◆ 1998年6月上旬 ◆

6/1〜10
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6/10(水)……ぶらぶらぢるぢる

 サッカーW杯開幕。さっそく開幕戦のブラジルvs.スコットランド戦をNHKで観る。いちおうブラジルが2-1で勝ったが、今日のブラジルは全然だめだった。こんなの俺のブラジル代表じゃねえ。やっぱり予選を戦ってないせいか、コンビネーションがバラバラ。まあ本来のレギュラーであるはずのフラビオ・コンセイソンとかロマーリオ、ジュニーニョあたりが出てないのがデカいんだろうと思うけど。なんかみんな自分たちの実力を過信しているって感じがした。すぐシュートすればいいところなのに、狭いスペースをドリブルしようとしたり。
 選手起用では、スタメンFWのロナウドのパートナーがベベトだったのがちょっとびっくり。っていうかベベトが入ってるのを忘れてた。点を取りに行くなら素行の悪さに目をつぶってエジムンドという線が強いかなーと思ってたのだが。あと、デニウソンという手も考えられた。ベベトは今日の試合はキレがなく消えてることが多かったように思う。
 11日はイタリアvs.チリでも観ようかな。

【雑誌】週刊少年サンデー 6/24 No.28 小学館
 ふーん、「スプリガン」ってアニメになるんだ。知らんかった。9月5日から劇場公開とのこと。たぶん俺は観に行かないと思うけど、ファンの人は要チェック。
 村枝賢一「俺たちのフィールド」。この大げさっぷりとテンションの高さがいい。サッカーW杯アメリカ大会の予選で、日本代表がW杯行きを逃してから5年経つが、その時点から今まで続いているサッカー漫画の中ではこれが一番うまくその歳月を過ごしたと思う。塀内夏子「Jドリーム」はどうも燃えないし、月刊少年ジャンプの「イレブン」は何を今さらな感じの古さだし、「VIVA CALCIO」は完全に我が道を行ってるし。「俺フィー」にしても狙ってやってたわけじゃないと思うんだけど、ここに来て追い風が吹いたって感じ。
 高橋留美子「犬夜叉」。桔梗と犬夜叉の再会。きちんと話が組み立てられてて、ホントうまい。北崎拓「なぎさMe公認」。珍しくまーくんがかっちょいい。「モンキーターン」(河合克敏)。今週もきっちり面白かった。波多野がついに勝利。面白いので、あんまり連載引き伸ばさないできれいなところでスパッと終わってほしいもんだが。

【雑誌】週刊少年マガジンン 6/24 No.28 講談社
「Jドリーム完全燃焼編」(塀内夏子)。うーむ、また新キャラかあ。やっぱり国内リーグの話をきっちり描いておいてからでないと、こういう新たに体表に加わった選手たちがどうにも薄っぺらに見えてしまう。ユースでの勝負に時間を使いすぎたな。
 森川ジョージ「はじめの一歩」。鷹村vs.ブライアン・ホーク戦終了。結果は自分の目で確かめるべし。面白かったあ。でも今から単行本43巻揃えるのはちょっとキツい。こういうのは漫画喫茶でまとめ読みが吉。寺沢大介「将太の寿司」。タイ食いてええ〜。

【単行本】「王道の狗」1巻 安彦良和 講談社 判型:A5
 ミスターマガジン連載作品。明治中期、北海道開拓のため過酷な労働を強いられていた囚人のうち、二人が脱走する。二人は元は自由党の志士だった。彼らはアイヌの民などの力を借りて脱出に成功するが……って感じの出だし。
 安彦良和ってハズシな漫画も多いのだが(「Cコート」とか)、最近の歴史モノは骨太で読める。「ナムジ」あたりはちょっと分かりにくかったけど。まあなにはともあれ今後の展開次第ってところ。

【単行本】「釘師サブやん」全5巻 作:牛次郎+画:ビッグ錠 講談社 判型:B6
 以前読んだことはあるが、古本屋に置いてあるのを目にしてふと読みたくなり買ってしまった。というわけで読み返してみたが、本当に馬鹿な漫画だねえ。釘師とパチプロの金札勝負、ヤクザの果たし合い的立ち合い、パチプロのオークションみたいなものなど。さすがビッグ&牛。


6/9(火)……ビッグ山田フルムーン

 眠い。8日の夜は会社の人と飲みに行って、家に帰り着いたのが午前3時くらい。そこから風呂入って、漫画雑誌を5冊読んでホームページ作って、NIFTY SERVEにアクセスして……なんてことをやってたら朝の7時。そこからちょろっと寝て会社へ。俺の勤め先は電車の終点なんだが、終点で起きられず一回家方向に戻ってしまう。会社に引っ返したのだが、そこでも終点の駅で寝過ごす寸前。発車直前に目が覚めてやっと会社に着く。危うく同じミスを2回連続で犯すところだった。馬鹿ちんである。バカーチンかもしれない。もしかしたらバチカン……?そしてバリカン?まさかペリカン?(以下略)

【雑誌】ヤングチャンピオン 6/23 No.13 秋田書店
 今週は丸尾末広「笑う吸血鬼」は作者急病のため休載。
 巻頭カラーは新連載、富沢ひとし「エイリアン9」。絵がかわいくていい感じだ。近未来の小学校が舞台。その時代、小学校にはエイリアン対策係という係が存在した。その係になった女の子と、彼女たちのヘルパーとして寄生するエイリアンの物語……って感じ。なんつっても絵が気持ちいい。
「サークルゲーム」(村生ミオ)。いつものとおり、無闇に濃くて怖い。濃いといえば藤澤勇希「球鬼Z」。重いコンダーラは今も昔も野球漫画の必需品だ。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 6/22 No.28 集英社
 またしてもW杯便乗漫画か、と思ったらなんと秋月めぐるが。タイトルは「伝説へのキックオフ」(原作:田中誠一+協力:渡辺勝也)。記者の目を通じてW杯へ向かう人々の姿を描いている。どこの雑誌でもW杯便乗漫画はやっているけど、秋月めぐるのサッカー漫画はその中でも飛び抜けて面白い。地味だけど。この人のサッカー漫画からは、サッカーに対する真摯な愛、W杯とそれを築き上げてきた人々への畏敬の念を感じる。それにしても秋月めぐるは本当に山口が好きなのだなー。俺も日本のサッカー選手の中では一番好きだ。明日から(これをアップした時点ではすでに今日から)W杯本番。もう死ぬほど楽しみたい。仕事なんかさっさと片付けて見まくるぞ。
 このほか森田まさのり「ROOKIES」。ベタベタだけど泣ける。青春ってスバラシイ!

【雑誌】COMIC Zip 7月号 フランス書院
 今号は上連雀三平「ANAL JUSTICE」最終回は載ってなかった。残念。次号の執筆予定には入っていたけど。
 果愁麻沙美「今日はフケよう日。」。本当に個性的な絵柄。最近は絵柄的にも話的にもバランスが取れてきた感じがする。今月俺がいちばん気に入ったのはあるまじろう「昼下がりの情事」。とにかく一日中ちんちんをなめまくっていたくてしょうがない女の子の話。絵も端正で好みだ。

【雑誌】阿口云 7月号 ヒット出版社
 表紙に読者コーナーのタイトルが入ってるのがこの雑誌らしい。今月は落ちてないぞ。
 師走の翁「7025」。今月もボリュームたっぷり。いやらしいな。主人公が公衆の面前でヤられまくるというあたりは好みだ。さらに次号に続いてしまう。甘夏真琴「Doubt」も次号に続く作品。戦国女忍者もの。この人らしいライトでテンポのいいお話。
 牧部かたる「そして彼女は囁いた」。エロシーンがぐちょぐちょしているのはちょっと好み。道満晴明「THE BEST SONG OF JIGORO」。馬鹿馬鹿しくてナイス。

【単行本】「WATER FRUIT」 東海道みっちい 司書房 判型:A5
 むっちりした肉感的な絵柄がいやらしくて最近気になっていたのだが、古本屋で見かけて購入。これは2年前の単行本だということもあり、あんまり良くなかった。今のほうがムッと迫ってくるものがあってだいぶいい。

【単行本】「キス」1〜2巻 マツモトトモ 白泉社 判型:新書判
 最近ときどき名前を聞くので買ってみた。可愛らしい恋愛モノ。ビッグな面白さではないと思うが、きれいにまとまっている。甘酸っぱいですなあ。

【アンソロジー】「ロオーリイ」 松文館 判型:A5
 ロリータ系。同出版社から出ていた「ねね」の後継。こういうロリ雑誌は、ホンモノ系作家を何人用意できるかが勝負って感じがするんだけど、大山田満月が描いている時点で俺的にはOK。真性ロリ系の作家の中では、俺は大山田満月が一番好きだ。大きいお姉さんがメインなんだけど小さいお子様も描けるので描いている人は、やっぱり真性ロリな人と比べると愛と執着が違うのでこういう本の中では薄く感じてしまう。ねねのときはロリっていうより、オールラウンドって感じだったが、「ロオーリイ」になって方針がちょっとだけハッキリしたかな。
 で、大山田満月。なんと連載である。タイトルは「われめにムチュー」。いやもう、この人は本当に幼女描かせたらピカイチだ。漫画ホットミルク95年1月号で描いた「剣と秤」を見たときは、うまい人だとは知っていたけど、それでもあまりのクオリティの高さにぶっ飛んだものだ。最近は商業誌で作品を発表することが少なくなったものの、腕前はまったく落ちていない。細かな筆致で、幼女のぷっくりした体型を見事に描いている。素晴らしい。
 これまたホンモノの月角「タイミング」はいつもどおりの作品。違うパターンも読みたいような気はするが、ほかに何をするか、といっても思いつかなかったりもする。PACIFIC「わるいひとたち」。手も足もずどーんと太くて好き。ちょっと白井薫範を思い出したりもしたが、こっちはグロじゃなくかわいい。


6/8(月)……ひらく大統領

 メールマガジンで7月のエロ漫画の新刊速報が届く。なんといっても町田ひらく「green out」(一水社)が下旬に出るのがうれしい。4日発売の田沼雄一郎「SEASON」2巻(コアマガジン)、それから上旬発売のSABE「BEAUTIFUL MONEY」(ワニマガジン)と合わせて即買い超決定。そういえば永山薫さんのページの情報によれば、コミックジャンキーズも7月23日に発売予定とのこと。

【雑誌】A'DASH 1998・7 Vol.05 角川書店
 俺にとっては、本誌よりもはるかに面白く感じる。読めない作品もあるのだが、読める作品の質が非常に高いので、それだけで満足。600円と多少割高かもしれないが、十分お値段に見合うと俺は思う。
 まずは作:大塚英志+画:森美夏「木島日記」。相変わらずかっちょいい絵だなあ。画面に漂う緊迫感、どこか別の世界でも見ているかのようなキャラクターたちの目つき。迫力がある。
 石田敦子「東京ソーダ水」。こちらも可愛くて完成度高くていい。自らを「死に損ない」と語る少女と、彼女を引き取った先の女性が心を通わせるようになるまでの物語。ちゃんと単行本にまとまってくれるとうれしい。
 MEIMU「吸血狩り」。この人も長いな。で、絵も着実に時代に合わせて進歩してる感じがする。けっして大向こうウケはしないものの。今回の話はミステリアスで、ちょっぴりエロチックでなかなか。それから「脳ミソだだモレ激情 WALK ON BY(前編)」(前田真宏)。タイトルからは想像がつかないような、爽やかな青春物語……みたいだけど後編はタイトルどおりのイメージになるかもしれない。こういう丁寧さと涼しさのある乾いた感じのペンタッチは好きだ。
 なお、次号は8月8日発売。

【雑誌】YOUNG YOU 7月号 集英社
 どの漫画もちゃんと読める。YOUNG YOUらしく、おしゃれで上品な作品が揃っている。
 秋本尚美「はじめての恋じゃなし」は新連載。金がなくてチケットを取れずサッカーのW杯に行けなかった女と、チケットはあれどヒマがなくてこれまた行けなかった男の利害が一致し、フランスに行くために結婚する……というところから話は始まる。俺も同じ立場になってたら、同じことするな。
 榛野なな恵「Papa told me」。相変わらず知世はかわいいし、内容はハード。うまいっす。「さよならスモーキーブルー」(池谷理香子)。非常に理解があって相性・包容力バッチシの彼と付き合っている女性に、職場でちょっと気になる男ができる。彼女はそのうち会社を辞めることにするが……という話。ゆったりと、そして美しく物語は進んでいって、気持ちよく読めた。
 次号のYOUNG YOUは榛野なな恵「ピエタ」の後編、岩館真理子「キララのキ」が掲載される。両方とも楽しみだー。

【雑誌】FEEL YOUNG 7月号 集英社
 ここらへんも安定して読める。安野モヨコ×山本直樹という、異色の対談も収録されててお買い得。
 安野モヨコ「ハッピー・マニア」。やっぱりうまいわ。桜沢エリカ「CRASH」も同様。ここらへんは今さら新たに書くこともないくらい、安定して面白い。三原ミツカズ「DOLL」。先月はタイトルロゴが「DOOL」になってたけど、やっぱりアレは間違いだったのかなあ。こちらも面白い。好調ですな。
 次号はやまだないとと南Q太が登場。安野モヨコと合わせて非常にいかにもな顔ぶれ。CUTiE COMIC感がある。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 6/22 No.27 小学館
 今週は山本直樹が登場。タイトルは「ビデオを見る」。大学の先輩である葉子の引っ越しを手伝った主人公・芝は、引越先で先輩にビデオを見せられる。それは彼女のSEXを撮影したテープだった。で、そこからまあいつものとおり、芝と葉子が情事におよぶ、というお話。いつもの山本直樹らしい、淡々とした熟練の味。
 高橋しん「いいひと。」。やっぱり絵はうまいなあ。できればこの絵で、もっとお気楽な話を読みたいもの。それだけで十分語れるだけの、気持ちいい絵を持っているわりにネームが多すぎるような気がいつもするのだ。
「ラブラター」(作:じんのひろあき+画:若狭たけし)。コンテストを前に御前崎薫、大ショック。俺としちゃあ薫のほうが圧倒的に好みだがなあ。作:坂田信弘+画:中原裕「奈緒子」。どんどん吉崎のテンションが上がっていくが、レースが終わった後、このメンバーたちは無事でいられるのかどうか。なんかみんな燃え尽きてしまいそうな。
 今週の「バトルオブ大新人」は、岩下繁幸「モノクローム・ガール」。作品の出来はまあまあ。やっぱり俺は岩下繁幸(そらみみくろすけ)の絵って好きだ。プロフィールによると、現在33歳の彼が、こうして今も元気で漫画を描いているっていうのはなんとなく嬉しいなあ。

【雑誌】コミックアルファ 6/22 No.6 メディアファクトリー
 だめだー、この雑誌。ぜんっぜん読めない。保守的すぎる。今号は永井豪の駄作も載ってないしなー。かろうじてまともに読む気がするのは六田登「たかこ」くらい。画:バロン吉元+作:阿刀乱地巣「シャイニング」はいつも異様に濃い一カットがあるので好きだが。あと、花小路小町「薬膳仙女マダム明」が色っぽいのでいいくらいかな。そろそろ買うのをやめようかとも思うが、次号は山川直人が描くので、また買うことになるのだろう。


6/7(日)……なむろあみえ

 月末月初はいつもどおり、更新が日記だけになっていたのだが、10日ぶりくらいに日記以外の部分を更新。オスマンに「バロン・ゴング・バトル」(田口雅之)を追加。ついでにオスマンのトップページに「俺のイチバンのオススメ作品はNEXT ONEである」という旨の言葉を付け加えておく。過去の名作を読み返すのもいいし、各人にとって宝物的な作品があることも分かる。でもやっぱり、まだまだ漫画は終わっちゃいない。誰かが漫画を描き続けている限り。だから、これからもきっと素晴らしい作品が生み出されてくる。その可能性を信じてこれからも読み続けていくですよ。っていうか「可能性を信じる」なんて言葉じゃ生ヌルい。素晴らしい作品は、こうしている今も確かにどこかで生まれているのだ。過去を振り返るなんてのは、老人になってからだって遅くはない。

 あと、リンクのページにArtane.さんのページを追加。NIFTY SERVEでここのところお見かけしないな〜と思っていたところにメールが届いて相互リンクに。俺が我執院譲治を名乗って(今も名乗ってはいるが)、今よりも精力的にNIFTY SERVEのFCOMICSで発言していたころよくコメントを交わさせていただいた人なんで、健在を確認できてうれしかった。最近のFCOMICSは、Artane.さんみたいなキャラクター&スタイルを持った人が減ってきた感じがしてちょっとさみしい。H漫画会議室で俺と論争しまくった(知ってる人もいるかもしれないが)、おぞんさんも最近見ないし。最近行われたH漫画会議室のチャットには来ていたそうだが、俺は仕事で忙しくて不参加。おぞんさんとは意見を異にすることがかなり多かったが、論争していても男気が感じられて実は好感を持っていた(はたから眺めていた人にはそんなこと分からなかっただろうけど)。それも今となってはかなり前のことになっちまったなあ。しみじみ。

【雑誌】amie 7月号(休刊号) 講談社
 この号で休刊。噂に聞いてはいたけど、少女漫画雑誌の中ではわりと好きだったので残念。新人賞の発表まで中止しちゃうってのはなんかすごいな。最後の号はちょっとテンション低いかな。ま、当然といえば当然かもしれんが。
 いちばん面白かったのは、やはり山名沢湖「いちご実験室」。最後までメルヘンしていていいお話だった。ラストの、空からイチゴが降ってくるシーンなんか実に気持ち良かった。藤たまき「ひみつのエコーボックス」は、世界がいかにもなファンタジーなのはちょっと、って感じなんだけど絵は好き。
 というわけでamieはおしまいなのだが、秋には増刊号が出るらしい。それにしても通巻18号めでの休刊。新規参入って難しいのだなあ。

【単行本】「殺し屋-1-」1巻 山本英夫 小学館 判型:B6
 さすがに濃い。暴力、変態性欲、クスリ、ヤクザとキツイ要素がテンコ盛り。連載時にももちろん読んでたけど、まとめて読むとさらにグッとくる。勃起しながら自分の肉体で人を殺すイチ。イカレっぷりがかっちょいい。もちろん若頭も。

【単行本】「マザー・ルーシー」3巻 沖さやか 小学館 判型:B6
 SEXだけが取り柄だったルーシーが、自分のSEXに自信を失い、自暴自棄になる。そしてルーシーの母の帰還。何も考えていないかに見えたルーシーだったが、なぜあそこまで刹那的になってしまったかの核心が見え始めてきた。沖さやかだけにこれからどんどん話を転がしていくのだろう。もっと追い詰めてってほしいもの。

【単行本】「坊ちゃんの時代3 かの蒼空に」 作:関川夏央+画:谷口ジロー 双葉社 判型:A5
「坊ちゃんの時代」シリーズは実はこの巻以外は新刊で買っている。なんでこの巻だけ買わなかったかというと、石川啄木が嫌いだからだ。なんか借金と自堕落な生活の話ばかりなんで気持ちがクサクサしてくる。でも、絵は精緻だし構成もうまいので読まされてしまう。谷口ジローの丁寧な描写力にはほとほと感心する。
 あと、スゲエなあと思うのは関川夏央の文章のうまさ。格調高くて含蓄に富み、なおかつテンポが良くてかっちょいい。俺にはとてもこんな文章書けねえ。読んでいると俺の文章の凡庸さ退屈さを痛感させられる。といったふうに比較することさえ失礼だ。俺は文章書く修行も積んでないし、勉強もしていない。そういうことは努力してからいえこの大馬鹿野郎。

【単行本】「白いサテンのリボン」 岩館真理子 集英社 判型:B6
 硬質な美しさがあってさすがって感じ。とくに表題作の「白いサテンのリボン」がいいなあ。美しさの影に潜んだ冷酷さ。神秘的な感じさえあって、玻璃の瓶って感じの美しさ(「指輪物語」に出てくるような奴)。ほかの短編3本もそれぞれ楽しめる。

【単行本】「ラ・マスケーラ」 吉野朔実 集英社 判型:A5
 年に一度のヴェネチアの仮面祭で18年間にわたって、人が一人ずつ殺される。「赤き死の仮面」といわれる謎の人物によって。最初の犠牲者の娘と、最新の犠牲者の弟の青年が組んで犯人を探す……というミステリ仕立てのお話。
 ミステリアスで美しくてなかなか面白かった。全体に流れる緊張感のある哀しいトーンがかっちょええ。

【単行本】「泣かせやがってこのやろう」全3巻 架月弥+原作:高口里純 角川書店 判型:B6
 きみとぼく連載の「チョコの歌」を読んで気に入ったので買ってみた。架月弥はなんつっても絵がうまい。何気なく描かれた感じだがビシッと決まっている。しかも子供の絵とかはかわいい。ガチャガチャとした楽しさがあって楽しい。ケンカしてばかりだけど、あったかい家庭愛が描かれていてな。でもやっぱり一番の魅力は絵だと思う。俺としては、2回めまでしか読んでないが「チョコの歌」のほうが今のところ好き。


6/6(土)……幼い望み高く明日に夢をカケル

 タイトルの元ネタが分からない人は、みやたけし「はしれ走」を読むといいぞっ!小学館の少年サンデーコミックスから出ていたサッカー漫画で、さわやかかつ泣ける。でも、今ではたぶん絶版。古本屋で見かけて、気が向いたらどうぞ。
 久しぶりに一日じっくり休めた。ぐっすり寝るのはやっぱり気持ちがいい。のんべんだらり(略してNBD)って最高だ。俺は一生、のんべんだらりと生きていきたいと強く思いますよ!!目指せ高等遊民!この夢がかなうなら、女も名誉もいらん。まあ、そのためにもドリームジャンボ宝くじは予定通り3億円(一等前後賞×2)入ってくれないと困る。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 6/17 No.5 講談社
 今号のおっぱいイラストはCLAMP。なかなかきれいなおっぱい。乳首の形と艶がいいっす。
 相沢トモコが新連載。タイトルは「花川ジンタ」。先輩の結婚式に出席した男が、ひょんなことから新婦を連れ去ってしまい、なぜか目覚めたらホテルの一室……というドタバタな展開。第一話めなんでなんともいえないけど、次回以降も楽しみだ。
 作:山本英夫+画:こしばてつや「援助交際撲滅運動」。濃厚で邪悪。原作と絵がよく合っている。なかなか素晴らしいカップリングだ。サガノヘルマー「SATELLITEぢゅにゃ」。こちらも濃い。変態性が増しつつあってこれからも注目。
 玉置勉強「恋人プレイ」。生ぬるさが軌道に乗っていて心地いい。アブノーマルっつうほど、アブノーマルってわけでもないけどな。田中ユキ「夏の日々(前編)」。なかなかハードな出だし。憧れていた女教師と悪友の間に挟まれた少年の話。先生が話しているときもボーッと外を眺めていたりと、まともに授業を受けようとしない悪友に悩まされている女教師を少年が手伝っているうちに、悪友が女教師をたらし込む。悪友との肉体関係に流されていく女教師。それを知りつつも、何にもできない少年は悪友に共犯者扱いされるが……って感じ。相変わらず細くて美しい線。話は切なくてハード。やっぱり面白いっす。

【雑誌】ヤングヒップ 7月号 ワニマガジン
 巻頭カラー、ふじいあきこ「COOK〜甘美な晩餐〜」。のっけからいやらしい。身体中にクリーム塗ったくられてデコレーションされた奥さんの姿がなかなかそそる。その姿で料理の先生(女)に、夫の目の前で愛奴隷としての本性を開花させられていくわけだ。話は都合が良く簡単すぎるんだけど、ぬるぬるしてていいんじゃなかろうか。
 それから俺として今号で一番ウケたのが、DEME「部員募集は特訓で……」。ビートロープという、アメリカ生まれの縄跳び競技の部活に新入社員を入れようとする女生徒の話。とても運動する人とは思えないうしちちっぷりで、跳ぶたびに乳がぶるんぶるんと揺れる。ただ、話的にはもうちょっと馬鹿馬鹿しくしても良かったかも。
 絵的には佐藤村雨太郎の新連載「パラ・ボラ」が気になった。日本人離れしたスラリと伸びた身体。非常に独特な、ちょっと寺田克也とかを思い出させるような描線。かなりの作画力。ただ画面とかごちゃごちゃしてて読む気にはあんまりならない。まあ面白い絵柄なんで、一度は見てみるといいかも。
 井荻寿一「霊能探偵ミコ」。もう59回め。エロ漫画雑誌連載作品としては長いなあ。安定してるなり。この人の絵ってけっこう好き。とくに口の描き方とか。

【雑誌】ガロ 7月号 青林堂
 今号は新人漫画大特集。今回出てきた新人はそんな大したことはないけど、こういうことをやってくれるってのはうれしいところ。新人で「東京在住見習い天使」を描いている多加崎フリッツは、昨年の夏ごろにヤングサンデーで「Let Me Be Your TEDDY DOG.」という読切作品を描いていた人。それは面白かったのだが、今回のはつまらん。新人で目に付いたのはそんくらいかな。
 表紙は津野裕子。津野裕子が雑誌の表紙を飾るなんてなあ。うれしいぞ。漫画「逆しま」のほうはいつもどおりの幻想的お話。キクチヒロノリ「新世紀アダム好キーUFO解脱マン」は、今回はちょっとテンション低めかな。もっとキャラクターがぼんぼこ出てくる、ぞろぞろ感が欲しい。それにしても、青林堂オリジナルのキクチヒロノリグッズは欲しいぞ。
 福満しげゆき「まだ旅立ってもいないのに」。シュールでヘンな味があって面白い。描線も神経質な細かさがあってかっちょいい。でも和む。町野変丸「日常」。いやー、ほんとにこの人はどこへ行っても変わらず、期待を裏切らない。立派。そして、今号で一番面白かったのは逆柱いみり「マーマーフーフー」。黒々とした画面で淡白にヘンな世界が流れていく。気持ちええ。

【単行本】「神童」1巻 さそうあきら 双葉社 判型:B6
 うーん、うまい。さすが仕事人。女の子の気を惹こうとしてピアノを始めた男、イワオが主人公。腕はダメだけど、耳はたしか。で、彼がある日、ピアノの天才少女・うたと出会う。下手だけど澄んだ音を出すイワオと、驚異的な音感を持つうたは、急速に親しくなっていく。
 とくにピアノを弾くところとか、スコーンと抜けた心地よさがあって面白い。

【単行本】「恋の南極」 松井雪子 ぶんか社 判型:A5
【単行本】「愛の北極」 松井雪子 ぶんか社 判型:A5
 2冊とも短編集。一つ一つ、軽やかできれいにまとまっててすごくうまいなーと思う。さすがですな。どれも気楽に読めて適度なくすぐりがあって楽しい。

【単行本】「カケル」4巻 竹下堅次朗 小学館 判型:B6
 前半部分でストーカー編が完結。後半でサトル編がスタート。篠原ともえがモデルという、女の子、鶴田さんがかわいいなあ。もちろん葵も。この人の描く女の子はなかなかいい。


6/5(金)……My Life As A MANGA Junky

 予想どおり、ロフトプラスワンのジャンキーズナイトは行けなかった。残念だけど、まあいいや。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 6/18 No.28 秋田書店
 なんとなく最近テンション落ち気味のような気がする。連載陣が安定しすぎてるのかもしらん。
「グラップラー刃牙」(板垣恵介)。烈海王が刃牙を圧倒。今回は刃牙いいところなしだが、来週あたりからそろそろ攻勢に転じるころかなーと思う。「大介ゴール!」(馬場民雄)は前回あったヌルいパスの問題があっさり解決。あっさりしすぎな気もするけど、面白ければいいや。「バロン・ゴング・バトル」(田口雅之)。ベルとベラが合体して超くそバケモンに。面白いんだけど、掲載順がラストになっているのがちょっと気になるところ。

【雑誌】ヤングジャンプ 6/18 No.27 集英社
 読むところのない雑誌は楽だ。「以蔵の青春」(真里まさとし)。絵は好きなんだけど話はどうも。みやすのんき「ゴルフ19」は相変わらずお馬鹿さんな展開でいい。そんくらいかな。

【雑誌】花とゆめ 6/20 No.13 白泉社
 羅川真里茂「ニューヨーク・ニューヨーク」が最終回の1話前。ゲイの恋人たちを扱った非常にシビアな漫画。ラスト前ってことですごく盛り上がっていて面白かった。望月花梨の新連載「笑えない理由」。今回はこれを読むために買ってみた。まだスタート時点なんで、なんともいえないけど、まあ無難な立ち上がり。SUMMERフレッシュよみきりの樋口橘「人魚」。わりと気になる作風。自分のことを人魚姫の生まれ変わりだと信じている保険委員の少女が、保険医の先生に恋してしまうが、ものすごく引っ込み思案で人とまともに口をきけなくて……という話。絵がきれいでなかなか読ます。
 あと、次号に掲載予定の高尾滋「モナリザ」。なかなか気持ちよさそうな絵で気になる。立ち読みして気に入ったら買う。

【単行本】「バロン・ゴング・バトル」2巻 田口雅之 秋田書店 判型:新書判
 いや〜、面白いっす。バトル、アクション、お色気、筋肉、男気、人情。パワフルで大ざっぱでバイオレンス。ザッツ・エンターテインメント。かっちょいいねえ〜。というわけで近いうちにオスマンに追加する予定だ。

【単行本】「水の誘惑」2巻 氷室芹夏 ワニマガジン 判型:B6
 シャープでかつむっちりした絵柄が好き。ピンと張ってつやつやした肌とか見ていて気持ちいい。やっぱりどう見ても、碧のほうがいいよなあ。高飛車だけど中身はモロいという非常においしいキャラクターだし。
 短編3本も併せて収録。こちらはわりとほのぼの。

【単行本】「My Life As」1巻 すえひろがり コアマガジン 判型:A5
 ホットミルクで連載していた「My Life As A Chicken」8話に、ロリポップ掲載の「My Life As A Dog」2話を追加してまとめた作品集。
 連載中は読んでなかったんだけど、まとめて読むといやらしくていいなあ。絵柄は上品なんだけどねっとりとしてて。この人のエロ漫画は羞恥ものが好き。1巻となっているけど、ちゃんと2巻も出るのかなあ。
 話は家出した少年が、女子大生二人の「ご主人様ズ」に拾われて、彼女たちの奴隷として奉仕させられるというもの。少年がバイト先で知り合った彼女も加わる。並行して少年の弟とその家庭教師(ご主人様ズの同級生)のSEXもあり。少年たちが二人ともショタ心をくすぐるような細身のかわいさで、そっち方面が好きな人にもオススメ。


6/4(木)……末は博士か大同人

 仕事が一段落しそうな気配でちょっとだけ余裕があったので、出勤前に神保町に寄って漫画を買ってくる。疲れていてもやもやしていた反動か、漫画欲が一気に爆発。下に紹介した雑誌4冊+単行本3冊のほかに単行本7冊を購入(すべて新刊)。今日だけで、漫画に1万円は使ったような気がする。

【雑誌】モーニング 6/18 No.27 講談社
「考える犬」(守村大)。今回も非常に気持ち良く読める。気合い入れた仕事ってのは、やっぱりかっちょいいものだ。「ナイショのひみこさん」(魚戸おさむ)。ひみこさんに子供ができたぴょん。「メロドラマ」(村上もとか)。相変わらずゴージャス感が漂う。堂々とした物語運びでさすが、って感じ。ソフィ、慎太郎、どちらも時代の波に呑み込まれていきそうな気配。次あたりからハードな展開が待っているのだろうか。「変體累ヶ淵NAKED」(米餅昭彦)。うーん、これで最終回かあ。原作者がいなくなったあたりから、どうも面白くなくなってきていたんだけど、なんかあったんだろうか。まあ、米餅昭彦がまた漫画描いてくれれば、俺としてはそれでよしなんだけど。

【雑誌】ヤングサンデー 6/18 No.27 小学館
 巻頭カラーで岩田やすてるの新連載。「球魂」。熱血卓球漫画らしい。それにしてもトビラのアオリ、「卓球でスポ魂したら変ですか!?」って、どうせ編集者がつけているんだろうが、松本大洋「ピンポン」の後にそんなこといわれてもねえ、って感じがする。全然ヘンじゃないっす。
 土田世紀「同じ月を見ている」。切な系の展開。これからどうなっていくのか分からないが、期待しちゃうぜ。山本英夫「殺し屋-1-」。うーん、熱そう、痛そう。暴力的で面白い。細野不二彦「太郎」。白烈鉄戦終了。かっちょよかった。とくに白が。あとはガルシア戦が楽しみ。「よいこの星!」(柏木ハルコ)。まりあがどん底から抜け出したと思ったら、こんどはすなおが……。いやー、なんともハードだ。「ザ・ワールド・イズ・マイン」(新井英樹)。いつもいつもすごい漫画だ。ユリカン、かっちょええぞ。

【雑誌】コミックライズ 7月号 メディアックス
 まずは巻頭カラー、「私立星之端学園恋愛!?専科」(米倉けんご)。絵もきれいだし、話も微笑ましいし、相変わらずいいですな。十羽織ましゅまろ「理恵と純の同人誌大作戦」。勢いのあるドタバタ。この人はこういう一気呵成で読ませるのがうまい。絵の力強さもいい。
 妖刀定蜜「クェッキーブーボーズ」。「西遊記」パロディもの。三蔵法師は漫画家という設定で、天竺マーケットという同人イベントに出るために漫画を描きまくるのだが、徹夜ハイのせいでテンション高まりまくって例のサルとやりまくるってお話。テンション高くてなかなかいい。
 そしてすがわらくにゆき「おれさま!!ギ☆ライズ!!」。うわ、このネタ、ちょっとヤバいでしょ。今回は「すがわらくにゆきが編集者から聞いた困った漫画家の話」がネタとして10パターンくらい挙げられてるんだが、最後のネタが「自殺する」。しかもすがわらくにゆきの漫画によく出てくるネコが首吊ってるのだ。時期が時期だけになあ。うーん。これって原稿のアップはあの事件より前だったんだろうか。

【雑誌】ホットミルク 7月号 コアマガジン
 前号はつまらなかったが、今号はなかなか。柱となる人がいないせいか、号ごとの出来にバラツキが激しいなって気がする。まあそれはそうと、今月は新連載攻勢。柱を作ろうとしてるんだろうなあ。
 まずは巻頭カラーで新連載の1本め、船堀斉晃「淫縛学艶」。いきなりいやらしくてよろしい。しかし、最後のところ、「3ヶ月の間調教して、堕ちなかったら俺の勝ち」って、なんだかすごく悠長な勝負の付け方だよなー。何はともあれ、この調子でこれからもズブズブ行ってもらいたいもの。
 新連載2本め。森永みるく「わんだふる」。主人公が犬だから「わんだふる」なんだわん。相変わらずトロトロに可愛い絵柄。コンスタントだ。
 新連載3本めはたかしたたかし「ぐるぐる!ジャングル!!」。いつもどおり遊び心があふれてて楽しい。エロもズルズルだし。やっぱり面白い。
「ダイナミックゲスト」(久我山リカコ)。最後のページがかなりダメダメ君だなあ。照れがあるような。わざとやってるのかもしらんが。途中でグイッと方向を変えて、舞登志郎の「メジャーデビューへの道」みたいになるのかと思いきや。百済内創「渚DEエトセトラ」。話的にはどってことないんだが、ナイスバディがぶるんぶるん。実用性高くていい。「MILKスパイク」(末高大河)。電脳世界の中で、治療と破壊の繰り返し。ぐるぐる行ったり来たりする展開はなんとなく「ドグラ・マグラ」的ではあるが、話的には舌足らずな部分も残る。G=ヒコロウ「猫神博士2」。この人はコンスタントにブッ飛んでてスピード感があって面白い。今回もいい。
 で、文章ページ。いい加減、文章ページにもノンブル振っといてくんないかなあ。「雑誌事評2」は更科修一郎が降板することに。面白くて好きだったんだけど、なんだか本当にいろいろキナ臭いコーナーだねえ。泊倫人の、前々号に対する反論と、それに対する更科修一郎の意見も掲載されている。たしかに泊倫人の評論もあんまり良くないというのは俺も思うが、更科修一郎もこの程度の人にケンカ売る必要もなかろうに、とも思う。ただ、今回の答えを見ているとそれにも飽きてきたかなーという感じは受ける。ロフトプラスワン、見に行きたいけど絶対無理だなー。最近、あちこちで悪評を見かけるミルクガールズの「Girl's Bravo」。これはたしかにいらない。

【単行本】「大同人物語」1巻 平野耕太 ワニブックス 判型:A5
 熱いぜ、スゲエぜ、おもしれえ! かつて隆盛を誇ったサークルの主構成員だった二人が、大手と新参に分かれて同人誌業界の覇権を競う物語。とにかく大仰で偉そうで、もったいつけた展開がたまらない。キャラクターたちの邪悪な顔つきとかもかっこいい。みんな心持ち顔を上に向けて相手を睥睨するような、そんな目つきが魅力的。同人誌業界なんてまったく興味がないって人でも、燃えて読めること間違いなし。とりあえず買っとけー。

【単行本】「MOMONE III」 友永和 一水社 判型:A5
 相変わらず桃音先生、凌辱されっぱなし。いやらしいわ。すでに時代の先端からは取り残された絵柄ではあるけど、やっぱり独特の濃厚ないやらしさが漂っている。好きだ。友永和の漫画って、前からセリフとかにエロ小説の影響を感じることがある(綺羅光あたり)。そこらへんどうなんだろ。

【単行本】「緋色の刻」下巻 山文京伝 コアマガジン 判型:B5
 というわけで下巻。値段は高いけどそれだけのことはある装丁。でも高い。1900円だもんなあ。と今はいってるけど、買うときは値段なんてまったく考えてねえんだよな、俺。
 で、上巻に引き続いてズルズルにいやらしい。とにかく人妻がヤラれまくる。こちらもエロ小説的に露出とか、客を取らされるとかいろいろやっている。丹念に堕としていっている感じで、調教モノ好きな人は必見。


6/3(水)……超幻魔どん

 前から気になっていることがある。それは「漢字よりもフリガナのほうが字数が少ない単語」っていくつくらいあるか、ということだ。漢字に読みがなをつける場合、通常漢字よりもフリガナのほうが文字数が多いか、せいぜい同じ字数だ。しかし、漢字のほうが文字数が多い単語も稀にある。というわけでそんな単語を募集。俺にメールを送るか、掲示板に書き込んで教えていただけるとありがたい。ちなみに俺が今までに見つけた単語は「香具師」(やし。漢字3文字、フリガナ2文字)くらいだ。考えてみると、ありそうで意外とないんだよね、これが。ちなみに「暴走族」と書いて「ゾク」とかいうのはなし。

【雑誌】週刊少年サンデー 6/17 No.27 小学館
「DAN DOH!」(作:坂田信弘+画:万乗大地)。今回も少年を虐待するなあ。強引に盛り上げているけど、その強引さに乗っかったほうが楽しいので、俺は迷わず乗っかる。「MAJOR」(満田拓也)。清水がすっかり育ったねえ。満田拓也の描く女の子ってけっこう好き。吾郎のおかーちゃんも。
「俺たちのフィールド」(村枝賢一)。こっちもまた強引にテンションを上げる。それにしてもW杯、楽しみだなあ。皆川亮二「ARMS」。お母ちゃん強すぎ。かっちょいいからいいけど。

【雑誌】週刊少年マガジンン 6/17 No.27 講談社
「勝負師伝説哲也」(星野泰視+原案:さいふうめい)。なるほど。こういう展開できたか。たしかに単騎じゃ逃げられないよなあ。「Jドリーム完全燃焼編」(塀内夏子)。テンションイマイチ低めなこの連載だけど、今回はわりと良かった。やっぱり富永はかっこいい。それはそうと、現実のW杯ではGKは楢崎でいってほしいけど、絶対なかろうな。森川ジョージ「はじめの一歩」。今回も力強く面白い。骨太。

【雑誌】YOUNG KING OURS 7月号 少年画報社
 独立新創刊。俺にとっては、ちょっと微妙な雑誌。やろうとしていることは分かるし、面白く感じられそうな作品が多いんだけど、ほんの少しずつハズしててイマイチ乗れないというか。
 伊藤明弘「ジオブリーダーズ」。全編スピード感あふれるアクション。動きとかダイナミックで気持ちがいい。鬼魔あづさ「夜の燈日と日向のにおい」。心優しいファンタジーで良かった。犬上すくね「くらやみのきみ」。今回はこの作品が一番良かった。絵も好きだし、ドタバタも爽やか。
 佐野タカシ「うさぎちゃんでCue!」。うーん、うまい。仕事人じゃのう。「コミックマスターJ」(画:余湖裕輝+脚本:田畑由秋)。今回は重めのお話。力入っててかっこいいっす。

【単行本】「最終戦争ちょんまげどん」1巻 ほりのぶゆき 小学館 判型:A5
 最初はあんまり好きじゃなかったんだけど、だんだんこの執拗な繰り返しが心地よくなってきた。武士とちょんまげだけでネタがどのくらい続くのかと思っていたが、立派に続いてしかも面白くなっている。こういうところはほりのぶゆきってうまい。


6/2(火)……東京プータオ

 仕事をやる気がしないのはやまやまなんだが、かなりせっぱ詰まった状況になっている。やらざるを得ないのだがやる気がしない。そういえば先月は5月。ハッ!俺、もしかして5月病だったわけか?
 まあそんなわけで漫画も2冊しか読めてない。明日はなんか本買いに行きたいなあ。

【雑誌】PUTAO 7月号 白泉社
 前から気になってはいたのだけど、買う気は全然しなかったエッセイ漫画雑誌。俺が関わっているあるパソコン雑誌でイラストをお願いしている人が漫画を描いていたので購入。でも、俺にはこの雑誌、全然合わない。どの作品も別に悪いとはいわないが、チマチマしてるのでガツンとこないのだ。この雑誌に載った漫画を読んでニヤリとかクスリとか笑うことはあっても、涙を流して感動したり、大爆笑したりすることはまずないと思う。デッカい面白さはここにはないって感じがする。
 魔夜峰央の新連載「はじめてのお買いもの」。うわー、文字ばっか。読みづらい。しかもセンスが古いぞ。冒頭のご挨拶で「世露死苦」(←「よろしく」とルビが振ってある)と書いてあって「私はヤンキーか!」というセリフ突っ込み。何をいまどき。さらに「読者のレディーたち」とか素敵な表現も。魔夜峰央の画面作りとかはやっぱり独特のものがあるし、全体的な雰囲気は好きなんだけど、この作品はイマイチっていうかイマニ、イマサン。
 あと目につくのはねこぢるが載ってて(「ぢるぢるページ」)、欄外に訃報があるとか、そのくらいかな。うーん、なんかネガティヴな意見になっちまった。いかんな。

【雑誌】ポプリクラブ 7月号 晋遊舎
 全体的な作画レベルは高いと思う。あんまりハズレがない。その代わり大当たりもないかな。
 東海道みっちい「昼下がりの宅配便」。ちょっとクセのある絵柄だが(アニメ絵、というよりは邪進化したオタク絵って感じ)、むっちり実った肉感的なところは好み。ばいんばいんの人妻系が好きな俺としてはもちろん気に入った。実用度高め。
 古事記王子「カシミヤ」は新連載。兄妹の近親相姦モノで、兄が調教の一環として妹を、彼女の家庭教師とつがわせる、って感じの出だし。なかなか絵がうまいし、期待できそうな感じ。嶋尾和「どきどきSummer」。これもお兄ちゃん系。イトコで自分になついているかわいい女の子とヤッちゃうって話。田中ユタカ的あまあまな展開。わりといい。最近、近親相姦モノも含めてお兄ちゃんモノが目立つが、これが時代の流れか。深田拓士「Bed Room」。この人らしいぬるぬるとした濃いエロ。いやらしうてよろしい。


6/1(月)……サンマン・アポカリプス

 3万アクセス突破。昨年の8月18日の開設以来、9ヶ月半だからペースとしてはかなり快調だと思う。5月はだいたい210アクセス/日ペースで、月間のアクセス数も6000を超えた。4月は160アクセス/日ペースだったのだが、最近になってガコンと伸びた。原因はよく分からないけど、おそらく学生や新社会人の人たちがしかるべき部署に配属されてインターネットにアクセスし出したんじゃないかと思う。実際、学生さんが休みの3月はアクセス数の伸びが悪かったし。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 6/15 No.26 小学館
 一番のニュースははらざきたくまが「バトルオブ大新人」の第3弾で登場したってことだろう。細い線、細い手足で相変わらずねちっこいエロシーンを描くなあ。メジャーで育つか逆につぶれるかってのはその人しだいだからなんともいえないけど、さらに面白くなってくれるとすごくうれしい。つまらなくなったらそれまでってことだ。それにしてもこの「バトルオブ大新人」の特徴は「登用する作家が新人じゃねえ」ってことだろうか。大武ユキもそうだし、次号登場の岩下繁幸だって「放課後戦隊ゴタッキー」のそらみみくろすけだしな。あと、この担当編集者の推薦の言葉はいつもながらいらないと思う。ムカつくので。
 浦沢直樹「Happy!」。浦沢直樹のビッグコミックオリジナル系の作品が好きな人には評判の悪いこの作品だが、最近はわりと熱血テニス漫画をしてて面白いと思う。龍ケ崎蝶子のキャラクターはうっとうしいけど。商売で漫画描くってのも重要なことだ。能條純一「月下の棋士」。今回は氷室と滝川の宿命を感じさせてなかなか良かった。A級もそろそろいくつかの対局は飛ばしていいんじゃないかなあ。
 作:じんのひろあき+画:若狭たけし「ラブレター」。真琴の妹、祭が強引に飛ばす。なんだか急展開。それにしてもどんどん絵がうまくなっていくなあ。現代洋子「おごってジャンケン隊」。ロフトプラスワン編。な〜んだ、おごるつっても1杯だったわけね。伊藤潤二「うずまき」。今回も怖い。なんかうずまきがだんだん怖くなってきたですよ。ぐーるぐるぐーるぐる。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 6/15 No.12 小学館
 高田靖彦「演歌の達」は今回も面白い。単行本4巻も6月30日発売。読むべし。岡崎二郎「国立博物館物語」。今回はクローンが話題。スピリッツの「IWAMAL」(玉井雪雄)といい、最近クローンが熱いらしい。それにしても岡崎二郎の漫画はいつもながら面白い。

【雑誌】ビジネスジャンプ 6/15 No.13 集英社
 第156回、月例一旗コミック新人賞佳作の「夜空の向こうに」(名嘉眞幸枝)が気になったので購入。絵はまなべゆうにちょっとだけ似てて脂っ気を減らしたような感じ。高校のころから友達だった女二人が上京してきて10年、片方は売れないデザイナーとして泣かず飛ばす、もういっぽうは遊びまくって1000万円を超える借金を作り結局故郷に帰ることに。彼女たちが自分たちの夢の跡を振り返りつつも、片方はデザイナーとして挑戦し続けることを選択し、片方は華やかな生活を捨てることを決意。社会人になって同じように大して芽も出ず、日常を淡々と送っている俺なんかも身につまされる話ではあるけど、こういう漫画読むと「なんかやらなきゃな」という気持ちは湧いてくる。爽やかな後味でけっこういいんじゃないかな。
 で、話はガラリと変わるが、最近の中島史雄はイカれててかなりいい。今回の「P.P.Pickles」。夜道にいきなり忍者装束の男が現れ「恥ずかしい毛をもらいうける」と呟いて女子高生を襲う。そして恥ずかしい毛に満足できなかった彼は、「見たい」「絶対探してやるう〜っ」「萌え萌え〜っつ」と叫びを挙げるのだ。クソ馬鹿馬鹿しくて素晴らしい。なんかラストで唐突に出てきた新キャラクターもヘンだし。う〜ん、イカす。

【雑誌】ヤングマガジン 6/15 No.26 講談社
 作;浅田次郎+画:ながやす巧「ラブ・レター」。力入っててなかなか面白い。「うさぎグルーヴ」(かたぎりわかな)。今回は8ページでしかも「万博シスターズ」だ。嬉しいな。この人の漫画はいつも肩の力が抜けてて、なおかつツッコミのないギャグが面白い。なんとなくさくらももこ的才能を感じる。永野数馬「劣等25%」。今回は珍しく、っていうか初めてわりとまとも。あくまで「わりと」だけどな。
 そしてなぜか「おやすみなさい。」(小田原ドラゴン)が巻末2色になっている。もしかして人気がある?そんな馬鹿な。まあ、それはそうと、今回もすごく面白い。美しいミラーボールには「輝きと一緒にスプーン一杯のやさしさとか」がなければならないらしい。意味がなく深い。それにしてもミラーボール職人ってのがいいなー。
 塀内夏子「今が天国始まりゃ地獄!?」。サッカーW杯予想をやってるんだが、ここまで悲観的な予想をズバリと言いきるとは思わなかった。日本代表の成績を「カタくいきたいなら3敗」とのこと。さすがだ。でもサッカーを知っていれば知っているほど、そうそう楽観的な予想はできなくなるよなーとも思う。ちなみに俺の予想(っていうか希望)は1勝2分。1勝はジャマイカよりもむしろアルゼンチンのほうが……などと思ってしまう。あと、優勝国はアルゼンチンだと思う。ブラジル、ドイツ、フランスあたりが続くかなーって気がする。穴はイギリスとオランダ。希望としては決勝戦はナイジェリア×ブラジルが見たいんだがわりと早めにコケそうな気もする。あとユーゴスラビアも楽しみ。得点王はズバリ、ドイツのビエルホフと見た。あと1次リーグが楽そうなアルゼンチンのバティストゥータ、クロアチアのスケルもありそう。心情的にはユーゴのミヤトビッチに取ってほしい。本命ロナウドはマークがガチガチになりそうなのであえて外す。でも、楽そうなグループなのでそこで貯金すればって気もする。穴狙いならチリのサラス。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 6/15 No.27 集英社
 いやもう、伊織ちゃん萌え萌え〜っつ!って感じ。「I''s」(桂正和)。この絵でこれだけ濃密に甘酸っぱい世界を描かれてしまうともう降参。負けた。樋口大輔「ホイッスル!」。熱血。ストーリーとか展開とかは古くさいんだけど、直球勝負って感じでけっこう面白いと思う。

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