「犬神」表紙 外薗昌也
Masaya Hokazono

犬神

1〜13巻 講談社・アフタヌーンKC 判型:B6 [bk1]

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 98年2月現在、アフタヌーンで連載中の作品。
 この作品の一番の魅力は、犬神である「23」と少年・史樹との心のつながりだ。すさまじい戦闘能力と生命力を持つ23を見ながらも、自分のトモダチである23を大事にする史樹。そして史樹を守り、史樹のところに戻っていこうとする23。やっぱり犬はいいなーと思う。俺はネコより犬のほうが好きなのだ。外薗昌也自ら「無類の犬好き」と書くだけあって、犬の作画は実にうまい。犬の何気ないしぐさなど、犬好きにはたまらない。
 といってももちろん犬好きだけしか楽しめない漫画ではない。たしかな作画と着実に進展していくストーリー。そして勇敢で心優しい犬神「23」。傷だらけになりながらも、トモダチを守るために、敵方の犬神と必死で戦う23の姿はすごくかっこいい。渦巻く陰謀、23細胞の謎、身を切られるような23と史樹の別れ、そして再会。読者をグイグイと引き込んでいくストーリー展開で、非常に面白い。
 犬好きの人にもそうでない人にもオススメだ。

【あらすじ】
 詩人になりたいという希望を持つ夢見がちな少年・島崎史樹は放置されていた廃工場を自分だけの場所として家具などを持ち込み、週に何日か放課後をそこで過ごすという生活を送っていた。ここで詩を朗読したりしていた史樹だったが、そこに一匹の大型犬が現れる。その犬は詩集を口にくわえ、史樹に詩を読み続けるようにうながす。
 このナゾの犬は驚いたことに人間の言葉を話せる犬で、危機を迎えると頭や身体からツノのような突起物を出し、敵と戦う力を持っていた。この犬(実はオオカミらしい。耳のところに「23」と書かれた模様があるので、「23」と呼ばれるようになる)に、文字や言葉を教えていくうちに、史樹と23は親友となる。
 23は昔、山奥に住んでいたのだが、ある日頭の中に「人間を見ろ」という言葉が響き渡った。何かとてつもなく大きな者からのメッセージに衝き動かされた23は人里に降りてきたのだ。一方、別の場所でも「23」という言葉がキーワードになっていた。20世紀最大の黒魔術師、アレクセイ・クロウリーの残したナゾの数字「23」。この数字の謎を解いたものには永遠の生命の秘密が手に入るという。23をめぐって動き始める数々の思惑。「人間を見ろ」という言葉の意味は?

巻数ISBNコード初版発行本体価格
1ISBN4-06-314147-0 C99791997/01/23505円
2ISBN4-06-314153-5 C99791997/06/23505円
3ISBN4-06-314167-5 C99791997/11/21505円
4ISBN4-06-314178-0 C99791998/04/23505円
5ISBN4-06-314189-6 C99791998/09/22505円
6ISBN4-06-314199-3 C99791999/02/22505円
7ISBN4-06-314214-0 C99791999/07/22505円
8ISBN4-06-314226-0 C99791999/12/16505円
9ISBN4-06-314239-0 C99792000/04/21505円
10ISBN4-06-314250-7 C99792000/09/22505円
11ISBN4-06-314261-2 C99792001/02/22505円
12ISBN4-06-314271-X C99792001/08/23505円
13ISBN4-06-314293-0 C99792002/05/23505円