フラミンゴ 98年9月号

<総評>

●吉本 いつものメンバーは好調なものの、それ以外のメンツが少々弱いように感じる。まあいつもの人々が凄すぎるせいもあるのだが…。今後の課題はいかに濃厚な人を連れてこれるか、にあろう。そろそろ新しい風が必要であるかのようにも思えるし。
●久遠 せんちめんたるじゃーにー・・・

 

   

吉本松明

久遠永遠

これでいいのだ!

外人球団

巻頭4ページカラーの微笑ましい作品ですよ。ええ。熱湯コマーシャルがモチーフですよ。 実に楽しそうにスカトロを描いているところが良し。たまにはこういうほのぼのとしたものもいいでしょ。 ・・・もう勘弁してくれ。
楽しい夏休み▽

町野変丸

夏休みに入ったゆみこちゃん。セックス三昧の毎日を送ろうと画策するものの… 何の漫画かと思ったわい。見開きが非常に効果的。 いつものとうり。一回引っ張るのと、太陽がよい。
girl Hunt

海明寺裕

前後の穴に遠隔操作の電動タンポンを入れられた冴は、授業中にイッてしまう。それを厳しく保健室の先生に責められる。 うーむ、今回は「落ちる」のが遅いなぁ。と思いながら品川のK9のイベントに行こうかと思っている私でした。 ふにゅう。空色の猫目石。
笑って▽ぶたぱん

白井薫範

夜のオナニーで気持ちよさのあまり庭で脱糞してしまうぶたぱん。手で持つと窓枠を汚してしまうので、口にくわえて持ち運ぶ。その姿を鏡で見たぶたぱんは、激しい嫌悪感にとらわれながらも激しく感じてしまう。 ホントにどーしようもないねぇ。うんうん。今回の目玉はぶたぱんが二つのペルソナを持っているところ。きつねたちの責めに対して反抗する面と、それを徹底的に受け入れ、快楽に溺れていく面が同居し、結局は後者が勝ってゆく。その過程は確かに世間一般の論理では全く狂っているのであるが、薫範先生の筆にかかると当たり前のものであるかのように思えてしまう。まさにマジック。 ・・・・・・俺様ちゃんが悪いのか?
バージェスの乙女たち

蜈蚣Melibe

今回はアノマロカリスがいかにしてバージェス・ドールになったかのオハナシ。詳しくは「家畜人ヤプー」のペニリンガの項を参照。 …とはいえ、さほどマゾヒスティックではないことも事実。おそらくそれは、この作品の通奏低音になっているものが「乙女のポリシー」だからなのだろう。男でありながらそれを縦横無尽に操るめりべ先生、流石だ。松- あるはんぶら、いすはばん、かせるた、りんだーほーふ、しゅう゛ぁる、ぼまるつぉ。
妊婦検診

るもいじゅん

前回さんざん旦那にいたぶられた奥さん、今度はラビアにピアスを付けたまま検診に行きます。 なぁんだ。医者もすけべえな気分になっちゃうんだ。妊婦が検診中にソノ気になっちゃうことってあるのかなぁ…こればっかりは男には分からないからなぁ… そういえば、こんな話もあったっけ・・・。
便器

天竺浪人

楚々とした美少女とつきあうことになった主人公。しかし心理的違和感は拭えない。一緒に映画を見るのだがそこで主人公が観るのは便器にされる自らの姿だった…。 うーむ気になる。何故この少年はこうまで便器にされることを「観て」しまうのか。過去にどれほどのトラウマがあったというのか。それが彼にとって本当に「ゆくところ」なのか。ああ気になる気になる。早いところ単行本が読みたいものだ。 助けてくれ。俺様ちゃんをこの無限地獄から出してくれ。
私の人形ハ…

ナトリウム内山

どこからどこまで精密に再現された人形がモチーフです。刺激されると当然感じちゃったりします。 美しい花はつい毟ってしまう。きれいな芝生にはつい入ってしまう。可愛い幼女はつい犯してしまう。え、何かがおかしいって? 心底壊れているんじゃないのか、この人。
WHITE DRINK

童門冬児

最初はいやがっていたものの、いつの間にか彼氏の精液を飲むことに憑かれた女性のお話ですよ。 だから、こういうねちっこい作品が描けるんだから、あんなおちゃらけた連載はやめちまえば良いのだよ。竹+ なんだかなあ。でも、子の本でこういう話はなんかほっとするなあ。
FRIENDS

北原武志

すっかり「女好き」に調教されてしまっためぐみ。理性ではひどい違和感と反感を感じているのだが、いざ復讐できる機会を与えられても体が言うことを聞かない。 今回も精神的に責める責める。絵柄が稚拙に見える分だけ(決して下手ではないのだ、この人の絵は)読み手に強く訴える。面白いことに、ここにも薫範先生が描くような心理的二面性がある。その二面性に自覚的だということが、この作品を深いものにしている。松- ・・・・・無理して続けるより、新しい話を始めたら?
夏休みのピアス

将院新

通りすがりの男達にレイプされてしまった主人公。逃げられないようにクリトリスに安全ピンを通され、それを床に打ち付けられてしまう。 昔懐かしいタイプの絵柄。まるまっちい体の描き方。全体的に90年代頭のエロ漫画を彷彿とさせる。ノスタルジー含みで私には結構効く。残念ながらフラミンゴでは少々目立たないが…竹+ ・・・足枷とか、鎖とかは、どこからでてくるんでしょうかね。
BLUE BLUE

しのざき嶺

主人公の男の子は先輩(デブ・眼鏡)が大好き。女の子が近寄ると嫉妬で身もだえる。先輩の歓心を得るためにゲームの女の子が着ている制服を着たりもする。念願かなって見事に結ばれるのだが、男の子はまだ何かが物足りない。 うーん、2回で終わりか!さすがにホモものは受けなかったのだろうな!内容的には盲目的に先輩を好きになってゆく男の子のこころの動きがビビッドに感じられて素晴らしかったのだが。ショタものが受け入れられつつある現在だが、まだやや早かったのかも知れない。 ・・・・・・せんちめんたるぐらふてぃ・・・

<ベスト>

●吉本 たった2回で終了とはもったいない!もったいなさすぎる!確かに抜こうと考えてる人には辛いものがあるってのは分かるが、今までに男性向けエロ雑誌にはなかったエロ感覚を導入しようとする試みを閉ざそうというのか?フラミンゴでさえ流石にここまでは突き詰められなかったのか?ということで、追悼の意味も込めて、「BLUE BLUE」にしよう。オトコがオトコに惚れたって、欲情したって、全く当たり前のことではないか。まだまだホモセクシュアルに対する偏見は強いのだなぁ。
●久遠 せ、せんちめんたる・・・・

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