ワールドヒーローズ(1992年・アルファ電子)

 

  レヴュ 難易度 お薦め度
KOU  アルファ電子の忍者シリーズ(?)。もろにストUの後に出て、もろにリュウ&ケンもどきの半蔵・風魔、ザンギもどきのマッスル、ダルシムもどきのブロッケン(キン肉マンのブロッケンに激似)、本田もどきのJ・カーン、などパクリまくり。他にもブルースリーもどきのドラゴン等もいてもうほとんど独自性がない雰囲気をかもし出している。しかし、ラスプーチンという色物キャラの存在がこのゲームを我々から忘れさせないための「記憶の鍵」として存在している。やられ時のボイス、勝ちポーズなどが我々の心をがっちりとキャッチして離さないのである。ありがとうラスプーチン。ゲームとしては今としては練り混みが甘い感があるが当時としては結構イケている感じ。すぐに気絶してしまったり3段の連続技で6割減ったりとメチャクチャなところもあるがそれはそれで楽しい。また、デスマッチモードというものが存在し、壁に設置されている障害に当たるとダメージを与えられてしまう。ちなみに髪切りデスマッチもある。このシステムを利用することによって *自殺* が可能。余裕があるときにはどうぞ。 ★★ ★★★
吉本松明  「スト2」のブームを受けて登場したこの作品。「スト2」を決してやるまいと何となく決めていた私にとってはずいぶん有難いゲームだった。操作は3ボタンと簡単だったし、そのとき流行していた格闘ゲームの雰囲気を味わう事ができたからだ。一応は満足していたのだが…だんだんと「妙な気持ち」を抱いてきたのであった。「このゲーム、ちょっと変だ」と。
 まずは濃厚なパクリ風味。操作性、必殺技、同タイプ色違いと何から何までリュウケンのパクリのフウマ&ハンゾウ。それをなんのてらいもなくシレッとやっているところがヤバいではないか。他のキャラも同様で、手足が伸びるブロッケンなんてもう、何をか云わんやといった感じである。
またメチャクチャなバランスも印象的であった。カーン(=本田)は蒙古覇極道から投げだけでラスボスすら簡単にクリアできるし、ドラゴン(=春麗)も飛び回ってからの百裂パンチで簡単に戦える。練りこみがいい意味でも悪い意味でも甘いのだ。
 ただ、こうしたことは決してけなされる性質のものではなかった。イヤむしろこうした要素が複合して、怪しい、怪しすぎる魅力を放っていたといえよう。ラスプーチンの怪しさにとどまらず、ゲーム全体が無意識的にB級の魅力を持っていたのだ。意図的でないところが素晴らしいではないか!!流石に現在では登場する要素が少ないことからチト辛いものがあるが、プレイヤーの心にベットリと残るB級感覚はたまらないものがある。
★★★ ★★★

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