玉川敏秀
Toshihide Tamagawa
ハヤ子サケ道をいく
全2巻 講談社・アフタヌーンKC 判型:B6
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アフタヌーンで連載された、おサケ漫画。単行本2巻には雑誌では掲載されていない描き下ろし3話も収録されている。
主人公、平山ハヤ子はサケをこよなく愛する非常に元気できっぷのいい女の子。「ハヤ子サケ道をいく」は、ハヤ子が、サケを愛する人たちがサケを愛する人のために心を込めて作っている雑誌「ふるえる酔っぱらいの伝説」に編集者兼ライターとして就職し、いろいろな人、そしてサケと出会いながら一歩一歩成長していくさまを描いた作品である。
「ハヤ子サケ道をいく」でまず目に付くのがその非常に特徴的な絵柄だ。アンバランスな造形ながらも、トーンを使わずきっちりとペンで描き込まれた画風がものすごく独特。細部まで丁寧に描き込まれた画風そのままに、ストーリーも一編一編実に丁寧に作られている。
ハヤ子の、そして彼女を取り巻く人々の、サケに対する純粋な気持ちが伝わってきて感動的。さまざまな酒と出会いながら、少しずつ編集者として、またライターとして、そして人間としてのびやかに成長していくハヤ子の姿もすがすがしくて実に気持ちがいい。
そして彼女たちの飲むサケがすごくうまそう。素直な気持ちで楽しく飲むサケってのはおいしいものだ。読むとおサケが飲みたくなってくる、暖かくて爽やかに、とっても気持ち良く酔える物語である。
巻数 | ISBNコード | 初版発行 | 本体価格 |
1 | ISBN4-06-314155-1 C9979 | 97/06/23 | 505円 |
2 | ISBN4-06-314174-8 C9979 | 98/03/23 | 533円 |