コミックビーム 99年5月号
PLANET7 竹谷州史 |
吉本 | 8 | まだつたないカラーなれど、つよい迫力が感じられる。おでんの決意、殿様の登場などの、ストーリーの上でもテンションが高い。やるな、という感じ。 |
久遠 | 8 | にゅう、今だカラーには不慣れな感もあるが、このテンションには脱帽するねえ。 | |
音羽 | 5 | 殿様が動いたか・・・いったいどんな手腕を見せてくれるのか、楽しみだな。 | |
真・女神転生カーン 柳澤一昭 |
吉本 | 6 | 世界の「勝手」がまだイマイチわからないので、つらいといえばつらい。ただストオリイは盛り上がっている様子。 |
久遠 | 5 | 武器は、銃だけでなく、剣は使わないんですか?女神転生なのに。 | |
音羽 | 4 | 話が見えなくなってきたな〜。ページの割には展開が遅いかも知れないな。 | |
敷居の住人 志村貴子 |
吉本 | 7 | 少しずつ、少しずつ動いてゆくちあきのこころが読んでいて非常に微笑ましい。思春期特有の「やりにくさ」が実によくあらわれている。新キャラ登場にはやや危惧を覚えるが。 |
久遠 | 7 | キャラ減らしたばっかだというのに、またキャラを増やすのか。ところで、扉でサービスしているのは、誰? | |
音羽 | 5 | 新たな展開への伏線か?次回が楽しみだな。 | |
電波オデッセイ 永野のりこ |
吉本 | 7 | 高校生になるとオハナシが紡げないのではないのか?と危ぶんでいたが、新しい人間関係よりも「卒業後のつながり」に主軸をおく様子。嬉しくもあり悲しくもあり。のりこ先生にとって非常にリアルなオハナシなのだろうから、こういう展開にならざるを得ないのだろうが。 |
久遠 | 7 | どーやって話を続けるんだヨォ。のんちゃん登場か? | |
音羽 | 5 | う〜む・・・そろそろ潮時では? | |
ユウジローのブライダルキック ユウジロー |
吉本 | 4 | 尾崎豊を相対化しようという試みは良し。 |
久遠 | 3 | いやあ、凄い才能だね。こうまでこうな作品を描けるなんて。 | |
音羽 | 0 | いつもにも増してつまらないな・・・ | |
オールナイトライブ 鈴木みそ |
吉本 | 6 | …切ない話である。返品の倉庫とは。確かに売れない本は徹底的に売れないんだろうが、それにしてもやれん話である。漫画にするのもつらいのではなかろうか。 |
久遠 | 5 | まあ、鈴木みその本はあんまり刷ってないんだろうからねえ。 | |
音羽 | 4 | ネタ的には良い感じなのだが、イマイチ面白く仕上がってないな〜。 | |
蠢動 園山二美 |
吉本 | 9 | ほう、以前の作品に出てきたカップルが再登場か。そしてあえて女の内面を描かずにオハナシを進め、独特の幸福感を描き出している。男も、女も、なにかを犠牲にしているのだが、それを「愛」が補っている、ということなのだろう。恥ずかしいことだが。彼女の場合つねにヒネたもう一つの視点が付きまとうので、単なる「人間性への盲信」にならずに済んでいる。このシリーズは連載になる?スゲエぜ! |
久遠 | 7 | もふー。めへー。赤子かあ。血の繋がっていない赤子はただの妖怪だからなあ。 | |
音羽 | 9 | う〜む・・・何か知らぬが凄いな・・・非常に、非現実的なのだが、引きつけられるようだな。非現実的だからこそなのかもしれないが・・・ | |
ちゃらっぽこ幽霊 入江喜和 |
吉本 | 8 | 日常におこるちょっとした事件をうまくほのぼのとまとめている。その一方で背後にある「世界」が生き生きと描かれていて、リアルな感覚を抱かせる。連載とまでは行かなくても良いから、シリーズ掲載のような形で続編が載らないだろうか。 |
久遠 | 7 | よくビームに連れてくるよなあ。そのうち世棄犬とかも載るんじゃなかろうか。 | |
音羽 | 3 | 冴えないオチだったな・・・ | |
夜は千の眼を持つ 上野顕太郎 |
吉本 | 7 | 最大限の効果を尽くして最小限のものを描く。うえけんが得意とする方法であるが今回もそれは冴え渡っている。エエですなぁ。 |
久遠 | 4 | そうですか。 | |
音羽 | 1 | 相変わらず訳が解らないな。 | |
幽玄漫玉日記 桜玉吉 |
吉本 | 7 | いつもの調子で面白いのだが、今回は酔いつぶれたヒロポンの描写が鬼気迫っていてさらに面白い。 |
久遠 | 7 | 実家のトイレにも、そんなのが張ってありました。「人間だもの」みたいな。 | |
音羽 | 7 | 良い感じだね〜。笑いを取るための間がよく解ってるよな〜。 | |
魔術っ子!海道くん!! すがわらくにゆき |
吉本 | 6 | そうそう。やはりオシシ仮面だってば。オハナシに詰まると新キャラを出して場つなぎをする、というのを「オシシ仮面パターン」と名付けたいのだが、どうか。 |
久遠 | 6 | オシシ仮面か・・・。じゃあ、建設巨人イエオンとかは出てこないのかなあ。 | |
音羽 | − | − | |
おさんぽ大王 須藤真澄 |
吉本 | 5 | 言い訳を言い訳がましく表現しないところに「良心」を感じる。 |
久遠 | 6 | こーゆうのを見ると海外には行きたくなくなるねえ。っっていったこともないけどね。 | |
音羽 | 5 | ストにあって、帰国が遅れてもおとさないとはたいしたものだ。どこぞの漫画家さんたちにも見習ってもらいたい物だな〜。 | |
釣れんボーイ いましろたかし |
吉本 | 9 | 「漫画描いてるより100倍面白い!」って、それは描いちゃいけないことなのでは。本音とフィクションが交錯する緊張感の高い漫画。突き抜けてしまった感覚に酔わされる。 |
久遠 | 8 | ををっ、こんなにまえにっ。それにしても、本音なんじゃ・・・。 | |
音羽 | 2 | なんで竿が23万もするんだ?理解できん・・・ | |
砂ぼうず うすね正俊 |
吉本 | 8 | 迫力のある戦闘シーン。「戦場の霧」をうまく表現しているあたりはさすが。そして夏子のかっこよさ!ツボを押さえた表現には感心させられる。 |
久遠 | 8 | こりゃまたテンションが高い。うーっむ、終わるんじゃないだろうなあ。復活を期すジャンプに声をかけられているとか。 | |
音羽 | 8 | なかなか面白い展開になってきたな〜。どんな裏があるのかな?気になるぞ〜。 | |
てきぱきワーキン▽ラブFX 竹本泉 |
吉本 | 7 | こんなほのぼのしたエスピオナージュものがあるかっっっ!!と突っ込みたいところであるが、竹本先生だから全然OK。エスピオナージュものですら骨を抜いてしまうのだからさすがである。筋金入りである。 |
久遠 | 7 | 今日アキバにいったら、14800円でした。PCエンジン版が。 | |
音羽 | 4 | 猫をうばうなら、まわりくどいことしないで無理矢理強奪してった方が早くないか? | |
弥次喜多 in DEEP しりあがり寿 |
吉本 | 8 | ヒトは溶けて水になる…というモチーフは「コイソモレ先生」が初出。今ひとつピンとこないが、感覚的にはすっとくる。悲しみも悔しさも恥ずかしさもいつかは透明になるときがくる。そしてそれは透明になってもなお、滋味を持つであろう。人生の寓意、寓話、寓エスト。 |
久遠 | 7 | 俺様ちゃんも穴にでも潜るか。ゲームボーイも手に入れたことだしな。 | |
音羽 | 7 | 着物はいったい何の関係があったんだ? | |
BAMBi カネコアツシ |
吉本 | 6 | 「プラチナ・マスク編」同様、オハナシのサブルーチンを作るということか。「プラチナ…」はやや冗長だったもののテンションが高かったので、期待できるところである。 |
久遠 | 6 | インフレを抑えるには、まあ妥当な選択だね。 | |
音羽 | 8 | 良い感じだね〜。もっとホラーよりにならないかな〜。 | |
恋の門 羽生生純 |
吉本 | 8 | うむ!次の展開が実に楽しみ。同棲生活は最初は楽しいが、いつしか互いの「ボロ」が見えてくる。その瞬間にドラマトゥルギーが生じる。やや古典的な手ではあるがそこを見逃さない羽生生は鋭い。 |
久遠 | 7 | 俺様ちゃんも冬目様の本にそんなまねをされたら、人を殺すかもしれん、ってゆうか絶対殺す。 | |
音羽 | 7 | 甘い生活がつづくかと思いきや、早くも破綻の予感か?次回の展開が気になるな。 | |
ロンリネス 東京/仲能 |
吉本 | 4 | …オハナシを引き延ばす必要はないと思うのだが? |
久遠 | 5 | 時間稼ぎというやつですか。 | |
音羽 | 6 | う〜む・・・もっとアホな行動に出てほしいな・・・特殊部隊のおっさんの今後の活躍も期待してるぞ!! | |
ジ・ガレガレ 堀池さだひろ |
吉本 | 6 | この人はたまにこうした心にしみるような作品を描く。「ヨコハマ買い出し紀行」が素晴らしいのは、背後に緩慢な滅びがあるからだが、ここでは「喪失の悲しみ」が良いスパイスとなっている。タダのドタバタではなく、深みのあるオハナシを志向すべきだ。 |
久遠 | 5 | アップが多いなあ。何かの影響か? | |
音羽 | 6 | 春になって暖かくなってきたし・・・久しぶりに心地よい風でも求めて遠出でもしてみようかな・・・ | |
春のマンガ祭り'99 高野聖ーナ |
吉本 | 7 | タワーリング・インフェルノ・オブ・アナル!!アナルハザード!!なんて良い響きの言葉なんだ! |
久遠 | 3 | もうちょっと将来性のある若手を代原に使うというのはどうでしょう。 | |
音羽 | 1 | もっと構成をよくかんがえたら少しはマシになるんじゃないかな・・・ | |
大美空のテーマ ノアル×マキル |
吉本 | 6 | 人を喰いまくった展開にはほとほと頭が下がる。良し! |
久遠 | 3 | もうちょっと将来性のある若手を代原に使うというのはどうでしょう。 | |
音羽 | 0 | ・・・・ | |
BAD TRIPPERS 鮪オーケストラ |
吉本 | 7 | 久しぶりの復活はシリアスもの。ダークな絵柄とダークなオハナシがうまく一致して、良いハーモニーを奏でている。ちょっと地味な感じは否めないが、展開そのものは良い。次が楽しみ。 |
久遠 | 6 | ホントに、ホントにシリアスなんですか?ホントに? | |
音羽 | 6 | おお!良い感じかもしないな〜。このままクールにいってほしいな。 | |
ひより伝説 金平守人 |
吉本 | 6 | 漫画の構造を脱構築しようという試みなのか。しかしすでに先駆者がいる以上、方法論を違えた方が良いように思う。「〜みたい」といわれるようじゃこの手の作品は弱い。 |
久遠 | 4 | スカパラですねえ。 | |
音羽 | 5 | う〜む・・・面白いが、イマイチものたりないな・・・もっとアホになってくれ〜。 |
<総評>
吉本 | 全体にテンションが高いが、逆に特徴が見いだしづらい号になっているように思う。嬉しい悩みと言っていいのだと思うが。このペースをキープしていって欲しいものだ。 |
久遠 | 雑誌の色が混沌としています。この混沌をビームの色にするのか、一過性のものなのか、これからわかるのでしょうか。 |
音羽 | ビームらしからぬさわやかな表紙だな・・・ |
<ベスト>
吉本 | 愕然とする奥さんの描写に完全にうたれた「釣れんボーイ」にしよう。欲しいものはいくら高くても買うのがオトコというもの!! |
久遠 | 砂ぼにきまりでしょ。 |
音羽 | 砂ぼうずやBAMBiもよかったのだが、次回に期待。ということで、今回は「蠢動」だな。 |