アフタヌーン 2000年8月号

レヴュ担当 吉本松明
久遠永遠
音羽平八

セラフィック・フェザー

武田/うたたね
吉本 巻頭だろうがいつものパターンには変わりなし。お話にならぬ、という感じでしょうか。
久遠    
音羽 おお!ロボットじゃ〜。なかなかカッコイイじゃないか。どんな攻撃を見せてくれるのかな〜。
スズキ

安井雄一
吉本 これは「セラフィック」に比べると好意的に解釈できるのだが…。もう一工夫欲しいようにも思う。
久遠    
音羽 こんなものが連載100回とは・・・おそるべし・・・
勇午

真刈/赤名
吉本 この作品の失敗は(最初から失敗と決め付けてしまうが)、身の丈を超えた大きな物語を設定しようとするところにある。もちろん連載漫画の悲しい性か、前回よりも大きな物語を作らなければならないというのは理解できるのだが。これは作画を責めるべきことではないが、作画も最近はちょっと勇午のアップに頼りすぎのような気もする。互いに磨きあって欲しいものだが。
久遠    
音羽 神秘学か〜。でも、非科学的な事が起きたりはしないんだろうなぁ。
ああっ女神さまっ

藤島康介
吉本 ああっ、さらにドメスティックに…。方法としてはそうするしかないか、とは思うが、ちょっと安易な選択のような…。
久遠    
音羽 バイクのテクニックだけじゃなくて、反射神経も凄いんだね・・・
砲神エグザクソン

園田健一
吉本 砲撃を受けダメージを受けるエグザクソン。とはいえ、それをいくらでも料理する方法はあるはず。工夫がもっと欲しいところ。
久遠    
音羽 腕が吹きとんだら、重心とかが変わってバランスも取りにくくなるだろうなぁ。でも、そんな事全く考えてないだろうなぁ。
おすすめのカワイイ

林実日子
吉本 「シーズン増刊」で、これはと思っていた新人が本誌にも登場。やっぱりナマケモノはカワイイっす。ナマケモノ以外のネタはやや沈黙してしまうところではあるが。
久遠    
音羽 絵柄はなんとなくカワイイが、中身が・・・
ミルククローゼット

富沢ひとし
吉本 ちょっとうまくいくか…と思わせて、次の月では早速大ピンチ。しかも世界構造そのものを変えてしまうような深刻なピンチを描き出す。それに対して子供たちは困った顔をするばかり。なんて根スケな漫画なんだ!ここでの子供たちの絶望は「エイリアン9」よりもさらに深刻である。その分読者も喜ぶ、ちゅう訳で。
久遠    
音羽 ミルク隊の活躍がしばらく描かれるのかと思いきや、いきなりピンチだねぇ。どうなるのかな〜。
ハトのおよめさん

ハグキ
吉本 何もいうことはありません。
久遠    
音羽 0 ・・・
EDEN

遠藤浩輝
吉本 ちょっと「お話がわかりすぎる」きらいはあるが、展開の痛さには変わりなし。今後もこの傾向は続くはず。そして読者はマゾ的に共感するという次第。
久遠    
音羽 う〜む・・・話が脇へそれていきそうな気配が・・・ダイジョブかな?
イハーブの生活

小路啓之
吉本  
久遠    
音羽 なんと・・・ムッシュの娘だったとは・・・
BLAME!

弐瓶勉
吉本 どんどん馬鹿になるセウと、それを庇護しようというメンサーブ。そこに流れる物語は、殺伐とした世界の中に一抹の暖かさを作り出すようだが、背後にメンサーブの狂気があるためにさらに殺伐としたものになる。救いは、ない。霧衣とシボ以外には。そこに漫画的ドラマトゥルギーが生じるのであり、一方でそれは作品全体の凄みを増すものとなる。
久遠    
音羽 あたらしい武器やらメカがもっと出てこないかなぁ。
そんな奴ァいねえ!!

駒井悠
吉本 もう書くべきことは書ききったので、何もいうことはありません。
久遠    
音羽 相変わらず謎が多くて楽しい相田一家だな〜。
無限の住人

沙村広明
吉本 天津といっしょに旅をすることになる凛。凛の悲惨な状況を描くことで辛うじて漫画が殺伐となることを防いでいるが、やや展開が袋小路に入っているようにも思える。卍がデウス・エクス・マキナにならないことを望むばかり。
久遠    
音羽 呉越同舟だねぇ。派手なバトルだけじゃなくて、人間関係でもしっかりと読ませてくれそうだね。
ANGEL DOLL

都築和彦
吉本 どうせやるなら天使をもっとぷに顔にすべきだったと思うのだが。ていうかそのミスマッチ感覚こそ都築の味だと思うのだが。CGはさすがに美麗。
久遠    
音羽 綺麗な絵だね〜。ゲームでもこんな綺麗な絵で展開してくれればねぇ。
G組のG

真右衛門
吉本 慣れてきたせいか、随分と面白くなってきたように思う。後は異能キャラか。
久遠    
音羽 2色でも特にかわりばえしないな。
ヨコハマ買出し紀行

芦奈野ひとし
吉本 …。
ごくごくさりげないやり取りにこそ、実は非常に多くの情報量がこもっている。今までもこの作品はあえて情報を取り去ることで、その背後にあるものをうかがわせる戦略をとってきたが、今回はそれがさらに先鋭化されている。参りましたなあ。やられちゃいましたなあ。
久遠    
音羽 いいねぇ。こんな平和な時間をすごしたいねぇ。
なげやり

桜玉吉
吉本 「幽玄漫玉日記」3ヶ月休載のあおりがここにも現れているようで。こちらのほうは休まないようなので感服するところだが、心配でもある。
久遠    
音羽 またアホなことやってら・・・
五年生

木尾士目
吉本 ラブラブのセックスライフを送る明夫。オトコなんてものはセックスで丸め込まれてしまうもの。それに対して素直なのがこの作品のいいところ。
久遠    
音羽 そう簡単には平和な生活はやってこないよな〜。どんな事件が起こるのか楽しみだ〜。
なるたる

鬼頭莫宏
吉本  
久遠    
音羽 竜の子の保持者だったのか〜。袖に血のあとってことは、親を殺してしまったのかな?シビアな展開だね〜。
ニライカナイ

岡田芽武
吉本 ちょっと休憩で、読者も一休み。まだ息抜きが足りないようにも思うが、こうした描写も必要であるように思う。
久遠    
音羽 またまた変なのが出てきたな。こんどは音使いでは無いのかな?どんな技を繰り出す相手なのかな?


元町夏央
吉本 硫黄系、ときり無く言われるのであろうが、確かに表層的には硫黄に似ていると思う。だが、その背後に流れる子どもへの視線は、硫黄に比べるとより無邪気で、イノセンスに寄っている。確かにいいオハナシではある。だが現在の状況はそれだけでは決定的な力になり得ないのも確か。ダークなオハナシも手がけてほしいと思う。
久遠    
音羽 う〜む・・・イマイチぱっとしないな・・・
ぽちょむきん

北道正幸
吉本 くだらなさは相変わらず。ちょっと展開が遅いような?
久遠    
音羽 トレンジャーって衛星が選んでるのか?なんにせよ、全部出揃うのが楽しみだな。巨大ロボも出てくるのかな〜?
神・風

士貴智志
吉本 何も言うことはなくなりました。
久遠    
音羽 1000年も地下でよく生きてこれたものだな〜。
風林火嶄

小川雅史
吉本 これまた…疾子登場でもちっとも盛り上がらないところが…
久遠    
音羽 いよいよビグザム登場だね〜。どんな機能が備わってるのかな?対炎コーティングでもしてあるとか・・・
スマグラー

真鍋昌平
吉本 確かにすでに前回で勝ったようなものであった。しかし最終回で、その「勝ち」をさらに印象深いものにするとは。そして瞳の演技の上手さ!大きく心を動かされてしまったことだ。次回作にも期待。
久遠    
音羽 なんだか意外にあっさりと終わったような・・・
神戸在住

木村紺
吉本 ルースなサークルの紐帯。そのルースさこそが大学サークルのポイントだったりするわけだ。もちろん反感を感じる人もいるだろうが、ぬるま湯の季節も必要である。
久遠    
音羽 学生ってのはいいよな〜。もう一度もどりたいぐらいだ・・・
のぶみのえほん

のぶみ
吉本 罪は編集にあり。これでいいと思っているのだろうか。
久遠    
音羽 つまらん。
犬神

外薗昌也
吉本 まだ静かなのですか…。
久遠    
音羽 話が混沌としてきたな〜。そのうち収集がつかなくなってわけわからない終わり方をしなければいいのだが・・・
ディスコミュニケーション

植芝理一
吉本 いよいよクライマックス。松笛も活躍するか。楽しみなところ。
久遠    
音羽 いよいよ事件の真相が明らかになるのだね。
すなかけ

五十嵐大介
吉本 10 参った!体から砂が出る女性と売れない似顔絵描きのカップル、そしてそれに関わる家出少女。三人は食えないがゆえに、共同生活をはじめ、絆が生まれていく…。砂とは一方でざらついた印象を持ったものであるが、もう一方で清潔な印象を持ったものであり、総体としては柔らかく体を包むものでもある。そうしたアレゴリーを作品のなかに大幅に取り入れているのが心憎いところ。そして三人の共同生活がそこなわれた後の描写が素晴らしい。宴は終わるからこそ美しいのであり、人間同士の関係は距離があるからこそ実りのあるものになりうる。深い、深い漫画だ。
久遠    
音羽 砂じゃなくて砂金が出てきたらいいのになぁ。

<総評>

吉本 四季賞受賞者など、アフタヌーンは力ある作家をいくらでも抱えているはず。今回はそれを生かし、きわめて力強い誌面になっていると思う。力ある読みきりが載れば印象が深まり、そうでなければ凡庸な雑誌、それが最近のアフタヌーンだ。マーケティング的には重要だが、袋小路に入ってしまった連載を切る姿勢も必要だと思うのだが。
久遠  
音羽 メカじゃ〜。カッコいいメカを増強すべしなのじゃ〜。

<ベスト>

吉本 ちょっと選べないので「スマグラー」と「すなかけ」の両方にしよう。前者は掌編としてのまとまりに優れていた点を評価したい。後者はアレゴリーの上手い使用を評価したい。
久遠  
音羽 「BLAME」かな・・・

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Last-Update: Thursday, 13-Nov-2014 09:15:49 JST