2002年8月20日(火)
今日のワタミ:白虎×2、シャーマン2色×1、単色象×1 合計148
チャンピオンRED 10月創刊号 |
秋田書店 |
<漫画・雑誌> |
429円 |
HAPPY END PARADE |
V.A. | ビクターエンターテイメント |
<CD> |
3700円 |
ティアズマガジン |
<カタログ> |
900円 |
ラーゼフォン #24 調律への扉 |
<アニメ> |
円 |
チューキター!とだけ言っておきましょうか。
2002年8月19日(月)
ハチミツとクローバー 2 |
羽海野チカ | 集英社 |
<漫画・単行本> |
400円 |
…どこにも1巻が売ってねえこと。
これは危機的状況です。近所の本屋はすべて回りましたし、池袋の本屋も(森やとらのあなも含めて)テッテ的に回ったのですが、見事なぐらい一冊もありやがらないのです。内部情報によると激・刷り数が少なかったそうですが、阿呆か、という感じです。売れるに決まってるじゃないですか!
それはともかく。2巻は宝島社版の1巻の続きになっています。竹本が帰省する回からですね。そしてキューコミ版の最終回を経て、ヤングユー版の第一話までが収録されています。版型が小さいのがちょっと残念ですが、巻末にかきおろしオマケページが7ページもあるのでお得な感じです。内容?なにをか言わんや!この再販を機に多くの人に読んで欲しいと思うのですが、まずは「はやく増刷せい」と声を大にして言いたいところです。
あずまんが大王 The Animation #20 |
<アニメ> |
円 |
かおりん賛成!かおりんざまーみろ!へんへーん、お前なんていらないキャラなんだよ!とつい快哉を叫んでしまったわけですが、ここでハタと気がつきました。これまでかおりんを過剰に丁寧に扱っていたのは、この回でかおりんを徹底的に不幸にするための伏線だったのではないか…と。おそるべしアニメスタッフ!
2002年8月18日(日)
午後の国物語Remix | 冨士宏 | まんがの森 |
<漫画・単行本> |
1905円 |
ナムコで「トイポップ」や「ワルキューレの伝説」を手がけた人の作品集です。かつてラポートから出ていましたが、まんがの森限定で再販することになったそうです。入手できるのはまんがの森だけとのことなので、欲しい方はご注意を。
やっぱり絵が魅力的ですね。非常にさっぱりと洗練された清潔感のある線。目が異様に寄ってたりすることもありますが、それはそれでこの人の味になっています。
ですがなにより魅力的なのは、その世界観ですね。*大きな戦争があった*停滞・衰退する文明*不可避な災厄と別れ*でんせつの美少女…
「ガム」辺りだと似合うんだと思うんですけどねぇ。
DOLL 6 | 三原ミツカズ | 祥伝社 |
<漫画・単行本> |
905円 |
一連の作品もこれで完結。一見ゴスロリを描こうとしている作品のように見えますが、実は狙いは機械の向こうにある人間を描くところにあります。
花音 9月号 | 芳文社 |
<漫画・雑誌> |
638円 |
南野ましろ先生ってやっぱりすごいなぁ。…ってのはさておき。今回いいのは日輪早夜「幸福のススメ」と山田ユギ「ピクニック」ですね。まあこの二人がつまんないわけはないのですが。日輪の作品は子どもの使い方がとても上手いのですね。前作「Pets」もそうでしたが、この作品でもちっちゃいオコサマが、絶妙に脇を固めています。今回は美輝妖も同じ手を使っていますが、子どもの純真さは非常にボーイズと相性がいいのですね。それを上手く使っている日輪はやはり侮れない作家といえましょう。それからユギ先生の作品ですが、やはり「上手いボーイズは女の使い方が上手い」という私の仮説を実証するような内容になっています。女性との恋愛と比較することによって、より男性同士の恋愛のドキドキ感(背徳感を含むでしょうね)が増すわけです。しかも今回は構成も凝ってます。面白いじゃないですか。
2002年8月17日(土)
神罰 | 田中圭一 | イースト・プレス |
<漫画・単行本> |
999円 |
ぷ、ぷははは。これは面白いです。田中圭一といえば最近、漫画の神様手塚治虫の描線を完璧にマスターして、「まさに手塚」という作品を数多く発表してきましたが、この単行本はそうした作品を集めたもの。そして神様の描線を身につけて何をしているかというと、これがサイテーの下ネタ。「局部くん」(それにしてもこのタイトル…)のオゲレツさ加減ときたら、もう何も言えないほどです。作者は「作家生命の削り方を間違えている」と自嘲気味に語っていますが、まさにその通り。神をも恐れぬ、天に唾するに等しい作品集といえましょう。
ですがこの作品は決して凡庸なものではありません。いや、むしろ崇高とでもいうべき迫力に満ちています。まずは線のマネ方の完璧さからして尋常ではありません。この境地に至るまで、どれだけの模写と練習を繰り返したことか。その情熱には頭が下がります。そしてそうやって得た絵で、あえて神様を汚すようなことをする。全身全霊をかけた戦いがここにあるのですね。くだらなさへの全力投球というのでしょうか、腹をくくって、すべて覚悟の上でクソくだらないことをやろうとしているのですね。これが心を動かさないではいられましょうや。そして笑わずにはいられましょうや。方向性こそ石ノ森や藤子不二雄とは正反対ですが、これもまた神を超えようとする全力での勝負なのですね。その意味で読み手に強烈な印象を与える作品であるといえましょう。
ひとつ気になるのは、「トラマガ」で、手塚の描線を使ってマジな作品を書いたこと。これは一度なら「マジな作品を描く」こと自体がギャグになりますが、下手をすると手塚の代役として働かなければならなくなる、という結果を招くかもしれません。栗田寛一が山田康夫の代役として定着したように。こうなって欲しくはないものだと願うところです。
トラブル・カルテット | まんだ林檎 | ワニマガジン社 |
<漫画・単行本> |
古書価300円 |
出版社からも分かるように男性向けのエロ本です。男性向けも描けることは知っていましたが、本が出ていたとは知りませんでした。勉強不足ですなぁ。で、ほかのボーイズ作品と同じように、ギャグが冴えわたっていて爆笑は必至です。思うにこの人の面白いところはあんまりにもくだらないことを平然と/堂々と描くところにあるのだと思います。人を食った魅力があるということで。あと気になるのはやっぱりボーイズだということでしょうか。男と女の関係というより、男どうしの関係や「男受け」が重点的に描かれているのですね。女の子の視点に立った、女性でなければ描けないような作品も描いてはいますが、どうも筆の滑りがいいようには見えません。一方ボーイズの香りがする作品の雄弁なことといったら!この人の場合、無理に男女ものを描くより、物語も対象も抽象化された場であるボーイズで徹底的に攻めた方がいいように思います。
奥サマは女子高生!? | 星野リリィ | 光彩書房 |
<漫画・単行本> |
古書価350円 |
コミケでも注目した作家のちょっと前の作品です。まだCGは使っておらず、ネタは男女もの。ちょっと古いかな、と危惧していたのですが、これがいいじゃないですが。山本ルンルンや「よばれてとびでて!アクビちゃん」に通じる、カリカチュアライズされた、そしてイラストレイトされた線なんですね。こういう線に違和感を感じる人もいるのでしょうが、私はとっても好きなんですよ。特に目の描き方とか。祝!「アクビちゃん」第二シーズン!
それはさておき。この人の場合は、評価すべきは絵だけではありません。ちゃーんとギャルの揺れる女心が描かれているところが面白いのですね。もちろん最近のボーイズ作品に比べればややおおざっぱではありますが、それは掲載の場を考えると仕方ないこと。「女の子がいかにして積極的にエッチに向かい合うか」は、非常に丁寧に描かれています。そうしたいわば「オハナシ志向」が、この人の作品を深みのあるものにしているのだと思います。
振り向くだけでアナタ罪な男 | 寿たらこ | ビブロス |
<漫画・単行本> |
古書価350円 |
ボーイズラブ界最高の/最低の話題作「尻掘れ!ワンワン」の作者であるところの寿先生の過去の作品です。「尻掘れ!ワンワン」はオークラ出版から最近出た単行本「お嫁においでよ!」に収録されていますので、全員チェックすべし!いや皆さん本当に読んで欲しいんですけど。お願いします。ついでに言うなら「みるく10号」でも詳しく取り上げてるんで皆さん買ってください。
で、この人の作品の魅力は、線の融通無碍さにあるのだと思います。力を入れるところと抜くところを感覚的につかんでいるんですね。もちろんよく見ると雑に見えるのかも知れませんが、押さえるべきところをきちんと押さえているので、別に破綻はしていません。そしてリズムが生まれるのですね。力を抜くべきところを徹底的に抜くことによって、重要なところへと上手くつないでいく。加えてエロシーンは存分にエロい。だから魅力があるのだと思います。まあ、気を抜きすぎて、とんでもねえ作品を生み出したりもしますが、それはそれでまた魅力ということで。
さくらんぼ論理 1 | 川島よしお | 秋田書店 |
<漫画・単行本> |
古書価300 |
「ナックルボンバー学園」の発売が楽しみで仕方ないわけですが、このころから非常に思索的な作品を描いていたのですね。うかつでスケベな年増のヨシ江はん萌え!確かに吉田戦車の影響はあるように見受けられますが、この人の場合はイマジネーションを刺激するエロという強力な武器を持っています。それがこの人をほかの作家と決定的に違えているものなのだと思います。
コミックビーム 9月号 | エンターブレイン |
<漫画・雑誌> |
467円 |
…相変わらずどの雑誌とも似ていない編集方針。これだからビームは好きなんです。今回は吉田戦車と唐沢なをきの新連載を軸にしていますが、私的にとくに気になったのが福島聡の「少年少女」とマナベウミの「ファンタジー・ファン」ですね。前者は青臭いことを非常にストレートに描いているのですが、多くの描き手が陥ってしまいがちな説経臭さを丁寧に排除しています。この辺の「食えなさ」加減がいいじゃないですか。以前から強硬に批判しているように、もっともらしいことを分かったような顔をしてもっともらしく言う/描くことは、きわめてうさんくさいことです。その罠を意地悪にも回避している福島のやり方に賛辞を送りたくなるではないですか。後者は「アフタヌーンシーズン増刊」に続く掲載なんですが、まさか一月にこの人の作品を2回読めるとは…。この人の魅力はとにかく絵が独特だってことです。ほとんどすべてをカケアミと点描で描くという。もうそれだけで(初期の須藤真澄のように)隔絶しきっています。「シーズン増刊」の方では、こうした絵柄で青年漫画的オハナシに取り組んでいましたが、全体的なバランスとしてはファンタジーに依拠したこちらのオハナシの方が優れているように思います。いずれにせよ、次の作品が際だって待ち遠しい人であることは間違いありません。あとはカネヒラでしょうか。たまにこの人四季賞っぽくなる時期があるわけですが、今回の作品もそれ。ギャグと見るかマジと見るかで評価がまっぷたつに分かれそうな作品ですが、それもまた織り込み済みなのでしょうね。全く食えねえ作家ですこと!ですが「やっぱり上手い作家なのだな」としみじみ思った次第です。
さて、来月からはお待ちかねの岩原裕二の新連載です。ばたばたと終わらざるを得なかった「地球美紗樹」に比べ、ビームでは存分にその腕を振るえるはず。ものすごく期待が高まるというものです。
コミックバーズ 9月号 | 幻冬社 |
<漫画・雑誌> |
467円 |
今月からドラスティックに表紙と内容が変わっていますね。「どこの萌え雑誌だ?」といぶかしんでしまいましたから。なんてったってPEACH-PIT先生ですから。ですがこれは以前から続いているトランス・ジェンダーの試みの一つなのだと思います。ターゲットとする性別/ジェンダーを確定せず、どちらにも受け入れられるような紙面構成をするという。対象とする年齢こそ違いますが、「BLADE」と同じ試みであるといえましょう。今回嬉しかったのは奥瀬サキの「Flowers」がものすごく久しぶりに載ったこと。浅田寅ヲも同じ傾向性を持っているわけですが、こちらは観念的・抽象的になりすぎて、正直読みづらいと思います。ですが奥瀬の方は既存の漫画的文法を一応ふまえた描き方をしています。ですからロートルの私としてはこちらの方に安心感を感じてしまうのですね。たった2回の掲載とはもったいない、季刊ペースでもいいですから連載にして欲しいものです。それからむらかわみちお「虚数霊」が載っているのも面白いですね。いっしょうけんめいべんきょうしたと思しき萌え要素の羅列が素晴らしい!
ネムキ 9月号 | 朝日ソノラマ |
<漫画・雑誌> |
543円 |
なんといっても嬉しいのはかまたきみこ「深海蒐集人」が載ってることですね。なんとのびのびした線なんでしょうか!ぴったりしたスウェットスーツに身を包んだミミもかなり萌え、というものです。あとはいつもの通り篠原烏童、TONO、高橋葉介、大橋薫といったところでしょうか。それから気づいたのですが、伊藤潤二という人はギャグの才能があるのですね。もちろんホラーとギャグは紙一重なんですが、本格ホラーの人がこれだけギャグを描けるとは…。ゲンブン先生や原哲夫は、実は高度なギャグ作家なわけですが、それと同じものを感じます。いやあ、目から鱗の落ちる思いです。
麗人 9月号 | 竹書房 |
<漫画・雑誌> |
714円 |
すごい!笠井あゆみ先生のフルカラーのまんがが綴じ込みでついてる!フルカラー16ページですよ!これだけで心底ビックリというものです。内容もタンビでイイ!ほかの作品も私の好きな「カワイイ男が周囲の男心をときめかせまくる」ものがいくつもあって、今回はかなり満足度の高いものになっています。いやあ、猫田リコってホントにわかってる!あと、まんだ林檎がきわめて文芸的な作品を描いているのも見のがせないところです。一人の男を取り合う男女の双子、というプロットなのですが、双子の間には決定的な断絶があり、それが悲劇を生み出しています。前述したようにまんだ林檎の良さは限りないくだらなさを描けるところにもあるわけですが、きちんとオハナシを描けるだけの力があることも見のがしてはいけません。シリーズ「コンプレックス」の完成度の高さときたら!5歳から墓石になるまでを見事に描ききったストーリーテラーとしての実力を我々は認識しなくてはなりません。「麗人」ではこうした文芸的な作品で行く様子。次の登場が楽しみというものです。
次回は志村貴子が再登場の予定。「2ちゃん」の「敷居の住人」スレで起こったパニックが再来するのか?楽しみなところです。
2002年8月12日(月)
まんがタイムきらら | 芳文社 |
<漫画・雑誌> |
286円 |
オタク向け4コマ誌の2号め?です。いきなり表紙が門井亜矢ってところから、この雑誌の性質が知れるというものではないですか。執筆陣で主な人は、門井亜矢、むっく、太田虎一郎、原田たけひと、新条るるほか。もっともっと萌え・オリエンティッドされた海藍、ちんじゃおろおすなどが描いているところもポイントでしょう。確かに4コマというフォーマットは、エロでも男性向けでも女性向けでも何でも可能ですが(ギャグが基本、というシバリはありますが)、オタクネタというのはどうでしょうか…。太田虎一郎や新条るるの成功例がありますから、上手くやれば面白くなるでしょうね。次の号に期待したいと思います。
あずまんが大王 The Animation #19 |
<アニメ> |
円 |
いつかは来ると思っていたオリジナル脚本。それをこういう形でやるとは。かつてのギャグアニメにおいても、普段狂騒的だったからこそしんみりした話がじんときたという例がありました(例えば「うる星やつら」の「ときめきの聖夜」など)。ここでも同じ方法論を採っているのが興味深いところですね。「あずまんが大王」という作品は、一見萌えだけに特化された作品であるように見えますが、原作の段階から「実はしんみりさせる」ことを目的にしてきました。ここではそれを忠実にふまえ、最終回のしみじみ感覚を強化させるための伏線を張っているのだと思います。
2002年8月11日(日)
コミケ三日目の戦果です。
ぶっとびマンガ大作戦 合本1〜3 | 新田五郎ほか | WAIWAIスタジオ |
<漫画・同人誌> |
円 |
光あるところに影がある!ヒットした漫画の影には、埋もれた作品があるものです。ですがそうした作品の中にも、どこかある面だけあきれるほど突出していたり、あきれるほど低俗で商業主義だったり、あきれるほど流行を後追いしているものがあったりするわけです。新田さんといえばずっとこうしたあきれるような作品を追いかけてきた人ですが、今回めでたくオフセの本になりました。まったくあきれるような本です。もう読んでいくだけで気力が萎え萎えになっていくという。
ですがこの本は非常に重要な姿勢を示していると思います。何故かといえば、ある時代の中で起こっていることを見て、そこに傾向性なり方向性なりを見いだそうとするなら、突出した作品を見るだけでは不十分だからです。むしろくだらないものだとか、流行に乗ったものだとか、トラッシュなものの方に、時代の息吹というものは隠れているのだと思います。もちろんメインストリームの作品に気を配るのを忘れてはならないわけですが。ですから新田さんのこの行動は、忘れられてしまいがちな作品に光を当てる、良質なフィールドワークなのだと思います。これはホントに参考にしないと。あきれるようですが心強い本です。
AMI連絡帳 ヴァージョン1.5 | 連絡網AMI | 連絡網AMI/同人誌プロジェクト |
<漫画・同人誌> |
円 |
児童ポルノ法改悪に反対するグループ、AMIの現在の活動の状況を伝える冊子です。今ひとつ活動に参加できないで申し訳ありません>山本夜羽さま。私自身の成果としては牧田在生さんに本を渡せたこと。今回の「知的色情」に載ってたオハナシも絶望的で素晴らしかったものですから。こういう「掛け値無しの幼女虐待」を描くことは、現在の性のあり方を考える上でも絶対に欠かせないと思います。身勝手な性のあり方に警鐘を鳴らすわけですから。加えてこの人の場合は、悲惨さの中に、切ないリリシズムがあるのですね。ですから見のがせないというわけです。
BEANS | 倉澤京章ほか | 東京大陸 |
<漫画・同人誌> |
円 |
倉澤さんほか、山名沢湖、神谷かおり、夙川夏樹、椎名麻衣子、桂田ぎら(=袴田めら)、なかせよしみによるハリポタ本です。ななななんちゅう豪華メンバー!「赤い牙」をアフタヌーン系総力結集同人誌とするなら、こちらはコミティア系といえましょうか。内容は極度の骨抜き萌え。倉澤さん、ぼくをどうしようというんですか!すっかり私は萌え死んでしまいました。ホントです。
SKINGARAGE
COLLECTION SECOND MARRIAGE |
しろみかずひさ | MILKTANK |
<漫画・同人誌> |
円 |
前者は漫画作品、後者は様々な絵を集めたものです。内容はまあいつものもの。倦まずに延々と自分のセクシュアリティを語るしろみ先生からは、ある種の「迫力」を感じるところです。「アルコールラムプの銀河鉄道」に連なる作品を描いて欲しい、という希望もありはしますが、それを急ぐよりは「生まれてくる歌」を歌い続けて欲しいものだと思います。きっとそこから果実が、結晶が生じるのでしょうから。
私立双成学園設定資料集 | しのざき嶺 | みりん |
<漫画・同人誌> |
円 |
「アイラ」で連載している「双成学園」に出てくるフタナリの女の子たちを集めたものです。緻密に設定された(玉のあり・なしまで)女の子の数々!上連雀先生に通じる破壊力があるといえましょう。面白いのは先生の過去の作品に登場したキャラが再利用され、実に趣深い様相を呈していること。例えば嶺先生作品で最強のインパクトを持っている「クアドラ・インパクト」のミキちゃんが出てくるんですね。あとは過去に女の子に改造された男の子とか。つまりこの作品は嶺先生のオールスター戦の様相を呈しているんですね…。ファン歴の長いものとしては、非常に感慨深いものがあります。もっとやってくれ!
ファミレス戦士プリン ダークサイド | ひのき一志とツチノコ協会 | ツチノコ協会 |
<漫画・同人誌> |
円 |
萌え漫画作家が自分の作品を同人誌でエロにする、ということはよくあることですが、この人の場合は最初からエロ漫画じゃないですか。「ダークサイド?どうするの?」と要らぬ心配をしてしまったことですよ。内容は…まあいつもの通りなんですが、いつものものが強烈きわまりないんで、この本も強烈なものになっています。興味深いのは娘さん(2歳)のことを描いていることですね…。2歳の娘の前で「プリン」を描いているひのき先生…。
PIMANIA LSD Preview | 砂 | PIMANIA LSD |
<漫画・同人誌> |
円 |
「SANDWORKS」に続くレーベルを立ち上げるそうで、この本はそのプレビューバージョンという位置づけのようですね。内容は懐かしいアニメのキャラ(ラムちゃんとかダーティペアとか)や涼子のスケベ絵、になっています。最近は商業活動も再開されているので、なかなか目が離せません。以前のように活発に作品を発表して欲しいものです。
CHOCOLATE | KUJIRA | MILK |
<漫画・同人誌> |
円 |
数少ないジャケ買い本です。今時の女子高生たちのセックスをさらっと描いています。で、そこにある感性が実にリアルなんですね。男や違う年代の女性たちは、女子高生の行動が分からない、などと言ったりしますが、彼女らには彼女らなりのロジックがあり、「正しさ」があり、誇りがあるはず。それをストレートに描いているところに好感が持てます。
AV少女ぽるのちゃん 激しくもなみ本 ののぱへがたべたいのれすよ。 |
マツシマ愛コ | 星林檎 |
<漫画・同人誌> |
円 |
ワンフェスで見たちびすけマシーンさんの新作「ぽるのちゃん」、どこかで見たタッチだよなぁ…と思っていたら、案の定マツシマ愛コさんだったとは。最初の1冊は、そのフィギュアがどのようにして出来たのかという経緯と、ぽるのちゃんの漫画が載っています。しっかしコンセプチュアルなこと!大きな目で見ると、こうしたフィギュアを作る感性は、「女性による性の主体的な選択」に関わっていると思うのですが、それに目を付けるちびすけさんの視線の鋭さ/そしてそれを形にするマツシマ さんの感性の鋭さには感服する次第です。実際ブースでもトゲトゲの陰毛を丸出しにしたフィギュアを飾っていましたしね。後者2冊は脳が腐ったような「2ちゃん」本です。特に後者は「2ちゃん」と写真集から得た知識だけで辻のことを描くという…。後は何も言わなくてもいいですよね?
Last-Update: Thursday, 13-Nov-2014 09:16:52 JST