ヤングアニマル 2000年7号
マウス あかほり/板場 |
吉本 | 5 | 木そのものを盗むのではない、という方法は、デビッド・カッパーフィールドのイリュージョンの方法と同じ。富豪刑事みたいにめちゃくちゃ金を使うのが微笑ましいじゃないか。最初からエロエロの展開も… |
福住 | |||
ベルセルク 三浦建太郎 |
吉本 | 7 | ガッツの戦いではなく、城の外で「魔」がいかに生まれてきたかというオハナシ。「指輪」のゴクリを彷彿とさせるキャラクタ造形もいいが、それが実に禍禍しいものを生み出すというところもすごい感じ。圧倒的な高密度の画面の迫力よ。 |
福住 | |||
ふたりエッチ 克・亜樹 |
吉本 | 6 | 今回はコスチュームプレイ。性の世界は極めて深淵で、まだまだネタはつきそうにありません。何がいいかっていうとどんなオハナシもエロに結びつくところ。くっだらねえこと。 |
福住 | |||
VF 林崎文博 |
吉本 | 6 | 今回は番外編とも言うべき作品。エロは直接的接触によるものに限らない。性感帯は局部だけに限定されるものではない。青年誌らしいエロの展開だねえ。 |
福住 | |||
ももいろシスターズ ももせたまみ |
吉本 | 6 | 酔っ払った女の子が積極的になる、とゆうあたりがいいです。オトコはそこにドキドキするのです。精神的敵であることには変わりないのだが。 |
福住 | |||
キルケーの豚 関崎俊三 |
吉本 | 6 | 今回の使命は、死んだ恋人をレイプした犯人を捕獲すること。そのときの記憶が蘇る…と、痛い展開。その「痛さ」を丁寧に描いているのが好ましいところ。 |
福住 | |||
ハネムーンサラダ 二宮ひかる |
吉本 | 8 | 結局救った女性の2DKに移り住むふたり、というオハナシなのだが、背後にある女ふたりの打算と策略。表向きは実に嬉しそうにしているのが逆に恐ろしい。女は常に一枚上手。男を騙すなんて簡単なこと。後は扉。体臭が漂ってきそうな淫靡さにクラクラ。 |
福住 | |||
エアマスター 柴田ヨクサル |
吉本 | 7 | 金ちゃんの唇を奪ってパワーアップする大男。一方戦いにけりをつけるエアマスター…二つの場面の同時進行は得てしてどっちかに重点が置かれやすいものだが、ここではちゃんと均等に取り上げている。バランス感覚の良さには感心。 |
福住 | |||
スポーツ極楽快道 ぷろとん |
吉本 | 4 | 最近は作者/編集の体調の悪さばかりがクローズアップされる展開が続いて、ちょっと残念な感じ。 |
福住 | |||
セスタス 技来静也 |
吉本 | 6 | 少年拳闘士を一蹴するも、年長の一番拳闘士に敗れるセスタス。だが師匠と再会し、新天地に赴く。やっぱりこの二人デキてるんじゃないの。夜になると…いかん!ホモエロの読みすぎ? |
福住 | |||
戦え!アナウンサー みずしな孝之 |
吉本 | 3 | 何も言うことはありません。 |
福住 | |||
女刑事ペルソナ 出海/高橋 |
吉本 | 5 | 痴漢を検挙するにはエサが必要。痴漢はすでに痴漢されている女性に集まる…と、もうお分かりでしょう。そういや今回はオイロケ担当ばかり、って感じですか? |
福住 | |||
夢の掟 真刈/山本 |
吉本 | 6 | 「コミッカーズ」で展開されていた通りの「論理的な格闘シーン」。きわめて緻密にして過不足のない描写。山本先生はこれが描きたいのだろうな。 |
福住 | |||
一七歳 たくまる圭 |
吉本 | 8 | 街で出会ったソープ嬢のところに入り浸る高校生。彼女はやはり大きな借金を抱えているが、少年にはどうにもできない。出会い、別れ…。少年はひとつ大人になる、という陳腐な台詞は使いたくないが、「痛さ」に触れることは人を一枚大きくする。展開こそありきたりではあるが、青春ドラマとしてきちんと完成されているのが好ましい。 |
福住 | |||
復活 中村/笠原 |
吉本 | 7 | 盛田ってホントーに困った奴だったのですね。だが漫画で描かれる人物が困った奴であればあるほど、ここでのドラマ性は増す。ひたむきな努力がすべて良いかといえばそうではないのだが、それでも自らの前に立ちふさがる障害を排除しようと努力する姿は尊い。「これが逆境だ!」 |
福住 | |||
コイズミ学習ブック こいずみまり |
吉本 | 5 | 今回は性感帯について。「VF」でもあったとおり、やり方によっちゃあどこでも性感帯になるというのは同感同感。だが関節の内側は知らなかったところ。ためになりますなぁ。 |
福住 |
<総評>
吉本 | 『愛人』はなくとも、『ベルセルク』と『ハネムーンサラダ』がきちんと雑誌全体を盛り上げる。きちんとした看板の設定が良いではないか。青年誌の宿命かオイロケ担当が多すぎるように見えるのが少々気になるが。 |
福住 |
<ベスト>
吉本 | たくまる圭『十七歳』にしよう。オハナシこそややありきたりではあるが、神経質な線、ニクいところついてくる展開など、上手くまとまっている。一七歳の男の子が直面する青春が、さまざまな面で上手く現れているように思う。 |
福住 |
Last-Update: Thursday, 13-Nov-2014 09:15:52 JST