ホームページのあゆみ。



2016.Dec.24-------「Re : 今日の麻理果ちゃん」を更新。
-----------------この日記を更新。

メリー・クリスマス。
今日は朝から目まぐるしく時間が過ぎてゆきました。
夕方からは新宿にも出向き、日頃御世話になっている音楽業界の方と
久し振りに逢って愉しく歓談してきました。21時半頃に帰宅してこのHPの
正式な更新準備に取り掛かり、今やっと更新したところです。
トップページの電光掲示案内板に示した列車到着予定時刻=更新予定時刻
からは30分ほど遅くなりましたが、まぁほぼ定刻通りに到着=更新という事で
何卒お許し下さい。これまでの様にサーバー事故で列車が脱線して
車掌がゲンナリし、2年間も運行休止となるよりはマシかと思います。(^_^;)

また「Re : 今日の麻理果ちゃん」も正式更新しました。
今回のこの絵にデジタル・エフェクト効果を付けたものを更新しようと
していたのですが、どうしても自分が頭に描いて狙った効果が得られず(※
というか、Photoshop機能の巧い使い方が分からず)、いつまでもそれに
こだわって更新が遅れるのも意味が無いので断念しました。
いつかこの技術的な問題・狙った効果の出し方を習得したら、その時に改めて
この絵も再更新しようと思います。まぁひとまずは正式更新という事で、
麻理果の日常というよりは麻理果30周年ポスターみたいなものにしてみました。
麻理果の顔も、ここ数回のものはそのへんに書いて放っていた数ヶ月前のラフ画で
お茶を濁しておりましたが、最新の彼女の姿は現在こんな感じです。

という訳で2年振りの正式更新+クリスマス・イヴの日記に何を書こうかと
迷いましたが、久し振りであるからこそ「最近の僕はこんな感じですよ」という
改めての御挨拶の意も含めた方が良いかな、と思いました。
なので今回は現在リアルタイムでハマっているもの、いま注目している自分にとっての
最新のトレンド、現代の何となくクリスタっている若者言葉で言うところの
" ナウい(=NOWい) "ものについて書き綴ろうと思います。

(1)
注目しているNOWいオモチャ:
映画『エイリアン (1979年版)』リプリーの、1/6ハイクオリティ・フィギュア

HotToys社から来年1月に発売される、映画『エイリアン (1979年版)』のリプリーを
再現したリアル・フィギュアが欲しくてたまりません。
コレ↓です。
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昨今のフィギュアというか、造形師の技術・技量って凄いですね。
船内作業服や備品・小物の再現度も本当に緻密でリアルで仰天します。
唯一、猫のジョーンズの造形が製品版でもう少しどーにかならないかねぇ・・
とは思うのですが。(-_-;)
※上↑の画像をクリックすると、メーカーの製品紹介の画像ページに行けます。

ネックなのは販売価格が3万2千円もする事ですが、でもこれほどの
仕上がりが製品版でも表現・再現されているなら納得の値段かなぁ・・。
ただこうしたリアル・フィギュアって、製作段階の予告の写真と
販売される実物では受けるイメージが違うこともよくありますよね。
なので、発売されたらショップに出向いて現物をしっかり見て決断する
つもりです。フィギュアに限らず、購入して10年・20年経ってもその
ドキドキ感や嬉しさが持続するオモチャって滅多に無いけれど、でも
自分にとってこのリプリーはそうした稀有な一体になりそうな予感がしています。

(2)
注目しているNOWな映画 : 『ブレードランナー2049』

続編が制作されると噂されてからもう何年過ぎたでしょうか。
タイトルも正式決定し、数日前に予告編も遂に公開され、感無量です。(T_T)
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映像や物語は勿論ですが、自分が期待しているのは劇中音楽なんですね。
旧作同様、ヴァンゲリスが新曲を書き下ろすんでしょうか?
予告映像の最後に出てくる文字情報ではVANGELISの名前や
劇中音楽の担当が誰なのか確認出来ませんでしたが、
仮に新曲を書き下ろさなくとも前作の「Memories Of Green」の様に、
彼の数々の名アルバムから音を挿入して欲しいと願ってます。
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(3)
毎号欠かさず買い続けている隔月雑誌 : 『昭和40年代男』

知っている人は知っている同世代向けの隔月誌です。
昭和40年代生まれの"俺たち"がリアルタイムで通り過ぎてきた当時のオモチャ、
当時のテクノロジー、当時のブーム、当時のテレビ番組など様々な
ムーヴメントを毎号一つのテーマにしてスポットを当て、
その開発現場に居た人や当事者、そのムーヴメントのアイコンと
なっていた御本人にインタビューや徹底調査をして纏めている雑誌です。
全項カラーページで情報量も多く、執筆ライター諸氏の年齢層も
ほぼ昭和40年代なだけに、他の世代には書けないリアル感とロマンも
兼ね備えており、まさに自分と同世代にとってはたまらない魅力が
毎号炸裂している雑誌なんですね。
poster2.jpg(198343 byte)poster2.jpg(198343 byte)
現在書店に出ている最新号は「俺たちの歌謡曲」というテーマで出ていますが、
これもあの歌謡曲ブームを通ってきた"俺たち"にはたまらない内容でした。
数号前に出ていたオカルトブーム再検証の号も誌面濃度と充足度が
非常に高い1冊でしたし、上の画像にあるウォークマンとカセットテープの
特集号も大変面白かったです。

この雑誌の存在に気付いたのは1年半ほど前なんですけど、それから
現在まで毎号買い続け、現在ではオークションでバックナンバーを落として
コツコツと過去の発売号を集めています。さすがに初期の号や人気のあるネタの号は
高額なプレミアが付いており、もはや手が出せない状態なんですけども。(T_T)

まぁそれはさておき、雑誌の最新号の発売をこれほど心待ちにしているのは、
中学生の頃に毎月購読していた『月刊STARLOG 日本版』以来でしょうか。
久し振りに熟読出来る定期購読誌を見つけて嬉しく思っているのですが、
隔月刊なので次の号が出るまで間が開くのも、"ポジティヴな意味での焦れったさ"が
備わっていて、好きな理由なんですね。つまりここには「ハイ次! 次! ほら早く早く!!」と
いった軽薄で現代的なスピード感が無く、待たされただけの記事濃度と読み応えが
堪能出来るわけです。

・・・うーんコレ、やっぱ創刊号からコンプリートしたいな〜(T_T)

(4)
つい最近注目して観ていた海外テレビドラマ : 『MARS』

1ヶ月ほど前からナショナルジオグラフィック・チャンネルで放映している
全6話のSFテレビドラマです。先日最終回を迎えました(※現在は再放送中)。
最新の科学考証に基づいて制作された火星探査のドキュメンタリーでありながら、
そこにドラマと映画の要素が交差する不思議な構成が惹き込まれた要因でした。

観ていると、ドラマともドキュメンタリーとも言えない奇妙な感覚になるのだけれど、
でも毎回観終えると五感に静かで確かな余韻が残るんですね。科学やSFって、
どちらも人間が潜在的に抱えている疑問=自分や何かに対する存在の問い直しに
面白さがあると思うんですが、それが科学番組らしくフィクション・ドラマだけに
頼り切らない謙虚さ・ストイックさにも好感を持ちます。

↓は、ナショナルジオグラフィック・チャンネルの番組特設サイト。
現在、本編第一話が無料公開されているので、興味を持たれた方は是非。
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(5)
観てきたばかりです : 映画『ローグ・ワン』

一昨日・22日の木曜日に、SF好きの旧友と二人で観てきました。
※ ネタバレ的な事は一切書きませんので御安心を。

観て感じたこと。

1) スター・デストロイヤー、超かっこいい。
2) タンティヴW、超カッコイイ。
4) AT-AT、超かっちょいい。
3) K-2SO、超可愛い。お友達になりたい。

こうした直接的な言葉がつい出てしまうほど、
童心に返って愉しめました。

自分がスターウォーズにワクワクする原因って、実はそうした
宇宙船やドロイドなどのメカ・デザインなのです。小学5年生の時、
初めて劇場で観たスター・デストロイヤー(※『帝国の逆襲』)の
インパクトがあまりにも強かったせいだと思います。
だから今回も、宇宙船やドロイドの新種にストーリーそっちのけで
ワクワクしてしまいました。

あー、オモチャ欲しい。
特にブロッケード・ランナーことタンティヴW。
寝室に飾って後ろから前からじろじろ眺め、劇中では確認出来ない
船体の細かいモールドや、無骨に11本も並ぶロケットノズルの
恥ずかしい突き出し具合を様々なアングルで視姦して悦に入りたい。(T_T)
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※↑ DORO☆OFFコンベンション出展作品より画像拝借しました。

(6)
先日初めて観ました :『鉄子の育て方』

不勉強にして原作の漫画は読んだ事が無かったんだけれども、たまたま
深夜のケーブルテレビで観て惹き込まれた鉄オタ系のテレビドラマ(1話30分・全12回)です。
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鉄オタに限らず、何かマニアックな趣味をネタにしてドラマや漫画を創ると
どうしてもそれを知らない一般的な読者・視聴者の為にマニアックな濃度を薄めざるを
得ないのが常ですが、でもこの番組は逆にそれが巧く作用していた様に思いました。
観ていて愉しかったですし、この位の濃度がやっぱり間口が広くて入り易いのでしょうね。

↓は、劇中の名シーン。
主人公を演じた小林 涼子さんのブログより画像拝借しました。
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(7)
最近一番ハマっているラジオ番組 : NHKラジオ第一『DJ 日本史』。

ラジオは好きで、伊集院 光さんの番組や吉田 照美さんの番組を昔からよく
聴いているのだけど、最近非常にハマっているのがこのNHK第一でやっている
『DJ日本史』。
番組のキャッチフレーズともなっていますが、
"歴史好きが、歴史を熱く語る、歴史エンターテインメント番組" で、
オタク系の例え話を絡めながら史実を多角的に、面白く・分かり易く
読み解いてゆく50分間の隔週番組です。

パーソナリティーの松村 邦洋さんと、お江戸ルで人気の堀口 茉純さんの、
幅広く底知れない博学さと勤勉さに毎回驚嘆させられ、突き抜けて斬新な
史実の捉え方に大いに刺激を受けています。
個人的には今一番面白くて熱いラジオ番組だと思うのですが、これ、
どなたか初期の放送から録音していませんかね?Youtubeでは過去の
放送も多少聴けるのですが、なにぶん自分がこの番組を聴き出したのは
今年の6月頃からなので、初期〜最近までの放送がとっても聴きたいです。
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(8)
最後にコラム : 12月の蝉

先日の12月19日、いつもの様に石神井公園を散歩していたら
黄色や赤茶色の落葉で覆われた公園の地面に、思わぬ物が転がっていました。
セミの抜け殻です。
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まさか今月になって成虫になった訳ではないと思いますが、
でも抜け殻はほぼ無傷で、細い脚も折れておらず大変綺麗なのです。
セミのシーズンが終ってからは何度も雨風が吹きましたし、
11月の東京には50年振りに大雪も降りましたから、こんなに
綺麗に残っているなんて不思議だった訳です。恐らく、樹の上の
葉っぱの裏側など、巧い具合に天候の変化を避ける事が出来たものが
落葉の季節で葉っぱと共に落ちてきたのだと思いますが、いずれにしろ
大好きな季節・夏の面影に今年もう一度逢う事が出来て心ときめいた訳です。

当然と言えば当然ですが、
ほぼ間違いなくこのセミはもうこの世には居なくて、天に召されているでしょう。
でもこのセミは今年の夏、激しく鳴いてその短い命を精一杯燃やしたのだと思います。
つまり実体はもう世を去ったけれど彼がここに居た証はこうして綺麗に残っている訳で、
それを見つめていると自分が生きた証=描いたり書いたりしたもの=抜け殻が
一体どれだけの強度と魅力を放つのか、その力量や輝きの貧弱さに恥ずかしくなった訳です。

でもその強度や輝きは、没頭し、情熱を注ぎ、いつまで使えるか分からない
残りの時間を夢中になって使い切る事できっと変えられる筈です。
少しでも芯のある言葉で歌い、羽を広げて木々を超え、更に高く飛べるよう
心身ともに強い存在でありたいし、いかなる雨風や大雪にさらされても
揺ぎ無い強さを持った抜け殻を残したいですね。
あの12月の蝉のように。
DSC06324-b.jpg(127241 byte)
2016年12月24日 しろみかずひさ


※お知らせ
2016.Dec.12-------「Re : 今日の麻理果ちゃん」を仮更新。
-----------------この日記を更新。

※お知らせ
昨夜に一応の仮復旧を終える予定でしたが、Photoshop CS5のブラシ設定・動作設定に
予想外のテクニカルな問題を抱えて現在ちょっと足踏み中です。ひとまず
「Re : 今日の麻理果ちゃん」のイラストを、使用予定の全く無かった仮のものに
挿し換えてお茶を濁しております。

疲れたので一度寝て、起きたら再度トライしてみます。(T_T)


2016.Dec.8-------全コンテンツ復旧しました。また各コンテンツの文章を修正・加筆しました。
-----------------この日記を更新。


約2年振りの更新です。
こうも長期間更新期間が開くと一体何から書けば良いのやら途方に暮れてしまいますが、
幻滅と情熱の狭間に揺られながらどうにか生きています。

HPはべつに閉じようとしていた訳ではなく、2つの理由で更新する意味を見失って
いた事が主な要因でした。ひとつは、2年前のサーバー・クラッシュで失われた
幾つかのコンテンツの再構築に物的な(=オリジナル原稿などの)不足が生じていたこと。
もうひとつは、インターネット社会に対しての懐疑と不信感が自分の中でますます
大きくなり、暫くそこから離れていたかった事です。

まず1つ目・サーバークラッシュで失われてしまったコンテンツの再構築の件ですが、
これはこの数年間で何度かPCを変えた事で、HPデータの移動を全コンテンツ分して
いなかったという自分の管理の甘さを痛感しました。「PCが変わってゼロから始めても、
全データがあるサーバーからデータをダウンロードすれば良い」とタカをくくっており、
よく更新するページ以外は(その都度の)新しいPCに落とし込んでいなかった訳です。
後日、或る方から"Internet Archive"というものがあり、web上に保存されたデータを
過去の日付から拾える(凄いですね、これ・・)という情報を教えて戴いて試して
みたのですが、確かにそこではHPの基本構造とテキストは存在していたものの、
ページ中に配置・使用していた画像の全てが残っておらず、「ここで使っていた
画像こそが欲しいのに!!」というケースが結構あったのでした。

中でも特に心的・実労働的ダメージが大きかったのが「やっぱりゲームウオッチ!」の
ページでした。1年ほど前ですが再び実機を取り出して再撮影し、文章とレイアウト構成も
途中まで進めていたのですが、あの時撮影したあの画像で載せたいのに」という部分が
結構あって、その喪失感である日プツンと糸が切れてしまいました。
同様に「ぼくの仕事机」のコンテンツも当時撮影したオリジナルのデジカメ画像が
データ消失で残っておらず、当時の机の画像や倉庫の画像の大半が無くなって
いまして、これも復旧を困難にしていました。また自分の単行本紹介のページも
心的なダメージが大きく、特に当時アップデートしたオリジナルのラフ画稿が数回の
引越しの中で行方不明になっている物が数枚あり、それらがまだ手元にあるのかどうか
段ボールを開けて探す手間と労力が発生し、しかしそんなものを再び載せて今更一体
何になるのかという疑問が日に日に大きくなってゆき、それもまた復旧作業を頓挫させて
いた大きな要因となっていた訳です。

そんな事情が急転したのが今年の9月頃でした。
とあるファンの方から「当方、電脳MILKTANKの全ページ・全画像を保存した
ローカルデータを持っています。もしHPの更新がされない要因がそこに
あるのでしたら、データを送ります」という予想外のメールが届きました。
早速返信して保存データを送って貰ったところ、失われてもう二度と手に入らないと
思っていたオリジナルの全テキストデータ・画像が完璧に保存されており、
理由1としてここまで書いてきた要因がほぼ完璧に解消されたのでした。
自分の管理の甘さから招いたデータ消失が読者さんの御好意によって
リカバリーされたことは自分にとって半泣きになるほど嬉しく、それが
転機となってこの11月頃から再び少しずつ、水面下で各コンテンツの
文章の加筆・修正を進めていた次第です。

という訳で今日甦ったこのHPは、彼が保存してくれていた2011年10月5日の
保存データを元にして手を加え、仮復旧させています。つまりは約5年間分
ロールバックした状態になった訳ですけど、この2年間は更新しなかったですし、
その前の3年間も「今日の麻理果ちゃん」と日記、海賊盤のページ以外は
殆んど更新していませんでしたので、さほどのリニューアル感は無いかもしれません。
でも「宮崎美子ちゃんにzokkon命(ラブ)」を初め、各コンテンツの文章は
結構細かく・或いは大幅に修正してありますし、「404 File Notfound」に
なっていた幾つかのページが元通りになったのは良かったと思います。

またそうした従来のコンテンツに加え、新しいコンテンツとして
「やっぱりレトロゲーム基板!(仮)」も水面下で作成を進めていまして、それも
今回タイトルだけ先行してトップページに加えました。今回はひとまずHPを
「元の状態に戻す」という事に重点を置いていたので今日の仮復旧には
間に合いませんでしたが、現在その新ページのテキスト作成と手持ちの
レトロ基板の写真撮影を、作画作業の合間を縫って行っているところです。
本格的なアップデートは来年1月初頭を予定していますので、今暫くお待ち下さい。

(2)
先日、近所の映画館で久し振りに新作アニメを観ました。
昭和20年の広島を描いた『この世界の片隅に』です。
これ↓ですね。
konosekai.jpg(81157 byte)
アニメでしか絶対に出来ない心理描写の巧みさ、生音を大切にして
電子楽器を一切使わない劇中音楽、胸に突き刺さる卓越した音響効果、
キャラクターの仕草の生々しさ、リアルな日常描写、そして
その時代を生きていた人間としての尊厳と息遣い。
その何もかもが巧みに綴られており、自分としてはもの凄く久し振りに
心に深く・強く爪痕を残してくれた作品でした。アニメを観て
ここまで完膚なきまでに打ちのめされたのは、1987年の
『オネアミスの翼』以来です。

声優陣も絵柄の魅力を最高値に惹き出していたと思いますし、
生活の中に秘めて燻る、生臭いエロさが時々漂ってくるのも
この作品の質を更に高めていたと思います。
DVDが出たら絶対に欲しいですね。

(3)
2年ほど前(※2014.Sep.7〜11の日記(4)を参照のこと)に、漫画
「エコエコアザラク」全19巻を中古で手に入れたと書きましたが、
去年、最後まで読みました。雑誌掲載時に読んでいなかった回や
単行本で持っていなかった回も含め、読み逃していた最終回まで
読めたのが何よりでした。


かなり意外だったのは、10巻を過ぎた辺りからミサが殆んど黒魔術を
使わなくなってゆく事と、作者の古賀 新一さんが鉄道好きだったということ。
鉄道絡みのエピソードが結構あり、連載当時に彼は恐らく現在僕が住んでる
西武池袋線沿い(※恐らく保谷か、ひばりヶ丘だと思う)に住んでいたと思われる
描写が多々あり、連載当時(1975〜79年頃)の各駅の様子や各駅前の様子が
作中にしばしば出てきたので驚きました。
そして気になっていた最終回もまさかの鉄道エピソード。ちょっとした
" 銀河鉄道の夜 "みたいなお話で締められており、これも実に興味深かったです。
同時期に描かれた「魔女 黒井ミサ」全2巻もなかなかでした。
misa1-2.jpg(55660 byte)
数年後に連載された、ミサが高校生になった「エコエコアザラクU」全6巻も
読破したのですが、これはちょっと違和感がありました。その大きな要因は、
ミサがパーマをかけていたから。こんな感じ↓ですな。
eko-2.jpg(40221 byte)
作者の意向なのか編集部の意図なのか分からないけれど、やはり彼女はあの
セミロングの黒い乱れ髪でなきゃダメでしょう。キャラクターの容姿が変わると
こうも作品の印象が違ってしまうものかと思いました。

それにしてもオリジナルの全19巻「エコエコアザラク」は、どの回も扉絵が本当に美しい
のが印象的でした。毎回もの凄く細かい美麗イラストのオンパレードで、扉絵専門のアシが
居たのではないかと思えるくらい綿密に練られた構図と緻密な点描が凄まじく、
時間と労力を惜しみなく注ぎ込んでいたのがヒシヒシと伝わってくるんですね。
つまり、古賀さんはまず扉絵の" 魔力 "で読者の視線を釘付けにしていたんだなァと、
改めて気付かされた訳です。これ、扉絵だけの大判イラスト集があったらいいのになぁ。
是非原寸で見てみたいですし、欲を言えば生原稿を見てみたいです。

(4)
これに味をしめた訳ではないですが、改めて読んでみたい・持っていたい
1980年代の漫画作品があるんですね。それは、

ファミ魂ウルフ
ファミ拳リュウ
最強拳士伝説 ファミコマンドー竜

・・の3作品。
どれもファミコンブームの頃の作品ですが、独特の世界観があって
面白かった記憶があるんです。ただどれも現在ではかなり入手困難。(-_-;)
「ファミ魂ウルフ」と「ファミ拳リュウ」は当時リアルタイムで
単行本を買っていたのですが、結婚が決まって新居へ引っ越す際に
古本屋に売ってしまったんだよなぁ。(※そんなケースばかり・・涙)
fami-1.jpg(20287 byte)fami-2.jpg(16371 byte)
「ファミコマンドー竜」は単行本は持っていなかったので記憶違いかと思い
改めてネットで調べてみたところ、雑誌掲載だけで終って単行本は無かったんですね。
あれ、色んな意味でブッ飛んだスゲー漫画だったんだけどなぁ。
知ってます?
もし御存知なければ是非Googleで「ファミコマンドー竜」で画像検索をどうぞ。

単行本が出ていた「ファミ魂ウルフ」「ファミ拳リュウ」ならともかく、
雑誌掲載だけではますます入手困難ですね・・・残念。
でもいつかもう一度読みたいです。

・・なんかね、自分がこうした漫画の話題に触れるとよく
「(あなたの)イメージと違います」と言われるのですが、でも好きなんです。
もちろん、丸尾 末広さんや宮西 計三さん、つげ 義春さん、松本 充代さん、
山田 章博さん、黒田 硫黄さん、吉田 光彦さん等のニューウェーブで
シュールな作品群も大好きなんですけど、一方で子供の頃に読んだ
「マカロニほうれん荘」とか「熱笑!! 花沢高校」も大好きなんですね。
そもそも僕、すぎむらしんいち先生の元アシですから。はい。(^_^)

(5)
先日、愛用していたプレイステーション2(型番SCPH-10000=最初期型)が遂に壊れました。
約10年ほど前に読者の方から使わなくなった中古を戴いたものだったのですが、
先日久し振りにゲームがしたくなって遊んでいたら急に異音がして画面が暗転、
そのまま二度と立ち上がらなくなってしまいました。

で、ヤフー・オークションで中古のプレステ2を検索したら
捨て値で山ほど出てるんですね。でも人気のある型番や限定発売の
機体カラーもあってそれらは現在も数万円で落札されていてびっくり。
自分はひとまずゲームが出来れば良い事と、最近誤作動が目立ち始めた
DVDデッキの代用機として使えれば満足だったのですが、どうせ買い換える
なら多少は良いものをと思い、後期生産型で新品同様のSCPH-77000を
オマケソフト3本+メモリーカード付き+電源ケーブル込み約3000円で落札しました。

届いてみて、その機体の薄さと軽さにビックリ。
PS4が主流の現在では「お前今ごろ何言ってんの?」でしょうけど、
自分はこれまで初期型しか触っていなかったので、こんなに薄く・小さく
なっていた事に驚きでした。動作も良好で大満足ですが、こうなると
PS4は本当に凄い事になっているんでしょうね。そして同時に
「こりゃ〜人々がますますゲーセンに行かなくなる・ゲーセンから
テレビゲームが消えてUFOキャッチャーとプリクラばかりになるわけだ・・・」と、
レトロゲー好きの自分は今更ながらに思いました。

(6)
そんな訳で、長く掛かりましたがひとまずHPを復旧させる事が出来ました。
2年も更新しないと「あぁ、もう止めたんだなー」と思われるのが当然だと
思うのですが、嬉しい事にメールやコミケで来てくれる方から「HPの再開は
いつですか?」と続投の要望を戴く機会が多く、その度に嬉しい気持ちで
一杯になりました。でもその一方で、冒頭に理由2として挙げていたネット社会
に対する強い疑念と困惑も日増しに大きくなっており、自分が再びネットで
情報を発信する嫌悪感も拭えませんでした。

昨今、対人関係や人の意識が劣化している場面によく遭遇します。
匿名を盾にして誰かを傷付ける言葉を壊れた言葉で無責任に書き殴ったり、
何かを目撃すれば撮られた側の心情など無視してカメラを向けて撮影する等、
そんな類のものです。外に出ても皆が歩きスマホしホーダイで前を見ず、
良い歳をした大人が人の往来など構わずに歩道のど真ん中でポケGOを
やっていたりしますし、今、目の前で会っているのに別の誰かと連絡を
取り続けているケースにもよく遭遇します。情熱を込めて創った新作も
違法アップロードでその日のうちに無料で全世界にばら撒きやがるし、
テレビで映画やドラマを観ても注視し続けず、共感の書き込みや
秒刻みの新情報を求めてその視線を手元のケータイ画面に落とす。
車に乗ってハンドルを握ると人格が変わる人って居ると思うのですが、
それと同様でネットをやると急に個の意識の歪んだ部分が露呈する様に
思えるんですね。

今やそうしたコミュニケーションが当たり前になりつつありますが、
でも自分はそういうのはやっぱり馴染めないんです。
だから携帯電話も持たないし、ツイッターもLINEも全くやりません。
実際に会えば良い人の筈なのに、画面上では壊れた言葉使いや意識の劣化が
見えてくるのが嫌ですし、それに浸からないようにしたいからです。
でもその一方で、

"(自分は) 青臭いなァ"

とも思います。
時代の潮流がそうなっているんだからそれに身を委ね、
自分もその波に乗って時代と寝れば良いじゃないですか。
でもね、どうしても違和感があって時代と上手に添い寝出来ないんです。

だからこそHPの更新をためらっていました。
もっと正直に告白すれば、2年間距離を置く事で自分がどんどん
そんな世界から忘れ去られれば良いとも思っていました。

しかしそんなマイナス志向とは裏腹に、このHPや自分の創作の継続を
愉しみにして下さっていた方が少なからず居て、その中にはこのHPの
全データを個人的に保存してくれていた方も居らっしゃいました。
そうまでしてこちらの情報発信を愉しみにしてくれるなんて本当に
有難いですし、滅多に無いケースだろうとも思います。
そしてこの2年間こちらがどんなに距離を置いてもずっと案じ、メールを
くれたりコミケで御声を掛け続けてくれたその心遣いに、決してマイナス面
だけではない、ネットがあったからこその温もりを感じたのもまた事実でした。

この歳になっても未だ熱が醒めずに漫画と一人の女に燻り続けている
自分が居て、その青臭くて垢抜けない姿に時折り恥ずかしくもなります。
でも自分が描く絵や物語が誰かの心を1ミリでも揺らし、高める事が出来るの
ならば、それを発信して果たすのが自分の責務の様にも思います。何と言えば
良いか分からないけれど、人の意識が集合した重苦しい何かに呑み込まれたくないし、
高く飛ぶ鳥の様に真っ直ぐ嘴を上げていたいんですよ。抗いたい。
でも抗いたいと思っていれば尚のこと、更新を2年間もしなかった事実は
避けていたのと同じですから、青臭い理由や理想はどうであれ、やはり
反省すべき事だと思います。今日、麻理果29回目の記念日をキッカケに、
また以前の様に時々更新してゆきますね。

改めて、このHPの全データを保存してくれていた跡部さん、時々そっとメールを
下さる方々、そしてコミケでいつも来て下さる方々、本当にどうもありがとうございます。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

2016年12月8日 23時59分発 最終列車内にて。
しろみかずひさ

※追記
今週末に予定している次回の更新から、「Re : 今日の麻理果ちゃん」の
最新版も順次更新致します。


2014.Dec.12-------「Re : 今日の麻理果ちゃん」を更新。
-----------------トップページのカラーイラストを更新。
-----------------「我思う、故に麻理果あり」に恵のプロフィール画像を改訂更新。
-----------------「宮崎美子ちゃんにzokkon命(ラブ)」に、新規画像15枚追加。
-----------------この日記を更新。

先ず初めに、予告通り9日にアップデートが出来なくてごめんなさい。m(__)m
予期していない外出の用事が突然決まったり、いざ日記を書き始めてみたら
用意すべき画像が山の様にあったりで、考えていたよりも多くの時間を要して
しまいました。ただそのぶん、今回は画像が多めの日記更新になっています。

(1)
トップページに載せていますが、自著『なぶりっこ』が実写版DVDで12月25日に発売されます。
先日の10月9日に撮影が始まり、収録スタジオがバスで行ける程度に近いところだったので
原作者特権で招待され、見学に行ってきました。朝8時半からのパッケージ用フォトセッションに
始まり、ドラマや乱交シーン、果ては麻理果と亜希子が2人で顔を寄せ合って清彦と和博にザーメン
をダブルぶっかけされるシーン等も、ちゃんと自分の原作の絵に沿ったアングルやセリフで次々と
撮影されてゆき、ちょっと驚きました。自分で描いたそれらの下卑たシーンが現実に目の前で展開
してゆく様子が非常に面白く、そしてなにか非常に不思議なデジャヴを終始感じた一日でした。

麻理果役の春乃ななちゃんも、亜希子役の葉月菜穂さんも、とっても良い感じでそれぞれの
役を演じてくれたと思います。葉月さんの肉感的な体と巨乳っぷりは生で見ると非常に迫力
があり、ハメられて腰をくねらせると張りと艶のある乳房が重そうに跳ね回る様子がとっても
いやらしく、そして実に魅力的でした。麻理果役の春乃ななちゃんはチャーミングな仕草と
可愛らしい声で何度もセリフを読み返し、女優として精一杯に麻理果になりきって演じてく
れたのが嬉しかったです。実際の麻理果の様な巨乳ではないけれど、でもその存在感や雰囲気
自体は傍で撮影を見ていた限りかなり近いものがあったと思います。少しでも麻理果っぽく
なるよう、鏡を見ながら綺麗なストレートヘアーをメイクさんと一緒に微調整している姿も
非常にチャーミングでした。

デジカメを持って行ったので自分でも撮影の合間のオフショットを沢山撮影しました。
でも、単にカメラで撮っているだけというのも芸が無くてつまらないと思ったので
スケッチブックを持参し、印象的な姿やシーンを沢山スケッチして回りました。以下に
それを載せておきます。当日撮影した写真とスケッチを照らし合わせて、エロDVD撮影現場の
雰囲気を感じて戴ければと思います。べつにポーズをとって貰って描いた訳ではなく、
目まぐるしく変わる撮影の様子を邪魔にならないところから見学しつつ、更には
デジカメで撮影しつつ描いたので本当にラフなスケッチですが、お愉しみ戴ければ幸いです。
↓の画像をクリックすると沢山の画像がありますが、ヌードが多数含まれているので
18歳以下の人は見てはダメです。


それと興味深かったのは、和博と清彦という男性キャラもそれっぽい感じの男優さんが熱演
してくれたことです。2人とも原作に近いイメージで演じてくれていて、好感が持てる2人で
した。清彦役の方は素の状態でも大変礼儀正しくて清潔感があって現実の清彦みたいでしたし、
和博役の方もちょっとヤサグレたニヒルな兄(アン)ちゃんのイメージが原作で自分が思い
描いたものに近くて、どちらも大変良かったと思います。

自分が撮ったオフショット写真(150枚くらいある)や、メーカーから宣伝素材で貰った
膨大の量のプロ機材で撮影された画像(2000枚くらいある)は、次回の更新以降からも
良さそうなシーンをピックアップして徐々にアップデートしてゆきますのでお愉しみに。
発売日はクリスマス当日ですが、是非御購入戴けると幸いです。トップページの表パッケージ
には出ていない、ケース内でのみ見られる麻理果と亜希子の描きおろしツーショット・カラー
イラスト(※下着と全裸です)も手に取って御覧戴ければと思います。

(2)
先日の11月29日、素晴らしいドキュメンタリー映画を観てきました。
『ジェイソン・ベッカー : NOT DEAD YET 〜不死身の天才ギタリスト〜』という作品。
「ジェイソン・ベッカーって誰?」って人も多いと思いますが、今や日本でもすっかり人気に
なったマーティ・フリードマンと昔一緒にバンドをやっていた凄腕ギタリストです。
この人↓ね。


その、伝説のギタリストのドキュメンタリー映画です。
(※↓の画像をクリックすると予告編が観られます)
poster2.jpg(198343 byte)
気付いた時には都内の上映が終わっていて、仕方が無いので横浜まで旧友と観に行ったの
だけど、観終わった後は溢れる感動で久し振りに声が出ませんでした。

自分は19歳か20歳の頃に、当時マーティと活動していたカコフォニー(↑の画像のCD)で
ジェイソンの存在を知りましたが、「片手でヨーヨーをしながら、もう片方の手だけで
超絶技巧のギターを弾く」という衝撃的な姿は、当時西新宿で買ったカコフォニーの
ブートレッグ・ビデオで観て圧倒されたものでした。しかも彼は自分と同じ1969年生まれ
=同い年だったので、「自分と同い歳でこんなスゲェ奴が居るのか!!」と、世界の広さを
思い知らされた事も懐かしい思い出です。

その後、当時世界的に人気だったデイヴ・リー・ロスのバンドに加入したというニュースを
洋楽雑誌で読み、新作が出るのをワクワクしていたものですが、この直後に難病ALSに掛かっ
て活動を休止しているというニュースを耳にし、心を痛めたものでした。でも彼が死んだと
いうニュースは聞かなかったし、2007年初頭に音楽誌beatlegの仕事でマーティにインタビュー
した時も「去年会いに行きましたヨー。元気そうでしたヨ」とあの口調で言っていたので、
どうにか闘病生活を送っているのだろうと思っていたのですが、まさか全く動かない身体で
音楽を創っていたとは驚き以外の何物でもありませんでした。

映画を観て驚いたのは、その豊かな表情と眼の輝きです。
彼は身体的にも精神的にも全く死んでいないし、それどころかその目は活きて、そして燃えて
いました。ジェイソンの事を全く知らなくても、絵や音楽など、創作をする喜びを少しでも
知っている人ならばきっと深く胸を打たれる85分間だと思います。自分は横浜まで観に行った
けど、その直後に再び都内でリバイバル上映が今週から始まった様で、現在全国で絶賛上映中です。
興味を持たれた方は是非御覧戴ければと思います。生きる事への喜びと挑戦、そして人が何かを
創作出来るという事がどれほど素晴らしい事なのかを間近で感じられるドキュメンタリー映画です。

・・ところでこのジェイソン、デイヴ・リー・ロスのバンドに加入した直後にALSが発病したわけ
ですが、同じ病気なのが宇宙物理学者のスティーヴン・ホーキング博士ですよね。そして
このホーキング博士、実はデイヴ・リー・ロスの小学生時代の同級生だったって御存知でし
たでしょうか?それもまた不思議な繋がりだと思います。そして
ジェイソン・ベッカー

スティーヴン・ホーキング

デイヴ・リー・ロスの繋がりで出てくるのが、
先日無くなった俳優の菅原文太さんです。

(3)
なんで菅原文太とデイヴ・リーロスが繋がってるのかというと、それは一枚の写真。
これ↓ですね。



1978年8月号のミュージックライフ誌に載った、ファンには有名なショットです。
ビッグ・コンボイに興味を持っていたデイヴがヴァン・ヘイレンのメンバーとして初来日した時、
日本にも「ジャパニーズ・ビッグ・コンボイ=" デコトラ "」があると知って東映の撮影所を訪れ、
その時ちょうど映画『トラック野郎』を撮影中の菅原文太さんが撮影所に居たので、記念にと撮ら
れた非常に珍しいショットです。

で、この写真や『トラック野郎』が撮影されたのが、練馬区・東大泉にある東映の撮影所。
つまりいま自分が住んでいるこのマンションの、目と鼻の先です。
ジェイソンの映画を横浜まで観に行ったのが11月29日。
菅原さんの訃報がニュースで流れたのが12月1日。
自分にとって愛すべきギタリストの映画と大好きな映画俳優の急逝が間接的に繋がり、
観に行った映画や人物への想いが巡り巡って自分のすぐ近くに戻ってきたという、
なんだか不思議な先々週でした。

(4)
それにしても菅原文太さんの急逝は実に悔しい。
自分にとって彼の映画といえば何といっても傑作『仁義なき戦い』でした。彼が演じた
広能正三の姿は、自著のヤクザエロ漫画作品『電気夢想花』でも主人公の組長の姿に投影
させたほど惚れ込みました。あとは名作『太陽を盗んだ男』の山下警部役も良かったですし、
1980年のNHK大河ドラマ『獅子の時代』での"銑次あにさま"の役も見事だったと思います。

日本の俳優で言えば自分は伊東四朗さんと西田敏行さんも大好きなのですが、御両人には
もっともっと長生きして御活躍戴きたいなぁ。去年も大瀧詠一さんが年の瀬に亡くなったし、
自分の周りにも病気で満足に仕事ができなくなったりする話がチラホラと耳に入るようになり、
否が応でも人生での残り時間というものを少し意識し始める様になりました。自分が歳を重
ねたという事もあると思いますが、最近は誰かの訃報を知ると残念という想いより、人が生き
られる時間があまりにも短いことに対する悔しさと腹立ちが襲ってくるようになりました。

(5)
先日もトップページで告知させて戴きましたが、このホームページのサーバーである
picnicのハードディスクが先日クラッシュした事により、幾つかのコンテンツが完全に
失われてしまいました。保存できなかった理由は、全てのマスターデータをpicnicに
置いていた為です(※これが迂闊でした・・)。更新するときは必要なコンテンツの
データをサーバーからダウンロードして手元に置き、書き換えたデータをアップロード
して戻すという更新をしているのですが、あまり更新しなかったコンテンツ、即ちマス
ターデータを長期間いじらなかったものは自分のPCに更新用のコピーデータが残ってい
ないため全滅してしまった訳です。個人的にはゲームウオッチのコンテンツが完全に消
えてしまったのが痛いんですが(-_-;)、単行本や同人誌のコンテンツといった更新をずっ
と先延ばしにしていたものばかりが無くなってしまい、今更ながら長期間更新しなかった
ことを非常に後悔しました。

またひとつずつ写真撮ったりスキャナで取り込んだうえにコメント書いて・・と思うと
復旧は長くて面倒な道のりですが、でもpicnicを個人管理されている漫画評論家のOHP
しばた氏が「このクラッシュを機に、もう個人サーバーやめます」と判断していたら、
あの10月の或る夜にそのままプッツリとこのページも無くなってしまっていた訳で今回も
こうして更新など出来ていない訳ですから、それを考えればどうってことありません。

まだ続けられることに心から感謝しつつ、失われたページも気長に修繕してゆく予定です。
今後とも宜しくお願い致します。

(6)
コラム : 漫画と音楽と麻理果と。

最後に長文のコラムを。

先日の12月8日は麻理果と出逢った日でした。
1987年のあの深夜からもう27年が過ぎます。先日の12月8日もじっと麻理果を描いて
いましたし、アップデートするのが深夜(9日未明)になってしまったけれど、そのうち
の一枚が今回トップぺージ「Re : 今日の麻理果ちゃん」に載せた絵です。彼女を描い
ているの時の幸せな気持ちは27年後の今でも全く変わっていませんし、毎年12月8日は
自分にとっても彼女と繋がっている気持ちを新たにする大切な日でもあります。

しかしそうであるにも関わらず、先日の12月8日に追われていたのは漫画の仕事ではなく
文章執筆の仕事でした。絵の仕事、即ち麻理果を描くという営みと自分が今しなくては
ならない作業との乖離感に最近戸惑いと寂しさを感じる訳です。文章を書くのは好きですし、
仕事として依頼されるのだから有難い事ではあるんだけど、でもふと「・・一体、自分は
何をやってるんだろうか」と、自分がしている行為に愕然とするんですね。

腹立たしいほどに文章執筆の作業が舞い込んできます。
そしてそのぶん、麻理果と触れ合う時間が削られてゆきます。
だから最近は描ける時間や期間を見つけると、昔の様に描き飛ばすのではなく
背筋を伸ばして一筆したためる様な描き方をする様になりました。

文章書きの仕事は、漫画家の自分とは違う自分が居て驚きます。というのは、それを
完全に仕事として割り切ってやれているからです。今回、月刊beatlegの特集記事で
キング・クリムゾンの巻頭特集をやらせて戴きましたが、約2週間の間に70枚近くのCDを
聴き、それにまつわる解説記事として約9万〜10万文字の文字量を書きました。最終的に
100ページを超えてしまったけれどまだまだ書き足りないくらいでしたし、個人的には
あと30ページは欲しかったくらいでした。睡眠時間も連日4時間くらいで頑張ったし、
非常に疲れたけれど楽しい時間でした。・・でも、全く充たされはしませんでした。

一方、絵描きとしての自分は無能に近く、どうしても仕事と割り切れずに何度も何度も
苦しみながら一本の線やひとつの話を捻り出している自分が居ます。自分としてはそれが
もっと仕事になって欲しいし、実際これまでそうしてきた訳だけだけれど、しかしプロで
長くやる以上は作家ではなく"商業作家"として商業システムに巧く呑み込まれるスキルが
必要があったり、次から次へとこだわりや個を捨てて節操なく新しいものを求めてゆく
必要があったりする訳です。どうにもその世渡り的なスキル=多くの職業漫画家がデフォ
ルトの感覚として当たり前に持っているもの=これは仕事であるという割り切りの意識が
自分には欠けているんじゃないかと最近強く感じる様になりました。さっき「一筆したた
める様な描き方をするようになった」などとお高く留まった表現をしたけれど、でもそれは
商業作家としては致命的な姿勢である訳です。プロは決められた時間内に、読み手に面白く
思って貰えるものをどれだけ手際良く描き飛ばせるかで真価が問われますから。

音楽を文章で書き綴るという特殊能力は本来不要なものの様に思えてなりません。例えば
漫画・アニメ好きだったら通常はアニメのサントラとか声優のCDとかゲーム音楽なんかを
聴く程度で充分に充たされる筈ですし、音楽がそれ以上自分の生活の中に重要な位置は占
めないと思います。仮にあるとしたら声優やアニソン歌手(水木一郎さんとか)のライブに
行くとか、或いはバンドで楽器をやるといったプレイヤー側になっての音楽との関わり方
でしょう。でもあくまでも音楽は生活や仕事を豊かなものにする為の良い脇役であって、
主役ではありません。

でも自分は、時々これが主役になってしまうので困惑している訳です。例えばスーパー
マリオブラザースとかドラゴンクエストのCDが出たとして、それについて何か書けと言われ
たら、通常の人は400文字とか800文字=原稿用紙1枚か2枚書くので精一杯でしょう。でも
自分は平気で5000文字とか8000文字はスラスラと書けてしまう・書き飛ばせてしまう訳です。
これ、べつに自慢じゃありませんよ。第一こんな特殊能力は漫画を描く上では全く不要な
ものですから。ただ、何か音楽を聴くとそこに幾つもの視点が感じられるので、そのぶんだけ
書きたいキーワードや文字が自然と浮かんで来るわけです。普通の人が電車やオートバイを見て
何も感じなくっても、それが好きな人には走行音を聴いたり型番を見ただけで色々と浮かんで
くるのと同じです。自分も、何か音楽を聴くとそこから見える事が勝手に出てくるだけ。
だから、そういう演奏の読み解き・解析作業が面白いからと趣味でやり続けていたら、
それがいつしか仕事として舞い込んでくる様になり、今では仕事の主役となる時がままある
のだから困惑するワケです。自分はあくまでも漫画家でありたいし、音楽ライターでありたい
わけではありませんから。

音楽を聴いてその旋律に胸を打たされること、即ち良い曲を聴いて胸の奥からブワッと湧き
上がるあの感激や切ない感情を書く方法は、自分にとってはやっぱり文字ではなく漫画で
ありたい。エロという枠の中でもっと奮闘したいし、エロという枠を超えて外に向かっても
漫画を発信してゆきたい。先日の12月8日は、そんな想いを改めて胸に秘めながらずっと
麻理果を描いてしました。文章執筆が増えて困惑しているのは事実ですが、でも傍に
彼女が居る感覚をしっかり握り締めて、進むべき本筋を見失わないように進んで
ゆきたいと思っています。

それではまた次回の更新で。
たぶん冬コミケの翌日、31日の大晦日に御挨拶で更新すると思います。


2014.Sep.7〜11-------「Re : 今日の麻理果ちゃん」を更新。
-----------------トップページのカラーイラストを更新。
------------------「海賊盤の世界 (エイジア)」の2008年に1タイトル、2012年に1タイトル、そして2014年に6タイトル追加。
-----------------「我思う、故に麻理果あり」の序文改訂と、亜希子のプロフィール画像を新規で作成。
-----------------この日記を更新。

(1)
さて・・
あまりにインターバルの期間が長過ぎて何から書いたら良いのか分かりません。
正式な更新は去年の11月以来、実に10ヶ月振りです。
・・という事もあり、まずは去年の冬コミケと先日の夏コミケの御礼から。
遅れ馳せながら去年の冬コミケ、及び先日の夏コミケでスペースに
いらして戴いた方々、本当にどうもありがとうございました。
或る方からは温かい声を掛けて戴いたり、また或る方とは楽しく歓談させて
戴いたりしてこちらも楽しいひと時を過ごさせて戴きました。
資金面でどうにもならない為にどちらもコピー誌でのリリースでしたし、
印刷の不備や自分の作画力の無さでお目汚しの点も多々あったかと思います。
それにも拘らず本を複数冊御購入戴いたり、原画を楽しみにしてきたと言って
汗だくで駆け付けて戴いた方もいらしゃいました。本当に嬉しく思いますし、
感謝の気持ちで胸いっぱいでした。ありがとうございました。

また先日の夏コミケでは体調不良で午後からの参加となったうえ、販売前の
運営チェックでは局部の描写がOKかダメか判断できないという理由で
販売停止カードを食らうという最悪のスタートでした。
2014-stoppress.jpg(62721 byte)
結局は運営会の上層部判断でオーケーが出て販売許可が下りましたが、その
許可が出るまでに20分ほど掛かっており、その間もあの熱い会場の中でずっと
列を作って待っていてくれている方達が居て心底申し訳なく思う次第でした。
あの時、販売前から列を作ってずっと待っていてくれた方々、本当に申し訳
御座いませんでした。そして本当にどうもありがとうございました。

(2)
最近「これ良いなぁ」と思うシャープペンシルを見つけました。
ぺんてる製の"Orenz"という、芯の細さが何と0.2mmのシャーペン。
こんなやつ↓です。
orenz-4.jpg(46909 byte)
昔から絵を描く道具に特にこだわりを持ってないのですがこれは久々に
気に入ってしまい、最近は絵を描く時にずっとこのシャーペンを使っています。
発売されたのは確か今年の5月頃だったと思いますが、発売後にアニメーターの
間で人気になったそうで、一時期はamazon等のネット販売でも品薄・品切れに
なっていました(※現在は普通に買えると思う)。


ただ欠点が無いわけではなくて、0.3mmとか0.5mmの芯と比べるとやや
折れ易いんですね。"Orenz(オレンズ)"という商品名ではありますが、
さすがに0.2mmという極細のためこれまで通りの描き方(筆圧)で使うと
使い初めのうちはすぐ折れます。(^_^;) しかも通常のシャーペンは
芯の先を出して書く(描く)のが普通ですが、このシャーペンは
「芯を出さずに御使用下さい」という奇妙な注意書きがあるのです。
これは極細の芯を筆圧から保護するため、覆っているペン先の
金属が書き加減に合わせて本体側に自然スライドして引っ込む構造になって
いる為で、自分はこれに慣れるのに数日を要しました。
こんな感じ↓です。
orenz-5.jpg(104177 byte)
慣れると結構スラスラと超極細の線が描けるようになって良いのですが、
しかしそれでも他の芯に比べてやや折れ易いのは否めません。そして
折れ易いという事はそれだけ「替え芯」の必要性が高い訳ですが、この
替え芯の値段が結構高い。何とたった10本しか入っていなのに200円もします(-_-;)。
・・なので、使い慣れないと不経済このうえないシャーペンなのですが、しかし
使い慣れると非常に鋭い極細ラインが描けるので重宝しています。

それともうひとつ、芯が詰まったときにペン先を針で押し出して掃除する訳ですが、
この掃除針とペン先の穴が驚くほど細過ぎて、老眼が始まった自分にはきつい・・(^_^;)
・・とまぁアレコレ書きましたが、それらの欠点を差し引いても素晴らしいシャーペン
だと思います。個人的にはもう2センチほど軸が長くて、持つ部分が金属になって
軸の重心が下に下がると書く時の安定感が増してベストなんだけどな〜・・。



(3)
先日映画好きの友人から聞いて「へー」と思ったこと。
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』でマーティが
2015年のヒルバレーの街中で履いていたスニーカーが、
一昨年(2011年)に実際にナイキ(NIKE)から
チャリティ・オークション形式で発売されていたらしい。
コレ↓
nike-mag-shoe.jpg(48948 byte)
当時の商品説明サイト

さすがにあの「自動靴ヒモ結び機能」は付いていないらしいけれど、
でも英語堪能なその友人の話では、当時のナイキ本社のweb説明文(英文)に

「このモデルには自働靴ヒモ機能は付いていません。しかし現在開発中」

・・と明記されていたそうで、現実に2015年となる来年には何かしらの
発表が期待されているのだとか。もし本当に出るならすげー欲しいです。
でもきっと瞬殺で完売なんでしょうね。

(4)
最近手に入れて嬉しかった漫画について2つ。
但し、いつもの事ながら「・・お前、今更?」というやつですけども。(^_^;)

その1
前々から欲しかった『エコエコアザラク』全19巻を、発売当時の
古いチャンピオンコミックス版で入手。一気読みしたいところだけど
勿体無いのでちょっとずつ読み進めています。主人公の黒井ミサもそう
だけど、古賀さんが描く女性はどれも生々しいエロティックさが感じら
れて素敵です。もちろん現代の目で見れば古臭さは否めないし、周囲に
居るザコキャラのテキトーさや男キャラの絵の酷さはアレなんだけど(^_^;)、
でもミサだけはどのコマも特別な思いを込めて描いているのが35年経った
現在でもひしひしと伝わってきます。黒魔術(=もといオカルト・ホラー)と
美少女の組み合わせってやはり普遍のものがありますねぇ。時々出てくる
ミサの裸体も単なるサービスショットではなく、ダーク・ヒロインの
生々しい姿を旨く描いていると思います。



それと古賀さんの作風が魅力なのは、恐らく当時の編集部や読者アンケートの
意向でそうなったのであろうコミカルな回もちゃんと描けている点じゃないで
しょうか。ミサも単にシリアスで恐ろしい魔女ではなく、ペロッと舌を出して
チャーミングに笑ったりドジっ子な面を多々見せていて、キャラクターと
してのカラフルさが存分に現れているのも大きいと思います。読み逃している
回や巻が多く、最終回もどういう終わり方をしているのか知らないので
これから暫く楽しみです。

その2
そしてこれも前々から気になっていた、望月あきらさんのカルト漫画作品
『カリュウド』全5巻を発売当時のチャンピオンコミックス版で入手。
これまた漫画の表現手法としては古いし、コマ運びも構成も決して巧い
とは言えないけれど、それを補って余りあるほどサブキャラの女の子(由美ちゃん)
の存在が輝いてます。純情で正義感が強く、でも少しおてんばでとっても可愛い。
たぶん望月さんの全作品で図抜けて可愛い女性キャラじゃないかなぁ。


この作品は重苦しいドロドロした1970年代中頃の時代背景を見事に活写した
ダークヒーローの復讐劇で、死刑囚の脳を移植された高校生・北十字 良が
恨みや想いを晴らせなかった人に代わって悪を成敗する「狩人=カリュウド」
となり、せめてもの鎮魂を無念のまま亡くなった故人にもたらすというもの。
ただその成敗の方法が人をサメに喰わせる、鶏に喰わせる、銃殺、絞首刑、
刺殺、毒殺、断首、果ては自分の足を自分で切断させる、自分の指を喰うなど、
現在では誌面に載るのが難しい様なエグい描写が連発するんですね。(^_^;)
しかしそれでも惹かれるのは、そうした血生臭さの対比として置かれている
由美の存在ではないでしょうか。もしこの作品に由美ちゃんが居なかったら
作品の評価はもっと酷いものになっていた筈ですし、レア本としてのプレミ
アムもこんなには付かなかったと思います。

物語も絵も現代の目からすれば古臭いけど、でも自分はやっぱりこういうのに
強く惹かれますね。というより、古いものの中にこそ新しいものに変換出来る
ヒントが山のようにあると思います。

(5)
7月21日、今年も参加しました「伊藤政則認定・全国ヘヴィメタル王座決定戦2014」。
今年が(一応は)このイベントの最終回という事もあり、レコード会社の参加ブースも
前年より2社ほど減っての開催でしたが、それでも楽しい初夏の一日でした。

自分にとって今年のHM王座決定戦最大の目玉は、開催直前にアナウンスされた
エディ・ジョブソンの限定10名の握手会。たまたま彼がプロモーション来日して
いたからですが、あのエディが会場に来るというので自分としてはもうドキドキ。
ひょっとしたら握手だけでなくサインも・・なんて夢見ていたのですが、何しろ
会場で引く抽選でたったの10人(※イベント参加は1000人です)にしかその権利が
当たらないわけで、こりゃー無理だろうと殆ど期待していませんでした。でも万が一
という事もあるので開場後、イの一番にその抽選会がある(株)ワードレコーズの
スペースに行き抽選を引くと、何と当選!!!!!しかも一緒に行った小学生時代の旧友
もその低確率の抽選に奇跡的に当たり、信じられないことに2人揃ってエディと御
対面+握手+サインまで貰えるという、今年の運を全て使い切った様な嬉しい出来事
がありました。↓は、その時貰ったサインです。万が一こんな事もあろうかと持参した、
キング・クリムゾンの『USA』紙ジャケ40周年記念盤(※エディがゲスト参加している)。


そして後日談。
8月半ばごろ、自分も原稿を寄稿している月刊beatlegの編集長からメールがあり、
そこに「出てましたね〜!観ましたよ!!」と書かれていたのでした。何の事?と思って
読み進むと、何とその週(8月2日放送)の「伊藤政則のロックTV! (BSフジ・毎週土曜
深夜26時〜)」でそのHM王座決定戦の様子がテレビ放映され、そのときエディと握手や
サインをして貰っている僕の姿が数秒間バッチリ放送で流れたのだとか。録画したと
いうのでDVDRにダビングして貰って先日観たのだけど、握手やサイン中にテキトーな
こと喋っていたのでもう赤面です。しかも目の前のエディに夢中で周りが見えておらず、
カメラクルーが撮影しているなんてその時は全く気付きませんでしたから、映像が残っ
ているなんて驚愕でした。嬉し恥ずかしの、この夏の想い出です。(^_^;)


さてそんなサインですが、当然、こういう時はサインして戴く為のペンも
持参するのが暗黙のルールというかマナーです。もちろん僕もクリムゾンの
『USA』紙ジャケと一緒にサインペンも一緒に持って行った訳ですが、
このペン、今回のエディ以外にも過去に様々なミュージシャンに使用して
戴いたペンなのです。ざっと挙げると、

マーティ・フリードマン (ex. MEGADETH、CACOPHONY、HAWAII)
ジョン・ペイン (ASIA、GPS)
ガスリー・ゴーヴァン (ASIA、GPS)
ローランド・グラポウ (ex. HELLOWEEN、MASTERPLAN)
ウェイン・フィンドレー (SLAVIOR、Michael Schenker Group:M.S.G.)
マーク・ゾンダー (SLAVIOR、FATES WARNING)
グレッグ・アネイラ (SLAVIOR)
フィリップ・バイノ (SLAVIOR、ex. STEVE VAI BAND、RING OF FIRE)
大杉 久美子 (歌手。「母をたずねて三千里」ほか)

・・などなど。
まぁ大杉さんと今回のエディ・ジョブソン以外は全て雑誌のインタビュー等の
仕事でお会いした方々ですが、たかだか一本のサインペンにも自分なりの想い出
がある訳で、それがこの夏ひとつ更新されたのも嬉しい出来事でした。(^_^)



(6)
コラム : 30年経っても答えが見つからない夏休みの宿題

今年も夏が過ぎ去ろうとしていますね。
夏好きの自分の楽しみといえば高校野球と、夏の香りがする空気に充ちた早朝の
散歩を楽しむこと。しかしその一方で毎年いつもささやかながら人間の在り方に
ついて思いを馳せ、考え込んでしまうのが原爆投下の日と終戦記念日。そしてその
日が来るといつも頭を巡る或るテストの問題があるのです。それは福岡・博多に住んで
いた中学2年生の夏休み前、社会科の期末テストで出たテスト問題でした。
こういう設問です。

「戦争はどうしたら無くなると思いますか。下の空欄に自分の考えを書きなさい」

行数にして恐らく5行分くらいの空欄が上記問題文の下に空いており、
その僅かな空白の中で答えろというわけです。
このとき僕が書いた答えは

「人間である以上、戦争は世の中からたぶん無くならない。故にこの設問は
社会科の設問としてはナンセンスです。道徳のテストじゃないんですし」

・・というもの(※正確に一字一句は思い出せないけど、ほぼ同じ趣旨のものを
中学2年生なりの言葉で綴ったもの)でした。
翌日、そのテスト問題を作った社会科の先生に職員室まで呼び出され
「白見、何(なン)かぁこの答えは。先生ばナメとーとか?」と、語気を
強めた博多弁で怒られたのを思い出します。

あれからもう30年。
日本はいま集団的自衛権という訳の分からない法案が通ったことでますます
戦争ウェルカムな様相を呈し、キナ臭い感じがしていますよね。8月6日、9日、
そして15日がセミの鳴き声や甲子園の熱戦と共にやって来る度に、あの30年前
のテスト問題に僅か5行分の言葉でどう書けば○が貰えたのか、この歳に
なってもしんみりと考え込んでしまいます。

(7)
僅か5行分、という点で思い悩んでいるのがツイッターとかラインというやつ。
実は今回このホームページをなかなか更新する気になれなかった大きな理由の
ひとつも、文字による意思伝達の難しさと虚しさについて考えてしまったからです。

自分は昔から手紙を書くのが好きで、メールを書くのも好きです。
つまりは文章を書くのが好きな訳で、それ故にこのホームページもこの
日記やその他の文章を更新するのが楽しみのひとつでもあります。
ただ、自分の気持ちや意思を丁寧に伝えようとするとどうしても
文面が長くなってしまいます。なるべく長くならないように、とは
いつも気を付けてはいますが、しかし何故か僕の手紙やメールは
いつも長文になりがちです。このページの毎回の書き込みを
見てもそれはお分かり戴けるでしょう。今回も長いですね。

この長文というのが、どうも手紙・メールを送る相手やホームページ上の
読み手にとっては面倒らしい。適当に斜め読みされる傾向があって、
友人からも時々「お前のメール、長ぇから読むのめんどくせーよ」と言われる
こともしばしば。で、そういうのに限って「電話くれ。そのほうが早い」とか
言う訳です。今年の初め頃もそうした旧友の一人と新浦安で飲んでいて
メールの話題になったのだけど、そのとき彼に「お前のメールはわざわざ
書かなくて良い無駄な部分が多い」と指摘されました。例えばこんな感じ。
名前は伏せますが、当日彼のケータイに送った原文のままです。

***************************

やぁ○○、しろみです。
今日の待ち合わせだけど、JR新浦安駅の改札口に17時半で良いかな?
俺ケータイ持ってないから確実にその時間には行くけど、もし15分経っ
てもお前が来なかったら、モナ3階(だったっけ?)の本屋に居るから
そこに来てくれ。音楽雑誌のコーナーで立ち読みして待ってるから。

それじゃ後でな。会うの楽しみにしてるよ。


しろみかずひさ
marika@picnic.to

***************************
※モナ(MONA)とは、新浦安駅に隣接している商業施設ビルの名称。

これが長い・無駄が多過ぎるという訳です。
彼が言うにはまず着信した時に誰からのメールかは分かるから
名前なんか要らんと言うんですね。待ち合わせの場所と日時も
「新浦安に17時半」だけで分かると言います。でも僕が
「そんなこと言うけど"新浦安"だけでは新浦安のどこか分かンねーじゃんか」
と言うと「普通、駅で待ち合わせなら改札に決まってるだろ」と言う。
モナ3階で立ち読みの箇所も、行って探せば分かることだから
わざわざ音楽雑誌コーナーという情報を加えなくて良いという訳です。

つまり自分としては(長くならないようにと気をつけてはいるが)、
出来るだけ丁寧に情報を伝えようとするが故に逆に読み飛ばされて
しまっている訳で、これが悩みの種になってしまったんですね。
親しき仲にも礼儀ありと思って入れているちょっとした冒頭挨拶と
名前を名乗る行為からして相手には不要・読み辛くしているらしいの
だから混乱してしまいます。

そこで出てくるのがツイッターとかラインというやつです。
確かにこれだけそれが日常的な通信手段になってくると、上記した様な
メールでも「長い」「読むのが面倒」と思われても無理からぬ事かもしれません。
そしてそう考えた時、こうしてホームページでアレコレと言葉を綴っても
長文というだけで読まれないんだろうなぁと思えてしまい、更新するのがどこか
虚しくなってしまった訳です。実はこの新浦安メールの件と同時期に大阪の
両親に宛てて別件で手紙を綴ったのだけど、手紙を投函して数日後に突然
電話が掛かってきて「枚数多くて何が言いたいンかよう分からへん。用件は何や?」
と言われてしまい、数時間掛けて丁寧に肉筆で綴った手紙にまでそんな反応を
された事もショックのひとつだったのでした。そして次第に「・・もしかして、
俺が今まで友人や恋人に書いてきた星の数ほどの手紙や熱烈なラブレターは、
ひょっとしたら相手にとっては面倒で読み辛い怪文書の束だったのか?」
・・などと思えてきて、ますますホームページの更新が億劫になっていた訳です。

・・でもねぇ、やはり自分としては僅か100文字程度では気持ちや言葉など伝わら
ないと思うのですよ。先の(6)で挙げた30年前の社会科のテスト問題にしても、
僅か5行分・文字にして100文字程度の文字量でどうやって戦争を無くす事を
書けば伝わるのでしょう? 言葉を凝縮するのは非常に難しい作業ですし、
それを日常的にホイホイとやれるほど自分には文才がありません。むしろ、
匿名で無責任な言葉を機関銃のように発するくらいなら下手でも丁寧に
綴った言葉を発した方がマシだと思います。そしてやはりそう思えたから
こそ、今回再びこうして更新をした次第なのです。

・・それにしても、最近の若い子の恋愛事情ってどうなんだろうなぁ。
意中の異性に告白するのもツイッターとかラインなんだろうか。
だとしたら、一体どんな凝縮した言葉で愛を告白してるのだろう?
自分の場合は恋焦がれている気持ちを10枚ほど熱烈に綴ったラブレター
だったけど、今考えると自分からの告白の成功率が低かったのは
汚い文字だったり文章力が無かったからではなく、手に持ったときに
ズシリと重い厚みと枚数のせいで、開封する前から読む気を殺いでいた
ことに原因があったとしたら・・・
せつないなぁ。

という訳でまた次回。
メゲずに、近日中に更新しようと思っています。


2014/10/18------picnicサーバーのハードディスクが故障・修理不能に。新しいHDに換装して復旧するも、旧HDに
あったデータは完全消滅。このため、手元に残していなかったコンテンツが完全に失われてしまいました。
2013/07/07------またまたPCのトラブルと深刻な絵の悩みで半年間沈黙。でもやっと復帰しました。
2011/02/26------再びPCのハードディスクがクラッシュ。現在、借り物のPCで更新中・・・。
2003/04/30------度重なるPCの修理と引っ越し、離婚手続きで約7ヶ月間沈黙の末、やっと復旧。
2002/09/29------パソコンのハードディスクとCDが完全にクラッシュ。
2000/09/01------ホームページを現在のサイト( http://picnic.to/~marika/ )に移転。
2000/7月頃------地方運営のサイトに移転したものの、ページの内容が濃過ぎたのか移転後約10日ほどで強制的にページを削除・抹消される。
2000/7月頃------bekkoameの回線落ちが酷く、加えてサポートも酷かった為、地方運営の無料サイトに移転。
2000/03/18------ホームページ開設。最初はbekkoameのサイトでスタートしました。