「電脳なをさん」表紙 唐沢なをき

電脳なをさん

 最初はEYE-COMで連載されていた作品。EYE-COMは週刊アスキーと姿を変えたが、「電脳なをさん」はそのまま残った。漫画の内容はMac vs. Windowsという構造が基本になっているが、MacもWindowsも一緒くたにネタとして笑い飛ばしている。毎回毎回、手を変え品を変え、さまざまな漫画のパロディをやっているのにも注目。あるときは「ゲームセンターあらし」だったり、あるときは「クイーンエメラルダス」。日野日出志やら青木光恵やら、「くもとちゅうりっぷ」やら、「PEANUTS」やら「猟奇王」やら、尽きることがないかのような豊富なネタの乱舞がすさまじい。しかも作風や絵柄をマネしてパロディするだけでなく、漫画としてもきっちりオチがついて面白くまとめるんだから驚異的である。

出版社:アスペクト(1巻)/アスキー出版局(2巻〜)
巻数:1〜5巻
判型:変形(縦215×横172mm)
初出:EYE-COM、週刊アスキー

巻数ISBN初版年月日価格
1ISBN4-89366-588-X C00551996/10/161600円
2ISBN4-7561-2004-0 C00551998/10/151400円
3ISBN4-7561-3477-7 C30042000/08/101400円
4ISBN4-7561-3848-3 C30042001/11/121400円
5ISBN4-7561-4217-6 C30042003/01/201600円

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「電脳炎」 電脳炎
 ビッグコミックオリジナルおよびその増刊号に掲載された、パソコン系の4コマ漫画を集めたもの。パソコンをまったく使えずコンプレックスの塊である課長と、パソコンを無理強いする人々をタコ殴りにするOA仮面の活躍が中心である。パソコンに疎いオジサン層をターゲットにしているように見受けられ、普段の唐沢なをき調に慣れている人間にとってはかなりぬるい。お仕事しているなあ、という感じ。
 1999年4月1日現在ver.1が出ているが、これは「ウィン版」(緑の表紙)、「マック版」(ピンクの表紙)が同時に発売された。内容はほぼ一緒。巻末付録の「今さら誰にも聞けなかったコンピュータの全て」(パソコン用語集みたいなもの)の部分と、そこに掲載されている漫画だけしか違わない(カバー裏とか裏表紙など若干違いはあるがあんまり本質的なものではない)。帯にも「90%同一」とあるように、違うのはそこだけなのだ。これは正直なところボッっていると思う。小学館は最近、固定ファンのいそうな単行本(松本大洋やら山本直樹など)を次々と表紙を変えて再版したり、あこぎな商売が目立つ。この単行本にしたって、ハイブリッド版にしてうんちく部分を両方収録すればそれで良かったのではなかろうか。ハッキリいって両方買うほど面白くはないので、どっちか片方だけでいいと思う。唐沢なをき単行本の中ではオススメ度最低クラス。

※Ver.4からハイブリッド版として、2冊ずつの刊行というスタイルではなくなった。よかったよかった。

ver.ISBNコード初版年月日価格
ウィン版マック版
1ISBN4-09-185796-5 C9979ISBN4-09-185791-4 C99791999/5/1定価500円(本体476円)
2ISBN4-09-185797-3 C9979ISBN4-09-185792-2 C99792000/2/1本体476円+税
3ISBN4-09-185798-1 C9979 [bk1]ISBN4-09-185793-0 C9979 [bk1]2001/9/1本体476円+税
4ISBNr-09-185794-9 C99792003/07/01本体524円+税

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