ヤングキングアワーズ2000年9月号
| レヴュ担当 | 吉本松明 |
| 久遠永遠 | |
| 音羽平八 |
| ストレンジ・ドーン 佐藤／美夜川 |
吉本 | ４ | アニメとはちょっと違ったオハナシだからメディアミックスを正面に出さない、という方法は確かに興味深いと思う。ただそれは漫画の内容によるのではなかろうか。魔人として扱われてしまう女の子二人の心理描写がメインなのか、呼び出した世界の動乱を描くのがメインなのか、それがどうにも見分けがつかないのだ。二兎を追うものは一兎も得ず。どちらかに集中したほうが賢明だと思うのだが。 |
| 久遠 | |||
| 音羽 | ４ | やはり冒険の旅に出たか。どんな世界が待ってるのか楽しみだな。 | |
| エクセル・サーガ 六道神士 |
吉本 | ５ | 鳥人間コンテストですか…。以前と比べて九州ローカルネタが増えてきているのは好ましく思うのだが、見るからにサブルーチンのオハナシなので… |
| 久遠 | |||
| 音羽 | ７ | なかなか面白いものに眼をつけたな〜。エクセルの機体もフツーの機体じゃないんだろうな。オーニソプターとかかな〜？ | |
| ジオブリーダーズ 伊藤明弘 |
吉本 | ７ | 息もつかせぬ展開と華麗なアクション。「それは、ない。」と断言できるようなアクションでも、漫画ならぜんぜん可能。それを理解したうえで無茶苦茶やっているのが好ましい。やっぱり神楽の連中が活躍したほうが面白い。 |
| 久遠 | |||
| 音羽 | ７ | まさか機関砲がアームでいろいろと動くとは・・・まだまだ仕掛けがあるのかな？ | |
| 朝霧の巫女 宇河弘樹 |
吉本 | ８ | そう。必要なのはラブ。ラブコメの徳目をきちんと踏襲しつつ、伝記アクションもきちんと成立させているのが素晴らしい。「ラブ関係を表ざたにしない」二人の関係の甘酸っぱさよ！ |
| 久遠 | |||
| 音羽 | ７ | 車にはねられたりして無事なのかと思ったら、しっかりと普通の病院に入院してたんだな。呪術でなおしたりってのは無いのかな？ | |
| コミックマスターJ 田畑／余湖 |
吉本 | ６ | もろトミノと杉崎ゆきる先生だったりするわけだが、ここはあえて高橋良輔とMEIMUとなぞらえてみると興味深くなったりする。 |
| 久遠 | |||
| 音羽 | ６ | かつての栄光にすがるのは情けないよなぁ。そういうことする人がけっこういたりするからどんどんダメになっていくのだな。 | |
| ドキドキ▽ロコモーション 幸田朋弘 |
吉本 | ５ | 暴れてくれないとちょっと不満が募ります。 |
| 久遠 | |||
| 音羽 | ５ | 資金援助がストップってことはしばらく派手なメカは出てこないのかな？楽しみにしてるのにな〜。 | |
| 泥棒猫 大石まさる |
吉本 | ５ | 「何といわれようが、やる」という姿勢に共感するところ。そして作品自体が面白いか面白くないかはどうでもよくなってくる。 |
| 久遠 | |||
| 音羽 | ４ | 相変わらず、ミョーな物を盗もうとするなぁ。 | |
| カムナガラ やまむらはじめ |
吉本 | ７ | 動き出す過去の物語。前世の記憶の復活。かなたがベタベタしている依存型存在であることが（またはそうせざるを得なくなっているところが）やまむらの戦略的なところか。その分展開が痛くなるわけであって。 |
| 久遠 | |||
| 音羽 | ５ | そのうち剣の形が変わったりしてパワーアップしたりするのかな？ | |
| うさぎちゃんでCue! 佐野タカシ |
吉本 | ４ | …早く幸せに畳んでほしいと祈るばかり。 |
| 久遠 | |||
| 音羽 | ５ | シリアスな展開が続くな。いよいよ大詰めかな？何が起こるのか楽しみだな。 | |
| JUNK 田口シゲオ |
吉本 | ６ | 展開、絵の達者さ、ともに非常に高いレベル。実力を感じさせる。ただやはりオハナシのあり方は気になるところ。日常に取材するのではなく、漫画的に構築された世界を舞台にしていること、このこと自体は別に糾弾されるべきではなかろう。だがそれを好んで選択してしまう編集方針に、一抹の切なさを感じてしまう。他の雑誌、ことに「新・少年誌」に対抗していくために、こうした選択をするのは理解できるのだが、そのことはつまりこの「アワーズ」という雑誌が、今後そうした漫画を中心にしていくであろうことを意味している。「LITE」創刊もまさにその動きの一環であった。「LITE」があるので「アワーズ」に望む必要もないのかもしれないが、質の高い、日常に取材した短編が載る雑誌、という側面が失われていくのは、寂しいことであると思う。 |
| 久遠 | |||
| 音羽 | ５ | 血からも再生って、一滴でも血があれば再生するってことか？真っ二つにされたら二人になってしまうのかな？ | |
| 夜の燈火と日向のにおい 鬼魔あづさ |
吉本 | ６ | 「何も印象に残らない」ことは、実はもの凄く大変なことなのだろうと思う。 |
| 久遠 | |||
| 音羽 | ４ | 祭りか〜。行きたいな〜。 | |
| LOAN WOLF 山田秋太郎 |
吉本 | ６ | 次第に動き出す対抗勢力、そして魅力的な敵という描写は、今後の盛り上がりを予想させていいのだが、それは一方でこの作品自体が「大きなオハナシ」に取り込まれていってしまう危険性も示している。モリとヒトミとそれを取り囲むお馬鹿な連中が紡ぎだすイイ感じに脱力したオハナシ、という、この作品のひとつの良さが失われてしまう危険性があるのだ。確かに山秋の「大きなオハナシ」というのも見てみたい気もするのだが、「新・少年誌」でやってるからもういいと思うのだが。 |
| 久遠 | |||
| 音羽 | ７ | モリってバカだけど決めるところは決めてくれるよな〜。 | |
| ジンクホワイト 小泉真理 |
吉本 | ６ | あまたあるヨゴレ系の連載があるから、この連載が生きてくるわけであって。まり先生自身の「ジンクホワイト」の時期を思い出そう、それを忘れないようにしようという意図が感じられるのがよい。甘酸っぱい気分。 |
| 久遠 | |||
| 音羽 | ４ | なんか・・・まとも・・・もっと凄いものになってくれないかと期待してるのにな・・・ | |
| 迷彩君 竿尾悟 |
吉本 | ５ | 何の説明もなくハチハチで8トンハーフ、ってのが面白い。ミリタリーマニヤ心をくすぐられる。アタマ悪そげなヤンキー姉ちゃんも相変わらずお馬鹿。もっとラブを脱色すりゃあ凄く面白くなると思うのだが。そもそもラブ描写が得意そうには見えないし。目指すは徹底的な馬鹿漫画だといえよう。 |
| 久遠 | |||
| 音羽 | ３ | う〜む・・・なんかイマイチ・・・もっと上手くまとめられないものかねぇ。 |
＜総評＞
| 吉本 | 「新・少年誌」方向へのシフトが完了した、という印象。売りあげを狙う、という点では理解できる選択なのだが、あまたある新・少年誌に埋没する危険性もまた強い。差異化を図るうえでも、読ませる文芸的な短編を載せつづけるべきだと思うのだが。「エース」系が試みているように。とにかく魅力がごっそり落ちてしまったのは事実。レビュ終了を真剣に検討中。 |
| 久遠 | |
| 音羽 | 相変わらず活気があるな。もうすこし、じっくり読ませるものが一つくらいあっても良いかもな。 |
＜ベスト＞
| 吉本 | 他の作品が、漫画的に構築された世界や状況設定をアプリオリなものとして受け入れ、それに対して無批判に見えるのに対し、この作品は実に自覚的にそれを使っている。そしてそれはあくまでラブを演出するための道具となっている。鋭い！てなワケで「朝霧の巫女」 |
| 久遠 | |
| 音羽 | 思いっきり笑えた「エクセルサーガ」にしようかな。 |
Last-Update: Thursday, 13-Nov-2014 09:16:13 JST