◆ 2000年5月上旬 ◆
5/1〜10
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5/10(水)……しりとりしとるん?
座って帰るため、遠回りルートで電車を乗り継ぎ帰宅。座れるぶん、本を読んだり寝たり有効に使える時間は増えるので、かえって時間の節約にはなっているような。それにしてもこのところ、どうも余裕がなくていかんなあ。
特集は「ねこぢる10周年」。ねこぢるyのインタビューや、各方面の人々のコメントやイラストなどなどあり。
さて、まずは津野裕子「シトリンシトロン」。繊細な筆致で描かれる、透明で美しい物語。今回は津野裕子にしては、ちゃんとお話がまとまっているような。ゆらゆらゆらめく夢幻のごとき物語にクラクラする。菅野修「卑怯者」、それから川崎ゆきお「大阪ダンジョン」は、飄々として懐の深さを感じさせる。どちらも面白い。三本美治「テロル」。演劇おやじの表情がイッちゃっててナイス。大胆な展開も気持ちがいい。キクチヒロノリ「産院ミドリゴ」。奇妙なキャラを描くキクチヒロノリの作風の楽しそうなこと。とくにうんこおやじの、べらぼうに明るい表情ときたらもう。破壊力あり。
ガロ漫画大賞入選作品、くらげ「SPEED FREAK」は、かわいらしげど、でも非道な猫だかくまだかをコミカルに描くお話。自分勝手で、やりたい放題ないいぐさが楽しい。勝又まみ「はみだし刑事情熱系」は、根本敬的にぶっ壊した感じの表現が気持ちいい。大きなくしゃみが出たときみたいで。逆柱いみり「恐怖博士の花嫁」は、今回もドラッグ的で読んでいるとトリップしてしまいそう。何か肌にとても馴染む。どこを切り出しても、逆柱いみり風味が紙とインクの中に詰まっている。
【雑誌】アフタヌーンシーズン増刊Spring 講談社 B5中
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今回は目玉的な作品はないのだけど、四季賞系作品もいくつか掲載されていて、見るべきところは多い。
なかでも印象に残ったのが神原則夫「とんぼ」。人生に絶望しきった中年男二人の、悲しい痛みに満ちたファンタジー。けっこういろいろな雑誌でスポット的にショートギャグを描くことが多かった神原則夫だが、こういった泣かせるお話も描けるというのはちょっと驚き。いつもの力の抜けたギャグも味があっていいんだけど、今回はまとまったページ数で、かつ構成もしっかりしていて、真っ正面から読ませる物語に仕上がっている。神原則夫はけっこう好きなので、そのうち単行本でないかな。草原与雨子「飴と澱」。甘いモノ好きな二人の少女の、ふわふわと軽やかな物語。上品でキラキラとした輝きを感じさせる絵、それから大ゴマのシーンなど、印象的なカットが随所に差し挟まれる。四季賞1999年冬のコンテスト佳作「あいのよる」のなつき。も読切で登場。タイトルは「仏滅拉麺」。シンプルな線で描かれた絵柄は、キュートでありつつ、ゆったりとしたいい雰囲気でもlある。背景についても、描くべきところはお話の雰囲気にふさわしくきちんと描けている。まとまりのいい絵柄だけど、大胆な画面使いもできるし、気持ち良く読める作風。面白いじゃあないですか。
小原愼司「女神調書」は、女神さまっのアニメ製作取材漫画なのだが、ごくフツーのどこでもあるようなルポ漫画ではない。どこまでがホントなのかウソなのか分からない、一筋縄ではいかない飄々とした作風が著しくステキだ。芦奈野ひとし「Position」連載2回め。描写の美しさ、ゆったりした画面使いの気持ち良さは「ヨコハマ買い出し紀行」同様、こちらでも健在。柔らかい雰囲気の中で、印象的な光景をスパッと鮮烈に描いている。漆原友紀「蟲師」シリーズは、だいぶ雑誌の中心的存在として定着してきた。今回のお話「枕小路」は、予知夢を見せるという蟲と、それに憑かれた男の悲劇的な物語。もともとの繊細な描写に、しっかりとした地力がつき、厚みが出てきた印象。和風の不思議物語を、しっかりした雰囲気で描いている。フクヤジョウジ「めもり星人」。愛し合う妹と兄。そしてその二人を見つめるめもり星人。絵柄は若干古めのテイストだけど、丁寧に描き込まれているし、物語も読みごたえがある。
【雑誌】週刊少年サンデー 5/24 No.24 小学館 B5平
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作:森末慎二+画:菊田洋之「ガンバ! Fly high」。ライバルの演技を見て藤巻に火がつく。ダイナミックな体操シーンが痛快。アンドレアノフコーチは、オズマを育てた星一徹のようだ。田中モトユキ「リベロ革命!!」。キャラクターの役回りがしっかりしている、描写に力があってなかなか面白くきている。きちんとしたスポーツ漫画が描ける人だ。
【雑誌】週刊少年マガジン 5/24 No.24 講談社 B5平
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先日、プレ連載が掲載されたゴルフ漫画「空の昴」がいよいよ本格連載スタート。少年がゴルフと出会い、物語が始まる。原案:さいふうめい+画:星野泰視「哲也」では、まったく悪気がないのにニセ坊や哲&ダンチにされてしまったコンビが登場。力技のイカサマが馬鹿馬鹿しくて良い。作:安藤夕馬+画:朝基まさし「サイコメトラーEIJI」。おなじみみっちゃんシリーズは、毎度コミカルでけっこう好き。警察マニアのみっちゃんの能天気さがいい味を出している。
【雑誌】ヤングキング 6/4別冊 キングダム 少年画報社 B5中
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佐野タカシ「イケてる2人」。ズラリとならんだ剃毛婦警。何もわざわざ見せんでも、なのだが、それを見せちゃうサービス精神が佐野タカシの持ち味。法田恵「こんすとらくたーず」。ほっぺたがふっくらしてクリクリした目つきの女の子が頬を赤らめてるさまがソソる。大石まさる「みずいろ」は、清美の母親がやってくる。こちらもナイスバディで、奔放で、どこか子供みたいで魅力的。柔らかく甘く、そして爽やかでもある絵柄のおかげもあって読後感も気持ちがいい。5月12日発売の単行本1巻が楽しみ。
【雑誌】YOUNG YOU 6月号 集英社 B5平
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池谷理香子「近距離恋愛」の後編が良かった。同棲していた男と別れて戻ってきた女が、彼女の実家でバイトをしていた昔ずっと好きだった男と再会。一度はフラれた相手を前にして気丈に振る舞ってはいるが実は傷ついていた彼女を、彼が何くれとなく支える。そして二人の時間が動き出して……といった感じ。しっかりと地に足の着いた作風で、微妙に揺れ動く心を巧みに描写する。サラリと、美しい物語で読ませる作品。それから坂井久仁江の読切「身辺整理」が掲載。環境の変化に伴い部屋の片付けを始めた女性が主人公。最初はドタバタと始まって、だんだんお話が真剣味を帯びていく。お話はちとまとまりがよすぎるような。キャラのクリッとした目や爽やかな描線は、毎度印象的。
5/9(火)……パスポトキヨシ
日本国旅券ゲットだぜ! これがあれば日本国の旅はきっとどこでも3割引! なくすとやだから予備にもう一個ほしいなあ。
長年楽チン通勤スタイルが身についてしまっていたので、やはり帰りの満員電車はちとこたえる。その分、帰ってきてからのビールはおいしかったんだけど。毎日行きも帰りもあんな調子で通っている人たち、あなたたちは立派だ! かっこいいぜっ!!
【雑誌】ヤングチャンピオン 5/23 No.11 秋田書店 B5中
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岩明均「剣の舞」。だいぶ物語が激しく動いている。文五郎の薫陶を受けたハルナの成長ぶりも目覚ましい。次号の展開が楽しみ。細倉徹「不滅の力」。短期集中で連載スタート。学校のサッカー大会で大活躍する未来の日本代表候補のスーパープレイヤー。そいつに手もなくひねられるも何一つ意地を見せないクラスメイトに苛立つ男・立崎が、キーバーの負傷により試合に出場。破天荒なプレイで果敢に天才プレイヤーに挑みかかっていく。筋肉の躍動をダイナミックに描く、線の太い力強い絵柄による、頑固一徹なサッカー漫画。キャラクターたちのアクションがやけにオーバー。力でゴリ押ししてくるような作風は、男の意地を感じさせる。剛直で気持ちが良い。続きもぜひ読みたい。近藤佳文「鉄筋安坊」。なんだかのんびりとしたノリの野球漫画。のほほんとしているようで、見せ場はけっこう随所に配置されているし、面白く読める作品。どういうふうに話が進むのか予想しにくい点もマル。
6月6日に、増刊ヤングチャンピオン「ラブピース」が発売。葉月京と百済内創が同時に執筆というなんだかすごい状況のほか、佐藤宏之や須藤真澄が描いたりと、気になる本になりそうだ。ところで最近のヤングチャンピオンの誌面といい、この増刊といい、なんとなくやっていることがヤングアニマルに似てきているような気がしないでもない。
【雑誌】【雑誌】漫画アクション 5/23 No.21 双葉社 B5中
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江口寿史と相原コージが共作「伊東」。この漫画の製作ドキュメント的漫画である、いとう耐「伊東の灯」が本編以上に味があって面白かった。作:橋本以蔵+画:たなか亜希夫「軍鶏」は、リョウvs.菅原の対戦がいよいよ目前に。リョウの片眼を充血させるといった、さりげなく、そして意味のあるカッコイイ演出もニクい。六田登「CURA」。自分の弱さに憤り絶望したキュラの不安が、また一つ現実のものに。人外である者の深い苦悩を、力のある筆で描写し続けている。地に足の着いた面白さ。さすが。
【雑誌】ヤングキング 6/5 No.11 少年画報社 B5中
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佐野タカシ「イケてる2人」。今回はGW中の、佐次と小泉のおデート模様が語られる。喧嘩しつつもアツアツ感が濃厚に漂っていて、とてもうらやましくなってくる。パワーとスケベの相撲漫画、沖田龍児「間男」が連載再開。相変わらず濃厚で、脂っこい力士が続出。相撲漫画としては、とても間違っている感が強いのだけど、そこに混沌としたパワーがあって面白い。
5/8(月)……引越昨夜
勤務先の会社が社屋移転。今度は赤坂。TBSの裏のあたり。若干自宅からは近くなったけど、通勤はちとめんどくさくなった。乗り換えが1回増えたし、今までは電車の始発/終点駅に通っていたので行き帰り座っていけたのだが、今度からは帰りはスタンディングになりそう。混雑具合によっては電車内での漫画雑誌消化スピードが鈍るかもしれない。そのぶん、いつもは寝ていた行きの電車を読書時間に回すことも検討中。実のところ、今度は終点駅じゃないから一度寝ちゃうと目的地でちゃんと起きれる自信がないので、それならいっそ起きていようという考えでもある。
掲載誌のほうで予告が出ていたようなので、もう書いちゃってもいいだろう。4/22の日記で触れたインタビューだが、その記事がダ・ヴィンチ(リクルート)6月6日発売号に掲載予定。インタビューさせていただいた方は、なんと古屋兎丸さん。無事掲載された折りには、ぜひ本を買って読んでみてください。現在はちょうど、その原稿のツメの作業中。というわけであんまり時間がないので、本日購入の漫画雑誌のうち以下のものは読み切れず。
【雑誌】ヤングキング 6/5 No.11 少年画報社 B5中
【雑誌】YOUNG YOU 6月号 集英社 B5平
【雑誌】FEEL YOUNG 6月号 祥伝社 B5平
FEEL YOUNGは、魚喃キリコ、やまだないと、青木光恵の連載が一挙に始まり、かわかみじゅんこもピンナップで登場するなどかなり強まっている感じ。それだけにも少し万全な状態で読みたいというわけで、今日はおあずけである。蓮古田二郎「しあわせ団地」1巻も無事発売されたようで、なかなかパワフルな一日だ(こちらは兄購入分なので週末に読む予定)。コミティアの同人誌も読み終えてないにゃー。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 5/22 No.23 集英社 B5平
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鳥山明の新連載「SAND LAND」が巻頭カラーでスタート。水が枯れ果てた砂漠を舞台にして、魔物のリーダー格、悪魔の王子ベルゼブブが泉を求めて冒険。絵のクオリティがまた上がっているような。読んでてワクワクする楽しさが漂っていて面白くなりそう。尾田栄一郎「ONE PIECE」ではまた魅力的な感じの新キャラが登場したし、岸本斉士「NARUTO」もテンション高くて読ませる。あと、鈴木央「ライジンブインパクト」もかわいい絵を交えつつ気持ち良く少年漫画している。全体的に充実感あり。
【雑誌】ヤングマガジン 5/22 No.23 講談社 B5中
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今号は、ギャグ系の作品がとても良いなあと思ったしだい。ヤンマガのショートギャグはやはり好きだ。平本アキラ「アゴなしゲンとオレ物語」。ゲンさんの最低人間ぶりは、すっかりケンヂにも伝染。下品でパワーあふれるギャグ。いつもながらに立派。それから小田原ドラゴン「おやすみなさい。」。鉄郎は、エロ小説家、木村ズッコンバッコンとして編集部へ打ち合わせに。こういうペンネームなどのネーミングセンスがとてもイカしているなあといつも感心するのだ。それから単行本が出たばっかりの蓮古田二郎「しあわせ団地」も掲載。自堕落で怠惰で、そしていらんことにだけは精力的なハダカ夫が今回も暴走。キャラクターは抜群に頭が悪いが、蓮古田二郎自体は知的な印象。それから今回も、阿部秀司「エリートヤンキー三郎」が面白いのだった。ヤンマガのヤンキー風味ギャグが、これ以上ないほどに煮詰められている。すごい暑苦しさだ。いい。
【雑誌】近代麻雀オリジナル 6月号 竹書房 B5中
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比古地朔弥が掲載されているので購入。それだけでなく、ほかの作品もけっこう充実。麻雀は大して知らないけど楽しんで読めた。
まず比古地朔弥「HEAVENS DRAGON」。ふだんはいかにも純真そうな家政夫、だけど麻雀卓につくときは眼光が鋭い勝負師のソレとなる少年を描く。お話的には連載の出だしという感じで、読切としてはもの足りないところもあるが、キャラクターはしっかり描けている。比古地朔弥の麻雀雑誌掲載漫画の中では今までの中で一番いいかも。巻頭カラーは大武ユキ「アンダーグラウンド」。連載第2回め。「我らの流儀」の加納くんが麻雀。これを「我らの流儀」とまとめて読んだら、得もいわれぬ読後感になりそう。桐島いつみ「ツモツモパラダイス」。振り込むと、誰にいわれるともなく脱ぎ出す女性。なんだかとてもうれしい構図。有元美保「まきの麻雀クラブ」のラブコメぶりもなかなかトロトロに甘くていい。
で、次号では安田弘之が近オリ初登場。沖本秀子も。
【雑誌】ヤングジャンプ 6/15増刊 漫革 VOLUME・20 集英社 B5中
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小手川ゆあ「おっとり捜査」。秋葉と"D"の過去が語られる。別冊ヤンジャン(7月発売予定)に掲載予定の次回で最終回となるらしいが、それに向かって面白くなっている。次回が楽しみ。おおひなたごう「犬のジュース屋さん」。犬さんの回想シーンにおける立体くんのセリフがいちいちイカしている。クール。ナイスギャグ。作:光風治+画:柳田東一郎「戦」は、ヒクソン・グレイシーvs.船木誠勝の決戦前盛り上げ漫画。内容的にはそんなに面白くないのだが、なんだか描写が妙に脂っこくてつい気になる。山本夜羽「バターマン」。バカなヤツであるとは分かっている男と、ついつき合いようになった芯が強くて理知的な雰囲気の女性。女にとっては刺激物の摂取に近く、また男のほうには彼にベタボレで同棲している女がいて……といった具合。巨乳なキャラもしっかり描けているし、話も読みやすいし、いい仕事している。新鋭作家もいくにんか登用。モリヤマタカヒロとか昌原光一はそれなりにセンスがあると思うが、読ませるだけの魅力はイマイチ欠ける。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 5/22 No.23 小学館 B5中
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曽田正人「昴」。面白い。昴が幼いころに持っていた踊りへの衝動を思いだし、他とはまったく段違いの輝きを放つ。ぐいぐい読ませる描写の力強さが素晴らしい。地力の強さを感じる。「相原コージのなにがオモロイの?2000」。今回はオチのキレが良くて面白かった。きちんとギャグとしてイケてると思う。
5/7(日)……100メガネショック!
コミティアで購入した同人誌感想の続き。本日は俺購入分で判型B5のものを読む。なぜB5を優先したかというと、判型で分けといたほうがあとでどちゃっと袋に収納したりするのに便利だから。あと、今回読むのを最も楽しみにしている小野夏芽の本を最後に回したいというのがある。おいしいものは最後までとっとくタイプなんす。
【同人誌】「メガネくんラブアタック!!」 しまざきみさえ/九谷イナゲ/三五千波/山名沢湖/中治千尋/やまかわきよみ/ 西尾ちゃちゃ
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メガネくんに対する激ラブを語る本。女性作家さんらしいかわいらしげな作品が揃ってて微笑ましい。メンツも個性的で良い出来。よし俺も、と思う本。つまり俺もメガネをかけて、メガネくん好きな女性に可愛がられたいと。
【同人誌】「トベ!」 男マン <デジタルボウイズ>
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掲示板にもときどき書き込んでくださる男マンさんの本。くっきりした健康的な線で、少年少女のかわいらしい恋が、切なく、そして前向きに描かれていてなかなか気持ちのいいお話に仕上がっている。自分のことを「僕」と呼ぶ女の子がいじらしく、かわいく描けている。ただちょっとだけ気になったのはモノローグ。短いページ数の中に、男の子と女の子のモノローグがあるので、どっちのモノローグなのかがきっちり分かるような仕掛けはしておいたほうが良かったような。とくに女の子も自分のことを「僕」というだけに。
【同人誌】「わりィ!!これSF本じゃないんじゃわ。」 藤井ひまわり
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えーと、たぶんこの人って唐沢なをきのアシスタントやってたりする人だと思う。ときどきモブシーンとかで見る絵柄。
シンプルで、適度に力が抜けてて親しみやすい絵柄。これがなんだかとてもいい。絵だけでなんだか楽しくなってくる、ほのぼのした味わいがあるのだ。なんとなくだが、新谷明弘にも通じるものがある。奔放な描写、ガチャガチャと楽しそうに描かれた絵、それからほのぼのと和むお話。いいですなあ。
【同人誌】「GARDENERS」 南研一 <PARIKING?>
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南研一作品としては、正直なところいまいちであると思う。ファンタジいイメージの連続、詩的なネームは好きなのだけど、やはりもう一歩物語で読ませてほしかった。シリーズ化されるようなので、今後の盛り上がりを期待。
半裸の中年男、船長の思索的な日々を描く。船長の肢体が悩ましい。ファーストルックの印象とは裏腹に、なんだかとてもシュールだったりするのだけれど、船長に対する愛がとてもありそうに見える。思考の赴くままに描かれたって感じですごく楽しそうだし、読んでいるほうも楽しい。これで終わりなのかもしれないけれども、ぜひまた次を読みたい。
【同人誌】「すこやかなまんが6」 大西あや <すこやかな大西>
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いやあこちらもおもしろいなあ。とても。アパートの一室にねちょねちょと洩れ入ってくる、スライム状の宇宙など、グロテスクな奇想を非常に愉快に料理。不吉なようでもあり、不思議に軽やかでもあるイメージの連発が素晴らしい。絵柄のボリューム感も十分だし、場所によるけれども商業誌でも十分イケると思う。今後は就職活動に力を入れていくそうだが、これからも弱まらずにどんどん作品を描いていってほしい人である。
【同人誌】「HAPPY DAILY LIFE」 さくらのりたか <DARUMAYA FACTORY>
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【同人誌】『「行けるところまで行こう。」と君は言った。』 さくらのりたか <DARUMAYA FACTORY>
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初期の作品らしいのだけど、面白く読んだ。物語がまっすぐで、素直なのがとてもいい。読んでいて気持ちいいのだ。とくに『「行けるところまで行こう。」と君は言った。』。学校をサボった男子と、電車の中で彼に話しかけてきた幽霊の女性のお話。読後感が爽やかだし、キャラクターも存在感がある。絵の技術的には至らない部分も多いが、基本的に好感の持てるトーン。印象的なシーンもそこかしこに。描画技術を上げて行くのはたぶん重要な課題だと思うけど、下手に小さくまとまらないで、こういうスコーンとした持ち味をうまいこと昇華させていっていただけるとうれしい。
【同人誌】「PSY-ON Vol.3」 <PSY-ON>
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【同人誌】「PSY-ON Vol.4」 <PSY-ON>
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【同人誌】「PSY-ON 8th edition」 <PSY-ON>
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製本とかしっかりしてて、作りのいい同人誌。Vol.3/4掲載のもけけのラブコメものが、なかなか甘酸っぱくていい。あと8th Editionで個人誌をやっている中村晋司は、まとまりのいい絵柄で(矢凪まさしに近めかな)、けっこう読めるお話を描く。きちんとお話を作ろうとしている雰囲気が伺え好感が持てた。
【同人誌】「Night-Marchenの幻想雑誌 2000.5.5版」 村山慶
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ここの、黒がツヤツヤと美しい本の作りはわりと好き。カラーコピーのテカリのある質感が画風にマッチしている。くりくりした目の女の子がかわいく、ちょっと不思議なテンポのあるセリフ回しに味がある。ただ、4コマ4本を見開きで並べるときに作品を左から配置していくのはちょっと読みにくい。本の開きからしても逆だし。
【同人誌】「龍頭玩偶 弐」 吉川博子 <腐蝕金属>
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狗神スケキヨ「REVENGE」と内容がリンクする企画を盛り込んだシリーズもの。シャープな描線と不思議なキャラクターがかっこいいけど、とりあえずこの本だけでは短いし、お話はよく分からないというのが正直なところ。そういえば「龍頭玩偶 壱」と「REVENGE」は1998年の夏コミティアで購入していたのでした。そのうち引っ張り出してきてまとめて読み返してみよう。
5/6(土)……深呼吸進行中
イベントが終わり、ダラダラと過ぎるゴールデンウィーク。寝てるか漫画読んでるか、原稿書いてるかメシ食ってるかという具合でゴールデン感まるでなし。
【雑誌】コミックフラッパー 6月号 メディアファクトリー B5平
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SABE「串やきP」。カンガルーとの戦いを通して、串Pの戦意はまた一つ研ぎ澄まされる。世にも珍しい武戦派ペンギン(ではないけど)物語。駕籠真太郎「パラノイアストリート」。今回はその街だけで通用する時間にすべてを合わせて生活する人々のお話。途中からの急展開が見事。ますむら・ひろし「アタゴオルは猫の森」。陽気で不思議なファンタジー。ゆったりとした雰囲気が気持ちいい。毎回必ず1シーン、ワンダフルなシーンがある。伴ルツキが、今回から和六里ハルに改名。「にこぽこ2」。近藤るるると相似形な絵柄で、さらにペンタッチが細かい。ちょっとHなサービスシーンもあって、オタク男ノックダウン的かわいさバリバリ。
今号は新鋭をわりと積極的に登用。守安啓行「フィギュア・モリヤス」、いちこ「砂月ちゃんの秘密のバイト」、波多野秀行「サウンド」が掲載。守安啓行は元気あふれるドタバタアクション。まだ素人っぽさはあるけれども、キャラクターがイキイキしていてノリが良く楽しい。コミティアにも出てましたな。波多野秀行はコミックフラッパー創刊号に載っていた作品の続編。もう少し、絵の固さがとれてくるといいかな。いちこは女の子絵がわりとかわいく描けているけど、飛び抜けたものがも一つほしい。ちとありがちに感じてしまう。
で、ちょっと気になるのが今回で「今月の新刊コミック」コーナーが最終回になったこと。まあ別になきゃないでいいんだけど、新刊ラインナップの中でも比較的情報が新しめだし、あって困るもんでもないので続けてくれたほうがありがたかった。ただまあ、手間ひまはかかりそうだし仕方ないか。
【単行本】「ブラブラバンバン」3巻 柏木ハルコ 小学館 B6
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根戸ヶ谷高校ブラスバンド部はなんだかんだありつつも、しだいに部として充実しつつある。それを引っ張ったり、ふり回しているのが、音楽にノリノリになりすぎて乳を出したり襲いかかったりする美人の芹生さん。彼女のキャラクターがやはり立っている。ふだんのキリッとした物腰と、何をしでかすか分からない意外性。そのギャップと、あれよあれよと進展していく事態が楽しい。
【同人誌】「誰より速く走れる靴」 三五千波 <つくりもの>
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泣き虫な女の子の前に現れた不思議な男。そして渡される「誰より速く走れる靴」。むせ返るほどにあふれる少女趣味。メルヘン。ページ数は少ないけれど、業の深さはぷんぷんと。無料配布のペーパー「あまりもの」がまた毎度のことながら密度が高くて素晴らしい。つくりものの本は、あまりものなしでは語れないような気がする。次号は鵜匠カシヲ(後述)との合体サークルですか。これは強烈なカップリングですな。すごく楽しみ。
【同人誌】「武富健治選集 第二巻」 武富健治 <胡蝶社>
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「掃除当番」「8月31日」「シャイ子と本の虫」の3編を収録。「シャイ子と本の虫」はビッグコミックオリジナル新人大賞増刊号に掲載された作品。武富健治の作品は、商業誌、いやコミティアやコミケにおいても異彩を放っている。技量的には非常に高いレベルにあることは疑いない。そして、その作風はストイックすぎるほどにストイック。ときに難解で陰鬱な空気を醸し出してしまう、作画、そしてストーリーだが、読みごたえは抜群。不器用な作家だとは思う。だが、そこがまた惹かれてやまない要因でもある。ちょっと珍しいほどに、本気で人間を描こうとしているのが感じられ、読む側にも妥協が許されないような緊張感が充満している。今回の掲載作でとくに印象に残ったのは「掃除当番」。掃除当番を普通にやろうとしているだけなのに、すぐサボろうとする人たちとのさまざまな人間関係に直面せざるを得なく、結局は貧乏くじを引いてしまう女の子の話である。掃除当番という、非常に小さいことに人と人との交わりを凝縮させて、鮮やかに描写する。その力量は相当なレベルにある。媚びがない作風なので、商業誌的には受けにくいタイプではある。でも俺はやっぱり、この人の作品を、もっともっとたくさん読んでみたい。そんな気にさせてくれる人である。
【同人誌】「universe」 檜木倭世 <あまちゃづる三昧>
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「深呼吸の途中」は、川本真琴を題材にした本。これがタダのファン本に止まらず、しっかり面白い本に仕上がっている。檜木倭世、さくらのりたかの漫画は、扱われている対象である川本真琴への想いを込めつつ、爽やかにポジティブに、とても気持ち良い作品に仕上がっている。それから「universe」は、ラフなタッチで描かれたなんだかもやもやしている最中の女の子のお話。ラフだけど爽やかさのある線がお話に合っている。でもやっぱり作者が納得の行くまで描き込んだ状態で読みたいなという気はする。
【同人誌】「菊男ちゃんの目から鼻から流し雛」上下 鵜匠カシヲ <赤色オレンヂ>
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【同人誌】「かおりちゃんのスッポニアスッポンポン」 鵜匠カシヲ <赤色オレンヂ>
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いやあ、もう参りました。立派ですなあ。強烈に面白い。頭に「まむし」と書かれたいい加減な輪郭の宇宙人な友人に悩まされる「焼肉大帝国の第1王子」たるかおりちゃんの物語であるところの「かおりちゃんのスッポニアスッポンポン」の突飛さ、好き放題さ加減のステキさときたら。それから「菊男ちゃんの目から鼻から流し雛」は、珍奇なタイトルであり、実は読後感の美しい恋人たちの物語だったりする。アクは強いけれども、珍しい個性が、作品にズビズバ息づいている。
【同人誌】「EMPTY BOX 6」 シマウチマキ <燐寸>
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軽やかな印象の小品。シンプルながら、暖かい雰囲気は良い。とはいえ断片的すぎて読み足りなくもある。
志賀彰「リンカク」。短いながらも鮮烈な印象があって面白い。別れ際の、恋人から元恋人になる二人の風景を描写。キャラクターの表情がイキイキしているし、線に力があるのがいい。「ソウマン」は無料配布本。のんびりしたお話のわりに、いきなりダイナミックな展開があるのは楽しい。ただ、やはり突貫工事的なので、もう少しまとまった分量で読んでみたいという感じ。無料本にあれこれいうのもイキでないような気もするけど。
【同人誌】「相聞歌」 塔南光器/おじゃき他 <おじゃなみ>
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塔南光器の力量は大したもの。組み立てのしっかりした作画で、長いお話もきちんと構築。背景など、ディティールの描き込みにも厚みがある(コミティアの創作同人誌だとそういう部分が弱い作品はけっこう見る)。「キャットウォーク」は、人里離れた奥地にある天文観測所で働くことになった技師が主人公。120ページ弱というボリュームで、今回は全3巻構成の第一巻。ページ数が多く読みごたえがあり、続巻に期待を持たせる内容。ただ、ちと気になるのがセリフが横書きで左から右に読み進めていくタイプの本であること。そうする必然性があるのならいいけれど、そうでないなら縦書きで逆開きにしたほうがたいていの読者にとっては読みやすかったと思う。
【同人誌】「ぴあの no 気持ち4」 石川ひでゆき
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【同人誌】「みるく☆きゃらめる6号」 <みるく☆きゃらめる>
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【同人誌】「かわかみじゅんこ『ワレワレハ』を読む」 吉本松明
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おなじみ吉本松明さん(以下敬称略)のところの本。刊行ペース、内容とも、相変わらず頑張っててご立派。石川ひでゆきの漫画の痛快な馬鹿馬鹿しさとおっぱい丸出しの絶妙な軽さ、それから吉本松明の力の入った文章が、いい具合にマッチしててステキであります。「みるく☆きゃらめる6号」の特集は「乙女回路」。松明先生は、こういった一点集中の長文でこそより力を発揮する人なのではないかとか愚考するしだい。
【同人誌】「HOME 日常芝居#002」 Ein+Nie <AIRカプセル+新屋>
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この2冊は兄とダブり買いしてしまった。さすがに同じ穴のムジナ。っていうか兄弟なのだが。
「HOME〜」収録のNie「心の国」は、失恋した男が拾った仔猫の存在によって癒されていく物語。線はシンプルで仔猫(少女の形をもって描かれる)がかわいらしく描かれている。ペジェ曲線漫画らしいが、やはりちと絵柄的には慣れていない模様。シンプル過ぎて、線的にもの足りなく感じられてしまいもする。
Einはスッキリとした描線で、爽快感のある端整な絵柄が好み。雰囲気もあるし、描画的には十分なレベル。「HOME〜」収録の「川のはじまり」は、将来への漠然とした不安、というよりも何に対しても中途半端な現状に対して違和感を抱いている女の子が、現実と夢の世界を行き来する物語。なかなか読ませるのだが、導入部がも少し工夫されてると良かった。夢の世界に行く前の現実の世界を、もっと現実としてカチッと描いておいたほうがより「違う場所にいきなり飛んだ」ということを読者に意識させられたと思う。「思春香」のほうは、思春期的な感情を抱けないでいる女の子の物語で、こちらは曖昧な年齢にあるフラフラと落ち着かない気持ちがうまく描けている。
【同人誌】「FAKE no.40」 <MEDIA WANABEE>
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中山明宏、更科修一郎、月野わぐま、伊藤AG、はやまるによる漫画を中心としたオタク系メディアの批評誌。とても考えさせられる本。たぶん俺の場合は一般的な読者よりもとくに、だと思う。それはおそらく、自分がインターネット上に存在を呈示し活動を続けていくことによる弊害というものを強く意識させられるからだ。自分のやっていることが(ミクロな視点ではプラスになっているかもしれないが)マクロな視点ではマイナスになっている可能性というものが見えてしまう。もちろん自分がやっていることが全面的に間違っているとは思わない。それだったら続けちゃいない。たぶん誰かにとっては正しいであろうし、誰かにとっては間違っているのだ。この本に寄稿している人たちと自分のスタンスは当然のことながら違うし、ここに書かれていること、それが書かれた意図を自分が正確につかめているのかは分からない。でも、自分で考えているだけでは到達できない視点、考え方の切り口がここに呈示されていることは感じとれる。それで自分の行動を今すぐ変えられるってわけではないし、自分の気持ちに整理がつけられるわけでもない。だけど、いつか何らかの形で自分なりの答えが出せればいいなあと思う。
5/5(金)……汽笛一声シンパシー
こどもの日。だったのでコミティア。
今回はまたいつにも増していろんな方々とお会いできて、名刺配りまくって、有意義な一日でありました。本もわりといろいろ。最近コミティア後は、おなじみメンツと茶でもしばいてそそくさ帰るってパターンが多かったんだけど、今回はいっちょ本格的に宴会でもやるかのうというわけで、人を集めて居酒屋ゴー。今日はコミティア系で飲みに行った人たちが、おおむね新橋に集結していたこともあり、あっちこっちでいろんな人とニアミス。1次会の後、コミティアスターな人たちと合流し、1次会と同じプレイスで2次会ゴー。いろいろ粗相もあったと思いますが、相手をしてくださった方々、どうもありがとうございました。
で、本日のお買い物は以下のとおり。明日以降ズガッと読みを入れる所存。本日はまだ買ったものには手をつけず、ジャンキーズ用の単行本の残りを読むことに。
●俺購入分
【同人誌】「メガネくんラブアタック!!」 しまざきみさえ/九谷イナゲ/三五千波/山名沢湖/中治千尋/やまかわきよみ/
西尾ちゃちゃ
【同人誌】「murder tulip」 山名沢湖 <突撃蝶々>
【同人誌】「隔絶地帯」 粟岳高弘 <あわたけ>
【同人誌】「FAKE no.40」 <MEDIA WANABEE>
【同人誌】「トベ!」 男マン <デジタルボウイズ>
【同人誌】「再生機構」 きづきあきら <GRAIL>
【同人誌】「CLASSICS」 きづきあきら <GRAIL>
【同人誌】「DO I BELIEVE?」 画:藤川毅+作:きづきあきら <GRAIL>
【同人誌】「七転八倒ひめあられ」 藤井ひまわり
【同人誌】「わりィ!!これSFほんじゃないんじゃわ。」 藤井ひまわり
【同人誌】「GARDENERS」 南研一 <PARIKING?>
【同人誌】「おはよう船長」 淵
【同人誌】「カードキャプター船長」 淵
【同人誌】「すこやかなまんが6」 大西あや <すこやかな大西>
【同人誌】「バンパイヤ4」 果竜 <竜の子太郎>
【同人誌】「うっかりそうなん」 <スーパーガン保険>
【同人誌】「Across。」Section2 西村竜 <ちくちくNET>
【同人誌】「HAPPY DAILY LIFE」 さくらのりたか <DARUMAYA FACTORY>
【同人誌】『「行けるところまで行こう。」と君は言った。』 さくらのりたか <DARUMAYA FACTORY>
【同人誌】「I've a rich understanding of my finest defenses」 小野夏芽 <KENNEDY U.S.M.>
【同人誌】「PSY-ON Vol.3」 <PSY-ON>
【同人誌】「PSY-ON Vol.4」 <PSY-ON>
【同人誌】「PSY-ON 8th edition」 <PSY-ON>
【同人誌】「Night-Marchenの幻想雑誌 2000.5.5版」 村山慶
【同人誌】「龍頭玩偶 弐」 吉川博子 <腐蝕金属>
【同人誌】「花(改)」 <ガソリン>
【同人誌】「eat 食べる」
【同人誌】「コートと青空」 山川直人
【同人誌】「親知らず」 おざわゆき
【同人誌】「ONE ONOTHER」 おざわゆき
【同人誌】「STOP STEP」 大竹由紀
●兄購入分
【同人誌】「誰より速く走れる靴」 三五千波 <つくりもの>
【同人誌】「武富健治選集 第二巻」 武富健治 <胡蝶社>
【同人誌】「深呼吸の途中」 <あまちゃづる三昧>
【同人誌】「universe」 檜木倭世 <あまちゃづる三昧>
【同人誌】「菊男ちゃんの目から鼻から流し雛」上下 鵜匠カシヲ <赤色オレンヂ>
【同人誌】「かおりちゃんのスッポニアスッポンポン」 鵜匠カシヲ <赤色オレンヂ>
【同人誌】「EMPTY BOX 6」 シマウチマキ <燐寸>
【同人誌】「リンカク」 志賀彰 <憂貧局>
【同人誌】「ソウマン」 <梟亭/蜻蛉企画>
【同人誌】「キャットウォーク」 塔南光器
【同人誌】「相聞歌」 塔南光器/おじゃき <おじゃなみ>
【同人誌】「ぴあの no 気持ち4」 石川ひでゆき
【同人誌】「みるく☆きゃらめる6号」 <みるく☆きゃらめる>
【同人誌】「かわかみじゅんこ『ワレワレハ』を読む」 吉本松明
●兄/俺ダブリ買い
【同人誌】「思春香」 Ein <AIRカプセル>
【同人誌】「HOME 日常芝居#002」 Ein+Nie <AIRカプセル+新屋>
【単行本】「調教中毒」 SOLIDLUM 東京三世社 A5
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全然期待してなかったんだけど、予想外の収穫。これはクレイジー、というよりキチガイという言葉がしっくりくる。まず絵はかなり下手。そしてバランスが狂っている。で、セリフ。「私の従順!!奉仕!!ごほうび!!絶頂!!」「従順!!!奉仕!!!従順!!!奉仕!!!」「ごほうび!!!絶頂!!!ごほうび!!!絶頂!!!」「絶頂!!!!絶頂ごほうび!!!!絶頂!!!!絶頂!!!!絶頂!!!!絶頂!!!!」「絶頂絶頂絶頂絶頂絶頂絶頂絶頂絶頂絶頂絶頂絶頂絶頂絶頂絶頂絶頂絶頂!」とかいう、脳味噌がトロけちまいそうなワードが炸裂。女の子は白目むいて、「あはあは」いいながらよがるし、男は脈絡もなく写真をなぞったようなヘヴィメタスタイルだったりするし。展開の唐突さ、脈絡のなさ、描写の不自然さ、アンバランスさが並じゃない。登場人物のTシャツの文字が、コマごとに全部違うとか、よく見るとヘンなところがいっぱい。俺様の宇宙巨大戦艦(インディペンデンスディ)を彼女のスターゲートへウッシッシ! なんかナイスすぎるぞ、この単行本。
近石まさしの傑作選。絵柄的には古いけれども、エロスはねちこく実用度は高い。エロ劇画ベースにちょっと絵を美少女漫画寄りにしたというタイプの作風。この中では、精液大好き女の子もの「アパートの鍵」シリーズが、テンションが高く、内容もエグくてグッド。自分にぶっかけられり放出された精液を、洗面器に集めてグイグイ行くとか、たいへんに濃厚な世界。
【単行本】「スクールゾーン」 ふじいあきこ with 秋山道夫 ワニマガジン B6
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夫の秋山道夫が原作、妻のふじいあきこが漫画、という役割分担。一話完結で、いろんなタイプの女教師モノを描く。描写は手慣れていて、それなりにH。
【単行本】「ピンク・キャット」 作:青霧幻+画:奈塚久弥 コスミックインターナショナル A5
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うーん、これはうまくない。何がうまくないって漫画的に下手だ。ストーリー的にはそれなりに大掛かりなんだけど、描写が安いし、人物描写、アクションもぎこちない。コマとコマのつながりも悪い。もう少し作画者が達者だったら、あるいはもうちょっと読めたかも……とは思うんだけど、ストーリーも安いしなあ。
【単行本】「クッキー&クリーム」 法田恵 蒼竜社 B6
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再録本。法田恵の描くキャラクターは、ほっぺたがふくよかで肉付きが良いのがいい。あとツリ目気味な女の子がかわいい。恥じらいながらも感じているとか、男ごころをくすぐる風情がある。けっこう好きなんす。
5/4(木)……少年ボンデー
ジャンキーズ用読書、本日は10冊。こうやって自分の嗜好と関係なしにいろいろと読んでいると「買うほどではないんだけど、読めばそれなりにイケる本」というのはけっこうたくさんあるもんだなあと気づかされる。もちろん「これ誰が買ってるんだろう?」って思っちゃうものもなきにしもあらず、っていうかけっこうあるんだけど。いろいろ勉強になります。
【アンソロジー】ラブキャラ大全 No.3 オークラ出版 A5
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アニメとかゲームとかのパロディ本。執筆陣は、にんにん!、こうたろう、鈴名あると、夜獅子吼、ライテストスター、小店街光景、速水憂海、そよそよ、小金井武蔵、サクミ、さきうらら。扱われているネタはナデシコとか、ナコルルとか、おじゃ魔女どれみとか、女神さまっとか。元ネタあんまりよく知らないでいうのもなんだけど、漫画の完成度として見るとどれも力不足でヌルめな印象。そのなかでは、こうたろう描くところのガッチャマン白鳥のジュンものが、お尻どどーんって感じでソソる。
【アンソロジー】女子アナ自主規性 ヒット出版社 A5
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女子アナウンサーモノのアンソロジー。執筆陣は春籠漸、水尾ろむ、染谷美帆、水之瀬瑞穂、久川いちご、みやうちいずみ、徳地佑一、あいば乃巧、道満晴明、高岡基文。わりと巨乳気味なのが多い。実用面では春籠漸、久川いちごあたりの輪姦もの。春籠漸は女子アナがやられているところが電波ジャックで全国実況中継〜って感じなあたりがいやらしい。読んで面白めなのは道満晴明、水尾ろむといったところ。それなりに作家の粒は揃っているので、まあわりとイケる。
【アンソロジー】ボンデージスペシャル 司書房 A5
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司書房系およびコミックジャンボからの再録作品集。漫画は草津てるにょ、うさぎのたまご、馬利権造、火野聡司、ドリルムラタ、モリカツキ、瑞東航、竹村雪秀、広川浩一郎、うめやしきみつよし。再録とはいえ、わりと実用系でレベルの高いメンツなんで未読の人にはコストパフォーマンスは高め。とくに馬利権造(=博内和代、品葉諸友、世棄犬)の作品「漫画はぢめて物語」が再録されているんで、雑誌で読み逃した人はチェック入れとくといいかも。
【単行本】「淫唇(くちびる)」 瑠璃えりか 桃園書房 A5
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端整でわりときれいめな絵柄。おんなのこっぽいけど、乳は大きめでちゃんとエロくしようとしていて好感が持てる。このなかでは、ホットミルクに掲載された妄想バリバリでモノホンうさぎとやりまくる男の物語「うさぎ」が好み。……というと、クレイジーっぽいけど、おおむねちゃんとかわいいHなんで身構えなくても大丈夫。
【単行本】「ヘアーデザイアー」 月森泉 一水社 A5
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女の子はあまり垢抜けてないんだけど、やってることはハードで実用度は高い。なんといっても魅力はドバドバの汁。あまりさらさらしておらず、脂汗が粒粒状になっている感じ。毛も好きな模様だ。全体にエロスが濃厚で、ちんちんもごつごつ。いやらしいし、けっこう好きだ。単行本タイトルもナイス。
【単行本】「天使の誘惑」 梁川理央+かわかずお 桃園書房 A5
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合作本ではなく、梁川理央が4本、かわかずおが5本の二人本というちょっと珍しい形態。アンソロジーよりは読みごたえがあり、なおかつ一冊で二種類が楽しめるというわけで、こういう構成も案外いいなとか思った。梁川理央のほうは、メイド二人+ご主人様一人でガスガスやりまくる汁がふんだんな実用性重視作品。かわかずおのほうは、線が繊細な感じだがこちらもズンズン。こちらもメイドさんものあり。すごくいいというほどではないけれども、実用面でちゃんと仕事がしてある。
【単行本】「秘めいじり」 姫はじめ 英知出版 A5
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シンプルな線だけど、健康的で柔らかそうな女体が、たわわでわりとソソる。女の子の目つきがけっこう色っぽく描けていて、表情が魅力的なのが良い。おっぱいがゆさゆさしているのが好み。
【単行本】「ブロークン・ボディ」 神谷尚哉 雄出版 A5
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それなりにラブもやりコメもやりエロもやりといった感じだが、いまいちコレというものがない。全体にとっちらばった印象。もう少し線がこなれてくるといいんだけど、まだ固い。
【単行本】「MaMa 【ママ】」 あきふじさとし フランス書院 A5
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さすがにキャリアの長い人だけあってきっちりまとまっている。ただ、やはりあきふじさとしはエロも話もちともの足りない。あっさり風味でそれなりに読めるんだけど。
【単行本】「姉と弟の時間」 春風サキ 東京三世社 A5
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ちと野暮ったいけれどもねちっこくエロが描写されている。液体が糸引く感じが、けっこうエロい。絵は古いんだけど、毎回ちゃんとエロをこなしてサービスしてくれるあたりいい仕事してますな。
5/3(水)……有給の刻
明け方にTINAMIX 5/16号用の原稿をアップ。今回は最初5/1号に合わせて3月の漫画ウォッチ的原稿を書いていたのだが、掲載号が16日号に変更になったため4月分も入れられた。ただ、3月のをけっこう詳細に書いてたので、4月のを同じ調子でプラスしていったらなんかやたら長くなってしまった。とくに構成を工夫していたわけでもないので、ダラダラした原稿になっちゃったかもしれない。次書くときは、もちっと考えねば。
ジャンキーズ用の本が到着。さっそく読書開始。ゴールデンウィークで読むものが少ないのでありがたい。いつもこうやって時間的に余裕をもって読めるといいんだけど。
【雑誌】花とゆめ 5/20 No.11 白泉社 B5平
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樋口橘「MとNの肖像」。マゾヒストなヒロインと、ナルシストな男の間に、さらにもう一人やっかいな先輩が闖入。くっきりサッパリした絵柄とコミカルなお話で楽しく読める。キャラクターがしっかり立っているのも強い。
【雑誌】ヤングマガジンUppers 5/17 No.10 講談社 B5中
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八神ひろき「G-taste」が新連載。まあいつも通りにエロ。描写は手が込んでいるんだけど、内容的には月刊少年マガジン時代とそんなに変わらず無邪気な感じがする。作:夢枕獏+画:板垣恵介「餓狼伝」。タツミvs.泣き虫サクラ戦がいよいよ大詰め。やるにせよやられるにせよ、泣き虫サクラのキャラの立ちっぷりは見事。はっとりみつる「イヌっネコっジャンプ!」は連載第2回めの第3話。ラブコメテイストが増している。元気の良い絵柄、それから甘酸っぱく滑らかな手触りでスルスル読める。面白い。一色まこと「ピアノの森」。カイの出番がやってきて、ついに演奏スタート。その途中で、カイは自分のピアノが何かということに気づく。次回がまたかなり面白くなりそうで期待大。小田原ドラゴン「コギャル寿司」と風間やんわり「たもっさんの時間」が合作漫画で登場。コギャル寿司にたもっさんがやってきて説教をかますといった感じ。絵柄的にも違和感なく、案外しっくり両者の絵がなじんでいる。地下沢中也「毛付き!!フラン健DX」。北国に生きるサド男の、みちのく風味あふれるSMプレイ。とてもオシャレでないあたりが楽しい。
ロリ系アンソロジー。漫画執筆陣は摩訶不思議、一市裕納、みむだ良雑、山海猪丸、鹿鳴叶、陣掛吾雄、番外地貢、邪夢猫。摩訶不思議、みむだ良雑あたりのなめらかで丸っこい絵柄がこの中では目をひく。あとは番外地貢。なんか懐かしい味。
【単行本】「魔法のひとみ」 一市裕納 心交社 A5
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上記の「悶絶天使」掲載作も収録。基本的にどのお話も、6年制の学校の高学年くらいかなあと思われる少女様たちと、おおきなおともだちがからむ系。つるんべたんとした身体と、細い手足。女の子たちが生っぽいところがいい。ただ、一市裕納の場合、ロリ系としてはちとお行儀が良すぎて弱い感じもしてしまう。
【単行本】「ゆらめくちさな」 将門つかさ 久保書店 A5
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絵はあんまりうまいほうじゃないんだけど、エロパワーが充満していてムンムンする。思ったよりもエロかった。ヒロインちさなのそのお兄さんの近親ものの「ちさな」シリーズが中心。この「ちさな」シリーズで目をひくのが、ヒロインの乳輪のデカさ。けっこうこだわっている模様。
【単行本】「虹色のラブリー汁▽」 超電磁☆恋太郎 東京三世社 A5
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単行本タイトル、ペンネームともになんだかいい感じ。内容はロリもの中心。小娘まいせちゃんとH漫画家のラブラブHものである「恋愛大作戦」シリーズが勢いあって楽しい。回を重ねるごとにノリが良くなっていく感じで。
【単行本】「少女の小部屋」 明治カナ子 富士美出版 A5
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繊細でセンスのある描線がきれい。上品で可憐な雰囲気。ちょっと抜いた感じの絵もかわいくらしく、全体的に華やか。コマとコマが重なったり、斜め枠のコマが多かったりして、少々うるさい感じもする。も少し整理してガッと見せるページもあったほうが、エロ漫画としてはいいかも。
【単行本】「おこさま時間割り」 黒崎まいり オークラ出版 A5
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ロリ系の作品集。これはなかなか良かった。おこさまが出てくるのだけど、最後までしないで幸せなラブで終わる作品が多い。優しいお話作りで少女を慈しんでいる感じがする。おおきいおともだちとちいさなおともだちが、ちゃんとカップルとして愛し合っているというのは、現実にはあんまりこうはいかんだろうけど微笑ましいものではある。少女に優しくしてあげたい人に。
【単行本】「恋の10ダンス」 西木史朗 FOX出版 A5
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高尾右京描くところの帯がかなりキャッチー。コミカルでドタバタと元気がいい作風。顔、手、足の先と、身体の端っこ部分が大きく、胴体がキュッとしまった身体つきはいかにも漫画チックというかアニメチックというか。イキの良さは買えるが、お話的にはも少しなんかほしい。
【単行本】「悠久の刻」 たいらはじめ ティーアイネット A5
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平凡な大学生がアパートに越してくるのだが、そこの「管理人さん」が「亡夫と同じ名前のついた犬」を飼っている20歳の美人「未亡人」……というなんともまあ「めぞん一刻」的な設定で始まるエロ漫画。ただそこはそれたいらはじめだけにラブコメになるんでなく、この管理人さんがアパートの住人であるねーちゃんの嫉妬を買って、同じく住人のおっさんや外国人にズブズブに犯され、果てはストリップ小屋で客をとるまでに調教されるというベタベタな凌辱モノとなっていく。いやあもうたいらはじめ的ですなあ。実用面はしっかりやっているので、利用価値は十分かなあと。
【単行本】「ジ・ガレガレ」 堀池さだひろ アスペクト A5
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これまで買ってなかったのだが、なんとなく今の内に買っとかないとそのうち買えなくなっちゃうかなーとか思って購入。
永遠に夏が続く街に住む、普通の人には見えない不思議な生き物(精霊?)「ジ・ガレガレ」と、心優しき人たちを描くファンタジー漫画。英国チックな風景が、細かいペンタッチで美しく描かれていて雰囲気がある。ただ、おしむらくは人物描写がいまいちぎこちない感じがすること。とくにおっさん。背景と同じようなタッチで簡略化せずに描き込んだほうが良くなると思う。あとファンタジーファンタジーしすぎてて、意外性がないのもちと弱いところ。全体的には好きな雰囲気だし、描写も気持ち良いのだけど、もう一段レベルアップすると良くなりそうなだけに惜しい感じがする。
5/2(火)……ドキオが空を飛ぶ
お休み。ぐうぐう寝る。起きたら午後4時を過ぎてて、結局一歩も外に出ないままゴールデンウィーク初日が終了。そのせいでヤンマガUppresも買ってない。このままだとちと虚しいので、これから原稿でも書いて何かやった気にでもなるとしよう。
【雑誌】エンジェルクラブ 6月号 エンジェル出版 B5平
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相変わらずパワフルな肉弾系雑誌で、実用を激しく重視。「成年向け雑誌であればやり放題オッケー」的な誌面は健在。今号から、司書房系で活躍中の草津てるにょの新連載「ダークウィスパー」も始まってさらに実用系を強化。ゆかい漫画、MARO「刹那の姦録」もスタートし、パワフルで珍妙な展開に期待高まる。最近お気に入りな吉良広義「ボトムノック」も、厚化粧気味な女性キャラとゴツゴツちんちんが激しくぶつかり合ってテンション高し。奴隷ジャッキー「凌辱回廊」は、キレたキャラクターが目玉をグリグリと剥き出し、ギチギチに煮詰まっていて良かったのだが、ちとヌルめのラストが見えつつある。次号の最終回でどう締めくくるか。新人のミルフィーユ「ノリコ愛してる」は、全体にあずき紅っぽさが漂う。イキが良いし、実用系では即戦力でやっていけそう。
【単行本】「どいつもこいつも」3巻 雁須磨子 白泉社 新書判
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ほのぼの自衛隊コメディ3巻めに突入も、相も変わらず海に行ったり富士山に登ったり、のほほんとしたお話ばかり。学園モノにも近い、のどかで楽しげなゆるみっぷりは、たいへんに気持ち良い。この巻の最後のほうについている作者の近況的漫画も、作品解説にもなっていないし、近況報告としても一本筋が「通っていない」。意表を衝くほどのふにゃふにゃさ加減にまんまとやられてしまう。いやあ、おもしろいじゃないですか。
【単行本】「シーソーゲーム」1巻 原秀則 小学館 B6
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なんだかほっとくといつの間にやらドロドロで暗い話をおっぱじめがちな原秀則だが、この作品はナンパな男とかわいい女の子の、気楽なラブコメ。ホントに直球勝負って感じで、ラブコメとしかいいようのない漫画となっている。ただ、連載ペースが休み休みな分、通しで読むとテンポがいまいち悪いように思える。
【単行本】「カケル」12巻 竹下堅次朗 小学館 B6
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不思議な双子少女、祈・唱編が終了で、そろそろ第一部最終章に突入。正直なところ、全体で見るととっちらばった感があり、設定や展開にもちと突飛かなあと思わないでもない。ただ、見せ場はちゃんと盛り上がっていたし、女の子の描写はこだわりが感じられた。
宇宙飛行士を目指すトラック野郎、三河度胸の物語。というわけで、山田芳裕ページのほうに追加。
5/1(月)……裏モノのフラボノ
ウチのあたりの地域をカバーするケーブルテレビ会社のインターネット接続サービスが、8月あたりから町田地区でもスタートする。その先行予約が始まったのでさっそく予約。ついでに自室でケーブルテレビのテレビジョン番組のほうも見られるようにしてもらうことに。ふだんテレビは全然つけない俺だが、ケーブルテレビが入ったらアニメチャンネルとかでも観てみますかねー。それよりも音楽チャンネルのほうが、現状では利用する可能性が高いかも。
それにしても、またインターネットに使う金が増えるなあ。
会社の引っ越しに伴う作業。とりあえず自分の分は終了。あとは業者さんにおまかせ。行者さんにおまかせする気にはあまりなれないが。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 6月号増刊号 Manpuku! 小学館 B5中
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スピリッツ21からManpuku!になったときは、ギャグをやるとかいいつつどうもすべったものばかりでつまらなかったが、ここにきてスピリッツ21的風味が強まり面白くなってきた。
まずは山本直樹『明日また電話するよ』。遠距離恋愛となっていた二人が、久々に会う。セックスしたりしつつも、男と女の距離は、薄膜を隔てているかのよう。どこかもどかしい関係を、洗練された筆で鮮やかに描写。村上かつら「(仮)スマ未満」。いつもバンドのメンバー募集のページを眺め、就職もせず、かといって音楽で食えるほどにステップアップもできないでいる男。自分に言い訳しながら生きている青春に、ズバッとストレートな言葉を投げかける。「俺もいつかは」とか思いながら何もしないでいるような人間にとって、グサリと胸に突き刺さる。それでも爽やかにしめくくる手際は巧み。「ああ、俺もやらねば」って気になる一作。村上かつらは、すでに物語を作る力、演出、作画とも高いレベルにある。というわけでまだ一冊も単行本が出てないというのは、もったいないことこのうえない。吉田戦車「山田シリーズ」。財を転がす山田の華麗な生活。この動物の、グッドな立ち居振る舞いに夢中だ。
で、今号は若手の作品も面白いものがけっこうある。まずは、花沢健吾「ジョニィからの伝言」。ヤクザの親分をハジくためにアパートの一室で張り込みを続けるジョニーと名乗る男、そしてジョニーが拳銃を見られたってことで部屋に引き込んだ女子高生、この二人の物語。ジョニーは銃を目撃されるもこの女子高生を殺せない。彼女はちょっと変わった娘で、その後ジョニーになつき、彼の世話を焼くようになる。実は彼女は学校ではイジメられていて、行き場をなくしていたのだが……。花沢健吾はこれまでの登場でもなかなか気持ちのいい作品を描いていたが、このお話も面白い。ヒットマンと女子高生の、短いけれども暖かく、哀しいけれども爽やかな触れ合いが、前向きな筆致で描かれている。背景などの描写も細かく、技量的にも申し分ない。大向こう受けするタイプではないかもしれないけど、とてもいいお話を描く人だ。浅野いにお「普通の日」も印象に残る作品。平凡な男子である男が、ある日、前の彼女に会おうと思い立つが、その娘がちょうどその日、彼にふられた後出会った悪い男のせいなどもあって自殺していたことを知る。ハードな青春を、スッキリとしたタッチで青臭く描く。それから松永倫幸「川のほとりで」。川のほとりでとある男が巨大な貝を拾う。その中には、内臓のようなものがぎっしり詰まっていて、男はそれに欲情したりしていた。諸星大二郎とか70年代ガロ的風味の、垢抜けない雰囲気のあるタッチで、奇想あふれるお話を軽やかに描いている。なかなかユニークな作品であり、興味深い。
【雑誌】週刊少年マガジン5/23増刊 マガジンFRESH 講談社 B5平
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塀内夏子の漫画教室的漫画が掲載されていたので購入。タイトルは「なつこの漫画入門」。参考作品を一つ挙げて添削って感じでやっているのだけど、けっこう納得できる。少年漫画は勢いだけに見えて、実はかなりな部分ロジックで描かれている。その第一線でずっとやっている人だけに指摘が的を射ている。余談ではあるけれども、週刊少年誌という生き馬の目を抜くような世界で編集者にガシガシ揉まれてみるというのは、メリット/デメリット共にあるけれども、人によっては一度体験してみるといい世界なのかなと思う。絵や話作りはうまいのに、コマ割り、演出などができてなくてせっかくの素材が生きていないような人はとくに。なんとなく最近、そういう厳しい場所であえて揉まれてみようとせず、安きに流れている人が
【雑誌】COMIC裏モノJAPAN 鉄人社 A5平
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拳銃や麻薬などヤバいブツの運び屋、実在する(らしい)殺し屋などなど、裏街道的な物件をレポートするルポ漫画集。駕籠真太郎が2本描いているとのことで購入。内容的には、ルポものでいかにもお仕事的な雰囲気。泉晴紀、久寿川なるおなども執筆。この本で一番驚いたのは、この本を作っている編集者がどうも俺の大学の先輩であるらしいこと。まあそういう個人的な事情を除くと、漫画としては正直あんまり面白くない。扱われているネタに興味があるなら、まあそれなりにって感じ。
【単行本】「いちごが好きでもあかならとまれ。」 雁須磨子 ソニー・マガジンズ A5
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幼馴染みでお隣同士の17歳男子二人。いつもつるんでいた彼らの関係は、しだいに恋的風味を帯びてきた……といったお話。ルチル掲載のボーイズラブ系の作品なのだが、どぎついホモ漫画になるでなく、あくまでほのぼのさっぱりした日常漫画といった雰囲気でのほほんとお話は進む。さまざまなツッコミどころをスルスルすっとばしていく天然系的作風。これがなんとも楽しいのだ。きもーちよく身体の力が抜けている。
【単行本】「センチメントの季節」5巻 榎本ナリコ 小学館 A5
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今回は1冊まるまる一シリーズ。1999年8月、終わらなかった世界にて、今まで想像もしていなかった少女でなくなる自分にとまどう少女の物語。今までの短編もイケたが、長編のこの巻はそれよりもだいぶ面白く感じた。短編の場合は、いささかイメージが陳腐だったり、頭でっかちに思えたものだが、ページ数に余裕ができてちょうどいい具合に薄められたように感じられる。主人公の少女の大人になることへのとまどい、自暴自棄的な処女喪失、自分を好いてくる先輩の男との壁などなど、それぞれを取り出して一話にまとめようとするとありがちになってしまうような要素が、長編のなかでそれぞれに重なり合っていい方向に作用している。
【一番上へ】