Socialist Patients Kollektiv
社会主義患者同盟
ノイズ&インダストリアルミュージック

 

 ノイズを音楽足らしめている物は何か。ノイズが音楽足り得ることが発見されてからすでに百年が過ぎようとしている。開祖というべきイントナルモーリは、大きな顰蹙も買ったものの、出現のその時点からある程度納得のうえで受け入れられた節がある。未来派が絶賛する、19世紀中葉に一般化した工業化とスピード化の時代は、現在も続いているといってよい。現在においてもわれわれは未来派の呪縛から逃れることは出来ないのだ。

 ノイズが登場して百年になろうとしている。なのに、それが未だにアヴァンギャルド足り得ているのは何故だ?それは、ノイズがその時代との関係性の上に成り立っているからである。時代のコンテキストの中に編み込まれてはじめて、ノイズは成立し、その時代を反映し続けているから、常にアヴァンギャルド足り得るのである。時代とのコンテキストから遊離したノイズは単なる騒音にすぎない。逆に、ノイズの状況を知れば、その時代を知ることもできる。ノイズは常に「現在」の音楽なのである。

 


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