とりこのSF2001レポート・2日目

●SF大会二日目(10:30〜)「小松左京SFのビジョンを問う」

パネラーは小谷真理さん、小松左京さん、瀬名秀明さん、平谷美樹さん、あさり よしと おさん。

縦横無尽な小松トークに、パネル陣も聴衆も翻弄されてました。
のらくろを語ったり、太平洋艦隊のハナシとか、小谷さんから旦那さまとのなれそ めを聞き出したり・・・。
きっと、どれも、SFのビジョンを問うのに重要なトコなのだと思います。でも繋がり は、不肖アタクシには判ら なかった。
てか、小松先生しかご存知ないのでは。
順番どおりには、とても再現できません。印象に残った部分だけ再構成したく思いマス。

・諸氏のSF観。

小谷さん:「SFの持つ自由さに、ココロ惹かれる」
あさり氏:「登場人物のおかれている特殊状況を作り出すのに、SFと言う設定は、と ても便利」
瀬名さん:「エンタテイメントとしての、SFの持つ可能性」「SFとホラーとは、かつ ては一つに括られた近いもの だったように思う」。
平谷氏:「自分にとっては、小説のジャンルというものは、面白い小説と面白くない小説の二通 りしかない。SFの中にも当然面白いのと面白くないのがあって、自分には面白くなくても、 他の人から見ると面白い作品も勿論あるし、それは好みの問題で、それぞれ尊重されて然るべきだ。 SFと呼ばれようが呼ばれまいが、自分にとって面白ければ、それでいい。」

・モラルについて。

小松先生は、とても熱心に「常識による縛りを破りたくないか?」とお尋ねにな り、
(…いえ。ズバリ申し上げれば、「アナタ、もっとエロ書きたくない?」ってご質問でした。)
あさり氏は、むしろ「常識による縛りがない現状を憂慮」されておられて、その点が 新鮮でした。
「そぎ落とし た最後の部分だけにしなくてはならないから、子供向けの方がより難しい」
「その年齢に何を与えたいか、と言うのがあるじゃないですか」。

「縛りがないから最近のマンガはかえって皆同じになっていて、ああやってだらだら したものになっている」
とか、あさり氏の発言は他にもいろいろ興味深くて、発言が少なくて残念でした。
もっとお伺いしたかったです。

平谷さんは「個人の自由だろうけど、自分はやらないな」というカンジ。
「教師という立場/責任を考えれば、大変興味はあるけれども、バイオレンスや性的 題材を書くことはないだろう」。
教師がエロや暴力を書いちゃいかん、なんてありえませんが、要は、平谷さんにはご 自身の基準がしっか りとおありなんだな、と思いました。
「自己基準」のおハナシは私にはツボなの で、面白かったです。

瀬名さんは「エロスには、いずれぜひ挑戦してみたいですね」と仰っておられまし た。
おお。

ちなみにここで、小松・瀬名の両氏は、「エスパー魔美」ファンと判明。
…うーん…藤子(F)さんの絵柄って、品行方正な印象が強いので、どうしても、こう、違和 感が…。大体ゲージュツの為と言えど、そんなにスカパカ脱ぐわけあるか!とか。
……って、女子だし。自分は。
それにしても、思い返すに小谷さんと瀬名さんは、小松先生のフォローに終始尽力さ れておられました。
恐るべし小松パワー。

最後に「SFのビジョン」ですが、これはラスト3分で初めて問われました。

「今後は、大きな戦争がなくなる → 大きな外的危機(クライシス)がなくなる。
このことが、人間に内的危機(精神的クライシス)をもたらす。
ここからの救いのために、人類のエネルギー・競争意識・関心は今後宇宙開発に向かうだ ろう。
なぜなら、他に向かう余地のあるところがないから。
21世紀は、『戦争をやるより宇宙(そら)へ』でしょう。」

小松予言、アタシは信じます。


●SF大会二日目(12:00〜)「三人のゴースト ハンター」

司会:大森望さん、ゲスト我孫子武丸さん、田中啓文さん、牧野修さん

しけたせんべいのような得もいわれぬ食(触)感のトークが、延々と繰り広げられました。
面白かったです。
壇上のゲストが客席の同業者(聴衆)を壇上に引っ張りあげ、自分はさっさと降りてしまった り、適当な時にまた戻っていらしたりするので、例えば安孫子さんの名札のトコに田中さんが座り、田中さ んのトコに牧野さんが座り、牧野さんのトコに「三人のゴーストライター」挿絵の藤原ヨウコウさんが座ら れてたりしました。
名札、意味ないじゃん。

またやったら、万難を排して行くと思います。ワタシは。

因みにワタクシは「3人のゴーストライター」未読で参加した不届きモノです。
申し訳ありません。(会場で買えばいいと思ってました。と言ってみよう。)
「カンタンな粗筋」は、「ウ●コ積む坊主」と「暴力ヤロウ」と「霊魂を信じない探 偵」が出てくる連作モノと理解 いたしました。
って、ここだけ見てもかなり面白そうじゃないですか。
ハヤク読まなくては。


●エンディング

myラブ・カジシン氏が国内短編部門、R・J・ソウヤーが海外長編部門で、それぞ れ星雲賞に入賞。うむ。宜しい。(って、偉そーに、アンタ…)

名誉実行委員長・小松左京氏(御年70才)は、「名誉実行委員長の挨拶」で、「こんな、名誉実行 委員長、なんてのは、疲れた。もうやらん」と、首から下げていた名札を、客席に放り投げるナイ スパフォーマンス。
その上、大会実行委員長の武田氏を「キミ。こっちに来なさい」と舞台袖から呼びつ け、ご苦労様、と、おもむろにキス。
場内大喝采。(ひゅーひゅー!)

その他、各章受賞者のコメントは、大変感動的でした。
スタッフの方々の苦労の重みを知らない初心者ですが、やはり、思わず泣けてしまい した。

●全部読んだ方へ

ここまでお付き合いいただくとは。
恐れ入ります。お疲れ様でした。どうも有難うございます。
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