フラミンゴ 2000年3月号
女子身体検査 鋭利菊 |
吉本 | 7 | 鋭利先生、本当に楽しそうにやってます。その楽しさがまったく一般的なものでなく、ごくごく局限されたものであるところが素晴らしいじゃないですか。 |
久遠 | |||
puppy Love 海明寺裕 |
吉本 | 9 | もうすでに分かっていたはずなのだが、K9世界の圧倒的な拡大には驚くばかり。それまでの欺瞞が取り払われ、厳格な社会的差異が明らかになる一瞬!「昨日までのクラスメイトがこんな下等動物だったなんて」というセリフの素晴らしさ!永遠に拡大可能であるはずの世界観の大きさに酔うではないか。 |
久遠 | |||
便器 天竺浪人 |
吉本 | 8 | 本格的に自分が「便器」であることを認識する少年。ちと絵が荒れているが、迫力は強い。流石は天竺と言えましょうか。 |
久遠 | |||
バージェスの乙女たち 蜈蚣Melibe |
吉本 | 7 | ついに明かされるアノマロカリスの謎。小出しにされていた伏線が一気に収束する快感。 |
久遠 | |||
おさるさんと私 童門冬児 |
吉本 | 4 | エロを… |
久遠 | |||
囚われ人 海野やよい |
吉本 | 7 | いつものマゾ女のオハナシで、視点は調教している男の側からのもの。だが面白いのは、女性がマゾに目覚めるシーケンスが実に木目細かく描かれているところ。それは直接的には描かれず、男性から見た女性の変化という形でしか描かれていないのだが、ここで女性が積極的にマゾになることが良くわかるのだ。ホンモノの力は強い。 |
久遠 | |||
悪夢 上藤政樹 |
吉本 | 3 | 単純化された線がこの人の強みであったように思うのだが、残念ながら随分と荒れている。 |
久遠 | |||
禁断のアイテム 慈縛霊 |
吉本 | 6 | …これまた独り善がりな描線ですこと。一時期の「疎外系オタク」がよく使ったような、非常に限られた範囲でしか通用しない線を使っているのが興味深い。正直いって物凄く引いてしまったことですよ。しかし登場する娘さんがなんともヨガリポインツなのですな。 |
久遠 | |||
平成快感配達娘 るもいじゅん |
吉本 | 6 | 「おとなちゃれんじ」を続けて欲しかったところもあるが、この作品も実に女性的でよろしい。女性のオナニーのリアリティがあるところが良いじゃあないの。 |
久遠 | |||
喫茶室プレッセン 霜方降造 |
吉本 | 5 | 主人公のお姉ちゃんは喫茶店のウェイトレス。店長を無理やり誘って「シロップ」を出してくれるようせがみます…と、オハナシは高度にくだらなく、かつすけべえでよろしい。ただちとフラミンゴらしくないのが残念だが。 |
久遠 | |||
魔法少女のお仕事 黒犬干城 |
吉本 | 4 | これまた連続登場。やっぱりフラミンゴらしくないです。 |
久遠 | |||
あったか〜い▽ 町野変丸 |
吉本 | 6 | 今度のゆみこちゃんは自動販売機として登場。右の乳には「つめた〜い」、左の乳には「あったか〜い」と書いてあります…もうお分かりでしょう、というネタ。ラストの人を食ったドンデンも微笑ましくてよいざます。 |
久遠 | |||
バースト・エラー 白井薫範 |
吉本 | 6 | プランパーである事には変わりないのだが、今回は実にフツーのセックス。うしぢち、ぞうじりのOLがその系統を持った上司にヤラれまくります、というネタ。今までのハードなやつも好きだったのだが、こういうのもオヤジ的にいやらしくていいですなあ。 |
久遠 |
<総評>
吉本 | とうとうフラミンゴも終わりですか。しばたさんも書いているとおり、この雑誌は絶対に代わりの効かない雑誌だったので、きわめて残念なところ。ハード系エロとはいっても「Mujin」などとは系統が違うので、連載の吸収も難しいだろうし。ここでしか活躍できない海明寺先生や蜈蚣先生のような才能が埋もれてしまうかもしれないのが惜しいところ。せめてもの願いとして、次号で連載ものにうまくオチがついてくれることを願うところ。 |
久遠 |
<ベスト>
吉本 | コミュニケーションの絶対的な断絶を乗り越えているやよい先生の『囚われ人』にしよう。 |
久遠 |