町田ひらくコミックスリスト
一水社 全1巻
シリーズ:いずみコミックス45
初版発行:1996/07/30
ISBN:ISBN4-87076-245-5 C9979
価格:830円(1996年07月現在)
判型:A5・4色カラー含む
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町田ひらく初の単行本。非常に出来のいい短編集だ。どの作品もレベルが高く、この単行本を見て「ああ、町田ひらくってこんなにすごかったんだ」と痛く感心した覚えがある。この中でとくにお勧めを挙げるとしたら俺的には「さよならお陽さま」。社長令嬢だった少女が、父の自殺と一家の離散を機に秘密クラブに売られていくという話。その秘密クラブには、もと少女の家の主治医だった医者や執事なども参加しており……というもの。
ただ、最も町田ひらくらしい作品というと「日、没する地方の天使」「西大泉名画座」あたりだろうか。「日、没する地方の天使」はクラスの中で一番美人で優等生だった少女、磯貝あすみがクラスメイトにさんざんに凌辱されるという話。まるで意味もなく、ただクラスで目立つからというだけで犯されるという理不尽さ、そしてあすみを犯すクラスメイトたちのレベルの低い会話。どうにも救いがない。
「西大泉名画座」はクラスメイトの少女が「自分は映画に出ている」と言い張るのだが、クラスのほかの男子には信じてもらえない。ただ一人、主人公だけはその話を信じるのだが、彼らには別れが待っていた。それから10数年経ち、主人公は彼女の出演していた映画が実は少女ポルノ映画だったと知る、というもの。こちらは町田ひらくらしい、若者らしいというかそういうお話。青臭さと無力感がいい感じだ。
収録 |
スタジオ”A”によろしく |
腹切少女 |
日、没する地方の天使 |
秋に 雲雀は囀るか |
西大泉名画座 |
太陽賛歌 |
ワイルド グッピー |
さようならお陽さま |
一水社 全1巻
町田ひらくにしては珍しく、わりとストレートなH漫画。
マンツーマン指導の家庭教師(というか塾)をしている、内藤という青年が自分の塾にくる少女たちを次々とその毒牙にかける。ただし、この内藤という男の指導は正確で、いい成績を取らせることなどは当たり前の有能な教師だったりする。内藤にとって少女たちとの性行為とは、少女たちへの従属であり、義務でもあった。その理屈は、俺にはよく分からないものだけど、なんとなく崇高な感じもするから不思議だ。
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シリーズ:いずみコミックス09
初版発行:1997/06/25
ISBN:ISBN4-87076-309-9 C9979
価格:920(1996年07月現在)
判型:A5
印刷:4色カラー含む
●収録
卒業式は裸で Study1〜6
一水社 全1巻
短編集。表紙がなんだかH漫画っぽくない。近藤ようことかそこらへんみたいな感じでかっこいい。
この中での注目は「惑星間夜想曲」。公園でガラの悪いチンピラどもに凌辱された少女。現実に耐えきれなくなった少女は星の世界に意識を逃避させる。チンピラがいなくなった後、近寄ってきた浮浪者を火星人だと思い込み、火星の話をねだる。この世界の何もかもがイヤになり、どこか違う場所へと行きたい、でも行けない。最後のページの満天の星空が、哀切感があって心にしみる。
収録されたどの作品にも共通して、色濃い退廃と絶望と閉塞が漂っている。
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シリーズ:いずみコミックス17
初版発行:1997年09月30日
ISBN:ISBN4−87076−317−6 C9979
価格:¥860(1997年09月現在)
判型:A5・4色カラー含む
収録 |
惑星間夜想曲 |
美女とのけもの・前 |
美女とのけもの・後 |
地上無限階美少女売場 |
蜃気楼回線・前 |
蜃気楼回線・後 |
狂乱搾餌 |
Rabbit Burst |