コミックビーム 99年9月号
ボトルシップ・トルーパーズ 馬頭ちーめい |
吉本 | 3 | …で、何回続けるつもりですか? 久しぶりの登場。普通のオトコノコは結構好むのではないだろうか。だがやはり私には訴えるところがない。第一にD.P.のバトルの描写に魅力がないこと。もうひとつは徹底的に「女の子の視点」から描かれていること。女性的原理(それにしてもこの作者は自らの女性原理性に無自覚だ)と男性的原理の無理矢理な接ぎ木的状況が強烈な違和感を生み出すのだ。それはそれで興味深くはあるのだが、作者の無自覚性がどうにも鼻につく。 |
久遠 | 2 | ビームが売れるための「カード」の一枚なんだろうけど、つまんないよ、これ。 | |
音羽 | 5 | 今度は海戦か〜。どうなることやら。海戦用の斬新なデザインのVPが出てくれば良いな〜。 | |
砂ぼうず うすね正俊 |
吉本 | 7 | ふむ。結局殺人兵器は存在したのか。数十年後を見越したダイナミックな伏線の張り方になんだかシビれてしまう。少しづつ大国の思惑に巻き込まれてゆく砂ぼうずの姿も良いではないか。 |
久遠 | 5 | 食事中に読んじゃったんだよなあ、これ。 | |
音羽 | 6 | なんだか中途半端な感じがするな〜。結局、大量虐殺兵器の正体はなんだったんだ?核かな? | |
敷居の住人 志村貴子 |
吉本 | 8 | 周囲で勝手に盛り上がってゆくラブに取り残されるちあきの心象表現がじつに素晴らしい。ケンカしちゃうところなんか最高じゃないですか。淡々と起伏なくそうしたダルな日々を描いているところ/描けているところにこの人の良さがある。そして微妙にオハナシにからむボンクラ親父と教師・兼田。いやぁ、ええですなぁ。テンション高し! |
久遠 | 7 | えーっと、いつからオナゴ三人がつるむようになったんだっけ?望む、3巻! | |
音羽 | 4 | なんだか不毛だ・・・人間関係が空回りしてるようなしてないような・・・相変わらず、なんだかはっきりしないが、それが良い・・・のかな? | |
電波オデッセイ 永野のりこ |
吉本 | 8 | 茨城県、あたりであろうか。夏も盛りであるのに、寂しい、「誰もいない」海。それは原と親父の心象とおかれている状況を反映するものであり、読み手に「残酷なあの・夏」を喚起させる。寂しさ。だがそれをひとつづつ「潰して」いくことにより、原は一歩一歩「救い」へと近づいてゆく。寄り道しながらも。ああ、のりこ先生!その視線はなんと優しいのですか! |
久遠 | 7 | ・・・海だったのか、田舎。予想では、南魚沼辺りの山と田圃だけってゆートコをいめーじしていたんだが。 | |
音羽 | 6 | う〜む・・・ここへ来てさらに謎が深まるのか?一筋縄じゃ終わらせないって訳だね。 | |
真・女神転生カーン 柳澤一明 |
吉本 | 5 | ピクシーって弱いんですか? |
久遠 | 5 | そーいやー、システム変わって、はじめの頃の仲魔もレベルアップして使えるようになったんじゃなかったけ。 | |
音羽 | 5 | 出てくる悪魔の種族がよく解らないな〜。ジャックフロストとかは出てこないのかな〜? | |
幽玄漫玉日記 桜玉吉 |
吉本 | 7 | アイソレーションタンクがヤバい(バッドトリップする可能性がある)、ということは、精神世界をかじったものなら誰でも知っているはず。映画「アルタード・ステイツ」を見よ。テコトは当然玉吉もI.T.のヤバさを知っていたに違いない。知らないふりをしてはいるが。そう。玉吉は自分がヨリヤバい状況に陥ることを予想し、それをネタにしようとしていたのだ。なんという捨て身の行動! |
久遠 | 7 | 俺様ちゃんも土砂降りの日、雨に打たれた直後に1時間のテストを受けて、その日の夜から体調を崩したっけなあ。 | |
音羽 | 6 | さらに不健康になってるな〜。この先どうなることやら・・・ | |
ユウジローのブライダルキック ユウジロー |
吉本 | 4 | 次回はZZくんですね。そういや「エキゾチック・ジャパン」は平野耕太が「ガンマニア」で使ってましたね。 |
久遠 | 3 | 気分がかなりダウンになっているときに、ちょうど良いかもね。 | |
音羽 | 0 | パナップ専用スプーンって何? | |
おさんぽ大王 須藤真澄 |
吉本 | 5 | 「まんがのためなら死ねる人」ってのはこういう人だったんですね。それにしても「観光王国」「子午線を歩く人」復刊は目出度い。 |
久遠 | 6 | まーだ「風来のシレン」なんかやってるのか。あんまりあの手のは、好きじゃないんだよなあ。 | |
音羽 | 6 | いつもの仕事っぷりってのが気になるな〜。まぁ、予想はつきそうなものだが・・・ | |
BAMBi カネコアツシ |
吉本 | 7 | バンビの、そして「ジジィ達」の謎が徐々に暴かれてきて、結末に向かっていることが分かる。プシキャット3人組が動かないところもよい。どう終わらせるのか楽しみ。 |
久遠 | 6 | なんだ、この犬がギャバ・キングかと思ったのに。まあ、嵐の前の静けさということで。 | |
音羽 | 6 | なかなか面白い感じになってきたじゃないか。話の行き着くところがどんなものなのか楽しみになってきたな〜 | |
オールナイトライブ 鈴木みそ |
吉本 | 6 | わざとなのだろうが、それにしてもレゾリューションが低い。商業用の原稿なんだからもっと精細にしないと。ネタはくだらなくって良いのだが。 |
久遠 | 2 | 冗長で、中身がありませんね。 | |
音羽 | 3 | 警察もネットの取り締まりを強化するみたいだし、いくら1万チャンネルになっても無法地帯にはならないだろうな〜。 | |
死霊狩り 平井/梁 |
吉本 | 7 | 韓国じゃ絶対にできないことを、ここぞとばかりやっている梁はよい。願わくばこうした描き方が韓国でやり玉に挙げられないといいのだが。テンションは相変わらず高い。 |
久遠 | 6 | 先の展開が分かっているってゆうのも案外つまらないモノだねえ。ってゆうか、ジャンジャーラって、確かブラジル人だろ?見えないよ。 | |
音羽 | 7 | ジャンジーラが以前と変わってないか?別のキャラに見えるぞ。 | |
深紅街 中島あつき |
吉本 | 6 | どことなく焦点のぼけたような展開であったが、少女が殺しを行うというシーケンスが加わって、どっと深みが増している。単なる快楽に基づく生き死にではなく、その人の生活にかかわる生き死にが描かれているからだ。まだぎこちなさが残るが、どこか惹かれるところは多い。 |
久遠 | 6 | むう、救いが無くなってきましたね。まあ、ビームの連載だから、普通ニャなるまいとを持っていたが。 | |
音羽 | 5 | う〜む・・・イマイチぱっとしないな〜。時間が流れる前の話をもう少し描いて、世界をふくらませた方が良かったのではないだろうか? | |
てきぱきワーキン▽ラブFX 竹本泉 |
吉本 | 6 | 相変わらず心底くだらないですな(褒め)。ナオミが次第に、知らず知らずのうちに、くだらない行為にのめり込んでゆくところが心地好い。 |
久遠 | 8 | ついにナオミにまで電波の影響を受け始めたか。ってゆうか、俺様ちゃんもおなかさわられますか? | |
音羽 | 4 | アホな事を考えるものだな・・・ | |
夜は千の眼を持つ 上野顕太郎 |
吉本 | 4 | またミニマル漫画か…と思いきや、違ったのでびっくり。それにしても確信犯的につまんないのが悲しい。 |
久遠 | 4 | え?また群衆モノかと思ったのに。 | |
音羽 | 1 | 夜中のテレビの通販番組って見ててあきないんだよな〜。 | |
釣れんボーイ いましろたかし |
吉本 | 8 | 好調この上なし、いましろ。魚釣りが楽しくて楽しくて仕方のない様子がびしびし伝わってくる。全然マンガのことなど出てきやしないところもシビれる。 |
久遠 | 7 | やべえなあ、完全にイっちゃてるよ。完全に向こうに行っちゃってるよ。 | |
音羽 | 1 | なんだか・・・絵からあまり季節感が感じられないなぁ〜。 | |
弥次喜多 in DEEP しりあがり寿 |
吉本 | 7 | この展開は喜多さんが死んだことを意味するのか。やはり夢と現との境界があいまいな描写は、読み手に眩暈を起こさせる。 |
久遠 | 9 | ああああ、やっぱ弥次喜多はしりあがりの代表作だよ。確実に古典となるべき作品だよ。 | |
音羽 | 6 | なるほど・・・生死の境をさまよってる人たちの意識の集まりだったのだな。 | |
恋の門 羽生生純 |
吉本 | 8 | 自分で新しい芸術を生み出そうとする門の姿は、きわめて傲慢で見のほど知らずだ。それをボンクラに描いている羽生生は、一方で「売れる」「受ける」ものは何かを知りつつ、門の目指すような「純粋芸術」に強く惹かれている。このアンビバレントなさまに、この作品の訴える力がある。次回コミケ編はどうなることか。 |
久遠 | 7 | シーマンがいました。ジュノーンとアシュラーテンプルもいました。ケロちゃんもいました。ヒゲもいました。でもやっぱりシーマンが目立ってました。 | |
音羽 | 7 | 門の作品がどんなものなのか気になるな〜。ストーカー女も再び出てきたし、なかなか良い感じな展開だね〜。 | |
PLANET7 竹谷州史 |
吉本 | 7 | 次回最終回とは。最初から最後までテンションが下がらなかったのは驚異的でさえある。連載終了は残念なことではあるが、長く引き伸ばすより良いと思う。 |
久遠 | 7 | ええ?もう終わっちゃうの?残念じゃのう。 | |
音羽 | 6 | 殿様が策士ってより、国王が単にバカなだけだな〜。物語はこのまま一気に終わりへと向かっていくのかな? | |
ジ・ガレガレ 堀池さだひろ |
吉本 | 5 | 最終回・その1。これはまったくいつもと同じで、「終わった」という感じがまったくしない。だがそれはこの作品から見れば至極まっとうなこと。下手に結末をでっちあげるより賢明な選択である、といえよう。 |
久遠 | 6 | そうだよね、この物語は永遠に続くんだよ。最終回だからといって、無理に話を終息させる必要はないんだよ。 | |
音羽 | 6 | おや?いきなりの最終回か〜。特に大団円など描かずに最後まで、ほんわかとしてて良いね〜。 | |
ロンリネス 東京/仲能 |
吉本 | 6 | 最終回・その2。これはややあっさりと終わり過ぎという気がする。一応「ロンリネス」は改善され、救いは多少もたらされてはいるのだが、不条理は克服されず、本田は本当の意味で「幸せ」にはなれない。この終わり方は「ナックル・ウォーズ」を想起させ、なんとなく切なくなる。狩撫よ、もう少し「くふう」できたはずではないか? |
久遠 | 5 | やはり終わったか。この頃調子よくなかったしタイムスリップネタもやっちゃたしなあ。 | |
音羽 | 2 | こちらも最終回か。途中、良い感じの状態になったのに、結局ダメダメな終わり方だな〜。いろいろと面白そうな伏線の類は出てたはずなのに、うまく収拾がつけられなくて、そのまま投げ出して終わらせたといった感じであろうか?まったく困ったものだな。 | |
BAD TRIPPERS 鮪オーケストラ |
吉本 | 7 | 悪の組織に対して反撃を開始する刑事。そしていまだに正体不明の「タナカ」。確かに香港ハードボイルドの構造をそのまんま採用しているのだが、ノイズの多い画面が映画などとは異なった独特の迫力を醸し出している。 |
久遠 | 5 | どーも空回りしているような気がするんだよなあ。うーん。 | |
音羽 | 4 | 滅茶苦茶だな〜。いくら何でも治安の悪い地域の警察組織ならそれなりの装備をしてるのが普通だと思うけどな〜。いくら火力に差があるとは言っても、あの程度の差なら数で補えるんじゃないか?素人の集団じゃあるまいし。 | |
金平劇場(仮) 金平守人 |
吉本 | 6 | B級映画の情けなさは確かに良く出ているのだが、この程度はすでに「映画秘宝」で行われてしまっている。アニメ/オタク系のネタを極力避けようとしているのはわかるのだが… |
久遠 | 6 | またいつものパターンか。ところでタイトルが変わってもやることは同じなんでしょ? | |
音羽 | 6 | 良いね〜。やっぱこのくらいアホなもの描いてくれなきゃね〜。ただ、B級なら発狂して終わりだなんて粋な最後じゃなくて、安っぽい感動シーンや、倒したはずの敵が背後から・・・って終わり方を描いて欲しかったね〜 |
<総評>
吉本 | 私はブレイクエイジの復活を喜ぶものではないが、ビデオ化だから仕方ないといえようか。これがビーム売り上げの向上につながってくれると良いのだが。 ところで他の作品であるが、「番組改変期」であるのか、作品の入れ替わりが目立つ。ややマンネリの兆しが見えてきたところだったので、こうしたカンフル注射は良いのではなかろうか。どの作品も打ち切りではないし、有川祐のような面白い作家の登場の機会ができるのであるから。「PLANET7」の後は誰になるのか、今から楽しみである。 |
久遠 | タイム涼介はどうでも良いけど、やっぱ有川祐が楽しみだなあ。ところで、次はTAGROなんてどうでしょうか。 |
音羽 | 悪くはないのだが活気が無いな〜。マンネリ化してるのかな?風前のともしびなら、まもりに入らずに、思い切って攻めて欲しい物だ。来月からの新連載に期待してみるかな。 |
<ベスト>
吉本 | 7点、8点がごろごろしているので悩むところ。「敷居」もたまんなくいいし、ヤバさ全開の「漫玉」もいい。だがここは強烈に「あの夏」を喚起させる「電波オデッセイ」にしよう。照りつける太陽、誰もいない海。 |
久遠 | 弥次喜多のテンションの高さには参ります。 |
音羽 | う〜む・・・そうだな・・・「幽玄漫玉日記」にしとくかな・・・ |