2000年5月7日(日)
ティア関係、行きます。値段は覚えてるものだけ。
夕闇飛酉 | 川邑司 | 瑠璃とすそのの診察室 | <同人誌> | ?円 |
コミティア上位独占のサークルを試しに買ってみました。きれいな線と売れそうな内容。実に戦略的だと思います。ですが今回の作品はペン入れが成されていない未完成のもの。人気のある人はそれでも良いんですね。うーん…。よし!私たちも行列ができて、1000冊売れるような本を作るぞ!そうすればテキトーな内容でも許されますからね。えへへ。
Lawn Jackals | V.A. | じゃっこるず | <同人誌> | ?円 |
3人の作者によるアンソロ。白内障の手術をした老人は、昔のような鮮やかな空が見えると思っていたのだが、そうではない事にがっかりする。それを励ます女子高生…というオハナシが中心になっています。キレイな線とファンタジックなオハナシ。やっぱり売れるんでしょうなあ。ですがこの本も未完成なのがアリアリ。よし!私たちも…(しつこい)
Angel Sphere | 山本京 | 幻燈オジサン | <同人誌> | ?円 |
山本京個人誌。前半は天使を探す「先生」と、案内をする少女(ショートカット)の物語。結構いい感覚を持っていますが、基本的構造は「少女を可愛く見せる」というありきたりなもの。後半はイラスト集。きわめてありがちなカンタンな個人誌ですね。流行りものの様子を見るためいくつか買ってみましたが、ま、私はこういうやり方をとらないようにしていきたいと思います。妥協なし!
なかせっとRECORDらいぶらり るりいろラボラトリ |
なかせよしみ | まるちぷるCafe | <同人誌> | ?円 |
いつもの調子のA5の小さい本です。前者は4コマ集。後者は流行りの(?)ヴァーチュアル・ペットもの。どちらも理系的センス・オブ・ワンダーにあふれてていい感じです。確かに線が饒舌過ぎて私には合わないところもあるのですが、自らの方法論に常に忠実であるところは共感するところです。またイベントごとに新作を出す、というやり方も共感するところです。よし頑張るぞ、という気になります。
再生機構 | きづきあきら | GRAIL | <同人誌> | ?円 |
四季賞佳作ですか。これだけの実力を持ってなお佳作ですか。厳しいですなあ…。確かにアフタヌーンという場にはちょっと合わないかな、とは思いますが。このサークルもイベントごとにきちんと新作を出してくるので励みになります。独特のぶっとい線と繊細なオハナシの組み合わせもいい感じ。劇症の感染症で両腕を失い、戦場から帰ってきた彼を迎える彼女。自らの腕を失った事に対してさまざまな思いを抱く彼と、それを慰める彼女。実にエディプス・コンプレックス的なお話じゃあないですか。男にとって腕を失うとはまさに去勢恐怖だったりするのですね。急にオハナシを切り替えたとのことで、やや忙しい展開になっているようにも思いますが、後ろにある構造は深いです。美しい造本もいい感じ。参考にしなくては!!
DO I BELIEVE? | きづきあきら原作/藤川毅画 | GRAIL | <同人誌> | ?円 |
こっちはコピー誌。本当は彼女がいるのに、別の女と付き合っている男。その女のことは何も知らないのだが、だんだんと惹かれていく男。そして女は男に告げる。「私妊娠した!」と。あえてこういう形で描いてますが、オハナシの展開は見事にいい方向に予想を裏切ってくれます。藤川のざっくりとした線がオハナシを際立たせている。いい本です。
CLASSICS | きづきあきら | GRAIL | <同人誌> | ?円 |
再録集なのですが、これがいいのですね。互いに惹かれ合う兄妹を描いた「BLUE」。「ぼくを蔑んで」と要求する男と「蔑む役」を引き受ける女、そして男を奪おうとするもう一人の女を描いた「SWIMMING LOVERS」。「そのきれいな手を見せてくれ」と言う男に強烈に惹かれてしまう女を描いた「ヤサシイ ユビ」どれも高水準です。何がいいかといえば、その背後にあるフェティシズムに裏打ちされたエロティシズム。直接のエロを描く事は少ないのですが、濃厚にエロスが香りたつのですね。しかも女性の視点からそれを描く。一見男性的に。その複雑な「転回」にうたれます。これまでの本を持っていない人には強烈にオススメ。アフタヌーンの投稿の顛末も描かれていて興味深いところです。
殺人ちゆりっぷ | 山名沢湖 | 突撃蝶々 | <同人誌> | 500円 |
これも再録集。何がいいかというと「男にホレている女の姿」が描かれていること。いいなあ、私もこんな感じでホレられたい!と思わせる本です。毒抜き満点の絵柄で随分とキワどいオハナシがあるのもいい感じ。ティアのひとつの徳目がここにあると言えましょうか。
V.I.P. | 上倉旧 | ロボ音 | <同人誌> | ?円 |
急激に見出され一気にティアのメインストリームに踊り出たこの人。私は蒲田のイベントでティア前に触れていたのですが、やっぱり大人気になりましたなあ。今回のオハナシはいつものポット君の前に現れるナゾのタクシーと運転手…というもので、かなりいい感じです。このタクシー運転手の意図が全く不明なのが、なのに「いいオハナシ」をやってしまうのが、なんともいいのですな。次も期待したいところです。
I've a rich understanding of my finest defenses | 小野夏芽 | KENNEDY U.S.M | <同人誌> | 1000円 |
待ち望まれていたケネディU.S.Mの新作ですが、これが厚いこと厚いこと。200ページくらいありそうな感じです。内容はニューヨーク市警察の一部門、Emergency Service Unitに所属する人々を描いた群集劇です。群集を描きながら一人一人の姿をきちんと描き出す。そしてそこから人どうしのつながりが生み出すドラマを紡ぎ出していく。読み進めるごとに幸福感が沸き起こってきます。「いい漫画に出会えて幸せだ…」という。商業誌ではこの味は出ないと思いますので、なおのこと幸せになります。
サイレン 青春シュビドゥバダ2 |
うぐいすみつる | うぐいす姉妹 | <同人誌> | 800+700円 |
「ネムキ」などで活躍中のうぐいすみつる先生の本です。「ネムキ」じゃギャグなので、ちゃんとした(?)ストーリーものは意外な感じです(失礼)。ですが良いんですよね。面白いんですよね。ファンタジイの世界を上手いこと和らげて、温かみのある世界にしています。「青春」の方には、「サンデー」への投稿の顛末記と、初投稿作品が載っています。少年漫画もできるじゃないですか!
すこやかな食卓'99 すこやかなまんが6 |
大西あや | すこやかな船長! | <同人誌> | 各600円 |
カードキャプター船長 特製ティッシュ |
渕 | 無料 |
一部で話題の女子高生サークルです。私たちの本を買っていってくださるじゃあないですか。お返しに新作/近作を買いあさったという次第ですよ。「すこやかなまんが」はいつもの調子で汁っぽくってグロっぽくっていい気分になります。見ていると頭がぐるぐるになるのですね。「今度こそ最終号」とありますが、どんどん続けていってほしいと思います。渕さんの「カードキャプター船長」はその名の通りで、おなじみの船長がカードキャプターになります。「なんて素敵なんだララララララ」だそうで。最高です!ペーパーの「船長通信」もすっげーいい感じ。最高です!次回もこの調子でお願いします!
吸血馬車 | 佐藤直大 | エレキ天国 | <同人誌> | 200円 |
「太陽特使ガガ」がとてもよかった佐藤直大の新作。前回のティアで買い逃していたもので。吸血鬼ハンターの女が、依頼を受けて少女の護衛につく。あどけない少女だが、実は…という展開。まあオハナシの先は読めるのですが、ラストで上手くひっくり返してくれます。また絵の達者さはより磨きがかかっています。
ラグランジュ・ポイント | V.A. | METAL ZIGZAG | <同人誌> | ?円 |
3人の作家(九紫奇寧・柵立楽・???)によるアンソロ。テーマは「バランス」。九紫の作品「Balance」は、耳の聞こえない少年と、言葉を喋れない少女が巨大な紡績工場で出会う、というボーイ・ミーツ・ガールもの。オハナシはややたどたどしいものの、おなじみの端正な線に惹かれます。
うっかりそうなん やっぱりそうなん |
V.A. | スーパーガン保険 | <同人誌> | ?円 |
多くの作家を集めたアンソロジー。絵作り、オハナシ作りと達者な人を集めています。どのようなつながりなのでしょう?注目すべきは生獣、吉田ちいといったところでしょうか。そして何より注目すべきはバイオレンス仔鹿=ハリケーン小波=小田智でしょうか。いつものふにゃふにゃしたギャグと、「うっかり」の方ではシリアスものを描いています。どれもいい感じです。
有刺鉄線歌 外伝之序 | 赤美潤一郎・暮崎冬人 | 骰子・睡蓮 | <同人誌> | ?円 |
一連の物語のプロローグといいますか予告編といいますか。冬目景を思わせる繊細な筆による描線とダークネスなオハナシ。本編も期待できそうです。
龍頭玩偶弐 | ? | 腐食金属 | <同人誌> | ?円 |
チャイナを思わせる架空世界で繰り広げられる呪術合戦…になるのでしょうが、今回は8ページのコピー誌。オハナシは進まずに終わります。次に期待といったところでしょうか。ただ絵は相変わらず達者です。
FAKE no.40 雑誌創廃刊リスト97〜99 |
中山明宏ほか | MEDIA WANABEE | <同人誌> | ?円 |
大声で客寄せをする人たち。売っている本は文字オンリーの評論。誰だろう、と思ったら中山明宏その人じゃあないですか。容姿は予想通りでしたが、積極的に客寄せをやる、というのは意外でした。ですがまあ分からないことではないですが。本の方は非常に意欲的だと思います。活動は同人にシフトする、とおっしゃっていましたが、こちらで巻き返しをはかろうというのですね。雑誌というメディアではなく、きちんとした形として残る同人という形を選択するのは、いい選択と言えましょう。こちらの方が時間支配力が強いですし、読まれる際にも「きちんと」読まれるでしょうから。
*以下交換したもの*
HALF | 神衛祥 | SAVE | <同人誌> | ?円 |
我々のとなりのブースで売っていた人たちの本です。高校生の漫画サークルの連合体で出展していたようで…ってことは女子高生。女子高生ですよ??漫画の内容もいかにも女子高生、という感じでこころ温まります。一人称「ボク」の女子高生??ホントにいたんです!
リンカク | 志賀彰 | 梟亭&憂貧局合同 | <同人誌> | 無料 |
只の本にこういうことをいうのも何ですが、はっきり申し上げましょう。コピー誌はもったいないです。レベルの高いオフ印刷にすべきではないでしょうか。コピーだと志賀さんの徳目であるところの繊細な描線がつぶれてしまうではないですか。オハナシも素晴らしいので、もっとキレイな印刷で見たいことですよ>志賀さん。
誰よりも速く走れる靴 | 三五千波 | つくりもの | <同人誌> | ?円 |
最近の三五先生(先生と呼ばせて頂きたい!)は、性的隠喩とジェンダーに対する洞察に満ち溢れた作品を描かれており、ドキドキしっぱなしです。今回はチト尻切れか?と思わせるところもありますが、少女性に対して積極的に「突っ込んで」おられてヒヤりとさせられます。そしてヨリ素晴らしいのがペーパー「あまりもの」。今回はパソコン導入顛末記で、こちらも目が離せないテンションですよ??
GARDENERS | 南研一 | PARKING? | <同人誌> | ?円 |
まずは造本の巧みさに唸らされます。そして内容も。圧倒的に描きこまれた背景から作り出される箱庭的世界。抜きと溜めのはっきりしたページ構成。やっぱり巧みです。職人的ワザを感じる次第です。次はPARKINGの復活ですか?なんと!
トベ! | 男マン | デジタル ボウイズ | <同人誌> | ?円 |
「アワーズ2001」のレヴュを書いていただいたので、お礼の本を持っていったら頂きました。恐縮です。前回の作品に比べると、随分線が整理されたように思います。それが画面の勢いにつながっていく。そして子どもらしい魂の跳躍が上手く描かれている。どんどんこの調子で描いていってほしいと思います。応援してますよ!
B.O.D Vol.6 | TAGRO・あめかすり・市川大先生 | 放送塔 | <同人誌> | ?円 |
開始前に持ってきて頂けるとは、TAGRO先生どうもありがとうございました。内容はやべえ位のテンションの高さ。最初は父親について語り合う兄妹、というたぐちたぐろうの「SON HAS DIED FATHER CAN BE BORN」。最近のTAGRO先生の弱点としてネームが多い、ということが挙げられると思うのですが、この作品も残念ながらそうなってます。ですがそれはオハナシが実に濃密であることの裏返し。読者の内面に突き刺さる痛いオハナシです。肉親の関係は絶ち切ろうとしてもなかなか絶ちきれないもの。大人になるにつれて親の欠点も見えてくる。その「どうにもならなさ」がきちんと描かれており、辛いです。次はあめかすりの「お元気で」。まさに待望の一本、と言えましょうか。「パイク」「エロティクス」以降ぜんぜん発表の場がなかったわけですから。そして驚くべきたぐろいおうの「イキガミ様」。おお!硫黄風!これだけでもものすごく貴重だってのに!そして最後に市川大先生で〆る。くうう!うらやましい限りのテンションの高さ!!
*その他*
天孫光臨 黄泉からの声 |
諸星大二郎 | 集英社 | <漫画・単行本> | 各781円 |
今回のティアのもう一つの目玉だった「ウルジャン」関係のサイン本です。なるほど、あの行列はこのためだったのですね。この二冊はもっていなかったですし、何てったって諸星先生の絵が入っているのですね。宝物だよ!!
半分少女 | 流星ひかる | 久保書店 | <漫画・単行本> | 780円 |
今回の最大の収穫のひとつ。なんと直筆でサインを頂きました!嬉しすぎ!「たいまつ様へ」って。もうダメ、ってくらい盛り上がってますよ!
2000年5月1日(月)
ガンダム・センチネル | あさのまさひこ・編 | 大日本絵画 | <立体・ムック> | 2800円 |
「ほう、これも再販されたのか。それにしても美麗なCGだこと」と思って買ったら、なんてことはない在庫販売じゃないですか。「センチュリー」と一緒に並べてあったのでまんまと騙されてしまいました。ルーエ!ですが吃驚したのは表紙がCGじゃないこと。20分の1のSガンダムの立体なんですね!こいつあ本当に吃驚。立体ってのは奥が深い!この本が出た時期私はまったくガンダムにも立体にも触れてなかったので、ミッシング・リンクになっていたのですね。「このガンダムは何?」とか、「ゼータプラスって何?」とか。これで疑問は氷解です。「オラザク」ちゅうか「オラガンダム」の究極の姿がここにあるといえましょう。最近モデルグラフィックスは全然ふるいませんが、これだけの潜在力と資源があるわけですから、頑張って欲しいものだと思います。
フラミンゴ漫画大賞作品集4 | V.A. | 三和出版 | <漫画・アンソロ> | 876円 |
さあみんなで声を合わせて言いましょう。『おチンチン使いピュッピュ』『おチンチン使いピュッピュ』『おチンチン使いピュッピュ』『おチンチン使いピュッピュ』わかりましたか?
雑誌「フラミンゴ」の新人賞に応募された作品のうち、優秀なものを集めたものです。巻頭を飾るのは堀骨砕三『むしさん。』可愛い娘さんが怪しげな虫的生命体に拉致され、お腹にたっぷり液体を放出され、固いウンコは肛門から入り込んだ幼虫にむさぼり食われ…というものです。これがきれいな線と、吹き出しを使わない方法論で、実に面白いのですね。もちろんセクシュアリティが特殊なので、これで抜けと言われると困っちゃいますが、エロ漫画はそうした特殊なセクシュアリティもカバーして当然なのだと思います。まさにフラミンゴの賞だったからこそ光る作品といえましょうか。他のペンネームでエロ漫画を描いていると言いますが、誰でしょう?あとは新宿悪夢の『おチンチン使いピュッピュ』。ぜひ実際の本を読んで味わって欲しいと思います。
それにしても惜しまれるのはフラミンゴの休刊。こうした特殊なセクシュアリティを表現する場がなくなるとは…。惜しいかぎりです。
マンガロン | 鶴岡法斎 | イースト・プレス | <漫画・評論> | 1300円 |
表紙にこうあります。「私は手塚治虫を知らずに育った これは不幸なことだろうか 手塚は知らないが自分にとって魅力的なマンガを わたしはたくさん知っている」
漫画を語るときには、その歴史をたどることが慣習となっていました。当然かの「神様」も、通過されるべきものとされていました。ですがもはや手塚の死からも大分経ち、手塚を直接経験していない人も多くなっています。かくいう私も手塚にはかすっていますが、せいぜい『アドルフに告ぐ』程度。巨匠であるとは知っていましたが、実は全然リアルじゃないのです。それよりは同時期の『AKIRA』や『アップルシード』、あまたあるジャンプ作品の方がよっぽど私にとっては生々しいリアリティを醸し出すのです。手塚をリアルに感じていた世代、石子なり夏目なりは、かれについて語る必然性をもっているといえましょう。ですが鶴岡や私にとって、手塚を取りあげることは、ほとんど必然性があるとはいえません。
手塚を語ることはせず、自らの「リアル」に忠実に漫画を語るこの本は、その点で画期的だといえましょう。まさにカルチュラル・スタディズの手法です。自らの立ち位置を定め、自分が何者かというアイデンティティを確認してから語り始める。それがいまの漫画の語りかたであるといえましょう。そこは高く評価できると思います。
ところが残念なことに、中身の方は実に駆け足。最初の水木や、ゆうきまさみについての描写は非常に生々しく、自らのリアルに立脚しているのがよくわかるのですが、後半になるに連れて明らかに時間がない状態で書いているのがわかるのですね。無理に出すべきではなかった本だと思います。是非リターンマッチをお願いしたいと思います。
せんとうびしょうじょのせいしんぶんせき | 斎藤環 | 太田出版 | <一般書> | 2000円 |
おたくのメンタリティを分析した本です。まだ読んでませんが、かなりしっかりした本であるとの印象を受けます。おたくを単なる病理と片づけるのでなく(中島梓!あなたのこころの棚はもの凄く大きいのでしょうな!…いやいや)、参与観察を含めながらその傾向を読み解いているようです。
sweet | スガシカオ | キティ | <CD> | 2913円 |
アニメ『ブギーポップ』はヒドい内容でしたが、OPであるところの「夕立ち」はかなり気に入っていました。で、まあ、それで。
図鑑 | くるり | ビクター | <CD> | 2900円 |
ケーブルテレビには邦楽専門のチャンネルがあるのですが、そこでちょっと引っかかったもので。しかもかのジム・オルークがプロデュースしている曲が入ってるっていうじゃないですか。内容はロック。ロックだ!という信念が感じられるのがいいですな。ややオルークとの親和性が高くないようにも思いますが。
Gung Ho | Patti Smith | ARISTA | <CD> | 1650円 |
トライガン…じゃなくて。ニューヨークパンクの一方の雄の最新アルバム。連れ合いを失って大分落ち込んでいたようですが、それをバネにして実に骨太のロックを聴かせてくれます。「ガンホー」っていうのはアメリカの軍隊のかけ声だったと思うのですが、そこにある政治性をうかがわせつつも独自のスタンスを守り続ける。老いたりといえどロックは可能!いや、老いてからのロックこそもっとも前衛的かもしれません。謎の老人バロウズの生き方がまさにロックであったように。
Last-Update: Thursday, 13-Nov-2014 09:16:48 JST