アフタヌーン 99年3月号

ヨコハマ買い出し紀行

芦奈野ひとし

吉本 7.5 一見単なるほのぼのものであるが、背後に隠れた人々の思い−特に回収されない欲望−がじわりと現れているところがとてもよい。アルファさんはいろんな意味で「夢」なのだ。流石の出来。
久遠 7 実はアルファさんは昔ニッポン放送かなんかでアナウンサーをやっていたというのはどうでしょう。
音羽 5 カラーだと雰囲気がイマイチだな〜。
犬神

外薗昌也

吉本 4 ええ。寄生なんとかなんて申しませんよ。
久遠 5 桐生はどこを手に入れようとしているのですか?常世の国って日本の事じゃないしねえ。
音羽 4 おお!いよいよ次回は自衛隊との交戦だな!楽しみだぞ。
なるたる

鬼頭莫宏

吉本 7.5 2話掲載でも全然物足りなく感じるのは作品のテンションが非常に高いから。漫画的な「引き」も良くできている。複数話同時掲載というパターンはこれから流行しそうなことで。
久遠 8 いま、小学せい女子の半数がレズなんだってね、と、上連雀三平の話をそのまま信じてみたりして。
音羽 6 う〜む。話が意外な方向へと進んでくな〜。
BLAME!

弐瓶勉

吉本 7 この作品も漫画的にうまく盛り上がっている。シボというキャラクタを登場させてオハナシに深みを持たせ、主人公をうまく助けているところがポイントなのだろう。次が楽しみ。
久遠 7 どことなく、ジオブリ−ダーズに似ていると感じるのは俺様ちゃんだけですか?
音羽 8 ライフルのデザインが良いね〜。構え方もカッコ良いし。まるで、セーフガードを狩るハンターだな!
そんな奴ぁいねぇ!

駒井悠

吉本 3 確かに読み始めて半年くらいはとても面白かったように思う。しかし…
久遠 5 はいはい、わかりました。倦怠期ですね。
音羽 7 どちらかといえば、洗脳するより調教する方が趣味だな・・・
ああっ女神さまっ

藤島康介

吉本 4 こうして世界は閉じてゆく。永遠に循環し続ける。それを好む人には良いのだろうが、ちょっと私にはやり切れないものがある。…これも「続かなければならない漫画」の切ない宿命なのだろうか。
久遠 5 逆境・・・。人間は自らを逆境に追い込みたくなるものです。たとえば、レポート提出日に、バイト先の休憩時間一時間でレポート7枚書いてみたり。
音羽 6 まさか、破損したレーシングボードをあんな形にして使うとはね〜。ちゃんとオチもあるし、いつも道理にキレイにまとまってるね。
EDEN

遠藤浩輝

吉本 6 やっと長い長い戦闘シーンも終わりか。ただエリヤの変化が面白い。それを今後どのように描いてゆくのだろうか?単なる戦友愛とかに還元しないであろうから楽しみである。
久遠 7 コムナビの編集者は漫画を読めるんですかねえ。EDENがその点数ですか?
音羽 6 プロパティールが弱すぎるな〜。あれじゃ、どっちが素人の寄せ集めか解らないぞ。
神戸在住

木村紺

吉本 9 悪く言えばエッセイ漫画なのだが、実際の出来事に取材したオハナシは力強く読み手をうつ。こうしたお話を漫画というフォーマットにうまく変換できるところが才能なのであろう。また、徹底した一人称の視点もこの漫画に力を与えている。いい漫画です。
久遠 6 全く他人事で、もう完全に過ぎ去った物と思っていたが、そう言う思いを風化させないことが重要なんですね。
音羽 7 神戸の震災以来、災害時の事を対象とした研究とかが増えたよな〜。人間って事故にあってからじゃなきゃ対策とかを本気で考えたりしないんだよな・・・
ディスコミュニケーション

植芝理一

吉本 8 「ラブマスターX」を参照。人は何故人を好きになるのか?嫌いになるとはどういうことなのか?別れるとはどういう心の働きによるものか?表面的にはかなりさらっとしているが、描くテーマは深い。
久遠 8 昔の恋人ですか・・・そりゃ、普通の顔では会えないよなあ・・・
音羽 6 やっぱ、昔の戸川の方がいいな〜。
地雷震

高橋ツトム

吉本 7 一面で非常に期待しているのだが、一面で危惧する点もあり。ツトム先生は詰めが甘くなることがあるからなぁ…。徹底して人間の暗い面を描き出すことを強く強く望む。今回の漫画はよし。
久遠 6 少年Aのあたりから、なんか切れが感じられないんですけど。
音羽 8 良い感じじゃないか〜。じりじりと物語が進展していくな〜。この先、お約束の展開になるのか、それとも意外な方向に話が進むのか、楽しみだな〜。
ワッハマン

あさりよしとお

吉本 6 流石に終末も近いとあってか前の方。だがいまいちオハナシの収斂が感じられない。広げすぎた風呂敷は実に畳みづらい。
久遠 7 これで終わりじゃないでしょ。この後宇宙からカーズが降ってくるとか。
音羽 6 このまま、あっさり勝っておしまいって事は無いよな?
ガナパの手

雨宮慶太

吉本 - 「作らなければ意図が完全に伝わらない」ってのはどうか。
久遠 5? うむ。
音羽 3 う〜む。徐々にわけが解らなくなりつつあるな・・・
砲神エグザクソン

園田健一

吉本 6 以外と盛り上がってきて何だか口惜しい。ポイントは味方が強いことであろう。こうなったら徹底的に独善をやって欲しいものだ。
久遠 4 でわ、俺様ちゃんはこれからブバルグメクラリエスでも見ましょうか。
音羽 2 零子のスーツを見てハードスーツを連想してしまった。頭部のヘルメットなんかそのまんまじゃないか〜。バブルガムクライシス・・・テレビシリーズもやってるとこだしな・・・
無限の住人

沙村広明

吉本 6 剣撃シーンでの動きの表現は流石。オハナシも動かしてくれると尚よし。
久遠 7 百琳をみていると、モリガンを思い出すんだよなあ。って、去年の冬じゃん。
音羽 7 百琳の表情が良いね〜。この先どうなるのかな〜。
セラフィック・フェザー

武田/うたたね

吉本 4
久遠 4 電撃大王は落としても、アフタヌーンには載るんだね。
音羽 3 相変わらずのテンポだね〜。来週あたり、マザクの読者サービスでもでてこないかな〜?
勇午

真刈信二/
赤名修

吉本 4 なるほど。拷問慣れしているってことは、拷問をするのにも慣れてるってことか。もういい加減インドから離れたほうがいいのでは。お腹いっぱいです。
久遠 7 今度は、精神的な拷問ですか。こっちもいいね。
音羽 8 肉体を痛めつけるだけじなくて、精神も痛めつけるのは基本だね♪
神・風

士貴智志

吉本 5 流暢な展開は熟練を感じるが、いかんせんオハナシのご都合がやや鼻につく。「カタ」を逃れる工夫をしたほうがいいのでは。
久遠 4 ホントにキャラ立ってますか?
音羽 6 展開が遅い・・・もっとページ数増やしてくれないかな
菫画報

小原慎司

吉本 8 現在においては「文系」のアドバンテージはなくなりつつある。そこにはロマンがあったはずだし、さまざまな差異を強調することによって「文化」が生まれてくる土壌があったはずだ。しかし現在それはポピュラーカルチャーの浸透によって亡きものとされつつある。そこに竿をさそうというのがこの作品だ。文系少女の強さ。
久遠 6 年末進行のツケがこんなところに現れたか。ちょっと、残念である。
音羽 4 う〜む・・・部長って何者なんだ?謎は深まるいっぽうだな・・・
いんちき

成人功

吉本 7 そろそろやばいであろうとは思っていたが、やはり最終回か。ここに現れている日常性の「ずらし」の感覚には見るべきものがあると思っていたのだが。特に最近よくなってきていたので残念。
久遠 3 来月は載ってないのか。気付く人いるかな。
音羽 2 お?終了か?よくこんなのを50回も載せたものだな
スカタン天国

北道正幸

吉本 6 パターン化されてしまっているものをくだらなく再構築しようという試みはとても良い。あとはどれだけ独自の世界を広げることができるか、であろう。
久遠 6 紅静波さまですか?
音羽 4 最近、主役の影が薄いような気がするが・・・
蟲師

漆原友紀

吉本 8 まず注目すべきはその絵であろう。細かい線によって構成された画面世界。そしてオハナシも人間の内面の闇に迫る傾向性を強く持っている。やや「虫つかい」が都合の良い存在になり過ぎているようなきらいはあるが、読ませる。
久遠 8 俺様ちゃんも子供の頃、目の裏の模様を眺めて楽しんだ物です。はっ、俺様ちゃんの目が悪くなったのも虫のせいですか?
音羽 7 良い感じだね〜。影や闇の表現の仕方がイマイチだが、独特な雰囲気がでてるな〜。
風林火嶄

小川雅司

吉本 7 ええ、伸びやかな線は最近好きです。登場人物の名前や登場するイコンがあまりにもまんまであることを差し引いてもなかなか良い漫画といえるのではなかろうか。
久遠 6 俺様ちゃんはもうこの漫画についてどうこう言えるからだじゃないんです。
音羽 6 疾人の攻撃力って何なんだろ?煙幕じゃないよな?
愛天明王物語

見田竜介

吉本 3 だから。こういう人間性へのぎりぎりの探究をしながらも、肝心なところで逃げてしまうのがよろしくないのだ。詰めが極端に甘いのだ。ダブルスタンダードでもある。だからけっこう良いところまで攻めていながらへっぽこな感じで終わってしまうのだ。悔い改めよ!
久遠 5 世の中に死んで良い人間はいないなんていいますが、それは嘘だと思います。っつーか死ぬべき人間ていますよねえ?
音羽 3 早くぬるま湯な状態から抜け出してシビアな展開にならんかな〜
妖精事件

高河ゆん

吉本 7 うむ。じゅりあの徹底的な思い込み世界だけで構築された世界を実に正直に描いている。高河はそこに対してまったく、といっていいほど無批判である。ひょっとしたら本気でこう思っているのかもしれない。素晴らしいではないか。比類しうるもののない少女世界。
久遠 2 ・・・!14才だったのか。じゃあ、しょうがねえなあ。
音羽 6 なんだかありがちな展開だな。
なげやり

桜玉吉

吉本 5 ああ、恣意的なゲームの選択。ページ数が少なくなってきてやや不安。
久遠 5 うれしそうだね。O村とヒロポンは一緒じゃないの?
音羽 7 あきれて言葉が出ないぞ・・・
五年生

木尾士目

吉本 6 展開的には泥沼になりそうで非常に良いのだが、ひとつの危惧も感じる。オハナシの焦点がずれてしまいやしないか、という。オハナシの軸は主人公と芳野のしょーもない関係にあるはず。また主人公のダメさをいかに描くか、にあるはず。オハナシを作りにくくなるのはわかるのだが、下手に恋愛の横やりを入れるべきではないのではないか、と思う。
久遠 7 モテモテくんはつらいよなあ。って、わかる人は今すぐ歩道橋からダイブしましょう。
音羽 9 良い感じだな〜。この先、ますます目が離せないな!!
スズキ

安井雄一

吉本 4 まあいつもの調子といえましょう。
久遠 2 じゃあ、スズキは100回記念最終回?
音羽 0 無意識のうちに読みとばしてしまった・・・
電夢時空2

高山和雅

吉本 3 禅問答的展開に深みは増したように見えるも、絵の魅力のなさは変わらない。どことなく漂うへっぽこ感覚は微笑ましくはあるのだが。
久遠 3 扉で読者サービスしてるのがケナゲだねえ。
音羽 3 このままあっさりと終わるが吉であろう
二軍昆虫記

 

吉本 1 何も心を動かされるものはありません。
久遠 4 すり鉢状の教室のある大学って、いいなあ。いかにも大学で。うちの大学にも造ってくれないかなあ。
音羽 5 なんだ?この、いつもに増して安直でご都合主義の展開は〜。
越後荒川堂夜話・骨壺滝

石坂和道

吉本 6 最初からやや展開は読めるものの、その背後に流れる「みちのく的情念」には正直こころ動かされる。童話的ともいえる絵の世界がそれをうまく飾っている。飛び抜けていい、というほどではないかも知れないが、じわりとくる作品。
久遠 6 シリーズ?これ、前に載ったのはいつですか?
音羽 5 どことなく不思議な感じがするな。もう少し、怖さを描ければ良いかもな。
よしえサン

須賀原洋行

吉本 0
久遠 0 80回!これを機に、最終回という案はどうでしょう。
音羽 0
午後3時の魔法

垣野内成美

吉本 7 …無理に終わりにする必要もなかったのではないか?こうした日常空間にふと忍び込む神秘的なものは、どこにでもないからこそどこにでもあるものだから。終わりをつけると終わった後の救いの可能性が断たれてしまうような気がするのだ。漫画自体は非常に美しいのだが…
久遠 6 どうも俺様ちゃん心が病んでるみたいです。最終回記念に俺様ちゃんをお茶会によんで下さい。
音羽 8 結局、病は気からってことかな?
G組のG

真右衛門

吉本 3 やっぱり小さいほうがいいって。
久遠 5 PGももうボークスくらいでしか売ってなくなったねえ。
音羽 - -

<総評>

吉本 全体的に高いレベルを維持している。今月は連載陣がきちんと仕事をしているところがポイントだ。
久遠 にゃひーん、安定期ってゆうんですか?でも倦怠期と紙一重ですよね。
音羽 アフターヌーンのホームページってあったんだね・・・知らなかった・・・

<ベスト>

吉本 やや、やや丸め込まれてしまったような気もするが、事実に取材したオハナシの強さにこころ打たれる「神戸在住」にしよう。早く単行本にならないかなぁ。
久遠 ここはやっぱりボイスラッガーじゃなくて、5年生でしょ。
音羽 そりゃ、もう・・・「五年生」しかないでしょ〜

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