BIRZ 98年12月号
羊のうた 冬目景 |
吉本 | 10 | あね−おとうとの間にある無限遠の距離と無限近の距離。縮めたくても縮めることの許されない距離と、最初から縮まってしまっている距離。その間にきわめて強い緊張感が、越えることの許されない関係が生まれる。そこに冬目先生は自覚的で、何ともやるせないモードでそれをわれわれに提示する。凄い。 |
久遠 | 10 | ふみゅうううん。もおたまりません。千砂の手が肩になんか置かれた日にゃあ、俺様ちゃんは死にます。いや、むしろ殺して。 | |
音羽 | 9 | 千砂が相変わらず神秘的でいいね〜。一砂がすっかり翻弄されてるよな〜。やっぱ、女は魔物だよな〜・・・ | |
しびとの剣 菊池秀行/加倉井ミサイル |
吉本 | 6 | 少しづつオハナシが動いていっているのは良い。菊池秀行世界に忠実なので、安心して読める。絵柄の流麗さも良い。 |
久遠 | 5 | 御都合というものは、こういうものだね。 | |
音羽 | 5 | やっぱり生き返ったか〜。それもいいタイミングで・・・紫靡帝はなにを目的として何処へ行くのかな? | |
きりきり亭のぶら雲先生 きくち正太 |
吉本 | 6 | 変に蘊蓄を開陳するよりこういう他愛ないオハナシの方が生き生きして見える。ただオハナシ自体はやや弱いか。 |
久遠 | 6 | よく考えてみると、等身の長い女性というのがなかなか登場しないねえ。まあ、それが味なんだけど。 | |
音羽 | 7 | 災いは忘れた頃にやってくる・・・人生、油断も隙もあったもんじゃないよな〜。 | |
よくぼうのよる 取山忠治 |
吉本 | 5 | デートに臨む男女の微笑ましいこころの動きはよく描けている。そのしょーもなさから人間の行動は始まるのだ!その点は評価できるが、やや表現は舌足らず。 |
久遠 | 3 | はい、消えた。 | |
音羽 | 5 | どうやったら、そんな発想がでてくるんだか・・・ | |
BIRTH 山口譲司 |
吉本 | 4 | 構成に難あり。これから必殺技の応酬、というときに水を差すとは。もうちょい無茶をやっても良いのでは? |
久遠 | 4 | ダメ度がさらにレベルアップしました。 | |
音羽 | 5 | なんだかな〜・・・早くも、パワーバランスが完全に崩れてるな〜もう少し、手に汗握る攻防戦とかってのが無いものかな・・・ | |
魑魅(すだま) 小山田いく |
吉本 | 2 | …雑誌の全体的な雰囲気から浮きまくっている。昔はこれで良かったのだろうが、今では、そしてこの雑誌では絵の面でも辛すぎる。切ないことであるが、無理に死に体の漫画家を支援する必要はないのでは? |
久遠 | 3 | ふふふ。くくく。へへへ。おもしろいなあ。こんなのが載ることじたいが。 | |
音羽 | 3 | 話としては面白いような気もするが、絵の雰囲気がそぐわないんじゃないかな〜。なんか盛り上がりにかけるんだよな〜。 | |
いのち短し恋せよおとめ 新名あき |
吉本 | 7 | この人の素晴らしいところは常に「ときめき」を忘れないところ。今回も良い具合でドキドキさせてくれる。職人的なところもあるが、ときめきの基本をハズさないところがよい。 |
久遠 | 8 | そう、これだよ、これ。おでこにキス。たまらんね。それにしても百合子姉さんの存在感がないね。 | |
音羽 | 6 | う〜む・・・やや安直な展開だな〜・・・イマイチ盛り上がりにも欠けるし・・・まぁ、次回に期待かな。 | |
ぐるぐるジャングる 東城和実 |
吉本 | 4 | 相変わらず何が何だかまったく分からないオハナシ。だが私は期待している。この作品こそあとあと語り継がれる東城和実の代表作になることを。もっと何も考えずに書き散らして欲しい。頼みますよ!! |
久遠 | 5 | せっかく東城和実なんだから、もっととほほな恋愛ものを希望するね。 | |
音羽 | 4 | 山田はどうやって帰ってきたんだ? | |
スカートさん 吉田戦車 |
吉本 | 8 | 先月あたりから調子が出てきたようで、読んでいてきわめて面白い。ひとつのテーマで1回の掲載分に統一感を与えているのが成功の原因だろう。 |
久遠 | 6 | 体を拭かずに布団に飛び込むお兄さんが一番いやです。 | |
音羽 | 2 | カードが使えなきゃ、現金おろしてくるとか、使える店で買い物すりゃいいのに・・・ | |
愛をあげよう ともち |
吉本 | 9 | ………絶句。もう何も言うことはございませぬ。もう私はぐにゃぐにゃです。みんなして真っ赤になっているところなんざ、予想通りとはいえたまりませぬ。ついつい顔がニヤケてしまいますなあ。 |
久遠 | 7 | 周りにもいろいろ登場人物がいたんだねえ。実力行使って、言っても、展開は読めるんだけどねえ。 | |
音羽 | 8 | いいかんじだね〜。やっぱり正午と弥生の話がいちばん盛り上がるよな〜。 | |
餓狼伝 夢枕獏/板垣恵介 |
吉本 | 7 | 絵柄から立ち上る緊張感は流石。バトルシーンはないがちゃんと漫画的に盛り上げる方法を心得ている。 |
久遠 | 7 | ビリビリと伝わってはくるが、嵐の前の静けさか。 | |
音羽 | 5 | 松尾象山って以外に几帳面なんだな・・・ | |
明日のために 高口里純 |
吉本 | 5 | 少しづつオハナシが見えてきたが、まだやや舌足らずな様子。単行本だと面白いのだろうが… |
久遠 | 4 | 読む気がおきないんだよねえ。もっと魅力的にしてくれないかねえ。 | |
音羽 | 3 | 話がすすむほど訳がわからなくなるな〜。 | |
空想特撮温泉 ほりのぶゆき |
吉本 | 3 | すいません、私は鶴光のオールナイトニッポンは聞いたことがないのでネタがわかんないです。 |
久遠 | 5 | 終わらないねえ。潮時だと思うのだが。 | |
音羽 | 2 | 温泉に入りながらラジオ聞いてもな・・・ | |
退魔針 菊池秀行/斉藤岬 |
吉本 | 6 | もう少しオハナシを急いでもいいような気がする。 |
久遠 | 5 | まあ、王道っちゅうか、相変わらずというか、しかたないねえ。 | |
音羽 | 7 | いいね〜。さりげなく<新宿>とかがでてくるのって。白づくめの医者は話題にあがらないかな? | |
陰陽師 夢枕獏/岡野玲子 |
吉本 | 9 | ハーモニクス。倍音。無限に上昇してゆく音階。鯨のうた。やはりこの作品からはこの世のものならぬ音楽を感じる。恐るべき作品だ。 |
久遠 | 7 | ピュアって、すさまじく違和感を感じるんですが。時代劇でチャンスとかピンチとかが普通に使われるのと同じですか。 | |
音羽 | 8 | う〜む・・・奥が深いな・・・で、結局何だったんだろ?ハルモニウムを聞いたの・・・かな?・・・ | |
ツンドラ・パンチ! 中川いさみ |
吉本 | 5 | 今回は結構面白い。不条理を積極的に取り込む姿勢は正しい。 |
久遠 | 4 | もうパワーがありません(俺様ちゃんの)。 | |
音羽 | 2 | 毎度毎度こりもせずに・・・寒い漫画だな。 | |
LIVE
RUN 市東亮子 |
吉本 | 4 | -- |
久遠 | 4 | 一発目のパワーが強すぎます。(羊のうた) | |
音羽 | 3 | 天使って結局何だったんだ?生体兵器か何かなのかな? | |
MOTHER 工藤かずや/秋原龍彦 |
吉本 | 3 | 表現力の足りなさが完全に露呈してしまっている。やっぱり洗脳されてなかったのだろう?もう少し絵を努力する必要があろう。 |
久遠 | 3 | リトグラフたとえ1万円でも3つは買います。 | |
音羽 | 7 | さすがはユキコだね。この後どんな展開になるのかな?追いつめられたゲルタードが発病して死んじゃったなんて安直な展開にはならないよな〜? | |
Beast
of East 山田章博 |
吉本 | 5 | もっと仕事をして欲しいものなのだが。流石に6ページでは辛い… |
久遠 | 5 | 短い。短すぎる。 | |
音羽 | 5 | 短すぎる・・・ | |
おさるの時間 玉木満 |
吉本 | 2 | ページが増えても面白さは変わりません。 |
久遠 | 2 | なんかオチたっけ? | |
音羽 | 3 | いったい何処を骨折するんだ?かなり謎だな。 |
<総評>
吉本 | 連載陣は安定している。特に骨抜き系の作品が抜けて良い。ただ下の方も悪い方に安定しているのが気になる。また、新人や新顔が目立たず、いつもと同じ印象を与えるのもやや気になる。 |
久遠 | 羊のうたが巻頭カラーだと残りの漫画がすべてどうでも良くなります。 |
音羽 | 表紙といい、巻頭カラーといい、いいね〜。これだけでも買う価値ありかな〜。 |
<ベスト>
吉本 | オハナシが動き始めた「愛をあげよう」にするしかないでしょう。ここまで読んでいて微笑ましくなる作品はそうはない。 |
久遠 | そろそろイエスタデイをうたっての単行本を出してください。 あと、画集を出して下さい。まんがの森で売っているスペインポスターに羊のうたも入れて下さい。 |
音羽 | いい展開をみせている「愛をあげよう」だね〜。 |