わくわく7(1996年・サンソフト)

 

  レヴュ 難易度 お薦め度
KOU  SUNSOFTがネオジオで発売した格闘ゲーム第二弾。1996年に発売された同期のゲームとしてブレイカーズが忘れられない。ブレイカーズにはないキャラクターの存在感、拡大・縮小のグラフィック、そして物語り。どれをとってもわくわく7の方がゲームとしては完成されている。しかし、暇があるとどうしてもブレイカーズをプレイしまう。罠か・・・。
 このゲーム、対戦台がどこにもなくて、やっとの思いで探し出したのが笹塚のゲーセン。それなりに対戦も盛り上がっていたのですが、いかんせんみんな使用キャラが「アリーナ」。私の「まるるん」はまるで異端児扱い。毎日毎日同じキャラクターと戦っていると飽きるのも早いもので、一ヶ月ぐらいするといつの間にか私の興味は「風雲タッグバトル」へと移っていました。
 しかし、NGCD版で発売したらなんだかんだいって家でやり込もうと考えていたのですが、何と”発売予定無し”・・・。ROM版で買うほどのパワーもなく、わくわく7にたいする興味は日に日に0に近付いていきました。しかし、サターン版発売の情報とともに私の「まるるん」に対する愛情に火がつきついつい本体を友達に借りてソフトを買ってしまいました。そして、やり込んでいくうちに「わくわく7」の世界に引きずり込まれ「最強のまるるん使いになってやる!」と思うほどになる・・・はずだったのですが、誰にも自慢できないので一週間ぐらいでやめちゃいました(^_^;)。
 ゲームとしては簡単に通常連続技が作れ(R餓狼のコンビネーションみたい)通常技のキャンセル可能時間も比較的長く、必殺技も簡単に出せるのでストレスなく楽しめるでしょう。また、起きあがり攻撃とダウン攻撃の関係が非常に上手く出来ていて、ゲーム中プレイヤーに暇を与えないようになっている。初心者にもやさしいゲームといえるでしょう。
 このゲームを語るうえで忘れてはいけないのが、宇宙をさすらい、武者修行中の「ボーナス君」。彼はギャラクシーファイトからの出演。この落書きみたいなキャラクターは私の一番敏感なところをついてくる。格闘ゲーム界で一番シンプルなキャラクターではないでしょうか?(フェルナンデスもかなりシンプルだが・・・)
★★★ ★★★★☆
吉本松明  このソフトの存在は全然知らなかった。CDにもなっていなかったし、メジャーなゲームというわけでもなかったもので。しかし「ぱふ」で冬目景先生が誉めていたのですな、「ティセがいい」と。そこで試しにサターン版をやってみたのだが…これが面白いじゃないの。必殺技は簡単に出るし、連続技は決まりやすい。うまく10連発くらい決まったときの快感はなかなかのもの。そこでネオジオ版でもやってみたら、(読み込みがないので)さらに面白いときた。私はすっかりこのゲームにハマってしまったのだ。
 システムやアクションの良さ(まあ、良くも悪くも初心者向けなのだろうが)に限らず、他の細かい演出が優れているのも気に入ったところだ。「ギャラクシーファイト」を引き継いだ声の演出の統一感。まるるんやティセ、アリーナの面の背景の良さ。アニメ絵ではあるが、毒のないすっきりとしたキャラクタ。どれもセンス良くまとまっていて、「良質さ」が感じられる。特にキャラクタの魅力はかなりのもの。活発な少女アリーナ、ロボでメイドなティセ、なんだかよく分からない関係のまるるんと背中の少女(名前知らない)…いかにもな「格闘キャラ」のスラッシュが浮きまくっているという欠点はあるものの、何とも顔がにやけてしまうのだ。
 そして何よりいいのが「わくわく感」が強く感じられること。アリーナの面でテーマソングが流れたときは、なんだか感動して背筋がしびれる思いをしたものだ。そして歌自体もいいのですな。冒険に旅立つ少年少女、って感じがするものだから。個人的にノスタルジアのツボを突かれまくりなのだ。
 てな訳で私はこのゲームを強力にオススメするのである。ちょっとした演出の統一感がこれほどゲームを彩るとは。是非とも続編なり同系統のゲームなりを出して欲しいものだと思う。
★★★ ★★★★★☆

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