BIRZ 99年10月号
しびとの剣 菊池/加倉井 |
吉本 | 7 | 扉絵の美しいこと。難しいことであろうが、本文のタッチもファイン・アート寄りにしていった方が良いのではなかろうか。すっきりした漫画的線ではなく。緊張感の高いオハナシがとても良いのだから。 |
久遠 | 6 | エースに載っていたのはへっぽこだったね。 | |
音羽 | 6 | 紫靡帝が後追い自殺で共に死ぬってオチじゃないだろな・・・前世篇、まだまだ続くのかな〜? | |
ぐるぐるジャングる 東城和美 |
吉本 | 5 | 相変わらずオハナシはワケがわからず、どんな展開になっているのさえ分からない。だが最近「黒いチューリップ」シリーズを読んで、これもまた東城作品の「味」であると認識。このズレた感覚は慣れるとかなりクセになる。女性読者ウケを狙うという点でも、欠かせない作品であろう。 |
久遠 | 5 | どのような顔になるのでしょうね。 | |
音羽 | 3 | ミシェールはどこから薬を飲んだのだ?ちょっと知りたいぞ。 | |
羊のうた 冬目景 |
吉本 | 10+ | ついに危うい一線を踏み越える千砂。八重樫さんへの思いがあるからこそ「引きこもり」を決意する一砂。本当の思いをぶつける千砂だが、訴えたところで何も変わるわけでもない…。 涙する千砂に絶句。この作品は評論を許さない。評論が付け入る隙を、冬目景は作らない。画面がすべてを語り、せりふが描写の穴をふさぐ。冬目はこの作品で現在の漫画の頂点に達したといえよう。読まない奴は実に実に不幸である。 |
久遠 | 65536 | あああああああああああああああああああ、見ちゃ、見ちゃダメーーーーーーーーーーーーーっ。ってゆうか、見たら殺すし、読んでも殺す。 | |
音羽 | 10 | ううむ・・・言葉がでない・・・ | |
退魔針 菊池/斎藤 |
吉本 | 7 | 役者が揃い、オハナシが大きく動いている。線が美しいのが良いではないですか。 |
久遠 | 6 | はふう。ああ、すごいなあ。テンションたかすぎだよ、羊のうた。 | |
音羽 | 6 | 退魔士もいるんだし、重慶は”こちら側”すら征服できなさそうだけどな〜。 | |
スカートさん 吉田戦車 |
吉本 | 7 | 全裸で走りまわる川上の面白いこと。エンジンが完全に回りはじめた、という印象。 |
久遠 | 7 | ダメ人間はお金がないのに、5万円も同人誌を買うような人のことだよ。ってゆうかテンション高すぎ、羊のうた。 | |
音羽 | 1 | 100円ショップでセーラー服が売ってたら面白いかもなぁ〜。 | |
コドク・エクスペリメント 星野之宣 |
吉本 | 6 | ネタを明かしちゃってるのでこの後の展開がミエミエであるが、本格SFをやっているのが実に好ましい。面白そうな連載だ。 |
久遠 | 5 | ジャミラ?ってゆうか、テンション高すぎ、羊のうた。 | |
音羽 | 3 | やっぱり予想どおりダメだね〜。メカや生物のデザインも、もう少しなんとかならないものかね〜。なんだか中途半端なんだよな〜。 | |
きりきり亭のぶら雲先生 きくち正太 |
吉本 | 7 | 茗荷で物忘れ、なんて微笑ましいネタではないですか。今回は下品ではなく蘊蓄系なので面白い。 |
久遠 | 6 | 茗荷喰ってバカになるってねえ、安易すぎ。ってゆうか、来月が待てません、羊のうた。 | |
音羽 | 7 | 勘定をごまかせても美味しい物食べたことも忘れちゃったら意味がないような気もするな〜。 | |
BIRTH 山口譲司 |
吉本 | 6 | うーむ、悟りに近い存在という割には、妙に考えのレベルが低いこと。ま、悟りの境地は人間には分からないからこんな物で良いかもしれない。 |
久遠 | 3 | もうどうでも良いよ、こんなの。羊のうたさえあれば後はどうでも。 | |
音羽 | 4 | あいかわらず滅茶苦茶な感じだな〜。 | |
御破算で願いましては 雁須磨子 |
吉本 | 7 | 否応なく過去に巻き込まれて行く主人公の看守。痛い、痛すぎる展開だ。おそらくはその過去なんて大したことはないのだろうが、それに向き合う行為はかなり痛い。加えて年上の女性への恋もままならない。カリスマ先生、なんて罪なのですか。 |
久遠 | 7 | はふう、先月の話覚えてないぞー?まあいいか、羊のうたさえあれば。 | |
音羽 | 4 | 設定的には面白い気がするのだが、イマイチ盛り上がらないな〜。う〜む・・・これからに期待してみても良いのかな〜? | |
愛をあげよう ともち |
吉本 | 7 | お父さんとの対決をクリアしてもう問題なしの正午。受験そっちのけで堕落してくれると面白かったりするのだが。まぁここにあるラブラブ感覚は読んでいて実に微笑ましい。 |
久遠 | 8 | まんだらけで全巻そろってた時(バーズコミックス)、思わず買ってしまいそうになりました。羊のうたは4冊ずつ持っているけどね。 | |
音羽 | 5 | あら?なんだかあっけなくけりが付いてしまったようだな〜。これで、新たにちょっと違った感じのエピソードに移ってくれるのかな?このところ同じ様な感じでだらだらと続いてたしね。 | |
夜刀の神つかい 奥瀬/志水 |
吉本 | 7 | いつのまにか東京じゅうに充満しているヴァンパイア、それを「狩り立てる」人間。人間に協力するヴァンパイア(ダンピール?)。そしていつのまにか「押されて」いる人間たち。うーん!ゾクゾクするシチュエーションじゃないですか。ヴァンパイアと人間の板挟みになる前園の描写もよろしい。 |
久遠 | 6 | ゾンビーハンター?でもまあ、そんなことは大したことではない。なんてったって羊のうたが載っているんだからな。 | |
音羽 | 5 | なんだか謎が深まる一方だな〜。もうしばらく辛抱かな。 | |
日の丸あげて 新谷かおる |
吉本 | 5 | ふむ。このままエアレースで盛り上げると思いきやいきなり事故らせますか。そして謎の言葉「V1」を出してオハナシに深みを加えている。工夫してますなぁ。 |
久遠 | 6 | やっぱりドッグファイトになって行くんだね。でもまあ、その程度の緊張感では羊のうたの足元にも及ばないけどね。 | |
音羽 | 3 | うう・・・読みづらいぞ・・・もっと構成を考えて欲しいな。 | |
たつまきピューレとコロクプル 西岡秀樹 |
吉本 | 5 | すっかり安定した感のあるコロクプルもの。「ジ・ガレガレ」同様、この物語には始まりも無ければ終わりもない。こういうオハナシも悪くない。 |
久遠 | 4 | だいぶヤンソン風味ですね。でもこのていどでは羊のうたのツマにもならないぞ。 | |
音羽 | 5 | なんかブツブツ様、良い感じだな〜。 | |
いのち短し恋せよおとめ 新名あき |
吉本 | 8 | うーむ!やっぱりこの二人をくっつけますか!となると来月にも合同結婚式で終わりにできるじゃないですか!…それにしても予定調和をそのまんまやってくださるとは。素晴らしすぎ! |
久遠 | 8 | なんて予定調和に進んで行くんだ。読んでいると締め付けられるような緊張感を味合う羊のうたに比べて、その安心して読めること。 | |
音羽 | 8 | ありゃ?やっぱまとめに入ってるのかな?もっといろいろと動きが欲しいな〜。 | |
テディ部屋 どり★あすか |
吉本 | 5 | ちびっと笑えます。 |
久遠 | 2 | 頼みますから羊のうたに泥を塗らないで下さいね。 | |
音羽 | 1 | ダメですな。 | |
つづみ屋本舗 秋原龍彦 |
吉本 | 4 | 昔の作品ですか。「MOTHER」よりよっぽど面白いじゃないですか。及第点レベルだが。そこそこ面白い味のある作品を描ける人だと分かったので、今度は是非とも新作を読んでみたいものだ。 |
久遠 | 5 | このところ、古道具屋というのはブームかなんかなんですか?まあ、羊のうたがブームだというのは分かるが。 | |
音羽 | 3 | もっとストーリーと演出をよく考えなきゃね〜。 | |
ツンドラ・パンチ 中川いさみ |
吉本 | 6 | 根本敬の漫画に出てくるさかさま人間とネタが全く同じなのが残念。 |
久遠 | 3 | 根本敬じゃあナインだから。羊のうたのパロなんてやったら、殺すよ? | |
音羽 | 1 | あいかわらず・・・だね。 | |
サボテン・ママ 神月カムリ |
吉本 | 7 | 最初は線の密度の度合いなどから有川祐かと思ったが、全然別人のようだ。オハナシはやや凡庸なれど、キャラクタを上手く描く力を持っている人だと思う。こうしたキラリと光る新人をどんどん登用すべきであろう。「餓狼伝」「陰陽師」の穴を埋めるためにも。 |
久遠 | 7 | いい新人を見つけて来たようで。こういう雰囲気好きだし。ってゆうか、冬目景先生も新人時代はあったんだから。 | |
音羽 | 7 | 主人公の男がややキャラが弱いが悪くはないな〜。見せ方というものがちゃんと解ってるようだし、今後の作品に期待したいね。 | |
宇宙キャット キャンディキッチンプロダクション |
吉本 | 3 | 可愛い絵を描けることは分かってはいるのだが、何だか線が荒れていないか?構図も雑だし。もっと洗練すべきであろう。 |
久遠 | 3 | ああ、こりゃまた久しぶりですね。羊のうたとこれくらいご無沙汰になったら、俺様ちゃんは死ぬでしょう。 | |
音羽 | 1 | わけわからんなぁ〜。 | |
Beast of East 山田章博 |
吉本 | 6 | 躍動感あるアクションは流石。線も整理されて見やすくなっている。もう2ページ欲しいところだが… |
久遠 | 6 | 今回も短いねえ。スニーカーでロードスを描いているからか?羊のうたがこの長さだったら、俺様ちゃんは発狂します。 | |
音羽 | 6 | なるほど、そういう裏があったのか。 | |
おさるのムード 玉木満 |
吉本 | 2 | 絵やら展開やらに変化がないのが辛いのですが。 |
久遠 | 1 | こんなんどーでもいいヨオ。折角だから、このページは、僕らの変拍子とZEROの広告に使えば良かったのに。 | |
音羽 | 1 | いつもに増してダメだな〜。 | |
RHINO 雨宮智子 |
吉本 | 8 | アメリカ、という文明/文化にはつねに寂しさが宿っている。無論あほくさいほどポジティブな側面ももっているが、どことなく「中心を持たない」寂しさがある。文学にそれは顕著であったが(ロスト・ジェネレーション/ビートの詩人たち)、70年代以降は映画がその寂しさを伝えている。この作品はそうした映画にインスパイアされたと考えられる。良く雰囲気を伝えているではないですか。まぁ、ネタが「ホテル・ニューハンプシャー」とか「ソフィーの選択」とか「ギルバート・グレイプ」(これはアメリカ人の監督じゃないが)そのまんまだってのがややマイナスだが、アメリカ文化の哀しい美しさを上手く表現しているといえるのではないか。 |
久遠 | 7 | どこかで読んだことのあるようなお話ですが、いいお話ですね。次回作も期待しましょう。羊のうたのついでに。 | |
音羽 | 7 | 良いね〜。面白いじゃないか〜。 |
<総評>
吉本 | 新人が育ってきているのが頼もしいところ。特に雨宮智子は拠って立つ文化がわかりやすすぎるきらいがあるものの、いいオハナシを描けるようになっている。連載でなくとも良いが、頻繁な掲載を望みたいところ。神月カムリもいい感じ。新人育成にこれからも注力して欲しいものだ。 |
久遠 | 津田沼の展示方法はもっと考えるべきです。あのようなところに飾られては、完全に見上げねばならず、なおかつガラスがはまっていたために室内燈の照り返しが厳しかったです。もうちょっと考える必要があったでしょう。池袋の方がよっぽどましでした。 |
音羽 | ギャグ系が全滅だな〜。この際だから、入れ替えてしまえばいいのにな。 |
<ベスト>
吉本 | 「Hの字」は最早論外。これはどの漫画と比べても優れているのだから。そこで「Hの字」は「永久ベスト」にし、それ以外の漫画を選ぼう。ここで選びたいのは雨宮智子「RHINO」。デブのお母さんってのはもろ「ギルバート・グレイプ」なんだが、その呪縛から逃れようと、世界の殻を破ろうとするオハナシに変えているのが面白い。今度は別のモチーフの作品も読んでみたいところ。 |
久遠 | ひつじのうたひつじのうたひつじのうたひつじのうたひつじのうたひつじのうたひつじのうたひつじのうたひつじのうたひつじのうたひつじのうたひつじのうたひつじのうたひつじのうたひつじのうたひつじのうた。 |
音羽 | 羊のうた |