●吉本 | 今回は前回と違って、特集なりコラムなりがそれほど鼻につかなかった。やはりマンガが前面に出ているところがその大きな要因なのだろう。サブカル情報もいいが、それに走り過ぎることなく、マンガに重点を置いていって欲しい。 |
●久遠 | 軒並み高得点だが、あまり強い印象をもたらすものがない。(5−6点の作品)マンガ面で、あまり強烈なパワーが感じられない。 |
吉本松明 | 久遠永遠 | |||
それじゃさま懲罰房 花輪和一 |
9 | 一瞬挿入される時代物の女の子にどきりとする。一見人間的なようでいて実に冷徹な世界。それに対する覚めた視点と、拭うことのできない実体験とのせめぎあい。背筋も凍るような最後のコマ。やはりホンモノは違う。 | 8 | 単純労働って、気が狂わないか?それにしても、最後のコマが鬼気迫っているなあ。 |
双子のオヤジ しりあがり寿 |
7 | 変化の不可逆性を述べたてるまえに、主観的事実を論破する必要がある。 | 5 | ・・・小学生の頃を思い出してしまった。 |
人魚は17歳 古泉智浩 |
2 | 何故?どうして?あまりにも底の浅いマンガ。確かに日常性は良く出てはいるが、それ以上の「訴える」ものがない。何これ?あるいは悪意の産物か? | 2 | いやあ、かっこいいなあ。うらやましすぎて一心不乱に「たけしの挑戦状」をやりたくなるよ。 |
黒寿司一八番 根本敬 |
6 | おお、根本がちゃんとリアルな武器を描いている!今回はちゃんと根本風の漫画になっていて良い。この調子でまじめに描き続けて欲しいのだが。 | 5 | なんか前にもこんなん描いてなかったっけ。 |
靴の先 河井克夫 |
6 | 「ブレーメン」と異なり、日常に潜む異世界を描いたこのシリーズ、爆発的な面白さを求めることはできないが、染み渡るような良さを持っている。 | 6 | ホントはただの自意識過剰なんじゃないの。 |
LIFE アヤ井アキコ |
5 | いいものを持っているのは分かるのだがなんだか空々しい。カネコアツシと比べるとどうしても底の浅さが露呈する。 | 4 | はい、はい。 |
ぼくの子供たちに 西岡兄妹 |
7 | 非常に繊細な絵柄なのに、版形が小さくて良さがそこなわれてしまっている。惜しい。内容的には非常に屈折していて良い。相変わらずの身をえぐられるような暗い世界。なんぎな人だなあ。 | 6 | 子供は可愛いが、毎日面倒を見なくてはならないとなると、気が狂うかも試練。 |
雨の宵の出来事 谷弘児 |
5.5 | センスの古さはさすがに隠せないが、繊細・かつ神経質な描線の世界。願わくばもう少しいつもの「世界」が出ていればいいのだが。 | 6 | 雨は、いい。暑くない雨の日は、なお、よい。 |
何か問題がございますかしら? 逆柱いみり |
6 | 人を喰ってるよなぁ。やはり工藝社側との関係は冷えているのか? | 7 | よめねえ。最後に訳はない方が良かったのでは? |
尋ね人 鷹羽正臣 |
6.5 | 無声映画のごとき画面。誰かが以前やっていたように思えるが、なかなか楽しめる。ただ次回作は苦しいのではないか。二度は通じぬぞ。 | 4 | まあ、うん。どこでも新人の発掘に苦労してるんだなあ。 |
中学生日記 QBB |
6 | 悪いことはするもんじゃない。最終回、ってことはガロの方に集中するのかな? | 8 | 当時、俺様ちゃんは天井に手が着く勇者の一人でした。 |
おはげが笑ってゆ 松井雪子 |
7 | 十円はげのはっちゃんシリーズは久しぶりに見るように思える。シリアスなんだか寓話なんだか良く分からない、崩れた境界線には惹かれる。 | 7 | ピノコ。じゃないって。 |
クルクルキーキー キクチヒロノリ |
6 | やはりもう少し長さが欲しいところ。もはや何を言っているのか分かりもしない領域に入っているのは解脱マン同様。 | 5 | 世三津ら異な蛙。なんて変換なんだ。読みつらい、だろ。 |
ワイルドマウンテンライフ 本秀康 |
7 | 「かわいい」と表現するのはためらわれるのだが、やはり「かわいい」としか形容のできない世界。登場する乗り物や動物が必ず人間と同格に扱われているところなどがそうした雰囲気を形成しているのであろう。 | 6 | そうか、杉並にはこんな町があったのか。 |
東京ゾンビ 花くまゆうさく |
8.5 | 今までにないほど節制の効いた画面とストーリー。つのる終末のイメージ。これはこれで使い古されたモチーフではあるが、人をうつものを持っていることには変わりがない。さて、花くまがこれをどう料理するか。 | 8 | 来月からは、格闘編か。楽しみだ。グラップラー刃牙に続くか? |
東陽片岡哀愁劇場 東陽片岡 |
8 | 安定した内容。日常に根ざしている人は強い。 | 8 | ああ、近所にこんな味のある食堂がないもんかねえ。 |
月 村田知穂 |
7 | 漂白しようとしながらもけっして漂白され得ない女の部分。それは男には分からないもの、ゆえに不気味なもの。 | 6 | どうやら、俺様ちゃんの深層心理を形成している重要なものとして、海と月があるらしい。 |
星にねがいを 大越孝太郎 |
7.5 | そう!暗闇の力はかくも強大・かつ魅力的だ。それを描かんとする方向性は実によし。 | 3 | 超心理・・・。要するに、アッチ世界の学問か。 |
●吉本 | エレメント!エレメント!世界の終わり夢想して気儘に遊ばせろ!ちゅうことで「東京ゾンビ」 |
●久遠 | 当然、格闘者の俺様ちゃんが東京ゾンビを選ばないはずがありますまい。 |