日本一短いオタクちゃんへの手紙 日本一短いオタクちゃんへの手紙
「エロゲーなのにペンティアム？」「趣味？デフラグですね」「コンピュータは常に開けっぱなしですよ。虫とか入っちゃって」「たまにはじゃんがら行くのやめない？」「増設するのに一発でいっちゃったらつまんないよね」…ああ、人間とは、オタクとは、何と業の深い生き物であることか。全編こうした「端的なオタク」のエッセンスが凝縮されていて目の回るような感覚を覚える。それぞれのアーティクルにレスをつけている金井哲夫の文章もなかなか味があって深い。全く持って濃い人であることだよ、この人は。英語もできるし。アスキーで日陰の存在でいるよりも伊藤ガビンみたいに独自の活動をしたらいいのになあ。いやいや。
だが、本当に恐ろしいのはそれぞれのアーティクルではない。そこここに挿入されている「オタクの手紙」だ。アンケートの「氏名」欄にハンドルを書く人。一目瞭然なのに伏せ字を使う人。ちっともヤバくないのに「これはヤバいネタですよね」とか書く人。手書きの手紙による文通なのに(^_^)とか使う人。実際にこんな人はいないんだろうけど恐ろしいほどに「オタクの心性のイデア」が凝縮されていて戦慄を覚える。たぶんこれも金井哲夫。恐ろしい人であることだよ。
まあ自らのオタク性を再確認するといった意味でも必読といえよう。