1999年12月下旬


1999年12月27日(月)

 親しい人をコミケ3日目に送った後(午前2時到着)、ちょっと仮眠してすぐに出勤、その疲れがでたのか昨夜は何もできずに爆睡してしまいました。コミケ関係はまた後ほど。

アフタヌーン2月号   講談社 <漫画雑誌>

 北道正幸「ぽちょむきん」は新連載にして2話掲載。ひぐちアサ(何故の改名?)なども載っていて、久々にオルタナ漫画雑誌ぽくなっているように思います。詳しくはクロスレヴュを参照してください。

ヤングアニマル   白泉社 <漫画雑誌> 248円

 …実は「セスタス」が結構好きなのですが。

ホビージャパン2月号   ホビージャパン <立体・雑誌> 743円

 第一回オラタコ選手権の発表。模型業界では「ボトムズ」のスコープドッグを「スコタコ」という慣例があるのですな。他にはマ・クベ大佐を「マ大佐」と呼ばねばならんといったジャーゴンがあったりしてややムカつきますが。ともあれ、立体の持つポテンシャルはやっぱり高いと思います。

なまえをよんで 入江紀子 集英社 <漫画単行本> 古書価100円
続しんきらり やまだ紫 青林堂 <漫画単行本> 古書価100円
そんなご無体な! 後藤寿庵 久保書店 <漫画単行本> 古書価100円
月は東に日は西に わかつきめぐみ 白泉社 <漫画単行本> 古書価200円
マウスII アート・スピーゲルマン 晶文社 <漫画単行本> 古書価300円

 近所の古本屋の均一セールにて。むは!むはははは!

王ドロボウJING1 熊倉裕一 講談社 <漫画単行本> 古書価100円
のんちゃんのり弁2〜4 入江喜和 講談社 <漫画単行本> 古書価200円〜150円
ラストダンス 近藤ようこ 日本文芸社 <漫画単行本> 古書価350円

 近所の別の古本屋にて。「のんちゃんのり弁」は1だけないのですが、1だったら別に買えると思ったので。


1999年12月24日(金)

キューティーコミック2月号 宝島社 <漫画雑誌> 476円

 ずーいぶん厚くなった、と思ったら、安野モヨコの「ベイビーG」が112ページも載ってます。どこで掲載されたものか知りませんが、ある程度まとまった作品が丸ごと転載されているので面食らいます。…これがなかなか面白いのですな。「キューティーハニー」みたいで。また表紙に大きく岡崎京子とありますが、当然新作ではなく再録ですのでご注意あれ。詳しくはクロスレヴュをご覧ください。


1999年12月23日(木)

ホットミルク2月号 コアマガジン <漫画雑誌> 838円

 内部に「ジャンキーズ」を含み込んでのリニューアル2号。漫画ではやはり瓦敬助「菜々子さん的日常」がピカイチですね。そのまんまの行動がエロへとつながる。この「天然」感覚がたまらないです。「ジャンキーズ」は特集「アリス」。ロリの系譜を知ることができていい塩梅っす。それにしてもジャンキーズの部分が全体の2割を占めるってのが凄いですな。今度私にも仕事をください>永山薫さま

フラミンゴ2月号 三和出版 <漫画雑誌> 743円

 詳しくはクロスレヴュ参照。今回は面白いです。どれもテンション高いのですが白眉は天竺の「便器」。まあ読め、という出来です。

マガジンZ2月号   講談社 <漫画雑誌> 457円

 だんだんと雑誌としての方針が固まってきたようで、読めるようになってきていると思います。ウエダハジメ(!)「フリクリ」、熊倉裕一「King of Bandit JING」といった作品に加え、何よりたまんないのは徳光康之「濃爆!おたく先生」。「ガルマは死んだ!なぜだ!」「坊やだからさ」…と思わせておいて、「シャアが無能だからさ」と返す。このくすぐり方!!

貧困魔境伝ヒヤパカ 山野一 青林堂 <漫画単行本> 1100円

 再版。内容は以前のものと同じで、表紙とあとがきが代わっている程度です。旧版を持っている人は要注意。ただ、持っていない人にはオススメです。貧乏がきわまったところ、そのまたもっとも深淵部に達したときに、人間はどうなるのか。ここまで来ると哲学なのですね。サブカル的文脈から捉えられそうな作品ですが、そんな「くくり」にははまらない迫力がここにはあると思います。

恋ヶ窪スケッチブック 水原賢治 大都社 <漫画単行本> 880円

 「中学一年コース」に連載された作品。中学一年生の男の子、女の子たちの日常を、さりげないタッチで描いています。男性版「水色時代」(やや毒抜き)といったところでしょうか。甘酸っぱい気分に襲われます。

僕のスキな彼女 ロケット兄弟 オークラ出版 <漫画単行本> 古書価600円
シーズンズ ロケット兄弟 ふゅーじょんぷろだくつ <漫画単行本> 古書価600円

 次の「みるく」のネタ本として。

トーキングソシオロジー 栗田宣義 日本評論社 <学術書> 1800円

 一般的には難しいと考えられている社会学を、対話形式で簡単に解説した本。ですが内容は高度です。理論社会学にとどまらず、社会調査や統計のことまで話は進むのですから。実は私、この先生にはお世話になってまして。ただ先生、絵においてご自分を美化しすぎでは?

グーテンベルク銀河系の終焉 ノルベルト・ボルツ 法政大学出版局 <学術書> 3300円

 いや、まだ読んだわけじゃないのですが。電子メディアが社会の中に組み込まれた現在という時代に、旧来の「グーテンベルクの銀河系(マクルーハン)」がどのような転換を迎えるのか、ということを考察しています。切り口はハバマスにルーマン…。いかにもドイツの学者という感じがしますが、まぁこっちからの考察も必要なところです。

メディアと公共圏のポリティクス 花田達朗 東京大学出版局 <学術書> 4000円

 ちょっとずれてはいますが、上の本と近い文脈の本です。電子メディアが普及した現在、どのような「公共性」が成立するのか、成立する可能性があるのかということを論じています。切り口は当然ハバマス「公共性の構造転換」。ハバマスはずいぶんコテンパンに批判されてもいますが、新たな姿の「パブリック」を考察する上で確固たる枠組みを示しているのは今のところかれひとりです。ですから避けては通れないのですね。
 現在「個」と「公」に関する議論がかまびすしいですが、「個とは?」「公とは?」というファンダメンタルな議論はすっぽり抜け落ちているように思います。「国や多数者のために奉仕するのが公である」という「簡単な」「わかりやすい」意見がありますが、それは明らかにすり替えであるように思います。そうではなく、「公」そのものをもっと考える必要があると思います。


1999年12月22日(水)

新世紀エヴァンゲリオン 5 貞本義行 角川書店 <漫画単行本> 540円

 すっかり今は昔、といった感の強いエヴァですが、漫画はまだまだアクチュアルです。アニメ版の人物描写はどっちかといえば平板でしたが、貞本版はキャラクタの「日常」を描くことで非常に重層的にキャラクタを描いています。平たくいえば「生きて」いるのですね。シンジも、アスカも、そしてレイ(!)も。目が離せないです。

カラフル萬福星 9   ビブロス <漫画雑誌> 562円

 詳しくはクロスレヴュを参照してください。TAGRO、篠房、とがわ、月野と豪華メンバー。ええ感じっす。


1999年12月21日(火)

地球防衛少女イコちゃん 1&2 あさりよしとお 白泉社 <漫画単行本> 各505円

 実は私、ずーっと角川書店版の2巻を探していたのです。この本を買ってやっと見つからない理由が判明しました。はじめっから出ていやがらねえでやんの。これでやっと「コミックコンプ」に載ってたすべての作品が単行本化されたことになります。…ま、当然の事ですが、ネタがいちいちマニヤックでいいです。河崎実の衒学趣味とあさりのSF魂が上手くヒュージョンしているというのですか。

風雲漫画列伝 夏目房之介 小学館 <漫画評論> 1400円

 今はなき「ビッグゴールド」に連載されていた月イチの評論をまとめたもの。96年から99年までの作品を論じています。時事ネタなどを交えながら軽いタッチで語っています。結構コッチもいけるんじゃないの? 取り上げる作品のバランスも心憎い感じです。「ドラえもん」「蒼天航路」「覚悟のススメ」「ザ・ムーン」ですもの。わたしも頑張っていろんな漫画を読まなくちゃ、と思います。

突然段ボールの感傷音楽 突然段ボール OZ Disk <CD> 2500円

 何か月か前に突然段ボールの蔦木さんからメールを頂いていたのですが、何となく忙しさのあまり埋没してしまっていました。そしてふとCD屋に寄ってみたら…このジャケの素晴らしさ!私は完全に凍り付いてしまった訳ですよ。そして聞いてみたら…も、悶絶!!

ワレワレハ かわかみじゅんこ 宝島社 <漫画単行本> 933円

 すでにブックレヴュで取り上げることが大決定。ていうかとにかく読め。買え。わからない人には私の近作「かわかみじゅんこ『ワレワレハ』を読む」をお奨めしましょう。

ルカ受難曲 ペンデレツキ   <CD>
ミゼレーレ グレツキ   <CD>
メディシン・コンピレーション 細野晴臣   <CD>
深い川〜黒人霊歌集 マリアン・アンダースン   <CD>

 全部公立図書館での借り物。


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