◆ 2000年7月中旬 ◆

7/11〜20
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7/20(木)……スライス疑獄

 とある漫画家さんにお会いしてインタビュー。とりあえず名前はまだナイショにしておくけど、個人的には昔からすごいすごい言い続けてきた人だし、文化レベルの差がかなりあるだろうと予想される人だったので、俺なんかでいいのかなとかなりドキドキものだった。十分なツッコミができたかどうか不安はあるけど、原稿は頑張ります。詳細はまたそのうち。
 本日の教訓。テレコの電池はなるべく新しいものにしておこう。

【雑誌】まんがくらぶオリジナル 8月号 竹書房 B5中
 今回かたぎりわかなは読者コーナー付属の4コマ1本のみ。全体にフレッシュな感じのする作品が多いので、それなりに楽しめる雑誌。この中ではやはり中島沙帆子「電脳やおい少女」かな。微笑ましいし。シンプルな絵柄だけど、女の子にちまっとした身近なかわいさがあるのが良い。

【雑誌】ウルトラジャンプ 8月号 集英社 B5平
 表紙のツルツルしたコート紙に弾かれる感じとでも申しましょうか、やはりウルトラジャンプのノリはいまいち合わないのだけど、これはこれで一つの道だなあと思う。まあノリきれないというのは、単行本向きの作品が多いのに起因しているところも多いのだろう。実際単行本で読むと面白い作品は多いし。やる気はありそうだしいい仕事はしている雑誌だとは感じる。なんだかんだで読んじゃうしね。
 さて、作品では花見沢Q太郎「BWH」が良い。甘い。ヌルい。かなり激しく。最初っから意味なしパンチラもあるし。今回はとくにラブコメ風味が濃厚でお幸せでなんともトロトロであった。これは大した一芸だ。伊藤悠「面影丸」。描線が鮮烈でやはりうまい。これも単行本向きかな。

【雑誌】花とゆめ 8/5 No.16 白泉社 B5平
 桜井雪「ショート寸前!」。ちょっと平板な感じはするものの、サッパリした絵柄が気持ち良い作風。色が白そうでスラリとしたヒロインが、男勝りな性格だけどきれい。線は細いが伸びやかで目を惹く。高尾滋「ディアマイン」。話的にはちと弱いところもあるが、絵はやはり魅力的。とくに女の子とちっちゃい子については抜群。

【雑誌】ヤングジャンプ 8/3 No34 集英社 B5中
 奥浩哉「GANTS」。奇妙な空間に連れてこられた一度は死んだはずの面々。謎の球体から指令が下され、お話はだいぶ動き出しているが……。どんな方向に持っていくか見え始めてはいるけど、面白くなるかどうかはまだなんともいえず。とりあえず女の子は乳がデカい。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 8/3 No.35 秋田書店 B5平
 立原あゆみ「本気!II」が復活で新連載。「本気!II」でもすでに単行本は出ているので、連載再開というべきなのかもしれないけど新連載。松本英「アイアンメイド・アリス」は集中連載スタート。月刊少年チャンピオンのもりしげに飽き足らず、週刊のほうにもメイドが進出。こちらはメイドのかわいさというよりも、むしろ力技ギャグ風味で勝負といった感じか。

【単行本】「おひさま笑顔」 天野こずえ エニックス B6
 ステンシル掲載作品を中心とした作品集。華やかな絵柄で、少年少女のトキメキあふれる恋愛を、実にキラキラと描写していてよくできている。絵といい話作りといい、とてもうまーい。なんといっても恋愛模様が健康的で清々しいではないですか。笑顔が輝いている! さすがに「男の子にも読んでほしい少女漫画誌」であるところのステンシル掲載作品だけあって、十分な甘さもあり男の子にも読みやすい。少女漫画だとわりと線がかわいた感じのものはよく見るが、これはだいぶ瑞々しさがある。

【単行本】「がんばれ酢めし疑獄!!」1巻 施川ユウキ 秋田書店 新書判
 週刊少年チャンピオン連載中の4コマ系ギャグ漫画。わりと不条理系で、素っ頓狂で虚を衝くネームがサクッとツボに入る。きちんとボケがありツッコミがあるのだが、ボケの意表衝きぶりが良い。脈絡がありそうでなさそうで。あとタイトル部の下に毎回ある1コマ漫画のセリフとか、なかなかにセンスが良い。「どういう状況だそれは?」と読者のツッコミを促す。ギャグ方面期待のニュータレント。

【単行本】「ガールフレンズ」2巻 山下和美 集英社 A5
 いや〜、まったくうなるねえ、これは。読みながら面白さにジタバタしてしまった。「天使みたい」「マーブル・フレンド」「BARA BARA」の3本が収録で、全部既読作品であるのにだ。「BARA BARA」は山下和美としては普通の出来かと思うのだが、「天使みたい」「マーブル・フレンド」の2本はとても素晴らしい。
「天使みたい」は、とある双子の姉妹、はるかとかなたの物語である。かなたは子供のころに交通事故で死亡するが、ロボット工学者であった父母は彼女そっくりのロボットを作り出す。はるかが成長するのに合わせて「かなた」のボディも少しずつ作り替え、二人(一人と一体)は記憶を共有しながら成長していく。自分が自分だけで存在していない、自分ははるか+かなたという人格の半分でしかないという意識にコンプレックスを抱くはるかの心情の描写や、中盤のグイグイ引っ張る展開、それからラストのほろりとくるような締めくくりなど、実に見事。
「マーブル・フレンド」は、美人だけど趣味などの方面で得意なものを持たない女の子と、ブスだけど多趣味で面白い女の子の二人の友情を描く物語。二人とも、とてもイキイキしていてかっこいい。中盤の息苦しい展開が、ラストの気持ち良さにつながっている。
 というわけで今さらながらに感心することしきり。山下和美作品はホントにカッチョいいなあ。


7/19(水)……せめてオナマエモー

 現在、職場でオマエモナー流行の兆し。「オマエモナーWatch」から行ける「勇者モナ太vs田中」が実に素晴らしいですな。

 20日が休日ということで雑誌がわんさか。ただでさえ二日分あるのに、さらに昨日は会社に泊まったのでカバンの中に三日分の雑誌がごっちゃりと。さすがに重いなり。単行本は買いにいけなかったので明日以降に。以下、現在の未読分。

【雑誌】まんがくらぶオリジナル 8月号 竹書房 B5中
【雑誌】ウルトラジャンプ 8月号 集英社 B5平
【雑誌】花とゆめ 8/5 No.16 白泉社 B5平
【雑誌】ヤングジャンプ 8/3 No34 集英社 B5中
【雑誌】週刊少年チャンピオン 8/3 No.35 秋田書店 B5平
【単行本】「おひさま笑顔」 天野こずえ エニックス B6

【雑誌】週刊少年サンデー 8/2 No.34 小学館 B5平
 椎名高志「MISTERジパング」。けっこう面白い。キャラクターたちはしっかり立ってるし、力の抜き加減入れ加減も適度。田中モトユキ「リベロ革命!!」。きちんと面白い漫画である。奇矯な特訓が着々と成果に結びつくというのも少年漫画らしい。

【雑誌】週刊少年マガジン 8/2 No.34 講談社 B5平
 寺沢大介「将太の寿司」がついに最終回。この作品らしく、人情風味を濃厚に漂わせつつ、きれいなしめくくり。なかなか良いラストでありました。それから島田英次郎「伊達グルーヴ」も最終回。こちらは第14回ということで短命な作品に。それなりに面白かったのだが、インパクトがさほど強力でなかったので、もう少し脂っこくしたほうが良かったかもしれない。それと入れ替わるように新連載、野中英次「魁!!クロマティ高校」がスタート。池上遼一的絵柄ですっとぼけたギャグをやる芸風は健在。登場人物たちが何気に頭悪そうなところが魅力。ちゃんとそういうのを描ける作者のほうには知性を感じる。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 8/2 No.15 講談社 B5中
 一色まこと「ピアノの森」が巻頭カラー。コンクール編は終了したが、次の展開にむけて期待が膨らむ。これからカイたちが、どのような演奏を見せてくれるのか(聞かせてもらうわけにはいかないし)楽しみだ。作:夢枕獏+画:板垣恵介「餓狼伝」。タツミ・サクラ編が終了。泣き虫サクラ。最後までたいへんにおいしいキャラだった。セリフもかっこいいし。はっとりみつる「イヌっネコっジャンプ!」。すでに第8話まできているのだが、物語は進展しているようでしていないようで。でもゆうきがカワイイからそれでいいやとか思えてしまう。あの部分、握ってみたいなあ。

【雑誌】月刊サンデーGX 8月号 小学館 B5平
 新雑誌。Webページはこちら。なるほど〜、こういう雑誌だったのか。つまりこれは要するに、小学館がウルトラジャンプを作ったと思えばいいわけですな。つるつるなコート紙を使った表紙、平とじ、それから発売日など、もろにブツけてきている。定期購読の払い込み用紙が付いているあたりも意識していることが伺える。執筆陣はGXのWebを参照してもらえば分かるが、それなりに実績があってなおかつ若向けな人を集めている。このあたりもかなり既視感を覚える誌面だ。マネといえばマネなんだけど、それはそれで悪くないと思う。要は面白くなるかどうか。ウルトラジャンプのほうも当然意識するだろうが、これが健全な競争を呼び、どちらもレベルアップしてくれることを望みたい。例えばガロとアックスのように、ライバルの存在によって刺激しあって両方が充実するというケースもあるので、そういうふうになってくれればうれしい。
 連載ではまず島本和彦「吼えろペン」が無駄にアツくて良かった。もちろん「燃えよペン」の続編である。ディティールが過剰すぎる「コミックマスターJ」よりも、こちらのほうがやはり俺としては肌になじむ。阿部潤「ジャパニーズあほっ子キッズ」。悪を正すため教師になった女性が、なんとも規格外でクレイジーな感じの生徒たちに圧倒されるお話。ナンセンスな感じでわりとイケる。陽気婢「インベーション・ボーイズ・ライフ」は、前後編の読切で今回は前編。ちょいとHでボーイミーツガールな感じでトキメいてて……と陽気婢風味が色濃く出ている。濡れ透けシャツのシーンが今回のイチ押し。成沢円「yuka.com」は、同級生の眼鏡っ娘をネットアイドルに仕立て上げるパシリなメガネくんのお話。眼鏡を外せば美人……という今さらなしかけを臆面もなく使って、ヌルいラブコメ世界を形成。甘くてなかなか。美少女漫画系の人らしいが、どうも零式とかで活躍中の二階堂みつきのようですな。
 で、全体としては、うーんまあこんなもんかなという印象。ちょっと前のウルトラジャンプの読後感ととても近い。それなりの作家が集まっていつつ、それらが揃って最高傑作を描いているのでなしにそこそこ満足できるレベルの作品を出してきているという感じ。

【雑誌】別冊ヤングマガジン 8/1 No.011 講談社 B5中
 前川かずお「闘破蛇烈伝DEI48」。今回も随所にお馬鹿さんな描写が。個人的にはラストのコマのセリフがツボにハマッた。あと最後のアオリ文句もいいね。毎回毎回、ヘンテコなことをやっててくれていて頼もしい。船堀斉晃「JIN-RAI」が掲載。子連れトラッカーと、イルカを救おうとする水族館の女性飼育係の物語。今回はエロなし。わりとメリハリのちゃんとついた絵なので、エロなしメジャー系の作品にも案外マッチしているように思う。お話はまあそれなりのまとまりという感じ。もう一歩なんかパンチを利かせてほしいところではあるが。記伊孝「君と暮らせたら」。不器用でお人よしな父が与かってきたチンパンジーが、バラバラになりがちだった家族を変えていく。ちょっとクセはあるが、スッキリした感じの絵柄はわりと好みっぽい。

【雑誌】ヤングサンデー 8/3 No.34 小学館 B5中
 新井英樹「ザ・ワールド・イズ・マイン」。ああ、スゴイ。今回はまた物凄い盛り上がりを見せている。雪の舞う山の中で、モンちゃんのタガを取り払ってしまうような出来事が。ページをめくった瞬間のビジュアルの衝撃。悲しさとか美しさとか無常感とか寒さとか、いろいろなものがピンと張り詰めた画面から伝わってくる。この表現力はまさに圧巻。今年上半期は休載が多かったのでオツアンには入れてないのだけど、年間という単位になるとやはりベスト作品 for 俺の一角に、確実に入ってくるであろう。山田芳裕「度胸星」。やはりテセラックが出てくると燃える。宇宙にはやはり未知こそがふさわしい。理解を拒むかのごとき味も素っ気もないフォルムがたまらない。柏木ハルコ「ブラブラバンバン」。芹生さんがノッている。これでどんな演奏が作り出されるのか。ビシバシ手応えを感じる展開。

【雑誌】モーニング 8/3 No.34 講談社 B5中
 作:田島隆+画:東風孝広「カバチタレ!」(監修:青木雄二)。ますます世の中のエゲツなさを、徹底して描き出している。ハードな語り口が徹底していて、絶対にキレイゴトで片付けないところが良い。やまあき道屯「空室あります」が今号から8週連続掲載。ちとベタに人情モノをやっている感じはあるがちゃんとお話は作れる人でけっこう読ませる。まとまっている作風だが、ときには一発デカいのをかませるようになってくれるとうれしい。高橋ツトム「鉄腕ガール」。トメのポーズって、どれもこれも絵になっている。シャンと伸びた背筋、手の置きどころ、足の伸ばし方などなど。カーッコイー(e)。


7/18(火)……ええケツの朝

 雑草社コミック・ファン編集部のお二方と打ち合わせ。というかまあ最初多少打ち合わせしてあとはひたすら漫画の話をしつつ呑み。コミック・ファン編集部の人はしっかり漫画を読んでいる人たちなので、こちらとしては話していて楽しい。結局、話しすぎてしまって終電が過ぎてしまったので朝まで呑むことに。午前3時あたりからコミック・ファンの人たちが眠そうになってきたので、編集部のほうに移動。眠るお二人を横目にそこらへんにある漫画を漁ったりさせてもらった。夜が更けるに従って、普段の活動時間に近づいてきて目が冴えてくる難儀な俺に付き合っていただいちゃって、まことに申しわけない感じであった。その後、始発が出るころに雑草社を後にし出勤したが、こっちの編集部にも何人か泊まりの人がいた。爽やかにおはようの挨拶をする。
 結局朝の7時半くらいにこれを書いていたりするわけだが、それでも通勤時間がない分、いつもより睡眠時間が長くなりそうなのはなんともかんとも。

【雑誌】漫画アクション 8/1 No.31 双葉社 B5中
 作:森高夕次+画:あきやまひでき「おさなづま」。今回はアニメ版めぐピの最終回を巡る日本列島模様を描く。ちとやりすぎ感はあるが、まあそれだけヒットしたということを強調しておくというわけで。さて、とりあえずアニメ編はそろそろ終わりだろうから、次にどういう手を繰り出してくるのかが気になる。個人的にはそろそろ女体盛りとかも復活してほしいところだが。

【雑誌】ビッグコミック 8/17増刊号 小学館 B5中
 近藤ようこ「あけがたルージュ」が最終話。淡々としていつつもほのかな温かさがあって、味わい深い作品だった。いろいろな経験を積んで磨かれてきた女の艶を感じる。いけだたかし「御存知三国英傑伝外」。呉軍に攻め落とされようとしている関羽守るところの荊州を舞台にした、一兵卒と少女の悲恋物語。スッキリとした絵柄できっちりまとまっていてそれなりに読ませるが、お話的にもう一つ押しが足らんかなといった感じ。

【単行本】「TOKYO TRIBE2」4巻 井上三太 祥伝社
 今回はアクションシーン的には少しお休みという感じだが、新たな集団が出現したりといろいろお話は動いている。ストリート感覚とかいわれてもよく分からないけど、番長モノとしてちゃんとお話は構築されているし面白く読める。キャラクターがそれぞれ立っていて、存在感があるのがやはりデカい。

【単行本】「かってに改蔵」8巻 久米田康治 小学館
 今回もナンセンスなトラウマつつきギャグを連発。題材選び、着眼点の良さ、ひねり具合に毎回感心。今回の巻では、あえて自分より低いレベルの環境に入って好き放題やるという逆セリエAの話が俺ヒット。あとメガネっ娘や空気を読めない人の話とか。毎回、単行本の表紙の色遣いとか女の子のカットとか、センスいいなあと思うのだ。

【単行本】「ARMS」13巻 皆川亮二 小学館
 いつも通りのペースながら、物語はじわりと進行中。大きな動きこそないが、大事なことは語られつつありこの先への興味をつなぐ。そろそろ物語の中枢部がだいぶ明かされてきているが、ここからの展開が勝負。さてどう出るか。あんまり引っ張らずに切りのいいところでスパッと終わらせてほしいところではある。


7/17(月)……シャルルマーニュ

 おうち用にFAXを買おうかと思ってるんだけど、どこの機種が良いのじゃろう。基本的にFAX送受信(使用頻度は多くて週イチ程度)と留守電があって子機が使えて、普通紙の奴ならまあなんでもいいんだが。オススメとかありましたら掲示板にで書き込んで教えていただけると幸いであります。マザーボードとかだったらいくらでも分かるんだけど、さすがに専門外の分野となると途端に分からなくなるもんでげすな。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 7/31 No.33 集英社 B5平
 竹山祐右「カイゼルスパイク」が新連載。バレーボール漫画。うーん、どんなもんだろ。とりあえずしばらく見てみるとしよう。これでサンデー、ジャンプにバレーボール漫画ができたので、次はマガジンでも始めるかな。ゴルフ漫画のときはそういうパターンだったけど。鳥山明「SAND LAND」。着実に面白くなっている。次号はアクションもありそうだし。敵側のキャラクターがもっと立ってくるとより良いかな。それにしても女の子が出てこない漫画だなあ。

【雑誌】ヤングマガジン 7/31 No.33 講談社 B5中
 蓮古田二郎「しあわせ団地」。今回も面白い。ハダカ夫のおかげで二人の生活はとことん情けないけど、それでもやっぱり愛がある。馬鹿で貧乏でどうしようもなくたって。山崎さやか「フローズン」最終回。不完全燃焼気味のラスト。OL編になってからはイマイチだったなあ。安達哲「バカ姉弟」。バカ姉弟の相手を胡散くさげに見つめる目つきがとてもいい。福本伸行「賭博破戒録カイジ」。チンチロリン開始前のルール説明。暗黒ペリカ王国にふさわしい暗黒ルールがどうもあるらしい。カイジはまたしても泥沼にハマるのか。ぜひハマっていただきたい。そしてまたジタジタしていただきたい。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 7/31 No.33 小学館 B5中
 木村清輝「猿MONEY」(脚本:兜公司)が新連載。株漫画といった感じ。出だしとしてはそれなりに読ますが果たして。高橋しん「最終兵器彼女」。今回は、彼女が最終兵器であるがゆえの切なすぎな展開があってなかなかビリビリ来た。奇抜な設定が、恋愛漫画の中でしっかり生きていることを実感。いやー面白いですね。柳沢きみお「SHOP自分」。やっぱり大家さんは圧倒的にうさんくせえよなあ。チョクもそんなわけで彼奴が何者か、少し詮索し始めた。「ビールかァ…」とかいってないで、大家さんのことをも少しつっこんでくれい。

【雑誌】コットンコミック 8月号 東京三世社 B5中
 今回は駕籠真太郎が急病ということで、95年9月号初出の「喜劇極東怪異譚」が掲載。単行本にはまだ未収録だったはず。読んだことない作品だったので、ちょっと儲けた感じ。渡辺ヒデユキ、SASEMANシリーズ「世紀末の勝利」。巨大ナマズ男編完結。なんとも身もフタもない結末で楽しかった。姫美川涙「いかせてあげる」は、絵はたいへんに野暮ったいのだが、けっこうヘンなテイストで楽しめた。頭の2倍くらいの体積の乳が二つ付いている超巨乳女のお話で、これがまた胸をちょっとでも刺激されると欲情してしまって、町中だろうとなんだろうとおかまいなしに触ってもんで〜とくる。異世界的乳のデカさ、ひじがぶつかったくらいでコレはないだろう的ムチャさが奇妙な味わいを醸し出している。

【雑誌】Zetuman 8月号 笠倉出版社 B5中
 今号はいまいち。というかつまらなかった。やはりZERRY藤尾、榊原薫奈緒子の両方がいないというのは痛い。うらまっく「ご指名くださいッ!」はさすがに手堅いんだけど、いかにも手慣れた仕事という感じで今回は新鮮味に乏しかった。ZetuManは一時期絶好調な時期があったんだけど、咲香里「太陽が落ちてくる」が終わったあたりからじょじょに低調になってきているように思える。その中でも今回はかなりイケてない部類だった。

【単行本】「BECK」4巻 ハロルド作石 講談社 B6
 いやあすっごく面白いなあ。現役のイジメられっ子である中学男子、コユキこと田中幸雄が音楽、それからバンド仲間との出会いを通じて成長していく青春物語。ウダウダしつつも、着実に力をつけコユキがだんだんカッコ良くなってきている。それまで埋もれていた才能が、花開いていく様子がなんとも頼もしく、気持ち良く描かれている。そろそろコユキの才能が爆発するんだろうか。次にどんなことが起きるのか、とても楽しみになる。なんかもう、単行本発売日ごとにとてもワクワクしている。雑誌で読んでいないだけに、単行本待ち遠しい度では現在No.1クラスの作品。

【単行本】「無頼伝 涯」1巻 福本伸行 講談社 新書判
 無実の罪を着せられ少年院にぶちこまれんとしている少年、涯のやたらとハードな人生観を語る一作。今回は、少年法における冤罪チェック機構の甘さを指摘する一連のくだりとかが面白かった。世の中の甘くなさを少年マガジンの若年層読者にしらしめる、ある意味非常に教育的な作品。


7/16(日)……食ミンチ

 植民地総督であった実兄、本田健がしばらく転勤。いずれ戻ってくるようだが、蔵書はさすがに持っていけないため、「本田健の植民地」は当分更新停止。検索されることも考慮してとりあえずページは残しておくけれども、再開の予定は未定なり。

 イセトーのコミック本収納ケースというのを買ってみる(→写真)。B6サイズの本が25〜30冊程度入るサイズのプラスチックケースである。どうせこんなもん買っても本の整理はできないことは重々承知だ。本は整理不可能的物件であるから。ただ、俺エロ漫画収納スペースが今かなりむちゃくちゃな状況になりつつあるので、それを整理する程度だったらなんとかなるかなという目算があった。エロ漫画単行本は大半がA5サイズなのだが、ワニマガジンとか笠倉出版社とか、B6サイズのものも混じっている。美しい収納のためには同じサイズのものを一ヶ所にまとめるというのが基本なので、本棚にはA5、ケースにはB6と分ければそれなりにいい感じになるはずだともくろんだのだ。いちおうためしてみたが、状況の解決になるかどうかは今のところ微妙。しかもウチの近所でこのケースを扱っているお店が今閉店セール中なので、その店がなくなるとケースの入手性がガクンと悪くなるし。まあどうせ何も手を打たないと状況は悪くなるばかりなので、せいぜい焼け石に水でもかけてみよう。

 TINAMIX7/16号。なんかデザインの雰囲気とかが変わってますな。ところで俺の連載のところのコメントにある「ロスアンジェルスのピンクさん」って何者? 「最近はマンガ喫茶も利用してる。けど基本はコンビニ。マイナー誌以外なら雑誌系は全部コンビニで読むぜ。ポリシー? Don't spend money!(ロスアンジェルスのピンクさん)」とのことなんだけど……とか思ってたら担当の佐藤さんのなかなかひねりまくったジョークだった模様。元ネタの分かる人はニヤリとするといいかと。

【単行本】「火の鳥」1〜11巻+別巻 手塚治虫 朝日ソノラマ B5
 意外に思う人がいるかもしれないけど、実は「火の鳥」って今までちゃんと読んだことがなかった。どうせいつかは読むから急いで読まなくてもいいや的に思っていたというのもあるし、入手が容易な文庫版では読みたくなかったとか、まあ理由はいくつか。でもここに来て読む必要が生じたので、それなら大判のコミックスを買っちゃえ〜とか思って朝日ソノラマ版の奴を一気買いしてみたわけだ。
 で、読んでみたんだけど、やっぱり面白い。いくつかのお話の集合体なんで、出来の良くないエピソードも確かにあることはあるんだが、よく出来ている話はとても面白いし、何よりデッカいお話でしか得られない満足感がある。これだけ縦横無尽に、ジャンルの壁なんてものにとらわれず、スペクタクルに展開するお話なんて今どきないぞ。変化に富む舞台設定、印象に残るキャラクターたち、ダイナミックな展開を見せるストーリーなどにワクワクしながら、読んでいる間中ほかのことを忘れて物語に没頭した。
 手塚治虫作品の中で一番面白い作品かといわれるとそうでないとは思う。手塚治虫作品にあんまり触れていない若い世代の読者だと、「手塚治虫のライフワーク」という言葉から「手塚治虫の最高傑作」と勘違いして読んで「案外手塚も大したことないな」みたいなことを思ってしまう人もいそうな作品だなあとかちょっと思うんだけど、ほかにももっともっと面白い作品はある。俺としても「三つ目がとおる」とかのほうが好きだし。でもこの作品も、やはり読めて良かったなあとしみじみ思えたことは確かだ。手塚治虫のエンターテイナーぶりにはいつもながら圧倒される。そのうち漫画全集も全部買わねばなあ。


7/15(土)……カンラク8年組

 昼過ぎにジャンキーズ原稿を書き終えて送信。これでやっと締切の心配をしないで済む週末を迎えられてホッとする。ああ、そういえば。昨年の誕生日に購入したカブトエビ飼育キットをいまだに使用していないことに気づいた。そろそろ夏休みもくることだしいっちょやってみるかな。

【雑誌】ビジネスジャンプ 8/1 No.16 集英社 B5中
 すごいぞ「警視総監アサミ」!(作:近藤雅之+画:有賀照人) 強引で物語をどうでもいい彼方へと押しやるエロシーンのシュールさについては前から書いてきたが、今回はそれがまた一歩エスカレート。OLさんは会社の更衣室で着がえ中に「こうして見るとわたしもなかなかね」とかいいつつ、まったく意味もなくオナニーし始めるし。そして後半の展開はもうなんといったらいいものやら。萬田警部補、あんたはいったい何者だ。まんだこりゃ〜という展開に(つまらないシャレだなあ)なんだかぶん殴られたような気分。やはり単行本買わなきゃならんか。なんか悔しい。ところでアサミはどうやって警視総監になるんだろう……。作:一色伸幸+画:おかざき真里「彼女が死んじゃった。」は、SERIES IIに突入で新展開。ネタをバラすのは野暮だから詳しくは書かないけど、そうだったのかと納得。甲斐谷忍「ONE OUTS」。な〜るほどこういう手がありましたか。野球のルールの盲点を突きまくる展開に毎回びっくりさせられている。野球というネタはすでにさまざまな人に使われているけれど、まだこういう料理の仕方が残っていたのかと感心させられる作品だ。

【雑誌】メロディ 8月号 白泉社 B5平
 大正浪漫パン屋さんコメディ、柳原望「さんさんさん」が連載スタート。これまでは不定期で読切掲載という感じだったので、これが第3話め。あたたかくて品のいい、スッキリした絵柄そのままの印象のお話。雁須磨子「どいつもこいつも」。今回は、立花二曹が自衛隊に入隊する前を描く。青春していてちょっといいお話。ところでこの作品の扉のところを見ると、扱いは「読切連載」であるらしい。男向け漫画ではこのクラスの作品ならばまず間違いなく「読切」とはいわないのだが、そこらへんは文化の差って奴ですな。倉多江美「UPS&DOWN」。スウッと抜けるような読み口の掌編。短いけれどもしっかり読ませる。

【単行本】「平次」弐巻 加藤礼次朗 ワニマガジン社 B6
 外部からまったく遮断された異世界として、欲望の炎を燃やし続ける江戸の歓楽街・吉原。そこで起きた殺しの下手人を挙げるため、男根平次が乗り込んでいくが、吉原全体を揺るがす巨大なうねりの前に平次は翻弄される。といったわけで第2巻は、吉原編だけで構成されている。今回は平次はあんまり活躍しないが、花魁やその周囲の人間たちのキャラが立ち、パワフルで濃厚な描写も健在。読み始めたときは予想しなかったほどに物語は膨らんでいき、読みごたえのある作品に仕上がっている。ドラマ性も十分で締めくくりにも納得。実に立派にエンターテインメントしていてお見事な作品。

【単行本】「フローズン」5巻 山崎さやか 講談社 B6
 10年間会っていなかった桃花の兄が来日。強引で冷酷で、かつアンバランスな人格を持つ兄の行動に桃花はとまどい続けるが……といった感じで、今回の巻のメインは兄編。兄のレオのキャラがかなりエキセントリックで見ていてすごく危なっかしい。そこらへんがなんとも刺激的だった。

【単行本】「毒どく猟奇図鑑」 氏賀Y太 桜桃書房 A5
 コミックジャンキーズでこりゃすげえという感じで紹介されていたので買ってみた。わりと可愛らしい絵柄なのに、美少女の四肢を切断したり腹を切り裂いて内臓を引きずり出したりと、たいへんにグロい。初っぱなのイラストからして、血塗れで臓器ズルズルの死体の山の中で女の子が内臓を食ってるという構図だったりして、もう読者を選びまくりである。かなりドーパミンは出そうだ。ただ、ええと、なんかこういうとアレだが、個人的にはちょっともの足りなかった。残虐描写とかは確かにすごいんだけど、若干アッサリしているように思える。ここまでやって、さらにもう一つ押しがあればもっとすごいものになったような気がする。壊す前にその対象である人間をも少し描写しておくとか、ビジュアル的なグロテスクさをアップするとか。すごいことやってるな〜と思うんだけど、身体感覚的にゾワゾワするリアルな感覚がちょっと足りないと感じた。つまりはもう少し、被害者をかわいそうに思わさないといけないってことなのかもしれない。このレベルで足りないとかいってるのってひょっとしたらヤバいのかなあ。でもそう思っちゃったんだから仕方ない。

【単行本】「SWAIN' IN THE AIR」 雁須磨子 ソニー・マガジンズ A5
 以前出ていたものが新装版で復刻。前の版のは読んでなかったのでこうして読めてうれしいなあという感じ。表題作の連載は1994〜1995年とわりかし古めで、絵も今とはけっこう異なる。高校生男子仲良し二人組がメインで、片方がもう片方のことを密かに好きになってしまうもなかなかそれが言い出せなくて……といった感じのお話。その気持ちを分かってくれない相手方にじりじりしつつ、でも好きという構図。言い出せないほうも、相手の気持ちを察しないほうも、それぞれににぶちん感があって微笑ましい。現在のほうが作風がさらにこなれてきてて楽しいとは思うけど、こちらはこちらでまた生っぽい喜びのある読後感。本質的には今も昔も変わりなく、ああ納得という一冊。


7/14(金)……およげかいやくくん

 116番に電話してテレホーダイとタイムプラスを解約。他人の名前を騙って別人が契約内容の変更できちゃうんじゃないかなーとか思うくらい簡単で、こんなんでええんかなあとか思ったが、まあいいんだろうなあたぶん。
 夜は会社の新バイトくん歓迎会。ちゃんこ屋でちゃんこ。思ったより安かった。

【雑誌】ヤングアニマル 7/28 No.14 白泉社 B5中
 やはり巨乳か。
 林崎文博「VF」。最近のこの漫画の脂っこさ、オヤジ臭さときたらどうだ。破壊者アモンとかいう奴の唐突な登場ぶり、ファンキーなルックスも、得も言われぬイカモノっぷりを発揮している。なんだかうれしくなった。文月晃「藍より青し」。今回もこれまたラブの激甘ぶりに世界が震撼。今時これやるか〜的ベタベタさ加減にシビれる。二宮ひかる「ハネムーンサラダ」は、女たちの何気ないしたたかさにゾクゾクする。綱引きの、力を入れるタイミングが絶妙。今回はここまでのお話の中でも、屈指の面白さだった。宇仁田ゆみ「たりないひと」後編。恋愛ごころを刺激する作品。今回のはまあよくできているお話ではあり、キャラもそれなりに魅力的だが、ちっちゃくまとまっちゃっている印象を受けた。

【雑誌】まんがタイムジャンボ 8月号 芳文社 B5平
 単行本も発売されたこうの史代は今回もコンスタントに、楽しく優しい「こっこさん」の世界を描き続けている。見る見る癒される。さあこちらも単行本プリーズ。

【雑誌】別冊マーガレット 8月号 集英社 B5平
 新連載、ハルマチコ「キャンディPOP'n ROLL」がなかなか痛めな味わいを出していてスパイシー。中学生〜高校生、女の子ばかりバンドの「Whiteberry」物語である。マネージャーさん的イケメンが、「じゃっっ練習の成果を見せてもらおうかなっ」とかいって、カードを放り投げる。それがWhiteberryの面々の眼前をかすめて、サクッサクッサクッと壁に突き刺さる。カードには「学校をテーマに作詞して下さい」といった、デビューに向けての練習課題が記されていたのでした、とかいうかなりヤクい展開あり。これ続けちゃうのか〜。いくえみ綾「ハニバニ!」。安定して面白い。セリフのセンスとか呼吸とかたいへんにうまーい。アルコ「恋情孵化」。わりとCUTiE系な新人さん。不思議少女っぽい女の子と、かっちょいいプレイボーイな男のラブコメ。絵の完成度は高いし、力の抜きどころもグッド。なかなか面白い良い作品でありました。

【雑誌】コミック燃絵 vol.2 松文館 B5平
 ミルクコミックさくら系のB5平とじ雑誌2冊め。さくら同様、イラストおよびトークページも充実。さくらよりは漫画のほうも粒が揃っているかなーという印象。
 なんといってもA・浪漫・我慢の新連載「くわがた」。東京から越してきたという少女が、地元の男子たちに彼らの秘密の場所を教えてくれという。そしてそこに着くと、今度は精液をかけてほしいとお願い。ロリものなんだけど、ちんちん&液体描写がしっかりしていて実にエロい。絵の達者さはすでに定評のあるところだが、話も面白くなりそうな雰囲気が漂っている。こいつは期待できそうだ。御形屋はるか「おともだち」。少女の姿をしたぬいぐるみ54号ちゃんがたいへんにかわいい。トロリとした甘みのあるルックス。そしてうさみみがなんともまあプリチーだ。ぱりーみき「夕日のアンサンブル」。縦笛が取り持つ二人のエロエロな仲。とにかく縦笛。途中からのハードなずっこんばっこんもいいが、やはり縦笛。あじまる「きみとボクの雫」。学校の先生と、家で親に暴力を振るわれているらしい少女の甘くて切ないときを描写。大人と少女の恋愛ファンタジーを、柔らかみのあるタッチでしっかり描写していてなかなか読ませる。
 ところで内容とはあんまり関係ないのだが、「今号より開催予定だったイラストグランプリはイラスト不足の為開催を見合わせたいと思います」という1ページまるまる使った告知ページがなかなかにインパクトがあった。三峯徹さんがイラストを投稿していたかどうかが気になるところ。


7/13(木)……震えるエルフ

 蒸し暑いので冷房をドライにした状態で文章を書いている最中に意識を失ってそのまま寝てたら、どうも喉をやられてしまった気配。この前風邪ひいたばかりなのにー。いかんなあ。でもあと一息頑張れば、ちょっとヒマになる予定なのだ。気合いだ気合い。鰹とかの身の黒ずんだところだー。それは血合いかー。

【雑誌】ヤングサンデー 7/27 No.33 小学館 B5中
 新井英樹「ザ・ワールド・イズ・マイン」。包囲されたトシモン。語るトシ。動かぬモン。モンちゃんの爆発が、どのように形を現すのか。もうゾクゾクするほど楽しみだ。刑事さんのヘンな身振りも、まったく違和感がなくハマるほどに、状況は緊迫している。改めてスゴイ漫画だと思った。次回刮目する予定。山本英夫「殺し屋イチ」。三郎のサディストっぷりが素晴らしい。これほどに濃厚なキャラであるのに、それを上回るキャラ(垣原)がいるってのはスゴイことだ。

【雑誌】モーニング 7/27 No.33 講談社 B5中
 弘兼憲史「部長島耕作」。島耕作、後ろだてを失うか? というわけでピンチな状況。初芝電産本社復帰の話が進んでいるけど、Nyaccoはもういいんですか? 飽きたらポイですか? 島さん。井上雄彦「バガボンド」。宝蔵院編はどうやらこれでおしまいのようだ。スッキリきれいな幕引きだった。次の展開にもまた期待。高梨みどり「Order-Made」。今回は最新のノウハウを持つ新興企業と、古き良きテーラーの対決といった構図。一見めでたしめでたしのようだが、実は花梨が今回の相手に勝っただけで、「古き良きテーラー」全体が勝利を収めたわけではないっていうのがツライところ。福島聡「DAY DREAM BELIEVER」。毎回面白し。今回も、カスミのズバッと引導を渡すセリフが、たった一言なんだけどズバッと決まる。これを引き出すために、そこまでをしっかり作ってある。うまいなあ。読切でサダカネアイコ「29」が掲載。漫画家を夢見て都会で一人暮らしをしていた男の元へ、故郷から宅配便が届く。その荷物の底には、得体のしれないクラゲが。そのクラゲは水もないのに周りをふらふら漂いだす。親もそんなものには心当たりはないというが……といったところから始まるお話。不条理っぽい設定でまずツカミ。きっちりした絵で物語を進めて読ます。考えオチっぽさがあるし、素っ気ない作風でもあるが、なかなかしっかりした描き手さんという印象は受けた。

【雑誌】ヤングジャンプ 7/27 No.33 集英社 B5中
 グラビアが広末涼子なのはなんとなく久しぶりな印象(だったっけか?)。この前、「20世紀ノスタルジア」のDVD買ったんですけどね、このころの広末はすごい!とか見るたびに感動してしまいますぜ。
 巻頭カラーで片山誠「ワルG」。読売巨人軍の選手がいっぱい出てきて、そこに主人公のワルガキで暴れん坊な野球小僧がからんでくるみたいなお話になるようだ。これはつまりジャイアンツのGとガキのGがひっかけてあるのだ!とオヤジ的いわずもがな解釈をイッパツ。巨人軍万歳。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 7/27 No.34 秋田書店 B5平
 水島新司「ドカベンプロ野球編」。ええっ、オリックスの木田って中西球道に優るとも劣らない球威を持ってるんですか? というか球道って木田と同じレベルなんすか? 樋田和彦「蘭丸エトランゼ」。読切。ちょっと久しぶり気味。妖怪退治系のお話。樋田和彦は、このなんとも今さらな感じのコミカルなタッチがけっこう好き。橋本俊二「麻雀鬼ウキョウ」。今回は「ホッホッホッ」と笑う、ご隠居麻雀ジジイの20年前の様子が語られる。この人、昔っからあのヘンな帽子かぶってたのかー。しかも「ホッホッホッ」も。なんかうれしくて笑っちゃった。うさんくさい奴だなあ。

【雑誌】スーパージャンプ 7/26 No.15 集英社 B5中
 山本直樹「便利なドライブ」。何もない町を男がドライブする話。お話はだらだらと進み、エロティックなシーンもいつものごとく挿入される。安定しまくった自家薬籠中にあるパターンの作品。むちゃくちゃに面白いというわけではないけど、ちゃんと楽しんで読める。

【単行本】「スワップ×スワップ」 ぐれいす エンジェル出版 A5
 これ以下はジャンキーズ用読書。
 巨乳だけどオクテな姉と、淫乱コギャル妹の人格交換もの。ネタとしてはわりとありがちではあるが、しかしそのありがちであるお話できちんと1巻まるまる読ませてしまうのは見せ方がしっかりしているから。エロシーンも激しくやっていて、ぐれいす作品の中ではかなりエロいほうなんじゃないだろうか。乱交シーンでコンドームを使ってるのは何気にエライなあとかいうことも考えたりした。

【単行本】「寄り道」 一市裕納 ティーアイネット A5
 ロリ系で頑張っている人。絵柄的には丁寧で、ロリ者らしい妄執ズビズバといった雰囲気はないんだけど、実にきちんと描こうとしているという印象を受ける。でも何気に、真っ正面から少女と成人男性が恋愛し、バレずにしっかり性生活を送っているという夢のような状況を丹念に描いていたりして、実はかえって深いものも感じたりする。願わくば、こういう人がこういう漫画を末長く描いていける世の中でいてほしいもの。

【単行本】「3丁目神社奇譚」 こうのゆきよ 茜新社 A5
 あっさりとしたライトな絵柄&作風。女の子たちは可憐でわりとかわいい。表紙にも出てくる表題作の巫女さん姿の女の子がキャラではとくに良い。楽しんで描いている感じ。ただ、全般的にはエロにしろ話にしろ弱い。エロシーンを入れるというのが足枷になっている感じがするタイプ。ズバ抜けた個性のある絵柄でないだけに、もっと濃厚にラブコメ的雰囲気を出してみるとかしてほしいところ。

【単行本】「Justice Fist」 瑳刃天廣 富士美出版 A5
 剣と魔法系のファンタジー世界。女二人組のパーティ(幼馴染みで恋人同士)の冒険。片方の主役格のほうには呪いでちんちんが生えちゃって……といった感じで、まあわりとお気楽にスタートするんだけど、話は最終的にはそれなりに大きくなる。女同士の友情+愛情を描き、ラストはきれいに締めくくっているんだけど、途中の展開がいまいち重みがなくて弱いように思える。

【単行本】「ペットショップ」 ぺがさす 東京三世社 A5
 うーん、あんまり特徴のない人という感じがする。調教とか縛りとかは多く、わりとエロいことはやっているのだが、もうひとつガツンとくるものはない。表紙の絵は、大きいお乳に白い液がかかってとろーりとけてるといった感じの滑らかさがあってわりといやらしい。中身の絵柄もこういう質感があればググッと来るんだがなあ。

【単行本】「ときめき発情しすたーず」 葉月獅子丸 東京三世社 A5
 漫画的にはあんまりうまくはない。人間の身体の描き方とか若干ぎこちないし。ただ、乳の揺れ、つぶれ方とかにこだわりのある人らしく、ストレートにエロい。そのエロい場面さえ描いちゃえばあとはどうでもいいやーとでもいうように、〆の言葉もなんもなく、ブチッと終わる作品が多いのは潔いといえば潔い。

【単行本】「汚汁に犯れて」 とみあきゆう 東京三世社 A5
 タイトルは「おじるにまみれて」と読む。肉付きが良くてトロトロに熟れた感じの女体がエッチで、エロもハード。実用性は高めだ。ただ、短いページでいろいろなことをやりすぎようとしたためか、お話的にぶっこわれちゃってる作品があったりするのは残念。

【単行本】「エルフの若奥様DELUXE」 カズマ・G-VERSION メディアックス A5
 人間の戦士と結婚したエルフの若奥様。エルフとしては歳が若くて肉体が成長してないせいで、旦那様のおちんちんが入らない……。だけど二人はラブラブなのでした〜という骨組みで、そこにハプニングやバトルがプラスされていくといった感じの物語。既刊1〜3巻分を1冊にまとめて再登場。現在は連載中断中だが、近く掲載誌を変えて再開の予定らしいので、これまでの復習にうってつけ。この作品で特筆すべきは3巻分ものページを使っていながら、まだ若奥様はいっぺんもやっていないという点。しかもすごいことに旦那さんも浮気しないのだ。1ページめからズンズンやられちゃうヒロインも多いエロ漫画界において、この一途ぶり、ラブぶりは希有だ。それから瑞々しい絵柄も魅力あり。何より「エルフの若奥様」ってタイトルがいいねえ。インパクトがあって甘くて。まあお話的にはまとまってないところもあるんだけど、ごちゃごちゃした楽しさもあって良い雰囲気だ。


7/12(水)……こすもすももも

 ほぼ完徹状態で東京ビッグサイトでの取材へ。さすがに眠くて、展示場の駅からビッグサイトの駅まで歩く間、歩きながら寝てたような状態。仕方ないのでビッグサイト内の椅子でちょっとだけ座り寝。今週末はぐっすり寝ようと決意。帰りは渋谷の書店で朝日ソノラマのB5版の手塚治虫「火の鳥」全12巻一気買いとかしたので、電車で椅子に座るとかなり石抱き状態。

【雑誌】コミックビーム 8月号 エンターブレイン B5平
 桜玉吉「幽玄漫玉日記」。社長の旅立ち。3ヶ月ほど休養をとるとのこと。桜玉吉の不在はちょっと寂しいけれど、充電後の爆発を楽しみにお待ちしております。安井誠太郎「ミズトカゲのいる沼」。両生類の肌を思わせるぬたっとした絵柄で再登場。驚くほどにマイペース。まあうまくいったらまた登場していただきたい。志村貴子「敷居の住人」。今回もまたうっまいなあ。本田くんの何をどうしていいもんだか全然分からない青春模様が、実に巧みに描写されている。ラストのセリフの間なんて思わずうなった。作:TKD+画:竹谷州史「LAZREZ」。今回はまた爆裂してていいねえ。とくに扉。とにかく腕も折れよと豪速球を投げ込んでくるような作風が痛快だ。鈴木みそ「オールナイトライブ」。水中出産実況リポート。当たり前といえば当たり前なのだが、やたらと生々しくてドスンと来る読みごたえ。こんなの読むと生みたくなくなっちゃうよー(生めません)。
 しりあがり寿「弥次喜多 in Deep」。死に包まれた喜多さん、常軌を逸して巨大化中の弥次さん。ますます道は混沌として、何が起こるのかまったく予想がつかなくなってきた。幻に厚みがあって、迫力を感じる物語である。そしておおおおお、茶谷明茂。1997年1月号「今日はいつもと違う帰り道……」、1997年5月号「街角パラダイス」で強烈な印象を残しまくってくれた作家さんが再登場。今回の「秋桜」はシリーズ連載となるという。ちょっと前の手触り滑らかな絵柄から若干ザラザラした質感が出てきて、五十嵐大介をも思わせるテイストになってきた。技量はもともと高い人だけに、あとはガンガン描いてくれればそれで満足。期待してまっせ。市橋俊介「テルオとマサル」。マサルの行動は、ますますハイテンションでクレイジーで意味不明になっている。絵といい話といい、イカれててたいへん愉快だ。
 須田真太郎「やさしい女は何処にいる」。今回も面白かった。不器用な男たちの不器用な生き様を、暖かく見守っている。最近の須田真太郎は本当にいいお話を描くようになってきた。荒井国夫改め摩訶国彦「マンドレイクの驚異の旅」もシリーズ連載開始。「近代物怪録鬼姫様」の人。今回はマンドレイクちゃんという娘が、古代エジプトなどの不思議を語って歩くといった趣のお話。完成された絵柄を持っている人だが、今回のは絵とお話の雰囲気も合っているし、のんびりした魅力があった。それからいましろたかし「釣れんボーイ」。いやー、ヒマシロ先生のダメっぷりは止まるところを知りませんな。自分に都合良すぎる妄想とか、もうすごく立派でないところが素晴らしいです。

【雑誌】コミックバーズ 8月号 ソニー・マガジンズ B5平
 古屋兎丸「Marieの奏でる音楽」がお休みなのでちょっと寂しい。
 相川有が今回は表紙描いているけど、この人カラーはまだまだだなあという印象。モノクロのほうがだいぶ美しい。巻頭カラーで作:柳田理科雄+画:カサハラ・テツロー「空想科学エジソン」が新連載。万能工具バルカンを使いこなす工房の少女ミロ。「エジソン・シュタイン」と名乗る謎の球体との出会いが、彼女に冒険の始まりを告げる……とかいった出だし。のびのびとした作画で、少しパサついた感じのあるタッチもけっこう魅力的(女の子の表情はちょっとだけコージィ城倉を想起)。アクションシーンはかなり派手めで第1回めとしては上々。画;田嶋安恵「アクア・ステップ・アップ」(作:安田均+友野詳+グループSNE)。第2回め。けっこうキャラクターもイキイキしてるし、ちっちゃい娘がかわいいしいいんじゃないでしょうか。雨宮智子「REWARD」。なんだかイングランドテイストのあふれる品の良い読切を描き続けている人で、今回のも手堅く読める。図書委員っぽさが漂っていて、ちと固さはあるのだが、それがまた味。

【雑誌】週刊少年サンデー 7/26 No.33 小学館 B5平
 高橋留美子「犬夜叉」。犬夜叉とかごめの愛告白がかなりストレートに。わりと重要そうなポイント。高橋留美子の描く女の子は今っぽくはないけどやっぱりええなあ。久米田康治「かってに改蔵」。今回はしったかぶりが招いた悲劇。やはりしったかぶりは良くないですな。知らないのは別に悪くないし、知ってるのはもちろん良い。でも、知ってるつもりはダメだ。心がけてはいるつもりだけど〜。

【雑誌】週刊少年マガジン 7/26 No.33 講談社 B5平
 赤松健「ラブひな」。今回はしのぶでサービス。この前はえーとなんつったっけかなー、あ、そうそうモトコだったので、これから順々にやってくのかな。

【雑誌】東京H 8月号 一水社 B5平
 しろみかずひさ「ユウカイパラサイト」。今回も例によって、肉付き豊富な麻理果にザー汁飛ばしまくり。こだわりの作風はさすがしろみかずひさ。ところでこの人は、ホームページのテキストも興味深い。いい文章書くなあといつも思うしだい。巻頭カラーはゼロの者「日かげ」。アツアツカップル二人の、汗びちょびちょやりまくりな夏の一日。エロだけでなく、きちんとラブもしているところがエラい。友永和「SUZUKA」。ちんちんなめてるところの描写がいやらしくてドキューン。玉置勉強「バイバイハニー」。ダラダラしたエロがいい感じ。さりげなく失恋気味な苦さもまた良し。青春。真田X「図書館の女」は、鉛筆っぽいタッチが印象的で絵がうまい。かなり力量がありそう。

【単行本】「ぴっぴら帳」1巻 こうの史代 双葉社 A5
 出ましたな初単行本。めでたいめでたい。
 街の食堂で働いている人の良い娘さんであるキミ子さんと、いんこのぴっぴらさんの日常を描く4コマシリーズ。実に平和で心暖まります。やはり何よりいいのが、カケアミの美しい柔らかい絵柄。出てくるキャラクターたちが、みんな実に人が良さそう。ころりと癒されてしまいそうになる暖かさ。4コマもいいんだけど、毎回タイトルカットのところが実に良い。この人は一枚絵でもイケる。カバー裏のイラストもほのぼのしていていいなあ。なごむ〜。

【単行本】「マキが来る!」 小本田絵舞 桃園書房 A5
 以下3冊はジャンキーズ用読書。
 下着ドロを追っかけている最中、目の前に突然現れた光の中に飛び込んだら、そこはとある少年の部屋。で、なぜか彼女は外に出ようと思っても見えない障壁があって出ることができない。つまり、男のコの部屋に女のコが住みついちゃって〜という例のパターンなのだ。まあその部屋内で繰り広げられるちょっとHなドタバタといった趣。小本田絵舞のお話作り、作画力はさすがに熟練の腕。きっちり明るくキャッチーに、サービスもしてきれいにまとめている。なかなか最後まではヤラせないという焦らしも心得ている。ヤングジャンボに1995〜1996年連載ってことで、絵は今の絵よりは古め。

【アンソロジー】「制淫学園」 エシャロット A5
 女学生の制服こだわり系アンソロジー。執筆陣は山桜桃、米倉けんご、ぱり〜みき、西俊秀、宮下未紀、安世夢、O.RI、中海美影、梁川理央、御堂明日香、よろず壱、納都花丸。シンプルな線だけど、O.RIの絵柄は雰囲気があってなかなかイケる。久々にヨネケン名義な米倉けんごは、イラストにプラステキストって感じ。丸文字体で描かれている少女の呟き的なテキストがソソりますな。絵柄もわりと過激めだし。

【アンソロジー】「美少女症候群2000 まんが・アニメ編」 ふゅーじょんぷろだくと A5
 タイトルどおり、まんが・アニメパロ系のアンソロジー。いろいろと同人誌から抜粋とかしてきたらしい。「ラブひな」がメインであといろいろ。「ラブひな」ものは、ふだん寸止めな分、ちょっと緩めるだけでけっこうH。あとは元ネタをあんまり知らないのでなんともいえないけど、とりあえず井荻寿一のエヴァンゲのパロがエッチい。執筆陣は海野蛍、くりーん浜田、満天星、TAM、美樹とんぴ、美樹めぐり、本体売、精子ンジャ、蔵王、井荻寿一、ネコイミイ、DAITO、ゆういち、片幹U-TOY、悶鬼威弐号、高橋こばと、緋呂河とも、藤本秀明、こがわまさよし。


7/11(火)……ターンジョー

 さっきまで27歳だったのだが、11日になったとたん足の爪先のあたりからピキピキと28歳へと変わっていった。あまりの急激な変貌ぶりに自分が恐ろしくなった。痛みはなかった。

【雑誌】ヤングチャンピオン 7/25 No.15 秋田書店 B5中
 作:高見広春+画:田口雅之「バトル・ロワイアル」。いやあもう、君たち濃すぎ! 中学生どころか、バーのママとバーテンダーといった感じですよ。この濃さこそが田口雅之節。なんだか味わい深いですわい。こしばしげる「しばいたろか」が最終回。三角関係、身もフタもない結論のつけかた(ついてないが)についつい納得。連載中はわりと触れることは少なかったんだが、コンスタントにいい仕事してたと思う。

【雑誌】漫画アクション 7/25 No.30 双葉社 B5中
 ギャハー。国友やすゆき「幸せの時間」が最高に最低です! 女たらしぶりがバレ、家庭不和、仕事も最悪のどん底な朝倉の前にかつてのM奴隷の望月登場。屋上で縛って鞭で叩いて元気回復! なんすかね、このどうしようもないベタベタさは。実はけっこう毎回楽しみ。ジョージ秋山「ブルースの錠」。今号もなんかヘンなページがありますな。上からニョキーンと女の子の足が生えてて、バックの4コマで街の雑踏だけが淡々と描写されてる〜という297ページ。西岸良平「鎌倉ものがたり」。「死球殺人事件」というサブタイトルだけで、なんだかやられたとか思ったしだい。表紙で投げているガイコツピッチャー、帽子のマル死マークと胸の「DEAD」というマークがなかなかオシャレであります。

【雑誌】零式 Vol.19 リイド社 B5中
 安森然「WATER ENGINE」第4話。エロシーンはないけれども、ハイクオリティな作画に満足。もう少しページ数はほしいところ。御形屋はるか「PINK PARADE3」。このシリーズはなかなか良い。美人女泥棒と、美少年警察長官ヴィンセントの、甘くトロトロなドタバタHコメディ。ショタな魅力のヴィンセントのよがりっぷりがなんともソソりまくりでしてな。微笑ましいお話もナイス。むつきつとむ「としうえの魔女たち」。今回も童顔の年上おねえさんの小鳥サンがかわいい。ヤキモチ焼くあたりもまた。ラブコメぢからがなかなか強い。

【単行本】「DEAD MAN」1〜5巻 江川達也 集英社 B6
 通称「伯爵」のクラスメイト、黒澤を巡って起こるさまざまな出来事。黒澤は5000年以上前にすでに一度死んでおり、その後は人の血を吸うことによって存在し続けていた死人であるという。5000年以上も人間の姿を見続けてきた彼の口から語られる驚くべき人間の真実とは。とりあえず5巻までの間は激しいアクションもないし、お話も実はさほど動いていない。だが、ビシッとした緊張感をもってお話が進んでいるので、たるみは感じさせない。バストアップでの会話の連続だけでグイグイ引き込んで読ませてしまう手腕の巧みさに感心してしまう。作画も気合いが入っているし読みごたえがある。


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