたほうがうれしいじゃないですか。
【単行本】「少女はそれをがまんできない」 あじまる 松文館 A5
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最近ロリ系のアンソロジーなどでちょこちょこ見かけて気になっていた人。丸顔のロリ娘やらショタ少年やらがなんといっても可愛い。無邪気な感じで楽しそう、だけどわりとHもしっかり。収録作品の中では、やっぱり「忍者尻風録」の猫耳風(っていうかポケモン耳風)のずきんをかぶったちび忍者たちがいいなあ。ヌルめの絵柄好きな人にオススメしたいロリ作品。
【単行本】「トトの世界」4巻 さそうあきら 双葉社 B6
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これにて最終回。連続殺人犯・田野井により犬とともに隔離して育てられた犬少年・トト。彼がほかの人々と出会うことにより、匂いの世界=獣の世界から言葉の世界=人間の世界を獲得していく物語。4巻ではすでに刑務所に入れられているがトトたちに呪いを投げかけてきた田野井の暗黒が描かれ、ゾクリと背筋に冷たいものが走る。思いの深さの分だけ物語にも厚みが増している。さすがにさそうあきらだけあってしっかりまとめている。もっとお話を大掛かりにしていくのかとも思ったけど、意外にあっさり終わったかなという気もする。
9/16(土)……ハイモクタン
猛レイン&豪サンダーのなか、しばた家炭火会を決行。本田健ハウスに南研一さん、小田中さん、サイトウマサトクさん、スズキトモユさんをお招きし、焼きまくり食いまくり飲みつつ話しまくろうという主旨の会。極悪天候の中おいでいただきまことにありがとうございました。千葉の館山に単身赴任中の兄貴も、炭火をしたいたがめに帰省しての参加。雨はざんざか降ってたけど屋根のあるベランダでやっていたので、とりあえず影響なし。炭火的には、鶏の手羽先が自信の一品に仕上がったのが印象に残る。七輪ピックのエース、松阪の牛タンも投入。結局サイトウさんはお泊まり。何を話していたか細かくは覚えていないのだけど、非常に楽しい一日でござった。そのうちまたやるです。
そんなわけで16日は珍しく漫画は読んでない。いちおう以下のようなお買い物はしたけど。「天国や地獄」「キンランドンス」は旧版も持っているけど、単行本未収録作品が新たに追加されたらしいので、くそーとか思いつつザクッと購入。
【雑誌】メロディ 10月号 白泉社 B5平
【雑誌】ZetuMan 10月号 笠倉出版社 B5平
【雑誌】ばんがいち 10月号 コアマガジン B5中
【単行本】「プラスチック・ガール」 古屋兎丸 河出書房新社 A4
【単行本】「少女はそれをがまんできない」 あじまる 松文館 A5
【単行本】「トトの世界」4巻 さそうあきら 双葉社 B6
【単行本】「天国や地獄」新装版 泉昌之 青林堂 A5
【単行本】「キンランドンス」新装版 丸尾末広 青林堂 A5
TINAMIX更新さる。
9/15(金)……ボイン・ピークス
月極アンケート9月「絵がうまい漫画家」は期間の半分が終了。これ書いてる時点(16日午前2時)の上位5位は以下のような顔ぶれ。
1位 / 21票 :松本大洋
2位 / 18票 :高野文子
3位 / 17票 :大友克洋
4位 / 14票 :寺田克也
4位 / 14票 :山田章博
今回はなかなか投票ペースが早いし、まだまだ逆転はけっこうあるかも。そんなわけで気が向いたときにでもご投票いただければと。
【雑誌】ヤングジャンプ 9/28 No.42 集英社 B5中
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みやすのんき「AVない奴ら」。アダルトビデオ業界を舞台にしたHコメディ。お色気系の気楽な作品で、ちょっとHに楽しく読める。みやすのんきの描くエロシーンは、昔からおなじみだけどやっぱり好き。山口譲司「BOiNG」。ボインピック編大詰め。究極のボインが登場したけれど、相当に馬鹿げていていい。座丸のガビガビぶりが愉快である。次回、ボイン最終決戦となるのか。「ボインは決して人を不幸にしない」。ご立派。
【雑誌】別冊マーガレット 10月号 集英社 B5平
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いくえみ綾「ハニバニ!」が連載終了。今回はわりとラブコメ的なお話であったが、魅力的なキャラクターを駆使して興味深くストーリー展開していた。そしてラストもきれいに締めくくり。単行本は1巻が9月25日発売だが、全体ではちょうど2巻分ってところだろうか。長さ的にもこのくらいが好ましいと思う。それから、「夏祭り」がびっくり大ヒット中の女の子バンドWhiteberryの実録物語であるハルマチコ「キャンディPOP'n ROLL!!」も全3話で最終回。油の浮いたみたいな絵柄によるおてんばな物語は、無邪気っぷりがイタくもあり楽しくもあり。なんかすごく調子っぱずれなところが面白い作品だった。3話全部読むと脳味噌がかなりええ感じに。
【雑誌】まんがタイムジャンボ 10月号 芳文社 B5平
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こうの史代「こっこさん」。前号は載っていなかったけど、今回はちゃんと掲載。どたばたコメディタッチでお話を進めつつも、見せ場の1枚絵でとてもいい気分にさせてくれる。構図の良さ、自然の美しさなど見ていて惚れ惚れする。
【単行本】「ハネムーンサラダ」2巻 二宮ひかる 白泉社 B6
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平凡なサラリーマン夏川は、かつての恋人・遙子と再会。さらに妙に頼りないところのあるひょんなことから知り合った一花、二人の女性と一つ部屋で暮らすことになってしまう。世間的には両手に花状態でありつつ、二人の女に翻弄されているようでもあり、心揺れながら3人暮らしは続いていく。
男と女の、狭い領域内での心地よく、かつ油断ならない駆け引き、パワーバランスの構築の仕方はお見事。押したり引いたりでまったく飽きさせることがない。それからほんのちょっとしたコマでも、視線などで色っぽさを感じさせるしっとりとした作画もとても魅力的。読んでいるとそばに一緒にいてくれる人間のいる人たちが、うらやましくてしょうがなくなる作品。
9/14(木)……素早く傷口をナイフで切り開き口でモエー
オリンピックのサッカー、日本vs.南アフリカの一戦を、会社のテレビで観戦。2-1で南アフリカが敗戦。日本代表にはやっぱり三浦淳宏を使ってほしかった。中村俊輔が生きてなくてちともったいない。柳沢はポストプレーはうまいけど、どうも煮え切らない印象。中田をトップに上げるか平瀬というのも試してほしいなー。高原は足技もうまいし頭も使えるしとりあえず今日は文句ナシ。
【雑誌】漫画アクション 9/26 No.39 双葉社 B5中
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先週の予告から気になっていた新連載、山本よし文「オッパイファンド」。今回の柱の部分の「NEXT ISSUE」ってところの言葉も「このオッパイは買いだ そのオッパイは売りだ」。オッパイ鑑定士のにーちゃんが巨乳を鑑定して、それをオッパイ市場の取引銘柄として売りに出すとかいうお話らしいのだが。寄り付きで500円の値がついたり、なんか秤で重さを測ったりしてますが……。君達はオッパイをいったいどうしようというのか。土田世紀「俺のマイボール」は今回で最終回。けっこう面白かったが、終盤はなんかドタバタしてしまった感あり。
【雑誌】ビジネスジャンプ 10/1 No.20 集英社 B5中
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谷口ジロー「神々の山嶺」。今回から羽生丈二のグランドジョラスへのアタックの模様を記した手記に乗っ取ってお話が展開していく。今回の見どころは岩壁だ。谷口ジローのペンタッチの精緻さが、紙の上の雪と氷の岩壁に圧倒的な迫力を与えている。それを登るということが、いかに過酷であるのかということが、言葉を要せず絵でもって伝わってくる。谷口ジローはやはりスゴイ。作:近藤雅之+画:有賀照人「警視総監アサミ」。なるほど、今回登場の高級クラブのNo.1ホステスが、クスリを使う卑劣な男に食い物にされているというのはよく分かった。でもここまでやらせますか、というくらいにエロシーンをたっぷりと。あ然とする唐突さと、意表を衝くほどの周到さにいつもしてやられてしまう。エロシーンが実際にエロいかどうかなんて、すでにどうでもいい問題になってきているような。
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 9/29 No.20 小学館 B5中
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もりやまつる「親父」。ハードな人生が強い男を作る。というわけで親父のつらい生い立ちと、母との想い出が語られる。濃厚で有無をいわせぬ筆力。作:毛利甚八+画:井浦秀夫「これは食いたい」。松阪牛取材編の後編。これはやはり確かに食いたい。取材したことを素のまま描いていて知識的にうれしい。ただ、できればもっともっと松阪牛を食ったときのうまさ、感動を伝えてほしかった。実際に食っているところが2コマだけじゃなーとか。どんな料理が出たのかをもっとじっくり紹介してほしいよーん。
【雑誌】ヤングサンデー 9/28 No.42 小学館 B5中
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原秀則「シーソーゲーム」が久々に掲載。大学生/浪人生ラブコメということで、ちょっと前のヤンサンっぽい作品ともいえる。山本英夫「殺し屋イチ」。今回はラストのイチの表情がとても良い。充実しきった彼岸の顔って感じで。いよいよ垣原組vs.イチの最終決戦。うずくぜ〜。長尾謙一郎「おしゃれ手帖」。万能ネギをくわえたバンカラなすごい男が転校してきた。ビバIT革命。いわゆるヘタウマ系の作品。今回は新キャラクターが登場し、いい感じに盛り上がりを見せてくれた。山田芳裕「度胸星」。豪雪の中での選抜試験は生きるか死ぬかの瀬戸際へと度胸たちを追い込む。そして度胸の底力が。いざとなると「そんなバカな」という力を見せつけてくれて、否が応でも力が入る。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 9/28 No.43 秋田書店 B5平
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高橋葉介の新連載「KUROKO −黒衣−」がスタート。黒づくめの格好をして憑き物を落とす少年少女の二人組。それが「黒衣」(くろこ)である。高橋葉介の不思議テイストが濃密に詰まっていて、今回も面白くなりそう。女の子のほうがちょっとヌケた感じで可愛いのも良し。板垣恵介「バキ」。次号で50回らしいのだが、まだ50回しかやってないのかと思うほど密度は濃い。水島新司「ドカベンプロ野球編」。なんかもう実にアッサリとスゴイことやらせちゃいますな。最近の水島センセイは、野球の醍醐味とか、努力とか、ギリギリの駆け引きとか、そういう妙味はズバッと驚くほど完全に捨て去っちゃっている。もしかしてこの人、野球嫌いなんじゃないのかなあとか思うほどだ。毎度ツッコミどころが山ほどあるのに、水島センセイ自身はすでにツッコミなどからは遠く離れた境地に行ってしまわれているのだろうなあと思う。
西安、OGAI、Albert Company、琴義弓介などなど、やたらイラスト陣が充実した雑誌である。2ページでちょっとした漫画的なことをやってる人とかもいて、けっこうお楽しみが多い。
漫画のほうは、まずA・浪漫・我慢「くわがた」。少女の危うい色気が熱っぽく描かれている。ロリ系なのに、かなりしっかりとエロいというところも評価できる。ただ、漫画のすぐあとのところにある後書きの文章はちと余計かな。せっかく作品を読み終わった後の余韻を「どうもA・浪漫・我慢です。まだまだアマチュア気分ですね。」といった謙遜の言葉がかき消してしまう。こちらとしては作品読んであー面白かったと思ってるのに、それを作者自ら「アマチュア気分」とかいわれるとどうも。料理食べ終わった後、シェフが出てきて「料理学校の生徒のような気分で作りました」とかいうようなもんだと思うんだけど。謙遜する気持ちは分かるし威張れとはいわないけれども、やっぱりいい作品描いている人には虚勢でもいいから胸を張っていてもらいたい。いやほんとにA・浪漫・我慢の作品は面白いんだから。せめて作品の直後でなく、ページを離してくれればそんなに気になんなかっただろうとも思うんだけど。
あじまる「犬マン」。いやー、この人いいねえ。交通事故で脳死状態になった妹に、一緒に事故にあった飼い犬の脳の一部が移植され、娘は犬少女として復活。半分人間で半分犬な女の子は、服を切ることをいやがったり、むやみにおにーちゃんにジャレついてきたり。言葉足らずなところがスゴく可愛いんだけど実はよく考えるとヤバいことやってたりもするというあたりを、甘い絵でトロトロにとかしてまあいいやーと思わせてくれる。危険思想「SUMMON DEVILS」。この人の人形のような、でもとてもむっちりとした絵柄はとてもユニークである。表面の質感は美麗で、描かれているモノは肉感的。月角「Blood」。この人らしいロリ系なのだが、妹が一人の女へと変わっていくさまをけっこうセンチメンタルに描いていて、今回はなかなか沁みる仕上がりだった。
ところでイラストグランプリがイラスト不足のため開催延期になったという、やたら堂々とした告知ページがあるんだが、コレって前号でも確かやってたような。あと次号予告に発売日が「11月12日(日)」とあるんだけど、ホントに日曜に出す気なのだろうか。
9/13(水)……イグナクマヤコン
笹井さん、サイトウマサトクさんと新宿でコリアン系な店で食ったり飲んだり。このメンツだと青クサめな話もできるので、青春野郎28歳としてはとてもいい感じです。憂鬱な日常の中で、エナジーをぬぷぬぷ注入していただいたような気分で、ありがとうございましたというのが偽らざる気持ちであります。
あと、なんかこう、このサイトを読んで誤解している方がいらっしゃるかもしれない、というかいるようなんだけど、俺っちは基本的に飲み席ではぽんぽん行くけど自分だけ勝手にぽんぽんというタイプなので、相手が下戸な方でも全然OKなんす。無理して酒勧めたりは絶対しないんす。しつこくからむとかいうのもしてないつもりだけど、まあそこらへんは相手方の受け取り方しだいかにゃ。そんなことしたって面白くもなんともないっつーか面倒だしー。というわけで下戸な方もあんまし怖がんないでくださーい。ときどき壊れるけど、言うほどっていうか書くほど飲んだくれてるわけじゃない……と思わないんでもないのん。
などといってるけど、しょせん酔っ払いのたわごとだからねえ。信用できないと思うんだ、僕は。
【雑誌】週刊少年サンデー 9/27 No.42 小学館 B5平
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ゆうきまさみ「じゃじゃ馬グルーミン★UP!」がとうとう最終回。あんまり日記で触れることはなかったし単行本も買っていなかったけど、雑誌ベースではけっこう面白く読んでいた。競馬要素と恋愛要素を、うまい具合に押したり引いたりしながら呈示していく技術はやっぱり一流だと思う。作:森末慎二+画:菊田洋之「ガンバ!Fly High」。いよいよオリンピック団体決勝が大詰め。今までの総決算。ストレートなスポーツ漫画らしい盛り上がりがあってワクワクする。藤田和日郎「からくりサーカス」。梁師父が今回はここのところたいへんにカッコ良い。主役を食ってしまっている。でもあんまり彼の出番を引っ張りすぎないところがいい感じ。満田拓也「MAJOR」。最近、あの本田くんとラブ気味だった女の子の再登場に期待を賭けているんだけど、あの娘、なんて名前だったっけか。キクチナナコじゃなくって……。というようにすっかり前のあたりを忘れてしまうほどに引っ張ってしまっているのは、ちょっとツラいところではある。
なんか間違って、今号は2冊ダブり買いしてしまった。なんかNyaccoのしわざのような気がする。
作:安童夕馬+画:朝基まさし「サイコメトラーEIJI」が最終回。第一部・完とあるけれど、再開するんかなあ。とりあえず警官マニアのオタク男な彼が最終話でも出てきたのはうれしかった。第二部は彼が主役になるといいなあ。野中英次「魁!!クロマティ高校」。神山さんがうたっているクロマティ高校の校歌らしき歌が、マスターしたいと思える良さげな歌でありました。
【雑誌】モーニング 9/28 No.42 講談社 B5中
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作:七三太朗+画:幸野武史「走れガバチョ!」が新連載。幸野武史は「天切り松闇がたり」の作画を担当している人だ。田中誠「ギャンブルレーサー特別編」。この人って何気にピッチャーの投球フォームとか描くのがうまいと思う。なんかいかにも高校球児っぽいんだよね。
【単行本】「悦楽の肉壺 近親相姦の極致」 ひんでんブルグ 松文館 B5
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B5と書いたけど本当のB5よりはちょっと縦に長い。大判であるうえに、さらに300ページ超のボリュームがあって読みごたえがある。ひんでんブルグの作品はやはりエロい。単行本タイトルにあるとおり、近親相姦も多いけど、それ以外の作品もけっこういろいろ。精液どぴゅどぴゅで、なおかつそこに至るまでの過程がみっちり描かれている。エロ漫画ではいわないお約束的な扱いをされることも多い「妊娠」という重い事象を常に意識して、さらにそれを超えてエロ行為に及ぶあたりがインモラルさをより強めている。
【単行本】「幼姫萌絶天国」 みにおん 心交社 A5
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この人って、今はなきアットーテキで描いていたころしか記憶になかったんだけど、そのころと比べてかなり良くなっている。ロリ系の作品がメインなのだが、エロは濃密だし、女の子たちもかわいくなっている。ちょっと垢抜けないところのある絵柄も、親しみやすさと、それを乗り越えていく過激さがあって良い方向に作用している。ロリ系ってけっこうかわいいばかりでエロくならないケースも多いのだが、この人の場合はちゃんと実用本位に立っている。
【単行本】「イグナクロス零号駅」1巻 CHOCO メディアワークス A5
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この人の持ち味は、やっぱり4色カラーの美しき塗りにあり。透明感のある青、紫などの色は惚れ惚れする。お話自体はなんだか頭に入ってきにくいのだけれど。ともあれ、今どきこんなSFっぽい設定で展開されている漫画もそうないし、興味深い作品である。
【単行本】「好色女浮世絵巻」 ケン月影 シュベール出版 文庫
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江戸時代。当然和服姿なご新造さんたちが乱れたりするわけなのだが、これがむしゃぶりつきたくなるような色っぽさ。劇画系のエロさって、現代の漫画で育ってきた人間にはピンときにくい部分があるんだけど、ケン月影先生の絵はビビビとくる。乳房や尻など、すごく瑞々しくて現実的な重みを感じる。和服の臀部のエロっぽさを描かせたら日本一じゃないかなあ。
9/12(火)……コミケッチ
このところビジネス系の雑誌や書籍とかで「会議の効率化」をテーマにしたものが目立つんだけど気のせいだろうか。そんなわけで会議のおかげで帰りが遅くなり時間がなくなったので、週刊アクションとまんがタイムジャンボと「ハネムーンサラダ」2巻は明日以降にでも。
【雑誌】コミックビーム 10月号 エンターブレイン B5平
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今月号はたいへんに充実しておりました。読者を容赦なく鬱に突き落とす作品も多く、容赦がない。ヘビーだ。
しりあがり寿「弥次喜多 in DEEP」が表紙でなかなかインパクトのある色遣い。作品のほうも、死と生の境界線ラインを漂う二人を中心にお話が大きく展開し、なんだかとてもすごいことになっている。いったいこの物語はどこまで行ってしまうのだろう。志村貴子「敷居の住人」。……うまい。ラストのページのズンとくる落としっぷりなど見事というほかない。中嶋さんがちょっと勇気を出している。がんばれくるみちゃん。肉柱ミゲル「100万円! ベガスくん」。100万円という物体、概念の料理の仕方がどんどんうまくなっていて、なんかすごく面白くなってきている。こういうギャグ陣営がちゃんと育ってきているというのは強いなあ。作:TKD+画:竹谷州史「LAZREZ」は、不穏な仕事から万尊がやはり恐ろしげな羽目に陥っている。なんだかたいへんな感じになってきそうだが、どのように物語は展開していくのだろうか。楽しみ。
いましろたかし「釣れんボーイ」では、ヒマシロ先生が釣り大会5位入賞。ポジティブなんだかネガティブなんだか。ハーツ&マインズ「非国民」は今回スパッと最終回。今回の1話めの超巨乳女の話はインパクトが強くて笑えた。市橋俊介「テルオとマサル」は、扉のアオリによれば「一部サイトで大好評」らしい。ウチのサイトでも(っていうか俺)大好評ですよ!! 今回はマサルが教育実習生に青き性のムンムンぶりをぶつけんとす。とてもイヤな雄々しさがあるのでアンタッチャブルとして敬して遠ざけたいところです、実際にいたら。読者として接している分には、モアアンドモアカムカム。作:ダークマスター+画:泉レッドマン「カウントダウン」。絵の人は誰だか見れば分かるでありましょう。なんかやたらとても鬱なムードに満ちているが、主人公の男はどんなあがきを見せてくれるんだろうか。ヒロモト森一「SEX☆MACHINE」。伝説のSEX☆MACHINEのアナルとペニスはとてもスゴいぜ〜。荒々しくビンビンきている。
鈴木マサカズ「サルぽんち」は今回ズシーンとくる重い展開。サルであろうと人間であろうと、社会からハミ出すのはつらい。そして鈴木みそ「オールナイトライブ」にも出てきた言葉が響くのだ。「生きる」。金平守人「サヨナラチビ」。今回はクッキリしたトーンの描線で、ノスタルジックに優しくお話が進めている。と思いきや。おうおうかなり煮詰まっていてすごいですなあ。最近この人、なんだか精神的には不調っぽそうだけど作品はどんどんキレてきている。作画面やトリッキーなお話作りなど技巧に長けた人だけに、こうなってくると強い。
【雑誌】ビッグコミックオリジナル新人コミック大賞増刊号 10/12 小学館 B5中
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今回は「すごい」っていうほどの人はいなかなった。でもこれから出てくるやもしれない新人さんの作品がこうしてまとめられているとやっぱりワクワクするもの。
さすがに巻頭に配置されている香坂安里「桃谷町郵便局強盗事件」は、この中では絵柄がこなれた感じで完成度が高い。強盗に入られた郵便局の女性局員が、ひょんなことから盗まれたことになっている二千万円を手に入れる。その後、彼女は自分が強盗犯人であると名乗る男と出会うが……。ストレートないいお話で終わらさず、最後にヒネリを加えているあたりはうまい。吉澤まゆみ「袋さん」は、中身を取り出すと秒速100mの早さでお店に戻ってくるリサイクルロボット「袋さん」のお話。袋さんのまじめそうな、でもトボけた感じの表情に味わいがある。さくらももこの「神のちから」とかをちょっと思い出す作風。こういうタイプの人はもうちょっと洗練されると、雑誌のショートギャグ要員として即戦力な感じがする。あと石川俊樹「さよならお父さん」。オーソドックスな絵柄と物語つくりで人間ドラマを構築。地味だけどまとまりがいいので、ビッグコミック系では活躍できそう。
【雑誌】コミック.H 10月号 ロッキング・オン B5平
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B5平と書いているけど、正確には変型版で横幅はB5で縦がちょっと短い。
いきなり「スマグラー」の真鍋昌平が表紙描いていてギョッとした。正直言って、スカシた一人よがりな作品が多いとは思う。そういう作品はエッジっぽさを出すにはいいんだけど、あんまりたくさんあると退屈したりもする。しかし、そんな中にも注目作品がいくつか。まずは真鍋昌平「青空のはてのはて」。くだらない日常にイライラするサラリーマンの鬱憤と妄想が交錯する通勤電車内の時間を描いた作品。普通ならうっとうしいだけになってしまいがちなお話なのだが、突然ダイナミックな展開をして驚かせてくれる。土性骨の据わった骨太さを感じる絵柄で、しっかり緩急もつけてくる。多彩な変化球を織り交ぜるというんではなく、ストレートのスピード差と縦の変化で切って取るといった趣。サラリーマンは外見的にも精神的にもかっこ悪いんだけど、全体としてかっこいい作品になっている。藤原薫「fetish」。きみとぼくで「おまえが世界をこわしたいなら」を描いていた人だ。神経質な線で、包帯でぐるぐる巻きな状態な女性と彼女に近づいてきた男のやり取りを描く。妖しいエロティックさも漂っていて、とても美しい。あとは海埜ゆうこ「蝉」あたりは、さすがにこの中では描き慣れているなーという印象を受ける。
山本直樹と安野モヨコインタビューも掲載されている。安野モヨコの写真はわりと美人に撮れているなという印象。
【雑誌】増刊ヤングジャンプ 10/20 集英社 B5中
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オリンピック増刊。なんといっても高橋陽一「キャプテン翼2000」です。オーバーエージ枠でオリンピック代表に呼ばれた翼、小次郎、S.G.G.Kが決勝でブラジルと対決。1次リーグでも対戦している相手だが、日本は大苦戦。「ロベルト・カロルスことロベカロ」「リベウド」「ロメウド」など、カナリヤ軍団、カナリのアヤしさ。細かいこたあいいません。読んで笑うほかないんじゃないかと。しかし、「キャプテン翼」、今号復活しちゃうんすか? あとなんだか、作:大友信彦+画:ロイヤル内田「天への誓い 井上康生物語」の井上の目つきがイッちゃっててスゴイ感じ。
【雑誌】ヤングチャンピオン 9/26 No.19 秋田書店 B5中
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巻頭カラーで江口賢一の新連載「ひまわり」がスタート。雪山に飛行機が墜落。生き残った人々の決死のサバイバル物語……という感じかな。「バトル・ロワイアル」ともども、サバイバル色が強まり気味。読切の乾良彦「マジックシューズ」はやんちゃでなかなかイキのいい作品。ペンタッチは細かくて面白い質感がある。既存の作家でいうとのんた丸孝にちょっと似た感じかな。ストーリーは、駆け足でいろいろなものを運ぶ郵便配達の少年と、父と離れて暮らしている少女のちょっといいお話。心暖まる味わいのよくまとまった作品。
【雑誌】コミックバーズ 10月号 ソニー・マガジンズ B5平
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これまで未完のままだった藤原カムイ「H2O Image」が再開。隅々まで神経の行き届いた作画はやはり実にうまい。ここまでのお話である「H2O Image −凍結版−」1巻が9月29日発売予定なので、連載に備えて買うというのも吉だ。作:柳田理科雄+画:カサハラテツロー「空想科学エジソン」。冒険の旅に出る前の試練。職人の技とからくりの力を感じさせつつアクションがけっこう派手に展開しており、なかなかワクワクする物語になっている。健康的な絵柄も魅力的だし。古屋兎丸「Marieの奏でる音楽」。ああ、カイが……。いやー、こういうふうに持ってきますか。今後もいろいろなことが起きてきそうですごく楽しみ。あと細かい部分の機械、歯車といったものの描写がとても細かくて作品世界の重厚感を増している。きっと描いていて楽しいのだろうなあと思う。読切、深町ひちる「空耳」もなかなか良い作品。一回寝た男のことをひきずり続け、ケータイが鳴るんじゃないかとぴくぴくしながら待っている女の子の物語。というとなんかすごくしつこそうな印象を受けるかもしれないけれど、実際の描写は軽やかで、女の子同士の友情もからませながらサッパリとしたいいお話に仕上がっている。
9/11(月)……男あいどん
ちょっと飲みに行ってたんで今日はあっさりと。
【雑誌】ヤングキング 10/2 No.19 少年画報社 B5中
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花見沢Q太郎「ももいろさんご」。今回は若干仕事が荒いかなとは思ったけれど、お話的には急展開。さんごくんと百合子さんの関係も進むのか。今回のエピソードは前編後編の2本組みらしいので、次号を待つ。中西やすひろ「愛DON'T恋」。うーんベタだなあ。ついに美喜と守がまた再び近づくも、アオリは「アニマルファックを貪る二人……」。しかもいきなりおくちからスタート。おいおい、とツッコミ入れたくなろうというもの。最近のこのクラスの作家さんの脂ぎりぶりときたらまったくスゴイ。エロシーンを入れるためなら作品のバランスを崩しても全然OKみたいだし。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 9/25 No.41 集英社 B5平
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森田まさのり「Rookies」。一見頼りなさげなキャプテン、御子柴がいいところを見せてちょっと泣かせる。そろそろ試合のほうも最後のヤマ場ということで、これからの展開に一層期待。
【雑誌】ヤングマガジン 9/25 No.41 講談社 B5中
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ロクニシコージ「すべてに射矢ガール」。あすみちゃんは今日も健気で、だいぶ恋の芽も育ってきた感じ。カナブンよりも面白い。あとは山田くんがもっといい奴になってくるといいのだけれど。福本伸行「賭博破戒録カイジ」。カイジが危機に陥り、チンチロリン勝負盛り上がる。ということで次週から2号休載。あららら。阿部秀司「エリートヤンキー三郎」。夏休み終了で新学期。それはともかく、今回一番驚いたのは三郎と二郎の声が似ているらしいということ。それにしても、河井といい大河内家といい、何気にかなりブルジョワ〜な感じですな。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 9/25 No.41 小学館 B5中
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佐々木倫子「Heaven?」。まったく仕事ができないけれど、天然系でまったくそれを意にも介さない河井……じゃなくて川合くんをめぐるお話が今回のメイン。こういう幸せを自分の脳の力で作り出せる人はたいへん羨ましい。彼に振り回される周囲の様子もおかしくて笑えた。能條純一「月下の棋士」は、いよいよ氷室 vs.滝川の名人戦に向けて盛り上がってきている。ここまで長らく続いた物語の総決算として、すごい勝負にしてほしい。
かたせ湘って、絵が今風なわけでもなければ、話が深いわけでもないし、実用性もそこそこレベル。でも何気に根強く売れているらしい、ちょっと不思議なポジションにある作家さんだ。この単行本も、それぞれの作品はまとまっていることはまとまっているが、淡白な印象も受けるお話が多め。その分、読後感は軽いのでエロ漫画初心者の人や、気軽にちょっとHっぽい雰囲気を楽しみたいって人に向いているのかもしれない。
【単行本】「淫虐サーカス」 田中ひろあき 松文館 B6
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クセのある絵柄だけど密度が濃くて気に入った。この単行本のメインとなるサーカスシリーズは、夜な夜な女の子を引きずり込んでは観客の前で凌辱する邪悪で淫らなサーカス団のお話。サーカスのピエロとかの顔ってもともと怖いものだが、それがさらに毒々しく歪んでいて、邪悪な雰囲気を演出している。ムチムチ感が強く、汁気の多いエロ描写もハードで、人をある程度選ぶけれども実用レベルは十分クリアしている。一皮むけるとスゴイもの描きそうなポテンシャルを感じる。
現在はすでに武輝導明にペンネームが変わっているが、もろもろの事情で表紙等は旧ペンネームの千萬輝明のまま。この人の持ち味は、肉付き豊かでボリューム感のある女体描写。エロはわりとパワフルなので、男キャラが立ってくるとよりいやらしくなってくるかなといったところ。お話にはブツ切りで強引な感じがあるので、起承転結をもっとしっかりつけるか、逆に問答無用で押し通す迫力を身につけるかしたい。
【単行本】「スウィートハート」 天櫻みとの 蒼竜社 B6
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整ったタッチで、女の子キャラに華のある絵柄はなかなか可愛らしい。そのわりには女の子の身体とかはむっちり肉感的。ただ、お話的には全般的に弱くいまいちパンチがなく、気づくとするする読み流してしまっちゃっている感じ。もう少しガツンといわせるものがほしいなあ。ちなみに天櫻みとのは、早坂奈槻の改名。
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